JPH06308724A - ポジ型フオトレジスト組成物 - Google Patents

ポジ型フオトレジスト組成物

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JPH06308724A
JPH06308724A JP9319993A JP9319993A JPH06308724A JP H06308724 A JPH06308724 A JP H06308724A JP 9319993 A JP9319993 A JP 9319993A JP 9319993 A JP9319993 A JP 9319993A JP H06308724 A JPH06308724 A JP H06308724A
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bis
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resin
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JP9319993A
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Kenichiro Sato
健一郎 佐藤
Toshiaki Aoso
利明 青合
Yasumasa Kawabe
保雅 河辺
Tadayoshi Kokubo
忠嘉 小久保
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特に半導体デバイス等の製造において、高感
度で解像力、現像性、耐熱性に優れたレジストパターン
が得られるポジ型フオトレジスト組成物を提供する。 【構成】 ポジ型フオトレジスト組成物が、アルカリ可
溶性樹脂、キノンジアジド化合物及び下記一般式(1)
で表される化合物を含有することを特徴とする。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は輻射線に感応するポジ型
フオトレジスト組成物に関するものであり、特に高い解
像力と感度、更に良好なパターンの断面形状を備えた微
細加工用フオトレジスト組成物に関するものである。本
発明に成るポジ型フオトレジストは、半導体ウエハー、
ガラス、セラミツクスもしくは金属等の基板上にスピン
塗布法もしくはローラー塗布法で0.5〜3μmの厚み
に塗布される。その後、加熱、乾燥し、露光マスクを介
して回路パターン等を紫外線照射等により焼き付け、現
像してポジ画像が形成される。更にこのポジ画像をマス
クとしてエツチングすることにより、基板上にパターン
の加工を施すことができる。代表的な応用分野にはIC
等の半導体製造工程、液晶、サーマルヘツド等の回路基
板の製造、その他のフオトフアブリケーシヨン工程等が
ある。
【0002】
【従来の技術】ポジ型フオトレジスト組成物としては、
一般にアルカリ可溶性樹脂と感光物としてのナフトキノ
ンジアジド化合物とを含む組成物が用いられている。例
えば、「ノボラツク型フエノール樹脂/ナフトキノンジ
アジド置換化合物」としてUSP−3,666,473
号、USP−4,115,128号及びUSP−4,17
3,470号等に、また最も典型的な組成物として 「ク
レゾールーホルムアルデヒドより成るノボラツク樹脂/
トリヒドロキシベンゾフエノンー1,2ーナフトキノン
ジアジドスルホン酸エステル」の例がトンプソン 「イ
ントロダクシヨン・トウー・マイクロリソグラフイー」
(L.F.Thompson 「Introductio
n to Microlitho−graphy」)
(ACS出版、No.219号、P112〜121)に
記載されている。結合剤としてのノボラツク樹脂は、膨
潤することなくアルカリ水溶液に溶解可能であり、また
生成した画像をエツチングのマスクとして使用する際に
特にプラズマエツチングに対して高い耐性を与えるが故
に本用途に特に有用である。また、感光物に用いるナフ
トキノンジアジド化合物は、それ自身ノボラツク樹脂の
アルカリ溶解性を低下せしめる溶解阻止剤として作用す
るが、光照射を受けて分解するとアルカリ可溶性物質を
生じてむしろノボラツク樹脂のアルカリ溶解度を高める
働きをする点で特異であり、この光に対する大きな性質
変化の故にポジ型フオトレジストの感光物として特に有
用である。これまで、かかる観点からノボラツク樹脂と
ナフトキノンジアジド系感光物を含有する数多くのポジ
型フオトレジストが開発、実用化され、1.5μm〜2
μm程度までの線幅加工においては充分な成果をおさめ
てきた。
【0003】しかし、集積回路はその集積度を益々高め
ており、超LSIなどの半導体基板の製造においては1
μm以下の線幅から成る超微細パターンの加工が必要と
される様になってきている。かかる用途においては、特
に高い解像力、露光マスクの形状を正確に写しとる高い
パターン形状再現精度及び高生産性の観点からの高感度
を有するフオトレジストが要求されている。また、集積
回路の集積度を高めるためにエツチング方式が、従来の
ウエツトエツチング方式からドライエツチング方式に移
行しているが、ドライエツチングの際にはレジストの温
度が上昇するため、熱変形等を起こさないよう、レジス
