JPH06299839A - 排気ガス浄化装置 - Google Patents

排気ガス浄化装置

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JPH06299839A
JPH06299839A JP5088827A JP8882793A JPH06299839A JP H06299839 A JPH06299839 A JP H06299839A JP 5088827 A JP5088827 A JP 5088827A JP 8882793 A JP8882793 A JP 8882793A JP H06299839 A JPH06299839 A JP H06299839A
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JP
Japan
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filter
outer peripheral
heater
peripheral heater
mat
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Application number
JP5088827A
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English (en)
Inventor
Hiroyoshi Kanazawa
博敬 金沢
Toshiharu Kondo
寿治 近藤
Terutaka Kageyama
照高 影山
Masahiko Takeuchi
雅彦 竹内
Kenji Arakawa
健二 荒川
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Toyota Industries Corp
Denso Corp
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
NipponDenso Co Ltd
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】フィルタの外周を囲包する蛇行状の外周ヒータ
の不所望な変形を抑止する。 【構成】フィルタ2の外周に近接してフィルタ2の軸方
向にその直線部3aが延在する蛇行状の外周ヒータ3を
配設し、各直線部3aの間の周方向間隙にスペーサ36
を介設し、これらスペーサ3aにより外周ヒータ3の各
直線部3aの軸方向への熱的膨張収縮を可能としつつ、
各直線部3aの周方向への湾曲による隣接直線部3a間
の電気的短絡を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディーゼル機関の排気
中に含まれる微粒子成分(パティキュレ−ト)を捕集
し、再生する排気ガス浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のディ−ゼル機関の排気ガス浄化装
置はディ−ゼル機関の排気経路に収容されたパティキュ
レ−ト捕集用のフィルタを備えている。実開平3−17
224号公報は、多数の直棒形状のヒータ−棒をフィル
タの外周面に小間隔を隔てて軸方向へ延設した外周ヒー
タを開示している。フィルタの外周面両端部近接して一
対の電極リングが配設され、各ヒータ−棒の両端部は両
電極リングに個別に固定される。
【0003】また、特開平3−23307号公報は、フ
ィルタの外周にヒータ線をスパイラル状に巻装し、ヒー
タ線及びフィルタ外周を断熱層で囲包している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記した
ヒータ−棒構造の外周ヒータでは、各ヒータ−棒が熱膨
張により湾曲しやすいので、ヒータ−棒の不所望な方向
への湾曲によりフィルタが破損したり、隣接するヒータ
−棒同士が接触したり、ヒータ−棒とフィルタ外周面と
の間隔が変化してフィルタの昇温特性が変動してフィル
タの溶損又は再生不良が生じるといった危惧がある。
【0005】一方、上記したヒータ−線巻装構造の外周
ヒータでも、ヒータ線が熱膨張する場合、ヒータ線の各
リング部は断熱層の存在のために径大方向へ逃げにく
く、その結果、ヒータ−線の不所望な方向への湾曲によ
りフィルタが破損したり、隣接するヒータ−棒同士が接
触して短絡が生じたり、ヒータ−棒とフィルタ外周面と
の間隔が変化してフィルタの昇温特性が変動してフィル
タの溶損又は再生不良が生じるといった危惧がある。
