JPH06313761A - 準安定オーステナイト系ステンレス鋼帯の冷間圧延におけるマルテンサイト量のオンライン測定方法 - Google Patents

準安定オーステナイト系ステンレス鋼帯の冷間圧延におけるマルテンサイト量のオンライン測定方法

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JPH06313761A
JPH06313761A JP1163091A JP1163091A JPH06313761A JP H06313761 A JPH06313761 A JP H06313761A JP 1163091 A JP1163091 A JP 1163091A JP 1163091 A JP1163091 A JP 1163091A JP H06313761 A JPH06313761 A JP H06313761A
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Teruo Tanaka
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 準安定オーステナイト系ステンレス鋼帯の冷
間圧延の際に生成するマルテンサイトの量を、オンライ
ンで非破壊的且つ連続的にそして精度よく測定する。 【構成】 コイルを内蔵した交流ブリッジ回路に組み込
まれたセンサ(MMS)を鋼帯面から1.5〜10mmの距離
に離して設置する。これに高周波電流を流して渦電流・
交流ブリッジ方式によりブリッジ出力を検出する。一
方、予めブリッジ検出出力に及ぼす鋼帯温度及び鋼帯張
力の影響から規準温度及び張力における出力に補正する
関係を求め、また補正したMMS出力とマルテンサイト
量との関係が板厚により変化する関係を図9のように求
めておく。MMS検出力及び上記各関係からマルテンサ
イト量を測定する。 【効果】 用途に応じた機械的性質を有するステンレス
鋼帯の生産が時期的及び装置的に変化しても可能であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、準安定オーステナイト
系ステンレス鋼帯の多パス冷間圧延において、該ステン
レス鋼帯中のマルテンサイト量(α'量)をオンライン
で非破壊的且つ連続的にそして精度良く測定することの
出来るマルテンサイト量の測定方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】SUS301やSUS304などに代表
される準安定オーステナイト系ステンレス鋼は、冷間圧
延のような冷間加工を施すことによって、オーストナイ
ト相の加工硬化に加えて一部のオーステナイト相が硬質
なマルテンサイト相に変態することにより、硬さ,耐
力,引張強さなどの強度特性が著しく向上することか
ら、バネ材として幅広く使用され、またスチールベルト
用材や車両材としても使用されている。
【0003】このような準安定オーステナイト系ステン
レス鋼の高強度冷延材の製造に関して、同一用途での材
料は製造装置や製造時期が異なってもその機械的性質が
安定して一定の値を有することが必要である。そこで、
冷間圧延時において各種用途向けに必要とされる目標値
に合致した機械的性質が測定されることが望ましい。し
かし、圧延中に機械的性質を測定することは不可能であ
るため、この機械的性質に大きな影響を与えるマルテン
サイト量の測定を行うことは極めて有効な手段となる。
【0004】マルテンサイト相はステンレス鋼の機械的
性質,磁気特性などに大きく影響を及ぼすため、従来よ
りその定量方法に各種の方法が提案されている。例えば
光学顕微鏡によるポイントカウント法,密度法,磁気測
定による方法,電気抵抗法,X線回折による方法などが
ある。光学顕微鏡によるポイントカウント法は通常相別
定量法として最も広く用いられている方法であるが、サ
ンプルの切断,研磨などの行程を要し時間がかかると共
に、試料を破壊しなければならないという問題がある。
密度法はマルテンサイト量の測定においては転移密度や
積層欠陥密度に大きく左右される他、試料を破壊しなけ
