JPH06294426A - ディスクブレーキ装置 - Google Patents

ディスクブレーキ装置

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JPH06294426A
JPH06294426A JP5080810A JP8081093A JPH06294426A JP H06294426 A JPH06294426 A JP H06294426A JP 5080810 A JP5080810 A JP 5080810A JP 8081093 A JP8081093 A JP 8081093A JP H06294426 A JPH06294426 A JP H06294426A
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disc rotor
brake
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brake pad
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Takeshi Shimizu
剛 清水
Shigemi Sakakibara
茂美 榊原
Masafumi Ishihara
雅史 石原
Hidetoshi Shimizu
英敏 志水
Yasuaki Ichiba
保昭 市場
Hiromichi Yamazaki
博通 山崎
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、ブレーキ油圧の高低に拘らずブレ
ーキ鳴きを抑制することを目的とする。 【構成】 本発明のディスクブレーキ装置によれば、摩
擦材14に施される面取り又は削除は、トレーリング側の
耳部16とディスクロータ1回転中心とを結ぶ線分を直径
とする仮想円18の内側に存在する摩擦材14部分のみとさ
れているので、制動時に摩擦材14が引き摺られる力がト
レーリング側耳部16よりもディスクロータ1回転外周側
にかかるものとなっている。従って、トレーリング側耳
部16を支点として、ブレーキパッド4がディスクロータ
1回転外周側に回転するモーメントが発生するので、ブ
レーキパッド4のリーディング側耳部17が、該耳部17を
支持するマウンティングプレート29に押し付けられる。
詰まり、ブレーキパッド4がマウンティングプレート29
に固定されることとなるので、ブレーキパッド4のディ
スクロータ1回転周方向の振動を制止することができ、
ブレーキ油圧の高低に拘らずブレーキ鳴きを抑制するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディスクブレーキ装置
に係わり、特に、ブレーキ鳴きの発生を抑制するディス
クブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ブレーキパッドはマウンティン
グプレートによって変位可能に、浮動状態で支持されて
いる。又、ブレーキ油圧が低い状態では、ブレーキパッ
ドの摩擦材のディスクロータ回転内周側縁部が、ディス
クロータの摺動面に押圧されることが実開昭62−18
439号などによって知られている。この様に、摩擦材
が局部的にディスクロータに押圧される状態となると、
ブレーキパッドは浮動状態であるので、ブレーキパッド
に振動が励起され、この振動がブレーキ鳴きとして聞こ
えるものとなっている。
【0003】上記したブレーキ鳴きを抑制するディスク
ブレーキ装置として例えば、実開昭62−18439号
に開示のディスクブレーキ装置を挙げることができる。
実開昭62−18439号に開示の如くのディスクブレ
ーキ装置は、摩擦材のディスクロータ回転内周側縁部が
面取りされたものとなっている。
【0004】実開昭62−18439号に開示の如くの
ディスクブレーキ装置によれば、ブレーキ油圧が低い状
態でディスクロータに押圧される摩擦材の部分が面取り
されているので、ブレーキ油圧が低い状態において、摩
擦材がディスクロータに局部的に押圧されることがな
い。従って、ブレーキ油圧が低い状態でのブレーキ鳴き
を抑制することができるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】併し乍ら、実開昭62
−18439号に示されている通り、ブレーキ油圧が高
い状態となると、摩擦材のディスクロータに押圧される
部位は、ブレーキ油圧が低い状態から変化してしまう。
詰まり、実開昭62−18439号に開示の如くのディ
スクブレーキ装置においては、ブレーキ油圧が高い状態
