JPH06303758A - 超電導回転電機の回転子 - Google Patents
超電導回転電機の回転子Info
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- JPH06303758A JPH06303758A JP5084617A JP8461793A JPH06303758A JP H06303758 A JPH06303758 A JP H06303758A JP 5084617 A JP5084617 A JP 5084617A JP 8461793 A JP8461793 A JP 8461793A JP H06303758 A JPH06303758 A JP H06303758A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
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- Superconductive Dynamoelectric Machines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】超電導界磁巻線に電流を通電する電流リードを
冷媒ガスで冷却する場合、電流リードから排出されるガ
ス冷媒の温度にかかわらず、高電圧印加による絶縁破壊
をなくして、安全性を高めることにある。 【構成】液体ヘリウムにより冷却される超電導界磁巻線
に冷却パスを有する電流リードを接続すると共に、この
電流リードの冷却パスに低温のヘリウムガスを流通させ
て電流リードを冷却する超電導回転電機の回転子におい
て、電流リードの端部に接続された冷媒ガス排出管5と
冷媒回収管につながる連結管18との間をGFRP製管
31aの両端部の外面側または内面側に金属管31b,
31cを挿入して接着する構成の絶縁継手31により接
続したものである。
冷媒ガスで冷却する場合、電流リードから排出されるガ
ス冷媒の温度にかかわらず、高電圧印加による絶縁破壊
をなくして、安全性を高めることにある。 【構成】液体ヘリウムにより冷却される超電導界磁巻線
に冷却パスを有する電流リードを接続すると共に、この
電流リードの冷却パスに低温のヘリウムガスを流通させ
て電流リードを冷却する超電導回転電機の回転子におい
て、電流リードの端部に接続された冷媒ガス排出管5と
冷媒回収管につながる連結管18との間をGFRP製管
31aの両端部の外面側または内面側に金属管31b,
31cを挿入して接着する構成の絶縁継手31により接
続したものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超電導回転電機の回転子
に関する。
に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、超電導線を回転界磁巻線として利
用した所謂超電導回転子を備えた回転電機、例えば発電
機が開発されている。超電導線を用いた界磁巻線は、そ
の超電導性を維持するために、4k程度の極低温に冷却
しなければならず、そのため冷却媒体として液体ヘリウ
ムを用いる場合が多い。また、界磁巻線に通電する電流
リードも、界磁巻線への侵入熱を少なくするために冷却
する必要がある。
用した所謂超電導回転子を備えた回転電機、例えば発電
機が開発されている。超電導線を用いた界磁巻線は、そ
の超電導性を維持するために、4k程度の極低温に冷却
しなければならず、そのため冷却媒体として液体ヘリウ
ムを用いる場合が多い。また、界磁巻線に通電する電流
リードも、界磁巻線への侵入熱を少なくするために冷却
する必要がある。
【0003】一方、界磁巻線を含む回転子を冷却した液
体ヘリウムは、熱伝導や輻射熱等の侵入熱によって気化
し、ヘリウムガスとなる。従って、このヘリウムガスを
回収するにあたっては、トルクチューブや電流リード等
の熱伝導による回転子への侵入熱を抑制するため、ヘリ
ウムガスによりこれらの部材を冷却する媒体として有効
に利用した後、回収するようにしている。
体ヘリウムは、熱伝導や輻射熱等の侵入熱によって気化
し、ヘリウムガスとなる。従って、このヘリウムガスを
