JPH06319585A - 抗体およびその製造法 - Google Patents

抗体およびその製造法

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JPH06319585A
JPH06319585A JP5314312A JP31431293A JPH06319585A JP H06319585 A JPH06319585 A JP H06319585A JP 5314312 A JP5314312 A JP 5314312A JP 31431293 A JP31431293 A JP 31431293A JP H06319585 A JPH06319585 A JP H06319585A
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JP
Japan
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cells
antibody
cell
mab
monocyte
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JP5314312A
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English (en)
Inventor
Nobunao Ikewaki
信直 池脇
Hidetoshi Inoko
英俊 猪子
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Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 分化誘導因子で刺激された細胞の細胞間接着
を抑制し、従来とは異なる免疫抑制作用機序を有する抗
体および分化誘導因子で刺激されて分化の過程にある細
胞の細胞間凝集を誘導する作用を有し、それらの細胞間
伝達による生体の免疫系の活性化を促し、エイズなどの
疾患に対して有益と考えられる抗体を提供する。 【構成】 リポポリサッカライドで刺激された単球/マ
クロファージ系細胞を抗原として得られる抗体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はリポポリサッカライド
で刺激された単球/マクロファージ系細胞を抗原として
得られる抗体およびその製造法に関するものであり医療
の分野で利用される。
【0002】
【従来の技術】発生の過程において種々な器官が形成さ
れ、成長にともなって細胞が増殖し、細胞集合体が形成
されてくるが、この集合体形成に欠くことのできないも
のが接着分子(adhesion molecule)
である。接着分子は細胞と細胞との結合にあづかるだけ
でなく細胞同士の情報交換を行い、細胞間情報のネット
ワークを仲介して生体の恒常性を調節している。現在、
接着分子は構造の違いからいくつかのファミリーに分類
されており、種々な生体の条件等によってそれぞれの接
着分子が使い分けられている。例えばT細胞上のLFA
−2(CD2)、CD4、CD8、CD54はIgスー
パーファミリーに、白血球に広く分布するLFA−1
(CD11a/CD18、CD11b/CD18、CD
11c/CD18)はインテグリンファミリーに分類で
きる。このように接着分子は細胞間の情報ネットワーク
を仲介して生体の免疫系を調節していると考えられてい
る。すなわち、接着分子はある意味では生体防御の誘導
に重要な役割を果し、微生物等の侵入に対する感染防御
にも接着分子は重要な位置を占めていると考えられる。
【0003】例えば生体の感染防御には種々な細胞群が
関与するが、初期の防御には単球/マクロファージの細
胞群が関与している。一方、防御成立時には各種サイト
カインによる細胞同士の凝集(homotypic c
ell aggregation,以下「HCA」と略
記することがある)、すなわち細胞の細胞間接着が生
じ、細胞間情報伝達が行われていると推測される。特に
グラム陰性菌感染の場合はその構成成分であり、各種サ
イトカインの強力なインデューサーであるリポポリサッ
カライド(以下「LPS」と記すことがある)がその主
役を演じていると考えられる。すなわち、LPSは単球
/マクロファージ表面上のある種の接着分子の発現調節
をコントロールしていると考えられるが、現在のところ
LPSで刺激された単球/マクロファージ系細胞を抗原
として得られる抗体は知られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記した接着分子のう
ちでも特に、LFA−1(lymphocyte fu
nction−associated antigen
−1)−ICAM−1(intercellular
adhesion molecule−1,CD54)
接着経路は、白血球の血管内皮細胞への接着、リンパ球
の抗原特異的な反応など、免疫系のさまざまな相互作用
において重要な役割を果たしていることが知られてい
