JPH06313061A - シクロブタンからなる発泡剤 - Google Patents

シクロブタンからなる発泡剤

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JPH06313061A
JPH06313061A JP10573393A JP10573393A JPH06313061A JP H06313061 A JPH06313061 A JP H06313061A JP 10573393 A JP10573393 A JP 10573393A JP 10573393 A JP10573393 A JP 10573393A JP H06313061 A JPH06313061 A JP H06313061A
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JP
Japan
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foaming agent
present
foam
foaming
boiling point
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JP10573393A
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English (en)
Inventor
Yukio Omure
幸雄 大牟礼
Hiroichi Aoyama
博一 青山
Satoru Ide
哲 井手
Tatsumi Tsuchiya
立美 土屋
Katsuki Fujiwara
克樹 藤原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】下記式(I): 【化1】 を含むプラスチック発泡体用発泡剤。 【効果】オゾン層を破壊する危険性がなく、不燃性であ
り、発泡体原料との相溶性に優れた発泡剤および断熱性
能や機械的強度に優れた発泡体が得られるようになっ
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発泡プラスチック、特
にイソシアネートを基材とする発泡体、好ましくはポリ
ウレタン発泡体の製造のための発泡剤およびこの発泡剤
を用いたプラスチック発泡体の製造方法に関する。
【0002】なお、本明細書において、“%”および
“部”とあるのは、それぞれ“重量%”および“重量
部”を意味する。
【0003】
【従来の技術及びその課題】ポリウレタンフォームなど
のプラスチック発泡体の製造に使用される発泡剤として
は、従来、トリクロロフルオロメタン(CFC−11)
が主に使用されていた。
【0004】しかし、近年、大気中に放出された場合
に、ある種のフロンが成層圏のオゾン層を破壊し、その
結果、人類を含む地球上の生態系に重大な悪影響を及ぼ
すことが指摘されている。従って、オゾン層破壊の危険
性の高いフロンについては、国際的な取決めにより、使
用および生産が制限されるに至っている。上記のCFC
−11は、この制限の対象となっており、この点から
も、オゾン層破壊問題を生ずる危険性のない或いはその
危険性の低い新たな発泡剤の開発が必要となっている。
【0005】オゾン層を破壊する虞が少ないフロンとし
て、1,1−ジクロロ−2,2,2−トリフルオロエタ
ン(HCFC−123)、1,1−ジクロロ−1−フル
オロエタン(HCFC−141b)が提案されている
が、これらは分子中に塩素原子を含むのでオゾン層への
影響は小さいものの依然としてオゾン層を破壊する性質
を残している。
【0006】最近、塩素原子を含まずオゾン層を破壊す
る危険性のないのフッ素化炭化水素を用いた発泡剤とし
て: (1)特開平1−135817号には1,1,2,2−
テトラフルオロシクロブタン、(2)特開平1−313
538号には1,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロ
−1−シクロブテン、(3)特開平2−29440号に
はCF3 CH2 CH2 CF3 、(4)特開平2−235
982号には炭素数3〜5のHFCとしてCF3 CH
(CH3 )CF3 、CF3 CH2 CF3 およびCH3
2 CH2 CHF2 、(5)特開平2−265933号
には炭素数3のHFC、および(6)特開平3−746
号にはHFCとしてC4 9 H、H(CF2 4 Hが新