回収するにあたっては、トルクチューブや電流リード等
の熱伝導による回転子への侵入熱を抑制するため、ヘリ
ウムガスによりこれらの部材を冷却する媒体として有効
に利用した後、回収するようにしている。
【0004】ところで、超電導回転電機は界磁巻線のリ
アクタンスが小さいため、励磁制御を行わなくても高い
安定度が得られる。従って、特に高い界磁電圧を加える
ことなく、通常の静止超電導マグネットと同等の印加電
圧で運転でき、ヘリウムガス雰囲気での界磁電圧による
絶縁破壊を生じることはなかった。
アクタンスが小さいため、励磁制御を行わなくても高い
安定度が得られる。従って、特に高い界磁電圧を加える
ことなく、通常の静止超電導マグネットと同等の印加電
圧で運転でき、ヘリウムガス雰囲気での界磁電圧による
絶縁破壊を生じることはなかった。
【0005】図7は従来の超電導回転電機の回転子にお
ける電流リードの接続導体付近の構成例を示す縦断面図
である。同図に示すように、回転軸1内の冷媒供給管2
aを通して回転子内に供給された液体ヘリウムは界磁巻
線を冷却した後、冷媒回収管2bを通して回収される
が、回転子内で気化したヘリウムガスは図示矢印で示す
ように界磁巻線に電気的に接続され、且つ絶縁物3aで
覆われた電流リード3内の冷却パス4を通して回転軸1
の端部側に流れて電流リード3を冷却した後、電流リー
ド3の端部側のヘリウムガス排出管5より常温ダンパ6
の回転軸端側に形成された空間部7に排出され、さらに
回転軸1の端部に設けられた図示しないヘリウムトラン
スファカップリングに連通する流路8へと導かれて回収
される構造になっている。
ける電流リードの接続導体付近の構成例を示す縦断面図
である。同図に示すように、回転軸1内の冷媒供給管2
aを通して回転子内に供給された液体ヘリウムは界磁巻
線を冷却した後、冷媒回収管2bを通して回収される
が、回転子内で気化したヘリウムガスは図示矢印で示す
ように界磁巻線に電気的に接続され、且つ絶縁物3aで
覆われた電流リード3内の冷却パス4を通して回転軸1
の端部側に流れて電流リード3を冷却した後、電流リー
ド3の端部側のヘリウムガス排出管5より常温ダンパ6
の回転軸端側に形成された空間部7に排出され、さらに
回転軸1の端部に設けられた図示しないヘリウムトラン
スファカップリングに連通する流路8へと導かれて回収
される構造になっている。
【0006】この場合、電流リード3の端部は常温ダン
パ6の内周面に絶縁物9を介して取付られた接続導体1
0に電気的に接続された状態で保持されており、この接
続導体10はヘリウムガス排出管5より出たヘリウムガ
スにより冷却される。
パ6の内周面に絶縁物9を介して取付られた接続導体1
0に電気的に接続された状態で保持されており、この接
続導体10はヘリウムガス排出管5より出たヘリウムガ
スにより冷却される。
【0007】また、接続導体10には常温ダンパ6の外
周面側から絶縁物11および接続バー12を介して空間
7側へ挿通された接続スタッド13に電気的に接続さ
れ、さらに常温ダンパ6の外周面には接続バー12に電
気的に接続させてスリップリング14が取付られてい
る。
周面側から絶縁物11および接続バー12を介して空間
7側へ挿通された接続スタッド13に電気的に接続さ
れ、さらに常温ダンパ6の外周面には接続バー12に電
気的に接続させてスリップリング14が取付られてい
る。
【0008】このような従来の超電導発電機の回転子に
おいては、界磁電圧が高々10kV程度であれば、絶縁
の施されていない接続導体10の周囲の空間7に冷媒で
あるヘリウムガスが流れても絶縁破壊は生じることはな
い。
おいては、界磁電圧が高々10kV程度であれば、絶縁
の施されていない接続導体10の周囲の空間7に冷媒で
あるヘリウムガスが流れても絶縁破壊は生じることはな
い。
【0009】ところで、、近年励磁制御を行うことによ
り、超電導回転電機の安定性の利点をさらに拡大しよう
とする試みがなされている。この場合、界磁電流を急激
に変化させる必要があるため、スリップリング14での
端子電圧は数kV〜数10kVのオーダに達する。しか
し、回収されるヘリウムガス雰囲気(200k〜300
k)での絶縁破壊電圧は低いので、数kV〜数10kV
