JPH06313635A - スーパーヒート制御装置を備えた冷却システム - Google Patents
スーパーヒート制御装置を備えた冷却システムInfo
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- JPH06313635A JPH06313635A JP12792993A JP12792993A JPH06313635A JP H06313635 A JPH06313635 A JP H06313635A JP 12792993 A JP12792993 A JP 12792993A JP 12792993 A JP12792993 A JP 12792993A JP H06313635 A JPH06313635 A JP H06313635A
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F25—REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
- F25B—REFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
- F25B2500/00—Problems to be solved
- F25B2500/15—Hunting, i.e. oscillation of controlled refrigeration variables reaching undesirable values
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F25—REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
- F25B—REFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
- F25B2600/00—Control issues
- F25B2600/21—Refrigerant outlet evaporator temperature
Landscapes
- Air Conditioning Control Device (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 膨張弁で減圧した冷媒を、クーラー内で蒸発
させて被冷却物を冷却する冷却システムにおいて、簡単
な手法で以て膨張弁制御入力のハンチングを完全に阻止
する。 【構成】 冷媒ガス温度及び蒸発温度の検出値から算出
したスーパーヒート検出値に対応して線形変換されたス
ーパーヒートが設定された線形化部に対し、スーパーヒ
ートの予測平衡点をクーラー内部における冷媒の状態に
より修正し、この修正値によって膨張弁を開方向あるい
は閉方向に制御してハンチングを阻止する。
させて被冷却物を冷却する冷却システムにおいて、簡単
な手法で以て膨張弁制御入力のハンチングを完全に阻止
する。 【構成】 冷媒ガス温度及び蒸発温度の検出値から算出
したスーパーヒート検出値に対応して線形変換されたス
ーパーヒートが設定された線形化部に対し、スーパーヒ
ートの予測平衡点をクーラー内部における冷媒の状態に
より修正し、この修正値によって膨張弁を開方向あるい
は閉方向に制御してハンチングを阻止する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、膨張弁で減圧した冷媒
をクーラー内で蒸発させて被冷却物を冷却する冷却シス
テムに係り、特にスーパーヒート制御装置を備えた冷却
システムに関する。
をクーラー内で蒸発させて被冷却物を冷却する冷却シス
テムに係り、特にスーパーヒート制御装置を備えた冷却
システムに関する。
【0002】
【従来の技術】膨張弁で減圧された冷媒をクーラーに送
出して蒸発させ空気等の被冷却物を冷却する冷却システ
ムにおいては、通常クーラー出口のガス状冷媒の温度と
圧力を検出して膨張弁の開度を制御するスーパーヒート
制御が採用されている。
出して蒸発させ空気等の被冷却物を冷却する冷却システ
ムにおいては、通常クーラー出口のガス状冷媒の温度と
圧力を検出して膨張弁の開度を制御するスーパーヒート
