JPH06291351A - 半導体受光素子 - Google Patents
半導体受光素子Info
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- JPH06291351A JPH06291351A JP5073234A JP7323493A JPH06291351A JP H06291351 A JPH06291351 A JP H06291351A JP 5073234 A JP5073234 A JP 5073234A JP 7323493 A JP7323493 A JP 7323493A JP H06291351 A JPH06291351 A JP H06291351A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】ド−パントの拡散深さがばらついても常に接合
の位置を一定にする。 【構成】基板1上には、n型バッファ層2が形成され
る。n型バッファ層2上には、バンドギャップEg1を有
するn型光吸収層が形成される。この光吸収層上には、
Eg2>Eg1なるバンドギャップEg2を有するn型キャッ
プ層6が形成される。n型光吸収層内にpn接合を有す
るようにp+ 型領域7が形成される。前記光吸収層は、
n- 型層3,5と、このn- 型層3,5の間に形成され
る当該n- 型層3,5よりもキャリア濃度の高いn+ 型
層4から構成される。p+ 型領域7のpn接合の位置
は、少なくともn- 型層3とn+ 型層4の境界面に一致
する箇所を含んでいる。
の位置を一定にする。 【構成】基板1上には、n型バッファ層2が形成され
る。n型バッファ層2上には、バンドギャップEg1を有
するn型光吸収層が形成される。この光吸収層上には、
Eg2>Eg1なるバンドギャップEg2を有するn型キャッ
プ層6が形成される。n型光吸収層内にpn接合を有す
るようにp+ 型領域7が形成される。前記光吸収層は、
n- 型層3,5と、このn- 型層3,5の間に形成され
る当該n- 型層3,5よりもキャリア濃度の高いn+ 型
層4から構成される。p+ 型領域7のpn接合の位置
は、少なくともn- 型層3とn+ 型層4の境界面に一致
する箇所を含んでいる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光吸収層とキャップ層
とを有する半導体受光素子に関するもので、特に当該受
光素子の応答速度の高速化、高感度化を可能にする構造
を提供するものである。
とを有する半導体受光素子に関するもので、特に当該受
光素子の応答速度の高速化、高感度化を可能にする構造
を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】光通信技術は、近年、急速に大容量化、
高速化が進められており、石英ファイバの損失が極小と
なる1.55[μm]付近の波長帯で高い受光感度を有
し、高速動作の可能な受光素子が必要とされている。国
際電話電信諮問委員会(CCITT)により、広帯域I
SDNの国際統一フォ−マットとして2.5[Gb/
s]までのハイアラ−キ−の勧告がなされている。
高速化が進められており、石英ファイバの損失が極小と
なる1.55[μm]付近の波長帯で高い受光感度を有
し、高速動作の可能な受光素子が必要とされている。国
際電話電信諮問委員会(CCITT)により、広帯域I
SDNの国際統一フォ−マットとして2.5[Gb/
s]までのハイアラ−キ−の勧告がなされている。
【0003】さらに、大容量化をめざして、5〜10
[Gb/s]光通信システムの開発が急速に進んでい
る。アバランシェフォトダイオ−ドは、感度、雑音特性
の点で有利であるが、5[GHz]を越える帯域を有す
る素子は、まだ安定して得られていない。
[Gb/s]光通信システムの開発が急速に進んでい
る。アバランシェフォトダイオ−ドは、感度、雑音特性
の点で有利であるが、5[GHz]を越える帯域を有す
る素子は、まだ安定して得られていない。
