JPH06298821A - アニオン重合触媒 - Google Patents

アニオン重合触媒

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JPH06298821A
JPH06298821A JP9299293A JP9299293A JPH06298821A JP H06298821 A JPH06298821 A JP H06298821A JP 9299293 A JP9299293 A JP 9299293A JP 9299293 A JP9299293 A JP 9299293A JP H06298821 A JPH06298821 A JP H06298821A
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JP
Japan
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porphyrin
group
linear polymer
polymer compound
reaction
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Application number
JP9299293A
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English (en)
Inventor
Naoko Ougisawa
直子 扇澤
Yukio Mizutani
幸雄 水谷
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Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】従来のポルフィリンアルミニウム錯体に比べて
非常に高い重合活性を有するアニオン重合触媒を得る。 【構成】線状高分子化合物、例えば、ポリスチレンとク
ロルメチルスチレンとの共重合体の側鎖にポルフィリン
アルミニウム錯体が共有結合で結合されてなるアニオン
重合触媒。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、線状高分子化合物の側
鎖にポルフィリンアルミニウム錯体が共有結合で結合さ
れてなるアニオン重合触媒に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポルフィリンアルミニウム錯体は、アル
キレンオキシド類、エピクロルヒドリン、ラクトン類、
ラクチド、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステ
ル類、およびメタクリロニトリルの単独重合及びこれら
のブロック共重合、または、アルキレンオキシドと二酸
化炭素の共重合の触媒として優れていることが知られて
いる。
【0003】該ポルフィリンアルミニウム錯体(以下、
この錯体をポルフィリン錯体と称する)を用いて重合を
行うと、重合反応がリビング的に進み、分子量分布が狭
い任意の分子量を持つ重合体の合成が可能である。ま
た、触媒の活性点の失活がないため分子鎖末端に官能基
等の導入を行うことによる重合体の末端修飾を容易に行
うことができる。さらに、ブロック効率100%でブロ
ック共重合体を合成することも可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ポルフィリン錯体は、
前記のような機能性触媒であるが、重合活性が低いとい
う問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
め、本発明者らは、ポルフィリンアルミニウム錯体の重
合活性を高めることを目的として鋭意研究を重ねた。そ
の結果、線状高分子化合物の側鎖にポルフィリンアルミ
ニウム錯体を共有結合で結合させることにより高重合活
性を持つアニオン重合触媒とすることができた。この線
状高分子化合物に結合したポルフィリンアルミニウム錯
体よりなるアニオン重合触媒によりエポキサイド類の重
合を行うと、分子量分布は若干広くなる傾向はあるもの
の、時間に比例して分子量が増大しリビング重合性を保
持したまま、従来のポルフィリンアルミニウム錯体に比
べて10倍もの高い重合活性がみられることがわかり本