ればならないという問題がある。磁気測定による方法と
しては、オーステナイト相が常磁性でありマルテンサイ
ト相が強磁性であることから、電磁誘導や磁束測定によ
る方法が提案されてきた。電磁誘導を利用する方法とし
て振動試料型磁力計(VSM)などがあり、磁束を測定
する方法として磁気天秤などがあるが、いずれの場合も
試料を破壊し加工しなければならないという問題があ
る。
【0005】非破壊で行い得る従来の測定方法として
は、電気抵抗法やX線回折による方法の他に磁気を利用
したフェライト含量計,フェライトインジケーターなど
を使用する測定方法が挙げられる。電気抵抗による方法
は、電気抵抗と密度とから求めたマルテンサイト量で電
気抵抗値を校正しマルテンサイト量を求める方法である
が、測定精度は低い。X線回折による方法は、冷間圧延
材のような集合組織を持つ材料においてはその結晶異方
性からくる回折面の集合度合いによって回折強度が影響
を受けること、及び試料表層のみの情報であり試料全体
のマルテンサイト量を代表しないという問題がある。こ
のようなフェライト含量計,フェライトインジケーター
などを使用する測定方法は非破壊で測定は出来ても、セ
ンサを被測定物に接触させるか、極めて近接させる必要
があるという問題点がある。例えばフェライト含量計を
使用して冷間圧延のオンラインでステンレス鋼帯のマル
テンサイト量をリアルタイムに計測した例がある(特開
昭62-200262号公報参照)。しかしながらこの場合、後
に図1に示すようにステンレス鋼帯から0.1mm以上離れ
ると測定不可能となるため、最高でも0.05mm程度の隙間
で制御する必要があって操作が難しく、装置的な工夫で
制御出来てもセンサーとステンレス鋼帯の間が近すぎて
ステンレス鋼帯上の金属粉等によって出力が影響される
という問題の生じることが判ってきた。
【0006】このように上記いずれの方法もオンライン
でのマルテンサイト量の測定に不可欠な非破壊的且つ連
続的にそして正確にマルテンサイト相の定量を行うには
問題があり、実用的には使用し難いものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、準安定オー
ステナイト系ステンレス鋼の冷間圧延において、ステン
レス鋼帯に生成したマルテンサイト量をオンラインで非
破壊的且つ連続的に、且つ精度の良い測定を可能にする
ことを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記問題を
解決すべく種々検討した結果、コイルを内蔵したセンサ
を組み込んだ交流ブリッジ回路(以下、このようなセン
サをMMSと表わすことがある)に高周波電流を加えて
測定対象のステンレス鋼帯に渦電流を発生せしめ、それ
によりコイルに生じた電圧をブリツジ回路の不均衡電圧
として検出する方法(以下において渦電流・交流ブリツ
ジ方式と言う)を採用すれば、測定対象のステンレス鋼
帯とMMSとの距離の影響を殆ど受けず、3mm離れても
出力の低下は80%程度であってしかも金属粉等の影響を
受けないことから充分に精度が良く、そして得られた検
出電圧とマルテンサイト量との関係はステンレス鋼帯の
温度,張力(これらを単に鋼帯温度,鋼帯張力と言うこ
とがある)及び板厚によって影響されるが、これら個々
の因子の影響を定量化して補正することにより、オンラ
インでの実施が容易であり且つ精度良くマルテンサイト
量が得られて上記課題を達成出来ることを究明して本発
明を完成した。
【0009】即ち本発明は、準安定オーステナイト系ス
テンレス鋼帯の多パス冷間圧延におけるマルテンサイト
量をオンラインで非破壊的且つ連続的に測定する方法で
あって、圧延機の出側及び入側に、コイルを内蔵したセ
ンサを走行するステンレス鋼帯の面から1.5mm〜10mmの
位置に非接触に設置し、上記センサのコイルを組み入れ
た交流ブリッジ回路を構成し、該回路に高周波電流を供
給して渦電流・交流ブリッジ方式によりセンサ内のコイ
ルに起きるインピーダンスの変化による不均衡電圧を検
出し、測定対象のステレンス鋼帯の温度及び張力のそれ
ぞれが上記検出電圧に及ぼす影響を予め調べておいてセ
