JPH06304430A - 圧力スイング吸着における吸着剤の高効率利用法 - Google Patents
圧力スイング吸着における吸着剤の高効率利用法Info
- Publication number
- JPH06304430A JPH06304430A JP5099809A JP9980993A JPH06304430A JP H06304430 A JPH06304430 A JP H06304430A JP 5099809 A JP5099809 A JP 5099809A JP 9980993 A JP9980993 A JP 9980993A JP H06304430 A JPH06304430 A JP H06304430A
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- Japan
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- adsorption
- adsorbent
- adsorption tower
- gas
- tower
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- Pending
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- Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 複数基の吸着塔の吸着、減圧、それに昇圧の
工程サイクルからなる圧力スイング吸着法における吸着
塔の稼動率の向上。 【構成】 特定の吸着塔における吸着剤による特定ガス
の吸着能が余力を有する段階で、次の吸着塔による吸着
工程を開始して、各吸着塔における吸着工程を重複させ
る。複数の吸着塔における吸着、減圧、それに昇圧の工
程サイクルの中、減圧と昇圧を短縮でき、その上、吸着
塔による特定ガス吸着塔による稼動の時間を長く取るこ
とができ設備稼動率を向上することができる。
工程サイクルからなる圧力スイング吸着法における吸着
塔の稼動率の向上。 【構成】 特定の吸着塔における吸着剤による特定ガス
の吸着能が余力を有する段階で、次の吸着塔による吸着
工程を開始して、各吸着塔における吸着工程を重複させ
る。複数の吸着塔における吸着、減圧、それに昇圧の工
程サイクルの中、減圧と昇圧を短縮でき、その上、吸着
塔による特定ガス吸着塔による稼動の時間を長く取るこ
とができ設備稼動率を向上することができる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、空気中の酸素あるいは
窒素の回収等、吸着剤の吸着力の圧力による変化によっ
て、ガス中の特定成分を濃縮・回収する圧力スイング吸
着法に関する。
窒素の回収等、吸着剤の吸着力の圧力による変化によっ
て、ガス中の特定成分を濃縮・回収する圧力スイング吸
着法に関する。
【０００２】
【従来の技術】かかる圧力スイング吸着法による特定ガ
ス成分の回収自体は、特公昭６３−５８６１４号公報、
特開平３−２２９６１１号公報、特開平４−７７６８１
号公報等に記載されているように広く知られているもの
で、空気中からの酸素の分離・回収を一例に説明する
と、通常、ゼオライトを酸素吸着剤として充填した吸着
塔を複数配置した設備によって、空気を導入して窒素を
吸着剤に吸着させる吸着工程、吸着した窒素を減圧によ
って放出する減圧工程、さらに、昇圧ガスを導入して減
圧後の吸着剤の吸着能を復帰させるための昇圧工程から
なるサイクルを各吸着塔毎に交互に組み合わせて連続操
業を行っている。
ス成分の回収自体は、特公昭６３−５８６１４号公報、
特開平３−２２９６１１号公報、特開平４−７７６８１
号公報等に記載されているように広く知られているもの
で、空気中からの酸素の分離・回収を一例に説明する
と、通常、ゼオライトを酸素吸着剤として充填した吸着
塔を複数配置した設備によって、空気を導入して窒素を
吸着剤に吸着させる吸着工程、吸着した窒素を減圧によ
って放出する減圧工程、さらに、昇圧ガスを導入して減
圧後の吸着剤の吸着能を復帰させるための昇圧工程から
なるサイクルを各吸着塔毎に交互に組み合わせて連続操
業を行っている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この圧力ス
イング吸着設備における特定ガス成分の回収における吸
着塔の稼動は、吸着剤による吸着工程時のみが機能して
いる。したがって、減圧工程、昇圧工程はこの吸着工程
の後処理と前処理のための工程であり、設備そのものか