る。細胞の細胞間接着を抑制することは、免疫反応の抑
制、例えば臓器移植の際の拒絶反応の抑制などに有用で
ある。現在この細胞間接着を抑制するモノクローナル抗
体としては、ICAM−1(CD54)を認識するモノ
クローナル抗体であるLB−2、そのレセプターである
LFA−1(CD11a,CD11b,CD11c)を
認識するモノクローナル抗体であるG25.2,D1
2,SHCL−3,およびCD18を認識するL130
などが知られているが、これらのモノクローナル抗体で
は十分に抑制できない免疫反応があるのが現状である。
【0005】一方、細胞間凝集を誘導する分子はカドヘ
リンを中心とした接着分子であるが、近年CD14、C
D18、CD43、CD49d、HLAクラスII分子
からのシグナル伝達が細胞間凝集の誘導に重要な役割を
演じていることが報告されている。細胞の細胞間凝集を
誘導することは細胞間の情報伝達を活発化し、さらには
外界の現象を細胞内に伝達するための生理的現象であ
る。また細胞間凝集を誘導することはリンパ球(T.B
リンパ球)や単球にとっては増殖するための有益な条件
設定であり、しいては生体内の免疫系の活性化(増強)
につながるものである。現在この細胞間凝集の誘導に係
わる分子は上記のカドヘリン、CD14、CD18、C
D43、CD49d、HLAクラスII分子等があげら
れるが、これらは主にある特定の未熟または成熟した細
胞群に対して細胞間凝集を誘導するものである。生体の
細胞はその発生からいくつかの分化段階を経て成熟細胞
に成長するのであるが、現在世界的に問題となっている
エイズ(AIDS)は、生体の成熟細胞、例えば末梢の
ヘルパーT細胞、さらには初期の感染防御に必須とされ
る単球/マクロファージ系細胞などが破壊されて自己免
疫力の低下を伴い種々の感染症を合併する疾患である。
そこで、初期の感染症を防御するために免疫力の低下し
た生体、例えばエイズ患者の成熟単球系細胞以外の、分
化の過程にある細胞、特に単球系細胞の細胞間凝集を誘
導し、生体免疫系の活性化を誘導するための分子が求め
られる。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の発明者らはこ
れらの課題を解決すべく鋭意研究した結果、リポポリサ
ッカライドで刺激された単球/マクロファージ系細胞を
抗原として得られる抗体、特にモノクローナル抗体の一
つが、分化誘導因子で刺激された細胞の細胞間接着を顕
著に抑制し、さらに公知のモノクローナル抗体とは異っ
た、すなわち従来の免疫抑制経路とは異なった新しい経
路で免疫反応を抑制することを見出した。
【0007】また、同時に得られる別のモノクローナル
抗体が、従来知られている成熟したある特定の細胞の細
胞間凝集を誘導するモノクローナル抗体とは異なり、分
化誘導因子で刺激され、cell lineageのあ
る分化の過程にある細胞、特に単球系細胞の細胞間凝集
を誘導すること、さらにはこの抗体によりある分化段階
に位置する単球系細胞群の動態を調べることができるこ
とを見出した。そしてこの単球系細胞の細胞間凝集を誘
導することにより免疫系の活性化を促し、しいては種々
の感染症を伴い易いエイズ患者の初期の感染防御(免疫
力の増強)を付与するための一つの手段として大変有益
である可能性を見出してこの発明を完成した。
【0008】この発明の抗体は、リポポリサッカライド
で刺激された単球/マクロファージ系細胞を抗原として
得られるものである。そしてこの発明の抗体は、分化誘
導因子(例えばリポポリサッカライド,PMA,各種サ
イトカインなど)で刺激された細胞(例えば単球/マク
ロファージ系細胞など)の細胞間接着を抑制する作用を
有するものである。さらにこの発明の別の抗体、特にモ
ノクローナル抗体は分化誘導因子(例えばリポポリサッ
カライド,PMA,各種サイトカインなど)で刺激され
て分化の過程にある細胞(例えば単球/マクロファージ
系細胞など)の細胞間凝集を誘導する作用を有するもの
である。またこの発明の抗体の製造法は、リポポリサッ
カライドで刺激された単球/マクロファージ系細胞を抗
原として用いるものである。
【0009】この発明の抗体はポリクローナルまたはモ
ノクローナルのいずれでもよく、当該技術分野で周知の
方法により調製することができるが、モノクローナル抗
体が好ましい。ポリクローナル抗体は、ウサギ等の動物
にリポポリサッカライドで刺激された単球/マクロファ
ージ系細胞を投与して免疫した後、得られる抗血清から
硫安等の塩析、遠心分離、透析、カラムクロマトグラフ
ィーなどの常法の操作に付して、単離・精製することに
より得ることができる。単球/マクロファージ系細胞と
してはU937細胞などが挙げられる。このリポポリサ
ッカライドで刺激された単球/マクロファージ系細胞
は、未分化な単球/マクロファージ系細胞にリポポリサ
ッカライドを添加し培養することにより得ることができ
る。リポポリサッカライドはグラム陰性菌(例えばサル
モネラ菌など)由来のものを用いるのが好ましい。
【0010】他方モノクローナル抗体(以下「mAb」