トには高い耐熱性が要求されている。
【0004】レジストの耐熱性を改善するために重量平
均分子量が2000以下の成分を含まない樹脂を用いる
(特開昭60−97347)こと、及びモノマーからト
リマーまでの含量合計が10重量%以下の樹脂を用いる
(特開昭60−189739)技術が公開されている。
しかし、上記の、低分子量成分を除去あるいは減少させ
た樹脂を用いた場合、通常感度が低下し、デバイス製造
におけるスループツトが低下するという問題があつた。
レジスト組成物に特定の化合物を配合することによりレ
ジストの感度や現像性を改善することも試みられてい
る。例えば、特開昭61−141441にはトリヒドロ
キシベンゾフエノンを含有するポジ型フオトレジスト組
成物が開示されている。このトリヒドロキシベンゾフエ
ノンを含有するポジ型フオトレジストでは感度及び現像
性が改善されるが、トリヒドロキシベンゾフエノンの添
加により耐熱性が悪化するという問題があつた。
【0005】また、特開昭64−44439、特開平1
−177032、同1−280748、同2−1035
0には、トリヒドロキシベンゾフエノン以外の芳香族ポ
リヒドロキシ化合物を添加することにより、耐熱性を悪
化させないで高感度化する工夫が示されているが、現像
性の改良については必ずしも十分とは言えない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的と
する所は、特に半導体デバイス等の製造において、高感
度で解像力、現像性、耐熱性に優れたレジストパターン
が得られるポジ型フオトレジスト組成物を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記諸特
性に留意し鋭意検討した結果、アルカリ可溶性樹脂とキ
ノンジアジド化合物及び特定の構造式を有する化合物を
用いることにより、上記目的を達成し得ることを見いだ
し、この知見に基づき本発明を完成させるに至った。即
ち、本発明の目的は、アルカリ可溶性樹脂、キノンジア
ジド化合物及び下記一般式(I)で表される化合物を含
有することを特徴とするポジ型フオトレジスト組成物に
より達成された。
【0008】
【化2】
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】上記一般式(I)のR1〜R5において、ハ
ロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子
もしくはヨウ素原子が、アルキル基としてはメチル基、
エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチ
ル基、イソブチル基、sec−ブチル基もしくはt−ブ
チル基の様な炭素数1〜4のアルキル基が、アリール基
としては、フェニル基、トルイル基もしくはクメニル基
が、アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、n
−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、
イソブトキシ基、sec−ブトキシ基もしくはtert
−ブトキシ基の様な炭素数1〜4のアルコキシ基が好ま
しい。アシル基としては、アセチル基、プロピオニル
基、ブチリル基もしくはバレリル基が、アルコキシカル
ボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカ
ルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポ
キシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、イソブ
トキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基も
しくはtert−ブトキシカルボニル基の様な炭素数1
〜4のアルコキシカルボニル基が、アルケニル基として
は、ビニル基、プロペニル基、アリル基もしくはブテニ
ル基が好ましい。
【0011】一般式(I)で表される化合物の具体例と
しては、下記[I−a]〜[I−z]で示される化合物
等を挙げることができるが、これらに限定されるもので
はない。これらのポリヒドロキシ化合物は単独で、もし
くは2種以上の組合せで用いられる。
【0012】
【化3】
【0013】
【化4】
【0014】
【化5】
【0015】
【化6】
【0016】
【化7】
【0017】
【化8】
【0018】
【化9】
【0019】一般式(I)で表される化合物の配合量
は、キノンジアジド化合物100重量部に対し、通常1
50重量部以下、好ましくは5〜100重量部である。
この使用比率が5重量部未満では感度上昇効果が実質的
に得られず、また150重量部を越えると残膜率が著し
く低下する。
【0020】本発明に用いるアルカリ可溶性樹脂として
は、ノボラツク樹脂、アセトン−ピロガロール樹脂やポ
リヒドロキシスチレン及びその誘導体を挙げることがで
きる。これらの中で、特にノボラツク樹脂が好ましく、
所定のモノマーを主成分として、酸性触媒の存在下、ア
ルデヒド類と付加縮合させることにより得られる。所定
のモノマーとしては、フエノール、m−クレゾール、p