の印加電圧が電流リード3に加わった場合、絶縁破壊を
起こさない構造にする必要がある。
り、超電導回転電機の安定性の利点をさらに拡大しよう
とする試みがなされている。この場合、界磁電流を急激
に変化させる必要があるため、スリップリング14での
端子電圧は数kV〜数10kVのオーダに達する。しか
し、回収されるヘリウムガス雰囲気(200k〜300
k)での絶縁破壊電圧は低いので、数kV〜数10kV
の印加電圧が電流リード3に加わった場合、絶縁破壊を
起こさない構造にする必要がある。
【0010】従って、電流リード端部の外周囲や電流リ
ードとスリップリングをつなぐ接続導体の周囲に雰囲気
ガスとして、低温又は常温ガスのヘリウムが流動又は滞
留することがないように、その電流リードのヘリウムガ
ス排出孔とヘリウムトランスファカップリングを絶縁物
により連通させれば良い。
ードとスリップリングをつなぐ接続導体の周囲に雰囲気
ガスとして、低温又は常温ガスのヘリウムが流動又は滞
留することがないように、その電流リードのヘリウムガ
ス排出孔とヘリウムトランスファカップリングを絶縁物
により連通させれば良い。
【0011】図8はこのような構造を有する超電導回転
電機の回転子の縦断面図を示すものであり、また図9は
図8の“A”部を拡大して示す図である。なお、図7と
同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
電機の回転子の縦断面図を示すものであり、また図9は
図8の“A”部を拡大して示す図である。なお、図7と
同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0012】図8に示すように、電流リード3端部のヘ
リウムガス排出管5にはフランジを有し、このフランジ
には電気的絶縁性が高く、200k以下の低温にも耐え
るガラスファイバ強化プラスチック(以下GFRPと称
す)製の絶縁継手15のフランジが図9に示すようにゴ
ムパッキン16を介してボルト17により結合されてい
る。
リウムガス排出管5にはフランジを有し、このフランジ
には電気的絶縁性が高く、200k以下の低温にも耐え
るガラスファイバ強化プラスチック(以下GFRPと称
す)製の絶縁継手15のフランジが図9に示すようにゴ
ムパッキン16を介してボルト17により結合されてい
る。
【0013】また、この絶縁継手15のヘリウムガス下
流側のフランジにはヘリウムガス排出管5と同材あるい
は異材の金属製連結管18のフランジがシリコン系、ニ
トリル系等のゴムパッキン19を介してボルト20にて
結合されている。この金属製連結管18のヘリウムガス
下流側は冷媒回収管21に連通している。
流側のフランジにはヘリウムガス排出管5と同材あるい
は異材の金属製連結管18のフランジがシリコン系、ニ
トリル系等のゴムパッキン19を介してボルト20にて
結合されている。この金属製連結管18のヘリウムガス
下流側は冷媒回収管21に連通している。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】このような構成の超電
導発電機の回転子において、回転子内で気化した低温の
ヘリウムガスは電流リード3を冷却した後、絶縁継手1
5と金属製連結管18内を経由して回転軸1の端部側に
形成された空間7と隔離されて回収される。
導発電機の回転子において、回転子内で気化した低温の
ヘリウムガスは電流リード3を冷却した後、絶縁継手1
5と金属製連結管18内を経由して回転軸1の端部側に
形成された空間7と隔離されて回収される。
【0015】そして、空間7は通常大気圧下の空気で満
たされているので、高電圧印加による絶縁破壊により電
流リード3あるいは接続導体10から回転軸1に放電す
ることはない。
たされているので、高電圧印加による絶縁破壊により電
流リード3あるいは接続導体10から回転軸1に放電す
ることはない。
【0016】しかしながら、ヘリウムガス排出管5と絶
縁継手15およびこの絶縁継手15と金属製連結管18
とのフランジ接続部に設けられているシール用のゴムパ
ッキン16,18は、一般に233k(−40℃)〜2
43k(−30℃)以下の低温環境下に置かれると劣化