【0006】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、熱膨張による外周ヒータの不所望な方向への変形
が防止可能な高信頼性の排気ガス浄化装置を提供するこ
とを、その目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の排気ガス浄化装
置は、ディ−ゼル機関の排気経路に収容されたパティキ
ュレ−ト捕集用のフィルタと、前記フィルタの軸方向に
延在する多数の直線部及び互いに隣接する直線部対を接
続する多数の曲部からなり前記フィルタの外周を囲包す
る蛇行状の電熱線からなる外周ヒータと、前記外周ヒー
タの前記各直線部の間に介設されて前記直線部の周方向
ピッチを所定範囲に規制しつつ前記直線部を前記軸方向
熱膨張自在に保持する電気絶縁性かつ耐熱性のスペーサ
とを備えることを特徴としている。
【0008】
【作用及び発明の効果】以上説明したように本発明の排
気ガス浄化装置は、フィルタの軸方向に延在する外周ヒ
ータの各直線部の間の周方向間隙に、各直線部の周方向
ピッチを所定範囲に規制しつつ軸方向熱膨張自在に保持
するスペーサを介設したので、以下の効果を奏する。
【0009】すなわち、外周ヒータの熱膨張は主として
軸方向に生じるが、外周ヒータはスペーサにより軸方向
変形自在に保持されるので、外周ヒータに無理なストレ
スが生じて外周ヒータが不所望な形状に塑性変形したり
することが少なく、フィルタやケーシングなどに悪影響
を与えることがなく、更に外周ヒータとフィルタの外周
面との間の距離が変化して外周ヒータへの熱輸送特性が
変動したりすることもない。
【0010】ただ、このような蛇行形の外周ヒータは、
周方向間隔の保持が容易でないという欠点をもつ。すな
わち、フィルタ外周面における温度ばらつきを低減する
ために各直線部の周方向ピッチを狭くすると、各直線部
の僅かな周方向湾曲により、互いに隣接する直線部同士
が接触して電気的短絡を引き起こす可能性が生じる。本
発明では、外周ヒータはスペーサにより周方向ピッチを
所定範囲に規制されるので、外周ヒータの各直線部が上
記熱膨張により変形、接触して電気的に短絡することを
防止できる。
【0011】
【実施例】
(実施例1)本発明の排気ガス浄化装置の一実施例を図
1に示す。この排気ガス浄化装置は、ステンレス円筒か
らなるケース1に収容されたパティキュレ−ト捕集用の
フィルタ2と、フィルタ2の外周面に巻装されたヒータ
3(本発明でいうパティキュレ−ト燃焼手段)と、ミス
トトラップ(本発明でいう再生随伴煙トラップ手段)5
と、真空ポンプ(本発明でいう再生随伴煙吸引手段)6
と、電磁弁(本発明でいう枝管開閉手段)8と、コント
ローラ9とからなる。
【0012】ディ−ゼル機関11から出た排気ガスは上
流側排気管12を通じてケース1内に導入され、排気ガ
ス中のパティキュレ−トはフィルタ2で捕集され、浄化
された排気ガスは下流側排気管14の出口から外部に排
出される。上流側排気管12から枝管13が分岐してお
り、枝管13は電磁弁8、ミストトラップ5を介して真
空ポンプ6の吸入口に接続されている。
【0013】フィルタ2はハニカムセラミックフィルタ
(日本碍子kk製、直径5.66インチ×長さ6イン
チ)であって、コ−ジェライトを素材として円柱形状に
焼成されている。フィルタ2はその両端面を貫通する多
数の通気孔を有し、隣接する通気孔の一方は上流端で封
栓され、その他方は下流端で封栓されている。排気ガス
は隣接する通気孔間の多孔性隔壁を透過し、パティキュ
レ−トだけが通気孔内に捕集される。フィルタ2の両端
面はケース1の両端面に所定距離を隔てて対面してい
る。
【0014】ヒータ3はカンタルを素材とする電熱抵抗
体からなり、フィルタ2の外周面に蛇行して巻装されて
いる(後述)。外周ヒータ3とケース1の内周面との間
にはセラミック系繊維をシ−ト状に固めた緩衝マット
(住友3M製のインタラム)21が介装されている(後
述)。枝管13周辺を拡大して図2に示す。
【0015】枝管13は上流筒13b、中流筒13c、
下流筒13dからなり、上流筒13bの基端部は上流側
排気管12の内部に嵌入され、フィルタ2の方向に開口
されている。上流筒13b及び中流筒13cの外周には
多数の冷却フィン13eが植設されており、上流筒13
bの先端と中流筒13cとは電磁弁8を介して連結され
ている。中流筒13cの先端と下流筒13dの基端はミ
ストトラップ5に連結されており、下流筒13dの先端
は真空ポンプ6の吸入口に連結されている。
