JPH06313007A - オレフィン系重合体の製造方法 - Google Patents

オレフィン系重合体の製造方法

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JPH06313007A
JPH06313007A JP12831393A JP12831393A JPH06313007A JP H06313007 A JPH06313007 A JP H06313007A JP 12831393 A JP12831393 A JP 12831393A JP 12831393 A JP12831393 A JP 12831393A JP H06313007 A JPH06313007 A JP H06313007A
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propylene
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Nobuo Kawasaki
信夫 川崎
Nobuhide Ishihara
伸英 石原
Masakazu Abe
正和 安部
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 出発物質として安価な原材料だけを用い、か
つ、同一装置にて製造が可能なことにより製造コストの
低減を図ることができる特殊なオレフィン系重合体の製
造方法を提供する。 【構成】 反応工程[I]で、特定の触媒を用いてプロ
ピレンを重合してプロピレン低重合体を形成し、次に反
応工程[II]又は[III]で、特定の触媒系を用いプロ
ピレンの存在下、又は不存在下、反応工程[I]で得ら
れたプロピレン低重合体を重合するか、又はその低重合
体をα−オレフィンとを共重合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オレフィン系重合体の
製造方法に関する。さらに詳しくは、安価なモノマーだ
けを原材料として用いて、特殊なオレフィン系重合体を
同一装置にて製造することができるオレフィン系重合体
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、炭素数6以上のオレフィン系重合
体を製造する場合には、原材料として、プロピレンより
高価で、別途合成が必要なα−オレフィンを用いてい
た。このような高価なα−オレフィンと、必要により他
の別種オレイフィンとを重合又は共重合させる方法とし
ては、α−オレフィンとして、4−メチル−1ペンテン
を用いたもの(特開昭56−76416号、特開昭62
−79208号、及び特開平3−200810号)が開
示されている。また、本出願人は、プロピレン低重合体
からα−オレフィン類を分取後、重合又は共重合する方
法(特開昭62−66650号及び特開昭62−666
51号)を提案している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、原材料とし
て、前記4−メチル−1−ペンテンを使用する方法は、
原材料が高価なため、製造コストの上昇を避けることが
できなかった。また、プロピレン低重合体からα−オレ
フィンを分取後重合又は共重合する方法は、工程が複雑
となるとともに、同一装置を用いて製造することが困難
なため、結果的に製造コストの上昇を避けることができ
ず、必ずしも完全に満足すべきものとはいえなかった。
本発明は、上述の問題に鑑みなされたものであり、出発
物質として安価な原材料だけを用い、かつ、同一装置に
て製造が可能なことにより製造コストの低減を図ること
ができるオレフィン系重合体の製造方法を提供すること
を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成するため、鋭意研究した結果、第一段階の工程に
おいて、特定の触媒の存在下プロピレンモノマーだけを
原材料とした重合を行ない、その後第二段階の反応工程
において、プロピレンの存在下、又は不存在下、第一段
階の反応で得られた低重合体を、特定の触媒の存在下、
重合又は共重合することにより上記目的を達成できるこ
とを知見し、本発明を完成した。
【0005】すなわち、本発明は、第一段階の反応工程
(下記反応工程[I])を行った後に、第二段階の反応
工程(下記反応工程[II]又は下記反応工程[III])
を行なうことを特徴とするオレフィン系重合体の製造方
法を提供する。 反応工程[I]: 下記化合物[A]及び[B]を含有
する触媒を用いて、プロピレンを重合してプロピレン低
重合体を形成する。 [A]:下記一般式で示される遷移金属化合物 (R55n MX4・n …(I) [式中、R55 は炭化水素置換シクロペンタジエニル
基、Mはジルコニウム原子又はハフニウム原子、Xは水
素原子、ハロゲン原子又は炭化水素基を示す。nは1〜
4の整数を示す。5個のRは同一でも異なっていてもよ
い。n個のR55 は同一でも異なっていてもよい。4
−n個のXは同一でも異なっていてもよい。] [B]:この遷移金属化合物[A]、又はその派生物か
らカチオン種を形成し得る化合物[B] 反応工程[II]: 遷移金属化合物[A´]、この遷移
金属化合物[A´]、又はその派生物からカチオン種を
形成し得る化合物[B´]、及び必要に応じて有機アル
ミニウム化合物[C]を含有する触媒を用いて、プロピ
レンの存在下、又は不存在下、前記反応工程[I]で得
られたプロピレン低重合体を重合するか、又はその低重
合体とα−オレフィンとを共重合する。 反応工程[III]: チタン、マグネシウム及びハロゲ
ンを含有するチタン系触媒成分[D]、並びに、有機ア
ルミニウム化合物[C]を含有する触媒を用いて、プロ
ピレンの存在下、又は不存在下、前記反応工程[I]で
得られたプロピレン低重合体を重合するか又はその低重
合体とα−オレフィンとを共重合する。
【0006】また、本発明は、第一段階の反応工程(反
応工程[I])で使用する化合物[B]がアルミノキサ
ン、遷移金属化合物[A]と反応してイオン性の錯体を
形成するイオン性化合物、又はルイス酸であるオレフィ
ン系重合体の製造方法を提供する。
【0007】また、本発明は、第二段階の反応工程[I
I]で使用する化合物[B´]がアルミノキサン、遷移
金属化合物[A´]と反応してイオン性の錯体を形成す
るイオン性化合物、又はルイス酸であるオレフィン系重
合体の製造方法を提供する。
【0008】また、本発明は、第一段階の反応工程(反
応工程[I])及び第二段階の反応工程(反応工程[I
I]又は反応工程[III])を同一の反応装置を用いて行
なうオレフィン系重合体の製造方法を提供する。
【0009】また、本発明は、第二段階の反応工程の終
了後、得られた反応物の存在下、さらに、第二段階の反
応工程で用いなかった反応工程[III]又は反応工程[I
I]を、第三段階の反応工程として行なうオレフィン系
重合体の製造方法を提供する。
【0010】また、本発明は、第三段階の反応工程[I
I]で使用する化合物[B´]がアルミノキサン、遷移
金属化合物[A´]と反応してイオン性の錯体を形成す
るイオン性化合物、又はルイス酸であるオレフィン系重
合体の製造方法を提供する。
【0011】さらに、本発明は、第一段階の反応工程
(反応工程[I])、第二段階の反応工程(反応工程
[II]又は反応工程[III])及び第三段階の反応工程
(反応工程[III]又は反応工程[II])を同一の反応
装置を用いて行なうオレフィン系重合体の製造方法を提
供する。
【0012】以下、本発明を具体的に説明する。 1.反応工程[I] (1)モノマー: 本反応工程[I]で用いるモノマー
は安価なプロピレンである。 (2)触媒: 本反応工程[I]においては、前述の化
合物[A]及び[B]を有する触媒を使用する。
【0013】本発明で用いる[A]の化合物において、
前記(I)式中Rで示される炭化水素基、又はXで示さ
れる炭化水素基もしくはアルコキシ基としては、特に制
限はないが、炭化水素基として、例えば炭素数1〜20
のアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アル
キルアリール基等を好ましく挙げることができる。ここ
で、炭素数1〜20のアルキル基としては、例えばメチ
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、t−ブチル基、アミル基、ヘキシル
基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、カプリル基、
ウンデシル基、ラウリル基、トリデシル基、ミリスチル
基、ペンタデシル基、セチル基、ヘプタデシル基、ステ
アリル基、ノナデシル基、エイコシル基等を挙げること
ができる。炭素数1〜20のアリール基、アリールアル
キル基としては、例えばフェニル基,ベンジル基、フェ
ネチル基等を挙げることができる。炭素数1〜20のア
ルキルアリール基としては、例えばp−トリル基,p−
n−ブチルフェニル基等を挙げることができる。また、
アルコキシ基として、例えば、炭素数1〜20のアルコ
キシ基を挙げることができる。ここで、炭素数1〜20
のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プ
ロポキシ基、ブトキン基、フェノキシ基等を挙げること
ができる。さらに、前記(I)式において、nは1又は
2、特に2であることが好ましい。上記式中Xで示され
るハロゲンとしては特に制限はないが好ましいのは塩素
である。
【0014】上記(I)式の化合物として、具体的に
は、例えば、[(CH3552Hf(CH2Ph)2
[(CH3552Zr(CH2Ph)2、[(CH35
5]HfPh3、[(CH355]ZrPh3、[(C