発明を完成させるに至った。
【0006】即ち、本発明は、線状高分子化合物の側鎖
にポルフィリンアルミニウム錯体が共有結合で結合され
てなるアニオン重合触媒である。
【0007】本発明に用いる線状高分子化合物は、公知
のものが何ら制限なく用い得る。例えば、スチレン、ビ
ニルトルエン、α−メチルスチレン、クロロメチルスチ
レン等のスチレン類;メタクリル酸メチル、メタクリル
酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸フェニ
ル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ヒドロ
キシエチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル等の
メタクリル酸エステル類及びアクリル酸エステル類;ア
クリルアミド;アクリロニトリル;ビニルピリジン等の
各種の単量体の重合体を挙げることができる。上記した
重合体の中でも、スチレン類の重合体が、化学的に安定
でありまたポルフィリンとの結合に用いる反応性基の導
入が容易であるために好ましい。
【0008】本発明のアニオン重合触媒の重合活性を勘
案すると、上記した線状高分子化合物は、塩化メチレ
ン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、トルエン、ベ
ンゼン等のアニオン重合時に使用する溶媒に可溶である
ことが好適である。したがって、上記した線状高分子化
合物の数平均分子量は、溶媒に可溶な範囲であることが
好ましく、通常は1,000〜1,000,000の範
囲、好ましくは1,000〜100,000の範囲であ
ることが好ましい。
【0009】尚、本発明で使用される線状高分子化合物
は、実質的に架橋構造を含まないものである。
【0010】上記線状高分子と反応させるポルフィリン
は特に制限されるものではないが、下記式[I]で示さ
れる化合物が好適に使用される。
【0011】
【化1】
【0012】(但し、上記式[I]中、R1〜R12は、
水素原子、置換もしくは非置換の炭化水素基であり、一
つ以上は反応性基に置換されたものであり、R3とR4
6とR7、R9とR10、及びR12とR1は各々縮合環を形
成していても良い。)上記一般式[I]において、R1
〜R12で示される炭化水素基としては、炭素数が1〜1
0の範囲であることが好ましく、アルキル基、アリール
基、アルキレン基、アルケニレン基等が採用される。置
換炭化水素基の置換基としては、ハロゲン原子やアルコ
キシ基等が挙げられる。
【0013】本発明で好適に用いられるポルフィリンの
具体例を示すと、例えば、テトラフェニルポルフィリ
ン、テトラベンズポルフィリン、テトラナフトポルフィ
リン、テトラフェニルテトラベンズポルフィリン、テト
ラフェニルテトラナフトポルフィリン、オクタエチルポ
ルフィリン、テトラキスペンタフルオロフェニルポルフ
ィリン、テトラキストリメトキシフェニルポルフィリ
ン、エチオポルフィリン等が挙げられる。
【0014】前記一般式[I]で示されたポルフィリン
は、線状高分子化合物が有する反応性基との反応によっ
て共有結合を形成する基が必要に応じて導入されてい
る。そして、線状高分子化合物の有する反応性基と、ポ
ルフィリンの有する基との反応によって形成される共有
結合によって、線状高分子化合物とポルフィリンとが結
合されている。これら反応性基の組み合わせとしては、
線状高分子化合物またはポルフィリンの一方の反応性基
が水酸基のときは、他方がハロゲン原子、カルボキシル
基、またはハロゲノカルボニル基;ハロゲノカルボニル
基のときはアミノ基;ブロム原子のときはヨード原子ま
たはハロゲノアルキル基が好ましく、ポルフィリンと線
状高分子化合物とを各々エーテル結合、エステル結合、
アミド結合、炭素−炭素結合で結合させることができ
る。
【0015】共有結合によって線状高分子化合物と結合
したポルフィリンの量は、特に制限されるものではない
が、重合の触媒活性の点から得られたアニオン重合触媒
1g当たり、0.01〜2mmol、好ましくは0.1
〜1.5mmolの範囲であることが好適である。
【0016】本発明で用いられる線状高分子化合物は、
ラジカル重合等の公知の方法で得ることができる。線状
高分子化合物への反応性基の導入は、(1)反応性基を
