JPH06299265A - アルミニウムスクラップの精製方法 - Google Patents

アルミニウムスクラップの精製方法

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JPH06299265A
JPH06299265A JP8848393A JP8848393A JPH06299265A JP H06299265 A JPH06299265 A JP H06299265A JP 8848393 A JP8848393 A JP 8848393A JP 8848393 A JP8848393 A JP 8848393A JP H06299265 A JPH06299265 A JP H06299265A
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aluminum
solidified body
intermetallic compound
stirrer
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JP8848393A
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Tomoo Dobashi
倫男 土橋
Terumi Kanamori
照己 金森
Takaaki Murakami
高明 村上
Hiroshi Watanabe
寛 渡辺
Mizuyoshi Fujiike
瑞芳 藤池
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Nikkei Techno Research Co Ltd
Nippon Light Metal Co Ltd
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Nikkei Techno Research Co Ltd
Nippon Light Metal Co Ltd
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    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 偏析凝固を利用してアルミニウムスクラップ
の溶湯から、目標組成をもつアルミニウム材料を精製す
る。 【構成】 金属間化合物が初晶として晶出する組成をも
つアルミニウムスクラップの溶湯Mをルツボ10等の容
器に装入する。溶湯Mは、アルミニウムの融点以上の温
度に保持された状態で、底部や側壁に設けた冷却体20
で冷却され凝固体Sとなる。このとき、溶湯Mが撹拌子
30で撹拌されているので、溶湯Mと凝固体Sとの間の
凝固界面に晶出した不純物元素を含む金属間化合物I
は、凝固界面から分離される。凝固体Sは精製アルミニ
ウムとして、残湯はアルミニウム合金として使用され
る。 【効果】 撹拌強度や凝固速度を調整することにより、
凝固体S及び残湯の不純物濃度が制御されるため、目標
組成が異なる2種類のアルミニウム材料が一度の精製工
程で得られる。金属間化合物Iも、取扱い如何によって
アルミニウム合金材料として使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミニウムスクラッ
プを溶解し、溶湯に含まれている不純物を晶出分離しな
がら目標組成をもつアルミニウム材料を得る精製方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム溶湯に含まれているFe等
の不純物を分離除去するため、Mnを添加し、Mnと不
純物との間で金属間化合物を生成させ、晶出した金属間
化合物を分離する方法が採用されている。たとえば、特
開昭57−2134号公報ではAl−Mn系金属間化合
物を添加し、特開昭59−12731号公報ではMn又
はAl−Mn及びMg又はAl−Mgを併用添加してい
る。何れの方法においても、不純物の一部であるFe
は、Al−Fe−Mn系金属間化合物として分離除去さ
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記Mn系等の添加材
によって溶湯中の不純物を金属間化合物として除去する
方法は、Si等を不純物としてほとんど含んでいない溶
湯に適用対象が特定される。たとえば、多量のSiを含
む溶湯に適用しても、SiがMnとの間で金属間化合物
を形成しないことから、Si等の不純物を金属間化合物
として晶出分離できない。また、不純物を分離除去する
ため、過剰のMn系添加材を溶湯に添加することが必要
となる。その結果、精製後のアルミニウム材料に多量の
Mnが含まれ、アルミニウム合金の用途に制約を受け
