JPH06314271A - 組合せ最適化初期割付け作成方式 - Google Patents

組合せ最適化初期割付け作成方式

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JPH06314271A
JPH06314271A JP10523493A JP10523493A JPH06314271A JP H06314271 A JPH06314271 A JP H06314271A JP 10523493 A JP10523493 A JP 10523493A JP 10523493 A JP10523493 A JP 10523493A JP H06314271 A JPH06314271 A JP H06314271A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】制約伝播を用いることにより未割付けの変数と
の間の制約を前もって考慮することにより、品質の格段
に向上した初期割付けを作成することができる組合せ最
適化初期割付け作成方式の提供。 【構成】変数集合と候補集合の集合と制約集合と目的関
数とを入力するステップ11と、制約集合を変数集合の
間で伝播し候補集合が空集合になる変数がなくなるかま
たは変数集合が空集合になるまで候補集合の集合を絞り
込む制約伝播ステップ(ステップ12、13、14およ
び16)と、変数集合に存在する変数の1つに目的関数
を最適化する値を候補集合から選択して割付けるステッ
プ15と、候補集合が空集合になった変数の1つに対し
て値を割付けるステップ18とを含み、制約伝播ステッ
プとステップ15とからなる組ステップを変数集合が空
集合になるまで続行し、その後にステップ18を残りの
変数すべてに行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は組合せ最適化初期割付け
作成方式に関し、特に制約伝播を用いた組合せ最適化初
期割付け作成方式に関する。
【0002】
【従来の技術】さまざまな条件を考慮しながら、できる
限り多くの条件を満足するように、複数の要素の値の最
適組合せを求める組合せ最適化問題は、自動設計、自動
計画立案等で屡遭遇する問題である。
【0003】この組合せ最適化問題は、大規模かつ複雑
な問題となるのが通常であり、この解決には、まず1パ
スで適当に組合せの初期割付けを行なって、この初期組
合せを繰り返し改良する逐次改良型割付け手法がよく用
いられる。この手法では、初期組合せの良否が解への到
達および解自体の良否を大きく左右し、初期組合せによ
っては、解への到達に多大の時間を要したり、到達した
解そのものがあまり良好でない局所解であったりする場
合がある。
【0004】したがって、組合せ最適化問題の解決に
は、組合せの初期割付けを作成する初期割付け作成方式
が重要な課題となっている。
【0005】従来の組合せ最適化初期割付け作成方式
は、グリーディアルゴリズム(GreedyAlgorithm)によ
る手法が使用されていた。
【0006】すなわち、変数集合と、各変数の候補集合
の集合と、制約集合と、目的関数がが与えられたとき
に、与えられた変数の候補集合の全ての値の中から目的
関数を最小化する値を順次変数に割付ける方式が利用さ
れてきた。ここで目的関数としては、割付けの際に制約
違反が生じた場合の減点数の総和とし、予め各制約につ
いて、その違反に際しての減点数が定められている。
【0007】図3は従来の組合せ最適化初期割付け作成
方式の例を示す流れ図であり、これを参照して従来方式
を説明する。
【0008】ステップ31で利用者によって変数集合V
と各変数の候補集合の集合Dと目的関数Oとが先ず与え
られる。
【0009】そして、変数集合Vが空集合になるまで
(ステップ32のYES 枝) 、ステップ33で、変数集合
Vの中の1つの変数vに対して目的関数Oを最適化する
(この場合には制約違反を最小にして制約違反による減
点数の総和である目的関数を最小にする)値を集合Dの
中のこの変数に対応する候補集合の全ての値の中からラ
ンダムに選択しvに割付け、変数vを変数集合Vから削
除し、残りの変数への割付け作業に移行し、これを続行
する。
【0010】ここで、考慮すべき制約は、目的関数O中
で解釈される。すなわち、これから割付けようとする変
数と既に割付け済みの変数との間の制約違反による減点
数が最小になる候補値をランダムに割付けている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の組合せ最適化初期割付け作成方式は、各変数に対し
て、与えられた変数の候補集合の全ての値の中から、既
に割付け済みの変数との間の制約違反による減点数が最