でブレーキパッドがディスクロータに局部的に押圧され
ることを回避し得ないものとなっている。ブレーキ鳴き
を充分に抑制できないものとなっているのである。
【0006】本発明は、制動時にブレーキパッドにかか
るトレーリング側耳部を支点とする回転モーメントの
内、一方向の回転モーメントを他方向の回転モーメント
に比べて大きくし、ブレーキパッドをマウンティングプ
レートに押し付けて固定することによって、ブレーキパ
ッドの振動を制止し、ブレーキ油圧の高低に拘らずブレ
ーキ鳴きを抑制することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、第1の発明の具体的手段は、請求項1に記載の如
く、車輪と共に回転するディスクロータと、摩擦材と裏
金とから成り、前記ディスクロータの摺動面に対向して
設けられるブレーキパッドと、前記裏金の、前記ディス
クロータ周方向端部に設けられる一対の耳部と、車体に
取り付けられ、前記耳部を、前記ディスクロータ回転軸
方向に変位可能に支持するマウンティングプレートとを
有するディスクブレーキ装置において、前記摩擦材には
面取り又は削除が施されており、該面取り又は削除は、
前記一対の耳部のうちトレーリング側の耳部と前記ディ
スクロータ回転中心とを結ぶ線分を直径とする円の内側
に存在する摩擦材部分に施されていることを特徴とす
る。
【0008】又、上記課題を解決するために、第2の発
明の具体的手段は、請求項2に記載の如く、車輪と共に
回転するディスクロータと、摩擦材と裏金とから成り、
前記ディスクロータの摺動面に対向して設けられるブレ
ーキパッドと、前記裏金の、前記ディスクロータ周方向
端部に設けられる一対の耳部と、車体に取り付けられ、
前記耳部を、前記ディスクロータ回転軸方向に変位可能
に支持するマウンティングプレートとを有するディスク
ブレーキ装置において、前記摩擦材は、リーディング側
且つ前記ディスクロータ回転外周側の部分が面取り又は
削除されていることを特徴とする。
【0009】又、上記課題を解決するために、第3の発
明の具体的手段は、請求項3に記載の如く、車輪と共に
回転するディスクロータと、摩擦材と裏金とから成り、
前記ディスクロータの摺動面に対向して設けられるブレ
ーキパッドと、前記裏金の、前記ディスクロータ周方向
端部に設けられる一対の耳部と、車体に取り付けられ、
前記耳部を、前記ディスクロータ回転軸方向に変位可能
に支持するマウンティングプレートと、前記裏金に設け
られるアンチスキールシムを介して、前記ブレーキパッ
ドを前記ディスクロータの摺動面側に押圧するブレーキ
キャリパとを有するディスクブレーキ装置において、前
記アンチスキールシムの前記ブレーキキャリパが当接す
る部分の、前記ディスクロータ内周側端は、前記一対の
耳部の前記ディスクロータ外周側端と略同一直線上とさ
れていることを特徴とする。
【0010】又、上記課題を解決するために、第4の発
明の具体的手段は、請求項4に記載の如く、車輪と共に
回転するディスクロータと、摩擦材と裏金とから成り、
前記ディスクロータの摺動面に対向して設けられるブレ
ーキパッドと、前記裏金の、前記ディスクロータ周方向
端部に設けられる一対の耳部と、車体に取り付けられ、
前記耳部を、前記ディスクロータ回転軸方向に変位可能
に支持するマウンティングプレートと、前記裏金に設け
られるアンチスキールシムを介して、前記ブレーキパッ
ドを前記ディスクロータの摺動面側に押圧するブレーキ
キャリパとを有するディスクブレーキ装置において、前
記アンチスキールシムの前記ブレーキキャリパが当接す
る部分の、前記ディスクロータ外周側端は、前記一対の
耳部の前記ディスクロータ内周側端と略同一直線上とさ
れていることを特徴とする。
【0011】
【作用】上記第1の発明の具体的手段をとるディスクブ
レーキ装置によれば、制動時にブレーキパッドの摩擦材
がディスクロータの摺動面に押圧されると、摩擦材には
回転するディスクロータに引き摺られる力がかかる。摩
擦材が引き摺られる力は、裏金のトレーリング側に設け
られた耳部がマウンティングプレートに係合して、マウ
ンティングプレートによって受けられる。摩擦材には面
取り又は削除が施されており、その面取り又は削除は、
トレーリング側の耳部とディスクロータ回転中心とを結
ぶ線分を直径とする円の内側に存在する摩擦材部分に施
されているので、摩擦材が引き摺られる力はトレーリン
グ側の耳部よりもディスクロータ回転外周側にかかるも
のとなっている。従って、トレーリング側の耳部を支点
として、ブレーキパッドがディスクロータ回転外周側に
回転するモーメントが発生するので、ブレーキパッドの