る。しかも、除去される不純物は、Mnとの間で金属間
化合物を形成する元素に限られる。本発明は、このよう
な問題を解消すべく案出されたものであり、偏析凝固を
利用してFe,Mn以外の不純物の除去も可能にし、S
iを含有している条件下でもFe,Mn等をAl−Si
−Fe−Mn系金属間化合物として除去し、更に撹拌強
度の調整,凝固量規制,濃度調整等によって凝固材と残
湯の2種類、或いは金属間化合物の取扱いによっては3
種類の目標組成をもつアルミニウム合金を得ることを目
的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の精製方法は、そ
の目的を達成するため、底部又は側壁に冷却体が設けら
れた容器に金属間化合物が初晶として晶出する組成をも
つアルミニウムスクラップの溶湯を収容し、前記溶湯を
アルミニウムの融点以上に保持し、撹拌子で撹拌しなが
ら前記冷却体で前記溶湯を冷却する。容器底部に冷却体
が設けられている場合には、純度が前記溶湯より高いア
ルミニウムを固体として成長させ、且つ該凝固体の近傍
で晶出するAl−Si−Fe−Mn系金属間化合物を前
記撹拌子の撹拌作用で前記溶湯中に浮上拡散させる。容
器の側壁に冷却体が設けられている場合には、純度が高
いアルミニウムが凝固体として成長する際、凝固体の近
傍で晶出するAl−Si−Fe−Mn系金属間化合物を
前記撹拌子の下向きの撹拌作用で前記容器の底部に沈降
させる。溶湯は、たとえば外周速が1〜8m/秒となる
ように溶湯中で撹拌子の羽根を一方向に回転させること
によって撹拌される。
【0005】Al−Si−Fe−Mn系金属間化合物の
晶出により、この精製過程で、原料溶湯中のFe,Mn
濃度よりも凝固体及び不純物濃縮液中のFe,Mn濃度
が低く維持される。初期の原料溶湯中のFe濃度が少な
ければ金属間化合物の晶出量が減少し、アルミニウムの
精製歩留りが向上する。しかし、原料溶湯中でFe濃度
が0.5重量%以下になると、金属間化合物の晶出温度
が溶湯の凝固点近くになり、操業上その目的を十分に達
することができない。また、溶湯に含まれる不純物のう
ち、MnとFeとのMn/Fe比を0.2〜2の範囲に
維持することが好ましい。溶湯は、不純物として2〜1
0重量%のSiを含むこともできる。本発明において
は、底部又は側壁に冷却体が設けられた容器にアルミニ
ウムスクラップの溶湯を入れ、冷却によって精製アルミ
ニウムを凝固体として成長させる際、溶湯から晶出する
金属間化合物がAl−Si−Fe−Mn系金属間化合物
となるように原料のアルミニウムスクラップを必要に応
じて調整する。そして、底部又は側壁からの冷却によっ
て凝固体を成長させ、偏析を利用した精製を行う。
【0006】不純物元素Fe,Mn,Si等は、凝固の
進行に伴いAl−Si−Fe−Mn系金属間化合物とし
てアルミニウム溶湯中に晶出する。不純物元素の晶出に
より、凝固体が成長しているとき、アルミニウム溶湯中
のFe,Mn等の濃度は一定に保たれる。そのため、精
製された凝固体に含まれるFe,Mn等も、凝固開始か
ら終了まで一定値に維持される。また、金属間化合物中
のFeの一部が不純物であるCr,W等の元素と置き換
わり、他の不純物についても凝固体への移行が抑制され
る。したがって、Cr,W等に関しても不純物濃度を低
下させた凝固体が得られる。Al−Si−Fe−Mn系
金属間化合物をアルミニウムスクラップの溶湯から効果
的に晶出させるため、溶湯中のMn/Fe比を0.2〜
2の範囲に維持することが好ましい。Mn/Fe比0.
2未満では、操業中にMnの必要量が供給できず、Al
−Si−Fe−Mn系金属間化合物が晶出しなくなる傾
向がある。しかし、Mn/Fe比が2を超えると、精製
終了後のアルミニウム残湯に含まれるMnの濃度が高く
なりすぎ、アルミニウム合金原料としての用途に大きな
制約を受ける。
【0007】冷却による凝固の進行に応じて、アルミニ
ウム溶湯中のSi濃度が上昇する。共晶組成に相当する
12重量%前後までSi濃度が上昇すると、凝固速度が
低下すると共に、操業条件が不安定になり易い。したが
って、溶湯中のSi濃度は、生産面からの不利を生じな
いように10重量%以下に維持することが好ましい。他
方、Al−Si−Fe−Mn系金属間化合物の晶出によ
り凝固体中のFe,Mn,Si濃度を制御する上で、溶
湯中のSi濃度を2重量%以上に維持することが好まし
い。Mn/Fe比やSi濃度を所定範囲に保つため、最
低限の範囲で溶湯組成の調整が必要な場合が生じる。こ
のような場合、金属単体や母合金の状態でSi,Mn等
を調整用に使用する。
【0008】底部からの冷却を採用する場合には、たと
えば図1に示すように、ルツボ10の側壁を取り囲んで
ヒータ11を設け、ルツボ10に収容されたアルミニウ