【0016】ミストトラップ5は密閉ケース50と、そ
の内部に充填された触媒担持ペレット51とからなる。
触媒担持ペレット51は以下の製法により作製されてい
る。まず、平均粒径約8mmのγ−アルミナペレット
(キャタラ−工業製)に濃度が1モル%の塩化マグネシ
ウム水溶液を含浸させ、乾燥後、摂氏約500度で約1
時間焼成して作製した。
【0017】次に、このフィルタ2の再生動作を説明す
る。フィルタ2にパティキュレートがある量堆積される
と、フィルタ2の上流側の圧力が増大するので、圧力セ
ンサ10によりそれを検出し、検出した圧力値をマイコ
ン構成のコントローラ9に出力する。コントローラ9は
入力される圧力値の平均が所定のしきい値を超えた場合
に以下のフィルタ再生動作を指令する。 すなわち、ま
ず常閉の電磁弁8を開き、真空ポンプ6を運転し、ヒー
タ3に通電する。ヒータ3により加熱されてフィルタ2
中のパティキュレ−トが比較的低温(摂氏約800度)
で燃焼すると、可溶性有機微粒子やサルフェ−トを含む
再生随伴煙がフィルタ2から上流側排気管12へ排出さ
れる。
【0018】この再生随伴煙は真空ポンプ6の吸引によ
り枝管13内に流入し、まず冷却フィン13eで冷却さ
れる。これにより、再生随伴煙中の高沸点成分は凝縮し
て上流管13bの内面に付着して再生随伴煙から除外さ
れる。その後、再生随伴煙は中流管13cで更に冷却さ
れてミストトラップ5に入る。ミストトラップ5内に
て、やに状のハイドロカーボン及び有機酸類はγ−アル
ミナペレットでトラップされ、サルフェ−トはマグネシ
アでトラップされる。またエンジンオイルや灰分などは
ミストトラップ5の底部に沈降する。その結果、真空ポ
ンプ6には腐食性ガス、ヤニ状物質、塵埃状物質は流入
せず、当然外部にも排出されない。
【0019】所定時間後、コントローラ9は再生開始時
と逆の指令を発し、再生動作が終了する。上記したよう
にこの実施例では、冷却フィン13eを有する枝管13
の上流管13bにより高沸点の長鎖炭化水素を液化して
回収し、その後、多孔質で大表面のアルミナペレット5
1に吸着させて低沸点の炭化水素を回収し、同時にペレ
ットをマグネシウム触媒の担体として用いてこのマグネ
シウムによりサルフェートをトラップして回収した。
【0020】このため、再生時に、外部に再生随伴煙が
漏出することがなく、環境対策上、優れた効果を奏す
る。なお、電磁弁8の代わりにダンパやシャッタを採用
できることは当然である。以下、本実施例の要部を図6
〜図8を参照して説明する。この実施例は、フィルタ2
の外周面に外周ヒータ3の装着技術に関する。
【0021】外周ヒータ3は、厚さ約0.5mmのカン
タル平板(日本カンタルガデリウスKK製)を打ち抜き
加工して、図7に示すように一定幅dで蛇行形状(つづ
ら折れ形状)に形成されている。3aは外周ヒータ3の
直線部であり、3bは外周ヒータ3の曲部である。31
は第1端子、32、33は第2端子である。この蛇行形
の外周ヒータ3は、図6に示すようにフィルタ2の外周
面を囲包しており、外周ヒータ3の直線部3aはフィル
タ2の軸方向に延在している。端子31が外部取り出し
ターミナル18に、端子32、33が外部取り出しター
ミナル19に締結されている。なお、外部取り出しター
ミナル18、19は絶縁碍子17でケース1から電気絶
縁されている。
【0022】この蛇行形の外周ヒータ3は、熱膨張時の
伸びがフィルタ2の軸方向に生じ、しかも、蛇行形の外
周ヒータ3の軸方向への伸びがケース1やフィルタ2に
より規制されず、かつ、フィルタ2との間隔も変化しな
いので、蛇行形の外周ヒータ3の径方向への湾曲、変形
を防止でき、かつ、外周ヒータ3からフィルタ2への熱
輸送特性が変動しないという優れた特徴をもつ。
【0023】ただ、外周ヒータ3が周方向に変形する
と、外周ヒータ3の各部が相互接触して電気的に短絡す
る可能性が生じたり、フィルタ2の外周面上での温度ば
らつきが増大する不具合が生じる。このため、本実施例
では、外周ヒータ3の各直線部3aの間に(周方向間隙
に)セラミック棒(本発明でいうスペーサ)36を設け
て、直線部3aの軸方向熱膨張を許容しつつ、各直線部
3aの周方向ピッチを所定範囲に規制している。これに
より上記不具合が解消される。
【0024】以下、詳細に説明する。まず、蛇行形の外
周ヒータ3をフィルタ2の外周面に囲設するに当たっ
て、両面接着型の粘着テープ(厚さ約0.1mm、幅2
0mm、長さ500mm、住友3Mkk製)35と、複
数本のアルミナからなるセラミック棒36(厚さ約0.