小になる候補値をランダムに割付けているが、変数集合
V中に残っている未割付けの変数との間の制約を考慮す
ることができないため、これに関しては、後になって制
約違反が生ずる結果となり、作成した初期割付けの品質
が低いという欠点を有している。
【0012】本発明の目的は、制約伝播を用いることに
より未割付けの変数との間の制約を前もって考慮するこ
とにより、品質の格段に向上した初期割付けを作成する
ことができる組合せ最適化初期割付け作成方式を提供す
ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】第1の発明の組合せ最適
化初期割付け作成方式は、変数集合と前記変数集合中の
各変数に割付け可能な候補値の集合である候補集合の集
合と組合せ割付けの制約の集合である制約集合と組合せ
割付けの評価尺度である目的関数とを入力する入力ステ
ップと、前記制約集合を前記変数集合の間で伝播し前記
候補集合が空集合になる変数ができた場合にはこの変数
を前記変数集合から除外して前記候補集合が空集合にな
る変数がなくなるかまたは前記変数集合が空集合になる
までこの伝播を続行して前記候補集合を絞り込む制約伝
播ステップと、前記制約伝播ステップで前記候補集合の
中で空集合になる変数がなくなったときに前記変数集合
に存在する変数の1つに対して前記目的関数を最適化す
る値を前記変数に対応する前記絞り込まれた候補集合か
ら選択して割付け前記変数を前記変数集合から削除する
第1の割付けステップと、前記制約伝播ステップで除外
された変数の1つに対して前記目的関数を最適化する値
を前記除外された変数に対応する前記候補集合から選択
して割付ける第2の割付けステップとを含み、前記制約
伝播ステップと前記第1の割付けステップとからなる組
ステップを前記変数集合が空集合になるまで続行し、そ
の後に前記第2の割付けステップを前記除外された変数
すべてに行なって構成されている。
【0014】また、第2の発明の組合せ最適化初期割付
け作成方式は、第1の発明の組合せ最適化初期割付け作
成方式において、第1の割付けステップにおいて候補値
数の最も少ない候補集合に対応する変数からの割付けを
優先して構成されている。
【0015】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0016】本発明では、変数に値を割付けるに先立っ
て、制約を各変数間で伝播し、候補集合の中から制約違
反となる変数候補を除いて候補集合を絞り込み、この絞
り込んだ候補集合から変数に対する値を割付けることに
より、可能な限り多くの変数に矛盾のない値を割付け、
その後、制約違反を起す残りの変数に対し既に割付け済
みの変数との間の制約違反点数が最小になる候補値をラ
ンダムに割付けることとしている。
【0017】図1は本発明の組合せ最適化初期割付け作
成方式の第1の実施例を示す流れ図であり、図1を参照
して第1の実施例の手順を説明する。
【0018】先ず、組合せの要素である変数の集合V
と、各変数に割付ける候補値の集合の集合D0 と、組合
せを作成するに当っての制約の集合Cと、組合せ結果に
ついての制約違反の度合を示す目的関数Oとを入力し、
さらに、今後の作業のための集合D、D1 およびRを用
意し、集合RおよびD1 を空集合に、集合Dを集合D0
に初期化しておく(ステップ11)。これを入力ステッ
プと呼称する。
【0019】次いで、ステップ13で、集合Dを集合D
1 にセーブしておき、制約集合Cを変数集合Vの間で伝
播し、集合Dの中の候補集合を絞り込む。すなわち、変
数自体および各変数間で制約を満足しているか否かをチ
ェックし、制約を満足する可能性のない候補値を除去し
てゆく。
【0020】このようにして、制約伝播による候補集合
の絞り込みの途中で、ある変数の候補集合が空集合にな
った場合には(ステップ14のYES 枝)、この変数を集
合Vから削除して集合Rに登録し、集合D1 にセーブし
てあった絞り込み前の候補集合の集合を新たな集合Dと
して(ステップ16)再度残りの変数についての制約伝
播を行ない、候補集合の絞り込みを集合Vが空集合にな
るか(ステップ12のYES 枝)または、候補集合が空集
合の変数がなくなるまで(ステップ14のNO枝)、続行
する(ステップ12、13、14および16のルー
プ)。この一連のステップを制約伝播ステップと呼称す
る。
【0021】上述の制約伝播ステップによる候補集合D
の絞り込みの結果、候補集合が空集合の変数がなくなっ
た場合には(ステップ14のNO枝)、変数集合V中の1
つの変数vに対して、絞り込まれた集合D中の変数vに
対する候補集合から目的関数Oを最適化する値をランダ
ムに選択して変数vに割付け、この変数vを変数集合V
から削除し(ステップ15)、1つの変数に対する割付
