JPH06306274A - 硬化性組成物 - Google Patents

硬化性組成物

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JPH06306274A
JPH06306274A JP12044893A JP12044893A JPH06306274A JP H06306274 A JPH06306274 A JP H06306274A JP 12044893 A JP12044893 A JP 12044893A JP 12044893 A JP12044893 A JP 12044893A JP H06306274 A JPH06306274 A JP H06306274A
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浩二 野田
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茂樹 濱口
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記成分(A)、(B)及び(C)を必須成
分とする硬化性組成物。 (A)分子中に少なくとも1個のアルケニル基を有し、
Mw/Mnが1.6以下で数平均分子量が6,000以
上であるポリオキシプロピレン系重合体、(B)分子中
に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する有機化合
物、(C)ヒドロシリル化触媒、 【効果】 本発明の硬化性組成物は、硬化前においては
粘度が低く取扱いが容易であり、硬化後においては伸
び、強度などの機械的特性に優れたゴム状弾性体を与え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヒドロシリル化によっ
て硬化する、特定の分子量及び分子量分布を有するポリ
オキシプロピレン系重合体を含有する、新規な硬化性組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、硬化してゴム状物質を生成する硬
化性組成物としては、各種のものが開発されている。こ
の中で、1分子中に1個以上のアルケニル基を有する有
機重合体を、1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル
基を有する化合物で架橋するものは、速硬化性と深部硬
化性に優れた硬化系として知られている。しかし、ポリ
オキシプロピレン系重合体を、上述のヒドロシリル化を
利用する硬化系に適用した場合、アルケニル基を有する
ポリオキシプロピレン系重合体の分子量が低い場合に
は、良好なゴム状弾性挙動を示す硬化物が得られず、ま
た、分子量分布が広い場合には、硬化前の粘度が高くな
り取扱いが困難になるという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の欠点を克服し、硬化前においては低粘度で取扱いが容
易で、かつ硬化後は優れた機械物性を示す硬化性組成物
を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる事
情に鑑み鋭意検討の結果、高分子量でありかつ分子量分
布が狭い、アルケニル基を有するポリオキシプロピレン
系重合体を用いることにより、硬化前においては低粘度
であり取扱いが容易であり、硬化後は優れた機械物性を
示す硬化物を与えることを見いだし、本発明に至った。
【0005】すなわち、本発明は、下記成分(A)、
(B)及び(C)を必須成分とする硬化性組成物であ
る。 (A)分子中に少なくとも1個のアルケニル基を有し、
Mw/Mnが1.6以下で数平均分子量が6,000以
上であるポリオキシプロピレン系重合体、(B)分子中
に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する有機化合
物、(C)ヒドロシリル化触媒、
【0006】本発明の(A)成分である、分子中に少な
くとも1個のアルケニル基を有するポリオキシプロピレ
ン系重合体は線状でも、枝分かれ状でもよく、あるい
は、これらの混合物であってもよい。このポリオキシプ
ロピレン系重合体の数平均分子量(Mn)としては6,