ムスクラップの溶湯Mをヒータ11によって予熱保持す
る。ルツボ10としては、たとえば黒鉛,黒鉛−炭化ケ
イ素等の材質でできたものが使用される。ヒータ11
は、図示するように垂直方向に関して複数の部分に区分
され、それぞれの部分が分割制御されるものが好まし
い。精製中の溶湯Mは、ルツボ10内でヒータ11によ
ってアルミニウムの融点よりも僅かに高い温度に制御さ
れる。溶湯Mの温度は、加熱量の制御が可能なバーナ1
2を併用し、或いはヒータ11に代えて使用することも
可能である。バーナ12は、ルツボ10の上部に着脱可
能に設けられている蓋体13に形成された孔部を介し
て、ルツボ10の内部に臨んでいる。
【0009】ルツボ10の底部には、冷却体20が配置
されている。冷却体20に冷媒21を流すことにより、
ルツボ10の底部から溶湯Mを冷却し、凝固体Sを成長
させる。冷媒21としては、冷却水,冷却空気,霧状の
水分を含んだ空気等が使用される。冷媒21の流量を調
整することにより、溶湯Mの温度や凝固体Sの成長速度
が制御される。溶湯Mには、撹拌子30が浸漬されてい
る。撹拌子30は、羽根31を回転軸32の下端に取り
付け、モータ33からの動力を受けて回転する。羽根3
1は、溶湯Mに下向きの流れを付与する形状に設計され
ている。また、撹拌子30を昇降可能にするため、モー
タ33から延びたアーム34をモータ35で回転される
送りネジ36に嵌挿している。
【0010】凝固の進行に伴って凝固体Sと溶湯Mとの
界面に排出される不純物元素や金属間化合物Iは、撹拌
子30によって生じた溶湯Mの流れに乗って界面から離
間し、溶湯Mに拡散する。撹拌子30の回転には、不純
物元素及び晶出した金属間化合物Iを溶湯Mに拡散させ
るために最低限の周速が必要である。しかし、周速を大
きくとりすぎると、回転によって発生する渦が大きくな
り、アルミニウムの酸化が進行し歩留りの低下を引き起
こすだけでなく、溶湯Mの飛散によって安全面及び操業
面での問題が生じる。したがって、撹拌子30の回転速
度は羽根31の外周速で1〜8m/秒の範囲が適当であ
り、且つ羽根31を一方向に回転させることが好まし
い。凝固体Sが所定の量に成長したとき、冷媒21の供
給を止め、撹拌子30の回転を停止させる。次いで、モ
ータ35を回転させて撹拌子30をルツボ10から取り
出し、直ちに炉全体を傾動させることによって溶湯M及
び金属間化合物Iを排出する。その後、凝固体Sをヒー
タ11及び/又はバーナ12によって加熱再溶解し、溶
融状態でルツボ10から排出する。これにより、残湯,
残湯が混入した金属間化合物I及び精製されたアルミニ
ウム材の3種類の合金が得られる。
【0011】精製されたアルミニウム材及び残湯中のF
e,Mn濃度は、初期の溶湯MにおけるFe,Mn濃度
よりも低くなっている。すなわち、溶湯Mに含まれてい
たFe,Mn等は、Al−Si−Fe−Mn系金属間化
合物として分離される。得られた3種類の合金に含まれ
る不純物元素の濃度は、羽根31の外周速,凝固体Sの
凝固速度等によってコントロールされる。側壁を介した
冷却を採用するとき、図2に示すように冷却体20をル
ツボ10の側壁上部に配置する。冷却体20は、内部が
空洞になっており、下部開口から送り込まれた冷媒21
が上部開口から排出される。この場合、溶湯Mが側方か
ら冷却されるため、ルツボ10の側壁に沿って凝固体S
が成長する。この凝固体Sと溶湯Mとの界面において溶
湯Mを効率よく流動させるため、垂直方向に延びた羽根
31を備えた撹拌子30を使用する。溶湯Mの温度制御
は、図1の場合と同様にヒータ11及び/又はバーナ1
2で行われる。
【0012】
【実施例】
実施例1:内径400mm及び高さ800mmの黒鉛製
ルツボ10を図1に示す精製装置に装着し、アルミニウ
ム溶湯を精製した。撹拌子30としては、直径200m
mの黒鉛製羽根31を備えたものを使用した。Si8重
量%,Fe0.8重量%,Cu3重量%及びMn0.4
重量%を含むアルミニウムスクラップ原料の溶湯150
kgをルツボ10に装入し、撹拌子30をルツボ10の
底から50mmの高さに設定し、羽根31の先端部にお
ける周速2m/秒で撹拌子30を回転させた。冷媒21
として冷却空気を使用し、操業全期間を通して3m3
分の一定流量で供給した。
【0013】アルミニウム溶湯Mは、平均凝固速度50
mm/時で凝固した。凝固がアルミニウム全量の35%
に達した時点で、冷却及び撹拌子30の回転を中止し、
操業を終了した。そして、ルツボ10から撹拌子30を
取り出し、直ちにルツボ10を傾動して、不純物が濃縮
した残湯を晶出した金属間化合物と共に排出した。凝固
体S、すなわち精製されたアルミニウム及び残湯の不純
物濃度を、表1に示す。また、アルミニウムを含む金属
間化合物は、Al−Si−Fe−Mn系で、重量が4.