と略記することがある)は、リポポリサッカライドで刺
激された単球/マクロファージ系細胞で免疫された哺乳
動物から取り出した抗体産生細胞と、適当な動物由来の
腫瘍細胞とを融合させ、目的抗体を生産する融合細胞を
クローン化して得られるハイブリドーマを培養して製造
される。ハイブリドーマを得るには、先ずリポポリサッ
カライドで刺激された単球/マクロファージ系細胞で哺
乳動物を免疫する。哺乳動物としては、マウス等が使用
できる。実際の免疫方法としては、例えばマウスに抗原
とするリポポリサッカライドで刺激された単球/マクロ
ファージ系細胞を腹腔内又は皮下等に接種することによ
り免疫する。接種は1回当り106〜107cells/
mouseで1〜2週毎に数回くり返す。最終免疫後1
〜5日目に脾臓を摘出し、抗体産生細胞として使用す
る。次にこの抗体産生細胞と融合させてハイブリドーマ
を得るための親細胞としてミエローマ等の腫瘍細胞株
(例えばNS−1など)を用意し、これと抗体産生細胞
とを融合させてハイブリドーマを作製する。ハイブリド
ーマ作製は、培地としてRPMI1640,イーグルの
MEM、ダルベッコの改良MEMなどに10%CS(c
alf serum)又は5%FCS(fetal c
alf serum)+5%CS、あるいは10%FC
Sを加えたものを用いる。
【0011】細胞融合を行うにあたり、まず親細胞であ
るミエローマ等の腫瘍細胞と脾細胞とを1:5乃至1:
10の比率で用意する。融合剤としては、ポリエチレン
グリコール(PEG)などを使用する。融合株のHAT
セレクションの方法は、公知の方法により行う。生じる
ハイブリドーマのスクリーニング法は、主に培養上清を
用い、間接ロゼット法、ELISA法(Enzyme
linked immuno−sorbent ass
ay)(Dynatech法)など公知の方法を用いて
目的の免疫グロブリンを分泌しているハイブリドーマの
クローンを拾いあげる。クローンは徐々にふやし、10
5cells/mlに達した時 点でサブクローニングを
行う。ハイブリドーマの単一性を吟味するため、96穴
のマイクロウエルにフィーダー層(feeder la
yer)として正常な脾細胞をおよそ105cells
/wellまいた上にハイブリドーマを 1穴に0.1
〜0.3個まき、約1〜2週間培養後生育してくるクロ
ーンについて再びスクリーニングを行う。このサブクロ
ーニングをくり返すことにより、単一性のハイブリドー
マを得る。
【0012】次に、モノクローナル抗体を製造するため
に、上記で得られたハイブリドーマを培養容器中(in
vitro)又は動物体内(in vivo)で培養
するが、in vivo系の培養の方が好ましい。in
vitro系で培養する場合、培地は先に述べた通常
培地にCS又はFCSを添加したものでよく、この培地
で3〜5日培養の後、培養上澄よりmAbを得る。in
vivo系による培養では、ハイブリドーマをマウス
などの哺乳動物の腹腔に接種し、1〜2週間後に腹水を
採取し、これよりmAbを得る。こうして得られた培養
上澄又は腹水からのmAbの精製は、硫安分画、プロテ
インAアフィニティカラム等の公知の方法により行うこ
とができる。尚、これらのmAbの諸性質はいくつかの
系を組んで、これまでに知られている抗体との反応性の
違いなどから見い出す。
【0013】
【実施例】
実施例1 モノクローナル抗体の作製 (a) 免疫 単球系細胞株(U937細胞)を10%FCS−RPM
I1640培地で1×105個/mlになるように調整
した。その10mlを培養シャーレに分注し、サルモネ
ラ ミネソタ(Salmo nella minneso
ta)由来のリポポリサッカライド(LPS)(No.
L−6261、Sigma社製)を10〜20μg/m
lになるよう添加した。5%CO2 インキュベータで4
8時間培養した後、シャーレに付着した細胞(5×10
6 個)を1週間隔で3回BALB/Cマウスの腹腔内に
注射した。その後、1回静脈内に注射した。なおこのU
937細胞および(c)のNS−1細胞は、いずれも大
学、研究機関などでよく用いられており、容易に入手可
能なものである。 (b) 脾臓細胞の準備 最終免疫3日後に脾臓を無菌的に取り出し、RPMI1
640培地でsingle cell suspens
ionを作った。赤血球をトリス塩化アンモニウム緩衝
液で処理することで溶血除去した後、RPMI1640
培地で3回遠心洗浄(1000回転10分)した。 (c) 親細胞株(P3−NSI/1−Ag4−I;NS
−1)の準備 融合3日前にNS−1細胞を105 個/mlの濃度にな
るように8−azaguanine(100μM)加1
5%FCS−RPMI1640培地で培養した。対数増
殖期のNS−1細胞をフラスコより回収し、RPMI1
640培地で3回遠心洗浄(1000回転10分)し
た。
【0014】(d) 細胞融合 NS−1細胞1×107 個と免疫脾細胞1×108 個を
遠心管(50mlタイプ)内で混ぜ、1000回転10
分遠沈した。上清をパスツールピペットで完全に除去し