制御が採用されている。
【0003】かかるスーパーヒート制御においては制御
系の入力条件、クーラーの構造やディストリビュータの
分配能力、膨張弁の大きさ等に一定の条件が整うと、制
御系の出力が自励振動を起こす、いわゆるハンチング現
象の発生をみることが多々ある。
系の入力条件、クーラーの構造やディストリビュータの
分配能力、膨張弁の大きさ等に一定の条件が整うと、制
御系の出力が自励振動を起こす、いわゆるハンチング現
象の発生をみることが多々ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかるハンチングを阻
止する手段として、通常制御装置のゲインを調整する手
法が提供されているが、ゲインの調整のみでハンチング
を完全に阻止するのは困難である。
止する手段として、通常制御装置のゲインを調整する手
法が提供されているが、ゲインの調整のみでハンチング
を完全に阻止するのは困難である。
【0005】このハンチング現象が生起される膨張弁の
開閉特性は、制御装置により膨張弁を必要以上に大きな
開度に操作すると、大きな潛熱を持った液状の冷媒がク
ーラー内に留まるため、元の状態に戻すには、開放操作
量以上の大きさの閉塞操作量を与える必要があるという
特性、つまり弁が開く方向と閉じる方向とでその効果が
異なる一種の非線形性を有している。
開閉特性は、制御装置により膨張弁を必要以上に大きな
開度に操作すると、大きな潛熱を持った液状の冷媒がク
ーラー内に留まるため、元の状態に戻すには、開放操作
量以上の大きさの閉塞操作量を与える必要があるという
特性、つまり弁が開く方向と閉じる方向とでその効果が
異なる一種の非線形性を有している。
【0006】前記したゲイン調整等の従来の技術手段で
は、このように非線形性を有している膨張弁開閉制御系
のハンチング現象を完全に阻止することはできない。
は、このように非線形性を有している膨張弁開閉制御系
のハンチング現象を完全に阻止することはできない。
【0007】従って本発明の目的は、膨張弁で減圧した
冷媒をクーラーに送給する冷却システムにおいて、スー
パーヒート制御装置の出力系のハンチング現象の阻止と
系の効率的な運転の実現を図ることである。
冷媒をクーラーに送給する冷却システムにおいて、スー
パーヒート制御装置の出力系のハンチング現象の阻止と
系の効率的な運転の実現を図ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の特徴は冷
媒ガス温度及び蒸発温度の検出値から算出したスーパー
ヒートの検出値に対応して線形変換されたスーパーヒー
トが設定された線形化部と、該線形化部における平衡点
をクーラー内部における冷媒の状態により修正する平衡
点学習部とを備えたことである。
媒ガス温度及び蒸発温度の検出値から算出したスーパー
ヒートの検出値に対応して線形変換されたスーパーヒー
トが設定された線形化部と、該線形化部における平衡点
をクーラー内部における冷媒の状態により修正する平衡
点学習部とを備えたことである。
【0009】また、第2の発明は、前記線形化部及び平
衡点学習部に加えて、冷媒ガス温度の遅れを一次遅れ要
素の逆算式により除去する遅れ補償部を備えたことを特
徴としている。
衡点学習部に加えて、冷媒ガス温度の遅れを一次遅れ要
素の逆算式により除去する遅れ補償部を備えたことを特
徴としている。
【0010】さらに第3発明は、前記第1発明に、予測
平衡点が高い値に修正されたときは膨張弁を閉じる方向
に制御し、低い値に修正されたときは開く方向に制御す
る制御演算部を附加したことを特徴としている。
平衡点が高い値に修正されたときは膨張弁を閉じる方向
に制御し、低い値に修正されたときは開く方向に制御す
る制御演算部を附加したことを特徴としている。
【0011】膨張弁で減圧した冷媒をクーラー内で蒸発
させて非冷却物を冷却する冷却システムにおいては、膨
張弁への制御出力が自動振動を起こすハンチング現象の
発生を見ることが多々ある。
させて非冷却物を冷却する冷却システムにおいては、膨
張弁への制御出力が自動振動を起こすハンチング現象の
発生を見ることが多々ある。
【0012】本発明はスーパーヒートの検出値を線形化
し、平衡点の概念を用いてハンチング現象を阻止するも