635mm、長さ50mm、幅(配設後のフィルタ2の
周方向の寸法)約470mm)を準備する(図8参
照)。粘着テープ35は紙又は樹脂フィルムを素材と
し、その両面に接着剤が塗布されており、パティキュレ
−ト再生時に焼失する。
【0025】次に、各セラミック棒36を粘着テープ3
5の表面に一定ピッチ(ここでは約5mm)で接着す
る。次に、セラミック棒36が付着した粘着テープ35
をフィルタ2の外周面に貼付する。これにより、セラミ
ック棒36の長手方向はフィルタ2の軸方向と一致し、
セラミック棒36はフィルタ2の全外周にわたって周方
向へ上記一定ピッチで固定される。
【0026】次に図6に示すように、各セラミック棒3
6の間の隙間に図7の蛇行形の外周ヒータ3の互いに平
行な各部を押し込み、ヒータ3をフィルタ2の外周面に
巻装する。このようにすれば、外周ヒータ3の外周面に
一定間隔で固定されたセラミック棒36により、蛇行形
の外周ヒータ3の各部の周方向隙間を容易に一定に保つ
ことができ、また、蛇行形の外周ヒータ3の隣接する各
部が接触するのを防止することができる。当然、セラミ
ック棒36は蛇行形の外周ヒータ3のフィルタ2の軸方
向への変位を規制しないので、蛇行形の外周ヒータ3は
熱膨張により軸方向へ膨張することができ、その不所望
な変形を防止することができる。
【0027】次に、外周ヒータ3の上からフィルタ2の
外周面に、セラミックマット4を巻装する。セラミック
マット4としては、セラミック系繊維をシ−ト状に固め
たものであり、ここではカーボンランダムKKのXPZ
(商品名)/ファイバーフレックスアクロマット(商品
名)からなる2層マットを、XPZ(厚さ5.5mm)
を外側とし、ファイバーフレックスアクロマット(厚さ
3mm)を内側として用いた。ただし、シール性を確保
するためにXPZは巻装前に10mm厚のものを5.5
mmまでプレスしておく。このようにすれば、再生時に
XPZが膨張してシール性を向上するとともにフィルタ
2及び外周ヒータ3を良好に保持する。
【0028】20は薄輪板形状を有しケース1の内周面
に溶接されたストッパプレートであり、セラミックマッ
ト4及び外周ヒータ3が巻装されたフィルタ2はストッ
パプレート20まで押し込まれ、端子31〜33が外部
取り出しターミナル18、19に個別に接続される。な
お、ストッパプレート20は熱ガス流からセラミックマ
ット4を保護し、その損耗(風食)を低減する効果を有
する。 (実施例2)他の実施例を図3に示すフローチャート及
び図4に示すタイミングチャート、図5に示すフィルタ
各部温度変化図を参照して説明する。
【0029】この実施例は、実施例1においてヒータ及
びエアポンプ6の作動制御方式を更に工夫したものであ
る。以下、図3のフローチャート及び図4に示すタイミ
ングチャートにしたがって説明する。まず、圧力センサ
10により排気圧力を検出し、検出した圧力値をマイコ
ン構成のコントローラ9に出力する(100)。コント
ローラ9は入力される圧力値の平均が所定のしきい値を
超えるまで待機し、超えた場合にはフィルタ2にパティ
キュレートが所定量堆積されたと判断し(102)、冷
却水温センサ10a(図1参照)によりエンジンの冷却
水温を検出する(104)。
【0030】次に、エンジンの冷却水温に基づいて通電
モードを選択する(106)。すなわちヒータ通電電力
が一定の場合、エンジンの冷却水温が高い場合にはフィ
ルタ2の温度もそれに比例して高く、そのためにフィル
タ2がパティキュレ−ト着火温度に達するまでの着火用
ヒータ通電必要時間が短いと推定され、エンジンの冷却
水温が低い場合にはフィルタ2の温度もそれに比例して
低く長いので、そのためにフィルタ2がパティキュレ−
ト着火温度に達するまでの着火用ヒータ通電必要時間A
が長いと推定される。
【0031】このために本実施例では、エンジンの冷却
水温(エンジンの冷却水温は一般のエンジンでは必須的
に検出される)により、パティキュレ−ト着火に必要な
着火用ヒータ通電必要時間Aを制御している。次に、1
06で選択した通電モードすなわち着火用ヒータ通電必
要時間に従ってヒータ3への通電を開始する(10
8)。通電モードの一例を図4に示す。図4において、
着火用ヒータ通電必要時間Aはエンジンの冷却水温に応