−クレゾール、o−クレゾール等のクレゾール類、2,
5−キシレノール、3,5−キシレノール、3,4−キシ
レノール、2,3−キシレノール等のキシレノール類、
m−エチルフエノール、p−エチルフエノール、o−エ
チルフエノール、p−t−ブチルフエノール等のアルキ
ルフエノール類、p−メトキシフエノール、m−メトキ
シフエノール、3,5−ジメトキシフエノール、2−メ
トキシ−4−メチルフエノール、m−エトキシフエノー
ル、p−エトキシフエノール、m−プロポキシフエノー
ル、p−プロポキシフエノール、m−ブトキシフエノー
ル、p−ブトキシフエノール等のアルコキシフエノール
類、2−メチル−4−イソプロピルフエノール等のビス
アルキルフエノール類、m−クロロフエノール、p−ク
ロロフエノール、o−クロロフエノール、ジヒドロキシ
ビフエニル、ビスフエノールA、フエニルフエノール、
レゾルシノール、ナフトール等のヒドロキシ芳香族化合
物を単独もしくは2種以上混合して使用することができ
るが、これらに限定されるものではない。
【0021】アルデヒド類としては、例えばホルムアル
デヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プ
ロピルアルデヒド、ベンズアルデヒド、フエニルアセト
アルデヒド、α−フエニルプロピルアルデヒド、β−フ
エニルプロピルアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアル
デヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロ
キシベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒド、
m−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンズアルデ
ヒド、o−ニトロベンズアルデヒド、m−ニトロベンズ
アルデヒド、p−ニトロベンズアルデヒド、o−メチル
ベンズアルデヒド、m−メチルベンズアルデヒド、p−
メチルベンズアルデヒド、p−エチルベンズアルデヒ
ド、p−n−ブチルベンズアルデヒド、フルフラール、
クロロアセトアルデヒド及びこれらのアセタール体、例
えばクロロアセトアルデヒドジエチルアセタール等を使
用することができるが、これらの中で、ホルムアルデヒ
ドを使用するのが好ましい。
【0022】これらのアルデヒド類は、単独でもしくは
2種以上組み合わせて用いられる。酸性触媒としては塩
酸、硫酸、ギ酸、酢酸及びシユウ酸等を使用することが
できる。こうして得られたノボラツク樹脂の重量平均分
子量は、2000〜30000の範囲であることが好ま
しい。2000未満では未露光部の現像後の膜減りが大
きく、30000を越えると現像速度が小さくなつてし
まう。特に好適なのは6000〜20000の範囲であ
る。ここで、重量平均分子量はゲルパーミエーシヨンク
ロマトグラフイーのポリスチレン換算値をもつて定義さ
れる。
【0023】本発明で用いられる感光物は、以下に示す
ポリヒドロキシ化合物の1,2−ナフトキノンジアジド
−5−(及び/又は−4−)スルホニルクロリドとのエ
ステル化物を用いることができる。ポリヒドロキシ化合
物の例としては、例えば、2,3,4−トリヒドロキシベ
ンゾフエノン、2,4,4'−トリヒドロキシベンゾフエ
ノン、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフエノン、2,
3,4−トリヒドロキシ−2'−メチルベンゾフエノン、
2,3,4,4'−テトラヒドロキシベンゾフエノン、2,
2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフエノン、2,4,
6,3',4'−ペンタヒドロキシベンゾフエノン、2,3,
4,2',4'−ペンタヒドロキシベンゾフエノン、2,3,
4,2',5'−ペンタヒドロキシベンゾフエノン、2,4,
6,3',4',5'−ヘキサヒドロキシベンゾフエノン、
2,3,4,3',4',5'−ヘキサヒドロキシベンゾフエノ
ン等のポリヒドロキシベンゾフエノン類、2,3,4−ト
リヒドロキシアセトフエノン、2,3,4−トリヒドロキ
シフエニルペンチルケトン、2,3,4−トリヒドロキシ
フエニルヘキシルケトン等のポリヒドロキシフエニルア
ルキルケトン類、ビス(2,4−ジヒドロキシフエニ
ル)メタン、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフエニル
)メタン、ビス(2,4−ジヒドロキシフエニル)プロ
パン−1、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフエニル)
プロパン−1、ノルジヒドログアイアレチン酸等のビス
((ポリ)ヒドロキシフエニル)アルカン類、3,4,5
−トリヒドロキシ安息香酸プロピル、2,3,4−トリヒ
ドロキシ安息香酸フエニル、3,4,5−トリヒドロキシ
安息香酸フエニル等のポリヒドロキシ安息香酸エステル
類、ビス(2,3,4−トリヒドロキシベンゾイル)メタ
ン、ビス(3−アセチル−4,5,6−トリヒドロキシフ
エニル)ーメタン、ビス(2,3,4−トリヒドロキシベ