ので、冷媒ガス温度の検出値とガス圧力の検出値から算
出した蒸発温度とにより求めたスーパーヒート検出値と
これに対応して線形変換されたスーパーヒートが設定さ
れた線形化部に対して、平衡点学習部より線形化部に設
定されたスーパーヒート線図の予測平衡点を修正操作す
る。
し、平衡点の概念を用いてハンチング現象を阻止するも
ので、冷媒ガス温度の検出値とガス圧力の検出値から算
出した蒸発温度とにより求めたスーパーヒート検出値と
これに対応して線形変換されたスーパーヒートが設定さ
れた線形化部に対して、平衡点学習部より線形化部に設
定されたスーパーヒート線図の予測平衡点を修正操作す
る。
【0013】即ちクーラーを通る冷媒の系路中における
ミストバック(又は液バック)の発生の有無によってス
ーパーヒート線図の予測平衡点を移動させ、これが低す
ぎるためにハンチングが発生した場合は、平衡点学習部
により予測平衡点を高い方に修正して安定化させハンチ
ングを除去する。
ミストバック(又は液バック)の発生の有無によってス
ーパーヒート線図の予測平衡点を移動させ、これが低す
ぎるためにハンチングが発生した場合は、平衡点学習部
により予測平衡点を高い方に修正して安定化させハンチ
ングを除去する。
【0014】また、第3発明によれば、制御演算部にて
平衡点学習部による予測平衡点の修正信号を受けて予測
平衡点が高い値に修正されたときは膨張弁を閉じる方向
に制御し、低い値に修正をされたときは膨張弁を開く方
向に制御して膨張弁の作動を安定している。
平衡点学習部による予測平衡点の修正信号を受けて予測
平衡点が高い値に修正されたときは膨張弁を閉じる方向
に制御し、低い値に修正をされたときは膨張弁を開く方
向に制御して膨張弁の作動を安定している。
【0015】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を例示
的に詳しく説明する。但し、この実施例に記載されてい
る構造部品の寸法、材質、形状、その相対位置などは特
に特例的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれの
みに限定する趣旨でなく単なる説明例に過ぎない。
的に詳しく説明する。但し、この実施例に記載されてい
る構造部品の寸法、材質、形状、その相対位置などは特
に特例的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれの
みに限定する趣旨でなく単なる説明例に過ぎない。
【0016】図1は本発明に係るスーパーヒート制御装
置を備えた冷却システムのハード構成図、図2はスーパ
ーヒート制御装置のブロック図である。
置を備えた冷却システムのハード構成図、図2はスーパ
ーヒート制御装置のブロック図である。
【0017】図1において、1はクーラー、1aは同ク
ーラーの冷却コイル2は膨張弁であり、同膨張弁2にて
減圧された冷媒が前記クーラー1の冷却コイル1aに送
給される。
ーラーの冷却コイル2は膨張弁であり、同膨張弁2にて
減圧された冷媒が前記クーラー1の冷却コイル1aに送
給される。
【0018】3はスーパーヒート制御装置、4はクーラ
ー出口の冷媒温度を検出する冷媒ガス温度検出器、5は
クーラー出口の冷媒ガス圧力を検出する圧力検出器、6
はクーラー入口の冷媒温度を検出する冷媒入口温度検出
器、7は前記スーパーヒート制御装置3と膨張弁2とを
接続する制御回線、8は冷媒ガス温度の検出回線、9は
圧力の検出回線、10は冷媒入口温度の検出回線であ
る。
ー出口の冷媒温度を検出する冷媒ガス温度検出器、5は
クーラー出口の冷媒ガス圧力を検出する圧力検出器、6
はクーラー入口の冷媒温度を検出する冷媒入口温度検出
器、7は前記スーパーヒート制御装置3と膨張弁2とを
接続する制御回線、8は冷媒ガス温度の検出回線、9は
圧力の検出回線、10は冷媒入口温度の検出回線であ
る。
【0019】前記膨張弁2にて減圧された液状の冷媒は
クーラー1の冷却コイル1a内を流れて空気等の被冷却
物11から熱を奪いながら蒸発してガス化し、冷却コイ
ル1aの最下部より外部へ送出される。
クーラー1の冷却コイル1a内を流れて空気等の被冷却
物11から熱を奪いながら蒸発してガス化し、冷却コイ
ル1aの最下部より外部へ送出される。
【0020】前記冷媒ガス温度検出器4により検出され
