JPH0631654U - 動力切断装置 - Google Patents

動力切断装置

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JPH0631654U
JPH0631654U JP10083891U JP10083891U JPH0631654U JP H0631654 U JPH0631654 U JP H0631654U JP 10083891 U JP10083891 U JP 10083891U JP 10083891 U JP10083891 U JP 10083891U JP H0631654 U JPH0631654 U JP H0631654U
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JP10083891U
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Inventor
勇 松岡
尚志 松岡
英之 鳥畑
Original Assignee
松岡産業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 畜肉等の解体作業を容易かつ能率的に行える
とともに、安全性にも優れた動力切断装置を提供する。 【構成】 手持ち可能な装置本体10と、この装置本体
10から突出し突出部分の側辺に刃部54、64を有す
る刃板部材50、60と、装置本体10に内蔵され刃板
部材50、60の基部を駆動することにより刃板部材5
0、60を、その刃部54、64の延びる方向に往復動
させるクランク腕44等の駆動手段を備えてなる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、動力切断装置に関し、詳しくは、畜肉や大型魚類の解体や調理に 使用される肉切り包丁などの代わりに使用される手持ち式の切断装置であって、 動力で作動させることによって作業者の負担を軽減できるようになった動力切断 装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術および解決しようとする問題点】
畜肉や大型魚類の解体は、人力で、大きな肉切り包丁を使って、肉を切り裂い たり、肉と骨を切断分離したりする作業を行っていた。 しかし、切断する材料が大きかったり硬かったりすると、切断に強い力を必要 とし、人力では無理な場合があった。また、大きく重い肉切り包丁を押し引きし て切断する作業は、作業者の負担が非常に大きいため、作業能率が低いとともに 、包丁の操作を誤って怪我をする危険性も高いものであった。
【0003】 上記のような切断作業を能率化するため、円盤状の刃をモータ等で高速回転さ せる動力切断装置も開発されているが、このような円盤状の回転刃では、前記し た解体作業における肉と骨の切断分離のように、骨の形状に合わせて、包丁を細 かく操作する必要のある作業には、使い難いものであった。また、高速回転する 刃が、作業者に接触すると、大怪我をする危険性があり、安全性の点でも問題が あった。
【0004】 そこで、この考案の課題は、前記した畜肉等の解体作業などを容易かつ能率的 に行えるとともに、安全性にも優れた動力切断装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する、この考案にかかる動力切断装置は、手持ち可能な装置本 体と、この装置本体から突出し突出部分の側辺に刃部を有する刃板部材と、装置 本体に内蔵され刃板部材の基部を駆動することにより刃板部材を、その刃部の延 びる方向に往復動させる駆動手段を備えてなる。
【0006】 刃板部材は、基本的には従来の通常の包丁等と同様に、鋼やステンレス等の刃 材料からなり、細長い矩形等の薄板状をなし、ひとつの側辺あるいは対向する両 側辺に、通常の切断刃と同様の刃部を備えている。刃部は、通常の包丁のように 刃面が直線状をなすもののほか、鋸歯状の凹凸が設けられたものであってもよく 、切断する材料や使用目的に合わせて、任意の形状構造が採用できる。