000以上のものが有効に使用されうるが、好ましくは
6,000〜40,000の数平均分子量を有するもの
がよい。
【0007】さらに、このポリオキシプロピレン系重合
体においては、重量平均分子量と数平均分子量との比
(Mw/Mn)が1.6以下であり、極めて分子量分布
が狭い(単分散性が大きい)。Mw/Mnの値は好まし
くは1.5以下であり、さらに好ましくは1.4以下で
ある。分子量分布は、各種の方法で測定可能であるが、
通常はゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)法での測定
が一般的である。このように数平均分子量が大きいにも
かかわらず分子量分布が狭いので、本発明の組成物は、
硬化前においては粘度が低く取扱いが容易であり、硬化
後においては良好なゴム状弾性挙動を示す。
【0008】高分子量で分子量分布が狭く官能基を有す
るポリオキシプロピレン系重合体は、オキシプロピレン
の通常の重合法(苛性アルカリを用いるアニオン重合
法)やこの重合体を原料とした鎖延長反応方法によって
得ることは極めて困難であるが、特殊な重合法である特
開昭61−197631号、特開昭61−215622
号、特開昭61−215623号、特開昭61−218
632号、特公昭46−27250号及び特公昭59−
15336号等に記載された方法により得ることができ
る。このポリオキシプロピレン系重合体が有するアルケ
ニル基としては、炭素−炭素2重結合を持つ基であれば
特に制限されないが、式(I):
【0009】
【化1】
【0010】(式中R1は水素またはメチル基)で示さ
れるアルケニル基が好適である。(A)成分のアルケニ
ル基は、分子末端にあっても分子中にあっても良いが、
本発明の組成物を用いてゴム状硬化物を作成する場合に
は、分子末端にある方が有効網目鎖長が長くなるので好
ましい。(A)成分を具体的に記述すると、まず式(I
I):
【0011】
【化2】
【0012】(式中R1は水素またはメチル基、R2は炭
素数1〜20の2価の炭化水素基で1個以上のエーテル
結合が含有されてもよく、R3はポリオキシプロピレン
系重合体であり、aは正の整数である。)で表されるエ
ーテル結合を有する重合体が挙げられる。このR2とし
ては、具体的には、
【0013】
【化3】
【0014】などが挙げられる。合成上の容易さから−
CH2−が好ましい。次に一般式(III)
【0015】
【化4】
【0016】(式中R1は水素またはメチル基、R2は炭
素数1〜20の2価の炭化水素基で1個以上のエーテル
結合が含有されてもよく、R3はポリオキシプロピレン
系重合体であり、aは正の整数である。)で表されるエ
ステル結合を有する重合体が挙げられる。次に一般式
(IV)
【0017】
【化5】
【0018】(式中R1は水素またはメチル基、R3はポ
リオキシプロピレン系重合体であり、aは正の整数であ
る。)で表される重合体が挙げられる。次に一般式
(V)
【0019】
【化6】
【0020】(式中R1は水素またはメチル基、R2は炭
素数1〜20の2価の炭化水素基で1個以上のエーテル
結合が含有されてもよく、R3はポリオキシプロピレン
系重合体であり、aは正の整数である。)で表されるカ
ーボネート結合を有する重合体が挙げられる。
【0021】本発明の(A)成分としてポリオキシプロ
ピレン系重合体にアルケニル基を導入する方法について
は、種々提案されているものを用いることができるが、
例えば末端、主鎖あるいは側鎖に水酸基、アルコキシド
基等の官能基を有するポリオキシプロピレン系重合体
に、上記官能基に対して反応性を示す活性基とアルケニ
ル基を同一分子中に有する有機化合物を反応させること
により、アルケニル基を末端、主鎖あるいは側鎖に導入
することができる。上記官能基に対して反応性を示す活
性基とアルケニル基を同一分子中に有する有機化合物の
例としては、アクリル酸、メタクリル酸、ビニル酢酸、
アクリル酸クロライド、アクリル酸ブロマイド等のC3
〜C20の不飽和脂肪酸、酸ハライド、酸無水物や、アリ
ルクロロホルメート、アリルブロモホルメート等のC3
〜C20の不飽和脂肪酸置換炭酸ハライド、アリルクロラ
イド、アリルブロマイド、ビニル(クロロメチル)ベン
ゼン、アリル(クロロメチル)ベンゼン、アリル(ブロ