持つ単量体と持たない単量体を共重合させる方法、
(2)反応性基を持たない単量体を重合した後の重合体
に反応性基を反応により導入する方法、(3)これらの
併用方法を挙げることができる。前記(1)の方法の場
合、線状高分子化合物が持つ反応性基の量は、反応性基
を持つ単量体と、持たない単量体との共重合比によって
自由に調節することができる。いずれの方法において
も、線状高分子化合物が持つ反応性基の量は、線状高分
子化合物を構成する全単量体単位中に占める反応性基を
持つ単量体単位が1〜80モル%、好ましくは、5〜6
0モル%の範囲であることが好ましい。
【0017】重合条件は、例えば、重合反応溶媒は、ベ
ンゼン、トルエン等の炭化水素類、重合開始剤は、アゾ
ビスイソブチルニトリルや過酸化ベンゾイル等が用いら
れる。重合温度は、室温〜150℃、好ましくは、60
〜100℃、重合時間は、1〜24時間、好ましくは、
2〜5時間が好適である。
【0018】本発明で用いる反応性基を持つ線状高分子
化合物とその基と反応する基を持つポルフィリンの結合
反応は、反応させようとする反応基の種類によって、反
応温度、反応時間、反応溶媒等の反応条件が異なるの
で、反応の種類に応じて適宜最適な条件を選択すれば良
い。線状高分子化合物とポルフィリンの化学結合を例示
すると次のようになる。
【0019】(I)エーテル結合 水酸基を有するポルフィリンと側鎖にクロル原子を有す
る線状高分子化合物とを塩基触媒存在下に反応させるこ
とによりエーテル化する。反応温度は反応時間、反応溶
媒等により異なるが、0〜150℃、好ましくは室温〜
80℃から選ばれる。反応時間は、反応温度、溶媒等に
より異なるが、30分〜24時間、好ましくは3時間〜
12時間から選ばれる。反応溶媒は用いる塩基、反応温
度、反応時間によって異なるが、ベンゼン、テトラヒド
ロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド等があり、塩基として水酸化カリウムを用いる場合
は、ジメチルホルムアミドが、水酸化ナトリウムを用い
る場合はテトラヒドロフランが好ましい。
【0020】(II)炭素−炭素結合 ハロゲン原子を有するポルフィリンにブチルリチウム等
の塩基を作用して生成するアニオン性ポルフィリンを、
側鎖にハロゲノアルキル基を有する線状高分子化合物と
反応させることによりアリール化する。反応温度は反応
時間、反応溶媒等により異なるが、−20℃〜100
℃、好ましくは0℃〜50℃から選ばれる。反応時間
は、反応温度、反応時間によって異なるが、30分〜1
00時間、好ましくは3時間〜50時間から選ばれる。
反応溶媒は、反応温度、反応時間によって異なるが、ベ
ンゼン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン等があり、特にテトラヒドロフランが好ましい。
【0021】(III)エステル結合 水酸基を有するポルフィリンと側鎖にハロゲノカルボニ
ル基を有する線状高分子化合物とをトリエチルアミンや
ピリジン等の塩基触媒の存在下に反応させることにより
エステル化する。反応温度は反応時間、反応溶媒等によ
り異なるが、−20〜150℃、好ましくは、0℃〜1
00℃から選ばれる。反応時間は反応温度、溶媒等によ
り異なるが、30分〜100時間、好ましくは2時間〜
50時間から選ばれる。溶媒は、反応温度、反応時間に
よっても異なるが、塩化メチレン、ジエチルエーテル、
テトラヒドロフラン、ピリジン等があるが、塩基として
も働くピリジンが好ましい。
【0022】(IV)アミド結合 アミノ基を有するポルフィリンと側鎖にハロゲノカルボ
ニル基を有する線状高分子化合物とを塩基触媒存在下に
反応させることによりアミド化する。反応温度は反応時
間、反応溶媒等により異なるが、−20〜150℃、好
ましくは、0℃〜100℃から選ばれる。反応時間は反
応温度、溶媒等により異なるが、30分〜100時間、
好ましくは2時間〜50時間から選ばれる。溶媒は、反
応温度、反応時間によっても異なるが、水−エーテル二
層系、テトラクロロエタン、テトラヒドロフラン、ベン
ゼン、ピリジン等があるが、特にテトラヒドロフラン、
ピリジンが好ましい。
【0023】こうして得られた線状高分子化合物に共有
結合で結合されたポルフィリンは、アルキルアルミニウ