によりシール性が失われる。
縁継手15およびこの絶縁継手15と金属製連結管18
とのフランジ接続部に設けられているシール用のゴムパ
ッキン16,18は、一般に233k(−40℃)〜2
43k(−30℃)以下の低温環境下に置かれると劣化
によりシール性が失われる。
【0017】このため、ヘリウムガス排出管5を通過す
るヘリウムガスの温度が前記温度以下の場合、漏れたヘ
リウムガスが空間7内に流れ込んで滞留すると、高印加
電圧により絶縁破壊を生じてしまう。また、200k以
下の低温でも劣化のない金属製パッキンは、GFRP製
の絶縁継手15のフランジとして用いることはできな
い。
るヘリウムガスの温度が前記温度以下の場合、漏れたヘ
リウムガスが空間7内に流れ込んで滞留すると、高印加
電圧により絶縁破壊を生じてしまう。また、200k以
下の低温でも劣化のない金属製パッキンは、GFRP製
の絶縁継手15のフランジとして用いることはできな
い。
【0018】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は超電導界磁巻線に電流を通電する電流リ
ードを冷媒ガスで冷却する場合、電流リードから排出さ
れる冷媒ガスの温度にかかわらず高電圧印加により破壊
電圧が生じることのない安全性の高い超電導回転電機の
回転子を提供することにある。
で、その目的は超電導界磁巻線に電流を通電する電流リ
ードを冷媒ガスで冷却する場合、電流リードから排出さ
れる冷媒ガスの温度にかかわらず高電圧印加により破壊
電圧が生じることのない安全性の高い超電導回転電機の
回転子を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、冷媒液により冷却される超電導界磁巻線に
冷媒ガス流通路を有する電流リードを接続すると共に、
この電流リードの冷媒ガス流通路に低温の冷媒ガスを流
通させて電流リードを冷却する超電導回転電機の回転子
において、前記電流リードの端部に接続された冷媒ガス
排出管と冷媒回収管との間をガラスファィバ強化プラス
チック製管の両端部に金属管を接合した構成の絶縁継手
により接続したものである。
成するため、冷媒液により冷却される超電導界磁巻線に
冷媒ガス流通路を有する電流リードを接続すると共に、
この電流リードの冷媒ガス流通路に低温の冷媒ガスを流
通させて電流リードを冷却する超電導回転電機の回転子
において、前記電流リードの端部に接続された冷媒ガス
排出管と冷媒回収管との間をガラスファィバ強化プラス
チック製管の両端部に金属管を接合した構成の絶縁継手
により接続したものである。
【0020】
【作用】このような構成の超電導回転電機の回転子にあ
っては、電流リードから排出される冷媒ガスの温度にか
かわらず従来の数100〜数1000倍の印加電圧に耐
えるので、例えば系統安定度の高い超電導発電機の速応
励磁制御が可能となり、絶縁破壊が発生することなく、
安全性の高いものとなし得る。
っては、電流リードから排出される冷媒ガスの温度にか
かわらず従来の数100〜数1000倍の印加電圧に耐
えるので、例えば系統安定度の高い超電導発電機の速応
励磁制御が可能となり、絶縁破壊が発生することなく、
安全性の高いものとなし得る。
【0021】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を参照して説明す
る。図1は本発明の第1の実施例の要部である電流リー
ド端部側の構成を示す断面図である。なお、電流リード
端部側の構成以外は図8と同一構成なので、ここではそ
の説明を省略する。
る。図1は本発明の第1の実施例の要部である電流リー
ド端部側の構成を示す断面図である。なお、電流リード
端部側の構成以外は図8と同一構成なので、ここではそ
の説明を省略する。
【0022】第1の実施例では、図1に示すように電流
リード端部側のヘリウムガス排出管5と連結管18との
間を絶縁管と金属管の接合構成による絶縁継手31によ
り接続するようにしたものである。この絶縁継手31
は、電気的絶縁性が高く、200k以下の低温にも絶え
られるGFRP製管31aの両端部の外周面に金属管3
1b,31cの一端部をそれぞれの先端が絶縁距離を保