モメチル)ベンゼン、アリル(クロロメチル)エーテ
ル、アリル(クロロメトキシ)ベンゼン、1−ブテニル
(クロロメチル)エーテル、1−ヘキセニル(クロロメ
トキシ)ベンゼン、アリルオキシ(クロロメチル)ベン
ゼン等が挙げられる。
【0022】本発明の(A)成分である、分子量分布が
狭くかつ高分子量の、アルケニル基を有するポリオキシ
プロピレン系重合体は、特願平1−322186、特願
平1−326445、特願平2−97070、特願平2
−129475、特願平2−162283、特願平2−
162284、特願平2−162285、特願平2−2
11283、特願平2−211284、特願平2−26
8193、特願平2−319846、特願平3−235
430、特願平4−40115、特願平4−4011
6、特願平4−96047、特願平4−220924、
特願平4−220925、特願平4−220926、特
願平4−240123、特願平4−290951、特願
平4−314989、特願平4−314990、特願平
4−358655にも適用が可能である。
【0023】本発明の(B)成分である、分子中に少な
くとも2個のヒドロシリル基を有する有機化合物として
は、特に制限はないが、ヒドロシリル基を構成する基を
具体的に例示するならば、
【0024】
【化7】
【0025】などの珪素原子を2個以上含む基、
【0026】
【化8】
【0027】(Rは、H、OSi(CH33および炭素
数が1〜10の有機基より選ばれる基であり、それぞれ
のRは同じでも異なっていてもよい。m、nは正の整数
で、かつ2≦m+n≦50)
【0028】
【化9】
【0029】(式中、Rは上に同じ、mは正の整数、
n、p、qは0または正の整数で、かつ1≦m+n+p
+q≦50)
【0030】
【化10】
【0031】(式中、Rは上に同じ、mは正の整数、n
は0または正の整数で、かつ2≦m+n≦50)などで
示される鎖状、枝分かれ状、環状の各種などで示される
各種の多価ハイドロジェンシロキサンより誘導された基
などが挙げられる。上記の各種のヒドロシリル基を構成
する基のうち、本発明のヒドロシリル基含有有機化合物
および(A)成分に対する相溶性を損なう可能性が少な
いという点から、ヒドロシリル基を構成する基の部分の
分子量は500以下が望ましく、さらにヒドロシリル基
の反応性も考慮すれば、下記のものが好ましい。
【0032】
【化11】
【0033】(式中、pは正の整数、qは0または正の
整数であり、かつ2≦p+q≦4)
【0034】
【化12】
【0035】本発明の(B)成分化合物に於いて、同一
分子中にヒドロシリル基を構成する基が2個以上存在す
る場合には、それらは互いに同一であっても異なってい
ても構わない。(B)成分中に含まれるトータルのヒド
ロシリル基の個数については少なくとも1分子中に2個
あればよいが、2〜15個が好ましく、3〜12個が特
に好ましい。本発明のヒドロシリル基含有有機化合物
{(B)成分}をヒドロシリル化触媒存在下に、アルケ
ニル基を含有する重合体{(A)成分}と混合してヒド
ロシリル化反応により硬化させる場合には、該ヒドロシ
リル基の個数が2より少ないと硬化が遅く硬化不良を起
こす場合が多い。また該ヒドロシリル基の個数が15よ
り多くなると、該硬化剤の安定性が悪くなり、そのうえ
硬化後も多量のヒドロシリル基が硬化物中に残存し、ボ
イドやクラックの原因となる。
【0036】(B)成分のヒドロシリル基含有化合物と
しては特に制限はないが、低分子量のものから重合体に
いたる各種の化合物を用いることができる。具体的に例
示すると、式(VI)
【0037】
【化13】
【0038】(式中、Xは上記のヒドロシリル基を構成
する基、R1、R2、R3は、式(II)におけるR1
2、R3とそれぞれ同じものを用いることができる。)
で表されるエーテル結合を有する化合物、式(VII)
【0039】
【化14】
【0040】(式中、Xは上記のヒドロシリル基を構成
する基、R1、R2、R3は、式(III)におけるR1
2、R3とそれぞれ同じものを用いることができる。)
で表されるエステル結合を有する化合物、式(VIII)
【0041】
【化15】
【0042】(式中、Xは上記のヒドロシリル基を構成
