JPH06309100A - 光学式タッチパネルおよびその駆動方法 - Google Patents

光学式タッチパネルおよびその駆動方法

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JPH06309100A
JPH06309100A JP9577793A JP9577793A JPH06309100A JP H06309100 A JPH06309100 A JP H06309100A JP 9577793 A JP9577793 A JP 9577793A JP 9577793 A JP9577793 A JP 9577793A JP H06309100 A JPH06309100 A JP H06309100A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 部品数を大幅に削減して製造コストを低減で
きる光学式タッチパネルおよびその駆動方法を提供す
る。 【構成】 矩形の表示画面1の隣り合う2辺1a,1b
に沿って、表示画面1に平行かつ配列された辺1a,1
bに垂直に光を発する発光素子2を複数配列する。表示
画面1の残りの2辺1c,1dに沿って、対向する発光
素子2が発した光を受けて、受けた光を表示画面1のコ
ーナー部へ導く光ガイド部材4,4′を設ける。表示画
面1の上記コーナー部に、光ガイド部材4,4′が導い
た光を受けて、受けた光に応じた電気信号を出力する受
光素子3,3を設ける。発光素子2を走査して所定のタ
イミングで個々に発光させ、そのタイミングに同期して
受光素子3の出力を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、光学式タッチパネル
およびその駆動方法に関する。より詳しくは、部品数を
大幅に低減した光学式タッチパネルおよびその駆動方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の光学式タッチパネルは、図10に
示すように、矩形の表示画面101の隣り合う2辺10
1a,101bに沿って配列された複数の発光素子10
2と、この表示画面101の残りの2辺101c,10
1dに沿って、各発光素子102にそれぞれ対向して配
列された受光素子103を備えている。各発光素子10
2(制御回路109によって駆動される)が発した光
は、それぞれ対向する受光素子103によって検出され
る。例えば、辺101aの上端の発光素子102が発し
た光L111は辺101cの上端の受光素子103によっ
て検出され、また、辺101bの右端の発光素子102
が発した光L110は辺101dの右端の受光素子103
によって検出される。各受光素子103が出力する信号
は所定の処理回路110によって解析処理される。操作
者が指などで表示画面101を触れると、特定の発光素
子102が発した光が遮られる結果、対応する受光素子
102の出力が変化して、操作者が触れた座標が上記処
理回路110を通して検出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の光学式タッチパネルは、発光素子102と同じ数だ
けの受光素子103を必要とし、また、受光素子103
を結線するための配線基板を必要とするため、製造コス
トが高くつくという問題がある。
【0004】そこで、この発明の目的は、部品数を大幅
に削減して製造コストを低減できる光学式タッチパネル
およびその駆動方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の光学式タッチパネルは、矩形の表示画面
の隣り合う2辺に沿って複数配列され、上記表示画面に
平行かつ上記配列された辺に垂直に光を発する発光素子
と、上記表示画面の残りの2辺に沿って設けられ、対向
する上記発光素子が発した光を受けて、受けた光を上記
表示画面のコーナー部へ導く光ガイド部材と、上記表示
画面の上記コーナー部に設けられ、上記光ガイド部材が
導いた光を受けて、受けた光に応じた電気信号を出力す
る受光素子を備えたことを特徴としている。
【0006】また、上記光ガイド部材は、所定の屈折率
nを有し、頂角θなす第1,第2の面を持つ楔状の部材
であって、上記第1の面は、上記表示画面に垂直かつ上
記表示画面の近接した辺に平行をなし、上記第2の面
は、上記表示画面に垂直で上記第1の面に対して上記頂
角θだけ傾斜し、金属コーティングがなされているのが
望ましい。