ムハライド等の有機アルミニウム化合物と反応させるこ
とにより、下記式[II]で示されるようなポルフィリン
アルミニウム錯体と成り得る。
【0024】
【化2】
【0025】(但し、R1〜R12は前記[I]と同じで
ある。Xは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アル
コキシ基、フェノキシ基、アシルオキシ基、アルキルチ
オ基または水酸基である。)上記ポルフィリンと有機ア
ルミニウム化合物との反応条件は、一般には、窒素、ア
ルゴン等の不活性気体雰囲気下、溶媒の存在下で0〜5
0℃の温度で1時間〜10時間、ポルフィリンに等モル
の有機アルミニウム化合物を加えて実施される。反応溶
媒は、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類や
塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロ
ゲン化炭化水素が用いられる。反応後、過剰の有機アル
ミニウム化合物を除去するために通常は真空乾燥され
る。
【0026】ポルフィリンを線状高分子化合物に結合し
た本発明のアニオン重合触媒は、赤褐色から濃紫色の不
定形塊状もしくは粉末状として存在する。
【0027】本発明のアニオン重合触媒を使用したアニ
オン重合の重合条件は、用いるモノマーや溶媒の有無な
どによって好適な条件を選定して実施される。一般に
は、窒素、アルゴン等の不活性気体雰囲気下で触媒に対
してモル比で100〜100000のモノマーを加え、
常圧、0〜100℃、好ましくは、室温〜70℃の温度
下で重合を行う。重合時間は、10分〜24時間、好ま
しくは、20分〜5時間から選ばれる。
【0028】
【発明の効果】本発明の線状高分子化合物に結合したポ
ルフィリンアルミニウム錯体よりなるアニオン重合触媒
は、線状高分子化合物に結合させることによって従来の
ポルフィリンアルミニウム錯体に比べて非常に高い重合
活性を有する。
【0029】また、本発明のアニオン重合触媒は、従来
のポルフィリンアルミニウム触媒で重合可能なモノマ
ー、例えば、アルキレンオキシド類、ラクトン類、アク
リル酸エステル類、メタクリル酸エステル類等を重合す
る触媒能を有する。また、アルキレンオキシド類と二酸
化炭素の共重合触媒能を有する。
【0030】
【実施例】以下の実施例において本発明の内容を具体的
に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもの
ではない。実施例1〜6で得られた線状高分子化合物に
共有結合で結合したポルフィリンは、元素分析および1
H−NMRによりポルフィリンの定量をおこなった。実
施例7〜13で得られたポリプロピレンオキサイドの数
平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー(GPC)により測定し、ポリスチレン換算で値を出
した。 実施例1 プロピオン酸1Lに、p−ヒドロキシベンズアルデヒド
0.1mol、ベンズアルデヒド0.3mol及びピロ
ール0.4molを加えて、約30分間還流、反応させ
た。溶媒を除去し、反応混合物を水で数回洗浄してろ
過、メタノールで再結晶して、ポルフィリン結晶を得
た。これは、テトラフェニルポルフィリンとフェニル基
のパラ位にヒドロキシ基を1つから4つ含むテトラフェ
ニルポルフィリンの混合物である。得られた混合物を、
クロロホルム/アセトン(容量比14/1)を溶媒にし
て、シリカゲルクロマトグラフィーによって、5−モノ
(p−ヒドロキシフェニル)−10,15,20−トリ
フェニルポルフィリン(以下、OH−TPPと略す)の
みを分離し回収した。収率は約6%であった。
【0031】スチレン(以下、Stと略す)とクロルメ
チルスチレン(以下、CMSと略す)を仕込みモル比S
t/CMS=3、溶媒をトルエン、開始剤をアゾビスイ
ソブチルニトリルとして、反応温度80℃、反応時間3
時間で重合した。得られた共重合体(以下、P(St−
co−CMS)と略す)は、数平均分子量2万、スチレ
ンユニットとクロルメチルスチレンユニットの比は、ほ
ぼ仕込み比どおりであった。
【0032】OH−TPPをジメチルホルムアミド(以
下、DMFと略す)に溶解させ、当量の水酸化ナトリウ
ムと40℃、1時間反応させた。そこへ、P(St−c