けを終了する。このステップを第1の割付けステップと
呼称する。
【0022】次々と変数に対する割付け作業を続行する
には、以上のべた制約伝播ステップと第1の割付けステ
ップとの組ステップを繰り返し集合Vが空集合になるま
で(ステップ12のYES 枝)続行する。この場合、ある
段階での制約伝播ステップの対象となる集合Dは、1つ
前の段階での制約伝播ステップにより絞り込まれた候補
集合の集合である。
【0023】集合Vが空集合になったときには(ステッ
プ12のYES 枝)、もし集合Rが空集合でなければ(ス
テップ17のNO枝)、次に制約伝播により候補集合が空
集合になって集合Rに登録された変数に対する割付け作
業である第2の割付けステップ18に移行する。
【0024】このステップ18では、集合R中の1つの
変数vに対して変数の候補集合の集合であるD0 中のこ
の変数vの候補集合から目的関数Oを最適化する値をラ
ンダムに選択し変数vに割付け、この変数vを集合Rか
ら削除する。
【0025】この第2の割付けステップ18を集合Rが
空集合になるまで(ステップ17のNO枝)続行して終了
する。
【0026】この第1の実施例では、変数に対する割付
けは制約伝播後に行なわれるので、前もって未割付けの
変数との間の制約が考慮されており、可能な限り多くの
変数に矛盾のない値を割付けることができ品質の高い初
期割付けを作成することができる。
【0027】以上第1の実施例を説明したが、時間割り
作成を例にとり、より具体的に説明する。
【0028】1週間に履修すべき授業とその時間数とが
1学年の年間教育内容からブレークダウンされて決定さ
れ、またこの授業を担当する先生、授業を受ける学年、
組等がこれに付随する。
【0029】変数を授業としその集合Vの要素のうち、
1年1組の家庭の授業を考慮の対象とする。1年では家
庭の授業は週に2時間履修することが決定されていると
して、要素として「家庭1−1a」と、「家庭1−1
b」とが集合Vの中に存在する。
【0030】この2つの変数の候補集合としては、1週
間でこの授業に充当できる時間であり、最初いずれも同
じ候補集合を持ち、月曜日から金曜日までの1時間目か
ら6時間目と、土曜日の1時間目から4時間目の計34
時間の2つの候補集合が候補集合の集合D0 に含まれて
いる。
【0031】制約集合Cとは、この「家庭」という授業
に課せられる条件の集合である。例として、「家庭」の
授業は調理実習で2時間連続授業であり、授業終了時刻
は、月曜日から金曜日までの4時間目終了時刻または6
時間目終了時刻とする(制約1とする)。この制約1に
対する違反点数は5点とする。また、家庭担当は非常勤
の田中先生であり、田中先生は月曜日の4時間目から6
時間目は不在であるとする(制約2とする)。この制約
2に対する違反点数は10点とする。
【0032】目的関数Oとしては、違反している制約の
違反点数の合計とする。
【0033】従来の手法により割付けを行なう場合、図
3を参照して、先ず、ステップ33で変数集合V中の1
つの変数である「家庭1−1a」に対して候補集合D中
の1つの34時間の中から、目的関数Oを最適化する値
をランダムに選択するとになるが、月曜日の4時間目か
ら6時間目は制約2に違反するので明白に目的関数Oを
最適にし得ない。これらを避けて例へば、月曜日の1時
間目を選択したとして「家庭1−1a」に対する割付け
を終了する。
【0034】次いで、「家庭1−1b」の割付けに移行
するが、制約1により既割付けの「家庭1−1a」に規
制されて、これには月曜日の2時間目を選択せねばなら
ず、それを選択してもなお制約1の授業終了時刻制約を
満足することができない。
【0035】また、仮に運よく当初「家庭1−1a」に
月曜日の3時間目を割付けたとしても、制約1に規制さ
れて、「家庭1−1b」には月曜日の4時間目を選択す
ることとなる。この場合には、制約1は満足できるが、
制約2を満足することはできない。
【0036】次に第1の実施例を示す図1を参照してこ
の例の割付けを行なってみる。ステップ13で、先ず、
制約伝播により候補集合を絞り込む。すなわち、制約2
により、「家庭1−1a」および「家庭1−1b」の候
補集合は月曜日の4、5および6時間目以外に絞り込ま
れる。更に、制約1により、「家庭1−1a」の候補集
合は月曜日から金曜日の3時間目と5時間目に、「家庭
1−1b」の候補集合は月曜日から金曜日の4時間目と
6時間目に絞り込まれる。また「家庭1−1b」の候補
集合から制約2により月曜日の4時間目が削除されてい
るので、「家庭1−1a」の候補集合から月曜日の3時
間目も削除されることとなる。
【0037】その結果、「家庭1−1a」の候補集合と
しては火曜日から金曜日までの3時間目と5時間目、
