JPH06314652A - 結晶成長方法及びその装置 - Google Patents

結晶成長方法及びその装置

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JPH06314652A
JPH06314652A JP12515393A JP12515393A JPH06314652A JP H06314652 A JPH06314652 A JP H06314652A JP 12515393 A JP12515393 A JP 12515393A JP 12515393 A JP12515393 A JP 12515393A JP H06314652 A JPH06314652 A JP H06314652A
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Japan
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plasma
radical
ions
crystal growth
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Kayoko Horie
香代子 堀江
Takeo Otsuka
武夫 大塚
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Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 導入ガスをプラズマ分解し、発生したラジカ
ルを利用して、エピタキシャル成長させる方法(装置)
の改良である。プラズマ分解によりラジカルと同時に発
生したイオン及び電子を結晶成長から排除して、高品質
なP型II−VI族化合物半導体結晶(例えば、ZnSe結晶)
が得られるようにする。 【構成】 導入ガス(窒素ガス)をラジカルガン25に
よりプラズマ分解し、これを原料分子線が供給された基
板Kの表面へ照射して成長を行なう。ラジカルの照射経
路内に電場を発生させる装置(基板Kの基板支持台26
にバイアス電源37でバイアス電圧をかけた構成)を設
けて、プラズマ分解により生じたイオン(高い励起状態
にあり、反応性が強く、電気的に中性でない原子・分
子)及び電子を、チャンバ21内の基板Kの表面外へ誘
導排除する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化合物薄膜の結晶成長
方法及びその装置に係り、特に、青色発光ダイオードや
短波長レーザなどの発光素子に用いるII−VI族化合物半
導体結晶のエピタキシャル成長に使用して好適な結晶成
長方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】II−VI族化合物のエピタキシャル成長方
法としてMBE(Molecular BeamEpitaxy、分子線エピ
タキシャル成長)法がある。MBE法は、超高真空蒸着
法の一種で、原料分子線を基板にあてて薄膜成長させる
方法である。また、II−VI族化合物半導体(結晶)の中
で、ZnSeは室温で2.7eV の直接遷移型のバンド構造を有
するため、青色LED(発光ダイオード)や青色LD
(レーザダイオード)の材料として期待されている。そ
して、これら半導体デバイスの開発をするには、できる
限り低抵抗のP型結晶及びN型結晶が必要不可欠であ
る。
【0003】従来より、N型結晶については、ドーピン
グ材料にZnCl2 を用いて分子線蒸発セルよりCl,Ze,Seビ
ームを同時に基板へ照射させてZnSeをMBE成長させ、
キャリア濃度1×1018cm-3,比抵抗3×10-3Ωcmの
低抵抗の比較的良好なN型結晶が得られている。(例え
ば、文献 J.Appl.Phys 62(1987)3216参照) 一方、P型結晶については、L−カップリング型の高周
波(13.56MHz) 無電極放電管にN2 ガスを導入すること
により窒素ラジカルを生成し、そのラジカルをZe,Se ビ
ームと同様に基板に照射してZnSeをMBE成長させ、キ
ャリア濃度4.4×1015cm-3,比抵抗16ΩcmのP型
結晶が得られている。(例えば、文献Japan.J.Appl.Phy
s 30(1991)L152参照)
【0004】しかし、従来のP型結晶の成長方法、すな
わち無電極放電管を利用した方法では、高密度なプラズ
マが得られず、また、原子への解離が生じない。このた
