JPH063135A - 反射光強度補正方法 - Google Patents

反射光強度補正方法

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JPH063135A
JPH063135A JP16597392A JP16597392A JPH063135A JP H063135 A JPH063135 A JP H063135A JP 16597392 A JP16597392 A JP 16597392A JP 16597392 A JP16597392 A JP 16597392A JP H063135 A JPH063135 A JP H063135A
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JP
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reflected light
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JP16597392A
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Susumu Moriya
進 守屋
Yoshikazu Makino
義和 牧野
Shinichi Takechi
真一 武智
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JFE Steel Corp
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Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】物体表面で反射された反射光強度あるいは反射
光強度分布の測定値に基づいて、例えば表面の特性を測
定する際に、この測定値を高い精度で補正する方法を提
供する。 【構成】測定対象物の表面に光源から光を照射してその
反射光強度を測定する際に、(1)光源の第1の光強度
の、光源の第2の光強度に対する比の値の対数Xと、第
1の光強度の光を測定対象物の表面に照射して得られた
反射光強度の、第2の光強度の光を測定対象物の表面に
照射して得られた反射光強度に対する比の値の対数Yと
の比の値q=X/Yを求め、(2)下記の式に基づい
て、反射光強度を補正する。 Ic =Im ×(P0 /Pmq ここで、 Ic :補正後の反射光強度 Im :測定された反射光強度(実測値) P0 :初期状態の光源光強度 Pm :測定中の光源光強度

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、測定対象物の表面に光
を照射し、その反射光強度や反射光強度分布に基づい
て、例えば測定対象物表面の性状を測定する際に、光源
光強度の経時的低下に伴って変動する反射光強度の測定
値を補正する方法に関し、特に、鋼帯の光沢、粗さ等の
表面性状を測定する際に好適な反射光強度補正方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】測定対象物の表面に光を照射し、その反
射光強度分布からこの表面の性状を測定する技術は、例
えば粗さ計、光沢度計などについて以前から開示され、
あるいは実用化が進められている。このように反射光強
度分布から表面の性状を測定する場合では、ほとんどの
場合、光源の光量が時間と共に低下するため、この光源
の光強度の低下に応じて測定値の補正、あるいは検量線
の引き直しが行われている。
【0003】例えば、特開昭60−201204号公報
には、反射光強度分布に基づいて表面の性状である表面
プロフイルの振幅情報および傾斜角情報を測定する方法
が開示されており、光源光強度の補正方法として光源光
強度を連続的にモニタし、初期状態の光源光強度と反射
光強度を測定中の光源光強度との比に基づいて、測定さ
れた反射光強度を補正する方法が示されている。
【0004】また、特開平4−72551号公報には、
白色光源を用いた反射光強度分布に基づいて、表面性状
である光沢度を白色度測定する方法が開示されており、
光源光強度の補正は、上記と同様に光源光強度をモニタ
することにより行う方法が示されている。上記2つの公
報に開示された方法によると、光源光強度の経時的低下
に伴う反射光強度の測定値の補正は、以下に示す(1)
式の計算によって行われている。