じて調節され、その後、パティキュレ−ト燃焼をその最
適温度(摂氏700度以上かつフィルタ許容最高温度以
下)で持続させるために、着火電圧(90V)より小さ
な燃焼持続電圧(70V)をヒータ3に燃焼持続用ヒー
タ通電必要時間Bだけ印加する。ここでは、着火用ヒー
タ通電必要時間Aを、冷却水温が摂氏60度の場合には
11分、冷却水温が摂氏30度の場合には14分として
いる。また、燃焼持続用ヒータ通電必要時間Bを、冷却
水温が摂氏60度の場合には30分、冷却水温が摂氏3
0度の場合には40分としている。
【0032】次に、所定時間待機した後(110)、真
空ポンプ6を駆動し、フィルタ2へ酸素を供給し、着火
可能温度に昇温されたパティキュレ−トを燃焼させる
(112)。この実施例では、真空ポンプ6の駆動開始
は、着火用ヒータ通電必要時間Aが終了する時刻より所
定時間(ここでは2分)前としている。次に、燃焼持続
用ヒータ通電必要時間Bが終了したかどうかを調べ(1
14)、終了していなければ108にリターンし、終了
したらヒータ3への通電を停止し(116)、その後、
フィルタ2の徐冷のために真空ポンプ6の運転開始から
60分後に、真空ポンプ6を停止させ(118)る。
【0033】図5に、エンジンの冷却水温が高い(摂氏
60度)場合と低い(摂氏30度)場合におけるフィル
タ2の各部温度の実際の変化を示す。なお、この実験例
ではヒータ3はフィルタ2の外周面に巻装される外周ヒ
ータを採用している。aは水温が高い場合のフィルタ外
周部の温度例であり、bは水温が低い場合のフィルタ外
周部の温度例であり、cは水温が高い場合のフィルタ径
方向中心部の温度例であり、dは水温が低い場合のフィ
ルタ径方向中心部の温度例である。
【0034】以上説明したようにこの実施例では、ヒー
タ3への通電開始より遅れて真空ポンプ6を駆動してい
るので、従来のように同時駆動する場合に比べて空気流
によるフィルタ2の冷却が少なく、ヒータ通電電力量を
節約することができる。もちろん、真空ポンプ6の代わ
りに他の酸素供給手段を採用する場合にもこの手法は応
用することができる。
【0035】更にこの実施例では、エンジンの冷却水温
に基づいてヒータ3にパティキュレ−ト着火のために通
電する通電時間、すなわち、着火用ヒータ通電必要時間
を制御しているので、エンジンの冷却水温に対して相関
関係を有するフィルタ2のヒータ通電前の温度に応じて
着火用ヒータ通電必要時間を制御することができ、着火
後もヒータ3に着火用電力を給電することによりフィル
タ2がいたずらに高温となるのを防止し、かつヒータ使
用電力を節約することができる。
【0036】なお、フィルタ3の温度を推定するため
に、エンジンの冷却水温以外のパラメータを検出するこ
とは可能である。ただし、エンジンの冷却水温は一般の
エンジンでは必須的に検出されるのでセンサを増設する
必要が無く、更にフィルタ2の温度を直接検出する場合
に必要な高温度に耐えるセンサを必要としない利点があ
る。
【0037】また上記実施例では、エンジンの冷却水温
に基づいて着火用ヒータ通電必要時間Aを制御したが、
電力(ヒータ3の抵抗値を一定とすれば印加電圧)を制
御することも、当然可能である。 (実施例3)実施例1の他の実施例を説明する。
【0038】実施例1では本発明でいうスペーサとして
セラミック棒36を用いたが、フィルタ2の外周面から
周方向所定ピッチで軸方向に延在する突条部を多数突設
することも可能である。これら突条部はフィルタ2と同
一材質とすることができ、あるいは別材質とすることも
できる。これら突条部は、フィルタ2の成形時に同時又
はその後に成形することができ、一緒に焼成することが
でき、製造、配置が簡単となる。 (実施例4)実施例1で用いた外周ヒータ3の端子接続
構造に関する実施例を図9〜図10を参照して説明す
る。図9は図6の端子部分Tを拡大図示する。
【0039】図9において、31は外周ヒータ3の第1
端子であり、ボルトを兼ねる外部取り出しターミナル1
8にナットで締結されている。17はターミナル18に
嵌着される絶縁碍子であり、ケース1の長孔10に嵌入
されている。ケース1の外周面には部分円筒面形状の蓋
部15(図10参照)が重ねられており、蓋部15には