たクーラーの冷却コイル出口の冷媒ガス温度TO及び冷
媒入口温度検出器6により検出されたクーラー入口の冷
媒温度T1は検出回線8、10を介してスーパーヒート
制御装置3に入力され、また圧力検出器5にて検出され
た冷媒圧力PO(ガス化された冷媒の圧力)は検出回線
9を介してスーパーヒート制御装置3に入力される。そ
して、検出された前記冷媒圧力POを飽和温度に変換し
てこれを蒸発温度TSとし、この2つの温度差TO−T
Sからスーパーヒートの検出がなされる。
たクーラーの冷却コイル出口の冷媒ガス温度TO及び冷
媒入口温度検出器6により検出されたクーラー入口の冷
媒温度T1は検出回線8、10を介してスーパーヒート
制御装置3に入力され、また圧力検出器5にて検出され
た冷媒圧力PO(ガス化された冷媒の圧力)は検出回線
9を介してスーパーヒート制御装置3に入力される。そ
して、検出された前記冷媒圧力POを飽和温度に変換し
てこれを蒸発温度TSとし、この2つの温度差TO−T
Sからスーパーヒートの検出がなされる。
【0021】尚、冷媒の蒸発温度を検知する手段とし
て、冷却コイル1a中の適当な場所に温度検出器を放置
し、この検出温度を用いる手段もある。
て、冷却コイル1a中の適当な場所に温度検出器を放置
し、この検出温度を用いる手段もある。
【0022】前記スーパーヒート制御装置3において
は、冷媒温度及び圧力の検出信号を用いて図2に示すよ
うな制御を行い、その出力信号即ち膨張弁2の開度の制
御信号を回線7を介して膨張弁2に伝送する。
は、冷媒温度及び圧力の検出信号を用いて図2に示すよ
うな制御を行い、その出力信号即ち膨張弁2の開度の制
御信号を回線7を介して膨張弁2に伝送する。
【0023】図2において、スーパーヒート制御装置3
は線形化部31、遅れ補償部32、ミストバック(又は
液バック)検出部33、平衡点学習34及び制御演算部
35より成る。
は線形化部31、遅れ補償部32、ミストバック(又は
液バック)検出部33、平衡点学習34及び制御演算部
35より成る。
【0024】前記圧力検出器5により検出された冷媒ガ
ス圧力を飽和温度に変換してこれを蒸発温度としこの蒸
発温度TSと冷媒ガス温度TOが線形化部31に入力さ
れる。また前記冷媒ガス温度TOは遅れ補償部32にも
入力される。
ス圧力を飽和温度に変換してこれを蒸発温度としこの蒸
発温度TSと冷媒ガス温度TOが線形化部31に入力さ
れる。また前記冷媒ガス温度TOは遅れ補償部32にも
入力される。
【0025】この実施例においては、後述するようにミ
ストバック(又は液バック)が発生しているか否かの検
知をするために、クーラー出口の冷媒ガス温度TOを用
いていることから、温度検出器4の応答遅れが大きいた
め制御精度が悪くなる恐れがある。
ストバック(又は液バック)が発生しているか否かの検
知をするために、クーラー出口の冷媒ガス温度TOを用
いていることから、温度検出器4の応答遅れが大きいた
め制御精度が悪くなる恐れがある。
【0026】加えて、冷凍装置においては、温度検出器
の保護のために、シース測温体をさらに耐圧性の大きい
保護管に挿入するため、応答遅れが極めて大きくなる。
本発明においては、この応答遅れを一次遅れ要素のモデ
ル式から逆算して補償する。
の保護のために、シース測温体をさらに耐圧性の大きい
保護管に挿入するため、応答遅れが極めて大きくなる。
本発明においては、この応答遅れを一次遅れ要素のモデ
ル式から逆算して補償する。
【0027】即ち、前記遅れ補償部32においては、次
に示すような一次遅れ要素の逆算式によってガス温度T
Oの遅れが除去されて、前記ミストバック検出部33に
入力される。
に示すような一次遅れ要素の逆算式によってガス温度T
Oの遅れが除去されて、前記ミストバック検出部33に
入力される。
【0028】前記一次遅れ要素の逆算方法は次の通りで
ある。制御系の時定数の逆算をaとしたときその伝達関
数は、
ある。制御系の時定数の逆算をaとしたときその伝達関
数は、
【数1】 となることはよく知られている。入力U(S)に対する
出力Y(S)は、
出力Y(S)は、
【数2】 となるがここで状態変数は出力と一致する、すなわちX
(S)=Y(S)とすると、
(S)=Y(S)とすると、
【数3】 となる。これに対する離散式は、