【0007】また、上記光ガイド部材の屈折率nと頂角
θとは、 (1/n)≦sin2θ …(1) なる関係を満たすのが望ましい。
【0008】また、上記光ガイド部材は、上記表示画面
の近接した辺が延びる方向に、それぞれ上記頂角をなす
第1,第2の面を有する複数の部分を備え、かつ、上記
各部分の上記表示画面に垂直な方向の厚さが異なるのが
望ましい。
【0009】また、この発明の光学式タッチパネルの駆
動方法は、上記光学式タッチパネルを駆動する光学式タ
ッチパネルの駆動方法であって、所定の制御回路によっ
て上記発光素子を走査して所定のタイミングで個々に発
光させ、所定の処理回路によって上記タイミングに同期
して上記受光素子の出力を検出して、上記各発光素子に
対応する座標が遮られたかどうかを表す信号を得るよう
にしたことを特徴としている。
【0010】
【作用】この発明の光学式タッチパネルでは、表示画面
の2辺に沿って設けられた発光素子が発した光は、残り
の2辺に設けられた光ガイド部材を通して、表示画面の
コーナー部に設けられた受光素子に導かれる。受光素子
は受けた光に応じて電気信号を出力し、この電気信号は
所定の処理回路によって解析処理される。
【0011】このように、表示画面の残りの2辺に沿っ
て光ガイド部材が設けられているので、この光学式タッ
チパネルでは、表示画面のコーナー部だけに受光素子を
設ければ済む。したがって、従来に比して、受光素子の
個数が大幅に削減される。また、受光素子がコーナー部
だけに設けられるので、受光素子を結線するための配線
基板が不要になる。したがって、全体として部品数が大
幅に削減される。また、このように部品数が削減される
結果、アセンブリも簡易化される。したがって、従来に
比して、製造コストが大幅に低減される。
【0012】また、上記光ガイド部材は、所定の屈折率
nを有し、頂角θなす第1,第2の面を持つ楔状の部材
であって、上記第1の面は、上記表示画面に垂直かつ上
記表示画面の近接した辺に平行をなし、上記第2の面
は、上記表示画面に垂直で上記第1の面に対して上記頂
角θだけ傾斜し、金属コーティングがなされている場
合、上記発光素子が発した光は、上記第1の面を通して
光ガイド部材内に取り込まれる。取り込まれた光は、上
記第2の面で完全に反射されて、効率良く上記受光素子
へ導かれる。
【0013】また、上記光ガイド部材の屈折率nと頂角
θとは、 (1/n)≦sin2θ なる関係を満たす場合、上記第2の面で反射された光が
光ガイド部材内を通って上記第1の面に入射したとき、
この第1の面によって全反射される。したがって、光ガ
イド部材に取り込まれた光が、効率良く上記受光素子へ
導かれる。
【0014】また、上記光ガイド部材は、上記表示画面
の近接した辺が延びる方向に、それぞれ上記頂角をなす
第1,第2の面を有する複数の部分を備え、かつ、上記
各部分の上記表示画面に垂直な方向の厚さが異なる場
合、この光ガイド部材の上記表示画面に平行な面内で上
記近接した辺に垂直な方向の幅、つまり表示画面の周囲
の枠幅が低減される。したがって、光学式タッチパネル
がコンパクトに構成される。なお、上記各部分の第2の
面が反射した光は、上記表示画面から異なる高さで上記
受光素子に導かれる。
【0015】また、この発明の光学式タッチパネルの駆
動方法は、所定の制御回路によって上記発光素子を走査
して所定のタイミングで個々に発光させ、所定の処理回
路によって上記タイミングに同期して上記受光素子の出
力を検出している。したがって、表示画面のコーナー部
に設けただけの少ない数の受光素子によって、上記各発
光素子に対応する座標が遮られたかどうかを表す信号が
得られる。
【0016】
【実施例】以下、この発明の光学式タッチパネルを実施
例により詳細に説明する。
【0017】図1は一実施例の光学式タッチパネルの構
成を示している。図示のように、この光学式タッチパネ
ルは、矩形の表示画面1の隣り合う2辺1a,1bに沿
ってそれぞれ10個ずつ配列された発光素子2と、表示
画面1の残りの2辺1c,1dに沿って設けられた一対
の光ガイド部材4,4′と、表示画面1の辺1cと1d
とがなすコーナー部に設けられた一対の受光素子3,3
を備えている。上記各発光素子2は、制御回路9によっ
て駆動されて、表示画面1に平行かつ上記配列された辺
1a,1bに垂直に光を発する。例えば、辺1aの上端
に配された発光素子2は図において右向きに光L11を発
し、また、辺1bの右端に配された発光素子2は図にお
いて下向きに光L10を発する。光ガイド部材4,4′