め、上述したように、N型結晶と比較してキャリア濃度
が低く、比抵抗が高いP型結晶しか得られなかった。
【0005】そこで、本出願人は、新たな結晶成長方法
を発明し出願している(特願平3−360615号)。
これは、導入ガス(例えば、窒素ガス)をECR(電子
サイクロトロン共鳴)のマイクロ波放電によりプラズマ
分解し、これを原料分子線が供給された基板表面へ照射
して成長を行なうものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなプラズマ分解を利用した結晶成長方法(それを実施
する装置)では、例えばマイクロ波放電により導入ガス
をプラズマ分解した時、ラジカル(励起状態にある電気
的に中性な原子・分子)が発生すると共に、イオン(高
い励起状態にあり、反応性が強く、電気的に中性でない
原子・分子)及び電子が発生する。そして、発生したイ
オンが結晶成長させる基板に照射供給されて、結晶品質
が悪化する問題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記課
題を解決するために、例えば、図1に示すように、導入
ガス(例えば、窒素ガス)をプラズマ分解してラジカル
を発生させ、このラジカルを原料分子線(例えば、Z
n,Se)が供給されたチャンバ21内の基板Kの表面
へ照射して、結晶成長を行なう結晶成長装置20であっ
て、(例えば、マイクロ波放電により)導入ガスをプラ
ズマ分解してラジカルを発生させるプラズマ分解手段
(例えば、ラジカルガン25)と、前記プラズマ分解に
より生じたイオンをチャンバ21内の基板Kの表面外へ
誘導するイオン排除手段(例えば、ラジカルの照射経路
内に電場(または磁場)を発生させる装置として、基板
Kの基板支持台26にバイアス電源37でバイアス電圧
をかけた構成)とを有することを特徴とする結晶成長装
置を提供するものである。
【0008】
【作用】上記のような結晶成長装置20によれば、高密
度なプラズマ状態が生じて、ラジカル(励起状態にある
電気的に中性な原子・分子)、イオン(高い励起状態に
あり、反応性が強く、電気的に中性でない原子・分子)
及び電子が発生する。電気的に中性なラジカルはチャン
バ21内の基板Kに導入照射されて、基板Kに付着した
ラジカルが励起エネルギー、化学エネルギーを基板表面
で解放して表面反応を高め、導入ガスの原子及び分子が
解離して原子が基板結晶中に取り込まれる。一方、正
(プラス)または負(マイナス)に帯電したイオン及び
電子は、イオン排除手段によるラジカルの照射経路内に
発生した電場(または磁場)により、基板Kの表面外へ
誘導され排除される。
【0009】
【実施例】本発明なる結晶成長装置の一実施例を以下図
面と共に詳細に説明する。図1は、結晶成長装置の一例
であるMBE( Moleculer Beam Epitaxy )装置(2
0)を示すもので、図2はプラズマを発生させる結晶成
長装置のラジカルガンを示す図である。
【0010】(実施例1)図1において、21はチャン
バ、22,23は固体原料(Sm)を加熱蒸発する分子
線蒸発源セル、24は液体窒素シュラウドである。MB
E装置20には、チャンバ21の中心部に基板支持台2
6が配置され、基板支持台26上に基板(半導体の基板
結晶)Kが支持されるようになっている。この基板支持
台26は、チャンバ21などのグランドレベル(アー
ス)から電気的に絶縁されたものである。基板支持台2
6には、バイアス電源37の一端が接続され、バイアス
電源37の他端はグランドレベル(アース)に接地され
ている。この基板支持台26とバイアス電源37とで、
後述するように、電場(電界)発生装置を構成して、イ
オン排除手段としている。また、27は各分子線セル2
2及び23の分子線の出射口22a及び23aの前面部
に設置されたセルシャッタである。28はメインシャッ
タであり、前記支持台26の前面部に設置されている。
なお、31は基板Kを加熱する加熱用ヒータである。
【0011】また、25は導入ガス(例えば窒素ガス)
を、マイクロ波放電によりプラズマ分解し、窒素プラズ
マを基板Kの表面へ照射するラジカルガンである。ラジ
カルガン25は、例えばECR(電子サイクロトロン共
鳴)プラズマを生成するラジカル発生装置である。円筒
状のラジカルガン25は、図2に示すように、放電室2
5A、マグネット32、アンテナ33、ガス導入管3
4、アパーチャ35で構成されており、MBE装置20
に取付けられている(図1参照)。ラジカルガン25の