【0007】 駆動手段は、上記刃板部材の一端に連結され、刃板部材をその刃部の延びる方 向に往復動させる。駆動手段は、手持ち可能な程度の大きさおよび形状を備えた 装置本体に内蔵され、装置本体の一部から刃板部材が突出するようにしておく。 駆動手段は、通常の機械装置で採用されている各種の直線的な往復動作機構が利 用できる。例えば、電気モータやエアモータ等の駆動源で発生させた回転力を、 歯車列からなる減速機構を介して適当な回転数およびトルクに調整した後、クラ ンク機構等の回転−往復動変換機構を介して、刃板部材に伝達できるようにして おけばよい。エアモータに圧力空気を供給するホースや、電気モータに電力を供 給するケーブル等には、柔軟な可撓性のあるものを用いれば、装置本体を持って 作業するのに便利である。装置本体に蓄電器や電池を組み込めるようにしておけ ば、電源ケーブルが不要になる。駆動手段による刃板部材の作動速度は、人力に よる切断作業時における包丁等の作動速度と同じか少し速い程度でよく、従来の 回転刃のような高速作動は不要である。刃板部材の往復動距離も任意に設定でき るが、通常の包丁のように刃の全長にわたって押し引きする必要はなく、材料を 確実に切断できる程度の比較的短い距離を往復動させれば十分である。
【0008】 刃板部材は、上記駆動手段にその基部を連結支持させておくだけでもよいが、 刃板部材を摺動可能に保持するガイド部材を、装置本体から突出して設けておけ ば、刃板部材の変形や折損を防止し、往復動をスムーズに行えるようにできる。 また、ガイド部材を用いることによって、薄い刃板部材でも使用できるようにな り、刃板部材の軽量化や切れ味の向上にも役立つ。ガイド部材は、刃板部材のう ち、刃部を設けない側辺を覆うように設けたり、刃板部材の中心線を両面から挟 むように設けたりすることができる。
【0009】 刃板部材は、1枚だけを設けておいてもよいし、2枚の刃板部材を重ねて配置 し、各刃板部材を互いに逆の位相で往復動させるようにしておくこともできる。 この2枚の刃板部材の刃部が、前記した鋸歯状のものであれば、2枚の鋸歯状刃 部の凹凸部分に切断材料を挟み込んで剪断する作用により、切断能力を向上させ ることができる。刃板部材が、装置本体もしくは駆動手段に対して、着脱可能に なっていれば、切断作業に使用した刃板部材を洗浄したり、材料に合わせて刃板 部材を取り替えたりするのに便利である。
【0010】
【作用】
刃板部材が往復動すれば、作業者は、装置本体を肉等の切断材料に軽く押し当 てるだけで、無理に押し引きする力を加えなくても、刃板部材が自動的に切断作 用を果たすことになり、作業者の負担が大幅に軽減される。 刃板部材の形状および刃板部材の作動自体は、通常の包丁等と同じになるので 、肉や骨の複雑な構造部分にも、通常の包丁と同じような操作で、刃板部材を使 用することができ、細かな切断作業も容易に行える。
【0011】
【実施例】
ついで、この考案の実施例を、図面を参照しながら以下に説明する。 図1および図2は動力切断装置の構造を示している。作業者が手持ちで操作可 能な程度の大きさおよび形状を備えた装置本体10には、エアモータ(図示せず )が内蔵され、エアモータの回転軸22には、多数の歯車を組み合わせた減速機 構30が連結されている。減速機構30には、エアモータの回転軸22の回転数 を落とす減速歯車列とともに、回転方向を直角方向に変換する傘歯車機構34が 備えられている。
【0012】 減速機構30の出力軸32には、回転を直線的な往復動に変換する運動変換機 構40が連結されている。運動変換機構40は、図2に詳しく示すように、減速 機構30の出力軸30の両端に固定された回転板42、42と、互いに対称形状 をなす一対のクランク腕44、44からなり、クランク腕44、44の一端は、 それぞれの回転板42、42の円周上に回転可能に軸支46、46されている。 但し、左右のクランク腕44、44の軸支点46、46は、回転板42、42の 直径方向で対向する円周位置に設定されている。
【0013】 各クランク腕44、44の他端は、細長い概略矩形状をなし、2枚が重ねて配 置された刃板部材50、60のそれぞれの端部近くに回転可能に軸支48、48 されている。但し、クランク腕44、44の各刃板部材50、60への軸支部分 48、48は、上下に間隔をあけて設けられている。それぞれの刃板部材50、 60には、相手側の軸支部分48、48の通過範囲に、長孔状のガイド孔52、 62が設けられ、このガイド孔52、62に、相手側の軸支部分48、48から 突出するガイド軸49、49が摺動可能に挿入されている。この部分の構造は、 図3に、刃板部材60の軸支部分48を詳細に示しており、刃板部材50の軸支 部分48も同様の構造を備えている。