は、互いに対称に構成されており、それぞれ対向する発
光素子2が発した光を受けて、受けた光を上記受光素子
3,3が設けられているコーナー部へ導く。受光素子3
は、光ガイド部材4,4′が導いた光を受けて、受けた
光に応じた電気信号を出力する。受光素子3の出力は所
定の処理回路10によって解析処理される。なお、各辺
に設けられた発光素子2の数は、この光学式タッチパネ
ルの分解能を定めている。
【0018】上記光ガイド部材4(4′は4に対称に構
成されている)は、図4に示すように、所定の屈折率n
を有し、頂角θをなす第1の面4a,第2の面4bを持
つ楔状の部材である。なお、同図(a)は表示画面1の前
方(図1と同じ方向)から見たところ、同図(b)は同図
(a)のものを図において右側から見たところ、同図(c)は
同図(a)のものを下側から見たところをそれぞれ示して
いる。面4aは図1に示した表示画面1に垂直かつ近接
した辺1dに平行に置かれ、面4bは表示画面1に垂直
かつ面4a対して頂角θをなしている。発光素子2が発
した光は、面4aを通して取り込まれ、面4bによって
反射される。また、反射された光は、面4aに対して垂
直な面4cを通して放出される。この光ガイド部材4
は、透光性の樹脂またはガラスを成形または切削して作
製されている。光を効率良く導くために、上記各面4
a,4b,4cは鏡面仕上げされ、特に、面4bには金
属コーティング(メッキなど)が施されている。また、
この光ガイド部材4の屈折率nと頂角θとは、式(1)
に示した (1/n)≦sin2θ なる関係を満たしている。この場合、図5に示すよう
に、面4a(点P1)に垂直に入射した光Liが、面4
b(点P2)で反射された後、この部材4内を通って再
び面4a(点P3)に入射するとき、この部材4の幾何
形状に起因して入射角が2θとなる。ここで、θとnと
が式(1)を満たすとき、スネルの法則から導かれるよ
うに、光Liは面4aによって全反射される(つまり、
図中に破線で示すような屈折が生じない)。したがっ
て、光Liを効率良く受光素子3へ導びくことができ
る。なお、光Liの入射箇所によっては、さらに面4b
(点P4)で反射され、部材4内を通って再び面4aに
入射するかもしれない。しかし、このときの入射角は点
3に入射したときよりもさらに大きくなっているの
で、再び全反射される。
【0019】この光学式タッチパネルを駆動する場合、
図1に示した制御回路9によって、辺1bに並ぶ10個
の発光素子2と、辺1aに並ぶ10個の発光素子2とに
対して、図8上段に示すように、順に駆動パルスを印加
する。つまり、列方向に並ぶ発光素子2および行方向に
並ぶ発光素子2を走査して個々に発光させる。処理回路
10によって、図8の3段目に示すタイミングで、上記
各駆動パルスに同期して受光素子3の出力を検出する。
受光素子3は、図8の2段目に示すように、受光量に応
じたアナログ量を出力する。そこで、スレッシュレベル
を設定し、受光素子3の出力がこのスレッシュレベルを
超えるか否かによって遮光物の有無を判定する。すなわ
ち、受光素子3の出力がスレッシュレベルを超えたとき
は、出力“1”となって遮光物が無いと判断する一方、
受光素子3の出力がスレッシュレベルを下回ったとき
は、出力“0”となって遮光物が有ったと判断する。例
えば、図1に示すように、表示画面1上に遮光物がない
場合は、列方向および行方向に並ぶ各発光素子2が光を
発したすべてのタイミングで出力“1”が得られる。こ
れに対して、図9に示すように、座標(3,2)に遮光
物Aがある場合は、図8下段に示すように、列方向の3
番目の発光素子が発した光L3が遮られて、このタイミ
ングの受光素子3の出力が“0”になる。同様に、行方
向の2番目の発光素子が発した光L12が遮られて、この
タイミングの受光素子3の出力が“0”になる。他の発
光素子が光を発したタイミングでは、出力“1”が得ら
れる。この結果、表示画面1上で座標(3,2)に遮光
物Aがあることが分かる。このような作業はマイクロコ
ンピュータのソフトウエアによって容易に実行すること
ができる。なお、検出速度を高めたい場合は、発光素子
2に対する駆動パルスの幅を狭くして走査速度を速くす
れば良い。また、表示画面1上の分解能を高めたい場合
は、辺1a,1bに設ける発光素子2の数を増加させれ
ば良い。
【0020】この光学式タッチパネルでは、表示画面1
の2辺1a,1bに沿って発光素子2を設け、表示画面
1の残りの2辺1c,1dに沿って光ガイド部材4,
4′を設けているので、表示画面1のコーナー部だけに