する基、R1、R3は、式(IV)におけるR1、R3とそれ
ぞれ同じものを用いることができる。)で表される炭化
水素系の化合物、さらに式(IX)
【0043】
【化16】
【0044】(式中、Xは上記のヒドロシリル基を構成
する基、R1、R2、R3は、式(V)におけるR1
2、R3とそれぞれ同じものを用いることができる。)
で表されるカーボネート結合を有する化合物を挙げるこ
とができる。
【0045】(B)成分として有機重合体を用いる場
合、重合体は線状でも枝分かれ状でもよく、分子量は5
00〜50,000の任意のものが好適に使用できる
が、5,000〜40,000のものが特に好ましい。
(B)成分のヒドロシリル基は、分子末端にあっても分
子中にあっても良いが、本発明の組成物を用いてゴム状
硬化物を作成する場合には、分子末端にある方が有効網
目鎖長が長くなるので好ましい。
【0046】(B)成分の製造方法としては特に制限は
なく、任意の方法を用いればよい。例えば(i)分子内
にSi−Cl基をもつ有機化合物をLiAlH4、Na
BH4などの還元剤で処理して該化合物中のSi−Cl
基をSi−H基に還元する方法、(ii)分子内にある官
能基Xを持つ有機化合物と、分子内に上記官能基と反応
する官能基Y及びヒドロシリル基を同様にもつ化合物と
を反応させる方法、(iii)アルケニル基をもつ有機化合
物に対して少なくとも2個のヒドロシリル基を持つポリ
ヒドロシラン化合物を選択ヒドロシリル化することによ
り、反応後もヒドロシリル基を該化合物の分子中に残存
させる方法などが考えられる。これらのうち(iii)の方
法が特に好ましい。
【0047】本発明の(C)成分であるヒドロシリル化
触媒については、特に制限はなく、任意のものが使用で
きる。具体的には、白金の単体;アルミナ、シリカ、カ
ーボンブラック等の担体に固体白金を担持させたもの;
塩化白金酸;塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、ケ
トン等との錯体;白金−オレフィン錯体{例えば、Pt
(CH2=CH22(PPh32、Pt(CH2=C
22Cl2};白金−ビニルシロキサン錯体{例え
ば、Ptn(ViMe2SiOSiMe2Vi)m、Pt
[(MeViSiO)4m};白金−ホスフィン錯体
{例えば、Pt(PPh34、Pt(PBu34};白
金−ホスファイト錯体(例えば、Pt[P(OP
h)34、Pt[P(OBu)34(式中、Meはメチ
ル基、Buはブチル基、Viはビニル基、Phはフェニ
ル基を表し、m、nは整数を表す);ジカルボニルジク
ロロ白金、また、アシュビー(Ashby)の米国特許
第3159601および、3159662号明細書中に
記載された白金−炭化水素複合体、並びにラモロー(L
emoreaux)の米国特許第3220972号明細
書中に記載された白金アルコラート触媒も挙げられる。
さらに、モディック(Modic)の米国特許第351
6946号明細書中に記載された塩化白金酸−オレフィ
ン複合体も本発明において有用である。
【0048】また、白金化合物以外の触媒の例として
は、RhCl(PPh33、RhCl 3、Rh/Al2
3、RuCl3、IrCl3、FeCl3、AlCl3、P
dCl2・2H2O、NiCl2、TiCl4等が挙げられ
る(Phはフェニル基を表す)。これらの触媒は単独で
使用してもよく、2種以上併用しても構わない。触媒活
性の点から塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金−
ビニルシロキサン錯体等が好ましい。触媒量としては特
に制限はないが、(A)成分中のアルケニル基1mol
に対して10-1〜10-8molの範囲で用いるのがよ
い。好ましくは10-3〜10-6molの範囲で用いるの
がよい。10-8molより少ないと硬化が充分に進行し
ない。またヒドロシリル化触媒は一般に高価で腐食性で
あり、また水素ガスが大量に発生して硬化物が発泡して
しまう場合があるので10-1molより多量に用いない
方がよい。
【0049】本発明の(A)、(B)、(C)成分に加
えて、貯蔵安定性改良剤を加える事が出来る。貯蔵安定
性改良剤としては、脂肪族不飽和結合を含有する化合
物、有機リン化合物、有機硫黄化合物、窒素含有化合