ら見れば、非稼動中であるといえる。
イング吸着設備における特定ガス成分の回収における吸
着塔の稼動は、吸着剤による吸着工程時のみが機能して
いる。したがって、減圧工程、昇圧工程はこの吸着工程
の後処理と前処理のための工程であり、設備そのものか
ら見れば、非稼動中であるといえる。
【０００４】図６は、吸着塔をＡ、Ｂ、Ｃの３基設置し
た圧力スイング吸着設備の稼動状態を示す図である。
た圧力スイング吸着設備の稼動状態を示す図である。
【０００５】同図において、それぞれのＡ、Ｂ、Ｃの吸
着塔における吸着工程は、吸着、減圧、それに昇圧の３
つの工程からなる３分のサイクルの中で、１分を占める
のみで、設備全体から見ると見掛け上連続的な稼動が行
われている。しかし、各吸着塔単位でみると、それぞれ
の吸着剤による吸着が行われている稼動率は１／３であ
るに過ぎない。
着塔における吸着工程は、吸着、減圧、それに昇圧の３
つの工程からなる３分のサイクルの中で、１分を占める
のみで、設備全体から見ると見掛け上連続的な稼動が行
われている。しかし、各吸着塔単位でみると、それぞれ
の吸着剤による吸着が行われている稼動率は１／３であ
るに過ぎない。
【０００６】本発明の目的は、かかる複数基の吸着塔の
吸着、減圧、それに昇圧の工程サイクルからなる圧力ス
イング吸着法における吸着塔の稼動率を向上するための
手段を提供することにある。
吸着、減圧、それに昇圧の工程サイクルからなる圧力ス
イング吸着法における吸着塔の稼動率を向上するための
手段を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明は、特定の成分ガ
スを吸着する吸着剤を充填した複数の吸着塔をそれぞれ
処理気体を導入して特定のガス成分を吸着剤に吸着させ
る吸着工程と、吸着した特定成分ガスを減圧によって放
出する減圧工程と、さらに、昇圧ガスを導入して減圧後
の吸着塔内の圧力を復帰させるための昇圧工程からなる
サイクルを各吸着塔毎に交互に組み合わせた圧力スイン
グ吸着法において、特定の吸着塔における吸着剤による
特定ガスの吸着能が余力を有する段階で、次の吸着塔に
よる吸着工程を開始する圧力スイング吸着における吸着
剤の高効率利用法である。
スを吸着する吸着剤を充填した複数の吸着塔をそれぞれ
処理気体を導入して特定のガス成分を吸着剤に吸着させ
る吸着工程と、吸着した特定成分ガスを減圧によって放
出する減圧工程と、さらに、昇圧ガスを導入して減圧後
の吸着塔内の圧力を復帰させるための昇圧工程からなる
サイクルを各吸着塔毎に交互に組み合わせた圧力スイン
グ吸着法において、特定の吸着塔における吸着剤による
特定ガスの吸着能が余力を有する段階で、次の吸着塔に
よる吸着工程を開始する圧力スイング吸着における吸着
剤の高効率利用法である。
【０００８】本発明を実施するに当たっては、従来法に
おける複数の吸着塔に加えて、さらに、１基以上の吸着
塔を付加して、これを、各塔の操業サイクルに組み合わ
せることによって、吸着剤の吸着能に無理な負荷を与え
ることなく、スムーズな態様が可能となる。
おける複数の吸着塔に加えて、さらに、１基以上の吸着
塔を付加して、これを、各塔の操業サイクルに組み合わ
せることによって、吸着剤の吸着能に無理な負荷を与え
ることなく、スムーズな態様が可能となる。
【０００９】
【作用】複数の吸着塔における吸着、減圧、それに昇圧
の工程サイクルの中、吸着塔による特定ガス吸着塔によ
る稼動の時間（吸着工程）を長く取ることができ、設備
稼動率を向上することができる。
の工程サイクルの中、吸着塔による特定ガス吸着塔によ
る稼動の時間（吸着工程）を長く取ることができ、設備
稼動率を向上することができる。
【００１０】
【実施例】図１は、本発明を空気から酸素を分離・回収
に適用するために、従来の３基の吸着塔に代えて第４の
吸着塔を付加した圧力スイング吸着塔設備の概要を示
す。
に適用するために、従来の３基の吸着塔に代えて第４の
吸着塔を付加した圧力スイング吸着塔設備の概要を示
す。
【００１１】同図において、吸着剤としてゼオライトを
充填した４基のそれぞれの吸着塔１Ａ〜１Ｄには原料空
気が、フィルタ２、原料ブロア３、開閉弁４を有する配
管５を介して供給される。６は、吸着工程において窒素
を吸着したのちの高濃度の酸素を製品として取り出すた
めに開閉弁７を設けた配管を示す。８はそれぞれの吸着
塔１Ａ〜１Ｄにおける吸着工程が終了したのちの減圧工
程において、開閉弁９を開にし、真空ポンプ１０により
吸着した窒素を吸引しオフガスとして排出するための配
管を示す。１１は各吸着塔の減圧工程が終了したのち、
弁１２，弁１４を介して回収酸素を昇圧供給する（昇圧
工程）ための配管を示す。