ンサの検出電圧を所定の規準温度及び規準張力における
電圧に補正するための、検出電圧と上記規準温度及び規
準張力における電圧との定量的な関係を求めておくと共
に、規準温度及び規準張力における電圧とマルテンサイ
ト量とが鋼帯の板厚により変化する関係を定量的に求め
ておき、交流ブリッジ回路の前記不均衡電圧と測定対象
のステンレス鋼帯の温度,張力及び板厚と前記各定量的
な関係とからパス後のマルテンサイト量を求めることを
特徴とする準安定オーステナイト系ステンレス鋼帯の冷
間圧延におけるマルテンサイト量のオンライン測定方法
に関するものである。
【0010】以下、本発明方法を図面によって詳細に説
明する(以下の説明においてセンサに発生する電圧を出
力とも言う)。
【0011】図1はセンサの出力率に及ぼすセンサとス
テンレス鋼帯との距離の影響を本発明方法による場合と
従来のフェライト含量計を使用した場合について示す
図、図2はMMS検出出力に及ぼすステンレス鋼帯の温
度の影響を鋼帯温度別にマルテンサイト量の種々なステ
ンレス鋼帯について室温(20℃)時のMMS出力に対す
る当該温度のときのMMS検出出力の差として示した2
例の図、図3及び図4は図2の基礎データの図であって
マルテンサイト量の異なるステンレス鋼帯の室温(20
℃)時のMMS出力と当該温度のときのMMS出力との
関係を鋼帯温度毎に示した図、図5は図3及び図4を得
るためのMMS出力に及ぼす鋼帯温度影響度の測定方法
の1例の説明図、図6はMMS出力に及ぼすステンレス
鋼帯の張力の影響を鋼帯引張状態下のMMS検出出力と
無張力時のMMS出力との比を鋼帯張力との関係で示す
図、図7は図6の基礎データの図であって鋼帯張力の大
きさ別にマルテンサイト量の種々なステンレス鋼帯につ
いて鋼帯無張力時のMMS出力と鋼帯引張状態下のMM
S出力とを対応させて示した2例の図、図8は図7を得
るための測定方法の1例の説明図、図9はMMS出力と
マルテンサイト量との関係に及ぼすステンレス鋼帯の板
厚の影響を板厚毎にマルテンサイト量の異なるステンレ
ス鋼帯について規準状態におけるMMS出力とマルテン
サイト量との関係として示す図、図10は図9を得るた
めの測定方法の1例の説明図、図11はNi当量の異なる
2種のオーステナイト系ステンレス鋼帯について冷間圧
延における圧延後のマルテンサイト量をオンラインで本
発明方法により測定して圧延率と対応させて示す図、図
12は図11のマルテンサイト量をVSMにより検証し
た図である。
【0012】本発明方法に採用した渦電流・交流ブリッ
ジ方式は既知技術であり、その測定原理は以下の通りで
ある。前記した構造のセンサMMSに内蔵されたコイル
(センサーコイル)に対して高周波供給装置から高周波
電流を供給し磁束を鋼帯に交差させる。これによって鋼
帯表面には磁束を打ち消すような渦電流が発生し、セン
サーコイルのインピーダンスが変化する。センサーコイ
ルはその前後のケーブルと共にブリッジ回路の一辺を構
成しており、センサーコイルのインダクタンス(回路定
数)の変化による不均衡電圧(ブリッジ電圧)は鋼帯の
材質によって変化することから、ブリッジ電圧の差を測
定することによって鋼帯中のマルテンサイト量が測定出
来るのである。
【0013】しかしながら、この渦電流・交流ブリッジ
方式を用いてオーテスナイト系ステンレス鋼帯中の圧延
中のマルテンサイト量をオンラインで精度良く測定した
例は報告されていない。本発明においては圧延中のステ
ンレス鋼帯は変形熱や変態熱によって発熱したり、圧延
時の引張により張力がかかり、当然ながら板厚が変化す
る。またセンサと鋼帯との接近による金属粉の影響あ
り、これらの因子が混然と影響し合っていたものをその
影響の一つ一つを補正又は除去することによってオンラ
インでの精度良いマルテンサイト量の測定を可能とさせ
たのである。
【0014】先ず、センサとしてMMSを使用すると図
1に示すようにセンサとステンレス鋼帯との距離Gが3
mm程度に離れても出力の低下は80%程度であってマルテ
ンサイト量測定のための出力として充分である。そして
ステンレス鋼帯上の金属粉の影響を受けなくするには1.