受光素子3を設ければ済む。したがって、従来に比し
て、受光素子3の個数を大幅に削減することができる。
また、受光素子3をコーナー部だけに設けているので、
受光素子3を結線するための配線基板が不要になる。し
たがって、全体として部品数を大幅に削減できる。ま
た、このように部品数を削減できる結果、アセンブリも
簡易化できる。したがって、従来に比して、製造コスト
を大幅に低減することができる。
【0021】図6は光ガイド部材の変形例を示してい
る。なお、同図(a),(b),(c)はそれぞれ図4(a),
(b),(c)と同じ方向から見たところを示している。この
光ガイド部材34は、表示画面1の近接した辺が延びる
方向、すなわち長手方向に設けられた2つの部分35,
36からなっている。各部分35,36は、屈折率nを
持ち、図6(a)に示すように、それぞれ頂角θをなす第
1,第2の面35a,35b;36a,36bを有して
いる(面35a,36aは一つの面34aを形成してい
る。)。部分36の面36cは面36aに垂直になって
いる。同図(b)に示すように、部分35の厚さは部分3
6の半分になっている。この光ガイド部材34は、先に
述べた光ガイド部材4と同様に、透光性の樹脂またはガ
ラスを成形または切削して作製されている。光を効率良
く導くために、上記各面35a,35b,36a,36
b,36cは鏡面仕上げされ、特に、面35b,36b
には金属コーティング(メッキなど)が施されている。
また、屈折率nと頂角θとは、式(1)に示した (1/n)≦sin2θ なる関係を満たしている。
【0022】同図(a)に示すように、第1〜第5番目の
発光素子2が発した光L1,…,L5は面35aを通して
取り込まれる。そして、部分35内で面35bによって
反射されたり、面35aで全反射されたりして面36c
を通して放出される。放出された光L1,…,L5は、同
図(c)に示すように受光素子3の下半分に入射する。一
方、第6〜第10番目の発光素子2が発した光L6
…,L10は面36aを通して取り込まれる。そして、部
分36内で面36bによって反射されたり、面36aで
全反射されたりして面36cを通して放出される。放出
された光L6,…,L10は、同図(c)に示すように受光素
子3の上半分に入射する。
【0023】この光ガイド部材34によれば、先に示し
た光ガイド部材4に比して、表示画面1に平行で近接し
た辺に垂直な方向の幅、つまり表示画面1の周囲の枠幅
を低減することができる。したがって、光学式タッチパ
ネルをコンパクトに構成することができる。
【0024】図7は光ガイド部材のさらに別の変形例を
示している。なお、同図(a),(b),(c)はそれぞれ図4
(a),(b),(c)と同じ方向から見たところを示してい
る。この光ガイド部材40は、表示画面1の近接した辺
が延びる方向、すなわち長手方向に設けられた10個の
部分41,42,…,50からなっている(なお、各部
分はそれぞれ1つの発光素子2に対応している。)。各
部分41,42,…,50は、屈折率nを持ち、図7
(a)に示すように、それぞれ頂角θ=45°をなす第
1,第2の面41a,41b;42a,42b;…;5
0a,50bを有している。面41a,42a,…,5
0aは一つの面40aを形成しており、光を放出する面
40cは面40aに垂直になっている。同図(b)に示す
ように、各部分41,42,…,50は所定寸法ずつ次
第に厚くなり、部分50の厚さは部分41の10倍にな
っている。この光ガイド部材40は、先に述べた光ガイ
ド部材4,34と同様に、透光性の樹脂またはガラスを
成形または切削して作製されている。光を効率良く導く
ために、上記各面40a,41b,…,50b,40c
は鏡面仕上げされ、特に、面41b,…,50bには金
属コーティング(メッキなど)が施されている。
【0025】同図(a)に示すように、第1〜第10番目
の発光素子2が発した光L1,…,L10は、それぞれ面
41a,…,50aをを通して各部分41,…,50に
取り込まれる。そして、各部分41,…,50内でそれ
ぞれ面41b,…,50bによって反射され、各面41
b,…,50bが設けられている高さでこの部材40内
を通り、面40cを通して放出される。放出された光L
1〜L10は、同図(c)に示すように、受光素子3にそれぞ
れ異なる高さで入射する。
【0026】この光ガイド部材40によれば、先に示し
た光ガイド部材4に比して、表示画面1に平行で近接し
た辺に垂直な方向の幅、つまり表示画面1の周囲の枠幅