物、スズ系化合物、有機過酸化物などを好適に用いるこ
とができる。具体的には2−メチル−3−ブチン−2−
オール、ベンゾチアゾール、チアゾール、ジメチルマレ
ート、2−ペンテンニトリル、2,3−ジクロロプロペ
ンなどが挙げられ、特にポットライフ/速硬化性の両立
という点で2−メチル−3−ブチン−2−オール、チア
ゾール、ベンゾチアゾール、ジメチルマレートが好まし
いが、これらに限定されるわけではない。貯蔵安定性改
良剤の使用量は(A)成分及び(B)成分に均一に分散
する限りにおいて、ほぼ任意に選ぶことができるが、
(B)成分のSi−H基含有化合物1molに対し、1
-6〜10-1molの範囲で用いることが好ましい。こ
れは10-6mol未満では(B)成分の貯蔵安定性が充
分に改良されず、10-1molを越えると硬化を阻害す
ることがあるからである。貯蔵安定性改良剤は単独で用
いても、また2種以上を混合して用いてもよい。
【0050】本発明の組成物には更に必要に応じてその
他の充填剤、酸化防止剤、可塑剤、紫外線吸収剤、顔
料、界面活性剤などを適宜添加してもよい。前記その他
の充填剤の具体例としては、例えばシリカ微粉末、炭酸
カルシウム、クレー、タルク、酸化チタン、亜鉛華、ケ
イソウ土、硫酸バリウム、カーボンブラック等があげら
れる。特に機械物性の点からはシリカ微粉末があげら
れ、珪酸ソーダの加水分解による湿式製造法等から得ら
れる含水シリカ、および四塩化珪素などのハロゲン化珪
素あるいは有機珪素化合物の熱分解による乾式製造法等
から得られる無水シリカを用いることができる。
【0051】本発明の硬化物は種々の用途に適用するこ
とができる。例を挙げれば、成形体、接着・粘着剤、塗
料、塗膜防水剤、発泡体シーリング剤、電気・電子用ポ
ッティング剤、フィルム、化粧品、医薬用成形品、歯科
用印象剤等である。
【0052】
【実施例】以下、実施例に基づく本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらにより何ら制限を受けるもの
ではない。 合成例1 1.5リットル耐圧ガラス製反応容器に分子量15,0
00のポリオキシプロピレントリオール(Mw/Mn=
1.38、粘度89ポイズ)401g(0.081当
量)を仕込み、窒素雰囲気下にした。137℃で、滴下
ロートからナトリウムメトキシドの28%メタノール溶
液19.1g(0.099当量)を滴下し、5時間反応
させた後、減圧脱揮した。窒素雰囲気下にもどし塩化ア
リル9.0g(0.118当量)を滴下、1.5時間反
応させた後、さらにナトリウムメトキシドの28%メタ
ノール溶液5.6g(0.029当量)と塩化アリル
2.7g(0.035当量)を用いてアリル化を行なっ
た。この化合物をヘキサンに溶かしケイ酸アルミニウム
で吸着処理した後、ヘキサンを減圧除去すると311g
の黄色透明なポリマーが得られた。
【0053】比較合成例 数平均分子量が3,000のポリオキシプロピレングリ
コール420gと数平均分子量が3,000のポリオキ
シプロピレントリオール80gとを、窒素置換された耐
圧ガラス製反応容器に仕込んだ。水酸化ナトリウム40
gを加え、60℃で13時間反応させた後、ブロモクロ
ルメタン19gを60℃で10時間反応させた。(得ら
れたポリマーのMw/Mnは2.1であり、粘度は38
5ポイズであった。)続いて、塩化アリル15gを加え
36時間反応を行なった。反応終了後、減圧にして揮発
物質を除去した。内容物をビーカーに取り出しヘキサン
に溶かした。ケイ酸アルミニウムで吸着処理した後、ヘ
キサンを減圧除去し460gの黄色透明なポリマーを得
た。
【0054】合成例1及び比較合成例で得られたポリマ
ーの粘度をB型粘度計(BMタイプローターNo.4,
12rpm)を用いて、23℃で測定した。また、各ポ
リマーの平均分子量(Mn)と分子量分布(Mw/M
n)をGPCにより分析した。GPCは、ポリスチレン
ゲル(東ソー株式会社製)を充填したカラムに留出溶媒
としてテトラヒドロフランを用いて、オーブン温度40
℃で分析した。その結果を表1に示す。
【0055】
【表1】
【0056】合成例2 200mlの4つ口フラスコに、3方コック付冷却管、
均圧滴下ロート、温度計、マグネチック・チップ、ガラ
スストッパーを取り付けたものを用意した。窒素雰囲気