5mm以上離すのが望ましい。従って本発明方法において
はセンサMMSはステンレス鋼帯から1.5mm〜10mmの範
囲の距離に設置をすることとする。これに対し、フェラ
イト含量計を使用する従来方法では、図1に示すように
ステンレス鋼帯から0.1mm離れると出力率は60%近くに
まで低下して測定不可能となるので、最高でも0.05mmの
距離に制御する必要があり、金属粉の影響を受けるので
ある。
【0015】本発明方法では、予め測定対象のステンレ
ス鋼帯の温度及び張力のそれぞれがMMSの検出出力に
及ぼす影響を調べて、検出出力をステンレス鋼帯が所定
の規準温度(例えば室温20℃)及び規準張力(例えば0
kgf/mm2)の状態(以下、この状態を規準状態と言う)
にあるときのMMS出力に補正するための、検出出力と
規準状態におけるMMS出力との定量的な関係を求めて
おく。具体的には、先ず、MMS出力に及ぼす鋼帯温度
(検出温度)の影響を、マルテンサイト量の種々異なる
ステンレス鋼帯を使用して各鋼帯について規準温度にお
けるMMS出力と任意に特定した少なくとも2つの検出
温度におけるMMS検出出力との関係として例えば図2
のように求める。そのためには、その前段階として各検
出温度毎に図3,図4に示すように規準温度と検出温度
とにおけるMMS出力の関係をマルテンサイト量の種々
異なるステンレス鋼帯について測定して基礎データを得
ておく。
【0016】このような基礎データは、例えば図5に示
すようにウォーターバス1内に設置されたサンプル支持
台2上にステンレス鋼帯のサンプル3を載置し、固定ア
ーム4に取り付けたセンサMMS5を接触させ、これら
をウォーターに浸漬した状態として底部のヒーター6で
所定の検出温度とし、MMS出力を交流ブリッジ回路で
検出して得る。そして、図3,図4のデータ処理により
図2が得られる。図2のような図から鋼帯温度について
のMMS検出出力の補正値を鋼帯温度及びMMS検出出
力を変数とする関数として数式化して鋼帯温度について
の補正式を得ることが出来る。
【0017】次いで、MMS出力に及ぼすステンレス鋼
帯の張力の影響を、鋼帯張力と規準張力下のMMS出力
と張力負荷時のMMS検出出力との比の関係として例え
ば図6のように求める。そのためにはその前段階として
規準張力下のMMS出力と任意に特定した少なくとも2
条件の鋼帯張力における異なるマルテンサイト量のステ
ンレス鋼帯のMMS検出出力との関係を例えば図7に示
すように鋼帯張力毎に測定して基礎データを得ておく。
このような基礎データは例えば図8に示すように、万能
試験機7の把持部8でステンレス鋼帯のサンプル9を把
持し、固定アーム10に取り付けたセンサMMS5の先端
をサンプル9から所定距離範囲内に(例えば3mmの距離
に)離し、この状態で万能試験機7を作動させて所定の
張力となし、そのときのMMS検出出力を交流ブリッジ
回路で検出して得る。図7のデータを処理することによ
り図6が得られる。この場合も図6のような鋼帯張力に
ついてのMMS検出出力の補正値を鋼帯張力及び鋼帯張
力によって減少するMMS検出出力を変数とする関数と
して数式化して鋼帯張力についての補正式を得ることが
出来る。
【0018】このようにしてMMS検出出力と規準温度
及び規準張力それぞれにおけるMMS出力との定量関係
が求められたら、この関係より実際にオンラインでのM
MS検出出力を規準状態でのMMS出力に補正する。そ
れには図2や図6のような図又は鋼帯温度及び鋼帯張力
それぞれについての前記各補正式から例えば先ず鋼帯温
度について補正し、その補正値を更に鋼帯張力について
補正(温度と張力の順はこの逆であっても良い)する。
しかし後に実施例で示すように、上記各補正式からMM
S検出出力を鋼帯温度及び鋼帯張力について同時に補正
