JPH06299137A - 粘土を含み水を基剤とする流体の増粘用添加剤組成物 - Google Patents

粘土を含み水を基剤とする流体の増粘用添加剤組成物

Info

Publication number
JPH06299137A
JPH06299137A JP6089084A JP8908494A JPH06299137A JP H06299137 A JPH06299137 A JP H06299137A JP 6089084 A JP6089084 A JP 6089084A JP 8908494 A JP8908494 A JP 8908494A JP H06299137 A JPH06299137 A JP H06299137A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnesium
composition
aluminum
mixture
clay
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6089084A
Other languages
English (en)
Inventor
Bharat B Patel
ビー.パテル ブハラット
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Phillips Petroleum Co
Original Assignee
Phillips Petroleum Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Phillips Petroleum Co filed Critical Phillips Petroleum Co
Publication of JPH06299137A publication Critical patent/JPH06299137A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K8/00Compositions for drilling of boreholes or wells; Compositions for treating boreholes or wells, e.g. for completion or for remedial operations
    • C09K8/02Well-drilling compositions
    • C09K8/04Aqueous well-drilling compositions
    • C09K8/14Clay-containing compositions
    • C09K8/16Clay-containing compositions characterised by the inorganic compounds other than clay
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K8/00Compositions for drilling of boreholes or wells; Compositions for treating boreholes or wells, e.g. for completion or for remedial operations
    • C09K8/02Well-drilling compositions
    • C09K8/04Aqueous well-drilling compositions
    • C09K8/05Aqueous well-drilling compositions containing inorganic compounds only, e.g. mixtures of clay and salt