【0004】一方、PINフォトダイオ−ドの場合は、
素子構造を最適化することにより、10[GHz]以上
の広帯域を有する素子が得られるために、5[Gb/
s]以上の大容量システムのキ−デバイスとなってい
る。
素子構造を最適化することにより、10[GHz]以上
の広帯域を有する素子が得られるために、5[Gb/
s]以上の大容量システムのキ−デバイスとなってい
る。
【0005】図3は、従来のPINフォトダイオ−ドの
基本構造の一例を示す断面図である。このような高速P
INフォトダイオ−ドは、多くの場合、n型InP基板
1上にn型InPバッファ層 2、n- 型InGaA
s光吸収層11、n- 型InPキャップ層6を有してい
る。これらの層は、エピタキシャル成長法によって形成
することができる。また、当該フォトダイオ−ドは、p
+ 型InP領域 7を有し、InP領域 7は、pn接
合がInGaAs光吸収層11まで達している。このI
nP領域 7は、InPキャップ層6の表面上からp型
不純物を選択的に導入することにより形成することがで
きる。
基本構造の一例を示す断面図である。このような高速P
INフォトダイオ−ドは、多くの場合、n型InP基板
1上にn型InPバッファ層 2、n- 型InGaA
s光吸収層11、n- 型InPキャップ層6を有してい
る。これらの層は、エピタキシャル成長法によって形成
することができる。また、当該フォトダイオ−ドは、p
+ 型InP領域 7を有し、InP領域 7は、pn接
合がInGaAs光吸収層11まで達している。このI
nP領域 7は、InPキャップ層6の表面上からp型
不純物を選択的に導入することにより形成することがで
きる。
【0006】上記PINフォトダイオ−ドにおいて、高
速応答性を向上させるためには、素子の電気容量を低下
させることと、さらに光吸収層の層厚を薄くして光励起
キャリアの走行時間を短縮することが肝要である。
速応答性を向上させるためには、素子の電気容量を低下
させることと、さらに光吸収層の層厚を薄くして光励起
キャリアの走行時間を短縮することが肝要である。
【0007】接合容量を低下させることにより、素子容
量Cと直列抵抗成分Rの積で表される、いわゆるCR定
数が減少するため、素子の帯域を向上することができ
る。直列抵抗成分Rは、通常50[Ω]であり、例えば
10[GHz]の帯域を得るためには、C≦0.32
[pF]であることが必要とされる。
量Cと直列抵抗成分Rの積で表される、いわゆるCR定
数が減少するため、素子の帯域を向上することができ
る。直列抵抗成分Rは、通常50[Ω]であり、例えば
10[GHz]の帯域を得るためには、C≦0.32
[pF]であることが必要とされる。
【0008】ここで、素子容量Cの主成分は、pn接合
に起因する接合容量であり、逆方向バイアス電圧の印加
に伴う空乏層幅によって決まる。前述したようなフォト
ダイオ−ドの場合、バイアス電圧の低い条件では、通
常、空乏層幅はpn接合部からn型- 型光吸収層端まで
の距離に等しく、この空乏層幅が広いほど接合容量は低
くなる。
に起因する接合容量であり、逆方向バイアス電圧の印加
に伴う空乏層幅によって決まる。前述したようなフォト
ダイオ−ドの場合、バイアス電圧の低い条件では、通
常、空乏層幅はpn接合部からn型- 型光吸収層端まで
の距離に等しく、この空乏層幅が広いほど接合容量は低
くなる。
【0009】ところが、当該pn接合の形成方法とし
て、従来、広く用いられている熱拡散法では、接合深さ
の制御性が必ずしも十分ではなく、目標とする接合深さ
よりも拡散が深く進んでしまい、接合容量が増加してし
まうという問題がある。また、p+ 型InP領域は空乏
化し難く、光励起されたキャリアの再結合が生じ易くな
るために、拡散が深く入った場合には、フォトダイオ−
ドの感度が低下するという問題が生じる。
て、従来、広く用いられている熱拡散法では、接合深さ
の制御性が必ずしも十分ではなく、目標とする接合深さ
よりも拡散が深く進んでしまい、接合容量が増加してし