する1つの補正式(以下、対温度張力補正式と言うこと
がある)を導いておくのが好ましい〔以下補正により得
られた規準状態でのMMS出力を(MMS)補正出力と
言う〕。
【0019】このようにして対象のステンレス鋼帯につ
いてMMS補正出力が得られたら、このMMS補正出力
とマルテンサイト量との関係からマルテンサイト量を求
めるのであるが、この補正出力即ち規準状態下のMMS
出力とマルテンサイト量との関係は板厚によって変化す
るから、予めこの関係を調べておいて定量的な関係とし
て求めておく。このときのマルテンサイト量は最も信頼
度の高い測定装置を用いて、例えば前記振動試料型磁力
計(VSM)によりステンレス鋼帯のカットサンプルに
ついて測定するのが好ましい。図9はこのような関係を
板厚0.2mmから1.5mmに至る各種板厚のステンレス鋼帯に
ついて規準状態で求めたものである。このような図は、
図10に示すように、ステンレス鋼帯のサンプル11をサ
ンプル支持台12上に載置し、固定アーム13に取り付けた
センサMMS5の先端をサンプル11から例えば3mmの距
離に離して位置させてこのMMSをプラスチック板14で
囲み、この状態で室温(20℃)でMMS出力を測定する
と共にサンプル11を振動試料型磁力計によりマルテンサ
イト量を測定することを各種板厚のものについて行って
得られる。
【0020】このようなMMS出力とマルテンサイト量
との関係に及ぼす板厚の影響は、マルテンサイト量を板
厚及びMMS補正出力を変数とする関数として数式化し
て板厚についての補正式(以下、対板厚補正式と言うこ
とがある)とすることが出来る。このようにして予め得
ておいた図9のような図又は対板厚補正式により前記の
ようにして得られたMMS補正出力からマルテンサイト
量が求められる。このマルテンサイト量の測定値は後に
実施例で示すように非常に精度の高いものである。また
上記補正式をコンピュータに記憶させておき、オンライ
ンでのMMS検出出力と共に鋼帯温度,鋼帯張力,板厚
を入力するようにすれば、リアルタイムの測定が可能で
ある。このようにして本発明方法によればオンラインで
精度が高く対象のステンレス鋼帯のマルテンサイト量を
測定することが出来るのである。
【0021】
【実施例】以下に本発明方法を実施例により更に具体的
に説明する。 (イ)対温度張力補正式及び板厚補正式の特定 準安定オーステナイト系ステンレス鋼帯としてSUS3
01の種々な板厚のものを用い、圧延機として20段セン
ジミアミルを使用して圧延条件(圧下量,圧延速度,圧
延張力)を種々に変えて多パス冷間圧延を実施し、各冷
間圧延終了後にカットサンプルを採取した。これら多数
のカットサンプルは圧延条件の違いからマルテンサイト
量を種々に異にするものである。
【0022】先ず、MMS検出出力に及ぼすステンレス
鋼帯の温度の影響を調べるため、上記のようにして採取
した多数のカットサンプルについて図5で説明した方法
で室温(20℃)でのMMS出力(mV)と鋼帯温度50℃及
び87℃とのそれぞれにおけるMMS検出出力(mV)とを
測定して図3及び図4に示すデータを得た。次いでこの
基礎データから、MMS検出出力に及ぼすステンレス鋼
帯の温度の影響を、鋼帯温度50℃及び87℃別に、鋼帯温
度が室温(20℃)時のMMS出力に対する上記鋼帯温度
のときのMMS検出出力の差として示して図2を得た。
この図2を数式化して鋼帯温度についての補正式として T=p1(1.016−8.78×10-4te)−0.327te−8.18‥‥ ここにT:温度の影響を補正した後のMMS検出出力
(mV) p1:補正前のMMS検出出力(mV) te:鋼帯温度(表面)(℃) を得た。
【0023】次にMMS検出出力に及ぼすステンレス鋼
帯の張力の影響を調べるため、上記多数のカットサンプ