【数4】 と表される。この式はx(k)を初期値とする式に書換
えられる。すなわち、
えられる。すなわち、
【数5】 が得られ、この式からu(k)を求める式をつくると、
【数6】 を得る。したがって保護管と測温体よりなる温度計の時
定数1.0/aを知ることができれば、サンプリング周期T
で温度を測定することで、遅れのないガス温度(TO)
を求めることが出来る。
定数1.0/aを知ることができれば、サンプリング周期T
で温度を測定することで、遅れのないガス温度(TO)
を求めることが出来る。
【0029】図4は、前記の要領により算出したガス温
度の遅れの補償値を示したものである。図から明らかな
ように、ユニットステップ入力に対して補償温度(2)
は、ほぼユニットステップとなっており、遅れが殆どな
くなっている。
度の遅れの補償値を示したものである。図から明らかな
ように、ユニットステップ入力に対して補償温度(2)
は、ほぼユニットステップとなっており、遅れが殆どな
くなっている。
【0030】ミストバック検出部33においては、前記
遅れ補償部32において前記のような逆算式によって遅
れが除去された冷媒ガス温度TOと蒸発温度TSとを比
較して、冷媒にミストバック(液バック)が発生してい
るか否かが判定される。この判定信号は平衡点学習部3
4に入力される。
遅れ補償部32において前記のような逆算式によって遅
れが除去された冷媒ガス温度TOと蒸発温度TSとを比
較して、冷媒にミストバック(液バック)が発生してい
るか否かが判定される。この判定信号は平衡点学習部3
4に入力される。
【0031】図3は線形化部31における線形化変換作
用を示す線図である。図において、横軸は検出されたス
ーパーヒート即ちガス温度TOと蒸発温度TSの温度差
の検出値(X)であり、縦軸は図の破線B上の線形値を
非線形な実線A上に移動変換した後のスーパーヒート
(Y)を示す。図3の横軸と縦軸との交差を予測平衡点
と称する。
用を示す線図である。図において、横軸は検出されたス
ーパーヒート即ちガス温度TOと蒸発温度TSの温度差
の検出値(X)であり、縦軸は図の破線B上の線形値を
非線形な実線A上に移動変換した後のスーパーヒート
(Y)を示す。図3の横軸と縦軸との交差を予測平衡点
と称する。
【0032】線形化部においては、図3に示すようなス
ーパーヒート検出値(X)の線形化変換を行なう。線形
化変換の手法としては、座標変換と非線形フィードバッ
クを用いた方法がある。この方法は、図6(a)に示す
ような非線形システム(元の曲線)が、図6(b)に示
すような線形システム(直線)に見えるように新しい座
標系を定めるものである。なお、図3を図6(b)のよ
うに示すならば、Y軸の正の部分が縦方向に伸びること
になる。
ーパーヒート検出値(X)の線形化変換を行なう。線形
化変換の手法としては、座標変換と非線形フィードバッ
クを用いた方法がある。この方法は、図6(a)に示す
ような非線形システム(元の曲線)が、図6(b)に示
すような線形システム(直線)に見えるように新しい座
標系を定めるものである。なお、図3を図6(b)のよ
うに示すならば、Y軸の正の部分が縦方向に伸びること
になる。
【0033】平衡点学習部34では、前記ミストバック
検出部33から入力される冷媒のミストバックの有無の
判定信号を受けて線形化部31に次の制御信号を送る。
ここで、本発明においては、前記遅れ補償部32にて遅
れを補償された冷媒ガス温度が、蒸発温度以下になった
ら、ミストバックまたは液バックが発生したものとす
る。
検出部33から入力される冷媒のミストバックの有無の
判定信号を受けて線形化部31に次の制御信号を送る。
ここで、本発明においては、前記遅れ補償部32にて遅
れを補償された冷媒ガス温度が、蒸発温度以下になった
ら、ミストバックまたは液バックが発生したものとす
る。
【0034】ミストバックが発生している場合は図3
の横軸Xを予め定められた距離だけ左方に変位させる。
これにより予測平衡点がより高い値となり、同じスーパ
ーヒート値ならば線形変換後の値が小さくなるようにす
る。
の横軸Xを予め定められた距離だけ左方に変位させる。
これにより予測平衡点がより高い値となり、同じスーパ
ーヒート値ならば線形変換後の値が小さくなるようにす