た後、細胞ペレットをときほぐし、そこへ37℃に温め
ておいたPEG溶液0.5mlを加え、室温で1分間反
応させた。1分後、37℃に温めておいたRPMI16
40培地1mlを約1分かけて添加する。以後、30秒
ごとにRPMI1640培地を1mlずつ加え、最終的
に10mlとした。PEG溶液を希釈後、1200回転
10分間室温で遠沈し、上清を完全に除去した。つぎに
37℃に温めておいた15%FCS−RPMI1640
培地に浮遊させ、96ウェルマイクロプレートに0.1
mlずつ分注した(NS−1細胞5×104 個/ウェ
ル)。24時間後、37℃に温めておいたHAT培地
(ヒポキサンチン、アミノプテリンおよびチミジンを含
む培地)を0.1ml加え、以後、2〜3日ごとに半量
ずつHAT培地を交換した。2週間後、いくつかのウェ
ルで細胞がコロニーを形成して増殖してきた。このコロ
ニーがウェルの1/3以上を占めたならばHT培地(H
AT培地からアミノプテリンを除いたもの)に置換し
た。約1週間HT培地で培養した後、HT培地を徐々に
通常培地(15%FCS−RPMI1640培地)に置
換した。細胞が順調に増殖してくればフラスコに移して
維持した。
【0015】(e) クローニング ハイブリドーマを通常培地に浮遊させ、0.3個/ウェ
ルになるように96ウェルマイクロプレートに分注し、
BALB/cマウスの胸腺細胞をfeeder cel
lとしてクローニングを行った。培地は3日ごとに交換
した。約2週間後にクローンの中から免疫原に対するモ
ノクローナル抗体を産生する3つのハイブリドーマを得
た。このうち1つのハイブリドーマから得られ、細胞間
接着を抑制するモノクローナル抗体をNI−58mAb
と命名した。また、別のハイブリドーマから得られ、分
化誘導因子で刺激されて分化の過程にある単球系細胞の
細胞間凝集を誘導するモノクローナル抗体をNI−11
mAbと命名した。 (f) 抗体の腹水化と精製 プリスタン(Sigma)0.5mlで約1〜2週間前
に処理したBALB/cマウスに107 個のこれら2つ
のハイブリドーマをそれぞれ接種した。1〜2週間後に
腹水が得られた。プロテインAアフィニティカラムなど
を用いて精製した。
【0016】以下の実施例2〜8にこの発明のNI−5
8mAbの特性を示す。 実施例2 クラスの決定 実施例1で得られたこの発明のNI−58mAbのクラ
スを2重免疫拡散法で決定したところ、IgG1である
ことが判った。
【0017】実施例3 NI−58mAbが認識する抗
原分子の同定 この発明のNI−58mAbが認識する抗原分子をWe
stern blotting法により検討した。U9
37細胞をlysis buffer(50mM Tr
is−HCl,pH7.4,150mMNaCl,5m
MEDTA,0.5%NP−40)で可溶化した後、抗
原を2−メルカプトエタノール存在下で100℃1分間
処理した。一定量の抗原溶液を7.5%SDS−PAG
Eで電気泳動した後、セルローズ膜に転写した。転写
後、セルローズ膜をblotting buffer
(50mM Tris−HCl,pH7.4,150m
NaCl,5mEDTA,0.25%ゼラチン、0.0
5%Tween20)で洗浄し、5%ドライミルクでブ
ロッキングした。つぎに至適濃度のこの発明のNI−5
8mAbおよびペルオキシダーゼ標識ヤギ抗マウスIg
F(ab’)2をセルローズ膜に反応させ、基質液にて
発色させた。分子量マーカーとして分子量29〜205
KDのものを用いた。図1に示すように、この発明のN
I−58mAbが認識するNI−58抗原は分子量約6
5KDの単一バンドとして観察された。
【0018】実施例4 NI−58mAbの各種細胞に
対する結合能 各種標的細胞に至適濃度の各種モノクローナル抗体を4
℃で1時間反応させた。次いで各細胞をゼラチンベロナ
ール緩衝液(GVB)で洗浄後、FITC標識ヤギ抗マ
ウスIgF(ab’)2を加え、4℃で20分間反応さ
せた。各細胞を再び洗浄後、螢光染色陽性細胞をフロー
サイトメトリー法で解析した。結果を表1に示す。
【表1】 表1から明らかなように、この発明のNI−58mAb
は、公知の各モノクローナル抗体、特に公知の細胞間接
着を抑制するモノクローナル抗体(G25.2,MO−
2,L130,LB−2)とは異なる結合能を有するた
め、これら公知のモノクローナル抗体とは認識する抗原
が異なることが判る。
【0019】さらに、白血病細胞をNI−58mAbを
用いたフローサイトメトリーにより試験した。その結
果、NI−58mAbによって認識された抗原は、急性
リンパ芽球性白血病(ALL)患者から得られた白血病
細胞に強く反応した。また別実験によりU937細胞に
NI−58mAbを反応させたのち、FITCまたはP
Eで標識したCD11a、CD18、CD44、CD5
4、CD29およびCD11bの抗体をそれぞれ反応さ
せても、これらのいずれの抗体も強く反応することか
ら、NI−58mAbはこれらのいずれの抗体とも交差
反応をしない新しい抗体であることが判った。