【0005】 Ic =Im ×(P0 /P) …(1) 但し、 Ic :補正後の反射光強度 Im :実測された反射光強度 P :反射光強度の測定時にモニタされた光源光強度 P0 :初期状態の光源光強度 である。
【0006】また、この補正方法と同じ考え方で、光源
光量の低下に応じて測定値を較正する方法は、JIS
Z 8741の鏡面光沢度測定方法に基づいて製作され
た鏡面光沢度計にも採用されている。この鏡面光沢度計
は、屈折率が予め規定された基準面の測定値を基準値と
して検出回路の増幅率を調整する構造となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、測定精
度を一層向上するために発明者らは詳細な実験を行い、
表面における光反射特性を考察した。図2及び図3にこ
の実験結果を示す。図2は、水銀ランプを光源としたと
きのステンレス鋼板表面からの反射光強度分布を測定
し、最大反射光強度の変化と光源光強度の変化との関係
を示したグラフである(特開平4−72551号公報参
照)。測定に供した試験片は、鏡面光沢度計の測定値に
て20°光沢にて400〜1000を示すステンレス鋼
板である。
【0008】図2から明らかなように、光源光強度の低
下に伴って最大反射光強度は直線的に低下するが、その
勾配は試験片によって異なり、光源光量の低下に伴う最
大反射光強度の低下量は、光沢度の高い表面では光沢度
の低い表面に比べて大きな値を示している。また、図3
は、JIS Z 8741に基づいて製作された鏡面光
沢度計を使用して光源光強度を経時的に低下させた場
合、基準面に基づく較正が行われていないときの光沢度
の変化を示したグラフである。
【0009】図3に示すように、この鏡面光沢度計にお
いても光源光強度の低下に伴って光沢度はほぼ直線的に
低下するが、試験片の光沢度によって異なる傾きの直線
となる。この結果、(1) 経時的に低下する光源光強
度と測定対象物表面からの反射光強度との間には、方眼
紙に両者の関係を表したときは、この両者の関係はほぼ
直線関係になるが、測定対象物の表面の光沢度が変化す
るとこの直線の傾きが変化する、(2) 光源光強度の
低下が著しいときは、上記直線の傾きは緩やかになる、
という知見が得られた。
【0010】従って、従来から行われている光源光強度
の減衰比、または基準面の測定値に基づく較正では、例
えば複数の試験片の光沢度を測定する場合は試験片によ
って光沢度がそれぞれ異なるため、精度の高い補正を行
うことは困難であるという問題がある。本発明は、上記
事情に鑑み、反射光強度あるいは反射光強度分布の測定
値に基づいて、例えば表面の特性を測定する際に、この
測定値を高い精度で補正する方法を提供することを目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らが、光源光量
の低下に伴う反射光強度の補正方法を考えるにあたり考
察した、表面からの光反射特性の変化について、図4を
参照して説明する。図4は、表面からの反射光強度分布
を平面的に示した模式図であり、3次元的には、この分
布の形状は軸10を中心として回転させた円錐状を形成
している。
【0012】鏡面性の高い表面で反射されたときの反射
光強度分布は、光源光強度が低下する前の初期状態では
12aで示す分布となるが、光源光強度が低下した後は
12bで示す分布となる。一方、鏡面性の低い表面で反
射されたときの反射光強度分布は、光源光強度が低下す
る前は14aで示す分布となるが、光源光強度が低下し
た後は14bで示す分布となる。
【0013】図4に示すように、鏡面性の高い表面で
は、中心部の反射光強度の強い領域で多量の光エネルギ
ーが低下し(中心では軸10上(10a−10b)に相
当する光エネルギーが低下する)、一方、鏡面性の低い
表面では、広い領域に渡ってほぼ均一に光エネルギーが
低下する(軸10上(10c−10d)に相当する)。
ところで、光源光量が低下した場合は測定対象物表面に
入射する光エネルギーも低下するが、表面反射率が一定
のときは、反射光強度分布で示される光エネルギーの全
低下量は、鏡面性の高い表面のときも低い表面のときも
同一である。従って、反射光強度分布の全分布領域にお
ける強度を測定し、全分布領域に渡る低下量を補正する
のであれば、初期の光源光量と測定中の光源光量との強
度比に基づいて補正が可能となる。しかし、特開平4−
72551号公報に提示された表面性状測定装置あるい
はJIS Z 8741に基づき製作された鏡面光沢度
計では、反射光強度分布の一部または反射光強度分布の