リーディング側耳部が、該耳部を支持するマウンティン
グプレートに押し付けられる。
【0012】上記第2の発明の具体的手段をとるディス
クブレーキ装置によれば、制動時にブレーキパッドの摩
擦材がディスクロータの摺動面に押圧されると、摩擦材
には回転するディスクロータに引き摺られる力がかか
る。摩擦材が引き摺られる力は、裏金のトレーリング側
に設けられた耳部がマウンティングプレートに係合し
て、マウンティングプレートによって受けられる。摩擦
材は、リーディング側且つディスクロータ回転外周側の
部分が面取り又は削除されているので、摩擦材が引き摺
られる力はトレーリング側の耳部よりもディスクロータ
回転内周側にかかるものとなっている。従って、トレー
リング側の耳部を支点として、ブレーキパッドがディス
クロータ回転内周側に回転するモーメントが発生するの
で、ブレーキパッドのリーディング側耳部が、該耳部を
支持するマウンティングプレートに押し付けられる。
【0013】上記第3の発明の具体的手段をとるディス
クブレーキ装置によれば、制動時にブレーキキャリパが
アンチスキールシムを介してブレーキパッドの摩擦材を
ディスクロータの摺動面に押圧すると、摩擦材には回転
するディスクロータに引き摺られる力がかかる。摩擦材
が引き摺られる力は、裏金のトレーリング側に設けられ
た耳部がマウンティングプレートに係合して、マウンテ
ィングプレートによって受けられる。アンチスキールシ
ムのブレーキキャリパが当接する部分の、ディスクロー
タ内周側端は、一対の耳部のディスクロータ外周側端と
略同一直線上とされているので、摩擦材はトレーリング
側の耳部よりもディスクロータ回転外周側でディスクロ
ータの摺動面に押圧される。従って、摩擦材が引き摺ら
れる力はトレーリング側の耳部よりもディスクロータ回
転外周側にかかる。この為、トレーリング側の耳部を支
点として、ブレーキパッドがディスクロータ回転外周側
に回転するモーメントが発生するので、ブレーキパッド
のリーディング側耳部が、該耳部を支持するマウンティ
ングプレートに押し付けられる。
【0014】上記第4の発明の具体的手段をとるディス
クブレーキ装置によれば、制動時にブレーキキャリパが
アンチスキールシムを介してブレーキパッドの摩擦材を
ディスクロータの摺動面に押圧すると、摩擦材には回転
するディスクロータに引き摺られる力がかかる。摩擦材
が引き摺られる力は、裏金のトレーリング側に設けられ
た耳部がマウンティングプレートに係合して、マウンテ
ィングプレートによって受けられる。アンチスキールシ
ムのブレーキキャリパが当接する部分の、ディスクロー
タ外周側端は、一対の耳部のディスクロータ内周側端と
略同一直線上とされているので、摩擦材はトレーリング
側の耳部よりもディスクロータ回転内周側でディスクロ
ータの摺動面に押圧される。従って、摩擦材が引き摺ら
れる力はトレーリング側の耳部よりもディスクロータ回
転内周側にかかる。この為、トレーリング側の耳部を支
点として、ブレーキパッドがディスクロータ回転内周側
に回転するモーメントが発生するので、ブレーキパッド
のリーディング側耳部が、該耳部を支持するマウンティ
ングプレートに押し付けられる。
【0015】
【実施例】第1乃至第4の発明の実施例を図面に基づい
て詳細に説明する。図2において、1はディスクロータ
であり、図示しない車輪と共に回転する。ディスクロー
タ1の側面2、3は摺動面となっており、ブレーキパッ
ド4、5がそれぞれ対向している。
【0016】6はブレーキキャリパであり、図2中左右
方向に変位可能に、図示しない車体に取り付けられてい
る。ブレーキキャリパ6はシリンダ7を有しており、シ
リンダ7には有底の穴8が穿設されており、この穴8に
は、ピストン9が摺動可能に嵌挿されている。穴8の底
にはポート10が設けられており、図示しないマスターシ
リンダに接続され、図示しないブレーキ操作部材の操作
によってブレーキ油が穴8内に流入するようになってい
る。
【0017】ブレーキ油が穴8内に流入すると、ピスト
ン9が図2に示す原位置から図2中左方向に摺動し、ブ
レーキパッド4をディスクロータ1の摺動面2に押圧す
る。ブレーキパッド4がディスクロータ1に押圧される
と、ピストン9は摺動を停止する。ピストン9が摺動を
停止しても尚、ブレーキ油が穴8内に流入すれば、穴8
内のブレーキ油圧が上昇する。シリンダ7延いてはブレ
ーキキャリパ6は図2中左右方向に変位可能とされてい
るので、前述のブレーキ油圧の上昇に伴って、ブレーキ
キャリパ6が図2中右方向に変位する。
【0018】ブレーキキャリパ6には爪11が設けられて
おり、ブレーキキャリパ6の右方向へ変位に伴って、爪