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Lubricants (AREA)
  • Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 アルミン酸ナトリウムのような金属アルミン
酸塩、またはアルミン酸ナトリウムのような増粘剤と酸
化マグネシウムのようなマグネシウム化合物との配合
物、またはベントナイトおよび配合物のような粘度を含
んでなる、水を基剤とする流体を増粘するのに用いられ
る添加剤組成物を提供する。 【構成】 粘土を含んでいる水を基剤とする流体を増粘
することのできる添加剤組成物であって、金属アルミン
酸塩およひ場合によってはマグネシウム化合物を含んで
なる組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水を基剤とする流体の
増粘に用いられる組成物に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】例え
ば、掘削流体、製練流体、採鉱流体、水を基剤とする金
属加工流体、食品添加物および水を基剤とする塗料のよ
うな水を基剤とする流体は、様々な工業上の用途に用い
られる。ガス、地熱水蒸気または油のような天然資源の
地下埋蔵物を開発することは、鉱井の掘削の技術に熟練
した者には周知であり、特に回転法または衝撃法のよう
な掘屑を試錐孔から取り除かなければならない方法によ
って掘削するときには、掘削流体を用いる必要がある。
【0003】例えば、油田作業における補修(work
over)流体および仕上げ(compietion)
流体で、水を基剤とする流体を使用することも、当業者
には周知である。補修流体とは、掘削した油井の補修作
業の際に用いる流体である。このような補修作業には、
パイプの除去、ポンプの交換、砂または他の沈殿物の掃
去、検層(logging)等が挙げられる。また補修
には、広汎に既存の油井の二度目、三度目の再生に用い
る段階、例えばポリマーの添加、ミセルの充満、蒸気注
入等を含む。
【0004】仕上げ流体とは、油井の掘削の際および仕
上げまたは再仕上げの段階中に用いる流体である。仕上
げ作業には、ケーシングの穿孔、パイプおよびポンプ等
の設置が挙げられる。補修および仕上げ流体のいずれ
も、幾分は油井圧を制御し、油井が仕上げまたは補修中
に噴出するのを阻止し、あるいは過剰圧力によってケー
シングが崩壊するのを防止するのに用いられる。
【0005】化学物質を水を基剤とする流体に加えるの
は様々な理由からであり、粘度の増加、腐食の減少、お
よび流体密度の増加などが挙げられるが、これらに限定
されるものではない。例えば、水増粘ポリマーのような
化学物質は、補修流体または仕上げ流体として用いると
きには、水を基剤とする流体の粘性を増加させ、塩水が
形成物の中へと移動するのを遅らせ、油井の試錐孔から
掘削した固形物を運び出すのに用いることができる。
【0006】しかしながら前記の化学物質は、様々な温
度になる油溜めの中では不安定なことが多く、しばしば
生分解を引き起こす。したがって、例えば酸化マグネシ
ウムなどの無機化学物質を用いて、粘土を含んでいる水
を基剤とする流体の粘度を増加させている。残念なこと
には、酸化マグネシウムを含んでいる水を基剤とする流
体組成物から多くの工業上の用途に所望な粘度を生み出
すには、長時間の高剪断での混合または高温で加熱を行
う必要がある。それ故、高粘度を発生する必要のある用
途のために組成物を開発することが大変望ましいのであ
る。また広汎な条件に亙って適正な粘度を保持する組成
物を開発することも、非常に望ましい。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、粘土を
含んでいる水を基剤とする流体を増粘できる添加剤組成
物であって、金属アルミン酸塩、および場合によっては
マグネシウム化合物を含んでなる組成物が提供される。
本発明は、粘土と、増粘剤およびマグネシウム化合物の
配合物とを含んでなる添加剤組成物であって、増粘剤が
金属化合物であり、金属がアルミニウム、鉄、マンガン
およびそれらの混合物から成る群から選択される組成物
も提供する。
【0008】本発明は、掘削流体を供給する際に用いる
増粘した水性組成物の調製法であって、水性媒質中で、
粘土を金属アルミン酸塩と場合によってはマグネシウム
化合物とに、または増粘剤およびマグネシウム化合物の
配合物に接触させることを含んでなる方法にも関する。
本発明は、掘削流体の水損失の制御法であって、掘削流
体を金属アルミン酸塩と場合によってはマグネシウム化
合物とに、または増粘剤およびマグネシウム化合物の配
合物に接触させることを含んでなる方法にも関する。
【0009】本発明で用いる「水性」という用語は、特
に断らない限り、通常は「水の、水に関連する、または
水に類似している」ことを表わす。従って、本発明で引
用される水性組成物は、水、溶液または懸濁液のいずれ
かを含む組成物であって、この溶液または懸濁液が、溶
解した、一部溶解した、または溶解しない塩を含むもの
を表わす。本発明の組成物に含まれることができる塩の
例としては、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、ヨウ化
ナトリウム、塩化カリウム、臭化カリウム、塩化カルシ
ウム、臭化カルシウム、塩化マグネシウム、臭化マグネ
シウム、塩化バリウム、塩化亜鉛、臭化亜鉛、硫酸ナト
リウム、塩化ストロンチウム、およびそれらの混合物が
挙げられるが、これに限定されるものではない。通常、
組成物中の塩の総含有量は、0%(水)〜80重量%程
度まで広範囲に変化することができる。典型的な塩の総
含有量は、約0.001重量%〜約30重量%の範囲で
ある。例えば、油またはガス、またはその両方と同時生
成した塩水として定義される生成塩水は、通常は硬度塩
水、すなわちCa+2、Ba+2、Mg+2またはSr
+2、またはそれらの組み合わせを少なくとも1,00
0ppm含んでいる。生成塩水は、通常は溶解固形物の
総量の約1%〜約30%の高塩分を含んでいる。
【0010】本発明によれば、粘土を含んでいる水を基
剤とする流体を増粘することのできる添加剤組成物であ
って、金属アルミン酸塩および場合によってはマグネシ
ウム化合物を含んでなるものが提供される。本発明で用
いられる粘土は、如何なる粘土でもよい。好適な粘土の
例としては、カオリナイト、ハロイサイト、バーミキュ
ライト、クロライト、アパタルガイト、スメクタイト、
モンモリロナイト、イライト、サルコナイト、セピオラ
イト、パリゴルスカイト、漂布土およびそれらの混合物
が挙げられるが、これに限定されるものではない。現在
のところ好ましい粘土は、モンモリロナイト粘土であ
る。現在のところ最も好ましい粘土は、ナトリウムモン
モリロナイトであり、ベントナイトとしても知られてい
る。
【0011】本発明で用いるのに好適な金属アルミン酸
塩の例としては、アルカリ金属アルミン酸塩、アルカリ
土類金属アルミン酸塩およびそれらの混合物が挙げられ
るが、これに限定されるものではない。現在のところ好
ましい金属アルミン酸塩は、例えばアルミン酸リチウ
ム、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カリウムおよび
それらの混合物のようなアルカリ金属アルミン酸塩であ
る。アルカリ金属アルミン酸塩の中では、低価格および
入手の容易さという点から、アルミン酸ナトリウムが最
も好ましい。
【0012】水性組成物の総重量%に対して、粘土は約
0.25重量%〜約30重量%、好ましくは約0.5重
量%〜約25重量%、最も好ましくは1重量%〜20重
量%の範囲で本組成物に含まれることができる。水性組
成物に含まれる金属アルミン酸塩の重量%は、約0.0
01%〜約3%、好ましくは約0.01%〜約2%、最
も好ましくは0.025%〜1%の範囲である。任意の
好適な混合法、例えば機械混合などを用いて本発明の組
成物を調製することができる。
【0013】本発明のこの態様に用いるのに好適なマグ
ネシウム化合物は、水を基剤とする流体に加えたとき
に、生成する組成物を非酸性、すなわちpH7以上にす
る任意のマグネシウム化合物であることができる。好適
なマグネシウム化合物の例としては、酸化マグネシウ
ム、塩化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酢酸マグ
ネシウム、ギ酸マグネシウム、プロピオン酸マグネシウ
ム、酪酸マグネシウム、アジピン酸マグネシウム、シュ
ウ酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、クエン酸マグネ
シウム、乳酸マグネシウム、およびそれらの混合物が挙
げられるが、これに限定されるものではない。現在のと
ころ好ましいマグネシウム化合物は、低価格、安全性お
よび入手可能性という点から、酸化マグネシウムであ
る。水性組成物中のマグネシウム化合物の重量%は、通
常、金属アルミン酸塩について記載したものと同じであ
る。また本発明によれば、粘土と、増粘剤およびマグネ
シウム化合物の配合物とを含んでなる添加剤組成物が提
供される。粘土およびマグネシウム化合物の範囲は、前
記に記載したものと同じである。
【0014】本発明に有用な増粘剤は、金属アルミン酸
塩、金属マンガン酸塩、アルミニウムの無機または有機
化合物、鉄の無機または有機化合物、またはマンガンの
無機または有機化合物であることができる。金属アルミ
ン酸塩の範囲は、前記に記載したものと同じである。
【0015】アルミニウム化合物は、塩化アルミニウ
ム、臭化アルミニウムおよびヨウ化アルミニウムなどの
ようなハロゲン化アルミニウム、ギ酸アルミニウム、酢
酸アルミニウム、プロピオン酸アルミニウム、酪酸アル
ミニウム、ステアリン酸アルミニウムおよびアジピン酸
アルミニウムなどのようなカルボン酸アルミニウム、硫
酸アルミニウム、リン酸アルミニウム、硝酸アルミニウ
ム、およびそれらの混合物であることができる。現在の
ところ好ましいアルミニウム化合物は、低価格および入
手可能性という点から、塩化アルミニウム、硫酸アルミ
ニウム、酢酸アルミニウムおよびそれらの混合物であ
る。
【0016】第二鉄化合物は、塩化第二鉄、臭化第二鉄
およびヨウ化第二鉄などのようなハロゲン化第二鉄、ギ
酸第二鉄、酢酸第二鉄、プロピオン酸第二鉄、酪酸第二
鉄、ステアリン酸第二鉄およびアジピン酸第二鉄などの
ようなカルボン酸第二鉄、硫酸第二鉄、リン酸第二鉄、
硝酸第二鉄、およびそれらの混合物であることができ
る。現在のところ好ましい第二鉄化合物は、低価格およ
び入手可能性という点から、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、
酢酸第二鉄、およびそれらの混合物である。
【0017】第一鉄化合物は、塩化第一鉄、臭化第一鉄
およびヨウ化第一鉄などのようなハロゲン化第一鉄、ギ
酸第一鉄、酢酸第一鉄、プロピオン酸第一鉄、酪酸第一
鉄、ステアリン酸第一鉄およびアジピン酸第一鉄などの
ような第一鉄カルボン酸塩、硫酸第一鉄、リン酸第一