3552Hf(C64−p−CH32、[(C
3552Zr(C64−p−CH32、[(C
3552Hf(CH32、[(CH3552Zr
(CH32、[(C25552Hf(CH32
[(C25552Zr(CH32
【0015】[(nC37552Hf(CH32
[(nC37552Zr(CH32、[(CH35
52HfH(CH3)、[(CH3552ZrH
(CH3)、[(C25552HfH(CH3)、
[(C25552ZrH(CH3)、[(C375
52HfH(CH3)、[(C37552ZrH
(CH3)、
【0016】[(CH3552Hf(H)2、[(C
3552Zr(H)2、[(C25)(CH3
452Hf(CH32、[(C25)(CH345
2Zr(CH32、[(nC37)(CH3452
f(CH32、[(nC37)(CH3452Zr
(CH32、[(nC49)(CH3452Hf(C
32、[(nC49)(CH3452Zr(C
32、[(CH3552HfH(Cl)、[(CH
3552ZrH(Cl)、[(C25552Hf
HCl、[(C25552ZrHCl、[(C
37552HfHCl、[(C37552ZrH
Cl、[(CH3552HfCl2、[(CH3
552ZrCl2、[(C25552HfCl2
[(C25552ZrCl2、[(C25)(C
3452HfCl2、[(C25)(CH345
2ZrCl2、[(C37552HfCl2、[(C3
7552ZrCl2、などを好適に使用することが
できるが、中でも、
【0017】[(CH3552Hf(CH2Ph)2
[(CH3552Zr(CH2Ph)2、[(CH35
52Hf(CH32、[(CH3552Zr(CH
32、[(CH3552HfH(CH3)、[(C
3552ZrH(CH3)、[(CH3552
f(H)2、[(CH3552Zr(H)2、[(C2
5)(CH3452Hf(CH32、[(C25
(CH3452Zr(CH32、[(nC37)(C
3452Hf(CH32、[(nC37)(C
3452Zr(CH32、[(nC49)(C
3452Hf(CH32、[(nC49)(C
3452Zr(CH32、などのペンタアルキルシ
クロペンタジエニル化合物が好ましく、特にハフニウム
化合物が好ましい。なお、(I)式の化合物は一種を単
独で用いることもできるし、二種以上を組合せて用いる
こともできる。
【0018】遷移金属化合物[A]、または[A]の派
生物からカチオン種を形成することができる化合物
[B]としては、具体的には遷移金属化合物[A]と反
応してイオン性の錯体を形成するイオン性化合物[B−
1]、アルミノキサン[B−2]及びルイス酸[B−
3]等を挙げることができる。
【0019】ここで、遷移金属化合物[A]と反応して
イオン性の錯体を形成するイオン性化合物[B−1]と
しては特に制限はないが、下記一般式(II),(III)
のものを好適に使用できる。 ([L1 −R1k+p ([Z]- )q …(II) ([L2k+p ([Z]- )q …(III) (ただし、L2 はM2 ,R233 ,R4 3C又はR5
3 である。)[(II),(III) 式中、[Z]- は非配位
性アニオン[Z1- 及び[Z2- 、[Z1- は複
数の基が元素に結合したアニオンすなわち[M11
2 ・・・An- 、(ここでM1 は5〜15族元素,好
ましくは13〜15族元素、A1〜An は水素原子,ジ
アルキルアミノ基,炭素数1〜20の酸素含有基,炭素
数1〜20の炭化水素基,有機メタロイド基,ハロゲン
原子,ハロゲン置換炭化水素基,2つ以上が環を形成し
ていてもよい、nは[(中心金属M1 の原子価)+1]
の整数を示す。)[Z2- は、酸性度定数(pka)
が−10以下のブレンステッド酸単独又はブレンステッ
ド酸およびルイス酸の組合せの共役塩基,あるいは一般
的に超強酸と定義されるものの共役塩基、を示す。ルイ
ス塩基が配位していてもよい。複数の基が元素に結合し
たアニオン[Z1- 、すなわち[M112 ・・・
n ]の具体例としては、M1 としてB,Al,Si,
P,As,Sb好ましくはB,Al、A1 〜An とし
て、ジアルキルアミノ基:ジメチルアミノ基,ジエチル
アミノ基、炭素数1〜20の酸素含有基:メトキシ基,
エトキシ基,n−ブトキシ基,フェノキシ基,2,6−
ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ基、炭素数1〜
20の炭化水素基:メチル基,エチル基,n−プロピル
基,イソプロピル基,n−ブチル基,イソブチル基,n
−オクチル基,n−エイコシル基,フェニル基,p−ト
リル基,ベンジル基,4−t−ブチルフェニル基,3,
5−ジメチルフェニル基、ハロゲン原子:フッ素,塩
素,臭素,ヨウ素、炭素数1〜20のハロゲン置換炭化
水素基:p−フルオロフェニル基,3,5−ジフルオロ
フェニル基,ペンタクロロフェニル基,3,4,5−ト
リフルオロフェニル基,ペンタフルオロフェニル基,
3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェニル基、有機メ
タロイド基:ペンタメチルアンチモン基,トリメチルシ
リル基,トリメチルゲルミル基,ジフェニルアルシン
基,ジシクロヘキシルアンチモン基,ジフェニル硼素基
を挙げることができる。非配位性のアニオンすなわち酸
性度定数(pka)が−10以下のブレンステッド酸単
独又はブレンステッド酸およびルイス酸の組合せの共役
塩基,あるいは一般的に超強酸と定義されるものの共役
塩基[Z2- の具体例としてはトリフルオロメタンス
ルホン酸アニオン(CF3 SO3- ,ビス(トリフル
オロメタンスルホニル)メチルアニオン,ビス(トリフ
ルオロメタンスルホニル)ベンジルアニオン,ビス(ト
リフルオロメタンスルホニル)アミド,過塩素酸アニオ
ン(ClO4- ,トリフルオロ酢酸アニオン(CF3
CO2- ,ヘキサフルオロアンチモンアニオン(Sb
6- ,フルオロスルホン酸アニオン(FSO3-
クロロスルホン酸アニオン(ClSO3- ,フルオロ
スルホン酸アニオン/5−フッ化アンチモン(FSO3
−SbF5- ,フルオロスルホン酸アニオン/5−フ
ッ化ヒ素(FSO3 −AsF5- ,トリフルオロメタ
スルホン酸/5−フッ化アンチモン(CF3 −SO3
SbF5- を挙げることができる。L1 はルイス塩
基、R1 は、水素原子,炭素数1〜20の炭化水素基を
示し、R2 およびR3 は、それぞれシクロペンタジエニ
ル基または置換シクロペンタジエニル基(各Cpは同じ
でも違っていてもよい。2つ以上のCpは架橋構造であ
ってもよい。)を示す。R4 は、炭素数1〜20の炭化
水素基あるいは炭素数1〜20の酸素含有基を示す。k
は、[L1 −R1 ]、[L2 ]のイオン価数で1〜3、
pは、1以上の整数、q=p×kである。M2 は、1〜
3、11〜13,17族元素を含むものであり、M
3は、7〜12族元素を示す。R5 は、ポルフィン類,
フタロシアニン類,アリル基誘導体などを示す。]
【0020】ここで、ルイス塩基(L1 )の具体例とし
ては、アミン類:アンモニア,メチルアミン,アニリ
ン,ジメチルアミン,ジエチルアミン,N−メチルアニ
リン,ジフェニルアミン,N,N−ジメチルアニリン,
トリメチルアミン,トリエチルアミン,トリ−n−ブチ
ルアミン,メチルジフェニルアミン,ピリジン,p−ブ
ロモ−N,N−ジメチルアニリン,p−ニトロ−N,N
−ジメチルアニリン、ホスフィン類:トリエチルホスフ
ィン,トリフェニルホスフィン,ジフェニルホスフィ
ン、チオエーテル類:テトラヒドロチオフェン、エステ
ル類:安息香酸エチル、ニトリル類:アセトニトリル,
ベンゾニトリルを挙げることができる。R1 の具体例と
しては水素,メチル基,エチル基,ベンジル基,トリチ
ル基を挙げることができる。R2 ,R3 の具体例として
はシクロペンタジエニル基,メチルシクロペンタジエニ
ル基,エチルシクロペンタジエニル基,ペンタメチルシ
クロペンタジエニル基を挙げることができる。R4 の具
体例としてはフェニル,p−トリル,p−メトキシフェ
ニルなどを挙げることができる。R5 の具体例としては
テトラフェニルポルフィリン,フタロシアニン,アリ
ル,メタリルを挙げることができる。M2 の具体例とし
てはLi,Na,K,Ag,Cu,Br,I,I3 など
を挙げることができる。M3 の具体例としてはMn,F
e,Co,Ni,Znなどを挙げることができる。
【0021】このような遷移金属化合物[A]と反応し
てイオン性の錯体を形成するイオン性化合物[B−1]
の具体例としては、テトラフェニル硼酸トリエチルアン
モニウム、テトラフェニル硼酸トリ(n−ブチル)アン
モニウム、テトラフェニル硼酸トリメチルアンモニウ
ム、テトラフェニル硼酸テトラエチルアンモニウム、テ
トラフェニル硼酸メチル(トリ−n−ブチル)アンモニ
ウム、テトラフェニル硼酸ベンジル(トリ−n−ブチ
ル)アンモニウム、テトラフェニル硼酸ジメチルジフェ
ニルアンモニウム、テトラフェニル硼酸トリフェニル
(メチル)アンモニウム、テトラフェニル硼酸トリメチ
ルアニリニウム、テトラフェニル硼酸メチルピリジニウ
ム、テトラフェニル硼酸ベンジルピリジニウム、テトラ
フェニル硼酸メチル(2−シアノピリジニウム)、テト
ラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリエチルアン
モニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸
トリ(n−ブチル)アンモニウム、テトラキス(ペンタ
フルオロフェニル)硼酸ジメチルフェニルアンモニウ
ム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリフ
ェニルアンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェ
ニル)硼酸テトラ−n−ブチルアンモニウム、テトラキ
ス(ペンタフルオロフェニル)硼酸テトラエチルアンモ
ニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ベ
ンジル(トリ−n−ブチル)アンモニウム)、テトラキ
ス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチルジフェニルア
ンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼
酸トリフェニル(メチル)アンモニウム、テトラキス
(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチルアニリニウム、
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ジメチルア
ニリニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼
酸トリメチルアニリニウム、テトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)硼酸メチルピリジニウム、テトラキス(ペ
ンタフルオロフェニル)硼酸ベンジルピリジニウム、テ
トラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチル(2−
シアノピリジニウム)、テトラキス(ペンタフルオロフ
ェニル)硼酸ベンジル(2−シアノピリジニウム)、テ
トラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチル(4−
シアノピリジニウム)、テトラキス(ペンタフルオロフ
ェニル)硼酸トリフェニルホスホニウム、テトラキス
[ビス(3,5−ジトリフルオロメチル)フェニル]硼
酸ジメチルアニリニウム、テトラフェニル硼酸フェロセ
ニウム、テトラフェニル硼酸銀、テトラフェニル硼酸ト
リチル、テトラフェニル硼酸テトラフェニルポルフィリ
ンマンガン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼
酸フェロセニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)硼酸(1,1’−ジメチルフェロセニウム)、テト
ラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸デカメチルフェ
ロセニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼
酸銀、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリ
チル、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸リチ
ウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ナト
リウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸テ
トラフェニルポルフィリンマンガン、テトラフルオロ硼
酸銀、ヘキサフルオロリン酸銀、ヘキサフルオロ砒素酸
銀、過塩素酸銀、トリフルオロ酢酸銀、トリフルオロメ
タンスルホンサン酸銀、を挙げることができる。
【0022】アルミノキサン[B−2]としては、下記
式(IV)及び(V)に示すものを挙げることができる。
【0023】
【化1】
【0024】(R6 は炭素数1〜20、好ましくは1〜
12のアルキル基,アルケニル基,アリール基,アリー
ルアルキル基等の炭化水素基を示す。また、sは重合度
を示し、好ましい繰り返し単位数は3〜50、さらに好
ましくは7〜40である。)で示される鎖状アルミノキ
サン、及び、
【0025】
【化2】
【0026】(R6 は式(IV)と同じものを示す。ま
た、sは重合度を示し、好ましい繰り返し単位数は3〜
50、さらに好ましくは7〜40である。)で示される
繰り返し単位を有する環状アルキルアルミノキサン。前
記アルミノキサンの製造法としては、アルキルアルミニ
ウムと水等の縮合剤とを接触させる方法が挙げられる
が、その手段に特に限定はなく、公知の方法に準じて反
応させればよい。例えば、有機アルミニウム化合物を
有機溶剤に溶解しておき、これを水と接触させる方法、
重合時に当初有機アルミニウム化合物を加えておき、
後に水を添加する方法、金属塩等に含有されている結
晶水、無機物や有機物への吸着水を有機アルミニウム化
合物と反応させる方法、テトラアルキルジアルミノキ
サンにトリアルキルアルミニウムを反応させ、さらに水
を反応させる方法等がある。なお、アルミノキサンとし
ては、トルエン不溶性のものであってもよい。
【0027】次に、ルイス酸[B−3]としては、特に
制限はなく、有機物でも、固体状無機物でもよい。有機
物としては、硼素化合物、アルミニウム化合物、無機物
では、マグネシウム化合物、アルミニウム化合物等が好
適に用いられる。アルミニウム化合物としては、ビス
(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)ア
ルミニウムメチル、(1,1’−ビ−2−ナフトキシ)
アルミニウムメチル、マグネシウム化合物としては、塩
化マグネシウム、ジエトキシマグネシウム、アルミニウ
ム化合物としては、酸化アルミニウム、塩化アルミニウ
ム、硼素化合物としては、トリフェニル硼素、トリス
(ペンタフルオロフェニル)硼素、トリス[3,5−ビ
ス(トリフルオロメチル)フェニル]硼素、トリス
[(4−フルオロメチル)フェニル]硼素、トリメチル
硼素、トリエチル硼素、トリ(n−ブチル)硼素、トリ
ス(フルオロメチル)硼素、トリス(ペンタフルオロエ
チル)硼素、トリス(ノナフルオロブチル)硼素、トリ
ス(2,4,6−トリフルオロフェニル)硼素、トリス
[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]硼
素、トリス(3,5−ジフルオロフェニル)硼素、ビス
(ペンタフルオロフェニル)フルオロ硼素、ジフェニル
フルオロ硼素、ビス(ペンタフルオロフェニル)クロロ
硼素、ジメチルフルオロ硼素、ジエチルフルオロ硼素、
ジ(n−ブチル)フルオロ硼素、(ペンタフルオロフェ
ニル)ジフルオロ硼素、フェニルジフルオロ硼素、(ペ
ンタフルオロフェニル)ジフルオロ硼素、フェニルジフ
ルオロ硼素、(ペンタフルオロフェニル)ジクロロ硼
素、メチルジフルオロ硼素、エチルジフルオロ硼素、
(n−ブチル)ジフルオロ硼素を挙げることができる。
【0028】ここで、触媒成分[A]と触媒成分[B]
との混合割合(モル比)は、触媒成分[B]として化合
物[B−1]を用いた場合は10:1〜1:100、好
ましくは2:1〜1:10、化合物[B−2]を用いた
場合は1:1〜1:100,000、好ましくは1:1
0〜1:10,000である。
【0029】触媒成分[A]と触媒成分[B−3]との
混合割合(モル比)は1:0.1〜1:2,000、好
ましくは1:0.2〜1:1,000、特に好ましくは
1:0.5〜1:500である。また、触媒成分[B]
としては、[B−1]、[B−2]及び[B−3]等を
単独で用いることができるが、これらの二種以上を組合
せて用いることもできる。
【0030】[A]成分及び[B]成分の使用態様は制
限されない。例えば、[A]成分及び[B]成分を予め
接触させ、反応物を分離、洗浄して使用してもよく、
[A]成分及び[B]成分を同時又は別々に重合系に添
加してもよい。また、必要に応じてシリカ、アルミナ、
塩化マグネシウム、ポリオレフィン等の担体に担持して
もよい。
【0031】(3)重合反応:プロピレン単独の低重合
反応において、反応温度は特に制限されないが、通常、
0〜100℃、好ましくは20〜80℃である。圧力は
任意に設定することができ、例えば10Kg/cm2
以下の低圧で、あるいは所望により常圧下で前記低重合
反応を行なうことができる。反応温度に関しさらに説明
すると、一般に、反応温度が低いと重合度の高いものが
生成し易く、逆に反応温度が高い場合には二量体、三量
体等の低重合度のものが得られるが、反応工程[I]に
おていは二量体が40モル%以上になるように調整する
ことが好ましい。但し、0〜100℃の範囲を逸脱する
と触媒の活性が低下することがある。
【0032】前記プロピレン単独の低重合反応において
は、溶媒を使用することができる。上記溶媒としては、
例えばベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼ
ン、クメン、メシチレン、ナフタレン、テトラリン、ブ
チルベンゼン、p−シメン、シクロヘキシルベンゼン、
ジエチルベンゼン、ペンチルベンゼン、ジペンチルベゼ
ン、ドデシルベンゼン、ビフェニル等の芳香族炭化水
素;2−メチルブタン、ヘキサン、2−メチルペンタ
ン、2,2−ジメチルブタン、2,3−ジメチルブタ
ン、ヘプタン、オクタン、2,2,3−トリメチルペン
タン、イソオクタン、ノナン、2,2,5−トリメチル
ヘキサン、デカン、ドデカン等の脂肪族炭化水素;その
他シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキ
サン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、
デカリン等の脂環族炭化水素;石油エーテル、石油ベン
ジン、石油ナフサ、リグロイン、工業ガソリン、ケロシ
ン;クロロベンゼン、フェニルメチルエーテル、ジメチ
ルアニリン、フェニルメチルチオエーテル等の極性基含
有溶媒等を挙げることができる。重合形式としては、溶