る。
【0035】ミストバックが発生していない場合は、
前記とは逆に横軸Xを右方に変位させる。変位量は
の場合の1/500程度である。
前記とは逆に横軸Xを右方に変位させる。変位量は
の場合の1/500程度である。
【0036】さらに前記平衡点学習部34は、前記予測
平衡点が低すぎるためにハンチングが発生した場合は、
前記に従い、図3の横軸即ちスーパーヒート検出値X
を左方に変位させて予測平衡点を高い値に修正して安定
化させハンチングを除去する。
平衡点が低すぎるためにハンチングが発生した場合は、
前記に従い、図3の横軸即ちスーパーヒート検出値X
を左方に変位させて予測平衡点を高い値に修正して安定
化させハンチングを除去する。
【0037】また、前記予測平衡点が十分に高く、ハン
チングが発生していない場合には前記に従い図3の横
軸を右方に変位させて予測平衡点を低い値に修正し、ク
ーラー1の濡れ面積を増加せしめる。
チングが発生していない場合には前記に従い図3の横
軸を右方に変位させて予測平衡点を低い値に修正し、ク
ーラー1の濡れ面積を増加せしめる。
【0038】制御演算部35は、通常のPID(比例、
積分、微分)制御を行うもので、前記線形化部31にお
いて、前記予測平衡点を高い値に修正せしめられるとき
は膨張弁2を閉じる方向に、予測平衡点を低い値に修正
せしめられるときは膨張弁2を開く方向に制御する。
積分、微分)制御を行うもので、前記線形化部31にお
いて、前記予測平衡点を高い値に修正せしめられるとき
は膨張弁2を閉じる方向に、予測平衡点を低い値に修正
せしめられるときは膨張弁2を開く方向に制御する。
【0039】本発明は、前記実施例に明かなように、線
形化部31に示されたスーパーヒートの検出値を示す横
軸を平衡点学習部34からの操作信号により試行錯誤的
に左右に移動させ、座標原点が平衡点と一致したときに
ハンチングを除去するものである。
形化部31に示されたスーパーヒートの検出値を示す横
軸を平衡点学習部34からの操作信号により試行錯誤的
に左右に移動させ、座標原点が平衡点と一致したときに
ハンチングを除去するものである。
【0040】また、前記のようにしてハンチングが一度
でも消えると、より小さなスーパーヒート量においても
平衡化することができるようになるので、横軸を僅かづ
つ図3の右方に移動させる。図5に、前記のようにして
スーパーヒートの変動即ちハンチングが徐々に治ってい
く状況を示す。
でも消えると、より小さなスーパーヒート量においても
平衡化することができるようになるので、横軸を僅かづ
つ図3の右方に移動させる。図5に、前記のようにして
スーパーヒートの変動即ちハンチングが徐々に治ってい
く状況を示す。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、クーラーのスーパーヒ
ート検出値を線形変換し、これの予測平衡点を平衡点学
習部により修正移動させ、膨張弁の開閉方向を制御する
というきわめて簡単な手法で以て膨張弁の操作信号のハ
ンチングを阻止することができるという著効を奏する。
ート検出値を線形変換し、これの予測平衡点を平衡点学
習部により修正移動させ、膨張弁の開閉方向を制御する
というきわめて簡単な手法で以て膨張弁の操作信号のハ
ンチングを阻止することができるという著効を奏する。
【図1】本発明に係るスーパーヒート制御装置を備えた
冷却システムの概略図
冷却システムの概略図
【図2】図1に示すスーパーヒート制御装置のブロック
図
図
【図3】図2に示すスーパーヒート制御における線形化
線図
線図
【図4】図2に示すスーパーヒート制御装置における遅
れ補償部の応答線図
れ補償部の応答線図
【図5】図2に示すスーパーヒート制御における応答線
図
図
【図6】座標変換図フィードバック方式による線形化線
図
図
【符号の説明】 1 クーラー 1a 冷却コイル 2 膨張弁 3 スーパーヒート制御装置 4 冷媒ガス温度検出器 5 圧力検出器 31 線形化部 32 遅れ補償部 33 ミストバック検出部 34 平衡点学習部 35 制御演算部
Claims (3)
- 【請求項1】 冷媒を減圧する膨張弁と、該膨張弁から
送られた冷媒による空気等の被冷却物を冷却するクーラ
ーとを備えた冷却システムにおいて、 前記クーラーにおいて検出された冷媒ガス温度及び冷媒