鉄、硝酸第一鉄、およびそれらの混合物であることがで
きる。現在のところ好ましい第一鉄化合物は、低価格お
よび入手可能性という点から、塩化第一鉄、硫酸第一
鉄、酢酸第一鉄、およびそれらの混合物である。
【0018】マンガン化合物は、塩化マンガン、臭化マ
ンガンおよびヨウ化マンガンなどのようなハロゲン化マ
ンガン、ギ酸マンガン、酢酸マンガン、プロピオン酸ア
ルミニウム、酪酸マンガン、ステアリン酸マンガンおよ
びアジピン酸マンガンなどのようなカルボン酸マンガ
ン、硫酸マンガン、リン酸マンガン、硝酸マンガン、お
よびそれらの混合物であることができる。現在のところ
好ましいマンガン化合物は、低価格および入手可能性と
いう点から、塩化マンガン、硫酸マンガン、酢酸マンガ
ン、およびそれらの混合物である。
【0019】増粘剤およびマグネシウム化合物の配合物
は、増粘剤およびマグネシウム化合物を任意の手段、例
えば当業者に知られている乾式ブレンダーなどで混合す
ることによって調製することができる。
【0020】通常、増粘剤対マグネシウム化合物の重量
比は、約1:19〜約3:1、好ましくは約1:15〜
約2:1、最も好ましくは1:9〜1:1の範囲であ
る。粘土は、最終の水性組成物の総重量%を100%と
して、約0.25重量%〜約30重量%、好ましくは約
0.5重量%〜約25重量%、最も好ましくは1重量%
〜20重量%の範囲で水性組成物に含まれることができ
る。配合物は、0.001重量%〜約3重量%、好まし
くは約0.01重量%〜約2重量%、最も好ましくは
0.025重量%〜1重量%の範囲で水性組成物に含ま
れることができる。
【0021】増粘剤およびマグネシウム化合物の配合
物、および粘土を含む乾燥組成物は、水を基剤とする組
成物を増粘するのに用いることもできる。乾燥組成物中
の配合物対粘土の重量比は、約1:8〜約1:999、
好ましくは1:9〜1:99である。
【0022】組成物の調製法は、前記に開示したものと
同じである。前記のような水、溶液または懸濁液は、通
常は水性組成物を調製するために本発明の組成物に含ま
れる。また、前記の生成塩水も、本発明の組成物の一成
分として用いることができる。
【0023】ポリマーを、本発明の前記組成物中に含ま
せることもできる。本明細書で用いる「ポリマー」とい
う用語は、特に断らない限り、ホモポリマー、コポリマ
ー、ターポリマーまたはテトラポリマーである。組成物
に用いるのに好適なポリマーは、水性の形態で組成物の
粘性を一層増加することのできるものであって、バイオ
ポリサッカライド、セルロースエーテル、およびアクリ
ルアミドを基剤とするポリマーであるが、これらに限定
されるものではない。好適なポリマーは、米国特許第
4,629,747号明細書に開示されているものであ
ることができる。ポリマーが含まれている場合には、好
ましくは水性組成物中のポリマーの重量%は、約0.0
01%〜約2%の範囲であることができる。
【0024】増量剤を増粘した水性組成物に添加して、
水を基剤とする流体の密度を増加させることができる。
好適な増量剤には、重晶石、へマタイト、カーボネー
ト、方鉛鉱、およびそれらの混合物が挙げられるが、こ
れに制限されるものではない。
【0025】また、本発明によれば、掘削流体として用
いる増粘した水性組成物の調製法であって、水性媒質中
で粘土を金属アルミン酸塩および場合によってはマグネ
シウム化合物と接触させることを含んでなる方法が提供
される。一つの好ましい態様は、増粘剤およびマグネシ
ウム化合物の配合物を、粘土を含んでいる水性媒質と接
触させることを含んでなる。あるいは、この方法は、配
合物および粘土の乾燥組成物を、水を基剤とする流体と
接触させることによって行うこともできる。水性媒質、
粘土、金属アルミン酸塩、増粘剤とマグネシウム化合物
との配合物、および乾燥組成物の範囲および重量%は、
前記に示したものと同じである。また本発明の方法に有
用な組成物は、ポリマーを含んでなることもできる。こ
のポリマーの範囲も、前記のものと同じである。水性組
成物も、記載の方法によって調製することができる。
【0026】増粘した水性組成物は、当業者による油田
作業における油井の処理、掘削、補修または仕上げに用
いることができる。通常は、増粘した水性組成物は、約
75°F〜約350°F、好ましくは80°F〜300
°Fの範囲の温度を有する任意の掘削した油井に用いる
ことができる。
【0027】また水を基剤とする掘削流体の流体損失の
制御法であって、流体損失制御添加剤を掘削流体に加え
ることからなり、この添加剤が金属アルミン酸塩、増粘
剤とマグネシウム化合物との配合物、この配合物と粘土
とを含んでなる組成物、またはそれらの混合物から成る
群から選択される方法も提供される。水性媒質、粘土、
金属アルミン酸塩、配合物および乾燥組成物の範囲およ
び重量%は、前記したものと同じである。前記のポリマ
ーを、本組成物中に含むこともできる。この添加剤を含
む掘削流体の水性組成物も、前記の方法によって調製す
ることもできる。
【0028】例1 本例の目的は、水性媒質は45分間を上回る時間混合さ
れまたは150°Fでエージングされるまでは、粘土お
よび酸化マグネシウムを混合した際に良好に増粘しない
ことを示すことである。試験は、水道水350mlを3
個の1クォート広口瓶のそれぞれに加えることによって
行った。水試料をマルチミキサーで撹拌しながら、15
gのベントナイト粘土を各試料に加えた。次に、Fis
her Scientific製の試薬級酸化マグネシ
ウム2.0gを、ベントナイトの添加直後に試料2およ
び3に加えた。総ての試料を更に20分間攪拌し、すぐ
に試験を行った。表Iに「初期値」として報告したデー
タは、記載されているRPMでのFann VGメータ
ー(35A型)の読みを表わしている。定義によると、
センチポアズでの見掛け粘度は、600rpmでは読み
の50%である。試料1は酸化マグネシウムを含まない
コントロール実験であった。試料3は、45分間および
135分間撹拌した後に再試験を行った。次に、総ての
試料をキャップして、150°Fで予熱したオープンの
中で4時間ローリングし、冷却して、5分間撹拌し、約
85°Fにて試験を行った。これらの結果を、「150
°Fにおけるローリング後」として記載する。
【0029】
【表1】 これらの結果は、粘土および酸化マグネシウムを含む水
性組成物が高い粘性を発生するには、高剪断で長時間混
合するかまたは高温で加熱する必要があることを示して
いる。
【0030】例II 本例では、粘土を含む水性媒質のアルミン酸ナトリウム
による増粘を示す。試験は下記の通り行った。1クォー
ト広口瓶の中で、ベントナイト粘土10gをマルチミキ
サーで攪拌しながら水道水350mlと混合した。この
配合物をマルチミキサーで10分間攪拌した。表IIに
示す混合物にアルミン酸ナトリウムを加えた後で、生成
する組成物を更に10分間撹拌した。これを即座に1パ
イント広口瓶に移し、Fann VGメーター(35A
型)で試験を行った。表IIで「初期値」として報告し
たデータは、表に示したRPMでの読みを表わしてい
る。初期の試験の後で1パイント広口瓶を密閉し、予熱
したローラーオーブンの中で、176°Fで3時間ロー
リングした。次に、この試料を冷却し、マルチミキサー
で5分間攪拌し、約85°Fにて再試験を行った。試験
結果は、「176°Fでのローリング後」として報告す
る。試料15〜17をコントロールとして加えた。
【0031】
【表2】 表IIは、粘土およびアルミン酸ナトリウムを含む水性
組成物(試料12〜14)が、粘土のみを含むもの(試
料11)および粘土および酸化マグネシウムを含むもの
ものよりもかなり高い粘性を有することを、初期試験で
示している。しかしながら、アルミン酸ナトリウムを含
む試料(試料12〜14)は、176°Fでローリング
したところ、幾分粘性を失った。
【0032】例III 本例では、粘土と、アルミン酸マトリウムおよび酸化マ
グネシウムの配合物とを含んでなる水性組成物の粘性に
ついて説明する。この試験は、アルミン酸ナトリウムの
代わりにアルミン酸ナトリウムおよび酸化マグネシウム
の配合物を用いたこと以外は、例IIと同様に行った。
表IIIに示す結果は、この組成物が良好な粘度を発生
したばかりでなく、176°Fでエージングした後にも
粘度を保持したことを示している。
【0033】
【表3】
【0034】例IV 本例では、粘土と、金属アルミン酸塩およびマグネシウ
ム化合物の配合物とを含んでなる組成物が、水性媒質中
で混合すると直ちに増粘し、生成する増粘した水性組成
物が、高温でエージングしたときにその粘度を保持する
ことを示す。この例が例IIIと異なるのは、粘土およ
び配合物を混合した後に、得られた混合物を水性媒質に
加える点である。試験は、水道水350mlを1クォー
ト広口瓶に加えて行った。マルチミキサーで水試料を撹
拌しながら、表IVに示す材料を加えた。全試料を10
分間撹拌した。それらを撹拌の直後に1パイント広口瓶
に移し、初期の試験を行った。表IVに「初期値」とし
て報告されたデータは、示されているRPMにおけるF
ann VGメーター(35A型)の読み読みを表わ
す。次に、試料をキャップして、176°Fの予熱した
オープン中で4時間ローリングさせ、約85°Fに冷却
し、2分間撹拌した後に再試験を行った。このデータを
「176°Fでのローリング後」として示す。
【0035】
【表4】
【0036】表IVに示したデータは、水を基剤とする
流体が、ベントナイト、アルミン酸ナトリウムおよび酸
化マグネシウムを含んでなる組成物の添加によって増粘
することを示している(試料34および37)。ベント
ナイトおよび酸化マグネシウムを含む流体(試料33お
よび36)は、最初はあまり増粘しなかった。アルミン
酸ナトリウムおよび酸化マグネシウムの配合物または混
合物を含まない全ての試料は、176°Fでローリング
したところ、幾分粘性を失った。
【0037】例V 本例では、アルミニウム化合物およびマグネシウム化合
物の配合物も粘土を含んでいる水を基剤とする流体を増
粘するが、アルミニウム化合物だけではあまり流体を増
粘しないことを示す。この試験は、それぞれ水道水35
0mlの入った1クォート広口瓶を用いて行った。ベン
トナイト(15g)をマルチミキサーで撹拌しながら各
広口瓶に加えた。ベントナイトを加えた直後に表Vに示
した試験材料を加え、全試料を10分間撹拌した。撹拌
の直後に、それらをFann VGメーター(35A
型)によって試験した。示されるRPMでの読みは、表
Vに記載している。
【0038】
【表5】
【表6】
【0039】表Vに示すように、酸化マグネシウムおよ
び酢酸アルミニウムの配合物(試料45〜47)は、酸
化マグネシウム(試料42〜43)または酢酸アルミニ
ウム単独(試料44)のいずれよりも、かなり高い粘性
を提供した。また表Vは、酸化マグネシウムおよび塩化
アルミニウムの配合物(試料53〜54および62〜6
3)が、酸化マグネシウム単独(試料42〜43)また
は塩化アルミニウム単独(試料48および60)のいず
れよりも、かなり高い粘性を提供したことも示してい
る。同様に、酸化マグネシウムおよびアルミニウム硫酸