ンゾイル)ベンゼン、ビス(2,4,6−トリヒドロキシ
ベンゾイル)ベンゼン等のビス(ポリヒドロキシベンゾ
イル)アルカン又はビス(ポリヒドロキシベンゾイル)
アリール類、エチレングリコール−ジ(3,5−ジヒド
ロキシベンゾエート)、エチレングリコール−ジ(3,
4,5−トリヒドロキシベンゾエート)等のアルキレン
−ジ(ポリヒドロキシベンゾエート)類、2,3,4−ビ
フエニルトリオール、3,4,5−ビフエニルトリオー
ル、3,5,3',5'−ビフエニルテトロール、2,4,
2',4'−ビフエニルテトロール、2,4,6,3',5'−
ビフエニルペントール、2,4,6,2',4',6'−ビフエ
ニルヘキソール、2,3,4,2',3',4'−ビフエニルヘ
キソール等のポリヒドロキシビフエニル類、4,4'−チ
オビス(1,3−ジヒドロキシ)ベンゼン等のビス(ポ
リヒドロキシ)スルフイド類、2,2',4,4'−テトラ
ヒドロキシジフエニルエーテル等のビス(ポリヒドロキ
シフエニル)エーテル類、2,2',4,4'−テトラヒド
ロキシジフエニルスルフオキシド等のビス(ポリヒドロ
キシフエニル)スルフオキシド類、2,2',4,4'−ジ
フエニルスルフオン等のビス(ポリヒドロキシフエニ
ル)スルフオン類、4,4',3'',4''−テトラヒドロキ
シ−3,5,3',5'−テトラメチルトリフエニルメタ
ン、4,4',2'',3'',4''−ペンタヒドロキシ−3,
5,3',5'−テトラメチルトリフエニルメタン、2,3,
4,2',3',4'−ヘキサヒドロキシ−5,5'−ジアセチ
ルトリフエニルメタン、2,3,4,2',3',4',3'',
4''−オクタヒドロキシ−5,5'−ジアセチルトリフエ
ニルメタン、2,4,6,2',4',6'−ヘキサヒドロキシ
−5,5'−ジプロピオニルトリフエニルメタン等のポリ
ヒドロキシトリフエニルメタン類、3,3,3',3'−テ
トラメチル−1,1'−スピロビ−インダン−5,6,5',
6'−テトロール、3,3,3',3'−テトラメチル−1,
1'−スピロビ−インダン−5,6,7,5',6',7'−ヘ
キソオール、3,3,3',3'−テトラメチル−1,1'−
スピロビ−インダン−4,5,6,4',5',6'−ヘキソオ
ール、3,3,3',3'−テトラメチル−1,1'−スピロ
ビ−インダン−4,5,6,5',6',7'−ヘキソオール等
のポリヒドロキシスピロビ−インダン類、3,3−ビス
(3,4−ジヒドロキシフエニル)フタリド、3,3−ビ
ス(2,3,4−トリヒドロキシフエニル)フタリド、
3',4',5',6'−テトラヒドロキシスピロ [フタリド
−3,9'−キサンテン]等のポリヒドロキシフタリド
類、2−(3,4−ジヒドロキシフエニル)−3,5,
7−トリヒドロキシベンゾピラン、2−(3,4,5−
トリヒドロキシフエニル)−3,5,7−トリヒドロキ
シベンゾピラン、2−(3,4−ジヒドロキシフエニ
ル)−3−(3,4,5−トリヒドロキシベンゾイルオ
キシ)−5,7−ジヒドロキシベンゾピラン、2−
(3,4,5−トリヒドロキシフエニル)−3−(3,
4,5−トリヒドロキシベンゾイルオキシ)−5,7−
ジヒドロキシベンゾピラン等のポリヒドロキシベンゾピ
ラン類、あるいはモリン、ケルセチン、ルチン等のフラ
ボノ色素類等を用いる事ができる。また、ノボラツク樹
脂等フエノール樹脂の低核体を用いる事もできる。
【0024】これらのポリヒドロキシ化合物のナフトキ
ノンジアジドエステル感光物は単独で、もしくは2種以
上の組み合わせで用いられる。感光物とアルカリ可溶性
樹脂の使用比率は、樹脂100重量部に対し、感光物5
〜100重量部、好ましくは10〜50重量部である。
この使用比率が5重量部未満では残膜率が著しく低下
し、他方100重量部を超えると感度及び溶剤への溶解
性が低下する。
【0025】本発明の組成物には、更に現像液への溶解
促進のために、他のポリヒドロキシ化合物を併用するこ
とができる。好ましいポリヒドロキシ化合物としては、
フエノール類、レゾルシン、フロログルシン、2,3,4
−トリヒドロキシベンゾフエノン、2,3,4,4’−テ
トラヒドロキシベンゾフエノン、2,3,4,3’,4’,
5’−ヘキサヒドロキシベンゾフエノン、アセトン−ピ
ロガロール縮合樹脂、フロログルシド、2,4,2’,
4’−ビフエニルテトロール、4,4’−チオビス(1,
3−ジヒドロキシ)ベンゼン、2,2’,4,4’−テト
ラヒドロキシジフエニルエーテル、2,2’,4,4’−
テトラヒドロキシジフエニルスルフオキシド、2,2’,
4,4’−テトラヒドロキシジフエニルスルフオン、ビ
ス(2,4−ジヒドロキシフエニル)メタン、ビス
(2,3,4−トリヒドロキシフエニル)メタン、ビス
フエノールA、ビスフエノールAF、ビスフエノール
S、ビスフエノールF、等を挙げることができる。これ
らのポリヒドロキシ化合物は、本発明のポリヒドロキシ
化合物100重量部に対して、通常50重量部以下、好
ましくは30重量部以下の割合で配合することができ
る。
【0026】本発明の感光物及びアルカリ可溶性ノボラ
ツク樹脂を溶解させる溶剤としては、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサノン等のケトン類、4−エトキシ−2
