JPH06315771A - プラズマアーク溶接方法 - Google Patents

プラズマアーク溶接方法

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JPH06315771A
JPH06315771A JP13111693A JP13111693A JPH06315771A JP H06315771 A JPH06315771 A JP H06315771A JP 13111693 A JP13111693 A JP 13111693A JP 13111693 A JP13111693 A JP 13111693A JP H06315771 A JPH06315771 A JP H06315771A
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JP
Japan
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gas
plasma
welding
helium
arc welding
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Application number
JP13111693A
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English (en)
Inventor
Fumito Yoshino
芳野文人
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶接前に前処理を行わない母材をプラズアー
ク溶接する場合、非キーホール溶接であっても、深溶け
込みで、かつ欠陥のない溶接部が得られるプラズマアー
ク溶接法を提供する。 【構成】 プラズマガスとシールドガスを用いるプラズ
マアーク溶接において、プラズマガスとして、ヘリウム
ガス又は5%以上のヘリウムガスとアルゴンガスとの混
合ガスを用い、かつ、シールドガスとして、アルゴン、
2及びヘリウムの1種又は2種以上に、更にCO2、O
2及びH2の1種又は2種以上を含有させた混合ガスを使
用することを特徴としている。プラズマガス中のヘリウ
ムガスの混合比率が70%以上であると更にアークの安
定性が顕著である。またプラズマガスを15リットル/
min以下であって、かつ、10Hz以下の範囲で流量を脈
動させて行うこともできる。更には、Al、Ti、Zr、
Si、Mnのうちの少なくとも1種以上を含有し、その単
独又は合計が2wt%以上のソリッドワイヤ又はフラック
ス入りワイヤを溶加材として用いてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプラズマアーク溶接方法
に関し、特に溶接前に前処理を行わない母材(主として
鋼板又はアルミ合金)のプラズマアーク溶接に適してい
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】プラズ
マアーク溶接は、高エネルギービームを熱源として用い
る溶接法であり、中でもプラズマを熱源とするキーホー
ル溶接は、深溶け込みが得られ、能率向上面から採用さ
れている。
【0003】キーホール溶接は、図1に示すように、プ
ラズマアーク溶接の最も特徴的な裏波溶接法である。比
較的大電流のプラズマアークが細く絞られ、母材を局部
的に加熱すると共に高速で噴射するプラズマガスが溶融
金属を強く押し下げるため、小穴(キーホール)を生じ
る。溶接の進行と共にキーホールの先端は母材を溶融し
ながら進むが、溶融金属は溶融池壁面に沿って後方に移
動しキーホールの後方を塞ぐため、キーホールはほぼ一
定の形状を保つ溶接法である。
【0004】一方、キーホール溶接に対して、キーホー
ルを作らない非キーホール溶接(ソフトプラズマ溶接)が
あり、裏波形成を目的としない溶接に採用されている。
【0005】従来、非キーホール溶接においては、プラ
ズマガス(センターガス)として純アルゴンを用いるのが
普通であった。
【0006】しかし、従来のプラズマアーク溶接では、
プラズマジェットが溶融プール中に巻き込み易く、特に
非キーホール溶接の場合、ビード底部に主にブローホー
ルを生じ、はなはだしくはトンネル状の欠陥を生じ、健
全な溶接部が得られにくいという問題があった。この現
象は特にプラズマガス流量が1.0リットル/min以上で
顕著である。
【0007】また、母材の表面性状の面から見ると、鋼
板等のプラズマアーク溶接で、機械加工或いはグライン
ダー等で表面のスケール等を除去し清浄にした母材を溶
接する場合は比較的安定かつ欠陥の少ない溶接金属を得
ることができる。
【0008】しかし、表面を清浄化しない場合、例え
ば、スケールが付着していると酸化鉄の影響でアークが
乱れ易く、かつ溶接金属中にブローホール等の欠陥を作
り易いという問題があった。
【0009】本発明は、上記従来技術の問題点を解決
し、溶接前に前処理を行わない母材をプラズアーク溶接
する場合、非キーホール溶接であっても、深溶け込み
で、かつ欠陥のない溶接部が得られるプラズマアーク溶
接法を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段として、本発明は、プラズマガスとシールドガス
を用いるプラズマアーク溶接において、プラズマガスと
して、ヘリウムガス又は5%以上のヘリウムガスとアル
ゴンガスとの混合ガスを用い、かつ、シールドガスとし
て、アルゴン、N2及びヘリウムの1種又は2種以上
に、更にCO2、O2及びH2の1種又は2種以上を含有
させた混合ガスを使用することを特徴とするプラズマア
ーク溶接方法を要旨としている。
【0011】以下に本発明を更に詳細に説明する。
【作用】
【0012】従来より、シールドガスとしては、純アル
ゴンが通常使用されている。これはアルゴンは不活性で
あり安価であるためである。しかし、ヘリウムは、通常
用いられているアルゴンに比し、アークを安定化せし
め、かつ、比重が約1/10と軽いため、溶融金属中を
浮上し易いという特徴がある。また窒素(N2)は不活性
でありながら安価である。
【0013】したがって、シールドガスとしては、不活
性ガスであるアルゴン、N2、ヘリウムの単独又は混合
ガスを用いる。
【0014】しかしながら、溶接前に前処理を行なわな