塩の配合物は、粘土を含んだ流体を、酸化マグネシウム
単独(試料42〜43)または硫酸アルミニウム単独
(試料56)のいずれよりも遥かに良好に増粘した。更
に表Vには、アルミニウムの長鎖カルボン酸塩、例えば
ステアリン酸アルミニウム(試料64)も、流体の粘性
を増加するのに効果的であることを示している。最後
に、表Vには、他のマグネシウム化合物およびアルミニ
ウム化合物の配合物(試料66〜69)も、非常に効果
的であったことを証明している。
【0040】本発明の配合物の効果が、塩基性の酸化マ
グネシウムまたは水酸化マグネシウムの存在下における
配合物のアルカリ度の増加によるものであるかどうかを
明らかにするため、水性組成物(試料49〜50)のp
Hを、NaOHおよびNaOHを含む組成物(試料51
〜52)を用いて上昇させることによって試験を行っ
た。表Vに示される結果は、NaOHによるpHの上昇
が流体の粘性を向上させなかったことを示している。更
に表Vは、酸化カルシウムまたは水酸化カルシウムのど
ちらかと、アルミン酸ナトリウム(試料67〜70)ま
たは塩化アルミニウム(試験71)のどちらかとの配合
物は、水を基剤とする組成物の粘性をあまり増加させな
かったことを示している。また表Vは、酸化マグネシウ
ムおよび酢酸アルミニウムの配合物を水の存在下で予め
反応させた後に高温乾燥すると、この配合物は水を基剤
とする組成物の粘性を増加する上での有効性を失うこと
を示している。表Vに示した粘性の増加した試料を、例
IVに記載の通り更に150〜176°Fでローリング
した。これらは、温度に対し安定であることが分かっ
た。
【0041】例VI 本例では、塩化第二鉄または酢酸マンガンのいずれかと
酸化マグネシウムとを含む配合物も、水を基剤とする組
成物の粘度を増加するのに効果的であることを示す。試
験は、表VIに記載の粘土を含む組成物に加えた材料以
外は、例Vで記載したのと同様に行った。
【0042】
【表7】
【0043】表VIでは、鉄の化合物は、マグネシウム
化合物と混合されると、コントロール(試験41〜43
および91)と比較して、水を基剤とする組成物(試料
92および95)の粘度を著しく増加させることを示し
ている。同様の結果はマンガン化合物でも得られた(試
料97および99)。表VIに示した他の試験は、水酸
化カルシウム、塩化亜鉛、酢酸第二銅、酢酸クロム、シ
ュウ酸チタンカリウム、硫酸セシウムおよびスズ化合物
が、水を基剤とする組成物の粘性増加に効果的ではなか
ったことを示すために加えた。
【0044】例VII 本例では、本発明の添加剤を掘削流体の水の損失を制御
するために用いることもできることを明らかにする。試
験は、下記のように行った:25。あるいは、増粘剤と
マグネシウム化合物とを、水性媒質中でこれらを溶解ま
たは懸濁することによって配合することもできる。この
水性媒質は、前記と同じものである。
【0045】1クォート広口瓶の中で、ベントナイト
(7.5g)を水道水350mlと混合し、この混合物
をマルチミキサーで10分間撹拌した。次に、アルミン
酸Na、またはMgOとアルミン酸Naとの配合物1.
0グラムをこの混合物に加え、更に10分間撹拌した。
次いで、表VIIに示したポリマーを加え、更に10分
間撹拌した。全試料にRevダスト15gを加えて掘削
固形物とし、更に10分間撹拌した。撹拌直後にこの試
料を1パイントの広口瓶に移し、Fann VGメータ
ー(35A型)で試験を行った。次に、全ての試料をキ
ャップして、176°Fに予熱したオーブン中で3時間
ローリングし、冷却し、5分間撹拌してから、約83°
Fで試験を行った。ゲル強度および水損失は、API
RP 13B−1の方法に従って測定した。この結果を
表V11に示す。
【0046】
【表8】
【0047】表V11は、アルミニウム化合物、または
マグネシウム化合物およびアルミニウム化合物の配合物
のいずれかがないとき、粘土を含んでいる水を基剤とす
る流体が、30分間に13.2mlの水を失うことを示
している(試料126)。水損失は、10.1ml未満
と著しく減少し、本発明の組成物を含む流体では5.2
ml程度であった(試料121〜125)。また、表V
IIには、本発明の組成物を何も含まない流体(試料1
26)では、形成されたゲル強度が極めて低いことも示
されている(2/2)。本発明の組成物を少量含む流体
(試料121〜125)のゲル強度は、大きく増加し
た。これらの結果は、本発明の組成物が、ゲル性ポリマ
ーを含む掘削流体の水の損失を制御し、ゲル強度を向上
させるのに大変好適であることを証明している。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年4月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 粘土を含み水を基剤とする流体の増粘
用添加剤組成物
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水を基剤とする流体の
増粘に用いられる組成物に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】例え
ば、掘削流体、製練流体、採鉱流体、水を基剤とする金
属加工流体、食品添加物および水を基剤とする塗料のよ
うな水を基剤とする流体は、様々な工業上の用途に用い
られる。ガス、地熱水蒸気または油のような天然資源の
地下埋蔵物を開発することは、鉱井の掘削の技術に熟練
した者には周知であり、特に回転法または衝撃法のよう
な掘屑を試錐孔から取り除かなければならない方法によ
って掘削するときには、掘削流体を用いる必要がある。
【0003】例えば、油田作業における補修(work
over)流体および仕上げ(completion)
流体で、水を基剤とする流体を使用することも、当業者
には周知である。補修流体とは、掘削した油井の補修作
業の際に用いる流体である。このような補修作業には、
パイプの除去、ポンプの交換、砂または他の沈殿物の掃
去、検層(logging)等が挙げられる。また補修
には、広汎に既存の油井の二度目、三度目の再生に用い
る段階、例えばポリマーの添加、ミセルの充満、蒸気注
入等を含む。
【0004】仕上げ流体とは、油井の掘削の際および仕
上げまたは再仕上げの段階中に用いる流体である。仕上
げ作業には、ケーシングの穿孔、パイプおよびポンプ等
の設置が挙げられる。補修および仕上げ流体のいずれ
も、幾分は油井圧を制御し、油井が仕上げまたは補修中
に噴出するのを阻止し、あるいは過剰圧力によってケー
シングが崩壊するのを防止するのに用いられる。
【0005】化学物質を水を基剤とする流体に加えるの
は様々な理由からであり、粘度の増加、腐食の減少、お
よび流体密度の増加などが挙げられるが、これらに限定
されるものではない。例えば、水増粘ポリマーのような
化学物質は、補修流体または仕上げ流体として用いると
きには、水を基剤とする流体の粘性を増加させ、塩水が
形成物の中へと移動するのを遅らせ、油井の試錐孔から
掘削した固形物を運び出すのに用いることができる。
【0006】しかしながら前記の化学物質は、様々な温
度になる油溜めの中では不安定なことが多く、しばしば
生分解を引き起こす。したがって、例えば酸化マグネシ
ウムなどの無機化学物質を用いて、粘土を含んでいる水
を基剤とする流体の粘度を増加させている。残念なこと
には、酸化マグネシウムを含んでいる水を基剤とする流
体組成物から多くの工業上の用途に所望な粘度を生み出
すには、長時間の高剪断での混合または高温で加熱を行
う必要がある。それ故、高粘度を発生する必要のある用
途のために組成物を開発することが大変望ましいのであ
る。また広汎な条件に亙って適正な粘度を保持する組成
物を開発することも、非常に望ましい。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、粘土を
含んでいる水を基剤とする流体を増粘できる添加剤組成
物であって、金属アルミン酸塩、および場合によっては
マグネシウム化合物を含んでなる組成物が提供される。
本発明は、粘土と、増粘剤およびマグネシウム化合物の
配合物とを含んでなる添加剤組成物であって、増粘剤が
金属化合物であり、金属がアルミニウム、鉄、マンガン
およびそれらの混合物から成る群から選択される組成物
も提供する。
【0008】本発明は、掘削流体を供給する際に用いる
増粘した水性組成物の調製法であって、水性媒質中で、
粘土を金属アルミン酸塩と場合によってはマグネシウム
化合物とに、または増粘剤およびマグネシウム化合物の
配合物に接触させることを含んでなる方法にも関する。
本発明は、掘削流体の水損失の制御法であって、掘削流
体を金属アルミン酸塩と場合によってはマグネシウム化
合物とに、または増粘剤およびマグネシウム化合物の配
合物に接触させることを含んでなる方法にも関する。
【0009】本発明で用いる「水性」という用語は、特
に断らない限り、通常は「水の、水に関連する、または
水に類似している」ことを表わす。従って、本発明で引
用される水性組成物は、水、溶液または懸濁液のいずれ
かを含む組成物であって、この溶液または懸濁液が、溶
解した、一部溶解した、または溶解しない塩を含むもの
を表わす。本発明の組成物に含まれることができる塩の
例としては、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、ヨウ化
ナトリウム、塩化カリウム、臭化カリウム、塩化カルシ
ウム、臭化カルシウム、塩化マグネシウム、臭化マグネ
シウム、塩化バリウム、塩化亜鉛、臭化亜鉛、硫酸ナト
リウム、塩化ストロンチウム、およびそれらの混合物が
挙げられるが、これに限定されるものではない。通常、
組成物中の塩の総含有量は、0%(水)〜80重量%程
度まで広範囲に変化することができる。典型的な塩の総
含有量は、約0.001重量%〜約30重量%の範囲で
ある。例えば、油またはガス、またはその両方と同時生
成した塩水として定義される生成塩水は、通常は硬度塩
水、すなわちCa+2、Ba+2、Mg+2またはSr
+2、またはそれらの組み合わせを少なくとも1,00
0ppm含んでいる。生成塩水は、通常は溶解固形物の
総量の約1%〜約30%の高塩分を含んでいる。
【0010】本発明によれば、粘土を含んでいる水を基
剤とする流体を増粘することのできる添加剤組成物であ
って、金属アルミン酸塩および場合によってはマグネシ
ウム化合物を含んでなるものが提供される。本発明で用
いられる粘土は、如何なる粘土でもよい。好適な粘土の
例としては、カオリナイト、ハロイサイト、バーミキュ
ライト、クロライト、アパタルガイト、スメクタイト、
モンモリロナイト、イライト、サルコナイト、セピオラ
イト、パリゴルスカイト、漂布土およびそれらの混合物
が挙げられるが、これに限定されるものではない。現在
のところ好ましい粘土は、モンモリロナイト粘土であ
る。現在のところ最も好ましい粘土は、ナトリウムモン
モリロナイトであり、ベントナイトとしても知られてい
る。
【0011】本発明で用いるのに好適な金属アルミン酸
塩の例としては、アルカリ金属アルミン酸塩、アルカリ