−ブタノン、4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノ
ン等のケトエーテル類、エチレングリコールモノメチル
エーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等の
アルコールエーテル類、ジオキサン、エチレングリコー
ルジメチルエーテル等のエーテル類、メチルセロソルブ
アセテート、エチルセロソルブアセテート等のセロソル
ブエステル類、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル等
の脂肪酸エステル類、1,1,2−トリクロロエチレン等
のハロゲン化炭化水素類、ジメチルアセトアミド、N−
メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキシド等の高極性溶剤を例示することができる。こ
れら溶剤は単独で、もしくは複数の溶剤を混合して使用
することもできる。
【0027】本発明のポジ型フオトレジスト用組成物に
は、ストリエーシヨン等の塗布性を更に向上させるため
に、界面活性剤を配合する事ができる。界面活性剤とし
ては、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポ
リオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチ
レンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエー
テル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリ
オキシエチレンオクチルフエノールエーテル、ポリオキ
シエチレンノニルフエノールエーテル等のポリオキシエ
チレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン
・ポリオキシプロピレンブロツクコポリマー類、ソルビ
タンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソ
ルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエー
ト、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステア
レート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエ
チレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレン
ソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソル
ビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタ
ントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリ
ステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸
エステル類等のノニオン系界面活性剤、エフトツプEF
301,EF303,EF352(新秋田化成(株)製)、
メガフアツクF171,F173(大日本インキ(株)
製)、フロラードFC430,FC431(住友スリー
エム(株)製)、アサヒガードAG710,サーフロンS
−382,SC101,SC102,SC103,SC10
4,SC105,SC106(旭硝子(株)製)等のフツ素
系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマーKP341
(信越化学工業(株)製)やアクリル酸系もしくはメタク
リル酸系(共)重合ポリフローNo.75,No.95
(共栄社油脂化学工業(株)製)等を挙げることができ
る。これらの界面活性剤の配合量は、本発明の組成物中
のアルカリ可溶性樹脂及びキノンジアジド化合物100
重量部当たり、通常、2重量部以下、好ましくは1重量
部以下である。これらの界面活性剤は単独で添加しても
よいし、また、いくつかの組み合わせで添加することも
できる。
【0028】本発明のポジ型フオトレジスト用組成物の
現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリ
ウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミ
ン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルア
ミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエ
チルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、
ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等の
アルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロ
キシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の第