を低減することができる。したがって、光学式タッチパ
ネルをコンパクトに構成することができる。
【0027】なお、これまで、図1に示したように、光
ガイド部材を表示画面1の辺1c,1dに1つずつ設け
る例について述べたが、これに限られるものではない。
例えば、図2に示すように、光ガイド部材4と同一構成
で寸法が約1/2の光ガイド部材14,15,14′,
15′を用意し、辺1c,1dに2つずつ設けても良
い。詳しくは、光ガイド部材14,15を、辺1cに沿
って、光出射面14c,15c側が表示画面1のコーナ
ー部にくるように配置するとともに、光ガイド部材1
4′,15′を、辺1dに沿って、光出射面14c′,
15c′側が表示画面1のコーナー部にくるように配置
する。このようにした場合、例えば、辺1bの3番目の
発光素子が発した光L3、辺1bの9番目の発光素子が
発した光L9は、各部材14,15内に面14a,15
aを通して取り込まれ、面14b,15bで反射された
後、それぞれ面14c,15cを通して放出され、辺1
dの両側に設けられた受光素子3,3によって検出され
る。また、辺1aの1番目の発光素子が発した光L1
辺1abの7番目の発光素子が発した光L7は、各部材
14′,15′内に面14a′,15a′を通して取り
込まれ、面14b′,15b′で反射された後、それぞ
れ面14c′,15c′を通して放出され、辺1cの両
側に設けられた受光素子3,3によって検出される。こ
のように、光ガイド部材4に対して寸法が約1/2の光
ガイド部材14,15,14′,15′を設けた場合、
表示画面1に平行で近接した辺1c,1dに垂直な方向
の幅、つまり表示画面1の周囲の枠幅を低減することが
できる。したがって、光学式タッチパネルをコンパクト
に構成することができる。
【0028】また、これまで、各光ガイド部材ごとに受
光素子3を1つずつ設ける例について述べたが、これに
限られるものではない。例えば、図3に示すように、表
示画面1の辺1c,1dに沿って、楔の厚幅側にそれぞ
れ2つの端面24c,24d;24c′,24d′を持
つ光ガイド部材24,24′を設け、この2つの光ガイ
ド部材24,24′に1つの受光素子3を設けても良
い。この場合、例えば、辺1bに沿って並ぶ6番目の発
光素子が発した光L6は、部材24内に面24aを通し
て取り込まれ、面24b,24cでそれぞれ反射された
後、面24dを通して放出され、受光素子3によって検
出される。一方、辺1aに沿って並ぶ6番面の発光素子
が発した光L16は、部材24′内に面24a′を通して
取り込まれ、面24b′で反射された後、そのまま面2
4d′を通して放出され、受光素子3によって検出され
る。このようにした場合、受光素子3を1つだけで済ま
せることができ、光学式タッチパネルをさらに安価かつ
容易に作製することができる。
【0029】タッチパネルの主流はこれまで抵抗膜方式
のものであったが、この発明により高信頼性の光学式タ
ッチパネルを安価かつコンパクトに作製することができ
るので、光学方式が抵抗膜方式のものに置き換わり、今
後の主流になるものと考えられる。
【0030】
【発明の効果】以上より明らかなように、この発明の光
学式タッチパネルは、矩形の表示画面の隣り合う2辺に
沿って発光素子を複数配列し、上記表示画面の残りの2
辺に沿って光ガイド部材を設けているので、表示画面の
コーナー部だけに受光素子を設ければ済む。したがっ
て、従来に比して、受光素子の個数を大幅に削減するこ
とができる。また、受光素子をコーナー部だけに設ける
ので、受光素子を結線するための配線基板が不要にな
る。したがって、全体として部品数を大幅に削減でき
る。また、このように部品数を削減できる結果、アセン
ブリも簡易化できる。したがって、従来に比して、製造
コストを大幅に低減することができる。
【0031】また、上記光ガイド部材は、所定の屈折率
nを有し、頂角θなす第1,第2の面を持つ楔状の部材
であって、上記第1の面は、上記表示画面に垂直かつ上
記表示画面の近接した辺に平行をなし、上記第2の面
は、上記表示画面に垂直で上記第1の面に対して上記頂
角θだけ傾斜し、金属コーティングがなされている場
合、上記発光素子が発した光を、上記第1の面を通して
光ガイド部材内に取り込み、上記第2の面で完全に反射
した後、効率良く上記受光素子へ導くことができる。
【0032】また、上記光ガイド部材の屈折率nと頂角
θとは、 (1/n)≦sin2θ なる関係を満たす場合、上記第2の面で反射された光が