円孔15aが開口されている。絶縁碍子17は円孔15
aとケース1の長孔10を貫通しており、絶縁碍子17
の大径部が蓋部15の円孔15aを遮蔽している。16
は3個のワッシャである。
【0040】ここで、ケース1の長孔10は周方向に長
く形成されており、絶縁碍子17を周方向に変位可能と
している。すなわち外部取り出しターミナル18を周方
向に変位すれば、絶縁碍子17及び蓋部15も周方向に
変位することができる。このようにすれば、外周ヒータ
3から出た端子31が基準位置から多少周方向に変位し
ても、それに合わせて外部取り出しターミナル18を周
方向に変位させることにより、両者を容易に締結するこ
とができる。したがって本実施例によれば、ケース1内
に軸方向から圧入したセラミックマット4、外周ヒータ
3、フィルタ2からなるアセンブリを周方向に回動調節
することなく、良好に端子接続することができ、マット
4が傷んだり、外周ヒータ3やセラミック棒36ががず
れたりすることもない。 (実施例5)実施例1で用いた外周ヒータ3のセラミッ
クマット4のシール性を更に向上させる改良例を図11
〜図12を参照して説明する。
【0041】すなわちこの実施例では、実施例3と同様
にフィルタ2の外周面に外周ヒータ3及びセラミックマ
ット4が巻装されて、ケース1内に押し込まれている。
この実施例では、セラミックマット4は内側の断熱マッ
ト41と、外側の膨張性マット42とからなる。断熱マ
ット41はカーボンランダムKK製のファイバーフレッ
クス970(商品名)であって、厚さ1.5mmのもの
を3層重ねている。膨張性マット42はカーボンランダ
ムKK製のXPE−FF(商品名)であって、厚さ4m
mのものを用いている。
【0042】特にこの実施例では、断面角形のリング形
状を有する耐熱セラミックファイバーを素材とするシー
ルロープ71を、外周ヒータ3、断熱マット23及び膨
張性マット24のエンジン側(再生時下流側)の端面に
密接して設け、更に、外周ヒータ3、断熱マット23及
び膨張性マット24のエンジンと反対側(再生時上流
側)の端面にもクッションマット73を密接させてい
る。
【0043】なお72はシールロープ71を保持し、か
つ、シールロープ71の表面を保護するリング状のステ
ンレス板からなるリテーナであり、ケース1の内面に溶
接されている。74はクッションマット73を保持する
略半円ステンレス板からなる一対のストッパプレートで
あり、ケース1の内面に溶接されている。両ストッパプ
レート74は、合わせて円形となるように溶接されてお
り、両ストッパプレート74の隙間から外周ヒータ3の
端子31〜33が軸方向に突出している。
【0044】シールロープ71は、セラミックスリーブ
(NEXTEL(商品名)、住友3M製)に、セラミッ
クファイバーを充填して形成したものであり、組付け時
に断面角形のロ−プ形状を有している。シールロープ7
1の側面は、外周ヒータ3、断熱マット41及び膨張性
マット42の各端面に密接するとともに、フィルタ2の
端面外周部にもその全周にわたって密接し、これにより
外周ヒータ3、断熱マット41及び膨張性マット42を
シールしている。
【0045】クッションマット73はセラミックマット
からなり、ここではセラミッククロス(NEXTEL
(商品名)、住友3M製)又はセラミックスリーブ(N
EXTEL(商品名)、住友3M製)に、セラミックフ
ァイバーを充填して形成したものである。このフィルタ
構造の組立は以下のようになされる。まず、クッション
マット73をストッパプレート74に接するまで押し込
む。次に、外周ヒータ3、断熱マット41及び膨張性マ
ット42を装着したフィルタ2をケース1内に押し込
み、次に、シールロープ71を押し込み、リテーナ72
をケース1に溶接し、端子31〜3を外部取り出し端子
(図示せず)に締結して組付けを完了する。
【0046】このようにすれば、以下の利点を奏するこ
とができる。 (a)シールロープ71及びクッションマット73はフ
ィルタ2を互いに軸方向反対側へ押圧しているので、フ
ィルタ2の外周面、外周ヒータ3、断熱マット41及び
膨張性マット42の隙間を良好にシールすることがで
き、これら隙間に再生時の熱ガス流が侵入することを防
止でき、この熱ガス流により断熱マット41及び膨張性
