JP2004323831A - 改良された加工性を有するフォームプレミックス - Google Patents

Abstract

【課題】 ＨＦＣ又はペンタン基材発泡剤をポリオール中に含有させてなるフォームプレミックスの加工性を向上させる方法を提供する。
【解決手段】 トランス−１，２−ジクロルエチレンをプレミックスに該プレミックスの加工性を向上させるのに有効な量で添加することを構成要件とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、向上した“加工性”を有するフォームプレミックスを提供するために、即ち、発泡剤がポリオールと単相系を形成し、及び／又は発泡剤がポリオール中で向上した溶解性を有し、及び／又はプレミックスの蒸気圧が低下され、及び／又はプレミックスが低下した粘度を有するようなフォームプレミックスを提供するためにトランス−１，２−ジクロルエチレン（“トランス−１，２”）をヒドロフロロカーボン（“ＨＦＣ”）及び／又はペンタン基材発泡剤に添加することに関する。

ＨＦＣ及びペンタンの如きＺｅｒｏ ＯＤＰ（ozone depletion potential）化合物は、フォーム発泡剤としてクロロフルオロカーボン（ＣＦＣ）及びヒドロクロロフルオロカーボン（ＨＣＦＣ）の代替物として認められている。しかしながら、ＨＣＦＣ−１４１ｂ（１，１−ジクロル−１−フルオルエタン）とは違って、１，１，１，３，３−ペンタフルオルプロパン（“２４５ｆａ”）、１，１，１，３，３−ペンタフルオルブタン（“３６５ｍｆｃ”）及び１，１，１，２−テトラフルオルエタン（“１３４ａ”）の如きＨＦＣは、ポリオール特にポリエステルポリオールの如きポリウレタン原料との限定された混和性を有するだけである。ｎ−ペンタン及びイソペンタンの如き炭化水素では、ポリオール特にポリエステルポリオールとのそれらの混和性も低い。この低い混和性は、いくつかの望ましくない加工問題、例えば、一様でないフォーム生成をもたらすプレミックスの相分離、得られるエマルジョンに付随する高い粘度、混合の困難性及び高い蒸気圧をもたらす。かくして、これらの加工上の問題を新規な発泡剤代替物で打破する手段が要求されている。

トランス−１，２は、米国特許５１９６１３７におけるように共沸混合物のような発泡剤混合物中の成分として記載されているが、プレミックス相容化剤としてのその開示は示されていない。
米国特許５１９６１３７号明細書

発明の概要
ＨＦＣ又はペンタン基材発泡剤をポリオール（特に、ポリエステルポリオール）中に含有させてなるフォームプレミックスの加工性を向上させる方法であって、トランス−１，２をプレミックスに該プレミックスの加工性を向上させるのに有効な量で添加することからなるフォームプレミックスの加工性の向上法が提供される。好ましいＨＦＣとしては、２４５ｆａ、３６５ｍｆｃ及び１３４ａが挙げられる。好ましいペンタンとしては、ｎ−ペンタン及びイソペンタンが挙げられる。

好ましい具体例の説明
ここに本発明において、驚いたことに、トランス−１，２の使用は、ポリオールプレミックス中におけるＨＦＣ及び／又はペンタンの加工性及び相容性を向上させることが分かった。この改善を達成するのに有効な量は特定の発泡剤及びポリオールのタイプに左右されるが、この改善は、ポリエステルポリオールの場合に特に有益であることが判明している。プレミックスは、ハンドミックス、高圧衝突、低圧機械的混合、吹付などの如き慣用技術によってポリウレタンフォームに転化されることができる。また、ＨＦＣ及び／又はペンタン発泡剤と共に補助発泡剤、例えば、水、ＨＣＦＣ及びヒドロクロロカーボンも存在させてもよい。

発泡剤は、フォーム組成物の“Ａ”及び“Ｂ”側の間に分配させることができる。また、その全部又はその一部分を第三流れとして注入又は混合時点で添加することもできる。

プレミックス及びフォーム配合物中の他の成分は慣用されているものであってよく、そしてこれらに成分及びそれらの割合は当業者には周知である。例えば、難燃剤、界面活性剤及びポリオールはプレミックス（Ｂ−側）の典型的な成分であり、これに対してＡ−側は主としてポリイソシアネートからなる。フォームを形成するに当たって、Ａ及びＢ側は典型的には一緒に混合され、次いで触媒が注入され、その後にその混合物が型又は箱に注入される。

次の実施例において本発明の実施態様をより詳細に例示するが、これは、本発明を限定するものではない。最初に、ポリエステルポリオール（ステパン・カンパニーから入手できる２３０〜２５０のヒドロキシル数を有する「Ｓｔｅｐａｎｏｌ ＰＳ２４１２」）中で、トランス−１，２を使用して又は使用せずにＨＦＣ発泡剤（２４５ｆａ及び３６５ｍｆｃ）の相容性を試験した。３９部の２４５ｆａをトランス−１，２なしに１００部のポリエステルポリオールに添加すると、相分離が生じた。トランス−１，２を２４５ｆａに５０／５０重量比で添加すると、約５０部の２４５ｆａ対１００部のポリオールに相当するレベルで単相ポリオール混合物が得られた。２４５ｆａの代わりに３６５ｍｆｃを使用すると、同様の結果が得られた。次に、ポリエステル及びポリエステルポリオール中の１３４ａ及び１３４ａ／トランス−１，２混合物の蒸気圧を測定した。両方のポリオールにおいて、トランス−１，２の添加はプレミックスの蒸気圧を下げることが分かったが、この改善は、ポリエステルポリオールの場合に最も大きいことが分かった。

Claims (7)

1. ＨＦＣ又はペンタン基材発泡剤をポリオール中に含有させてなるフォームプレミックスの加工性を向上させる方法において、トランス−１，２−ジクロルエチレンをプレミックスに該プレミックスの加工性を向上させるのに有効な量で添加することからなるフォームプレミックスの加工性の向上法。
2. ポリオールがポリエステルポリオールである請求項１記載の方法。
3. ＨＦＣが２４５ｆａ、３６５ｍｆｃ又は１３４ａである請求項１記載の方法。
4. ペンタンがｎ−ペンタン又はイソペンタンである請求項１記載の方法。
5. 発泡剤及びポリマーを含有するフォームプレミックスの加工性を向上させる方法において、トランス−１，２−ジクロルエチレンをプレミックスに該プレミックスの加工性を向上させるのに有効な量で添加することからなるフォームプレミックスの加工性の向上法。
6. プレミックスが少なくとも１種のヒドロフルオロカーボン発泡剤を含有する請求項５記載の方法。
7. プレミックスが少なくとも１種の炭化水素発泡剤を含有する請求項５記載の方法。