つように挿入し、200k以下の低温にも耐えられるエ
ポキシ系の接着剤にてGFRP製管31aに接着する構
成としたものである。
リード端部側のヘリウムガス排出管5と連結管18との
間を絶縁管と金属管の接合構成による絶縁継手31によ
り接続するようにしたものである。この絶縁継手31
は、電気的絶縁性が高く、200k以下の低温にも絶え
られるGFRP製管31aの両端部の外周面に金属管3
1b,31cの一端部をそれぞれの先端が絶縁距離を保
つように挿入し、200k以下の低温にも耐えられるエ
ポキシ系の接着剤にてGFRP製管31aに接着する構
成としたものである。
【0023】また、絶縁継手31をヘリウムガス排出管
5と連結管18とに接続するに際しては、金属管31b
の他端部に有するフランジとヘリウムガス排出管5およ
び連結管18の端部に有するフランジとを200k以下
の低温では劣化しない金属製パッキン32を介してボル
ト33により結合する。
5と連結管18とに接続するに際しては、金属管31b
の他端部に有するフランジとヘリウムガス排出管5およ
び連結管18の端部に有するフランジとを200k以下
の低温では劣化しない金属製パッキン32を介してボル
ト33により結合する。
【0024】ところで、本発明者らの調査によれば、G
FRP製管31aの径の熱収縮率はガラス繊維の沿層方
向と貫層方向での熱収縮率の異方性により、図2に示す
ように外径と内径で異なり、しかも形状異存性を有す
る。即ち、外径/内径の比が増加すると、外径の収縮率
は漸増する一方、内径の収縮率は漸減する。また、ガラ
ス含有率等、GFRPの組成を変えることにより、図2
に示すように外径あるいは内径の収縮率が銅やステンレ
ス等の金属の収縮率と同等のGFRP製管を得ることが
できる。
FRP製管31aの径の熱収縮率はガラス繊維の沿層方
向と貫層方向での熱収縮率の異方性により、図2に示す
ように外径と内径で異なり、しかも形状異存性を有す
る。即ち、外径/内径の比が増加すると、外径の収縮率
は漸増する一方、内径の収縮率は漸減する。また、ガラ
ス含有率等、GFRPの組成を変えることにより、図2
に示すように外径あるいは内径の収縮率が銅やステンレ
ス等の金属の収縮率と同等のGFRP製管を得ることが
できる。
【0025】よって、第1の実施例では金属管31b,
31cの材質をステンレスあるいは銅とし、GFRP製
管31aの内、外径は長手方向に均一で(D2 /D1 =
D2/D3 )、これら外径/内径の比は図2において、
外径の収縮率がステンレスあるいは銅の収縮率に一致す
る(同図中(イ)のケース)ようにしてある。
31cの材質をステンレスあるいは銅とし、GFRP製
管31aの内、外径は長手方向に均一で(D2 /D1 =
D2/D3 )、これら外径/内径の比は図2において、
外径の収縮率がステンレスあるいは銅の収縮率に一致す
る(同図中(イ)のケース)ようにしてある。
【0026】上記のような構成の絶縁継手31をヘリウ
ムガス排出管5と連結管18との間に接続する構成とす
れば、GFRP製管31aと金属管31b,31cとの
接着面に両者の熱収縮差によりクラック等が発生せず、
また金属管31b,31cとヘリウムガス排出管5およ
び連結管18との接合部にも金属製パッキン32を用い
ているので、200k以下の低温でも良好なシール性を
発揮させ得るものとなる。
ムガス排出管5と連結管18との間に接続する構成とす
れば、GFRP製管31aと金属管31b,31cとの
接着面に両者の熱収縮差によりクラック等が発生せず、
また金属管31b,31cとヘリウムガス排出管5およ
び連結管18との接合部にも金属製パッキン32を用い
ているので、200k以下の低温でも良好なシール性を
発揮させ得るものとなる。
【0027】従って、回転子内で気化した低温のヘリウ
ムガスは電流リードを冷却した後、その温度(200k
〜300k)にかかわらず、絶縁継手31と連結管18
内を経由し、図8に示した回転軸1の端部側に形成され
た通常大気圧の空気で満たさる空間7にリークすること
なく、冷媒回収管21に流れるので、高印加電圧により
電流リード3あるいは接続導体10が放電して絶縁破壊
することはない。
ムガスは電流リードを冷却した後、その温度(200k