5kgであった。
【表1】
【0014】実施例2:実施例1と同じ装置及び同じ操
業条件下で、不純物濃度が異なるアルミニウム原料溶湯
を精製した。使用した原料溶湯は、不純物濃度がSi
6.5重量%.Fe0.8重量%,Cu2.9重量%及
びMn0.1重量%であった。そこで、Mnとして1.
2kg相当のアルミ合金を添加することにより、Mn濃
度を0.9重量%に、Mn/Fe比を1.1に調整し
た。凝固体がアルミニウム全量の40%に至った時点
で、冷却及び撹拌を中止し、ルツボ10から撹拌子30
を取り出し、直ちにルツボ10を傾動して残湯及び金属
間化合物を排出した。精製されたアルミニウム及び残湯
の不純物濃度を、表2に示す。得られた凝固体の重量
は、60kgであった。アルミニウムを含む金属間化合
物は、Al−Si−Fe−Mn系で、重量が5.1kg
であった。
【表2】
【0015】実施例3:実施例1と同じ精製装置を使用
し、羽根31の先端における周速を3.5m/秒にして
撹拌子30を回転させながら、実施例1と同じ原料を精
製した。凝固量が35%に達した時点で、冷却及び撹拌
を中止し、ルツボ10から撹拌子30を取り出し、直ち
に残湯及び金属間化合物と共に排出した。得られた凝固
体S及び残湯は、表3に示す不純物濃度をもっていた。
この結果を実施例1と比較すると、撹拌強度を大きくす
ることにより凝固体Sの純度が向上し、その分だけ残湯
のFe,Mnを除く純度が悪化していることが判る。こ
のことから、撹拌強度が精錬効率に大きな影響を与えて
いることが確認される。
【表3】
【0016】実施例4:内径400mm及び高さ800
mmの黒鉛製ルツボ10を図2に示す精製装置に装着
し、直径150mmの黒鉛製羽根31を備えた撹拌子3
0を使用した。実施例1と同じ不純物濃度をもつアルミ
ニウムスクラップの原料溶湯150kgをルツボ10に
装入し、撹拌子30をルツボ10の底から100mmの
高さに設定した。羽根31の先端部における周速を2m
/秒に設定して撹拌子30を回転させながら、操業全期
間を通じて流量6m3 /分で冷却空気を供給した。この
ときの凝固速度は60mm/時であった。凝固がアルミ
ニウム全量の35%に達した時点で、冷却及び撹拌を中
止し、ルツボ10から撹拌子30を取り出し、直ちに残
湯及び金属間化合物と共に排出した。得られた凝固体
S、すなわち精製されたアルミニウムの重量は53kg
であった。凝固体及び残湯は、表4に示す不純物濃度を
もっていた。この結果を実施例1と比較すると、凝固体
の純度が落ちている。これは、実施例4の凝固速度が実
施例1よりも10mm/時だけ早いことに原因があるも
のと考えられ、凝固速度の調整により凝固体の純度が調
整されることを示す。なお、アルミニウムを含む金属間
化合物は、Al−Si−Fe−Mn系で、重量が4.4
kgであった。
【表4】
【0017】実施例3及び4を勘案するとき、撹拌子3
0の回転速度及び/又は凝固速度を調整することによっ
て、需要に応じた2種類のアルミニウム合金が得られる
が判る。なお、実施例1〜4では、1回の精製工程でア
ルミニウム原料溶湯を処理している。しかい、本発明は
これに拘束されるものではなく、各種純度のアルミニウ
ム材料が得られるように複数の精製工程を組み合わせる
ことも可能である。
【0018】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、初晶が金属間化合物である組成をもつアルミニウム
スクラップの溶湯を偏析凝固させアルミニウムを精製す
るとき、アルミニウム溶湯を撹拌することによってAl
−Si−Fe−Mn系金属間化合物として晶出する不純
物元素を凝固界面から分離し、凝固体側に不純物含有量
が減少した純度の良い精製アルミニウムを得ている。ま