液重合法、塊状重合法、気相重合法などのいずれであっ
てもよいが、触媒活性の観点からは溶液重合法が好まし
い。
【0033】反応工程[I]によると、プロピレンの低
重合体(二量体、三量体、四量体)の混合物を、簡易か
つ温和な条件下に、高い選択率で得ることができる。こ
の場合二量体が40モル%以上であることが好ましい。
この反応物に含まれる末端ビニル基と、末端ビニリデン
基との割合は、末端ビニル基が圧倒的に大きいことが好
ましい。本発明者がさらに検討したところによると、プ
ロピレン単独を低重合させるに際し、前記反応条件にお
いて水素を存在させると、重合活性が向上し、また意外
なことに、重合反応中に水素を存在させてもオレフィン
の水素添加反応が生じず、オレフィンの選択率を低下さ
せることなくオレフィンの転化率の向上を図ることがで
きることを見出した。すなわち、前記化合物[A],
[B]を有する触媒と水素との存在下に、プロピレン単
独を重合させることによって、高い選択率でプロピレン
系低重合体を製造することができる。
【0034】前記水素は、例えば水性ガスの変性、石油
類のガス化、石炭の完全ガス化、天然ガスの変性などに
より得られるものを用いることができる。水素の使用量
は任意であるが、通常、原料プロピレンに対して1〜1
00モル%であり、特に5〜20モル%の範囲内で用い
るのが好ましい。
【0035】(4)反応後:重合反応の終了後は、必要
に応じてモノマーを除去する。なお、この工程で使用し
た、前記触媒は、次の第二段階の反応工程における重合
反応に悪影響を与えることはない。
【0036】2.反応工程[II] (1)モノマー:本反応工程[II]で用いるモノマー
は、反応工程[I]で得られたプロピレン低重合体(プ
ロピレンオリゴマー)であり、またコモノマーとしてこ
の低重合体とα−オレフィン(エチレンは除く)を用い
てもよい。これらのモノマー又はコモノマーをプロピレ
ンの存在下、又は不存在下重合又は共重合させる。な
お、反応工程[II]において用いることができるα−オ
レフィン(エチレンは除く)としては、特に限定はない
が、炭素数3〜20のα−オレフィン、具体的には、プ
ロピレン,1−ブテン,3−メチル−1−ブテン,1−
ヘキセン,4−メチル−1−ペンテン,1−オクテン,
1−デセン,1−ドデセン,1−テトラデセン,1−ヘ
キサデセン,1−オクタデセン,1−エイコセン等を挙
げることができる。反応工程[II]において、プロピレ
ン低重合体とα−オレフィンとの共重合を行なう場合、
プロピレン低重合体と炭素数3〜10のα−オレフィン
とを共重合させることが特に好ましい。プロピレン低重
合体と炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合比率
は、モル比で99.9:0.1〜1:99、好ましくは
99.5:0.5〜2:98である。
【0037】また、反応工程[II]では、上記α−オレ
フィンの他、他の不飽和化合物、例えばスチレン,p−
メチルスチレン、イソプロピルスチレン,t−ブチルス
チレンなどのビニル芳香族化合物、ブタジエン,イソプ
レン,1,5−ヘキサジエンなどの鎖状ジオレフィン類
を用いて共重合することもできる。
【0038】(2)触媒: 本反応工程[II]に用いる
触媒としては、一般のオレフィン重合用の触媒のいずれ
をも用いることができる。例えば、触媒として、シング
ルサイト触媒のアイソタクチック、シンジオタクチッ
ク、アタクチック重合触媒を挙げることができる。具体
的には下記化合物[A´]、[B´]、及び、必要に応
じて[C]を含有する触媒を挙げることができる。 [A´]: 遷移金属化合物 本反応工程[II]で用いられる遷移金属化合物[A´]
としては、周期律表のIVB族,VB族,VIB族,VIIB
族,VIII族に属する遷移金属を含む遷移金属化合物を使
用することができる。上記遷移金属として具体的には、
チタニウム、ジルコニウム、ハフニウム、クロム、マン
ガン、ニッケル、パラジウム、白金等が好ましく、中で
もジルコニウム、ハフニウム、チタニウム、ニッケル、
パラジウムが好ましい。
【0039】このような遷移金属化合物としては、種々
のものが挙げられるが、特にIVB族、VIII族の遷移金属
を含む化合物、中でも周期律表のIVB族から選ばれる遷
移金属、すなわちチタニウム(Ti)、ジルコニウム
(Zr)又はハフニウム(Hf)を含有する化合物を好
適に使用することができ、特に下記一般式(VI),(VI
I)又(VIII)はで示されるシクロペンタジエニル化合
物又はこれらの誘導体あるいは下記一般式(IX)で示さ
れる化合物又はこれらの誘導体が好適である。
【0040】 CpM17 a8 b9 c …(VI) Cp217 a8 b …(VII) (Cp−Ae−Cp)M17 a8 b …(VIII) M17 a8 b9 c10 d …(IX)
【0041】[(VI)〜(IX)式中、M1 はTi,Zr
又はHf原子を示し、Cpはシクロペンタジエニル基,
置換シクロペンタジエニル基,インデニル基,置換イン
デニル基,テトラヒドロインデニル基,置換テトラヒド
ロインデニル基,フルオレニル基又は置換フルオレニル
基等の環状不飽和炭化水素基又は鎖状不飽和炭化水素
基、又は架橋基Aと結合を持つσ配位性の官能基を示
す。R7 ,R8 ,R9及びR1 0はそれぞれそれぞれσ結
合性の配位子,キレート性の配位子,ルイス塩基等の配
位子を示し、σ結合性の配位子としては、具体的に水素
原子,酸素原子,窒素原子,ハロゲン原子,炭素数1〜
20のアルキル基,炭素数1〜20のアルコキシ基,炭
素数6〜20のアリール基,アルキルアリール基若しく
はアリールアルキル基,炭素数1〜20のアシルオキシ
基,アリル基,置換アリル基,けい素原子を含む置換基
等を例示でき、またキレート性の配位子としてはアセチ
ルアセトナート基,置換アセチルアセトナート基等を例
示できる。Aは共有結合による架橋を示す。a,b,c
及びdはそれぞれ0〜4の整数、eは0〜6の整数を示
す。R7 ,R8 ,R9及びR10はその2以上が互いに結
合して環を形成していてもよい。上記Cpが置換基を有
する場合には、当該置換基は炭素数1〜20のアルキル
基が好ましい。(VII)式及び(VIII)式において、2
つのCpは同一のものであってもよく、互いに異なるも
のであってもよい。]
【0042】上記(VI)〜(VIII)式における置換シク
ロペンタジエニル基としては、例えば、シクロペンタジ
エニル基,エチルシクロペンタジエニル基,イソプロピ
ルシクロペンタジエニル基,1,2−ジメチルシクロペ
ンタジエニル基,テトラメチルシクロペンタジエニル
基,1,3−ジメチルシクロペンタジエニル基,1,
2,3−トリメチルシクロペンタジエニル基,1,2,
4−トリメチルシクロメチルペンタジエニル基,ペンタ
メチルシクロペンタジエニル基,トリメチルシリルシク
ロペンタジエニル基等が挙げられる。また、上記(VI)
〜(IX)式におけるR1〜R4の具体例としては、例え
ば、ハロゲン原子としてフッ素原子,塩素原子,臭素原
子,ヨウ素原子;炭素数1〜20のアルキル基としてメ
チル基,エチル基,n−プロピル基,iso−プロピル
基,n−ブチル基,オクチル基,2−エチルヘキシル
基;炭素数1〜20のアルコキシ基としてメトキシ基,
エトキシ基,プロポキシ基,ブトキシ基,フェノキシ
基;炭素数6〜20のアリール基,アルキルアリール基
若しくはアリールアルキル基としてフェニル基,トリル
基,キシリル基,ベンジル基;炭素数1〜20のアシル
オキシ基としてヘプタデシルカルボニルオキシ基;ケイ
素原子を含む置換基としてトリメチルシリル基,(トリ
メチルシリル)メチル基:ルイス塩基としてジメチルエ
ーテル,ジエチルエーテル,テトラヒドロフラン等のエ
ーテル類、テトラヒドロチオフェン等のチオエーテル
類、エチルベンゾエート等のエステル類、アセトニトリ
ル,ベンゾニトリル等のニトリル類、トリメチルアミ
ン,トリエチルアミン,トリブチルアミン,N,N−ジ
メチルアニリン,ピリジン,2,2’−ビピリジン,フ
ェナントロリン等のアミン類、トリエチルホスフィン,
トリフェニルホスフィン等のホスフィン類;鎖状不飽和
炭化水素としてエチレン,ブタジエン,1−ペンテン,
イソプレン,ペンタジエン,1−ヘキセン及びこれらの
誘導体;環状不飽和炭化水素としてベンゼン,トルエ
ン,キシレン,シクロヘプタトリエン,シクロオクタジ
エン,シクロオクタトリエン,シクロオクタテトラエン
及びこれらの誘導体等が挙げられる。また、上記(VII
I)式におけるAの共有結合による架橋としては、例え
ばメチレン架橋,ジメチルメチレン架橋,エチレン架
橋,1,1’−シクロヘキシレン架橋,ジメチルシリレ
ン架橋,ジメチルゲルミレン架橋,ジメチルスタニレン
架橋等が挙げられる。
【0043】このような化合物として、例えば下記のも
の及びこれら化合物のジルコニウムをチタニウム又はハ
フニウムで置換した化合物が挙げられる。(VI)式の化合物 (ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムト
リメチル、(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジル
コニウムトリフェニル、(ペンタメチルシクロペンタジ
エニル)ジルコニウムトリベンジル、(ペンタメチルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウムトリクロリド、(ペ
ンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムトリメ
トキシド、(シクロペンタジエニル)ジルコニウムトリ
メチル、(シクロペンタジエニル)ジルコニウムトリフ
ェニル、(シクロペンタジエニル)ジルコニウムトリベ
ンジル、(シクロペンタジエニル)ジルコニウムトリク