〜300k)にかかわらず、絶縁継手31と連結管18
内を経由し、図8に示した回転軸1の端部側に形成され
た通常大気圧の空気で満たさる空間7にリークすること
なく、冷媒回収管21に流れるので、高印加電圧により
電流リード3あるいは接続導体10が放電して絶縁破壊
することはない。
【0028】図3は本発明の第2の実施例の要部である
電流リード端部側の構成を示す断面図であり、図1と同
一部分には同一符号を付して説明する。第2の実施例で
は、図3に示すように絶縁継手31を構成する一方の金
属管31cをヘリウムガス排気管5と同じ銅製とし、他
方の金属管31bを連結管18と同じステンレス製とし
てそれぞれGFRP製管31aの両端部の外面側に挿入
し、それぞれ接着する構成としたものである。
電流リード端部側の構成を示す断面図であり、図1と同
一部分には同一符号を付して説明する。第2の実施例で
は、図3に示すように絶縁継手31を構成する一方の金
属管31cをヘリウムガス排気管5と同じ銅製とし、他
方の金属管31bを連結管18と同じステンレス製とし
てそれぞれGFRP製管31aの両端部の外面側に挿入
し、それぞれ接着する構成としたものである。
【0029】この場合、GFRP製管31aの外径は長
手方向に均一であるが、内径は両端で異なっており(D
2 /D1 >D2 /D3 )、これら外径/内径の比は両端
の外径の収縮率が各々銅、ステンレスに一致する(図2
中の(イ)のケース)ようになっている。
手方向に均一であるが、内径は両端で異なっており(D
2 /D1 >D2 /D3 )、これら外径/内径の比は両端
の外径の収縮率が各々銅、ステンレスに一致する(図2
中の(イ)のケース)ようになっている。
【0030】このような構成としても、前述同様の作用
効果を得ることができる。図4は本発明の第3の実施例
の要部である電流リード端部側の構成を示す断面図であ
り、図1と同一部分には同一符号を付して説明する。
効果を得ることができる。図4は本発明の第3の実施例
の要部である電流リード端部側の構成を示す断面図であ
り、図1と同一部分には同一符号を付して説明する。
【0031】第3の実施例では、図4に示すように絶縁
継手31を構成する一方の金属管31cをヘリウムガス
排気管5と同じ銅製とし、GFRP製管31aの一端部
の外面側に挿入して接着し、他方の金属管31bを連結
管18と同じステンレス製とし、GFRP製管31aの
他端部の内面側に挿入して接着する構成としたものであ
る。
継手31を構成する一方の金属管31cをヘリウムガス
排気管5と同じ銅製とし、GFRP製管31aの一端部
の外面側に挿入して接着し、他方の金属管31bを連結
管18と同じステンレス製とし、GFRP製管31aの
他端部の内面側に挿入して接着する構成としたものであ
る。
【0032】この場合、GFRP製管31aの内、外径
は長手方向に均一で(D2 /D1 =D3 /D2 )、この
GFRP製管31aの組成および外径/内径の比は、外
径の熱収縮率が銅に、内径の熱収縮率がステンレスに一
致する(図2中の(イ)のケース)ようになっている。
は長手方向に均一で(D2 /D1 =D3 /D2 )、この
GFRP製管31aの組成および外径/内径の比は、外
径の熱収縮率が銅に、内径の熱収縮率がステンレスに一
致する(図2中の(イ)のケース)ようになっている。
【0033】このような構成としても、前述同様の作用
効果を得ることができる。図5は本発明の第4の実施例
の要部である電流リード端部側の構成を示す断面図であ
り、図1と同一部分には同一符号を付して説明する。
効果を得ることができる。図5は本発明の第4の実施例
の要部である電流リード端部側の構成を示す断面図であ
り、図1と同一部分には同一符号を付して説明する。
【0034】第4の実施例では、図5に示すように絶縁
継手31を構成する一方の金属管31cをヘリウムガス
排気管5と同じ銅製とし、他方の金属管31bを連結管
18と同じステンレス製とし、何ずれもGFRP製管3
1aの両端部の内面側に挿入して接着する構成としたも
のである。
継手31を構成する一方の金属管31cをヘリウムガス
排気管5と同じ銅製とし、他方の金属管31bを連結管