中心部のみを測定している場合であっても、光源光量の
低下に伴う反射光強度の低下は、光源光強度の相対比に
基づき低下するとの考えに基づいている。
【0014】そこで、本発明者らは、光源光量と反射光
強度をそれぞれ横軸と縦軸に表し、これらの関係を両対
数方眼紙に表すと、鏡面性の高い表面、低い表面、光源
光量が大きく低下した場合においても同じ傾きを持つ直
線が得られるため、精度の高い補正が可能であると考え
た。具体的には、本発明の反射光強度補正方法は、測定
対象物の表面に光源から光を照射してその反射光強度を
測定する際に、(1)光源の第1の光強度の、光源の第
2の光強度に対する比の値の対数Xと、この第1の光強
度の光を前記表面に照射して得られた反射光強度の、前
記第2の光強度の光を前記表面に照射して得られた反射
光強度に対する比の値の対数Yとの比の値X/Y=qを
求め、(2)下記の式に基づいて、反射光強度を補正す
ることを特徴とするものである。
【0015】Ic =Im ×(P0 /Pmq …(2) ここで、 Ic :補正後の反射光強度 Im :測定された反射光強度(実測値) P0 :初期状態の光源光強度 Pm :測定中の光源光強度 上記(2)式で示される補正式のqの値を、例えば予め
既知の2つの光源光量とそれらの反射光強度とを求め、
初期状態の光源光強度および測定中の光源光強度を測定
することにより、光源光強度が低下した場合の測定値を
高い精度で補正することが可能となる。
【0016】この補正方法に基づき、発明者らは、光源
光量の低下と反射光強度分布の低下との関係を、上記ス
テンレス鋼板について測定した。図2は、光源光強度と
最大反射光強度との関係を方眼紙に表したグラフであ
る。一方、図5は、同じ測定結果を、上記考察に基づ
き、両対数方眼紙に表したグラフである。図5に示すよ
うに、それぞれの表面の最大反射強度の低下係数(直線
の傾き)は表面光沢に依存せず一定となることが示さ
れ、上記考察の正当性が示された。
【0017】また、図6は、図3に示すJIS Z 8
741に基づき製作された鏡面光沢度計における光源光
強度と光沢度との関係を両対数方眼紙に示したグラフで
ある。測定された光沢度は、初期状態の光源光強度にお
ける基準面を用いた光沢度の変化に基づくものである。
このグラフから、試験片の光沢度が異なっても両対数方
眼紙上に表された直線の傾きは一定であることがわか
り、上記考察の正当性が示された。
【0018】
【作用】本発明によれば、光源光強度の経時的低下が反
射光強度分布に及ぼす影響の考察結果に基づき、両対数
方眼紙に表わされた光源光強度と反射光強度との関係か
ら求められる補正式を適用することにより、光源光強度
の経時的低下により影響を受ける反射光強度の補正を精
度よく行うことができることとなる。この結果、この補
正方法を、光学的測定方法に基づく表面性状測定に利用
した場合は、精度の高い表面性状の測定を行うことがで
きることとなる。
【0019】
【実施例】図1に、本発明の反射光強度補正方法を、白
色光源の反射光強度分布の最大反射光強度に基づいてス
テンレス鋼板の光沢度を測定する装置に適用した実施例
を示す。図1に示すように、光沢度測定装置20の白色
光源22から照射された照射光24は、ステンレス鋼板
の表面26で反射されて反射光28となる。この反射光
28の反射光強度分布はフォトダイオードアレイ30で
測定され、その測定結果を示す信号はアナログ回路32
に入力される。このアナログ回路32から出力された信
号が反射光強度演算器34に入力されることにより反射
光強度が演算され、この演算結果を表す信号が補正演算
器36に入力される。一方、ビームスプリッタ38によ
り分岐された照射光は光検出器40に入射されるため、
光源光強度の経時的低下を示す信号は補正演算器36に
入力されることとなる。この補正演算器36では、反射
光強度演算器34と光検出器40とからの信号に基づい
て、上記(2)式で示される補正式に基づいた演算が行
われる。
【0020】この光沢度測定装置20を使用するに際し
ては、まず、初期状態の光源光強度X1 による最大反射
光強度Y1 を求め、さらに照射光通路に既知の減衰係数
を有する光学的減衰フィルターが挿入された光源光強度
2 による最大反射光強度Y 2 を求める。次に、上述し
た(2)式で表される補正式の係数qが上記の光源光強
度と上記測定された最大反射光強度とに基づいて、 q=(log(X1 /X2 ))/(log(Y1 /Y
2 ))にしたがって求められ、(2)式の補正式が補正