土類金属アルミン酸塩およびそれらの混合物が挙げられ
るが、これに限定されるものではない。現在のところ好
ましい金属アルミン酸塩は、例えばアルミン酸リチウ
ム、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カリウムおよび
それらの混合物のようなアルカリ金属アルミン酸塩であ
る。アルカリ金属アルミン酸塩の中では、低価格および
入手の容易さという点から、アルミン酸ナトリウムが最
も好ましい。
【0012】水性組成物の総重量%に対して、粘土は約
0.25重量%〜約30重量%、好ましくは約0.5重
量%〜約25重量%、最も好ましくは1重量%〜20重
量%の範囲で本組成物に含まれることができる。水性組
成物に含まれる金属アルミン酸塩の重量%は、約0.0
01%〜約3%、好ましくは約0.01%〜約2%、最
も好ましくは0.025%〜1%の範囲である。任意の
好適な混合法、例えば機械混合などを用いて本発明の組
成物を調製することができる。
【0013】本発明のこの態様に用いるのに好適なマグ
ネシウム化合物は、水を基剤とする流体に加えたとき
に、生成する組成物を非酸性、すなわちpH7以上にす
る任意のマグネシウム化合物であることができる。好適
なマグネシウム化合物の例としては、酸化マグネシウ
ム、塩化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酢酸マグ
ネシウム、ギ酸マグネシウム、プロピオン酸マグネシウ
ム、酪酸マグネシウム、アジピン酸マグネシウム、シュ
ウ酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、クエン酸マグネ
シウム、乳酸マグネシウム、およびそれらの混合物が挙
げられるが、これに限定されるものではない。現在のと
ころ好ましいマグネシウム化合物は、低価格、安全性お
よび入手可能性という点から、酸化マグネシウムであ
る。水性組成物中のマグネシウム化合物の重量%は、通
常、金属アルミン酸塩について記載したものと同じであ
る。また本発明によれば、粘土と、増粘剤およびマグネ
シウム化合物の配合物とを含んでなる添加剤組成物が提
供される。粘土およひマグネシウム化合物の範囲は、前
記に記載したものと同じである。
【0014】本発明に有用な増粘剤は、金属アルミン酸
塩、金属マンガン酸塩、アルミニウムの無機または有機
化合物、鉄の無機または有機化合物、またはマンガンの
無機または有機化合物であることができる。金属アルミ
ン酸塩の範囲は、前記に記載したものと同じである。
【0015】アルミニウム化合物は、塩化アルミニウ
ム、臭化アルミニウムおよびヨウ化アルミニウムなどの
ようなハロゲン化アルミニウム、ギ酸アルミニウム、酢
酸アルミニウム、プロピオン酸アルミニウム、酪酸アル
ミニウム、ステアリン酸アルミニウムおよびアジピン酸
アルミニウムなどのようなカルボン酸アルミニウム、硫
酸アルミニウム、リン酸アルミニウム、硝酸アルミニウ
ム、およびそれらの混合物であることができる。現在の
ところ好ましいアルミニウム化合物は、低価格および入
手可能性という点から、塩化アルミニウム、硫酸アルミ
ニウム、酢酸アルミニウムおよびそれらの混合物であ
る。
【0016】第二鉄化合物は、塩化第二鉄、臭化第二鉄
およびヨウ化第二鉄などのようなハロゲン化第二鉄、ギ
酸第二鉄、酢酸第二鉄、プロピオン酸第二鉄、酪酸第二
鉄、ステアリン酸第二鉄およびアジピン酸第二鉄などの
ようなカルボン酸第二鉄、硫酸第二鉄、リン酸第二鉄、
硝酸第二鉄、およびそれらの混合物であることができ
る。現在のところ好ましい第二鉄化合物は、低価格およ
び入手可能性という点から、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、
酢酸第二鉄、およびそれらの混合物である。
【0017】第一鉄化合物は、塩化第一鉄、臭化第一鉄
およびヨウ化第一鉄などのようなハロゲン化第一鉄、ギ
酸第一鉄、酢酸第一鉄、プロピオン酸第一鉄、酪酸第一
鉄、ステアリン酸第一鉄およびアジピン酸第一鉄などの
ような第一鉄カルボン酸塩、硫酸第一鉄、リン酸第一
鉄、硝酸第一鉄、およびそれらの混合物であることがで
きる。現在のところ好ましい第一鉄化合物は、低価格お
よび入手可能性という点から、塩化第一鉄、硫酸第一
鉄、酢酸第一鉄、およびそれらの混合物である。
【0018】マンガン化合物は、塩化マンガン、臭化マ
ンガンおよびヨウ化マンガンなどのようなハロゲン化マ
ンガン、ギ酸マンガン、酢酸マンガン、プロピオン酸ア
ルミニウム、酪酸マンガン、ステアリン酸マンガンおよ
びアジピン酸マンガンなどのようなカルボン酸マンガ
ン、硫酸マンガン、リン酸マンガン、硝酸マンガン、お
よびそれらの混合物であることができる。現在のところ
好ましいマンガン化合物は、低価格および入手可能性と
いう点から、塩化マンガン、硫酸マンガン、酢酸マンガ
ン、およびそれらの混合物である。
【0019】増粘剤およびマグネシウム化合物の配合物
は、増粘剤およびマグネシウム化合物を任意の手段、例
えば当業者に知られている乾式ブレンダーなどで混合す
ることによって調製することができる。
【0020】通常、増粘剤対マグネシウム化合物の重量
比は、約1:19〜約3:1、好ましくは約1:15〜
約2:1、最も好ましくは1:9〜1:1の範囲であ
る。粘土は、最終の水性組成物の総重量%を100%と
して、約0.25重量%〜約30重量%、好ましくは約
0.5重量%〜約25重量%、最も好ましくは1重量%
〜20重量%の範囲で水性組成物に含まれることができ
る。配合物は、0.001重量%〜約3重量%、好まし
くは約0.01重量%〜約2重量%、最も好ましくは
0.025重量%〜1重量%の範囲で水性組成物に含ま
れることができる。
【0021】増粘剤およびマグネシウム化合物の配合
物、および粘土を含む乾燥組成物は、水を基剤とする組
成物を増粘するのに用いることもできる。乾燥組成物中
の配合物対粘土の重量比は、約1:8〜約1:999、
好ましくは1:9〜1:99である。
【0022】組成物の調製法は、前記に開示したものと
同じである。前記のような水、溶液または懸濁液は、通
常は水性組成物を調製するために本発明の組成物に含ま
れる。また、前記の生成塩水も、本発明の組成物の一成
分として用いることができる。
【0023】ポリマーを、本発明の前記組成物中に含ま
せることもできる。本明細書で用いる「ポリマー」とい
う用語は、特に断らない限り、ホモポリマー、コポリマ
ー、ターポリマーまたはテトラポリマーである。組成物
に用いるのに好適なポリマーは、水性の形態で組成物の
粘性を一層増加することのできるものであって、バイオ
ポリサッカライド、セルロースエーテル、およびアクリ
ルアミドを基剤とするポリマーであるが、これらに限定
されるものではない。好適なポリマーは、米国特許第
4,629,747号明細書に開示されているものであ
ることができる。ポリマーが含まれている場合には、好
ましくは水性組成物中のポリマーの重量%は、約0.0
01%〜約2%の範囲であることができる。
【0024】増量剤を増粘した水性組成物に添加して、
水を基剤とする流体の密度を増加させることができる。
好適な増量剤には、重晶石、ヘマタイト、カーボネー
ト、方鉛鉱、およびそれらの混合物が挙げられるが、こ
れに制限されるものではない。
【0025】また、本発明によれば、掘削流体として用
いる増粘した水性組成物の調製法であって、水性媒質中
で粘土を金属アルミン酸塩および場合によってはマグネ
シウム化合物と接触させることを含んでなる方法が提供
される。一つの好ましい態様は、増粘剤およびマグネシ
ウム化合物の配合物を、粘土を含んでいる水性媒質と接
触させることを含んでなる。あるいは、この方法は、配
合物および粘土の乾燥組成物を、水を基剤とする流体と
接触させることによって行うこともできる。水性媒質、
粘土、金属アルミン酸塩、増粘剤とマグネシウム化合物
との配合物、および乾燥組成物の範囲および重量%は、
前記に示したものと同じである。また本発明の方法に有
用な組成物は、ポリマーを含んでなることもできる。こ
のポリマーの範囲も、前記のものと同じである。水性組
成物も、記載の方法によって調製することができる。
【0026】増粘した水性組成物は、当業者による油田
作業における油井の処理、掘削、補修または仕上げに用
いることができる。通常は、増粘した水性組成物は、約
75°F〜約350°F、好ましくは80°F〜300
゜Fの範囲の温度を有する任意の掘削した油井に用いる
ことができる。
【0027】また水を基剤とする掘削流体の流体損失の
制御法であって、流体損失制御添加剤を掘削流体に加え
ることからなり、この添加剤が金属アルミン酸塩、増粘
剤とマグネシウム化合物との配合物、この配合物と粘土
とを含んでなる組成物、またはそれらの混合物から成る
群から選択される方法も提供される。水性媒質、粘土、
金属アルミン酸塩、配合物および乾燥組成物の範囲およ
ひ重量%は、前記したものと同じである。前記のポリマ
ーを、本組成物中に含むこともできる。この添加剤を含
む掘削流体の水性組成物も、前記の方法によって調製す
ることもできる。
【0028】例1 本例の目的は、水性媒質は45分間を上回る時間混合さ
れまたは150°Fでエージングされるまでは、粘土お
よび酸化マグネシウムを混合した際に良好に増粘しない
ことを示すことである。試験は、水道水350mlを3
個の1クォート広口瓶のそれぞれに加えることによって
行った。水試料をマルチミキサーで撹拌しながら、15
gのベントナイト粘土を各試料に加えた。次に、Fis
her Scientific製の試薬級酸化マグネシ
ウム2.0gを、ベントナイトの添加直後に試料2およ
び3に加えた。総ての試料を更に20分間攪拌し、すぐ
に試験を行った。表Iに「初期値」として報告したデー
タは、記載されているRPMでのFann VGメータ
ー(35A型)の読みを表わしている。定義によると、
センチポアズでの見掛け粘度は、600rpmでは読み
の50%である。試料1は酸化マグネシウムを含まない
コントロール実験であった。試料3は、45分間および
135分間撹拌した後に再試験を行った。次に、総ての
試料をキャップして、150°Fで予熱したオーブンの
中で4時間ローリングし、冷却して、5分間撹拌し、約
85°Fにて試験を行った。これらの結果を、「150
°Fにおけるローリング後」として記載する。
【0029】
【表1】 これらの結果は、粘土および酸化マグネシウムを含む水
性組成物が高い粘性を発生するには、高剪断で長時間混
合するかまたは高温で加熱する必要があることを示して
いる。
【0030】例II 本例では、粘土を含む水性媒質のアルミン酸ナトリウム
による増粘を示す。試験は下記の通り行った。1クォー
ト広口瓶の中で、ベントナイト粘土10gをマルチミキ
サーで攪拌しながら水道水350mlと混合した。この
配合物をマルチミキサーで10分間攪拌した。表IIに
示す混合物にアルミン酸ナトリウムを加えた後で、生成
する組成物を更に10分間撹拌した。これを即座に1パ
イント広口瓶に移し、Fann VGメーター(35A
型)で試験を行った。表IIで「初期値」として報告し