放電室25Aと、チャンバ21(内の基板支持台26の
基板K)とは、アパーチャ35で仕切られ、孔35aを
介して連結されている。なお、ガス導入管34には、ド
ーピング用の窒素ガスが供給されている。
【0012】上記のように構成されたMBE装置20を
用いて以下のように結晶成長が行なわれる。MBE装置
20の分子線蒸発源セル22にはIIb族の原料、例えば
Znが充填され、同分子線蒸発源セル23にはVIb族の
原料、例えばSeが充填される。さらに、ラジカルガン
25に接続されたボンベ29にはVb族の例えば窒素ガス
が封入される。
【0013】分子線蒸発源セル22,23を所望の分子
線量になるように加熱保持して、分子線蒸発源セル22
よりZn分子を蒸発させ、分子線蒸発源セル23よりS
e分子を蒸発させる。ボンベ29より窒素ガスをMFC
(Mass flow Controller)30により流量制御し、ガス
導入管34より放電室25Aに導入する。マイクロ波電
源36からマイクロ波(電流)を供給してアンテナ33
よりマイクロ波を印加する。すると、放電室25A内で
マイクロ波放電が発生し、窒素ラジカル(励起状態にあ
る電気的に中性な窒素原子・分子)、イオン(高い励起
状態にあり、反応性が強く、電気的に中性でない窒素原
子・分子)及び電子が放電室25Aに発生する。
【0014】さらに、バイアス電源37により、基板支
持台26にバイアス電圧が印加される。すると、基板支
持台26のバイアス電圧により、基板Kを支持した基板
支持台26の周辺部(ラジカルの照射経路内)にプラス
の電場が生じ、これがイオン排除手段として機能する。
【0015】そして、放電室25A内で発生した窒素ラ
ジカル,イオン及び電子は、アパーチャ35の孔35a
から差圧によりチャンバ21内に導入される。この時、
電気的に中性なラジカルは、チャンバ21内の基板Kに
照射されて、基板に付着したラジカルが励起エネルギ
ー、化学エネルギーを基板表面で解放して表面反応を高
め、導入ガスの原子及び分子が解離して原子が基板結晶
中に取り込まれ、P型ZnSe結晶が得られる。一方、正
(プラス)に帯電した(窒素)イオンは、基板支持台2
6によりラジカル照射経路内に発生した電場で反発し、
基板Kの表面外へ誘導され排除される。したがって、
(窒素)イオンが基板Kに照射供給されて、結晶品質が
悪化することがない。
【0016】(具体的な比較実験例)前述した図1及び
図2に示したMBE装置20を用いて、ZnSeのP型成長
を行なった。MBE成長において、ラジカルの発生には
窒素ガス(100 パーセント)を用いてマイクロ波放電を
行なわせた。放電室25Aに窒素ガスを1sccm流し、2.
45GHz のマイクロ波を100W印加してラジカルを発生させ
た。なお、マグネット32の磁束は 875Gauss である。
バイアス電源37による基板支持台26へのバイアス電
圧は、+20V(直流)である。
【0017】発生したラジカルは、アパーチャ35の孔
35aより、予め真空排気された10-10 Torrの(MB
E装置20の)成長室(チャンバ21)に導入した。こ
のラジカルと各々7.6 ×10-7Torr,1.5×10-6Torrに蒸気
圧を調整したZeとSe分子線を、予め高抵抗ZnSe薄膜を成
長させた(100)GaAs基板へ同時照射し、P型ZnSe結
晶を成長させた。成長時、基板の温度は250 度、成長中
の圧力は約10-8Torrであった。
【0018】図3に、PL(Photoluminescence)による
光学的特性を示す。同図から明らかなように、基板支持
台26へバイアス電圧をかけて(窒素)イオンを基板K
外に誘導排除した場合では、結晶成長した基板のDAP
(ドナーとアクセプタによる発光)が、バイアス電圧を
かけないときの4倍以上に増大した。すなわち、(窒
素)イオンを排除除去したことにより、(窒素)イオン
照射のダメージが抑制されて、結晶が高品質化し、光学
的特性が向上したといえる。つづいて、イオン排除手段
を電場(電界)発生装置や磁場(磁界)発生装置で、異
なる構成とした実施例を説明する。
【0019】(実施例2)図4に示す例は、ラジカルガ
ン25のアパーチャ35の孔35a(チャンバ21の出
射口)の前面に電場(電界)発生装置を設けて、イオン
排除手段としたものである。この電場発生装置(イオン
排除手段)は、円筒状の金属体38で構成された電極と
して構成され、ラジカルガン25と(基板支持台26
の)基板Kとの間、すなわちラジカルの照射経路に設け