ルについて図8で説明した方法で室温(20℃)における
鋼帯引張状態下(張力20及び40kgf/mm2)のMMS検出
出力(mV)と鋼帯無張力時のMMS検出出力(mV)とを
測定して図7に示す基礎データを得た。次いでこの基礎
データから、MMS検出出力に及ぼすステンレス鋼帯の
張力の影響を、鋼帯引張状態下のMMS検出出力と無張
力時のMMS出力との比と鋼帯張力(kgf/mm2)との関
係として示し図6を得た。この図6を数式化して鋼帯張
力についての補正式として Σ=p2/(1−0.00465σ)‥‥ ここにΣ:張力の影響を補正した後のMMS検出出力
(mV) σ:鋼帯張力(kgf/mm2) p2:補正前のMMS検出出力(mV) を得た。
【0024】次に式及びから対温度張力補正式を
得た。 p=〔p3(1.016−8.78×10-4te)−0.327te−8.18)〕/
(1−0.00465σ)‥‥ここにp:鋼帯温度及び張力につ
いて共に補正された後のMMS補正出力(mV) p
3:補正前の検出出力(mV)
【0025】次にMMS補正出力とマルテンサイト量と
の関係に及ぼすステンレス鋼帯の板厚の影響を調べるた
め、上記多数のカットサンプルについて、板厚を測定す
ると共に図10で示した方法で規準状態におけるMMS
出力を測定し更に振動試料型磁力計(VSM)によりマ
ルテンサイト量を測定した。そしてこれらのデータを0.
2mmから1.5mmに至る間を6つの板厚(mm)毎に分けてプ
ロットして図9を得た。この図9を数式化して対板厚補
正式を得た。 α'=(−5.37×10-5t2+2.53×10-5t−9.18×10-5)p2
+(5×10-2t2+9×10-2t−0.387)p+(108.3t2−274.95
t−325)‥‥ ここに α':マルテンサイト量(重量%) t:板厚(mm)
【0026】 (ロ)オンラインでのマルテンサイト量の測定 ステンレス鋼帯として、SUS301に属し下表に成分
を示すようなNi当量を異にする2種のステンレス鋼帯
(A1,A2)の種々な板厚のものを用いた。
【0027】
【0028】圧延機は前記(イ)と同じものを使用し、
その出側,入側にMMSから成るセンサをその先端が鋼
帯から3mmの距離の位置にあるように設置し、交流ブリ
ッジ回路を前記説明のように構成し、この回路に高周波
供給装置から高周波電流を供給しながら、圧延率を種々
に変えて多パス冷間圧延を実施し、その間の鋼帯温度te
(℃),鋼帯張力σ(kgf/mm2)を測定すると共に交流
ブリッジ回路の不均衡電圧p3(MMS検出出力,mV)
を検出し、各冷間圧延終了後にカットサンプルを採取し
た。カットサンプルについては板厚t(mm)を測定し
た。このようにして得られた多数の圧延鋼帯中のマルテ
ンサイト量α'は、前記対温度張力補正式にt,σ及
びp3を代入してpを得、更にこのpと上記測定のtと
を対板厚補正式に代入することによって得られた。こ
のα'を2種のステンレス鋼帯A1及びA2毎にプロッ
トして図11が得られた。
【0029】このようにして得られたマルテンサイト量
測定値を振動試料式磁力計(VSM)により検証した。
即ち、上記各カットサンプルによってVSMを使用して
マルテンサイト量を測定し、その測定値と上記本発明方
法によって得られた測定値とを対比し、A1,A2に区
別してプロットしたのが図12である。図12から本発
明方法により得られるマルテンサイト量は極めて精度の
良いことが判る。
【0030】
【発明の効果】本発明は、センサとして交流ブリッジ方
式を採用したことにより、センサと測定対象のステンレ
ス鋼帯との距離を大きくとることが出来て金属粉などの
影響を除去し、また予めステンレス鋼帯中のマルテンサ
イト量に応じて検出されるMMSの検出出力に及ぼす鋼