ロリド、(シクロペンタジエニル)ジルコニウムトリメ
トキシド、(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメ
チルメトキシド、(メチルシクロペンタジエニル)ジル
コニウムトリメチル、(メチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムトリフェニル、(メチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムトリベンジル、(メチルシクロペン
タジエニル)ジルコニウムトリクロリド、(メチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジメチルメトキシド、
(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムトリク
ロリド、(トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムトリクロリド、(トリメチルシリルシクロペンタジ
エニル)ジルコニウムトリメチル、(テトラメチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムトリクロリド、
【0044】(VII)式の化合物 ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、
ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジフェニ
ル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジエチ
ル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジベン
ジル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメ
トキシド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジヒドリド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムクロリドヒドリド、ビス(シクロペンタジエニル)
ジルコニウムメトキシドクロリドビス(メチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(メチルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス
(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジベンジ
ル、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジメチル、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(ペンタメチルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジベンジル、ビス
(ペンタメチルシクロペンタジエニル)メチルジルコニ
ウムジクロリド、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムメチルヒドリド、(シクロペンタジ
エニル)(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロリド、
【0045】(VIII)式の化合物 エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジメチル、エ
チレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、エ
チレンビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジ
メチル、エチレンビス(テトラヒドロインデニル)ジル
コニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(シクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリレ
ンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(9−
フルオレニル)ジルコニウムジメチル、イソプロピリデ
ン(シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジル
コニウムジクロリド、[フェニル(メチル)メチレン]
(9−フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジメチル、ジフェニルメチレン(シクロペンタジ
エニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジメチル、
エチレン(9−フルオレニル)(シクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジメチル、シクロヘキシリデン(9−
フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジメチル、シクロペンチリデン(9−フルオレニル)
(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、シク
ロブチリデン(9−フルオレニル)(シクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリレン(9−
フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジメチル、ジメチルシリレンビス(2,3,5−トリメ
チルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリレンビス(2,3,5−トリメチルシクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリ
レンスビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド
【0046】上記一般式(VI),(VII),(VIII)で
示されるシクロペンタジエニル化合物以外の化合物の例
としては、前記(IX)式の化合物、すなわち下記一般式 M17 a8 b9 c10 d …(IX) [式中、M1 はTi,Zr又はHf原子、R7 a ,R
8 b ,R9 c及びR10 dはそれぞれα結合性の配位子,キレ
ート性の配位子又はルイス塩基を示し、これらは互いに
同一のものであってもよく、異なるものであってもよ
く、a,b,c及びdはそれぞれ0〜4の整数を示
す。]で示される遷移金属化合物が挙げられ、例えば下
記化合物等のハロゲン、アルキル基及びアルコキシ基の
一種以上を持つジルコニウム化合物、チタニウム化合
物、ハフニウム化合物が挙げられる。ジルコニウムテト
ラメチル、ジルコニウムテトラベンジル、ジルコニウム
テトラメトキシド、ジルコニウムテトラエトキシド、ジ
ルコニウムテトラブトキシド、ジルコニウムテトラクロ
リド、ジルコニウムテトラブロミド、ブトキシジルコニ
ウムトリクロリド、ジブトキシジルコニウムジクロリ
ド、ビス(2,5−ジ−t−ブチルフェノキシ)ジルコ
ニウムジメチル、ビス(2,5−ジ−t−ブチルフェノ
キシ)ジルコニウムジクロリド、ジルコニウムビス(ア
セチルアセトナート)、このように、化合物[A]とし
て(IX)式の化合物を用いれば、特殊な化合物を用いる
ことなく、オレフィン系重合体を工業的に有利に製造す
ることができる。
【0047】また、VB〜VIII族の遷移金属を含む遷移金
属化合物としては特に制限はなく、クロム化合物の具体
例としては、例えば、クロムテトラメチル、テトラ(t
−ブトキシド)クロム、クロムビス(シクロペンタジエ
ニル)、(シクロペンタジエニル)クロムヒドリドトリ
カルボニル、(シクロペンタジエニル)クロムヘキサカ
ルボニル、クロムビス(ベンゼン)、クロムトリカルボ
ニルトリス(ホスホン酸トリフェニル)、クロムトリス
(アリル)、クロムトリフェニルトリス(テトラヒドロ
フラン)、クロムトリス(アセチルアセトナート)等が
挙げられる。
【0048】マンガン化合物の具体例としては、例え
ば、シクロペンタジエニルマンガントリカルボニル、ペ
ンタカルボニルマンガンメチル、マンガンビス(シクロ
ペンタジエニル)、マンガンビス(アセチルアセトナー
ト)等が挙げられる。
【0049】ニッケル化合物の具体例としては、例え
ば、ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケルジカルボ
ニル、ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケルジブロ
ミド、二窒素ビス(ビス(トリシクロヘキシルホスフィ
ン)ニッケル)、ビス(トリシクロヘキシルホスフィ
ン)ニッケルクロロヒドリド、ビス(トリフェニルホス
フィン)ニッケルクロロ(フェニル)、ビス(トリメチ
ルホスフィン)ニッケルジメチル、2,2’−ビピリジ
ルニッケルジエチル、ニッケルビス(アリル)、ニッケ
ルビス(シクロペンタジエニル)、ニッケルビス(メチ
ルシクロペンタジエニル)、ビス(ペンタメチルシクロ
ペンタジエニル)ニッケル、シクロペンタジエニルニッ
ケルアリル、(シクロペンタジエニル)(シクロオクタ
ジエン)ニッケルテトラフルオロ硼酸塩、ニッケルビス
(シクロオクタジエン)、ニッケルビスアセチルアセト
ナート、アリルニッケルクロリド、ニッケルテトラキス
(トリフェニルフォスフィン)、塩化ニッケル、(C6H5)