い母材をプラズマアーク溶接する場合、このような不活
性ガスの単独又は混合ガスを使用すると、純アルゴンを
使用した時と同様、溶接金属中にブローホール等の欠陥
が生じ易い問題を効果的に解決し得ないことが判明し
た。
【0015】そこで、本発明者は、シールドガス及びプ
ラズマガスについて更に検討した結果、シールドガスと
してこれらの不活性ガスに加え、活性なCO2ガス及び
/又はO2ガスを混合させること、かつ、プラズマガス
としてヘリウムガス又は5%以上のヘリウムガスとアル
ゴンとの混合ガスを用いることで解決できることが判明
した。
【0016】これは、シールドガスとして上記活性ガス
を加えると、溶接中の雰囲気を活性化させ溶融プールを
撹拌せしめる結果、溶融プール内の健全性に有害なガス
或いは化合物を速やかに浮上、除去させる効果があるた
めである。
【0017】この効果は、H2を混合させた場合も同様
であり、H2の場合は更にアークの硬直化にも有効であ
る。なお、水素に起因する割れが問題となる場合には水
素を混合しないよう留意する。
【0018】また、プラズマガスとして、ヘリウムの上
記特徴を利用することでアーク安定性が向上し、かつ溶
接部の欠陥、特に底部の欠陥を著しく低減化できる。特
に非キーホール溶接の場合に効果が著しい。反面、純ヘ
リウムはプラズマ化温度がアルゴンに比し高いため、特
にアークスタート時にプラズマアークが得られにくいと
いう性質があるので、少なくともアークスタート時には
プラズマガスとしてヘリウムとアルゴンとの混合ガスを
使用することが望ましい。
【0019】具体的には、ヘリウムガスを用いるほか、
アルゴンガスを用いる場合にはアルゴンガス中にヘリウ
ムが少なくとも5%以上含まれないと、アーク安定性及
び溶接欠陥の防止に効果がない。特に70%以上のヘリ
ウム(ヘリウム100%の場合が含まれる)を含むアルゴ
ンとの混合ガスを用いると、アークの安定性が著しく向
上でき、溶接中にプラズマガス等の巻き込みを防止でき
る結果、ビード形状の安定した無欠陥の溶接金属を得る
ことが可能である。
【0020】このような種類のシールドガス及びプラズ
マガスを用いることで、表面に黒皮の付着したような鋼
板であっても、欠陥のない溶接部を得ることができる。
【0021】なお、プラズマアーク溶接に際し、他の溶
接条件は特に制限されないが、場合に応じて、以下の溶
接条件で行うことが望ましい。
【0022】プラズマガスの流量としては、ヘリウム又
はヘリウム混合ガスの場合、純アルゴンガスの場合より
多少多くしても安定性は変わらないが、15リットル/
min以上ではプラズマジェットが強過ぎる結果、溶融プ
ール吹き飛びの現象或いはプラズマガスの溶融プールへ
の巻き込み等が生じ易くなるので、流量としては15リ
ットル/min以下が好ましい。
【0023】また、プラズマガスの供給法としては、一
定の流量で噴射させる方法のほか、プラズマジェットを
脈動させる方法も可能である。プラズマガス流量を周期
的に変えた場合、プラズマガス流量が増加するにつれて
プラズマ化されたガス流は高速で噴射し、ノズル及び熱
的ピンチ力によって溶融金属を強く押し下げるようにな
る。したがって、このプラズマガス流を周期的に変える
ことによって、溶融金属の溶け込み量を周期的に変える
ことができる。
【0024】その場合、プラズマジェットを脈動させる
周期は特に制限されないが、10Hz以上にすると溶融
金属の凝固現象は脈動させない一定条件下でのそれと大
差なく、その効果が期待できなくなる。また10Hz以
上のガスコントロールは難しく、不安定になり易いの
で、10Hz以下が好ましい。
【0025】また、Al、Ti、Zr、Si、Mnのうちの
少なくとも1種以上を含有し、その合計が2wt%以上の
ソリッドワイヤ又はフラックス入りワイヤを溶加材とし
て用いることで、上記効果が更に増進できる。それらの
単独又は合計が2wt%以下では脱酸、脱ガス効果は少な
くなるので、2wt%以上、より好ましくは5wt%以上を
添加する。
【0026】次に本発明の実施例を示す。
【0027】
【実施例】
【0028】表1に示す条件で鋼板をプラズマアーク溶
接した。溶接作業性及び溶接部の欠陥を調べた結果を表
2に示す。
【0029】表2より明らかなように、比較例は、溶接
部に欠陥を生じ、健全な溶接金属が得られない。一方、
本発明例は、いずれも、アーク安定性に優れ、欠陥のな
い健全な溶接金属が得られた。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
溶接前に前処理を行わない母材をプラズアーク溶接する
場合に、非キーホール溶接であっても、深溶け込みで、
かつ欠陥のない溶接部が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】キーホール溶接を説明する図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマガスとシールドガスを用いるプ
    ラズマアーク溶接において、プラズマガスとして、ヘリ
    ウムガス又は5%以上のヘリウムガスとアルゴンガスと
    の混合ガスを用い、かつ、シールドガスとして、アルゴ
    ン、N2及びヘリウムの1種又は2種以上に、更にC
    2、O2及びH2の1種又は2種以上を含有させた混合
    ガスを使用することを特徴とするプラズマアーク溶接方
    法。
  2. 【請求項2】 プラズマガスを15リットル/min以下
    であって、かつ、10Hz以下の範囲で流量を脈動させ
    て行う請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 プラズマガス中のヘリウムガスの混合比
    率が70%以上である請求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 Al、Ti、Zr、Si、Mnのうちの少な
    くとも1種以上を含有し、その単独又は合計が2wt%以
    上のソリッドワイヤ又はフラックス入りワイヤを溶加材
    として用いる請求項1、2又は3に記載の方法。
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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20010213