o−CMS)を加えて、70℃で3時間攪拌し、スチレ
ン−クロルメチルスチレン共重合体にエーテル結合で結
合したポルフィリンを合成した。結果を表1に示した。
【0033】実施例2 クロル原子を持つ5−モノ(p−クロロフェニル)−1
0,15,20−トリフェニルポルフィリンをブチルリ
チウムと反応させたリチウム化テトラフェニルポルフィ
リンのテトヒドロフラン(以下、THFと略す)溶液を
実施例1で用いたP(St−co−CMS)のTHF溶
液中に滴下し、室温で24時間攪拌、反応させ、スチレ
ン−クロルメチルスチレン共重合体に炭素−炭素結合で
結合したポルフィリンを得た。結果を表1に示した。
【0034】実施例3 スチレンとビニル安息香酸の懸濁重合による共重合体か
ら、塩化チオニルを用いてクロルカルボニル基を持つ線
状高分子化合物(以下、P(St−co−BzCOC
l)と略す)を合成した。これと、実施例1で用いたO
H−TPPとをピリジン中で5時間反応させて、P(S
t−co−BzCOCl)にエステル結合で結合したポ
ルフィリンを得た。結果を表1に示した。
【0035】実施例4 実施例3で用いたクロルカルボニル基を持つP(St−
co−BzCOCl)とアミノ基を持つ5−モノ(p−
アミノフェニル)−10,15,20−トリフェニルポ
ルフィリンをTHFに溶かし、ピリジンを触媒にして、
ポリスチレンにアミド結合で結合したポルフィリンを得
た。結果を表1に示した。
【0036】実施例5 メタクリル酸メチル(以下、MMAと略す)とメタクリ
ル酸2−クロロエチル(以下、CEMAと略す)を仕込
みモル比 MMA/CEMA=3、溶媒をトルエン、開
始剤をアゾビスイソブチルニトリルとして、反応温度8
0℃、反応時間5時間で重合した。得られた共重合体
(以下、P(MMA−co−CEMA)と略す)は、数
平均分子量3万、メタクリル酸メチルユニットとメタク
リル酸2−クロロエチルユニットの比は、ほぼ仕込み比
どおりであった。
【0037】OH−TPPをDMFに溶解させ、当量の
水酸化ナトリウムと40℃、1時間反応させた。そこ
へ、P(MMA−co−CEMA)を加えて、70℃で
3時間攪拌し、ポリメタクリル酸エステルにエーテル結
合で結合したポルフィリンを合成した。結果を表1に示
した。
【0038】実施例6 アクリル酸メチル(以下、MAと略す)とアクリル酸
(以下、AAと略す)とを、溶媒をジメチルホルムアミ
ドにしたこと以外は実施例5と同様に重合した後、塩化
チオニルを用いてクロルカルボニル基を持つ線状高分子
化合物(以下、P(MA−co−ACOCl)と略す)
を合成した。これと、実施例1で用いたOH−TPPと
をピリジン中で5時間反応させて、P(MA−co−A
COCl)にエステル結合で結合したポルフィリンを得
た。結果を表1に示した。
【0039】
【表1】
【0040】実施例7〜12、比較例1 実施例1〜6で得られた線状高分子化合物に共有結合で
結合したポルフィリンを塩化メチレンに溶解させた後、
有機アルミニウム化合物を加え、35℃、2時間反応さ
せて錯化し、線状高分子化合物に共有結合で結合したポ
ルフィリンアルミニウム錯体を合成した。これを触媒に
してプロピレンオキサイド(PO)の重合を行った。従
来の線状高分子化合物に結合していないテトラフェニル
ポルフィリンアルミニウム錯体(TPP)によって同様
にPOの重合を行った結果も合わせて表2に示した。
【0041】
【表2】
【0042】実施例13 実施例1で得られた線状高分子化合物に共有結合で結合
したポルフィリンを実施例7と同様にしてアルミニウム
錯体としてアニオン重合触媒とし、エチレンオキサイ
ド、エピクロルヒドリン、δ−バレロラクトン、ε−カ
プロラクトン、ラクチドの重合を行った。その結果を表
3に示した。
【0043】
【表3】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】線状高分子化合物の側鎖にポルフィリンア
    ルミニウム錯体が共有結合で結合されてなるアニオン重
    合触媒。
JP9299293A 1993-04-20 1993-04-20 アニオン重合触媒 Pending JPH06298821A (ja)

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