光ガイド部材内を通って上記第1の面に入射したとき、
この第1の面によって全反射される。したがって、光ガ
イド部材に取り込んだ光を、効率良く上記受光素子へ導
くことかできる。
【0033】また、上記光ガイド部材は、上記表示画面
の近接した辺が延びる方向に、それぞれ上記頂角をなす
第1,第2の面を有する複数の部分を備え、かつ、上記
各部分の上記表示画面に垂直な方向の厚さが異なる場
合、この光ガイド部材の上記表示画面に平行な面内で上
記近接した辺に垂直な方向の幅、つまり表示画面の周囲
の枠幅を低減できる。したがって、光学式タッチパネル
をコンパクトに構成することができる。
【0034】また、この発明の光学式タッチパネルの駆
動方法は、所定の制御回路によって上記発光素子を走査
して所定のタイミングで個々に発光させ、所定の処理回
路によって上記タイミングに同期して上記受光素子の出
力を検出している。したがって、表示画面のコーナー部
に設けただけの少ない数の受光素子によって、上記各発
光素子に対応する座標が遮られたかどうかを表す信号を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例の光学式タッチパネルの
概略構成を示す図である。
【図2】 この発明の別の実施例の光学式タッチパネル
の概略構成を示す図である。
【図3】 この発明の別の実施例の光学式タッチパネル
の概略構成を示す図である。
【図4】 光ガイド部材の構成を示す図である。
【図5】 上記光ガイド部材の動作を説明する図であ
る。
【図6】 光ガイド部材の変形例を示す図である。
【図7】 光ガイド部材の変形例を示す図である。
【図8】 図1に示した光学式タッチパネルの駆動信号
を示す図である。
【図9】 光学式タッチパネルに表示画面上に遮光物が
存する状態を示す図である。
【図10】 従来の光学式タッチパネルの構成を示す図
である。
【符号の説明】
1 表示画面 2 発光素子 3 受光素子 4,4′,14,14′,15,15′,24,24′,34,
40 光ガイド部材 9 制御回路 10 処理回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 矩形の表示画面の隣り合う2辺に沿って
    複数配列され、上記表示画面に平行かつ上記配列された
    辺に垂直に光を発する発光素子と、 上記表示画面の残りの2辺に沿って設けられ、対向する
    上記発光素子が発した光を受けて、受けた光を上記表示
    画面のコーナー部へ導く光ガイド部材と、 上記表示画面の上記コーナー部に設けられ、上記光ガイ
    ド部材が導いた光を受けて、受けた光に応じた電気信号
    を出力する受光素子を備えたことを特徴とする光学式タ
    ッチパネル。
  2. 【請求項2】 上記光ガイド部材は、 所定の屈折率nを有し、頂角θなす第1,第2の面を持
    つ楔状の部材であって、 上記第1の面は、上記表示画面に垂直かつ上記表示画面
    の近接した辺に平行をなし、 上記第2の面は、上記表示画面に垂直で上記第1の面に
    対して上記頂角θだけ傾斜し、金属コーティングがなさ
    れていることを特徴とする請求項1に記載の光学式タッ
    チパネル。
  3. 【請求項3】 上記光ガイド部材の屈折率nと頂角θと
    は、 (1/n)≦sin2θ なる関係を満たすことを特徴とする請求項2に記載の光
    学式タッチパネル。
  4. 【請求項4】 上記光ガイド部材は、上記表示画面の近
    接した辺が延びる方向に、それぞれ上記頂角をなす第
    1,第2の面を有する複数の部分を備え、かつ、上記各
    部分の上記表示画面に垂直な方向の厚さが異なることを
    特徴とする請求項2または3に記載の光学式タッチパネ
    ル。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至5のいずれか一つに記載の
    光学式タッチパネルを駆動する光学式タッチパネルの駆
    動方法であって、 所定の制御回路によって上記発光素子を走査して所定の
    タイミングで個々に発光させ、所定の処理回路によって
    上記タイミングに同期して上記受光素子の出力を検出し
    て、 上記各発光素子に対応する座標が遮られたかどうかを表
    す信号を得るようにしたことを特徴とする光学式タッチ
    パネルの駆動方法。
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