たデータは、表に示したRPMでの読みを表わしてい
る。初期の試験の後で1パイント広口瓶を密閉し、予熱
したローラーオーブンの中で、176°Fで3時間ロー
リングした。次に、この試料を冷却し、マルチミキサー
で5分間攪拌し、約85°Fにて再試験を行った。試験
結果は、「176°Fでのローリング後」として報告す
る。試料15〜17をコントロールとして加えた。
【0031】
【表2】 アルミン酸ナトリウム− United States
AluminateCompany製のアルミン酸ナ
トリウム顆粒(GU55)。酸化マグネシウム− Ma
rtin Marietta製のMagChem40。
表IIは、粘土およびアルミン酸ナトリウムを含む水性
組成物(試料12〜14)が、粘土のみを含むもの(試
料11)および粘土および酸化マグネシウムを含むもの
ものよりもかなり高い粘性を有することを、初期試験で
示している。しかしながら、アルミン酸ナトリウムを含
む試料(試料12〜14)は、176°Fでローリング
したところ、幾分粘性を失った。
【0032】例III 本例では、粘土と、アルミン酸マトリウムおよひ酸化マ
グネシウムの配合物とを含んでなる水性組成物の粘性に
ついて説明する。この試験は、アルミン酸ナトリウムの
代わりにアルミン酸ナトリウムおよび酸化マグネシウム
の配合物を用いたこと以外は、例IIと同様に行った。
表IIIに示す結果は、この組成物が良好な粘度を発生
したばかりでなく、176°Fでエージングした後にも
粘度を保持したことを示している。
【0033】
【表3】 配合物25−この配合物は、アルミン酸ナトリウム25
%およひ酸化マグネシウム75%(MagChem 4
0)を含む。 配合物50−この配合物は、アルミン酸ナトリウム50
%および酸化マグネシウム50%(MagChem 4
0)を含む。 配合物75−この配合物は、アルミン酸ナトリウム75
%および酸化マグネシウム25%(MagChem 4
0)を含む。
【0034】例IV 本例では、粘土と、金属アルミン酸塩およびマグネシウ
ム化合物の配合物とを含んでなる組成物が、水性媒質中
で混合すると直ちに増粘し、生成する増粘した水性組成
物が、高温でエージングしたときにその粘度を保持する
ことを示す。この例が例IIIと異なるのは、粘土およ
び配合物を混合した後に、得られた混合物を水性媒質に
加える点である。試験は、水道水350mlを1クォー
ト広口瓶に加えて行った。マルチミキサーで水試料を撹
拌しながら、表IVに示す材料を加えた。全試料を10
分間撹拌した。それらを撹拌の直後に1パイント広口瓶
に移し、初期の試験を行った。表IVに「初期値」とし
て報告されたデータは、示されているRPMにおけるF
ann VGメーター(35A型)の読み読みを表わ
す。次に、試料をキャップして、176°Fの予熱した
オープン中で4時間ローリングさせ、約85°Fに冷却
し、2分間撹拌した後に再試験を行った。このデータを
「176°Fでのローリング後」として示す。
【0035】
【表4】 配合物1=ベントナイト15gおよびアルミン酸Na
0.5gの混合物。 配合物2=ベントナイト15gおよびMagChem4
0 0.5gの混合物。 配合物3=ベントナイト15g、アルミン酸Na0.2
5g、およびMagChem40 0.25gの混合
物。 配合物4=ベントナイト15gおよびアルミン酸Na
1.0gの混合物。 配合物5=ベントナイト15gおよびMagChem4
0 1.0gの混合物。 配合物6=ベントナイト15gおよびアルミン酸Na
0.5g、およびMagChem40 0.5gの混合
物。
【0036】表IVに示したデータは、水を基剤とする
流体が、ベントナイト、アルミン酸ナトリウムおよび酸
化マグネシウムを含んでなる組成物の添加によって増粘
することを示している(試料34および37)。ベント
ナイトおよび酸化マグネシウムを含む流体(試料33お
よび36)は、最初はあまり増粘しなかった。アルミン
酸ナトリウムおよび酸化マグネシウムの配合物または混
合物を含まない全ての試料は、176°Fでローリング
したところ、幾分粘性を失った。
【0037】例V 本例では、アルミニウム化合物およびマグネシウム化合
物の配合物も粘土を含んでいる水を基剤とする流体を増
粘するが、アルミニウム化合物だけではあまり流体を増
粘しないことを示す。この試験は、それぞれ水道水35
0mlの入った1クォート広口瓶を用いて行った。ベン
トナイト(15g)をマルチミキサーで撹拌しながら各
広口瓶に加えた。ベントナイトを加えた直後に表Vに示
した試験材料を加え、全試料を10分間撹拌した。撹拌
の直後に、それらをFann VGメーター(35A
型)によって試験した。示されるRPMでの読みは、表
Vに記載している。
【0038】
【表5】
【表6】 a 括弧内の数字は、pH値である。「>」は、pH値
を見積ったことを示す。「+」を有するそれらの試料
は、示した化学物質の配合物であった。 b Al(OAc)、酢酸アルミニウム。 c NaOH(50w/v%)は、pHを表示値に調整
するために用いた。 d Mg(OAc)、酢酸マグネシウム。 e ビーカーの中でMgO9.0gを脱イオン水200
mlと混合し、次に酢酸アルミニウム1.0gを加え
た。この配合物を約25℃で約1.5時間撹拌した後、
約250°Fのオーブンで乾燥した。この残渣を粉砕
し、これを実験室調製物No.1として加えた。
【0039】表Vに示すように、酸化マグネシウムおよ
び酢酸アルミニウムの配合物(試料45〜47)は、酸
化マグネシウム(試料42〜43)または酢酸アルミニ
ウム単独(試料44)のいずれよりも、かなり高い粘性
を提供した。また表Vは、酸化マグネシウムおよび塩化
アルミニウムの配合物(試料53〜54および62〜6
3)が、酸化マグネシウム単独(試料42〜43)また
は塩化アルミニウム単独(試料48および60)のいず
れよりも、かなり高い粘性を提供したことも示してい
る。同様に、酸化マグネシウムおよびアルミニウム硫酸
塩の配合物は、粘土を含んだ流体を、酸化マグネシウム
単独(試料42〜43)または硫酸アルミニウム単独
(試料56)のいずれよりも遥かに良好に増粘した。更
に表Vには、アルミニウムの長鎖カルボン酸塩、例えば
ステアリン酸アルミニウム(試料64)も、流体の粘性
を増加するのに効果的であることを示している。最後
に、表Vには、他のマグネシウム化合物およびアルミニ
ウム化合物の配合物(試料66〜69)も、非常に効果
的であったことを証明している。
【0040】本発明の配合物の効果が、塩基性の酸化マ
グネシウムまたは水酸化マグネシウムの存在下における
配合物のアルカリ度の増加によるものであるかどうかを
明らかにするため、水性組成物(試料49〜50)のp
Hを、NaOHおよびNaOHを含む組成物(試料51
〜52)を用いて上昇させることによって試験を行っ
た。表Vに示される結果は、NaOHによるpHの上昇
が流体の粘性を向上させなかったことを示している。更
に表Vは、酸化カルシウムまたは水酸化カルシウムのど
ちらかと、アルミン酸ナトリウム(試料67〜70)ま
たは塩化アルミニウム(試料71)のどちらかとの配合
物は、水を基剤とする組成物の粘性をあまり増加させな
かったことを示している。また表Vは、酸化マグネシウ
ムおよび酢酸アルミニウムの配合物を水の存在下で予め
反応させた後に高温乾燥すると、この配合物は水を基剤
とする組成物の粘性を増加する上での有効性を失うこと
を示している。表Vに示した粘性の増加した試料を、例
IVに記載の通り更に150〜176°Fでローリング
した。これらは、温度に対し安定であることが分かっ
た。
【0041】例VI 本例では、塩化第二鉄または酢酸マンガンのいずれかと
酸化マグネシウムとを含む配合物も、水を基剤とする組
成物の粘度を増加するのに効果的であることを示す。試
験は、表VIに記載の粘土を含む組成物に加えた材料以
外は、例Vで記載したのと同様に行った。
【0042】
【表7】 表Vの脚注を参照されたい。
【0043】表VIでは、鉄の化合物は、マグネシウム
化合物と混合されると、コントロール(試験41〜43
および91)と比較して、水を基剤とする組成物(試料
92および95)の粘度を著しく増加させることを示し
ている。同様の結果はマンガン化合物でも得られた(試
料97および99)。表VIに示した他の試験は、水酸
化カルシウム、塩化亜鉛、酢酸第二銅、酢酸クロム、シ
ュウ酸チタンカリウム、硫酸セシウムおよびスズ化合物
が、水を基剤とする組成物の粘性増加に効果的ではなか
ったことを示すために加えた。
【0044】例VII 本例では、本発明の添加剤を掘削流体の水の損失を制御
するために用いることもできることを明らかにする。試
験は、下記のように行った:25。あるいは、増粘剤と
マグネシウム化合物とを、水性媒質中でこれらを溶解ま
たは懸濁することによって配合することもできる。この
水性媒質は、前記と同じものである。
【0045】1クォート広口瓶の中で、ベントナイト
(7.5g)を水道水350mlと混合し、この混合物
をマルチミキサーで10分間撹拌した。次に、アルミン
酸Na、またはMgOとアルミン酸Naとの配合物1.
0グラムをこの混合物に加え、更に10分間撹拌した。
次いで、表VIIに示したポリマーを加え、更に10分
間撹拌した。全試料にRevダスト15gを加えて掘削
固形物とし、更に10分間撹拌した。撹拌直後にこの試
料を1パイントの広口瓶に移し、Fann VGメータ
ー(35A型)で試験を行った。次に、全ての試料をキ
ャップして、176°Fに予熱したオーブン中で3時間
ローリングし、冷却し、5分間撹拌してから、約83°
Fで試験を行った。ゲル強度および水損失は、API
RP 13B−1の方法に従って測定した。この結果を
表VIIに示す。
【0046】
【表8】 全試料は、水道水350ml、ベントナイト7.5
gおよびテキサス州ヒューストンのMilwhite
Inc.製のRevダスト15gを含んだ。 MgOおよびNa−アルミネートの配合物(50:
50)。 アイオワ州Grain Processing C
orp.製の澱粉。 Baker Chemicals製の澱粉。 Internationl Drilling F
luids製の改質ポリサッカライド。 オクラホマ州BartlesvilleのDril
ling Specialities製のポリアニオン
セルロース。
【0047】表VIIは、アルミニウム化合物、または
マグネシウム化合物およびアルミニウム化合物の配合物
のいずれかがないとき、粘土を含んでいる水を基剤とす
る流体が、30分間に13.2mlの水を失うことを示
している(試料126)。水損失は、10.1ml未満
と著しく減少し、本発明の組成物を含む流体では5.2
ml程度であった(試料121〜125)。また、表V
IIには、本発明の組成物を何も含まない流体(試料1
26)では、形成されたゲル強度が極めて低いことも示
されている(2/2)。本発明の組成物を少量含む流体
(試料121〜125)のゲル強度は、大きく増加し
た。これらの結果は、本発明の組成物が、ゲル性ポリマ
ーを含む掘削流体の水の損失を制御し、ゲル強度を向上
させるのに大変好適であることを証明している。