11がブレーキパッド5をディスクロータ1の摺動面3に
押圧するものとなっている。
【0019】尚、12はブレーキの引き摺りを防止するた
めのリトラクションリングである。リトラクションリン
グ12はシリンダ7に備えられ、シリンダ7とピストン9
との相対変位によって弾性変形し、その弾性力によって
シリンダ7とピストン9との相対変位を図2に示す原位
置に復帰させるものである。
【0020】又、13はダストカバーであって、穴8内に
水、泥などの異物が入り込むことを防止している。
【0021】ブレーキパッド4は、摩擦材14及び裏金15
とから成る。図1に示す如く、裏金15のディスクロータ
1周方向端部にはそれぞれ耳部16、17が設けられてい
る。該耳部16、17は、後述するマウンティングプレート
29によって把持される。耳部16、17及びマウンティング
プレート29によって、ブレーキパッド4はディスクロー
タ1回転軸方向に変位可能に支持されるのである。尚、
図1中矢印は車両前進時におけるディスクロータ1の回
転方向を表す。則ち、16がトレーリング側耳部であり、
17がリーディング側耳部である。
【0022】摩擦材14には削除が施されている。本実施
例においては、トレーリング側耳部16とディスクロータ
1の回転中心Oとを結ぶ線分を直径とする仮想円18と、
摩擦材14の外形線との2つの交点を結んで成る弦19を境
界として、ディスクロータ1回転内周側が削除されてい
る。摩擦材14の削除は、前記仮想円18の内側に存在する
摩擦材14部分に施されているのである。
【0023】又、ブレーキパッド4は、図示しない車体
に固定されたマウンティングプレート29によって、耳部
16、17がディスクロータ1回転軸方向に変位可能に支持
されている。30及び31は、アンチラトルスプリングであ
り、ブレーキパッド4を弾性的に支持することによって
ブレーキパッド4のがたつきを防止しているものであ
る。
【0024】ブレーキパッド5は、摩擦材20及び裏金21
とから成る。図3に示す如く、裏金21のディスクロータ
1周方向端部にはそれぞれ耳部22、23が設けられてい
る。該耳部22、23は、後述するマウンティングプレート
32によって把持される。耳部22、23及びマウンティング
プレート32によって、ブレーキパッド5はディスクロー
タ1回転軸方向に変位可能に支持されるのである。尚、
図3中矢印は車両前進時におけるディスクロータ1の回
転方向を表す。則ち、22がトレーリング側耳部であり、
23がリーディング側耳部である。
【0025】裏金21の摩擦材20が接着された面とは反対
側の面には、アンチスキールシム24が設けられている。
アンチスキールシム24には、ブレーキキャリパ6の爪11
が図3中二点鎖線で示される部分に当接する。アンチス
キールシム24の、爪11が当接する部分の、ディスクロー
タ1内周側(図3中下側)端25、26は、耳部22、23のデ
ィスクロータ1外周側(図3中上側)端27、28と略同一
直線上とされている。
【0026】又、ブレーキパッド5もブレーキパッド4
と同様に、マウンティングプレート32によって、耳部2
2、23がディスクロータ1回転軸方向に変位可能に支持
されており、アンチラトルスプリング33、34によって弾
性的に支持されている。
【0027】上記の如く構成したディスクブレーキ装置
において、図示しないブレーキ操作部材の操作が行われ
ると、前述した通りブレーキパッド4の摩擦材14がディ
スクロータ1の摺動面2に、ブレーキパッド5の摩擦材
20が摺動面3にそれぞれ押圧される。
【0028】ブレーキパッド4の摩擦材14がディスクロ
ータ1の摺動面2に押圧されると、摩擦材14には回転す
るディスクロータ1に引き摺られる力がかかる。この力
は、トレーリング側耳部16によって、アンチラトルスプ
リング30を介してマウンティングプレート29によって受
けられるものとなっている。
【0029】摩擦材14の形状は、前述した通り、図1に
示す如くの形状とされているので、摩擦材14が引き摺ら
れる力はトレーリング側耳部16よりもディスクロータ1
の回転外周側(図1中上側)にかかる。
【0030】従って、ブレーキパッド4には、トレーリ
ング側耳部16を支点として、ブレーキパッド4がディス
クロータ1の回転外周側に回転(図1中右回転)するモ
ーメントが発生する。このモーメントによって、ブレー
キパッド4のリーディング側耳部17のディスクロータ1
の回転外周側(図1中上側)がマウンティングプレート
29に押し付けられるのである。
【0031】従来ブレーキパッド4のリーディング側耳