Ni{OC(C6H5)CH=P(C6H5)2}{P(C6H5)3}、(C6H5)Ni{OC(C6H
5)C(SO3Na)=P(C6H5)2}{P(C6H5)3}等が挙げられる。
【0050】パラジウム化合物の具体例としては、例え
ば、ビス(ベンゾニトリル)パラジウムジクロリド、ト
リス(トリフェニルホスフィン)パラジウムカルボニ
ル、ビス(トリエチルホスフィン)パラジウムジクロリ
ド、パラジウムビス(イソシアン化t−ブチル)、パラ
ジウムビス(アセチルアセトナート)、テトラフェニル
シクロブタジエンパラジウムジクロリド、1,5−シク
ロオクタジエンパラジウムジクロリド、シクロペンタジ
エニルパラジウムアリル、パラジウムビス(アリル)、
アリル(1,5−シクロオクタジエン)パラジウムテト
ラフルオロ硼酸塩、(アセチルアセトナート)(1,5
−シクロオクタジエン)パラジウムテトラフルオロ硼酸
塩、テトラキス(アセトニトリル)パラジウム二テトラ
フルオロ硼酸塩等が挙げられる。
【0051】[B´]: 遷移金属化合物[A´]、又
はその派生物からカチオン種を形成し得る化合物。な
お、反応工程[II]において用いる化合物[B´]とし
ては、遷移金属化合物と反応してイオン性の錯体を形成
するイオン性化合物、アルミノキサン、又はルイス酸を
挙げることができる。この化合物[B´]は反応工程
[I]における化合物[B]と同様のものを使用するこ
とができる。
【0052】[C]: 有機アルミニウム化合物 反応工程[II]で必要に応じて用いる有機アルミニウム
化合物は助触媒として使用する。[C]成分である有機
アルミニウム化合物としては、下記一般式(X)で示さ
れるものが挙げられる。 R11 rAlQ3-r …(X) (R11は炭素数1〜20のアルキル基、好ましくは炭素
数1〜12のアルキル基、Qは水素原子,ハロゲン原
子、炭素数1〜20のアルコキシ基又は炭素数6〜20
のアリール基を示す。rは0〜3の整数である。)式
(X)の化合物として、具体的には、トリメチルアルミ
ニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルア
ルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジメチルア
ルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、
メチルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジ
クロリド、ジメチルアルミニウムフルオリド、ジイソブ
チルアルミニウムハイドライド、ジエチルアルミニウム
ハイドライド、エチルアルミニウムセスキクロリド等が
挙げられる。また、本反応工程[II]で必要に応じて用
いるアルミノキサンとしては、反応工程[I]で用いた
ものと同様のものを挙げることができる。
【0053】本反応工程[II]で用いる触媒は、上記
[A´]、[B´]及び必要に応じて[C]成分を有す
るものである。この場合、[A´]成分と[B´]成分
との使用条件は限定されないが、[A´]成分:[B
´]成分の比(モル比)を1:0.01〜1:100、
特に1:0.5〜1:10、中でも1:1〜1:5とす
ることが好ましい。また、使用温度は−100〜250
℃の範囲とすることが好ましく、圧力,時間は任意に設
定することができる。
【0054】また、[C]成分を使用する場合の使用量
は、[A]成分1モルに対し通常1〜2,000モル、
好ましくは5〜1,000モル、特に好ましくは10〜
500モルである。[C]成分を用いると重合活性の向
上を図ることができるが、あまり多いと有機アルミニウ
ム化合物が重合体中に多量に残存し好ましくない。
【0055】触媒成分の使用態様には制限はなく、例え
ば[A]成分,[B]成分を予め接触させ、あるいはさ
らに接触生成物を分離,洗浄して使用してもよく、重合
系内で接触させて使用してもよい。また、[C]成分を
使用する場合は、予め[A]成分、[B]成分あるいは
[A]成分と[B]成分との接触生成物と接触させて用
いてもよい。接触は、あらかじめ接触させてもよく、重
合系内で接触させてもよい。さらに、触媒成分は、モノ
マー、重合溶媒に予め加えたり、重合系内に加えること
もできる。なお、触媒成分は、必要により無機あるいは
有機の担体に担持して用いることもできる。
【0056】反応原料に対する触媒の使用割合は、原料
モノマー/上記[A]成分(モル比)あるいは原料モノ
マー/上記[B]成分(モル比)が1〜109、特に1
00〜107となることが好ましい。なお、触媒は、必
要により担体に担持することができることは反応工程
[I]の場合と同様である。
【0057】(3)重合反応 本反応工程[II]における重合方法としては、塊状重
合、溶液重合、懸濁重合、気相重合等のいずれの方法を
用いてもよい。また、バッチ法でも連続法でもよい。重
合溶媒を用いる場合、例えば、ベンゼン,トルエン,キ
シレン,エチルベンゼン等の芳香族炭化水素、シクロペ
ンタン,シクロヘキサン,メチルシクロヘキサン等の脂
環式炭化水素、ペンタン,ヘキサン,ヘプタン,オクタ
ン等の脂肪族炭化水素、クロロホルム,ジクロロメタン
等のハロゲン化炭化水素等を用いることができる。これ
らの溶媒は1種を単独で用いてもよく、2種以上のもの
を組合せてもよい。また、α−オレフィン等のモノマー
を溶媒として用いてもよい。
【0058】重合条件に関し、重合温度は−100〜2
50℃、特に−50〜200℃とすることが好ましい。
重合時間は通常1分〜10時間、反応圧力は常圧〜10
0Kg/cm2G、好ましくは常圧〜50Kg/cm2
である。共重合体の分子量の調節方法としては、各触媒
成分の使用量や重合温度の選択、さらには水素存在下で
の重合反応によることができる。
【0059】本反応工程[II]においては化合物[A
´]、[B´]及び必要に応じて[C]からなる触媒を
用い、反応工程[I]で、又は、反応工程[I]及び後
述の反応工程[III]で得られた反応物と他のα−オレ
フィンとを、プロピレンの存在下、又は不存在下、重合
又は共重合して、オレフィン系重合体を形成する。この
場合、密度が0.91g/cm3以下、特に0.88〜
0.91g/cm3、極限粘度[η]が0.5〜10d
l/g、特に0.7〜3dl/gであるオレフィン系重
合体を形成することが好ましい。
【0060】(4)反応後 重合反応の終了後については、反応工程[I]の場合と
同様である。この反応工程[II]によって、反応物の分
子量分布をシャープに狭めることができる。
【0061】3.反応工程[III ] (1)モノマー: 本反応工程[III ]で用いるモノマ
ーは、反応工程[I]で得られたプロピレン低重合体
(プロピレンオリゴマー)であり、また、コモノマーと
して、この低重合体とα−オレフィン(エチレンは除
く)を用いてもよい。α−オレフィンについては反応工
程[II]の場合と同様である。
【0062】(2)触媒: 本反応工程[III ]におい
ては、下記の化合物[D]及び[C]を含有する触媒を
使用する。 [D]: チタン、マグネシウム及びハロゲンを含有す
るチタン系触媒成分 [D]成分であるチタン系触媒成分は、チタン、マグネ
シウム及びハロゲンを必須成分とし、さらに必要に応じ
て電子供与性化合物を含有するものである。上記チタン
系触媒成分[D]は、例えば、下記のようなチタン化合
物、マグネシウム化合物及び必要に応じて電子供与性化
合物を接触させることにより得ることができる。
【0063】ここで、上記チタン化合物としては、例え
ば、下記式 Ti(OR)g4-g (式中Rは炭化水素基、Xはハロゲン原子、0≦g≦4
である)で示される4価のチタン化合物を挙げることが
できる。より具体的には、TiCl4、TiBr4、Ti
4等のテトラハロゲン化チタン、Ti(OCH3)Cl
3、Ti(OC25)Cl3、Ti(On-C49)C
3、Ti(OC25)Br3、Ti(Oiso-C49)B
3等のトリハロゲン化アルコキシチタン、Ti(OC
32Cl2、Ti(OC252Cl2、Ti(On-C4
92Cl2、Ti(OC252Br2等のジハロゲン
化ジアルコキシチタン、Ti(OCH33Cl、Ti
(OC253Cl、Ti(On-C493Cl、Ti
(OC253Br等のモノハロゲン化トリアルコキシ
チタン、Ti(OCH34、Ti(OC254、Ti
(On-C494、Ti(Oiso-C494、Ti(O-2
-エチルヘキシル)4等のテトラアルコキシチタンなどを
挙げることができる。これらチタン化合物は一種を単独
で用いてもよく、二種以上を併用してもよい。また、こ
れらチタン化合物は、炭化水素化合物あるいはハロゲン
化炭化水素化合物などに希釈されていてもよい。
【0064】また、前記マグネシウム化合物としては、
還元性を有するもの及び還元性を有さないものが挙げら
れる。還元性を有するマグネシウム化合物としては、例
えば、マグネシウム・炭素結合あるいはマグネシウム・
水素結合を有するマグネシウム化合物が挙げられる。こ
のような還元性を有するマグネシウム化合物の具体例と
しては、ジメチルマグネシウム、ジエチルマグネシウ
ム、ジプロピルマグネシウム、ジブチルマグネシウム、
ジアミルマグネシウム、ジヘキシルマグネシウム、ジデ
シルマグネシウム、エチル塩化マグネシウム、プロピル
塩化マグネシウム、ブチル塩化マグネシウム、ヘキシル
塩化マグネシウム、アミル塩化マグネシウム、ブチルエ
トキシマグネシウム、エチルブチルマグネシウム、オク
チルブチルマグネシウム、ブチルマグネシウムハライド
などを挙げることができる。これらマグネシウム化合物
は一種を単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよ
い。また、これらマグネシウム化合物は、有機アルミニ
ウム化合物[C]と錯化合物を形成していてもよい。さ