た、撹拌子の回転速度及び凝固速度を調整することによ
って、目標とする2種類の製品を一度の精製工程で得る
ことができる。更に、溶湯組成の調整により、精製部は
勿論、不純物が濃縮する残湯部においてもFe,Mn濃
度を低下させた製品が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 容器底部から冷却する方式の精製装置
【図2】 容器側壁から冷却する方式の精製装置
【符号の説明】
M:アルミニウム溶湯 S:凝固体 I:晶出した
金属間化合物 10:ルツボ(容器) 11:ヒータ 12:バー
ナ 20:冷却体 21:冷媒 30:撹拌子 31:羽根
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 高明 静岡県庵原郡蒲原町蒲原161番地 日本軽 金属株式会社蒲原工場内 (72)発明者 渡辺 寛 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 株式会社日軽技研内 (72)発明者 藤池 瑞芳 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 株式会社日軽技研内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属間化合物が初晶として晶出する組成
    をもつアルミニウムスクラップの溶湯を底部に冷却体が
    設けられた容器に収容し、前記溶湯をアルミニウムの融
    点以上に保持し、撹拌子で撹拌しながら前記冷却体で前
    記溶湯を冷却することによって純度が前記溶湯より高い
    アルミニウムを固体として成長させ、且つ該凝固体の近
    傍で晶出するAl−Si−Fe−Mn系金属間化合物を
    前記撹拌子の撹拌作用で前記溶湯中に浮上拡散させるこ
    とを特徴とするアルミニウムスクラップの精製方法。
  2. 【請求項2】 金属間化合物が初晶として晶出する組成
    をもつアルミニウムスクラップの溶湯を側部に冷却体が
    設けられた容器に収容し、前記溶湯をアルミニウムの融
    点以上に保持し、撹拌子で撹拌しながら前記冷却体で前
    記溶湯を冷却することによって純度が前記溶湯より高い
    アルミニウムを凝固体として成長させ、且つ該凝固体の
    近傍で晶出するAl−Si−Fe−Mn系金属間化合物
    を前記撹拌子の下向きの撹拌作用で前記容器の底部に沈
    降させることを特徴とするアルミニウムスクラップの精
    製方法。
  3. 【請求項3】 溶湯中のFe,Mn濃度よりも凝固体及
    び不純物濃縮液中のFe,Mn濃度が低い請求項1又は
    2記載の精製方法。
  4. 【請求項4】 溶湯中のFe濃度が0.5重量%を超
    え、凝固体中のFe濃度が0.5重量%以下である請求
    項1〜3の何れかに記載の精製方法。
  5. 【請求項5】 溶湯に含まれる不純物のうち、MnとF
    eとのMn/Fe比が0.2〜2である請求項1〜4の
    何れかに記載の精製方法。
  6. 【請求項6】 溶湯に含まれる不純物のうち、Siが2
    〜10重量%である請求項1〜5の何れかに記載の精製
    方法。
  7. 【請求項7】 Mn/Fe比が0.2〜2及びSi濃度
    が2〜10重量%となるように、Mn源及びSi源を溶
    湯に添加する請求項1〜6の何れかに記載の精製方法。
  8. 【請求項8】 外周速が1〜8m/秒となるように、溶
    湯中で撹拌子の羽根を一方向に回転させる請求項1〜7
    の何れかに記載の精製方法。
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