たに提案されている。
【0007】これらの発泡剤はオゾン層を破壊する危険
性はないが、可燃性で火災の危険があること、ポリオー
ルに対する溶解性が乏しく使用できるポリオールが限定
されること、或いは得られる発泡体の断熱性能や機械的
強度が十分でないこと等の欠点があり、未だ改良の余地
があった。
【0008】本発明は、オゾン層を破壊する危険性がな
く、不燃性であり、発泡体原料との相溶性に優れ、しか
も得られる発泡体の断熱性や機械的強度に優れた発泡剤
および該発泡剤を用いたプラスチック発泡体の製造方法
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、従来技術に
おける上記の如き問題点に鑑みて研究を重ねた結果、下
記式(I):
【0010】
【化3】
【0011】で表される化合物を発泡剤として用いるこ
とにより上記目的を達成できることを見出した。
【0012】即ち、本発明は、以下の発泡剤を提供する
ものである。
【0013】1.下記式(I):
【0014】
【化4】
【0015】からなるプラスチック発泡体用発泡剤。
【0016】2.上記式(I)の化合物と沸点20〜9
0℃の炭化水素との混合物からなるプラスチック発泡体
用発泡剤。
【0017】また、本発明は、項1または項2に記載の
発泡剤を用いることを特徴とするプラスチック発泡体の
製造方法を提供するものである。
【0018】本発明で用いられる式(I)の化合物であ
る1,1,2,3,3,4−ヘキサフルオロシクロブタ
ン(以下、C336と記載する)は公知の化合物であ
り、J.Chem.Soc.,3198,(1961)
に、化合物XIとしてその製造法が記載されている。
【0019】本発明の発泡剤を用いて製造されるプラス
チック発泡体とは、例えばイソシアネート、ポリエチレ
ン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル及びフェノール/ホ
ルムアルデヒド縮合物を原料とする発泡体などが挙げら
れるが、好ましくはイソシアネートを原料とする発泡
体、より好ましくはポリウレタン及びポリイソシアヌレ
ート発泡体である。
【0020】なお、C336の物性は、以下の第1表の
通りである。
【0021】
【表1】
【0022】C336と混合される沸点20〜90℃の
好ましい炭化水素としては、イソペンタン(沸点28
℃)、n−ペンタン(沸点36℃)、シクロペンタン
(沸点50℃)、シクロペンテン(沸点45℃)、n−
ヘキサン(沸点69℃)、2−メチルペンタン(沸点6
0℃)、3−メチルペンタン(沸点63℃)、ベンゼン
(沸点80℃)、シクロヘキサン(沸点81℃)などが
挙げられ、これらを単独でまたは2種以上を混合して用
いることができる。
【0023】C336と沸点20〜90℃の炭化水素の
混合比率は、C336:沸点20〜90℃の炭化水素=
5〜95%程度:95〜5%程度である。C336と沸
点20〜90℃の炭化水素が共沸を形成する場合は、組
成変化がないので好ましい。
【0024】本発明の発泡剤には、さらに他の物質を併
用することができ、該併用物質としては、例えばCFC
11やCFC12、その他の低沸点ハロゲン化炭化水
素、不活性ガス、などが挙げられる。
【0025】本発明発泡剤には、必要に応じ、安定化剤
を配合することが出来る。この様な安定化剤としては、
下記の様なものが例示される。
【0026】*少なくとも1個の二重結合を有するアル
ケニル基含有化合物:1,4−ヘキサジエン、アレン、
1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエ
ン、β−ミルセン、イソプロペニルトルエン、ブタジエ
ン、アロオシメン、
【0027】
【化5】
【0028】*エポキシ基含有化合物類;例えば、エチ
レングリコールジグリシジルエーテル、ヘキサンジオー
ルジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグ
リシジルエーテル、トリメチルプロパントリグリシジル
エーテル、グリセリンポリグリシジルエーテル、、グリ
シド−(2−ニトロ−フェニルエーテル)、グリシド−
(2−ニトロ−4−クロロ−フェニルエーテル)、グリ
シド−(4−ビニル−フェニルエーテル)、グリシド−
(4−イソプロペニル−フェニルエーテル)、1,3−
ブタジエニルグリシジルエーテル、3−メチル−1,3