演算器に記憶される。
【0021】測定中においては、光源22の光源光強度
が時間経過と共に低下するに伴い、フォトダイアオード
アレイ30から出力される信号が低下する。光検出器4
0からの信号と、反射光強度演算器34からの信号とが
補正演算器36に入力され、上記(2)式に基づいて反
射光強度の補正が行われ、その補正後の信号が光沢度演
算器42に入力され、光沢度が演算されることによりス
テンレス鋼板の光沢度が求められる。
【0022】表1は、前述のステンレス鋼板を対象とし
て光源光強度が初期状態の光源強度に対して81%に低
下したとき、補正を行わずに反射光強度の測定結果から
光沢度を演算した結果、従来の光源光強度比に基づいて
補正して求められた補正値から光沢度を延出した結果、
及び本発明による補正方法に基づいて光沢度を演算した
結果を示す。これらの結果より、本発明により表面性状
の一つである光沢度が光源光量の経時的低下にかかわら
ず、高い再現性で測定されることがわかる。
【0023】
【表1】
【0024】また、表2は、JIS Z 8741に基
づき製作された鏡面光沢度計に本発明による補正方法を
適用した結果である。従来法の光源光強度の変化に対し
て基準面を用いて較正した光沢度と、本発明の補正方法
を適用した補正後の光沢度の一例を示したものである。
表2に示されるように、本発明による補正方法を用いた
場合は、JIS Z 8741に基づく基準面を用いた
較正方法よりも精度の高い測定を行うことが可能であ
る。
【0025】
【表2】
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
反射光強度を検出して例えば表面性状を測定する際に、
光源光量が低下した場合においても、高い精度で光源光
量の低下の影響を補正することができるため、精度の高
い表面性状の測定結果が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の反射光強度補正方法を適用した光沢度
測定装置を示すブロック図である。
【図2】従来の考えに基づいた光源光強度と最大反射光
強度との関係を示すグラフである。
【図3】JIS Z 8741に基づき製作された鏡面
光沢度計における光源光強度と光沢度値との関係を示す
グラフである。
【図4】鏡面性の異なる表面での光源光強度低下が反射
光強度分布に及ぼす影響を示す説明図である。
【図5】図2で示される光源光強度と最大反射光強度と
の関係を両対数方眼紙で示したグラフである。
【図6】図3で示される光源光強度と光沢度値との関係
を両対数方眼紙で示したグラフである。
【符号の説明】
20 光沢度測定装置 22 光源 30 フォトダイオードアレイ 34 反射光強度演算器 36 補正演算器 42 光沢度演算器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象物の表面に光源から光を照射し
    てその反射光強度を測定する際に、 (1)光源の第1の光強度の、光源の第2の光強度に対
    する比の値の対数Xと、前記第1の光強度の光を前記表
    面に照射して得られた反射光強度の、前記第2の光強度
    の光を前記表面に照射して得られた反射光強度に対する
    比の値の対数Yとの比の値X/Y=qを求め、 (2)下記の式に基づいて、反射光強度を補正すること
    を特徴とする反射光強度補正方法。 Ic =Im ×(P0 /Pmq ここで、 Ic :補正後の反射光強度 Im :測定された反射光強度(実測値) P0 :初期状態の光源光強度 Pm :測定中の光源光強度
JP16597392A 1992-06-24 1992-06-24 反射光強度補正方法 Withdrawn JPH063135A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011196945A (ja) * 2010-03-23 2011-10-06 Nisshin Steel Co Ltd 帯状金属材料の表面に被覆された皮膜の膜厚測定方法および校正板
CN103257125A (zh) * 2011-12-23 2013-08-21 安东帕有限责任公司 用于测量流体的co2含量的方法和传感器
WO2015072223A1 (ja) * 2013-11-14 2015-05-21 コニカミノルタ株式会社 光沢評価方法および光沢評価装置

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