【0020】実施例5 LPS刺激U937細胞のHC
A阻害効果 1×105 個のU937細胞を96穴プレートにまき、
そこにLPS(25μg/ml)およびこの発明のNI
−58mAb(20μg/ml)またはLB−2(20
μg/ml、ベクトンデッキンソン社製)を添加し、2
4時間培養した。モノクローナル抗体によるLPS刺激
U937細胞(CD14陽性へと分化)の細胞間凝集阻
止効果を顕微鏡下で判定した。対照として無添加のも
の、LPS(25μg/ml)のみ添加したものおよび
陰性対照としてLPSにIgG1またはIgG2b抗体
を添加したものを用いた。 結果を図2に示す。図2か
ら明らかなように、この発明のNI−58mAbはLP
S刺激U937細胞のHCAを顕著に抑制し、その抑制
効果は同じ濃度のLB−2よりも強いことが判る。
【0021】実施例6 LPS刺激後のU937細胞表面上に発現する実施例3
のNI−58mAbが認識する抗原(以下NI−58抗
原という)およびCD54(LB−2mAbに対する抗
原)の発現量の変化をフローサイトメトリー法で解析し
た。結果を図3に示す。図3から明らかなように、CD
54はLPS刺激後その発現量が著明に増加するが、N
I−58抗原はLPS刺激後もその発現量が全く変化し
ないことが判る。すなわちLPS刺激U937細胞のH
CAは、NI−58抗原を介する経路とCD54を介す
る経路に分けられるが、NI−58抗原を介する経路は
CD54を介する経路とは異なりLPS刺激後のNI−
58抗原の発現量に左右されない経路であることが判
る。
【0022】実施例7 リンパ球混合培養反応における
抑制効果(MLC:mixed lymphocyte
culture) 末梢血単核球(peripheral blood m
ononuclearcells;PBMCs)を無菌
的に分離し、20%ヒト正常血清(A型、B型、AB型
およびO型を混合したもの)加RPMI1640培地に
調整した。反応細胞(Responder)6×104
個と刺激細胞(Stimulator)6×104個を
等量、さらにNI−58mAb(20μg/ml)を9
6穴マイクロプレートに加え、37℃ 5%CO2イン
キュベータで6日間培養した。この時刺激細胞は40μ
g/mlのマイトマイシンCでDNA合成を阻止してお
く。6日後、3H−チミジン 1μCiを各穴に加え、
37℃5%CO2インキュベータで1日培養した。1日
後細胞をフィルター吸着させ、液体シンチレーションカ
ウンターで1分間の3H−チミジンの細胞内取り込みを
測定した。(DNA合成能の測定) 結果を表2に示す。
【表2】 表2から明らかなように、FとAは他人であり、主要組
織適合複合体であるHLA抗原のタイプが異なるので、
各々の細胞を混合した場合、反応T細胞のcpmカウン
トは増殖の結果高い値を示す(DNA合成能の増加)
が、この発明のNI−58mAbを同時に添加した場合
はcpmカウントが顕著に低下した。すなわちNI−5
8mAbはアロ抗原を認識したT細胞の増殖、すなわち
細胞性免疫を意味するリンパ球混合培養反応を、細胞間
接着に基づく細胞認識の阻害を通じて抑制すると考えら
れる。
【0023】実施例8 ポックウィードマイトゲン(P
WM)刺激B細胞の抗体産生抑制効果 PBMCsを無菌的に分離し、10%牛胎児血清添加R
PMI1640培地で調整した。調整されたPBMCs
1×105個をマイクロプレートに加え、同時にPWM
を最終濃度が(1:50)になるように添加した。次い
でNI−58mAbを最終濃度が20μg/mlになる
よう添加し、37℃ 5%CO2 インキュベータで7日
間培養した。7日後細胞を回収し、プロティンAを結合
したヒツジ赤血球による逆プラーク法により、PWMに
よるB細胞の抗体産生分化能をプラークをカウントする
ことで測定した。結果を表3に示す。
【表3】 表3から明らかなように、PBMCsをPWMで刺激す
ると顕著なIgG産生が認められるが、この系にこの発
明のNI−58mAbを同時に添加するとIgG産生が
顕著に減少する。この系ではPWMでPBMCs 中のB
細胞が抗体産生細胞に分化し、T細胞、単球/マクロフ
ァージ等の細胞と接着することで抗体(IgG)産生細
胞になるが、IgG産生が著明に低下するこの結果は、
NI−58mAbがB細胞、T細胞、単球/マクロファ
ージなどの細胞の接着を阻害したことを示すものであ
る。
【0024】以下の実施例9〜15にこの発明のNI−
11mAbの特性を示す。 実施例9 クラスの決定 実施例1で得られたこの発明のNI−11mAbのクラ
スを2重免疫拡散法で決定したところ、IgG1である
ことが判った。
【0025】実施例10 この発明のNI−11mAb
が認識する抗原分子の同定 この発明のNI−11mAbが認識する抗原分子をWe
stern blotting法により検討した。U9
37細胞をlysis buffer(50mM Tr
is−HCl,pH7.4,150mMNaCl,5m
MEDTA,0.5%NP−40)で可溶化した。一定
量の抗原溶液を10%SDS−PAGEで電気泳動した