−ブタジエニルグリシジルエーテル、3−ビニル−1,
3−ブタジエニルグリシジルエーテル、安息香酸グリシ
ジルエステル、アクリル酸グリシジルエステル、フラン
カルボン酸グリシジルエステル、N,N−ジグリシジル
アニリン、グリシジルフェニルエーテル、グリシジル−
p−イソプロペニルフェニルエーテル、グリシジル−p
−ニトロフェニルエーテルなど。
【0029】*アクリル酸エステルおよびメタアクリル
酸エステル類;例えば、2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート、ジエチレングリコールモノエチルメタクリレー
ト、メトキシポリエチレングリコールモノエチルメタク
リレートなど。
【0030】*ポリアルコキシル化メタクリレート類;
例えば、ポリエチレングリコールモノエチルメタクリレ
ート、ポリプロピレングリコールモノエチルメタクリレ
ートなど。
【0031】*フェノール類;例えば、2,6−ジ−t
−ブチル−p−クレゾール、チモール、p−t−ブチル
フェノール、オイゲノール、イソオイゲノール、ブチル
ヒドロキシアニソール、t−ブチルカテコール、2,5
−ジ−t−ブチルハイドロキノンなど。
【0032】*環状アルキレンカーボネート類;例え
ば、プロピレンカーボネート、1,2−ブチレンカーボ
ネート、スチレンカーボネート、ビニルエチレンカーボ
ネート、フェニルエチレンカーボネートなど。
【0033】*ニトロ化合物類;例えば、ニトロメタ
ン、ニトロエタン、ニトロプロパン、ニトロベンゼンな
ど。
【0034】*ベンゾフェノン類;例えば、t−ブチル
クロロベンゾフェノン、イソアミルベンゾフェノンな
ど。
【0035】*ベンゾトリアゾール類;ヒドロキシフェ
ニルベンゾトリアゾール、ヒドロキシメチルフェニルベ
ンゾトリアゾール、2−(3´,5´−ジ−t−ブチル
−2´−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールな
ど。
【0036】*フェニルサリチレート類;例えば、フェ
ニルサリチレート、p−オクチルフェニルサリチレート
など。
【0037】これらの安定化剤は、単独で使用しても良
く、2種以上を併用しても良い。これらの安定化剤の使
用量は、安定化剤自体の種類、発泡成分の組成などによ
り変わり得るが、通常発泡成分重量の0.05〜5%程
度が適当であり、0.2〜1.0%程度とすることがよ
り好ましい。安定化剤の量があまりにも少ない場合に
は、ポリオールと発泡材との反応を効果的に防止するこ
とができない。一方、5%を上回る量を使用しても、実
質的な安定化効果の改善は、期待できない。
【0038】本発明の発泡剤は、公知のプラスチック発
泡体製造用の発泡剤と同様にして使用することができ
る。
【0039】発泡原料としては、公知の原料が広く使用
できる。
【0040】発泡原料に対する本発明発泡剤の使用量
も、公知の発泡剤の場合と変わるところはなく、発泡原
料の種類、所望の発泡体の密度などにより適宜決定され
るが、通常発泡原料と発泡剤の合計に対する発泡剤の割
合として1〜40%程度、好ましくは2〜20%程度で
ある。
【0041】本発明の発泡剤を使用して発泡体を製造す
る場合にも、公知の方法と同様にして行なえば良い。例
えば、ポリウレタン発泡体の製造は、ポリオールなどの
活性水素含有基を2以上有する活性水素化合物とポリイ
ソシアネート化合物とを触媒と発泡剤の存在下に反応さ
せる方法が広く知られており、反応体を、それ自体公知
の1段階法、プレポリマー法、ブロック発泡又は二重ベ
ルトコンベア法によっても製造することができる。
【0042】なお、本発明の製造方法においては、公知
の整泡剤、触媒等を用いることもできる。整泡剤として
は、シリコーン系整泡剤、含フッ素系整泡剤などが挙げ
られ、これらは発泡原料に対して0.1〜2%程度用い
られる。また触媒としてはトリエチレンジアミンなどの
3級アミン触媒や、有機スズ化合物などの金属化合物系
触媒などが挙げられ、これらは発泡原料に対して0.1
〜5%程度用いられる。
【0043】本発明の発泡剤には、その他、必要に応じ
て水、充填剤、着色剤、難燃剤などを配合することがで
きる。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、以下のような効果が達
成される。
【0045】(1)本発明で使用するC336はオゾン
破壊係数が0であり、オゾン層を破壊する危険性はな
い。