四級アンモニウム塩、ピロール、ピペリジン等の環状ア
ミン類、等のアルカリ類の水溶液を使用することができ
る。更に、上記アルカリ類の水溶液にアルコール類、界
面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
【0029】本発明のポジ型フオトレジスト用組成物に
は、必要に応じ、染料、可塑剤、接着助剤を配合するこ
とができる。その具体例としては、メチルバイオレツ
ト、クリスタルバイオレツト、マラカイトグリーン等の
染料、ステアリン酸、アセタール樹脂、フエノキシ樹
脂、アルキツド樹脂等の可塑剤、ヘキサメチルジシラザ
ン、クロロメチルシラン等の接着助剤がある。
【0030】上記ポジ型フオトレジスト用組成物を精密
集積回路素子の製造に使用されるような基板(例:シリ
コン/二酸化シリコン被覆)上にスピナー、コーター等
の適当な塗布方法により塗布後、所定のマスクを通して
露光し、現像することにより良好なレジストを得ること
ができる。以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。なお、%は、他に指定
のない限り、重量%を示す。
【0031】
【実施例】
(1)ノボラツク樹脂(A)の合成 m−クレゾール40g、p−クレゾール60g、37%
ホルマリン水溶液54.0g及びシユウ酸0.05gを
3つ口フラスコに仕込み、攪拌しながら100℃まで昇
温し、7時間反応させた。反応後室温まで冷却し30m
mHgまで減圧した。次いで除々に150℃まで昇温
し、水及び未反応モノマーを除去した。得られたノボラ
ツク樹脂は平均分子量7900(ポリスチレン換算)で
あつた。
【0032】(2)ノボラツク樹脂(B)の合成 m−クレゾール50重量%、p−クレゾール50重量%
及びホルマリン水溶液を用い上記(1)と同様にして合
成したクレゾールノボラツク樹脂(ポリスチレン換算の
分子量9400)を 「高分子合成の実験法」32頁
(木下雅悦、大津隆行共著:化学同人(1973))を
参考にして低分子量成分を分別し、ポリスチレン換算の
分子量10060のクレゾールノボラツク樹脂を得た。
【0033】(3)感光物aの合成 2,3,4−トリヒドロキシベンゾフエノン11.5g
、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロ
リド30.2g及びアセトン300mlを3つ口フラス
コに仕込み、均一に溶解した。次いでトリエチルアミン
/アセトン=11.4g/50mlの混合液を徐々に滴
下し、25℃で3時間反応させた。反応混合液を1%塩
酸水溶液1500ml中に注ぎ、生じた沈澱物を濾別
し、水洗・乾燥(40℃)を行い、2,3,4−トリヒド
ロキシベンゾフエノンの1,2−ナフトキノンジアジド
−5−スルホン酸エステル29.8gを得た。
【0034】(4)感光物bの合成 2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフエノン1
2.3g、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホ
ニルクロリド40.3g及びアセトン300mlを3つ
口フラスコに仕込み、均一に溶解した。次いでトリエチ
ルアミン/アセトン=15.2g/50mlの混合液を
徐々に滴下し、25℃で3時間反応させた。反応混合液
を1%塩酸水溶液1500ml中に注ぎ、生じた沈澱物
を濾別し、水洗・乾燥(40℃)を行い、2,3,4,
4’−テトラヒドロキシベンゾフエノンの1,2−ナフ
トキノンジアジド−5−スルホン酸エステル39.7g
を得た。
【0035】(5)合成例1 化合物[I−a]の合成 p−ブロモアセトフェノン39.8g(0.200モ
ル)、フエノール188.2g(2.00モル)、メル
カプト酢酸4.6g(0.050モル)を、60℃て攪
拌下、メタンスルホン酸48.1g(0.500モル)
を添加した。その後、更に5時間攪拌を続けた。反応混
合物を水2lに投入し、析出した褐色オイルを酢酸エチ
ル1lに溶解した。酢酸エチル溶液を水層が中性になる
まで水洗した後濃縮し、カラムクロマトグラフィー(充
填剤:シリカゲル、溶離液:ヘキサン/酢酸エチル=4
/1)にて精製した。その結果、1,1−ビス(4’−
ヒドロキシフェニル)−1−(4”−ブロモフェニル)
エタンの白色粉末72gを得た。
【0036】得られた1,1−ビス(4’−ヒドロキシ
フェニル)−1−(4”−ブロモフェニル)エタン2
2.2g(0.0600モル)をピリジン180mlに
溶解し、ヒドロキノン19.8g(0.180モル)、
ヨウ化第一銅5.7g(0.0300モル)を添加した
後、24時間加熱還流させた。反応混合物を酢酸エチル
500mlで希釈し、析出した銅塩を濾別した後、水洗
した。酢酸エチル溶液を濃縮し、カラムクロマトグラフ
ィー(充填剤:シリカゲル、溶離液:ヘキサン/酢酸エ
チル=3/1)にて精製した。白色粉末14.5gを
得、NMRにてこれが化合物例[I−a]の構造である
ことを確認した。
【0037】(6)合成例2 化合物[I−b]の合成 合成例1で得られた1,1−ビス(4’−ヒドロキシフ
ェニル)−1−(4”−ブロモフェニル)エタン22.