マット42が劣化、損耗することを防止することができ
る。また、上記各隙間へのパティキュレ−トの侵入を防
止して、裸の外周ヒータ3の各部がこの侵入パティキュ
レ−トによりアースまたは短絡することを防止すること
ができる。したがって、外周ヒータ3を裸としてフィル
タ2の外周面に直接、巻装することができ、外周ヒータ
3からフィルタ2への熱伝達性を向上でき、再生時のフ
ィルタ2の昇温速度を向上させ、再生時間を短縮するこ
とができる。
【0047】(c)外周ヒータ3と膨張性マット42と
の間に断熱マット41を介在させているので、膨張性マ
ット42が再生時の高温により長期使用後に熱収縮して
シール性が劣化するのを防止することができる。実際の
温度測定例を図13に示す。断熱マット41の熱絶縁に
より膨張マット42は摂氏500度以下に保たれてい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排気ガス浄化装置の一実施例を示すブ
ロック図、
【図2】図1の枝管近傍の拡大模式図、
【図3】実施例2の再生モードを示すフローチャート、
【図4】実施例2の再生モードを示すタイミングチャー
ト、
【図5】実施例2におけるフィルタ各部の温度変化図、
【図6】実施例3を示すフィルタの側断面図、
【図7】実施例3の外周ヒータの巻装前の平面図、
【図8】実施例3のセラミック棒を示す平面図、
【図9】実施例4を説明する端子近傍拡大断面図、
【図10】実施例4における蓋部の拡大断面図、
【図11】実施例5を示す装置の断面図、
【図12】実施例5の装置の正面図、
【図13】実施例5の装置の温度分布図、
【符号の説明】
2はフィルタ、3はヒータ(パティキュレ−ト燃焼手
段)、5はミストトラップ(再生随伴煙トラップ手
段)、6は真空ポンプ(再生随伴煙吸引手段)、8は電
磁弁(枝管開閉手段)、11はディ−ゼル機関、12は
上流側排気管、14は下流側排気管
フロントページの続き (72)発明者 近藤 寿治 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 影山 照高 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 竹内 雅彦 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 荒川 健二 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディ−ゼル機関の排気経路に収容されたパ
    ティキュレ−ト捕集用のフィルタと、 前記フィルタの軸方向に延在する多数の直線部及び互い
    に隣接する直線部対を接続する多数の曲部からなり前記
    フィルタの外周を囲包する蛇行状の電熱線からなる外周
    ヒータと、 前記外周ヒータの前記各直線部の間に介設されて前記直
    線部の周方向ピッチを所定範囲に規制しつつ前記直線部
    を前記軸方向熱膨張自在に保持する電気絶縁性かつ耐熱
    性のスペーサとを備えることを特徴とする排気ガス浄化
    装置。
JP5088827A 1993-04-15 1993-04-15 排気ガス浄化装置 Pending JPH06299839A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012107597A (ja) * 2010-11-19 2012-06-07 Toyota Motor Corp 電気加熱式触媒
JP2015018924A (ja) * 2013-07-10 2015-01-29 古河機械金属株式会社 気相成長装置及び気相成長用加熱装置
JP2016133021A (ja) * 2015-01-16 2016-07-25 トヨタ自動車株式会社 排気浄化装置

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JP2015018924A (ja) * 2013-07-10 2015-01-29 古河機械金属株式会社 気相成長装置及び気相成長用加熱装置
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