後、セルローズ膜に転写した。転写後、セルローズ膜を
blotting buffer(50mM Tris
−HCl,pH7.4,150mNaCl,5mEDT
A,0.25%ゼラチン、0.05%Tween20)
で洗浄し、5%ドライミルクでブロッキングした。つぎ
に至適濃度のこの発明のNI−11mAbおよびペルオ
キシダーゼ標識ヤギ抗マウスIgF(ab’)2をセル
ローズ膜に反応させ、基質液にて発色させた。分子量マ
ーカーとして分子量29〜205KDのものを用いた。
図4に示すように、この発明のNI−11mAbが認識
するNI−11抗原は分子量95〜97KDの単一バン
ドとして観察された。
【0026】実施例11 NI−11mAbの各種細胞
に対する結合能 各種標的細胞に至適濃度の各種モノクローナル抗体を4
℃で1時間反応させた。次いで各細胞をゼラチンベロナ
ール緩衝液(GVB)で洗浄後、FITC標識ヤギ抗マ
ウスIgF(ab’)2を加え、4℃で20分間反応さ
せた。各細胞を再び洗浄後、螢光染色陽性細胞をフロー
サイトメトリー法で解析した。結果を表4および表5に
示す。
【表4】
【表5】 表4および表5から明らかなように、この発明のNI−
11mAbは、公知の各モノクローナル抗体、特に公知
の細胞間凝集を誘導するモノクローナル抗体(DFT
1、L130)とは異なる結合能を有するため、これら
公知のモノクローナル抗体とは認識する抗原が異なるこ
とが判る。
【0027】実施例12 未処理またはLPS(10μg/ml)で48時間処理
したU937細胞(1×105 個)を96穴プレートに
まき、そこにこの発明のNI−11mAb(15μg/
ml)、正常マウス血清(NMS、15μg/ml)ま
たはU937細胞表面上のHLAクラスIを認識するT
OK−45(15μg/ml)をそれぞれ添加し、6〜
8時間培養し、細胞間凝集を顕微鏡下で観察した。結果
を図5および図6に示す。図5および図6から明らかな
ように、この発明のNI−11mAbは未処理のU93
7細胞のHCAは全く誘導しない(図5の(B))が、
LPSで処理されたU937細胞のHCAを顕著に誘導
する(図6の(b))ことが判明した。
【0028】実施例13 LPS(10μg/ml)で48時間処理したU937
細胞(1×105 個)を96穴プレートにまき、そこに
この発明のNI−11mAb(15μg/ml)を添加
し、さらにCD54に対する抗体(LB−2)、CD1
8対する抗体(L130)、CD58に対する抗体(L
306.4)をそれぞれ25μg/ml添加して6〜8
時間培養し、細胞間凝集を顕微鏡下で観察した。結果を
図7に示す。図7から明らかなように、この発明のNI
−11mAbによるLPS刺激U937細胞の凝集誘導
効果は、LB−2またはL130の添加により阻害され
ることがわかる。このことから、この凝集誘導効果はL
FA−1(CD18)/ICAM−1(CD54)のp
athwayであることが判明した。
【0029】実施例14 NI−11mAbのF(ab’)2およびF(ab’)
を作製し、LPSで刺激されたU937細胞を37℃ま
たは4℃において、抗体添加または無添加で4〜6時間
培養し、凝集の程度を判定した。凝集の程度はRoth
leinとSpringerの方法で判定した。結果を
表6に示す。
【表6】 この結果から、NI−11mAbによって誘導される凝
集は温度に依存し、凝集を司る分子がインテグリンであ
ることが推定される。
【0030】実施例15 LPS(10μg/ml)で48時間処理したU937
細胞(1×105 個)を96穴プレートにまき、そこに
この発明のNI−11mAb(15μg/ml)を添加
し、さらにCキナーゼ阻害剤であるH−7またはスフィ
ンゴシンをそれぞれ2μM/ml添加して6〜8時間培
養し、細胞間凝集を顕微鏡下で観察した。結果を図8に
示す。図8から明らかなように、この発明のNI−11
mAbによるLPS刺激U937細胞の凝集誘導効果
は、Cキナーゼ阻害剤により阻害されることがわかる。
このことから、この凝集誘導効果にはプロティンキナー
ゼCが一部関与していることが判明した。
【0031】実施例16 NI−58mAbおよびNI−11mAbの反応性を健
康成人の末梢血単核粒を標的細胞としてtwo−col
or flow cytometry法で解析した。結
果をそれぞれ図9および図10に示す。図9および図1
0より明らかなように、NI−58mAbは白血球全般
に反応し、NI−11mAbは単球系細胞とのみ反応す
ることがわかる。
【0032】参考例1 未処理およびLPS(10μg/ml)で48時間処理
したU937細胞を、CD14抗原に対するモノクロー
ナル抗体(MY−4)とFITC−抗マウスIgF(a
b’)2で染色し、CD14抗原の発現をFACS法で
解析した。結果を図11に示す。図11から明らかなよ
うに、LPSで処理したU937細胞では時間の経過と
ともに、CD14抗原の発現が認められ(48時間後2
4.3%、72時間後32.2%)、U937細胞はL