部17は、アンチラトルスプリング31によってディスクロ
ータ1の回転外周側(図1中上側)に付勢されるものと
なっていた。併し、その付勢力は小さいものである為、
ブレーキパッド4のディスクロータ1の回転内周側(図
1中下側)への変位を許容するものとなっていたのであ
る。則ち、ブレーキパッド4にディスクロータ1回転周
方向(図1中上下方向)の振動が励起された場合に、こ
れを制止することができなかったのである。併し、本実
施例のブレーキパッド4によれば、リーディング側耳部
17がマウンティングプレート29に押し付けられることに
より、ブレーキパッド4がマウンティングプレート29に
固定されることとなるので、ブレーキパッド4のディス
クロータ1回転周方向(図1中上下方向)の振動を制止
することができ、ブレーキ鳴きを抑制することができる
のである。
【0032】一方、ブレーキパッド5の摩擦材20がディ
スクロータ1の摺動面3に押圧されると、摩擦材20には
回転するディスクロータ1に引き摺られる力がかかる。
この力は、トレーリング側耳部22によって、アンチラト
ルスプリング33を介してマウンティングプレート32によ
って受けられるものとなっている。
【0033】ブレーキパッド5は、キャリパ6の爪11に
よってアンチスキールシム24を介してディスクロータ1
の摺動面3に押圧される。アンチスキールシム24の形状
は、前述した通り、図3に示す如くの形状とされている
ので、摩擦材20はトレーリング側耳部22よりもディスク
ロータ1の回転外周側(図3中上側)で摺動面3に押圧
される。摩擦材20が引き摺られる力がトレーリング側耳
部22よりもディスクロータ1の回転外周側(図3中上
側)にかかるものとなっているのである。
【0034】従って、ブレーキパッド5には、トレーリ
ング側耳部22を支点として、ブレーキパッド5がディス
クロータ1の回転外周側に回転(図3中右回転)するモ
ーメントが発生する。このモーメントによって、ブレー
キパッド5のリーディング側耳部23のディスクロータ1
の回転外周側(図3中上側)がマウンティングプレート
32に押し付けられるのである。
【0035】リーディング側耳部23がマウンティングプ
レート32に押し付けられることにより、ブレーキパッド
5がマウンティングプレート32に固定されることとなる
ので、ブレーキパッド5のディスクロータ1回転周方向
(図3中上下方向)の振動を制止することができ、ブレ
ーキ鳴きを抑制することができるのである。
【0036】本実施例においては、ブレーキパッド4を
備えたディスクブレーキ装置が請求項1に記載のディス
クブレーキ装置に相当し、ブレーキパッド5を備えたデ
ィスクブレーキ装置が請求項3に記載のディスクブレー
キ装置に相当する。
【0037】本実施例において摩擦材14は、弦19よりも
仮想円18内の部分が削除されたものとなっていたが、こ
の部分の摩擦材が面取りされたものであっても良いし、
摩擦材14の仮想円18内の部分が削除又は面取りされたも
のであっても良い。摩擦材14が引き摺られる力が、トレ
ーリング側耳部16よりもディスクロータ1の回転外周側
にかかる様にされていれば良いのである。
【0038】図4にブレーキパッド4の別の態様を示
す。尚、図1のブレーキパッド4と同一の部分について
は同一の符号を付し、説明を省略する。
【0039】図4に示すブレーキパッド4の摩擦材35
は、リーディング側且つディスクロータ1回転外周側が
削除されている。本態様においては、トレーリング側耳
部16とディスクロータ1の回転中心Oとを結ぶ線分を直
径とする仮想円18の摩擦材35上の円弧よりも仮想円18外
の部分が削除されている。
【0040】図4に示すブレーキパッド4の摩擦材35が
ディスクロータ1の摺動面2に押圧されると、摩擦材35
には回転するディスクロータ1に引き摺られる力がかか
る。この力は、トレーリング側耳部16によって、アンチ
ラトルスプリング30を介してマウンティングプレート29
によって受けられるものとなっている。
【0041】摩擦材35の形状は、前述した通り、図4に
示す如くの形状とされているので、摩擦材35が引き摺ら
れる力はトレーリング側耳部16よりもディスクロータ1
の回転内周側(図4中下側)にかかる。
【0042】従って、ブレーキパッド4には、トレーリ
ング側耳部16を支点として、ブレーキパッド4がディス
クロータ1の回転内周側に回転(図4中左回転)するモ
ーメントが発生する。このモーメントによって、ブレー
キパッド4のリーディング側耳部17のディスクロータ1
の回転内周側(図4中下側)が、アンチラトルスプリン
グ31を介してマウンティングプレート29に押し付けられ