2g(0.0600モル)を用い、合成例1のヒドロキ
ノン19.8g(0.180モル)の代わりにp−メル
カプトフェノール9.1g(0.0720モル)を用い
た他は、合成例1と同様にして反応、後処理を行った。
白色粉末19.9gを得、NMRにてこれが化合物例
[I−b]の構造であることを確認した。
【0038】(7)合成例3 化合物[I−g]の合成 合成例1で得られた1,1−ビス(4’−ヒドロキシフ
ェニル)−1−(4”−ブロモフェニル)エタン22.
2g(0.0600モル)を用い、合成例1のヒドロキ
ノン19.8g(0.180モル)の代わりにp−アミ
ノフェノール7.9(0.0720モル)を用いた他
は、合成例1と同様にして反応、後処理を行った。淡褐
色粉体16.0gを得、NMRにてこれが化合物例[I
−g]の構造であることを確認した。
【0039】(8)ポジ型フオトレジスト組成物の調製
と評価 上記(1)、(2)で得られたクレゾールノボラツク樹
脂(A)もしくは(B)、上記(3)、(4)で得られ
た感光物aもしくはb及び表1に示す添加剤(1)〜
(6)を表2に示す割合でエチルセロソルブアセテート
15gに溶解し、0.2μmのミクロフイルターを用い
て濾過し、フオトレジスト組成物を調製した。このフオ
トレジスト組成物をスピナーを用いてシリコンウエハー
に塗布し、真空ホツトプレートで100℃、90秒間乾
燥して膜厚1.2μmのレジスト膜を得た。次にキヤノ
ン社製縮小投影露光装置FPA−1550を用いてテス
トチヤートマスクを介して露光し、2.38%のテトラ
メチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で1分間現像
し、30秒間水洗して乾燥した。
【0040】このようにして得られたシリコンウエハー
のレジストパターンを走査型電子顕微鏡で観察し、レジ
ストを評価した。その結果を表3に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】感度は、0.70μmのマスクパターンを
再現する露光量の逆数をもつて定義し、比較例1の感度
に対する相対値で示した。残膜率は、未露光部の現像前
後の比の百分率で表した。解像力は、0.70μmのマ
スクパターンを再現する露光量における限界解像力を表
す。耐熱性は、レジストがパターン形成されたシリコン
ウエハーを対流オーブンで30分間ベークし、そのパタ
ーンの変形が起こらない温度を示した。レジストの形状
は、0.70μmのレジストパターン断面におけるレジ
スト壁面とシリコンウエハーの平面のなす角(Θ)で表
した。現像性については、表層剥離及び膜残渣が、観察
されず良好な場合を○、多く観察された場合を×、少し
観察された場合を△、で表した。これから判る様に、本
発明の添加剤(1)〜(3)を用いたレジストは、感
度、残膜率、解像力、耐熱性、レジスト形状及び現像性
が優れていた。
【0045】
【発明の効果】本発明の添加剤を含有するポジ型フオト
レジストは解像力、感度、現像性、耐熱性に優れ、微細
加工用フオトレジストとして好適に用いられる。
フロントページの続き (72)発明者 小久保 忠嘉 静岡県榛原郡吉田町川尻4000番地 富士写 真フイルム株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ可溶性樹脂、キノンジアジド化
    合物及び下記一般式(I)で表される化合物を含有する
    ことを特徴とするポジ型フオトレジスト組成物。 【化1】
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2018101377A1 (ja) * 2016-11-30 2018-06-07 三菱瓦斯化学株式会社 化合物、樹脂、組成物並びにレジストパターン形成方法及び回路パターン形成方法
CN111978224A (zh) * 2019-05-22 2020-11-24 中国科学院理化技术研究所 含硫单分子树脂及其光刻胶组合物

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