【0014】 上記の構造により、両側の刃板部材50、60は、互いにガイド孔52、62 に沿う方向に直線的な運動を行うように規制されることになる。したがって、前 記回転板42、42が回転すると、クランク腕44、44に連結された各刃板部 材50、60は、互いに逆の位相で前後に往復動することになる。 刃板部材50、60は、装置本体10から突出して設けられている。刃板部材 50、60の一方の側辺には、鋸歯状の刃部54、64が形成されている。刃部 54と刃部64は、鋸歯の目立て方向すなわち切断作用を果たす方向が互いに逆 に形成されおり、刃板部材50、60が互いに逆に、ある特定の方向に移動する 行程では、刃部54、64の鋸歯で切断作用を果たすが、刃板部材50、60が 上記と反対の方向に移動する行程では、刃部54、64は鋸歯による切断作用が 行われない。刃板部材50、60の刃先は、円弧状に湾曲して反っており、この 部分には鋸歯が形成されていない。
【0015】 刃板部材50、60はガイド部材70に囲まれている。ガイド部材70は、一 端が装置本体10に固定されており、刃板部材50、60の、切断に必要な刃部 54、64を除いて、刃部54、64が形成されていない側辺から両面の大部分 を覆うように設けられている。ガイド部材の両面中央には、長孔状のガイド孔7 2、72が貫通形成されている。ガイド孔72、72には、刃板部材50、60 の外側面に突出形成されたガイドピン56、66が挿入されており、このガイド ピン56、66がガイド孔72、72に沿って摺動することによって、刃板部材 50、60の支持とスムーズな往復動を果たす。
【0016】 上記のような構造を備えた動力切断装置は、作業者が装置本体10部分を持っ て、肉等の切断材料に、往復動する刃板部材50、60の刃部54、64を押し 当てるようにして使用する。装置本体10には、刃板部材50、60の作動をオ ンオフするスイッチや、作動速度を調整する調整ツマミ等を備えておけば、取り 扱い易い。
【0017】 切断材料に刃部54、64が押し当てられると、刃部54、64の鋸歯の間に 切断材料を挟み込んで剪断するような形で材料を切断することになる。したがっ て、通常の直線的な刃を押し引きするのに比べて、より強力な切断作用が行われ ることになり、肉の腱や骨のように硬い材料でも確実に切断することが可能であ る。刃部54、64は、互いに逆方向に作動するので、材料から各刃部54、6 4に加わる反力は互いに相殺されることになり、装置本体10を持つ作業者の手 元には、刃部54、64に沿う方向の切断抵抗は全く伝わらない。したがって、 作業者は、刃板部材50、60を切断材料に軽く押し当てているだけで、切断材 料は確実かつ能率的に切断される。
【0018】
【考案の効果】
以上に述べた、この考案にかかる動力切断装置によれば、往復動する刃板部材 の刃部を、切断材料に押し当てるだけで切断作業が行えるので、従来の包丁によ る手作業に比べて、はるかに労力が少なくて済み、作業能率が向上する。 しかも、基本的な構造は、通常の包丁等と同様の構造を備えているので、従来 と同様の使用形態が取れ、複雑な形状の材料を切断したり、細かな切断作業を行 うことが可能であるとともに、安全性の点でも優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この考案の実施例を示す一部切欠正面図
【図2】 同上の一部切欠平面図
【図3】 刃板部材とクランク腕の連結部分を示す要部
拡大断面図
【符号の説明】
10 装置本体 30 減速機構 40 運動変換機構 42 回転板 44 クランク腕 50、60 刃板部材 54、64 刃部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 手持ち可能な装置本体と、この装置本体
    から突出し突出部分の側辺に刃部を有する刃板部材と、
    装置本体に内蔵され刃板部材の基部を駆動することによ
    り刃板部材を、その刃部の延びる方向に往復動させる駆
    動手段を備えてなる動力切断装置。
JP10083891U 1991-12-07 1991-12-07 動力切断装置 Pending JPH0631654U (ja)

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JP10083891U JPH0631654U (ja) 1991-12-07 1991-12-07 動力切断装置

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