るのである。
【0043】リーディング側耳部17がマウンティングプ
レート29に押し付けられることにより、ブレーキパッド
4がマウンティングプレート29に固定されることとなる
ので、ブレーキパッド4のディスクロータ1回転周方向
(図4中上下方向)の振動を制止することができ、ブレ
ーキ鳴きを抑制することができるのである。
【0044】図4において摩擦材35は、仮想円18外の部
分が削除されたものとなっていたが、この部分の摩擦材
が面取りされたものであっても良いし、仮想円18と摩擦
材35の外形線との2つの交点を結んで成る弦よりもディ
スクロータ1回転外周側の部分が削除又は面取りされた
ものであっても良い。摩擦材35が引き摺られる力がトレ
ーリング側耳部16よりもディスクロータ1の回転内周側
にかかる様にされていれば良いのである。
【0045】図5にブレーキパッド5の別の態様を示
す。尚、図3のブレーキパッド5と同一の部分について
は同一の符号を付し、説明を省略する。
【0046】図5に示すブレーキパッド5のアンチスキ
ールシム36の、ブレーキキャリパ6の爪11が当接する部
分(図5中二点鎖線で示す部分)の、ディスクロータ1
外周側(図5中上側)端37、38は、耳部22、23のディス
クロータ1内周側(図5中下側)端39、40と略同一直線
上とされている。
【0047】ブレーキパッド5の摩擦材20がディスクロ
ータ1の摺動面3に押圧されると、摩擦材20にはディス
クロータ1の回転に引き摺られる力がかかる。この力
は、トレーリング側耳部22によって、アンチラトルスプ
リング33を介してマウンティングプレート32によって受
けられるものとなっている。
【0048】ブレーキパッド5は、キャリパ6の爪11に
よってアンチスキールシム36を介してディスクロータ1
の摺動面3に押圧される。アンチスキールシム36の形状
は、前述した通り、図5に示す如くの形状とされている
ので、摩擦材20はトレーリング側耳部22よりもディスク
ロータ1の回転内周側(図5中下側)で摺動面3に押圧
される。摩擦材20が引き摺られる力がトレーリング側耳
部22よりもディスクロータ1の回転内周側(図5中下
側)にかかるものとなっているのである。
【0049】従って、ブレーキパッド5には、トレーリ
ング側耳部22を支点として、ブレーキパッド5がディス
クロータ1の回転内周側に回転(図5中左回転)するモ
ーメントが発生する。このモーメントによって、ブレー
キパッド5のリーディング側耳部23のディスクロータ1
の回転内周側(図5中下側)が、アンチラトルスプリン
グ34を介してマウンティングプレート32に押し付けられ
るのである。
【0050】リーディング側耳部23がマウンティングプ
レート32に押し付けられることにより、ブレーキパッド
5がマウンティングプレート32に固定されることとなる
ので、ブレーキパッド5のディスクロータ1回転周方向
(図5中上下方向)の振動を制止することができ、ブレ
ーキ鳴きを抑制することができるのである。
【0051】尚、図4に示したブレーキパッド4を備え
たディスクブレーキ装置が請求項2に記載のディスクブ
レーキ装置に相当し、図5に示したブレーキパッド5を
備えたディスクブレーキ装置が請求項4に記載のディス
クブレーキ装置に相当する。
【0052】又、上記した実施例においては何れもアン
チラトルスプリングがブレーキパッドに対して、ディス
クロータ回転内周側から外周側に弾性力を付与している
ものであったが、ディスクロータ回転外周側から内周側
に弾性力を付与するようにしても良い。
【0053】その他、図1や図4に示す構成のブレーキ
パッドをアウタ側のブレーキパッドに用いるなど、当業
者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した態様で本
発明を実施することができる。
【0054】
【発明の効果】第1乃至第4の発明のディスクブレーキ
装置によれば、ブレーキパッドのリーディング側耳部が
マウンティングプレートに押し付けられることにより、
ブレーキパッドがマウンティングプレートに固定される
こととなるので、ブレーキパッドのディスクロータ回転
周方向の振動を制止することができ、ブレーキ油圧の高
低に拘らずブレーキ鳴きを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、第1の発明のディスクブレーキ装置の
実施例の要部を表す側面図である。
【図2】図2は、本発明の実施例を表す断面図である。
【図3】図3は、第3の発明のディスクブレーキ装置の
実施例の要部を表す側面図である。
【図4】図4は、第2の発明のディスクブレーキ装置の