られている。そして、バイアス電源37により、この円
筒状の金属体にバイアス電圧(負(マイナス)の電圧)
が印加され、ラジカルの照射経路内に電場が発生するよ
うに構成されている。
【0020】このような構成でも、前記した実施例1と
同様に、正(プラス)に帯電した(窒素)イオンは、電
場発生装置の負(マイナス)の電極に引き寄せられて、
ラジカルの照射経路外に誘導され、基板Kの表面外へ排
除される。したがって、(窒素)イオンが基板Kに照射
供給されて、結晶品質が悪化することはがない。
【0021】(実施例3)図5に示す例も、ラジカルガ
ン25のアパーチャ35の孔35a(チャンバ21の出
射口)の前面に電場(電界)発生装置を設けて、イオン
排除手段としたものである。この電場発生装置(イオン
排除手段)は、一対の金属体39a,39bで構成され
た一対の電極として構成され、やはり、ラジカルガン2
5と(基板支持台26の)基板結晶Kとの間、すなわち
ラジカルの照射経路に設けられている。そして、バイア
ス電源37により、この一対の金属体39a,39bに
正負のバイアス電圧が印加され、ラジカルの照射経路内
に電場が発生するように構成されている。
【0022】このような構成によると、前記した実施例
1と同様に、正(プラス)に帯電した(窒素)イオン
は、電場発生装置の負(マイナス)の電極に引き寄せら
れて、ラジカルの照射経路外に誘導され、基板Kの表面
外へ排除される。さらに、負(マイナス)に帯電したイ
オン(例えば、導入ガスに含まれている不純物などのマ
イナスイオン)及び電子も、電場発生装置の正(プラ
ス)の電極に引き寄せられて、ラジカルの照射経路外に
誘導され、これもまた基板Kの表面外へ排除される。し
たがって、窒素イオンだけでなく、マイナスイオンや電
子も、基板Kに照射供給されることがなく、結晶品質が
悪化することがより一層少ない。
【0023】(実施例4)図6に示す例も、ラジカルガ
ン25のアパーチャ35の孔35a(チャンバ21の出
射口)の前面に電場(電界)発生装置を設けて、イオン
排除手段としたものである。この電場発生装置(イオン
排除手段)は、2枚の金属製の網体40a,40bで、
ダブルメッシュ状の電極として構成され、ラジカルガン
25と(基板支持台26の)基板Kとの間、すなわちラ
ジカルの照射経路に立設されている。そして、バイアス
電源37により、この一対のメッシュ状の網体(電極)
40a,40bに正負のバイアス電圧が印加され、ラジ
カルの照射経路内に電場が発生するように構成されてい
る。
【0024】このような構成によると、前記した実施例
3と同様に、正(プラス)に帯電した(窒素)イオン
は、電場発生装置の負(マイナス)の電極に引き寄せら
れて、メッシュ状の電極に吸着したり、ラジカルの照射
経路外に誘導されて、基板Kの表面外へ排除される。さ
らに、マイナスイオンや電子も、電場発生装置の正(プ
ラス)の電極に引き寄せられて、メッシュ状の電極に吸
着したり、基板Kの表面外へ排除される。したがって、
(窒素)イオンだけでなく、マイナスイオンや電子も、
基板Kに照射供給されることがなく、結晶品質が悪化す
ることがより一層少ない。
【0025】(実施例5)図7に示す例は、磁場(磁
界)発生装置を設けて、イオン排除手段としたものであ
る。ラジカルガン25のアパーチャ35の孔35a(チ
ャンバ21の出射口)の前面には、磁場(磁界)発生装
置を設けられている。磁場発生装置(イオン排除手段)
は、N極とS極とからなる一対の磁極(例えば、バルク
状の磁石,コイル状の電磁石)41a,41bなり、ラ
ジカルガン25と(基板支持台26の)基板結晶Kとの
間、すなわちラジカルの照射経路内で、ラジカルの進行
方向に対して垂直の方向に磁場が発生するように構成さ
れている。
【0026】このような構成では、発生した磁場からの
ローレンツ力により、正(プラス)に帯電した(窒素)
イオン,マイナスイオン及び電子は、それぞれ磁極の一
方側に引き寄せられ、ラジカルの照射経路外に誘導され
て、基板Kの表面外へ排除される。したがって、(窒
素)イオンなどが基板Kに照射供給されることがなく、
結晶品質が悪化することがない。
【0027】これらの実施例1〜5で詳述したように、
原料ガスをプラズマ分解し、これを原料分子線が供給さ
れた基板の表面へ照射して結晶成長させる場合には、す
なわち、プラズマで作製したラジカルによりドーピング
する場合には、ラジカルの照射経路内に、電場(または
磁場)を発生させる装置などのイオン排除手段を設け