充填した４基のそれぞれの吸着塔１Ａ〜１Ｄには原料空
気が、フィルタ２、原料ブロア３、開閉弁４を有する配
管５を介して供給される。６は、吸着工程において窒素
を吸着したのちの高濃度の酸素を製品として取り出すた
めに開閉弁７を設けた配管を示す。８はそれぞれの吸着
塔１Ａ〜１Ｄにおける吸着工程が終了したのちの減圧工
程において、開閉弁９を開にし、真空ポンプ１０により
吸着した窒素を吸引しオフガスとして排出するための配
管を示す。１１は各吸着塔の減圧工程が終了したのち、
弁１２，弁１４を介して回収酸素を昇圧供給する（昇圧
工程）ための配管を示す。
【００１２】そして、各吸着塔Ａ〜Ｄにおける吸着、減
圧、それに昇圧の圧力スイングのための工程サイクルの
中の吸着工程を、吸着塔ＡとＢ、ＢとＣ、ＣとＤ、それ
に、ＤとＡにおいて重複させて実施する。
圧、それに昇圧の圧力スイングのための工程サイクルの
中の吸着工程を、吸着塔ＡとＢ、ＢとＣ、ＣとＤ、それ
に、ＤとＡにおいて重複させて実施する。
【００１３】図２は、この各吸着塔Ａ〜Ｄの操業サイク
ルの組合せ態様を示し、図３−Ｉ〜IVは、この時の各吸
着塔でのガス流れを示す。
ルの組合せ態様を示し、図３−Ｉ〜IVは、この時の各吸
着塔でのガス流れを示す。
【００１４】同図に示すように、第１の吸着塔Ａの１分
間の吸着塔工程が終了する前、吸着塔の吸着工程の半分
の３０秒が経過したのち、第２の吸着塔Ｂの弁４Ｂ及び
弁７Ｂを開放して原料空気を導入して吸着工程を開始す
る。この時のガス流れを図３−Ｉに示す。第２の吸着塔
Ｂの吸着工程開始後３０秒を経過したのち、第１の吸着
塔Ａへの導入弁４Ａと製品酸素を導出するための弁７Ａ
を閉じると共に、弁９Ａを開放し、真空ポンプ１０にて
吸着した窒素を吸引しオフガスとして排出する減圧工程
を開始する（図３−II）。その間、第２の吸着塔Ｂの吸
着工程は続行すると共に、次の昇圧工程を終了した第３
の吸着塔Ｃの吸着工程を開始する。３０秒間の減圧工程
が完了すると、弁９Ａを閉、弁１４Ａが開となり、昇圧
工程が行われる（図３−III ）。３０秒間の昇圧工程が
完了すると、最初の吸着工程が開始される（図３−I
V）。
間の吸着塔工程が終了する前、吸着塔の吸着工程の半分
の３０秒が経過したのち、第２の吸着塔Ｂの弁４Ｂ及び
弁７Ｂを開放して原料空気を導入して吸着工程を開始す
る。この時のガス流れを図３−Ｉに示す。第２の吸着塔
Ｂの吸着工程開始後３０秒を経過したのち、第１の吸着
塔Ａへの導入弁４Ａと製品酸素を導出するための弁７Ａ
を閉じると共に、弁９Ａを開放し、真空ポンプ１０にて
吸着した窒素を吸引しオフガスとして排出する減圧工程
を開始する（図３−II）。その間、第２の吸着塔Ｂの吸
着工程は続行すると共に、次の昇圧工程を終了した第３
の吸着塔Ｃの吸着工程を開始する。３０秒間の減圧工程
が完了すると、弁９Ａを閉、弁１４Ａが開となり、昇圧
工程が行われる（図３−III ）。３０秒間の昇圧工程が
完了すると、最初の吸着工程が開始される（図３−I
V）。
【００１５】このようにして、各吸着塔における吸着工
程の開始を、先の吸着塔における吸着工程の中間過程の
段階で開始することによって、設備全体として吸着剤を
高効率に利用することができる。
程の開始を、先の吸着塔における吸着工程の中間過程の
段階で開始することによって、設備全体として吸着剤を
高効率に利用することができる。
【００１６】本発明における吸着後の減圧、昇圧の各工
程の時間を従来の半分の３０秒に低減しても全体操作に
全く影響を与えることはない。
程の時間を従来の半分の３０秒に低減しても全体操作に
全く影響を与えることはない。
【００１７】図２に示す４基の吸着塔の操業サイクル図
において、吸着工程が占める期間は、先の従来の吸着設
備における１／３から、２／４に増大しており、その分
だけ、本発明における吸着設備の稼動率は（２／４）／
（１／３）、すなわち３／２倍に増大することが分か
る。
において、吸着工程が占める期間は、先の従来の吸着設
備における１／３から、２／４に増大しており、その分
だけ、本発明における吸着設備の稼動率は（２／４）／
（１／３）、すなわち３／２倍に増大することが分か
る。
【００１８】具体的には、図４に示す通り、単位ガス量
の酸素を製造するに当たり、従来３基分の吸着剤が必要
であったものが、本発明により２基分（０．５×４基）
にすることが可能となる。
の酸素を製造するに当たり、従来３基分の吸着剤が必要
であったものが、本発明により２基分（０．５×４基）
にすることが可能となる。
【００１９】上記実施例においては、従来の３基操業に
対して、１基を付加しての操業の例について説明した