「家庭1−1b」の候補集合としては火曜日から金曜日
までの4時間目と6時間目とに絞り込まれることにな
る。
【0038】この絞り込みの途中で、候補集合が空集合
になった変数はなかったのでステップ15で、変数集合
Vから変数vとして「家庭1−1a」を選んだとして目
的関数Oを最適化する値として火曜日から金曜日までの
3時間目と5時間目の中からランダムに値を選択し割り
付ける。ここでどの値を選択しても2種類の制約を満足
することができる。
【0039】この第1の実施例による場合には、前もっ
て制約伝播を行なっているので、従来手法による場合の
ように後で制約違反になることを防止することができ
た。
【0040】図2は本発明の組合せ最適化初期割付け作
成方式の第2の実施例を示す流れ図である。
【0041】第2の実施例は、図1の第1の実施例と同
様に、入力ステップと、制約伝播ステップと、第1の割
付けステップと、第2の割付けステップとから構成され
ている。
【0042】第1の実施例と第2の実施例との相違点は
第1の割付けステップにあり、このステップは第1の実
施例ではステップ15であったけれども、第2の実施例
ではステップ25と区別している。
【0043】すなわち、第2の実施例では、制約伝播に
より絞り込まれた候補集合から目的関数Oを最適化する
変数vの値をランダムに選択する際に、集合Dの中で要
素数が最も小さい候補集合に対応する変数vの割付けを
優先的に行なうこととしている。
【0044】このようにすることにより、ステップ16
で集合Rに登録される変数の個数を減らし、違反する制
約の数を少なくし、品質の高い初期値割付けを作成する
ことができる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の組合せ最
適化初期割付け作成方式は、制約伝播を用いることによ
り未割付けの変数との間の制約を前もって考慮すること
により、品質の格段に向上した初期割付けを作成するこ
とができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の組合せ最適化初期割付け作成方式の第
1の実施例を示す流れ図である。
【図2】本発明の組合せ最適化初期割付け作成方式の第
2の実施例を示す流れ図である。
【図3】従来の組合せ最適化初期割付け作成方式の例を
示す流れ図である。
【符号の説明】
11〜18、25、31〜33 流れ図のステップ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変数集合と前記変数集合中の各変数に割
    付け可能な候補値の集合である候補集合の集合と組合せ
    割付けの制約の集合である制約集合と組合せ割付けの評
    価尺度である目的関数とを入力する入力ステップと、前
    記制約集合を前記変数集合の間で伝播し前記候補集合が
    空集合になる変数ができた場合にはこの変数を前記変数
    集合から除外して前記候補集合が空集合になる変数がな
    くなるかまたは前記変数集合が空集合になるまでこの伝
    播を続行して前記候補集合を絞り込む制約伝播ステップ
    と、前記制約伝播ステップで前記候補集合の中で空集合
    になる変数がなくなったときに前記変数集合に存在する
    変数の1つに対して前記目的関数を最適化する値を前記
    変数に対応する前記絞り込まれた候補集合から選択して
    割付け前記変数を前記変数集合から削除する第1の割付
    けステップと、前記制約伝播ステップで除外された変数
    の1つに対して前記目的関数を最適化する値を前記除外
    された変数に対応する前記候補集合から選択して割付け
    る第2の割付けステップとを含み、前記制約伝播ステッ
    プと前記第1の割付けステップとからなる組ステップを
    前記変数集合が空集合になるまで続行し、その後に前記
    第2の割付けステップを前記除外された変数すべてに行
    なうことを特徴とする組合せ最適化初期割付け作成方
    式。
  2. 【請求項2】 第1の割付けステップにおいて候補値数
    の最も少ない候補集合に対応する変数からの割付けを優
    先することを特徴とする請求項1記載の組合せ最適化初
    期割付け作成方式。
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Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS63163672A (ja) * 1986-12-26 1988-07-07 Toshiba Corp 割当て決定支援方式
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