らに、これらマグネシウム化合物は、液体であってもよ
く、固体であってもよい。
【0065】還元性を有さないマグネシウム化合物の具
体例としては、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、
ヨウ化マグネシウム、フッ化マグネシウム等のハロゲン
化マグネシウム;メトキシ塩化マグネシウム、エトキシ
塩化マグネシウム、イソプロポキシ塩化マグネシウム、
ブトキシ塩化マグネシウム、オクトキシ塩化マグネシウ
ム等のアルコキシマグネシウムハライド;フェノキシ塩
化マグネシウム、メチルフェノキシ塩化マグネシウム等
のアリーロキシマグネシウムハライド;エトキシマグネ
シウム、イソプロポキシマグネシウム、ブトキシマグネ
シウム、n−オクトキシマグネシウム、2−エチルヘキ
ソキシマグネシウム等のアルコキシマグネシウム;フェ
ノキシマグネシウム、ジメチルフェノキシマグネシウム
等のアリーロキシマグネシウム;ラウリン酸マグネシウ
ム、ステアリン酸マグネシウム等のマグネシウムのカル
ボン酸塩などを挙げることができる。これら還元性を有
さないマグネシウム化合物は、前述した還元性を有する
マグネシウム化合物から誘導した化合物あるいは触媒成
分の調製時に誘導した化合物であってもよい。還元性を
有さないマグネシウム化合物を還元性を有するマグネシ
ウム化合物から誘導するには、例えば、還元性を有する
マグネシウム化合物を、ポリシロキサン化合物、ハロゲ
ン含有シラン化合物、ハロゲン含有アルミニウム化合
物、エステル、アルコールなどと接触させればよい。
【0066】また、マグネシウム化合物は、上述した還
元性を有するマグネシウム化合物及び還元性を有さない
マグネシウム化合物のほか、前記マグネシウム化合物と
他の金属との錯化合物、複化合物あるいは他の金属との
混合物であってもよい。さらに、上記の化合物を二種以
上組み合わせた混合物であってもよい。
【0067】これらの中では、還元性を有さないマグネ
シウム化合物が好ましく、特にハロゲン含有マグネシウ
ム化合物、とりわけ塩化マグネシウム、アルコキシ塩化
マグネシウム、アリーロキシ塩化マグネシウムが好まし
い。
【0068】なお、チタン系触媒成分[D]の調製にお
いて必要に応じて用いられる電子供与性化合物として
は、アルコール類、アミン類、アミド類、エーテル類、
ケトン類、エステル類、ニトリル類、ホスフィン類、ス
チビン類、アルシン類、ホスホルアミド類、チオエーテ
ル類、チオエステル類、酸無水物類、酸ハライド類、ア
ルデヒド類、アルコレート類、アルコキシ(アリーロキ
シ)シラン類、有機酸類などが挙げられる。
【0069】チタン系触媒成分[D]は、前述したよう
なチタン化合物、マグネシウム化合物(あるいは金属マ
グネシウム)及び必要に応じて電子供与性化合物を接触
させることにより調製することができる。この場合、こ
れらの成分は、例えばケイ素、リン、アルミニウムなど
の他の反応試剤の存在下で接触させてもよい。また、上
記接触反応は、所望により、有機酸エステルの存在下で
行なうことができる。この場合、有機酸エステルとして
は、例えば、ギ酸メチル、ギ酸n−ブチル、酢酸エチ
ル、酢酸n−アミル、酢酸ビニル、酢酸ベンジル、酢酸
シクロヘキシル、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチ
ル等の脂肪族カルボン酸エステル;安息香酸メチル、安
息香酸エチル、安息香酸n−プロピル、安息香酸i−プ
ロピル、安息香酸n−ブチル、安息香酸i−ブチル、安
息香酸sec−ブチル、安息香酸tert−ブチル、安
息香酸n−アミル、安息香酸i−アミル、トルイル酸メ
チル、トルイル酸エチル、トルイル酸n−ブチル、トル
イル酸i−ブチル、トルイル酸sec−ブチル、トルイ
ル酸tert−ブチル等の芳香族カルボン酸エステルな
どを挙げることができる。有機酸エステルの使用量は、
マグネシウム化合物に対して0.05〜5倍モル、特に
0.1〜3倍モルとすることが好ましい。
【0070】チタン系触媒成分[D]の調製方法とし
て、具体的には、例えば下記1)〜10)に示す方法を挙
げることができる。 1) マグネシウム化合物又はマグネシウム化合物と電
子供与性化合物とからなる錯化合物と、チタン化合物と
を液相にて反応させる方法。この方法においては、各成
分を電子供与性化合物及び/又は有機アルミニウム化合
物やハロゲン含有ケイ素化合物等の反応助剤で予備処理
してもよい。また、この方法においては、電子供与性化
合物を少なくとも一回は用いる。 2) 還元性を有さない液状のマグネシウム化合物と、
液状のチタン化合物とを、電子供与性化合物の存在下で
反応させて固体状のマグネシウム・チタン複合体を析出
させる方法。
【0071】3) 2)で得られた反応生成物に、チタ
ン化合物をさらに反応させる方法。 4) 1)又は2)で得られた反応生成物に、電子供与
性化合物及びチタン化合物をさらに反応させる方法。 5) マグネシウム化合物又はマグネシウム化合物と電
子供与性化合物とからなる錯化合物をチタン化合物の存
在下に粉砕して得られた固体状物を、ハロゲン、ハロゲ
ン化合物及び芳香族炭化水素のいずれかで処理する方
法。この方法においては、マグネシウム化合物又はマグ
ネシウム化合物と電子供与性化合物とからなる錯化合物
を、粉砕助剤などの存在下で粉砕してもよい。また、マ
グネシウム化合物又はマグネシウム化合物と電子供与性
化合物とからなる錯化合物を、チタン化合物の存在下で
粉砕した後に、反応助剤で予備処理し、次いでハロゲン
などで処理してもよい。反応助剤としては、有機アルミ
ニウム化合物、ハロゲン含有ケイ素化合物等が挙げられ
る。なお、この方法においては、電子供与性化合物を少
なくとも一回は用いる。
【0072】6) 1)〜4)で得られた化合物を、ハ
ロゲン、ハロゲン化合物及び芳香族炭化水素のいずれか
で処理する方法。 7) 金属酸化物、ジヒドロカルビルマグネシウム及び
ハロゲン含有アルコールの接触反応物を、電子供与性化
合物及びチタン化合物と接触させる方法。 8) 有機酸のマグネシウム塩、アルコキシマグネシウ
ム、アリーロキシマグネシウム等のマグネシウム化合物
を、電子供与性化合物、チタン化合物及び/又はハロゲ
ン含有炭化水素と反応させる方法。 9) マグネシウム化合物とアルコキシチタン及び/又
はアルコールやエーテルなどの電子供与性化合物とを少
なくとも含む炭化水素溶液中の触媒成分をチタン化合物
及び/又はハロゲン含有ケイ素化合物などのハロゲン含
有化合物と反応させる方法。 10) 還元性を有さない液状のマグネシウム化合物と有
機アルミニウム化合物とを反応させて固体状のマグネシ
ウム・アルミニウム複合体を析出させ、次いでチタン化
合物を反応させる方法。 これら1)〜10)の方法の中では、1)〜4)及び10)
の方法が特に好ましい。
【0073】チタン系触媒成分[D]の調製において、
各成分の使用量は調製方法によって異なるため、一概に
規定することはできないが、例えば、マグネシウム化合
物1モル当たり、電子供与性化合物を0〜20モル、好
ましくは0.05〜10モル、チタン化合物を0.01
〜500モル、好ましくは0.05〜300モルとする
ことができる。
【0074】このようにして得られたチタン系触媒成分
[D]において、ハロゲン/チタン(原子比)は約4〜
200、特に約5〜100であり、電子供与性化合物/
チタン(モル比)は約0〜50、特に約0.2〜25で
あり、マグネシウム/チタン(原子比)は約1〜10
0、特に約2〜50であることが好ましい。また、チタ
ン系触媒成分[D]が固体状である場合は、市販のハロ
ゲン化マグネシウムと比較すると、結晶サイズの小さい
ハロゲン化マグネシウムを含み、通常その比表面積が約
10m2/g以上、好ましくは約30〜1000m2
g、より好ましくは約50〜800m2/gである。こ
の固体状チタン系触媒成分[D]は、前述した成分が一
体となって触媒成分を形成しているので、ヘキサン洗浄
によって実質的にその組成が変わることがない。
【0075】[C]: 有機アルミニウム化合物 [C]成分である有機アルミニウム化合物については反
応工程[II]の場合と同様である。また、[C]成分と
[D]成分との使用条件は特に限定されないが、[D]
成分:[C]成分の比(モル比)を1:10〜1:10
00、特に1:50〜1:500、中でも1:100〜
1:300とすることが好ましい。また、使用温度は−
100〜250℃の範囲とすることが好ましく、圧力,
時間は任意に設定することができる。
【0076】触媒成分の使用態様には制限はなく、例え
ば[C]成分,[D]成分を予め接触させ、又はさらに
接触生成物を分離,洗浄して使用してもよく、重合系内
で接触させて使用してもよい。また、触媒成分は、モノ
マー、重合溶媒に予め加えたり、重合系内に加えること
もできる。なお、触媒成分は、必要により無機又は有機
の担体に担持して用いることもできる。
【0077】反応原料に対する触媒の使用割合は、原料
モノマー/上記[C]成分(モル比)あるいは原料モノ
マー/上記[D]成分(モル比)が1〜109、特に1
00〜107となることが好ましい。なお、触媒は、必
要により担体に担持することができることは反応工程
[I]の場合と同様である。
【0078】(3)重合反応 反応工程[III]における重合方法については反応工程
[II]の場合と同様である。反応工程[III]は、化合
物[C]及び[D]からなる触媒を用い、反応工程
[I]で、又は、反応工程[I]及び反応工程[II]で
得られた反応物とα−オレフィンとをプロピレンの存在
下、又は不存在下重合又は共重合して、オレフィン系重
合体を形成する。後者の場合、反応工程[III]では、
密度が反応工程[II]の重合体より高く、特に0.00
3〜0.005g/cm3高く、極限粘度[η]が0.