下で環状ポリハイドロジェンシロキサン
【0057】
【化17】
【0058】(信越化学株式会社製、LS8600)1
2.03g(50mmol)及びトルエン20mlをフ
ラスコ内に仕込んだ。1,9−デカジエン2.76g
(20mmol)、塩化白金酸触媒溶液(H2PtCl6
・6H2O 1gをエタノール1g、1,2−ジメトキ
シエタン 9gに溶かした溶液)20μlをトルエン3
0mlに溶解したものを、滴下ロート内へ仕込んだ。フ
ラスコを50℃のオイルバスにつけ、窒素雰囲気下にて
該トルエン溶液をフラスコ内へ2時間かけて滴下した。
滴下終了後50℃でさらに1時間反応させた時点で、I
Rスペクトルを測定したところ、1640cm-1の付近
のオレフィンの吸収が完全に消失していたので、この時
点で反応を終了した。反応が終了した該トルエン溶液を
塩化アンモニウム飽和水溶液(100ml×2)、交換
水(100ml×1)で洗浄後、Na2SO4で乾燥し
た。Na2SO4をろ過して取り除き、ベンゾチアゾール
(13μl、0.12mmol)を加え、揮発分をエバ
ポレートして除去後、80℃で減圧脱揮する事により、
9.11gの無色透明の液体を得た。該炭化水素系化合
物中のヒドロシリル基は2170cm-1の強い吸収とし
て確認された。また300MHzのNMRのSi−
ピークとSi−CH3 のプロトンの強度比より、該化合
物は平均して下記式の構造を有する{n=0〜2}混合
物であることがわかった。Si−H価は0.769mo
l/100gであった。
【0059】
【化18】
【0060】実施例 合成例1で得たポリオキシプロピレン系重合体、合成例
2で得られたSi−H基含有化合物、貯蔵安定性改良
剤、及び塩化白金酸触媒溶液(H2PtCl6・6H2
1gをエタノール/1,2−ジメトキシエタン(1/
9,V/V)9gに溶解したもの)を表2に示すように
計量し、混合後、減圧脱泡した。100℃、10分間硬
化させて硬化物を作成した。JISK6301に準じ、
ダンベル引っ張りを測定した。結果を表3に示す。
【0061】比較例 合成例1で得られたポリマーにかえて比較合成例で得ら
れたポリオキシプロピレン系重合体を用い、合成例2で
得られたSi−H基含有化合物、貯蔵安定性改良剤、及
び塩化白金酸触媒溶液(H2PtCl6・6H2O 1g
をエタノール/1,2−ジメトキシエタン(1/9,V
/V)9gに溶解したもの)を表2に示すように計量
し、混合後、減圧脱泡した。100℃、10分間硬化さ
せて硬化物を作成した。JISK6301に準じ、ダン
ベル引っ張りを測定した。結果を表3に示す。
【0062】
【表2】
【0063】
【表3】
【0064】
【発明の効果】以上の結果から明らかなように、本発明
の硬化性組成物は、硬化前においては粘度が低く取扱い
が容易であり、硬化後においては伸び、強度などの機械
的特性に優れたゴム状弾性体を与える。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記成分(A)、(B)及び(C)を必
    須成分とする硬化性組成物。 (A)分子中に少なくとも1個のアルケニル基を有し、
    Mw/Mnが1.6以下で数平均分子量が6,000以
    上であるポリオキシプロピレン系重合体、(B)分子中
    に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する有機化合
    物、(C)ヒドロシリル化触媒、
  2. 【請求項2】 上記成分(A)、(B)及び(C)から
    なる硬化性組成物に対して貯蔵安定性改良剤を加えた事
    を特徴とする硬化性組成物。
  3. 【請求項3】 (A)成分の重合体のMw/Mnが1.
    5以下である請求項1又は2記載の硬化性組成物。
  4. 【請求項4】 (A)成分の重合体の数平均分子量が
    6,000〜40,000である請求項1〜3のいずれ
    か1項に記載の硬化性組成物。
  5. 【請求項5】 (A)成分の重合体においてアルケニル
    基が分子鎖末端に存在する請求項1〜4のいずれか1項
    に記載の硬化性組成物。
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