まうという問題がある。また、p+ 型InP領域は空乏
化し難く、光励起されたキャリアの再結合が生じ易くな
るために、拡散が深く入った場合には、フォトダイオ−
ドの感度が低下するという問題が生じる。
【0010】図4は、図3のフォトダイオ−ドの受光部
について、横軸に表面からの距離、縦軸にp型或いはn
型のド−パントのキャリア濃度をプロットしたグラフで
ある。なお、図4において、p型ド−パントのキャリア
濃度の曲線(a)又は(b)とn型ド−パントのキャリ
ア濃度の線が交差する地点(a)´又は(b)´がpn
接合位置となる。
について、横軸に表面からの距離、縦軸にp型或いはn
型のド−パントのキャリア濃度をプロットしたグラフで
ある。なお、図4において、p型ド−パントのキャリア
濃度の曲線(a)又は(b)とn型ド−パントのキャリ
ア濃度の線が交差する地点(a)´又は(b)´がpn
接合位置となる。
【0011】図3のようなフォトダイオ−ドの場合、例
えば目標とする拡散深さよりも浅くp型のド−パントが
拡散されると、p型ド−パントのキャリア濃度の曲線は
キャップ層側へ移動し、逆に、目標とする拡散深さより
も深くp型のド−パントが拡散されると、p型ド−パン
トのキャリア濃度の曲線はバッファ層側へ移動すること
になる。
えば目標とする拡散深さよりも浅くp型のド−パントが
拡散されると、p型ド−パントのキャリア濃度の曲線は
キャップ層側へ移動し、逆に、目標とする拡散深さより
も深くp型のド−パントが拡散されると、p型ド−パン
トのキャリア濃度の曲線はバッファ層側へ移動すること
になる。
【0012】つまり、p型ド−パントの拡散深さの変動
によりpn接合位置も変動することになる。このような
pn接合の深さの変動は、p+ 型領域の幅や空乏層幅を
変動させることになるため好ましくない。
によりpn接合位置も変動することになる。このような
pn接合の深さの変動は、p+ 型領域の幅や空乏層幅を
変動させることになるため好ましくない。
【0013】一方、広帯域特性を得るためには、光吸収
層の層厚を比較的に薄くして、キャリアの走行時間を短
縮する必要がある。このような高速応答型フォトダイオ
−ドの場合には、光吸収層を薄く形成することに起因し
て入射光の吸収効率が低下する。このため、感度を維持
するためには、pn接合位置の最適幅が特に狭くなる。
層の層厚を比較的に薄くして、キャリアの走行時間を短
縮する必要がある。このような高速応答型フォトダイオ
−ドの場合には、光吸収層を薄く形成することに起因し
て入射光の吸収効率が低下する。このため、感度を維持
するためには、pn接合位置の最適幅が特に狭くなる。
【0014】従って、このような高速応答型フォトダイ
オ−ドにおいては、従来の熱拡散法でpn接合を形成す
ると、拡散深さのばらつきに応じて感度不足や接合容量
の増加などの不良が多発し、歩留りが大幅に低下すると
いう問題点がある。
オ−ドにおいては、従来の熱拡散法でpn接合を形成す
ると、拡散深さのばらつきに応じて感度不足や接合容量
の増加などの不良が多発し、歩留りが大幅に低下すると
いう問題点がある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の半
導体受光素子は、pn接合の形成方法に広く熱拡散法が
用いられているが、かかる場合、接合深さの制御性が必
ずしも十分ではなく、目標とする接合深さよりも拡散が
浅く又は深く進んでしまう。このため、接合容量の増加
やフォトダイオ−ドの感度の低下などという問題が生じ
る。
導体受光素子は、pn接合の形成方法に広く熱拡散法が
用いられているが、かかる場合、接合深さの制御性が必
ずしも十分ではなく、目標とする接合深さよりも拡散が
浅く又は深く進んでしまう。このため、接合容量の増加
やフォトダイオ−ドの感度の低下などという問題が生じ
る。
【0016】本発明は、上記欠点を解決すべくなされた
もので、その目的は、拡散深さがばらついても、常にp
n接合の位置が一定となるような構造の半導体受光素子
