JPH06316295A

JPH06316295A - 垂直水平二重回転推進機

Info

Publication number: JPH06316295A
Application number: JP13978293A
Authority: JP
Inventors: Masahisa Shimizu; 正久清水; Toshihisa Shimizu; 敏久清水
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1993-05-06
Filing date: 1993-05-06
Publication date: 1994-11-15

Abstract

(57)【要約】垂直水平二重回転推進機【目的】回転推進機の性能向上は、飛行機のプロペラ
や、ヘリコプターのローター径を小さくするばかりでな
く、推進機の方向転換により垂直、水平飛行するゆわゆ
る、ＶＴＯＬ機には欠かせないものである。【構成】垂直回転（矢印Ｂ方向）しながら、Ｔ字形回
転軸（１）を中心に水平に（矢印Ａ方向）二重回転する
円錐回転体（４）（５）は、マグナス効果により、矢印
Ｃ方向の大きな推力を得る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はプロペラ、スクリュウ等
と同じく回転によって推進力を得る、回転推進機構に係
わるものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、回転推進機の代表はプロペラであ
る。それは、翼形断面のブレードを流体の流れに対し
て、ある迎角をもって設置する。ゆわゆるスクリュウ効
果により推力を得ていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、回転推進機の性能向上、小型化である。ス
クリュウ効果で推力を得る従来のプロペラは、その性能
向上を計って、高速、大型、複数にしても、それに伴い
抵抗も増加し、又、理論的にも流体力学上の限界があ
る。つまり、その推力Ｙは数式１で定まる。

【数１】

【０００４】Ｓは翼面積ρは流体の密度、ｖは速度、ｃ
ｙは性能係数。そこで、全く理想的な翼型の場合でも、
このｃｙ係数は１．２をこえることはできない。（メル
クーロフ著、橋本英典訳、東京書店刊−流体力学のはな
し−８６頁参照）本発明は、これにら拘束されない、全
く新しい別の方法で解決をはかる。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記、解決のための方法
とは、ゆわゆるマグナス効果の採用である。図１におい
てこれを説明すれば、Ｔ字形回転軸（１）の水平回転に
より、円錐形成回転体（４）（５）が矢印Ｂ方向に回転
する。ということは、円錐形成回転体が矢印Ｄ方向から
の流体中において矢印Ｂ方向に垂直回転していることと
同じであり、この状態においては円錐形成回転体の上部
は、流体の矢印Ｄ方向の流れと、円錐形成回転体の回転
方向（矢印Ｂ方向）と同一であるから流速は早く、下部
は流れの方向が相反するので流速は遅い。

【０００６】

【作用】上記のような場合では、ベルヌーイの定理によ
り、早い流れでは圧力が低く、遅い流れのところでは圧
力が高くなる。したがって、円錐形成回転体（４）
（５）には矢印Ｃ方向の力が作用し、マグナス効果を生
じて、それが推力となる。

【０００７】

【実施例】図２で実施例を説明すれば、Ｔ字形回転軸
（１）の矢印Ａ方向の水平回転により、円錐形成回転体
（４）（５）は、固定板（６）と中間車（７）（８）を
介しているので、矢印Ｂ方向に垂直回転する。そのこと
は円錐形成回転体（４）（５）は、Ｂ方向に垂直回転し
ながら、矢印Ａ方向にＴ字形回転軸を中心に水平回転を
する、二重回転となる。その結果作用項で述べたよう
に、マグナス効果により、矢印Ｃ方向の推力を得る。

【０００８】又、図３のように円錐形成回転体（４）
（５）の表面に凹部（９）を設けることは、回転体から
流体の剥離を防ぎ、流れを回転方向に整えるので、推力
の増強につながる。

【０００９】図４の実施例は、固定板（６）中間車
（７）（８）は設けず、円錐形成回転体（４）（５）が
サポニュウス型風車と同じく、流体の圧力差によって自
ら回転し、円錐形成回転体を形成する。それにより図２
の場合と同じ効果を生む。

【００１０】図５の実施例も固定板（６）、中間車
（７）（８）は設けず、上下往復運動を回転運動に変換
する機構（出願者特許第１６８９６４７号）により円錐
形成回転体を回転させるもので、図２の場合と同等の効
果を生む。

【００１１】

【発明の効果】本発明の有効性を示すために、従来のス
クリュウ効果による翼形断面の場合と比較すれば、数式
２のようになり、回転体の方が翼形より約１０倍の推力
を得るただし、この場合、流体の粘性、流速、水平断面
積は同じものとする。（メルクーロフ著、橋本英典訳、
東京書店刊−流体力学のはなし−８７頁参照）

【数２】

【００１２】又、流体との形状抵抗は、円錐形成回転体
（４）（５）の径を大きくし、回転数を高めることによ
り、これらの増大値の平方根に反比例して減少する。そ
れだけ性能向上を計ることができる。（メルクーロフ
著、橋本英典訳、東京書店刊−流体力学のはなし１０６
頁参照）

【図面の簡単な説明】

【図１】マグナス効果を示す原理図

【図２】全体の構成を示す斜視図

【図３】流体剥離防止の構造を示す部分斜視図

【図４】サポニュス風車型を示す斜視図

【図５】往復運動による回転の場合の斜視図

【符号の説明】

１Ｔ字形回転軸の垂直部分２・３Ｔ字形回転軸の水平部分４・５円錐形成回転体６固定板７・８中間車９流体剥離防止機構

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】１）水平に置かれた、円錐形成回転体
（４）（５）は、Ｔ字形回転軸の水平部分（２）（３）
を回転軸として、矢印Ｂ方向に垂直回転をしながら、か
つ、Ｔ字形回転軸の垂直部分（１）を中心軸に、矢印Ａ
方向に、水平回転もする二重回転体である。２）円錐形成回転体（４）（５）の垂直回転方向（矢印
Ｂ方向）は、Ｔ字形回転軸の垂直部分（１）の水平回転
方向（矢印Ａ方向）と同一方向であり、そのための装
置、固定板（６）、中間車（７）（８）がある。
【請求項２】円錐形成回転体（４）（５）の表面には、
流体剥離防止のための装置（９）がある。
【請求項３】円錐形成回転体（４）（５）は、流体との
抵抗力差によって自転する。