【0046】(2)本発明の発泡剤は混合比により不燃
性であり、また低毒性であるため、作業上安全である。
【0047】(3)本発明の発泡剤は、ポリオールとの
相溶性が良好であるため、ウレタン発泡体を製造するの
に適している。
【0048】(4)本発明の発泡剤は、貯蔵安定性が良
好である。
【0049】(5)本発明発泡剤を用いて得られるプラ
スチック発泡体は独立気泡であるため断熱性、寸法安定
性および圧縮強度のほか外観、均一性に優れている。
【0050】
【実施例】以下に実施例および比較例を示し、本発明の
特徴とするところをより一層明らかにする。
【0051】なお、以下の実施例1において、 発泡剤(イ):C336 発泡剤(ロ):C336/シクロペンタン(80/2
0) とする。
【0052】
【実施例1】 *ポリオールとの相溶性 本発明の発泡剤(イ)または(ロ)とポリオールとの混
合物、即ちプレミックスとしての安定性を以下の方法に
より調べた。
【0053】容量50mlのスクリュー栓付ガラス瓶
に、本発明の発泡剤(イ)または発泡剤(ロ)と、ポリ
オールA、BまたはCとの合計30gを入れ、振とう機
で10分間振とうした後室温で5時間静置し、分離の有
無を肉眼にて確認した。
【0054】ポリオールA、BおよびCは、以下に示す
ものを用いた。
【0055】*ポリオールA:エチレンジアミンにプロ
ピレンオキシドを反応させた水酸基価770のポリエー
テルポリオール *ポリオールB:トリレンジアミンにプロピレンオキシ
ドを反応させた水酸基価430のポリエーテルポリオー
ル *ポリオールC:ショ糖にプロピレンオキシドを反応さ
せた水酸基価430のポリエーテルポリオール 結果を以下の第2表に示す。
【0056】 第 2 表 ポリオール 発泡剤(イ)(%) 発泡剤(ロ)(%) 20 20 A ○ ○ B ○ ○ C ○ ○ 第2表の結果から、本発明の発泡剤は、実際に使用され
る混合割合でポリオールと良好な相溶性を示し、安定し
たプレミックスを形成することが確認された。
【0057】
【実施例2】 *発泡体の製造 (1)ポリオールBを用いた発泡体の製造 ポリオールB 100g、シリコーン系整泡剤2g、水
2g、触媒としてN,N,N´,N´−テトラメチルヘ
キサン−1,6−ジアミン2gおよび本発明の発泡剤
(イ) 15gまたは発泡剤(ロ) 12gを混合し、
激しく攪拌した。この攪拌混合物と粗製ポリメチレンポ
リフェニルイソシアネート148gと混合、発泡し、硬
質ポリウレタン発泡体を得た。
【0058】発泡時および発泡体の物理的データを、以
下の第3表に示す。
【0059】 第 3 表 物理的性質 発泡剤(イ) 発泡剤(ロ) クリーム時間(秒) 10 12 ゲル時間(秒) 62 65 自由総密度(kg/m3 ) 34 33 圧縮強度(kg/cm2 ) 1.30 1.32 寸法安定性 −0.3 −0.5 (−20℃、24時間(Δ%)) 熱伝導率 0.0185 0.0188(kcal/m・hr・℃) なお、本発明発泡剤の評価方法は、JIS A 951
4に準じた。
【0060】第3表の結果から、本発明の発泡剤を用い
れば、断熱性、圧縮強度および寸法安定性に優れた発泡
体を得られることが確認された。
【0061】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井手 哲 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 土屋 立美 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 藤原 克樹 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(I): 【化1】 を含むプラスチック発泡体用発泡剤。
  2. 【請求項2】下記式(I): 【化2】 の化合物と沸点20〜90℃の炭化水素を含む請求項1
    に記載のプラスチック発泡体用発泡剤。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の発泡剤を用いる
    ことを特徴とするプラスチック発泡体の製造方法。
JP10573393A 1993-05-06 1993-05-06 シクロブタンからなる発泡剤 Pending JPH06313061A (ja)

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