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粘土を含み、水を基剤とする流体を増粘す
    るための添加剤組成物であって、金属アルミン酸塩を含
    んでなる組成物。
  2. 【請求項2】金属アルミン酸塩がアルカリ金属アルミン
    酸塩、アルカリ土類金属アルミン酸塩またはそれらの2
    種類以上の混合物である、請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】前記の金属アルミン酸塩がアルミン酸ナト
    リウムである、請求項2に記載の組成物。
  4. 【請求項4】更にマグネシウム化合物を含む、請求項1
    〜3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. 【請求項5】前記のマグネシウム化合物が酸化マグネシ
    ウム、塩化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酢酸マ
    グネシウム、ギ酸マグネシウム、プロピオン酸マグネシ
    ウム、酪酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム、乳酸
    マグネシウムまたはそれらの混合物である、請求項4に
    記載の組成物。
  6. 【請求項6】前記のマグネシウム化合物が酸化マグネシ
    ウム、水酸化マグネシウム、酢酸マグネシウム、または
    それらの2種類以上の混合物である、請求項4に記載の
    組成物。
  7. 【請求項7】粘土を含み、水を基剤とする流体と混合さ
    れる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
  8. 【請求項8】前記の金属アルミン酸塩の重量百分率が、
    混合物の総重量%に対して約0.001%〜約3%の範
    囲にある、請求項7に記載の組成物。
  9. 【請求項9】前記の範囲が0.025%〜1%である、
    請求項8に記載の組成物。
  10. 【請求項10】前記のマグネシウム化合物の重量百分率
    が、混合物の総重量%に対して薬0.001%〜約3%
    の範囲にある、請求項7〜9のいずれか1項に記載の組
    成物。
  11. 【請求項11】前記の範囲が0.025%〜1%であ
    る、請求項10に記載の組成物。
  12. 【請求項12】水を基剤とする流体を増粘するための添
    加剤組成物であって、増粘剤とマグネシウム化合物とを
    含んでなり、該増粘剤が、アルミニウム、鉄またはマン
    ガンである金属の化合物またはそれらの2種類以上の混
    合物であることを特徴とする、添加剤組成物。
  13. 【請求項13】配合物中の前記の増粘剤対前記のマグネ
    シウム化合物の重量比が約1:19〜約3:1の範囲に
    ある、請求項12に記載の組成物。
  14. 【請求項14】前記の範囲が1:9〜1:1である、請
    求項13に記載の組成物。
  15. 【請求項15】更に粘土を含む、請求項12〜14のい
    ずれか1項に記載の組成物。
  16. 【請求項16】前記の配合物対前記の粘土の重量比が約
    1:8〜約1:999である、請求項15に記載の組成
    物。
  17. 【請求項17】前記の増粘剤がアルカリ金属アルミン酸
    塩、アルカリ土類金属アルミン酸塩、ハロゲン化アルミ
    ニウム、カルボン酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、
    リン酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、ハロゲン化
    鉄、カルボン酸鉄、硫酸鉄、リン酸鉄、硝酸鉄、ハロゲ
    ン化マンガン、カルボン酸マンガン、硫酸マンガン、リ
    ン酸マンガン、硝酸マンガン、またはそれらの2種類以
    上の混合物である、請求項12〜16のいずれか1項に
    記載の組成物。
  18. 【請求項18】増粘剤がアルミン酸ナトリウム、塩化ア
    ルミニウム、硫酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、塩
    化鉄、硫酸鉄、酢酸鉄、塩化マンガン、硫酸マンガン、
    酢酸マンガン、またはそれらの2種類以上の混合物であ
    る、請求項17に記載の組成物。
  19. 【請求項19】前記のマグネシウム化合物が酸化マグネ
    シウム、塩化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酢酸
    マグネシウム、ギ酸マグネシウム、プロピオン酸マグネ
    シウム、酪酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム、乳
    酸マグネシウムまたはそれらの2種類以上の混合物であ
    る、請求項12〜18のいずれか1項に記載の組成物。
  20. 【請求項20】前記のマグネシウム化合物が酸化マグネ
    シウム、水酸化マグネシウム、酢酸マグネシウム、また
    はそれらの2種類以上の混合物である、請求項19に記
    載の組成物。
  21. 【請求項21】水を基剤とする流体と混合される、請求
    項12〜20のいずれか1項に記載の組成物。
  22. 【請求項22】前記の配合物の重量%が混合物の総重量
    %に対して約0.001%〜約3%の範囲にある、請求
    項21に記載の組成物。
  23. 【請求項23】前記の範囲が0.025%〜1%であ
    る、請求項22に記載の組成物。
  24. 【請求項24】混合物に含まれる粘土の重量百分率が混
    合物の総重量%に対して約0.25%〜約30%の範囲
    にある、請求項7〜11および21〜23のいずれか1
    項に記載の組成物。
  25. 【請求項25】前記の範囲が1%〜20%である、請求
    項24に記載の組成物。
  26. 【請求項26】前記の粘土がカオリナイト、ハロイサイ
    ト、バーミキュライト、クロライト、アタパルガイト、
    スメクタイト、モンモリロナイト、イライト、サルコナ
    イト、セピオライト、パリゴルスカイト、漂布土、また
    はそれらの2種類以上の混合物である、請求項7〜11
    および21〜25のいずれか1項に記載の組成物。
  27. 【請求項27】前記のモンモリロナイトがナトリウムモ
    ンモリロナイト(ベントナイト)である、請求項26に
    記載の組成物。
JP6089084A 1993-03-22 1994-03-22 粘土を含み水を基剤とする流体の増粘用添加剤組成物 Pending JPH06299137A (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US3496693A 1993-03-22 1993-03-22
US6163993A 1993-05-12 1993-05-12
US034966 1993-05-12
US061639 1993-05-12