18と同じステンレス製とし、何ずれもGFRP製管3
1aの両端部の内面側に挿入して接着する構成としたも
のである。
【0035】この場合、GFRP製管31aの内径は長
手方向に均一であるが、外径は両端部で異なっており
(D1 /D2 <D3 /D2 )、このGFRP製管31a
の組成および外径/内径の比は、両端の内径の熱収縮率
が銅、ステンレスに一致する(図2中の(ハ)のケー
ス)ようになっている。
手方向に均一であるが、外径は両端部で異なっており
(D1 /D2 <D3 /D2 )、このGFRP製管31a
の組成および外径/内径の比は、両端の内径の熱収縮率
が銅、ステンレスに一致する(図2中の(ハ)のケー
ス)ようになっている。
【0036】このような構成としても、前述同様の作用
効果を得ることができる。図6は本発明の第5の実施例
の要部である電流リード端部側の構成を示す断面図であ
り、図1と同一部分には同一符号を付して説明する。
効果を得ることができる。図6は本発明の第5の実施例
の要部である電流リード端部側の構成を示す断面図であ
り、図1と同一部分には同一符号を付して説明する。
【0037】第5の実施例では、図6に示すようにヘリ
ウムガス排気管5と絶縁継手31を構成する一方の金属
管31c、連結管18と他方の金属管31bとを直接溶
接や拡散接合等で接合するようにしたものである。図中
34は接合部である。ここでは、絶縁継手31の構成と
して図5の場合を示しているが、図1、図3、図4に示
す絶縁継手31の場合にも同様に適用できる。
ウムガス排気管5と絶縁継手31を構成する一方の金属
管31c、連結管18と他方の金属管31bとを直接溶
接や拡散接合等で接合するようにしたものである。図中
34は接合部である。ここでは、絶縁継手31の構成と
して図5の場合を示しているが、図1、図3、図4に示
す絶縁継手31の場合にも同様に適用できる。
【0038】なお、図1乃至図6に示す各実施例では、
絶縁継手31を構成する金属管31b,31cの材質と
してステンレスおよび銅を例に挙げたが、アルミやチタ
ン等の他の金属に代えてもよい。また、金属管31b,
31cが挿入されないGFRP製管31aの中央近傍の
外径/内径の比は両端あるいは一端部の外径/内径の比
に必ずしも一致させる必要はない。この他、本発明はそ
の要旨を変更しない範囲内で種々変形して実施できるも
のである。
絶縁継手31を構成する金属管31b,31cの材質と
してステンレスおよび銅を例に挙げたが、アルミやチタ
ン等の他の金属に代えてもよい。また、金属管31b,
31cが挿入されないGFRP製管31aの中央近傍の
外径/内径の比は両端あるいは一端部の外径/内径の比
に必ずしも一致させる必要はない。この他、本発明はそ
の要旨を変更しない範囲内で種々変形して実施できるも
のである。
【0039】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、超電
導界磁巻線に電流を通電する電流リードを冷却した後の
冷媒ガスが接続導体等に直接接触しないようにしたの
で、電流リードに対して高電圧が印加されても絶縁破壊
することがなく、安全性の高い超電導回転電機の回転子
を提供することができる。また、本発明を例えば超電導
発電機に適用した場合には従来の比べてさらに系統安定
度を高くするための励磁制御を行うことが可能となる。
導界磁巻線に電流を通電する電流リードを冷却した後の
冷媒ガスが接続導体等に直接接触しないようにしたの
で、電流リードに対して高電圧が印加されても絶縁破壊
することがなく、安全性の高い超電導回転電機の回転子
を提供することができる。また、本発明を例えば超電導
発電機に適用した場合には従来の比べてさらに系統安定
度を高くするための励磁制御を行うことが可能となる。
【図1】本発明の第1の実施例の要部である電流リード
端部側の構成を示す断面図。
端部側の構成を示す断面図。
【図2】GFRP管の内、外径の収縮率と代用的な金属
との相関を示す図。
との相関を示す図。
【図3】本発明の第2の実施例の要部である電流リード
端部側の構成を示す断面図。
端部側の構成を示す断面図。
【図4】本発明の第3の実施例の要部である電流リード
端部側の構成を示す断面図。