PSによってcell lineageのある分化の段
階まで進むことがわかる。
【0033】参考例2 未処理およびLPS(10μg/ml)で48時間処理
したU937細胞の各種サイトカインの産生能をRIA
またはEIA法で解析した。結果を表7に示す。
【表7】 表7より明らかなように、LPS処理したU937細胞
は大量のIL−6を培養上清中に放出することがわか
る。すなわちLPS処理U937細胞はIL−6を産生
する細胞に変化していることがわかる。
【0034】参考例3 未処理およびLPS(10μg/ml)で48時間処理
したU937細胞表面上のCD11a、CD11b、C
D11c、CD18およびCD54の動態をFACS法
で解析した。結果を図12に示す。図12に示すよう
に、LPS処理されたU937細胞はCD54の著明な
増加が認められることが判明した。またCD11bにつ
いても中程度の増加が認められた。すなわちLPS処理
後、U937細胞表面上のCD54は著明にその発現量
が増加することがわかる。
【0035】参考例4 未処理およびLPS(10μg/ml)で48時間処理
したU937細胞の位相差電子顕微鏡写真の所見を図1
3に示す。図13に示すように、LPS処理されたU9
37細胞は未処理のU937細胞と比較して著しい突起
形成が認められた。
【0036】
【発明の効果】この発明のリポポリサッカライドで刺激
された単球/マクロファージ系細胞を抗原として得られ
る抗体のうちNI−58mAbは、分化誘導因子で刺激
された細胞の細胞間接着を顕著に抑制する。またこのN
I−58mAbによれば、従来知られている細胞の細胞
間接着を抑制するモノクローナル抗体とは全く異なる作
用機序ならびに強い抑制力を示し、従来十分な抑制がで
きなかった免疫反応の抑制が可能である。そのため臨床
的展開として、臓器移植後の拒絶反応の制御、自己免疫
疾患における接着分子の人為的調節、循環器疾患、特に
動脈硬化に伴う内皮細胞表面上の接着分子の調節、接着
分子が関与する癌細胞の増殖ならびに転移抑制などに有
用であると考えられる。また基礎的展開としては、単球
/マクロファージ細胞間接着における細胞間情報伝達の
解明、炎症における単球/マクロファージの内皮細胞へ
の接着能の解明、各種外来抗原によって誘導されるT細
胞、B細胞、単球/マクロファージの免疫反応抑制の解
明などに有用であると考えられる。
【0037】他方、この発明のリポポリサッカライドで
刺激された単球/マクロファージ系細胞を抗原として得
られる抗体のうちNI−11mAbは、従来知られてい
るある特定の成熟細胞の細胞間凝集を誘導するモノクロ
ーナル抗体とは全く異なる作用機序を示し、分化誘導因
子で刺激されて分化の過程にある細胞、特に単球系細胞
の細胞間凝集を誘導する。さらにこのNI−11mAb
は、PMAで前処理されたU937細胞に対して著明な
形態変化(組織マクロファージへと分化)を誘導し得る
能力を有する所見を得ている。そのため初期の感染症防
御に重要な単球系細胞群の活性化を容易にするのみなら
ず、この抗体を生体内に投与することにより、特に末梢
の成熟ヘルパーT細胞、単球/マクロファージ系細胞の
破壊を伴い、自己免疫力の低下で種々の感染症を合併す
るエイズ患者においては、その生体に存在する分化の過
程にある単球系細胞の細胞間伝達を計り得るものと考え
られる。そしてその細胞間伝達により生体の免疫系の活
性化を促し、従来有効な治療法のなかったこの疾患に対
する免疫療法の一つとして大変有益であると考えられ
る。さらに、この発明の抗体は初期感染防御に関与する
単球系細胞に特異性を示すことから、例えばエイズ患者
における分化段階に位置する単球系細胞群の動態を調べ
ることにより、臨床診断上有用であると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のモノクローナル抗体(NI−58m
Ab)が認識する抗原分子を示す電気泳動の写真であ
る。Bにおける矢印の位置はNI−58mAbが認識す
る抗原分子を示す。右の数字は各分子量マーカーの分子
量(KD)を示す。
【図2】LPS刺激U937細胞(生物の形態)のHC
A阻害を示す写真である。 (A)無添加 (B)LPS(25μg/ml)添加 (C)LPS+IgG1(20μg/ml)添加 (D)LPS+IgG2b(20μg/ml)添加 (E)LPS+NI−58mAb(20μg/ml)添
加 (F)LPS+LB−2mAb(20μg/ml)添加
【図3】LPS刺激後のU937細胞表面上のCD54
およびNI−58抗原の変化を示す。 (A)実線は未刺激のCD54、粗い点線はLPS刺激
CD54、および細かい点線は未刺激陰性対照を示す。 (B)実線は未刺激のNI−58抗原、粗い点線(実線
と大部分重なっている)はLPS刺激NI−58抗原、
および細かい点線は未刺激陰性対照を示す。
【図4】この発明のモノクローナル抗体(NI−11m
Ab)が認識する抗原分子を示す電気泳動の写真であ
る。Bにおける矢印の位置はNI−11mAbが認識す
る抗原分子を示す。右の数字は各分子量マーカーの分子