の蒸発温度の検出信号が入力され、前記両温度から算定
したスーパーヒートの検出値とこれに対応して線形変換
されたスーパーヒートが設定された線形化部と、該線形
化部における平衡点をクーラー内部における冷媒の状態
により修正する平衡点学習部とを有するスーパーヒート
制御装置を備えた冷却システム。 - 【請求項2】 前記冷媒ガス温度の検出信号が入力さ
れ、該ガス温度の遅れを一次遅れ要素の逆算式により除
去する遅れ補償部とを有する請求項1記載のスーパーヒ
ート制御装置を備えた冷却システム。 - 【請求項3】 冷媒を減圧する膨張弁と、該膨張弁から
送られた冷媒により空気等の被冷却物を冷却するクーラ
ーとを備えた冷却システムにおいて、 前記クーラーにおいて検出された冷媒ガス温度及び冷媒
の蒸発温度の検出信号が入力され、前記両温度から算定
したスーパーヒートの検出値とこれに対応して線形変換
されたスーパーヒートが設定された線形化部と、該線形
化部における平衡点をクーラー内部における冷媒状態に
より修正する平衡点学習部と、前記平衡点学習部により
前記線形化部における予測平衡点が高い値に修正された
ときは前記膨張弁を閉じる方向に制御し、前記予測平衡
点が低い値に修正されたときは前記膨張弁を開く方向に
制御する制御演算部とを有するスーパーヒート制御装置
を備えた冷却システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12792993A JP3468796B2 (ja) | 1993-04-30 | 1993-04-30 | スーパーヒート制御装置を備えた冷却システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12792993A JP3468796B2 (ja) | 1993-04-30 | 1993-04-30 | スーパーヒート制御装置を備えた冷却システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06313635A true JPH06313635A (ja) | 1994-11-08 |
JP3468796B2 JP3468796B2 (ja) | 2003-11-17 |
Family
ID=14972132
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12792993A Expired - Fee Related JP3468796B2 (ja) | 1993-04-30 | 1993-04-30 | スーパーヒート制御装置を備えた冷却システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3468796B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101368370B1 (ko) * | 2011-06-28 | 2014-03-03 | 주식회사 켐텍 | 냉각 능력의 선형화를 이용한 오일 냉각기용 온도 정밀 제어 방법 |
WO2024009860A1 (ja) * | 2022-07-05 | 2024-01-11 | 株式会社デンソー | 冷凍サイクル装置 |
-
1993
- 1993-04-30 JP JP12792993A patent/JP3468796B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|---|---|---|
KR101368370B1 (ko) * | 2011-06-28 | 2014-03-03 | 주식회사 켐텍 | 냉각 능력의 선형화를 이용한 오일 냉각기용 온도 정밀 제어 방법 |
WO2024009860A1 (ja) * | 2022-07-05 | 2024-01-11 | 株式会社デンソー | 冷凍サイクル装置 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3468796B2 (ja) | 2003-11-17 |
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