帯温度及び鋼帯張力の影響と、MMS出力とマルテンサ
イト量との関係に及ぼす板厚の影響とを定量的に調べて
これを除去するように構成したことにより、準安定オー
ステナイト系ステンレス鋼帯の冷間圧延によって生成す
るマルテンサイトの量をオンラインで非破壊的且つ連続
的にそして精度良く測定することが容易に出来るように
なった。従って、用途に応じてマルテンサイト量のコン
トロールされた一定の機械的性質を有する準安定オース
テナイト系ステンレス鋼帯が、鋼帯表面の疵をつけるこ
となくそして製造装置や製造時期を異にしても安定して
生産することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】センサの出力率に及ぼすセンサとステンレス鋼
帯との距離の影響を本発明方法による場合と従来のフエ
ライト含量計を使用した場合について示す図である。
【図2】MMS検出出力に及ぼすステンレス鋼帯の温度
の影響を鋼帯温度別にマルテンサイト量の種々なステン
レス鋼帯について室温(20℃)時のMMS出力に対する
当該温度のときのMMS検出出力の差として示した2例
の図である。
【図3及び図4】図2の基礎データの図であってマルテ
ンサイト量の異なるステンレス鋼帯の室温(20℃)時の
MMS出力と当該鋼帯温度のときのMMS出力との関係
を鋼帯温度毎に示した図である。
【図5】図3及び図4を得るためのMMS出力に及ぼす
鋼帯温度影響度測定方法の1例の説明図である。
【図6】MMS出力に及ぼすステンレス鋼帯の張力の影
響を鋼帯引張状態下のMMS検出出力と無張力時のMM
S出力との比を鋼帯張力との関係で示す図である。
【図7】図6の基礎データの図であって鋼帯張力の大き
さ別にマルテンサイト量の種々なステンレス鋼帯につい
て鋼帯無張力時のMMS出力と鋼帯引張状態下のMMS
出力とを対応させて示した2例の図である。
【図8】図7を得るための測定方法の1例の説明図であ
る。
【図9】MMS出力とマルテンサイト量との関係に及ぼ
すステンレス鋼帯の板厚の影響を板厚毎にマルテンサイ
ト量の異なるステンレス鋼帯について規準状態における
MMS出力とマルテンサイト量との関係として示す図で
ある。
【図10】図9を得るための測定方法の1例の説明図で
ある。
【図11】Ni当量の異なる2種のオーステナイト系ステ
ンレス鋼帯について冷間圧延における圧延後のマルテン
サイト量をオンラインで本発明方法により測定して圧延
率と対応させて示す図である。
【図12】図11のマルテンサイト量をVSMにより検
証した図である。
【符号の説明】
1 ウォーターバス 2 サンプル支持台 3 ステンレス鋼帯のサンプル 4 固定アーム 5 センサMMS 6 ヒーター 7 万能試験機 8 把持部 9 ステンレス鋼帯のサンプル 10 固定アーム 11 ステンレス鋼帯のサンプル 12 サンプル支持台 13 固定アーム 14 プラスチック板
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年6月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】このような基礎データは、例えば図5に示
すようにウォーターバス1内に設置されたサンプル支持
台2上にステンレス鋼帯のサンプル3を載置し、固定ア
ーム4に取り付けたセンサMMS5をサンプル3からス
ペーサ等で例えば3mm離して位置させ、これらをウォー
ターに浸漬した状態として底部のヒーター6で所定の検
出温度とし、MMS出力を交流ブリッジ回路で検出して
得る。そして、図3,図4のデータ処理により図2が得
られる。図2のような図から鋼帯温度についてのMMS
検出出力の補正値を鋼帯温度及びMMS検出出力を変数
とする関数として数式化して鋼帯温度についての補正式