実施例の要部を表す側面図である。
【図5】図5は、第4の発明のディスクブレーキ装置の
実施例の要部を表す側面図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・・ディスクロータ 4、5・・・・・・ブレーキパッド 6・・・・・・・・ブレーキキャリパ 14、35・・・・・・摩擦材 24、36・・・・・・アンチスキールシム 16、17、22、23・・耳部 29、32・・・・・・マウンティングプレート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 志水 英敏 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 市場 保昭 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 山崎 博通 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪と共に回転するディスクロータと、 摩擦材と裏金とから成り、前記ディスクロータの摺動面
    に対向して設けられるブレーキパッドと、 前記裏金の、前記ディスクロータ周方向端部に設けられ
    る一対の耳部と、 車体に取り付けられ、前記耳部を、前記ディスクロータ
    回転軸方向に変位可能に支持するマウンティングプレー
    トとを有するディスクブレーキ装置において、 前記摩擦材には面取り又は削除が施されており、 該面取り又は削除は、前記一対の耳部のうちトレーリン
    グ側の耳部と前記ディスクロータ回転中心とを結ぶ線分
    を直径とする円の内側に存在する摩擦材部分に施されて
    いることを特徴とするディスクブレーキ装置。
  2. 【請求項2】 車輪と共に回転するディスクロータと、 摩擦材と裏金とから成り、前記ディスクロータの摺動面
    に対向して設けられるブレーキパッドと、 前記裏金の、前記ディスクロータ周方向端部に設けられ
    る一対の耳部と、 車体に取り付けられ、前記耳部を、前記ディスクロータ
    回転軸方向に変位可能に支持するマウンティングプレー
    トとを有するディスクブレーキ装置において、 前記摩擦材は、リーディング側且つ前記ディスクロータ
    回転外周側の部分が面取り又は削除されていることを特
    徴とするディスクブレーキ装置。
  3. 【請求項3】 車輪と共に回転するディスクロータと、 摩擦材と裏金とから成り、前記ディスクロータの摺動面
    に対向して設けられるブレーキパッドと、 前記裏金の、前記ディスクロータ周方向端部に設けられ
    る一対の耳部と、 車体に取り付けられ、前記耳部を、前記ディスクロータ
    回転軸方向に変位可能に支持するマウンティングプレー
    トと、 前記裏金に設けられるアンチスキールシムを介して、前
    記ブレーキパッドを前記ディスクロータの摺動面側に押
    圧するブレーキキャリパとを有するディスクブレーキ装
    置において、 前記アンチスキールシムの前記ブレーキキャリパが当接
    する部分の、前記ディスクロータ内周側端は、前記一対
    の耳部の前記ディスクロータ外周側端と略同一直線上と
    されていることを特徴とするディスクブレーキ装置。
  4. 【請求項4】 車輪と共に回転するディスクロータと、 摩擦材と裏金とから成り、前記ディスクロータの摺動面
    に対向して設けられるブレーキパッドと、 前記裏金の、前記ディスクロータ周方向端部に設けられ
    る一対の耳部と、 車体に取り付けられ、前記耳部を、前記ディスクロータ
    回転軸方向に変位可能に支持するマウンティングプレー
    トと、 前記裏金に設けられるアンチスキールシムを介して、前
    記ブレーキパッドを前記ディスクロータの摺動面側に押
    圧するブレーキキャリパとを有するディスクブレーキ装
    置において、 前記アンチスキールシムの前記ブレーキキャリパが当接
    する部分の、前記ディスクロータ外周側端は、前記一対
    の耳部の前記ディスクロータ内周側端と略同一直線上と
    されていることを特徴とするディスクブレーキ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010156417A (ja) * 2008-12-26 2010-07-15 Mazda Motor Corp ディスクブレーキ装置

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