5〜10dl/g、特に2〜7dl/gであるオレフィ
ン系重合体を形成することが好ましい。そして、上記二
つの反応工程[II]及び[III]を行なうことにより、
密度が0.87〜0.93g/cm3、特に0.88〜
0.92g/cm3で、極限粘度[η]が0.5〜10
dl/g、特に2〜5dl/gであるオレフィン系重合
体組成物を得ることが好ましい。
【0079】また、前段階での重合体の存在下に後段の
重合を行なうもので、そのためには両工程を連続的に同
一装置中にて行なうことが好ましい。なお、本発明では
後段の工程の後に、さらに他の重合工程を設けたり、後
段で得られた重合体組成物の一部を前段工程に戻すこと
もできる。また、本発明では、反応工程[II]の重合体
と反応工程[III]の重合体との重量比が1:0.05
〜1:15、好ましくは1:0.1〜1:10となるよ
うに両工程を行なうことが好ましい。
【0080】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。なお、分子量は、測定装置としてウォーターズ社
製ALC/GPC150C[カラム:東ソー社製TSK
HM+GMH−6×2]を用い、1,2,4−トリク
ロルベンゼン溶媒、135℃で、ポリエチレン換算によ
って測定した。また、融点(Tm)は、測定装置とし
て、パーキンエルマー社製7シリーズのDSCを用い、
10℃/分の昇温速度で、−50℃〜150℃の範囲で
測定した。
【0081】実施例1 窒素気流下、加熱減圧乾燥した1リットルオートクレー
ブに、トルエン400ミリリットル、重合度が8〜12
のメチルアルミノキサン(MAO)10ミリモルを入れ
5分間攪拌後、ビスペンタメチルシクロペンタジエニル
ハフニウムジクロリドを10マイクロモル入れ、5分間
攪拌した。水素を、オートクレーブ中に1気圧導入し、
溶液を55℃に昇温した。プロピレンを連続的に6気圧
導入しながら、反応液を攪拌し2時間反応させた。反応
液を20℃に冷却し、脱圧し、5分間窒素を流しながら
溶液中のプロピレンを除去した。20℃でAI(Et)
2Cl(DEAC)10ミリモルを加え、5分間攪拌後
三塩化チタンの固体触媒10ミリモルを加え、5分間攪
拌した。反応液を55℃に昇温し、窒素下で3時間攪拌
した。反応後、溶液をメタノール塩酸溶液にあけ、得ら
れた固体をメタノールで洗浄後減圧乾燥すると固体の重
量は、24.5gであった。固体の13C{1H}NMR
を測定したところ、図1に示すようにアイソタクチック
ポリ4−メチル−1−ペンテンにプロピレンの三量体以
上のオリゴマーが共重合したポリマーであることがわか
った(IPPユニットはなかった)。ポリマーの物性は
以下の通りであった。 融点(Tm)=210.3 ,重量平均分子量(Mw)
=268,700 数平均分子量(Mn)=914 ,分子量分布(Mw/
Mn)=294
【0082】実施例2 窒素気流下、加熱減圧乾燥した1リットルオートクレー
ブにトルエン400ミリリットルを入れ、重合度が8〜
12のメチルアルミノキサン(MAO)5ミリモルを入
れて5分間攪拌後、ビスペンタメチルシクロペンタジエ
ニルハフニウムジクロリド10マイクロモルを入れて5
分間攪拌した。水素をオートクレーブ中に1気圧導入
し、溶液を55℃に昇温した。プロピレンを連続的に6
気圧導入しながら反応液を攪拌し、5分間反応させた。
反応液を20℃に冷却し、脱圧し、5分間窒素を流しな
がら溶液中のプロピレンを冷却した。20℃でMAO5
ミリモルを添加し、5分間溶液を攪拌後、エチレンビス
インデニルジルコニウムジクロリド10マイクロモルを
添加し、5分間攪拌した。20℃でプロピレンを6気圧
連続添加しながら1時間重合した。終了後プロピレンを
脱圧し反応物をメタノール塩酸溶液にあけて得られた固
体をメタノールで洗浄後減圧乾燥すると、固体の重量は
19.1gであった。固体の13C{1H}NMRを測定
したところ図2に示すようにアイソタクチックポリプロ
ピレンにプロピレン二量体、三量体およびそれ以上のオ
リゴマーが共重合したポリマーであることがわかった。
ポリマーの物性は、以下の通りであった。 Tm=138℃ ,Mw=37,700 ,Mw/Mn
=19.3 d=0.89
【0083】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のオレフィ
ン系重合体の製造方法によれば、出発物質として安価な
原材料だけを用い、かつ特殊なオレフィン系重合体を同
一装置にて製造することが可能なことにより、製造コス
トの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で得られたオレフィン系重合体
13C{1H}NMRを測定した結果を示す説明図であ
る。
【図2】本発明の他の実施例で得られたオレフィン系重
合体の13C{1H}NMRを測定した結果を示す説明図
である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一段階の反応工程(下記反応工程
    [I])を行った後に、第二段階の反応工程(下記反応
    工程[II]又は下記反応工程[III])を行なうことを
    特徴とするオレフィン系重合体の製造方法。 反応工程[I]: 下記化合物[A]及び[B]を含有
    する触媒を用いて、プロピレンを重合してプロピレン低
    重合体を形成する。 [A]:下記一般式で示される遷移金属化合物 (R55n MX4・n …(I) [式中、R55 は炭化水素置換シクロペンタジエニル
    基、Mはジルコニウム原子又はハフニウム原子、Xは水
    素原子、ハロゲン原子又は炭化水素基を示す。nは1〜
    4の整数を示す。5個のRは同一でも異なっていてもよ
    い。n個のR55 は同一でも異なっていてもよい。4
    −n個のXは同一でも異なっていてもよい。] [B]:この遷移金属化合物[A]、又はその派生物か
    らカチオン種を形成し得る化合物 反応工程[II]: 遷移金属化合物[A´]、この遷移
    金属化合物[A´]、又はその派生物からカチオン種を
    形成し得る化合物[B´]、及び必要に応じて有機アル
    ミニウム化合物[C]を含有する触媒を用いて、プロピ
    レンの存在下、又は不存在下、前記反応工程[I]で得
    られたプロピレン低重合体を重合するか、又はその低重
    合体とα−オレフィンとを共重合する。 反応工程[III]: チタン、マグネシウム及びハロゲ
    ンを含有するチタン系触媒成分[D]、並びに、有機ア
    ルミニウム化合物[C]を有する触媒を用いて、プロピ
    レンの存在下、又は不存在下、前記反応工程[I]で得
    られたプロピレン低重合体を重合するか、又はその低重
    合体とα−オレフィンとを共重合する。
  2. 【請求項2】 第一段階の反応工程(反応工程[I])
    で使用する化合物[B]がアルミノキサン、遷移金属化
    合物[A]と反応してイオン性の錯体を形成するイオン
    性化合物、又はルイス酸である請求項1記載のオレフィ
    ン系重合体の製造方法。
  3. 【請求項3】 第二段階の反応工程[II]で使用する化
    合物[B´]がアルミノキサン、遷移金属化合物[A
    ´]と反応してイオン性の錯体を形成するイオン性化合
    物、又はルイス酸である請求項1又は2記載のオレフィ
    ン系重合体の製造方法。
  4. 【請求項4】 第一段階の反応工程(反応工程[I])
    及び第二段階の反応工程(反応工程[II]又は反応工程
    [III])を同一の反応装置を用いて行なう請求項1〜
    3のいずれか1項記載のオレフィン系重合体の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 第二段階の反応工程の終了後、得られた
    反応物の存在下、さらに、第二段階の反応工程で用いな
    かった反応工程[III]又は反応工程[II]を、第三段
    階の反応工程として行なう請求項1〜4のいずれか1項
    記載のオレフィン系重合体の製造方法。
  6. 【請求項6】 第三段階の反応工程[II]で使用する化
    合物[B´]がアルミノキサン、遷移金属化合物[A
    ´]と反応してイオン性の錯体を形成するイオン性化合
    物、又はルイス酸である請求項5記載のオレフィン系重
    合体の製造方法。
  7. 【請求項7】 第一段階の反応工程(反応工程
    [I])、第二段階の反応工程(反応工程[II]又は反
    応工程[III])及び第三段階の反応工程(反応工程[I
    II]又は反応工程[II])を同一の反応装置を用いて行
    なう請求項5又は6記載のオレフィン系重合体の製造方
    法。
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