を得ることが出来る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】圧延機は前記(イ)と同じものを使用し、
その出側,入側にMMSから成るセンサをその先端が鋼
帯から3mmの距離の位置にあるように設置し、交流ブリ
ッジ回路を前記説明のように構成し、この回路に高周波
供給装置から高周波電流を供給しながら、圧延率を種々
に変えて多パス冷間圧延を実施し、その間の鋼帯温度te
(℃),鋼帯張力σ(kgf/mm2)を測定すると共に交流
ブリッジ回路の不均衡電圧p3(MMS検出出力,mV)
を検出し、各冷間圧延終了後にカットサンプルを採取し
た。カットサンプルについては板厚t(mm)を測定し
た。このようにして得られた多数の圧延鋼帯中のマルテ
ンサイト量α'は、前記対温度張力補正式にte,σ及
びp3を代入してpを得、更にこのpと上記測定のtと
を対板厚補正式に代入することによって得られた。こ
のα'を2種のステンレス鋼帯A1及びA2毎にプロッ
トして図11が得られた。
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植松 美博 山口県新南陽市野村南町4976番地 日新製 鋼株式会社鉄鋼研究所内 (72)発明者 田中 照夫 東京都千代田区丸の内三丁目4番1号 日 新製鋼株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 準安定オーステナイト系ステンレス鋼帯
    の多パス冷間圧延におけるマルテンサイト量をオンライ
    ンで非破壊的且つ連続的に測定する方法であって、圧延
    機の出側及び入側に、コイルを内蔵したセンサを走行す
    るステンレス鋼帯の面から1.5mm〜10mmの位置に非接触
    に設置し、上記センサのコイルを組み入れた交流ブリッ
    ジ回路を構成し、該回路に高周波電流を供給して渦電流
    ・交流ブリッジ方式によりセンサ内のコイルに起きるイ
    ンダクタンスの変化による不均衡電圧を検出し、測定対
    象のステレンス鋼帯の温度及び張力のそれぞれが上記検
    出電圧に及ぼす影響を予め調べておいてセンサの検出電
    圧を所定の規準温度及び規準張力における電圧に補正す
    るための、検出電圧と上記規準温度及び規準張力におけ
    る電圧との定量的な関係を求めておくと共に、規準温度
    及び規準張力における電圧とマルテンサイト量とが鋼帯
    の板厚により変化する関係を定量的に求めておき、交流
    ブリッジ回路の前記不均衡電圧と測定対象のステンレス
    鋼帯の温度,張力及び板厚と前記各定量的な関係とから
    パス後のマルテンサイト量を求めることを特徴とする準
    安定オーステナイト系ステンレス鋼帯の冷間圧延におけ
    るマルテンサイト量のオンライン測定方法。
  2. 【請求項2】 前記各定量的な関係をコンピュータに記
    憶させておき、オンラインでのセンサの検出出力と共に
    鋼帯温度,鋼帯張力及び板厚を入力してマルテンサイト
    量をリアルタイムに測定する請求項1に記載の準安定オ
    ーステナイト系ステンレス鋼帯の冷間圧延におけるマル
    テンサイト量のオンライン測定方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2572771A (en) * 2018-04-10 2019-10-16 Caterpillar Inc Methods for performing microstructure evaluation

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