量(KD)を示す。
【図5】NI−11mAbの未処理U937細胞(生物
の形態)に与える効果を示す写真である。 (A)無添加 (B)NI−11mAb(15μg/ml)添加 (C)NMS(15μg/ml)添加 (D)TOK−45(15μg/ml)添加
【図6】NI−11mAbのLPS(10μg/ml)
処理U937細胞(生物の形態)に与える効果を示す写
真である。 (a)無添加 (b)NI−11mAb(15μg/ml)添加 (c)NMS(15μg/ml)添加 (d)TOK−45(15μg/ml)添加
【図7】抗CD54抗体および抗CD18抗体のNI−
11mAb誘導LPS処理U937細胞(生物の形態)
のHCA阻害効果を示す写真である。 (E)NI−11mAb(15μg/ml)添加 (F)NI−11mAb+LB−2(25μg/ml)
添加 (G)NI−11mAb+L130(25μg/ml)
添加 (H)NI−11mAb+L306.4(25μg/m
l)添加
【図8】Cキナーゼ阻害剤のNI−11mAb誘導LP
S処理U937細胞(生物の形態)の部分的HCA阻害
効果を示す写真である。 (I)NI−11mAb(15μg/ml)添加 (J)NI−11mAb+H−7(2μM/ml)添加 (K)NI−11mAb+スフィンゴシン(2μM/m
l)添加
【図9】NI−58mAbの反応性を示すtwo−co
lor flow cyto−metry法で解析した
チャートである。
【図10】NI−11mAbの反応性を示すtwo−c
olor flow cyto−metry法で解析し
たチャートである。
【図11】未処理およびLPSで処理したU937細胞
のCD14抗原の発現を示す。
【図12】LPS刺激後のU937細胞表面上のCD1
1a、CD11b、CD11c、CD18およびCD5
4の動態を示す。 (a)CD11a (b)CD11b (c)CD11
c (d)CD18 (e)CD54 細かい点線:陰性対照 実線:LPS未刺激 粗い点線:LPS(10μg/ml)刺激
【図13】未処理およびLPS(10μg/ml)で4
8時間処理したU937細胞(生物の形態)の位相差電
子顕微鏡写真である。 A:未処理U937細胞 B:LPS処理U937細胞
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 39/395 ABC J 9284−4C C12N 5/20 (C12P 21/08 C12R 1:91)

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リポポリサッカライドで刺激された単球
    /マクロファージ系細胞を抗原として得られる抗体。
  2. 【請求項2】 分化誘導因子で刺激された細胞の細胞間
    接着を抑制する請求項1に記載の抗体。
  3. 【請求項3】 分化誘導因子がリポポリサッカライドで
    ある請求項2に記載の抗体。
  4. 【請求項4】 細胞が単球/マクロファージ系細胞であ
    る請求項2または3に記載の抗体。
  5. 【請求項5】 単球/マクロファージ系細胞がU937
    細胞である請求項1乃至4に記載の抗体。
  6. 【請求項6】 抗体がモノクローナル抗体である請求項
    1乃至5に記載の抗体。
  7. 【請求項7】 IgG1クラスに属する請求項1乃至6
    に記載の抗体。
  8. 【請求項8】 分子量約65KDの分子を特異的に認識
    する請求項1乃至7に記載の抗体。
  9. 【請求項9】 分化誘導因子で刺激されて分化の過程に
    ある細胞の細胞間凝集を誘導する請求項1に記載の抗
    体。
  10. 【請求項10】 分化誘導因子がリポポリサッカライド
    である請求項9に記載の抗体。
  11. 【請求項11】 細胞が単球/マクロファージ系細胞で
    ある請求項9または10に記載の抗体。
  12. 【請求項12】 単球/マクロファージ系細胞がU93
    7細胞である請求項9乃至11に記載の抗体。
  13. 【請求項13】 抗体がモノクローナル抗体である請求
    項9乃至12に記載の抗体。
  14. 【請求項14】 IgG1クラスに属する請求項9乃至
    13に記載の抗体。
  15. 【請求項15】 分子量95〜97KDの分子を特異的
    に認識する請求項9乃至14に記載の抗体。
  16. 【請求項16】 リポポリサッカライドで刺激された単
    球/マクロファージ系細胞を抗原として用いる抗体の製
    造法。
  17. 【請求項17】 抗体がモノクローナル抗体である請求
    項16に記載の抗体の製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022513490A (ja) * 2018-12-16 2022-02-08 フィジーン、エルエルシー 遺伝子編集線維芽細胞の治療的使用

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