が、図５に示すとおり、従来の３基操業においても実施
可能である。但し、この場合は、真空ポンプの不作用時
間が生じ、設備としての効率は４塔式に比べると悪い。
対して、１基を付加しての操業の例について説明した
が、図５に示すとおり、従来の３基操業においても実施
可能である。但し、この場合は、真空ポンプの不作用時
間が生じ、設備としての効率は４塔式に比べると悪い。
【００２０】
【発明の効果】本発明によって以下の効果を奏すること
ができる。
ができる。
【００２１】（１）単位吸着剤当たりの特定ガス成分の
吸着量を増大することができ、その分だけ設備の稼動効
率を上げることができる。
吸着量を増大することができ、その分だけ設備の稼動効
率を上げることができる。
【００２２】したがって、単位吸着剤当たりの発生ガス
量が増大する。
量が増大する。
【００２３】（２）従来法に比べて設置スペースがコン
パクトになる。
パクトになる。
【図１】 本発明を実施するための設備の概要を示す。
【図２】 図１に示す設備を使用しての本発明の実施態
様を示す。
様を示す。
【図３】 各吸着塔でのガス流れを示す。
【図４】 単位ガス量の酸素製造に必要な吸着剤と機器
を示す。
を示す。
【図５】 ３塔式での吸着工程のタイムサイクルを示
す。
す。
【図６】 従来の圧力スイング吸着法における工程図を
示す。
示す。
１Ａ，１Ｂ，１Ｃ，１Ｄ 吸着塔 ２ フィルタ ３ 昇圧ブロア ４，７，９，１３，１４ 各Ａ〜Ｄの開閉弁 ５ 空気導入配管 ６ 製品ガス導出配管 ８ オフガス排出配管 １０ 真空ポンプ １１ 昇圧用配管 １２ 手動弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮内 淳 福岡県北九州市戸畑区大字中原46−59 新 日本製鐵株式会社機械・プラント事業部内
Claims (1)
- 【請求項１】 特定の成分ガスを吸着する吸着剤を充填
した複数の吸着塔をそれぞれ処理気体を導入して特定の
ガス成分を吸着剤に吸着させる吸着工程と、吸着した特
定成分ガスを減圧によって放出する減圧工程と、さら
に、昇圧ガスを導入して減圧後の吸着塔内の圧力を復帰
させるための昇圧工程からなるサイクルを各吸着塔毎に
交互に組み合わせた圧力スイング吸着法において、特定
の吸着塔における吸着剤による特定ガスの吸着能が余力
を有する段階で、次の吸着塔による吸着工程を開始する
圧力スイング吸着における吸着剤の高効率利用法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5099809A JPH06304430A (ja) | 1993-04-26 | 1993-04-26 | 圧力スイング吸着における吸着剤の高効率利用法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5099809A JPH06304430A (ja) | 1993-04-26 | 1993-04-26 | 圧力スイング吸着における吸着剤の高効率利用法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06304430A true JPH06304430A (ja) | 1994-11-01 |
Family
ID=14257193
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5099809A Pending JPH06304430A (ja) | 1993-04-26 | 1993-04-26 | 圧力スイング吸着における吸着剤の高効率利用法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06304430A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006282461A (ja) * | 2005-03-31 | 2006-10-19 | Osaka Gas Co Ltd | 水素製造装置の運転方法と水素製造装置 |
-
1993
- 1993-04-26 JP JP5099809A patent/JPH06304430A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006282461A (ja) * | 2005-03-31 | 2006-10-19 | Osaka Gas Co Ltd | 水素製造装置の運転方法と水素製造装置 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020201 |