て、プラズマ分解により生じたイオン(原料ガスのイオ
ン,不純物のイオン)及び電子を基板の表面外へ誘導排
除すれば、結晶にダメージを与えるイオン(及び電子)
が除去されて、高品質で光学的特性が良い化合物半導体
薄膜(例えば、P型ZnSe結晶)が得られることになる。
【0028】また、上記実施例では、イオン排除手段を
構成する電場発生装置に直流のバイアス電圧が印加さ
れ、電界の向きが固定されていたが、交流のバイアス電
圧を印加してもよい。要するに、プラズマ分解により生
じたイオンが基板の方向に導入される動きを、電場発生
装置の電場によって乱して、基板に付着するのを阻止で
きれば良い。
【0029】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明になる結晶
成長方法及びその装置によれば、プラズマ分解により高
密度なプラズマ状態が生じて、ラジカル(励起状態にあ
る電気的に中性な原子・分子)が基板に照射される。そ
して、基板に付着したラジカルが励起エネルギー、化学
エネルギーを基板表面で解放して表面反応を高め、導入
ガスの原子及び分子が解離して原子が基板結晶中に取り
込まれので、高品質な結晶が得られる。さらに、プラズ
マ分解により同時に生じたイオン(及び電子)は、イオ
ン排除手段により、基板の表面外へ誘導され排除される
ので、発生したイオンによって基板結晶の品質が悪くな
ることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる結晶成長装置の一実施例を実現す
るMBE( Moleculer BeamEpitaxy )装置の概略図で
ある。
【図2】MBE装置のECR(電子サイクロトロン共
鳴)ラジカルガンの断面図である。
【図3】本装置(方法)による結晶成長と従来の装置
(方法)による結晶成長とを比較する図で、PL(Phot
oluminescence)による光学的特性の測定結果を示す図で
ある。
【図4】第2の実施例を示す図で、結晶成長装置のイオ
ン排除手段(電場発生装置)の概略図である。
【図5】第3の実施例を示す図で、結晶成長装置のイオ
ン排除手段(電場発生装置)の概略図である。
【図6】第4の実施例を示す図で、結晶成長装置のイオ
ン排除手段(電場発生装置)の概略図である。
【図7】第5の実施例を示す図で、結晶成長装置のイオ
ン排除手段(磁場発生装置)の概略図である。
【符号の説明】
K…基板(結晶基板)、20…MBE装置、21…チャ
ンバ、22…分子線蒸発源セル、22a…出射口、23
…分子線蒸発源セル、23a…出射口、24…シュラウ
ド、25…ラジカルガン、25A…放電室、26…基板
支持台、27…セルシャッタ、28…メインシャッタ、
29…ボンベ、30…MFC、31…加熱用ヒータ32
…マグネット、33…アンテナ、34…ガス導入管、3
5…アパーチャ、35a…アパーチャの孔、36…マイ
クロ波電源、37…バイアス電源、38…円筒状の金属
体(電極)、39a,39b…一対の金属体(一対の電
極)、40a,40b…2枚の金属製の網体(ダブルメ
ッシュ状の電極)、41a,41b…一対の磁極(バル
ク状の磁石,コイル状の電磁石)。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】化合物半導体薄膜の分子線エピタキシャル
    成長方法であって、 導入ガスをプラズマ分解してラジカルを発生させて、こ
    のラジカルを原料分子線が供給されたチャンバ内の基板
    表面へ照射すると共に、 前記プラズマ分解により生じたイオンを、前記チャンバ
    内の基板表面外に排除して、結晶成長を行なうようにし
    たことを特徴とする結晶成長方法。
  2. 【請求項2】導入ガスをプラズマ分解してラジカルを発
    生させ、このラジカルを原料分子線が供給されたチャン
    バ内の基板表面へ照射して、結晶成長を行なう結晶成長
    装置であって、 導入ガスをプラズマ分解してラジカルを発生させるプラ
    ズマ分解手段と、前記プラズマ分解により生じたイオン
    を前記チャンバ内の基板表面外へ誘導するイオン排除手
    段とを有することを特徴とする結晶成長装置。
  3. 【請求項3】イオン排除手段は、ラジカルの照射経路内
    に電場または磁場を発生させる装置であることを特徴と
    する請求項2に記載の結晶成長装置。
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