端部側の構成を示す断面図。
【図5】本発明の第4の実施例の要部である電流リード
端部側の構成を示す断面図。
端部側の構成を示す断面図。
【図6】本発明の第5の実施例の要部である電流リード
端部側の構成を示す断面図。
端部側の構成を示す断面図。
【図7】従来の超電導回転電機の回転子における電流リ
ードの接続導体付近の概略的な構成例を示す縦断面図。
ードの接続導体付近の概略的な構成例を示す縦断面図。
【図8】従来の超電導回転電機の回転子における電流リ
ードの接続導体付近の他の構成例を示す縦断面図。
ードの接続導体付近の他の構成例を示す縦断面図。
【図9】図8の“A”部を拡大して示す断面図。
1……回転軸、2a……冷媒供給管、2b……冷媒回収
管、3……電流リード、4……冷却パス、5……ヘリウ
ムガス排出管、6……常温ダンパ、7……空間、8……
流路、9,11……絶縁物、10……接続導体、12…
…接続バー、13……接続スタッド、14……スリップ
リング、18……連結管、21……冷媒回収管、31…
…絶縁継手、31a……GFRP製管、31b,31c
……金属管、32……金属製パッキン、33……ボル
ト。
管、3……電流リード、4……冷却パス、5……ヘリウ
ムガス排出管、6……常温ダンパ、7……空間、8……
流路、9,11……絶縁物、10……接続導体、12…
…接続バー、13……接続スタッド、14……スリップ
リング、18……連結管、21……冷媒回収管、31…
…絶縁継手、31a……GFRP製管、31b,31c
……金属管、32……金属製パッキン、33……ボル
ト。
Claims (4)
- 【請求項1】 冷媒液により冷却される超電導界磁巻線
に冷媒ガス流通路を有する電流リードを接続すると共
に、この電流リードの冷媒ガス流通路に低温の冷媒ガス
を流通させて電流リードを冷却する超電導回転電機の回
転子において、前記電流リードの端部に接続された冷媒
ガス排出管と冷媒回収管との間をガラスファィバ強化プ
ラスチック製管の両端部に金属管を接合した構成の絶縁
継手により接続したことを特徴とする超電導回転電機の
回転子。 - 【請求項2】 絶縁継手は、ガラスファィバ強化プラス
チック製管の両端部の外面側または内面側に金属管を挿
入して接着する構成とした請求項1に記載の超電導回転
電機の回転子。 - 【請求項3】 絶縁継手は、金属管を挿入する両端の外
径/内径の比が同一のガラスファィバ強化プラスチック
製管を用いた請求項2に記載の超電導回転電機の回転
子。 - 【請求項4】 絶縁継手は、金属管を挿入する両端の外
径/内径の比が相異なるガラスファィバ強化プラスチッ
ク製管を用いた請求項2に記載の超電導回転電機の回転
子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5084617A JPH06303758A (ja) | 1993-04-12 | 1993-04-12 | 超電導回転電機の回転子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5084617A JPH06303758A (ja) | 1993-04-12 | 1993-04-12 | 超電導回転電機の回転子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06303758A true JPH06303758A (ja) | 1994-10-28 |
Family
ID=13835656
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5084617A Pending JPH06303758A (ja) | 1993-04-12 | 1993-04-12 | 超電導回転電機の回転子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06303758A (ja) |
-
1993
- 1993-04-12 JP JP5084617A patent/JPH06303758A/ja active Pending
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