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06299137A true JPH06299137A (ja) 1994-10-25

Family

ID=26711608

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6089084A Pending JPH06299137A (ja) 1993-03-22 1994-03-22 粘土を含み水を基剤とする流体の増粘用添加剤組成物

Country Status (6)

Country Link
US (1) US5532212A (ja)
EP (1) EP0617106B1 (ja)
JP (1) JPH06299137A (ja)
CA (1) CA2115390C (ja)
DE (1) DE69418518T2 (ja)
NO (1) NO312768B1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016216536A (ja) * 2015-05-15 2016-12-22 日本パーカライジング株式会社 水性潤滑剤、金属材料及び金属加工品

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB9726732D0 (en) * 1997-12-19 1998-02-18 B W Group Plc Drilling fluid
ID28103A (id) * 1998-05-12 2001-05-03 Hercules Inc Sistem-sistem berair yang terdiri dari polimer ionik dan promotor viskositas, proses untok penyiapannya, dan penggunannya
EP1571078A1 (en) * 1998-09-04 2005-09-07 Halliburton Energy Services, Inc. Brine-based drilling fluids for ballast tank storage
GB2378716B (en) * 2001-08-08 2004-01-14 Mi Llc Process fluid
US6906010B2 (en) * 2002-04-22 2005-06-14 Edgar Franklin Hoy Additives for preparing rheology-modified aqueous fluids
DE10238789B4 (de) * 2002-08-23 2006-01-05 Bk Giulini Gmbh Verfahren zur Herstellung von Suspensionen und deren Verwendung
DE102005055701A1 (de) * 2005-11-23 2007-05-24 Basf Construction Polymers Gmbh Verwendung mehrwertiger Metallsalze zur Stabilisierung der Rheologie von Flüssigphasen
DE102006014403A1 (de) * 2006-03-29 2007-10-04 Basf Construction Polymers Gmbh Verwendung von Aluminatzementen zur Rheologiesteuerung von Flüssigphasen
US9605194B2 (en) 2012-05-30 2017-03-28 Halliburton Energy Services, Inc. Compositions and method for treating out hydrogen sulfide and preventing settling of precipitate in an environmentally responsible drilling and packer fluid
CN103172077A (zh) * 2013-03-18 2013-06-26 芜湖飞尚非金属材料有限公司 一种非开挖专用泥浆膨润土的制备方法
WO2016148698A1 (en) * 2015-03-17 2016-09-22 Halliburton Energy Services, Inc. Metalate-based additives for use in subterranean formations
US10982125B2 (en) 2017-03-03 2021-04-20 Halliburton Energy Services, Inc. Application of metal oxide-based cements in wellbores
CN107523280B (zh) * 2017-09-05 2020-12-15 宣化燕北矿业有限责任公司 一种用于海水泥浆的增粘降滤失复合剂及其制备方法
CN110372126A (zh) * 2019-07-30 2019-10-25 南阳油田腾龙实业有限公司 一种含碱废弃钻井液无害化处理方法
EP4127096A1 (en) * 2020-05-12 2023-02-08 Saudi Arabian Oil Company Manganese-assisted waterflooding processes for enhanced oil recovery in carbonate formations
CN114307943B (zh) * 2021-12-31 2024-03-22 西藏大学 一种磁性MgO吸附剂及其制备方法和应用

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3185642A (en) * 1961-06-12 1965-05-25 Minerals & Chem Philipp Corp Drilling fluid and mud thickening agent therefor
US3852201A (en) * 1970-12-23 1974-12-03 J Jackson A clay free aqueous drilling fluid
US3855147A (en) * 1972-05-26 1974-12-17 Nl Industries Inc Synthetic smectite compositions, their preparation, and their use as thickeners in aqueous systems
US4257903A (en) * 1978-10-19 1981-03-24 The Dow Chemical Company Drilling fluid containing crosslinked polysaccharide derivative
US4240924A (en) * 1979-03-22 1980-12-23 W. R. Grace & Co. Compositions capable of forming aqueous systems having pseudoplastic properties
US4582614A (en) * 1980-05-05 1986-04-15 Nl Industries, Inc. Compositions and method for thickening aqueous brines
US4461714A (en) * 1980-12-18 1984-07-24 The Dow Chemical Company Method of making crystalline 2-layer lithium aluminates in ion exchange resins
US4405468A (en) * 1981-03-12 1983-09-20 Haun Jr R P Placid shale weighting agent for water base drilling mud
US4389319A (en) * 1981-04-24 1983-06-21 W. R. Grace & Co. High temperature stable viscosifier and fluid loss control system
SU1118662A1 (ru) * 1982-05-25 1984-10-15 Сибирский научно-исследовательский институт нефтяной промышленности Реагент дл обработки глинистых буровых растворов и способ его приготовлени
SU1097638A1 (ru) * 1983-01-26 1984-06-15 Московский Ордена Октябрьской Революции И Ордена Трудового Красного Знамени Институт Нефтехимической И Газовой Промышленности Им.И.М.Губкина Добавка дл обеспечени электропроводности буровых растворов на углеводородной основе
SU1244164A1 (ru) * 1984-12-12 1986-07-15 Khariv Ivan Yu Реагент дл обработки буровых растворов
US4664843A (en) * 1985-07-05 1987-05-12 The Dow Chemical Company Mixed metal layered hydroxide-clay adducts as thickeners for water and other hydrophylic fluids
US5232627A (en) * 1985-07-05 1993-08-03 The Dow Chemical Company Adducts of clay and activated mixed metal oxides
US5196143A (en) * 1985-07-05 1993-03-23 The Dow Chemical Company Mixed metal hydroxide-clay adducts as thickeners for water and other hydrophylic fluids
US4748139A (en) * 1986-06-02 1988-05-31 The Dow Chemical Company Preparation of precursor materials convertible into bi- and poly-metal spinels
JPH07776B2 (ja) * 1987-07-25 1995-01-11 清水建設株式会社 掘削安定液用添加剤

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016216536A (ja) * 2015-05-15 2016-12-22 日本パーカライジング株式会社 水性潤滑剤、金属材料及び金属加工品

Also Published As

Publication number Publication date
CA2115390C (en) 1999-08-24
EP0617106B1 (en) 1999-05-19
DE69418518D1 (de) 1999-06-24
NO941041D0 (no) 1994-03-22
NO312768B1 (no) 2002-07-01
DE69418518T2 (de) 1999-09-16
NO941041L (no) 1994-09-23
EP0617106A1 (en) 1994-09-28
CA2115390A1 (en) 1994-09-23
US5532212A (en) 1996-07-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4526693A (en) Shale and salt stabilizing drilling fluid
US4083407A (en) Spacer composition and method of use
JPH06299137A (ja) 粘土を含み水を基剤とする流体の増粘用添加剤組成物
US4140639A (en) Clay-free wellbore fluid
US5635458A (en) Water-based drilling fluids for reduction of water adsorption and hydration of argillaceous rocks
EP0973843B1 (en) Well servicing fluid for trenchless directional drilling
CA1054356A (en) Clay-free thixotropic wellbore fluid
US4025443A (en) Clay-free wellbore fluid
US4240915A (en) Drilling mud viscosifier
US4366070A (en) Viscosifier & fluid loss control system
WO1997026311A1 (en) High density viscosified aqueous compositions
WO2019175792A1 (en) Drilling fluid system for controlling loss circulation
US2570947A (en) Drilling fluids and methods of using same
US5576271A (en) Composition and process for stabilizing viscosity or controlling water loss of polymer-containing water based fluids
US5028341A (en) Well servicing fluid
US5612293A (en) Drill-in fluids and drilling methods
Deville Drilling fluids
US4618433A (en) Drilling fluids and thinners therefor
US4172801A (en) Clay-free wellbore fluid
US4473479A (en) Viscosifier and fluid loss control system
EP1348751A1 (en) Aqueous-based oil well drilling fluids containing high amylose starch polymers
US4411801A (en) Low solids well servicing fluids
US4264455A (en) Drilling mud viscosifier
GB2025487A (en) Drilling mud viscosifier
US3107739A (en) Well fluids and additive therefor