を提供することである。
もので、その目的は、拡散深さがばらついても、常にp
n接合の位置が一定となるような構造の半導体受光素子
を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の半導体受光素子は、第1導電型の半導体基
板と、前記半導体基板上に形成されるバンドギャップE
g1を有する第1導電型の光吸収層と、前記光吸収層上に
形成され、Eg2>Eg1なるバンドギャップEg2を有する
第1導電型のキャップ層と、少なくとも前記光吸収層内
にpn接合を有するように形成される第2導電型の半導
体領域とを有する。そして、前記光吸収層の一部分にお
ける第1導電型のド−パントのキャリア濃度が、当該光
吸収層の他の一部分における第1導電型のド−パントの
キャリア濃度よりも高く設定されているものである。
め、本発明の半導体受光素子は、第1導電型の半導体基
板と、前記半導体基板上に形成されるバンドギャップE
g1を有する第1導電型の光吸収層と、前記光吸収層上に
形成され、Eg2>Eg1なるバンドギャップEg2を有する
第1導電型のキャップ層と、少なくとも前記光吸収層内
にpn接合を有するように形成される第2導電型の半導
体領域とを有する。そして、前記光吸収層の一部分にお
ける第1導電型のド−パントのキャリア濃度が、当該光
吸収層の他の一部分における第1導電型のド−パントの
キャリア濃度よりも高く設定されているものである。
【0018】また、第1導電型のド−パントのキャリア
濃度が高く設定されている前記光吸収層の一部分は、前
記光吸収層の他の一部分に挟まれている。さらに、第1
導電型のド−パントのキャリア濃度が高く設定されてい
る前記光吸収層の一部分は、前記pn接合を形成しよう
とする箇所(目標とするpn接合位置)から前記半導体
基板側へ一定の幅をもった部分である。
濃度が高く設定されている前記光吸収層の一部分は、前
記光吸収層の他の一部分に挟まれている。さらに、第1
導電型のド−パントのキャリア濃度が高く設定されてい
る前記光吸収層の一部分は、前記pn接合を形成しよう
とする箇所(目標とするpn接合位置)から前記半導体
基板側へ一定の幅をもった部分である。
【0019】なお、前記半導体領域のpn接合の位置
は、少なくとも前記光吸収層の一部分と、当該光吸収層
のキャップ層側の他の一部分との境界面に一致する箇所
を含んでいる。
は、少なくとも前記光吸収層の一部分と、当該光吸収層
のキャップ層側の他の一部分との境界面に一致する箇所
を含んでいる。
【0020】
【作用】上記構成によれば、光吸収層は、第1導電型の
ド−パントのキャリア濃度が部分的に高い箇所を有して
いる。従って、半導体領域のpn接合の位置は、少なく
とも前記光吸収層の一部分と当該光吸収層のキャップ層
側の他の一部分との境界面に一致する箇所を含むことに
なる。つまり、当該光吸収層の一部分を、pn接合が形
成されるべき箇所(目標とするpn接合位置)から一定
の幅とすれば、第1導電型のド−パントが、目標とする
拡散深さよりも浅く又は深く拡散されても、常にpn接
合が一定の位置、即ち前記境界面に形成されることにな
る。従って、pn接合位置のばらつきを少なくでき、電
気容量特性、感度特性や周波数特性などの優れた受光素
子を高い歩留りで得ることができる。
ド−パントのキャリア濃度が部分的に高い箇所を有して
いる。従って、半導体領域のpn接合の位置は、少なく
とも前記光吸収層の一部分と当該光吸収層のキャップ層
側の他の一部分との境界面に一致する箇所を含むことに
なる。つまり、当該光吸収層の一部分を、pn接合が形
成されるべき箇所(目標とするpn接合位置)から一定
の幅とすれば、第1導電型のド−パントが、目標とする
拡散深さよりも浅く又は深く拡散されても、常にpn接
合が一定の位置、即ち前記境界面に形成されることにな
る。従って、pn接合位置のばらつきを少なくでき、電
気容量特性、感度特性や周波数特性などの優れた受光素
子を高い歩留りで得ることができる。
【0021】
【実施例】以下、図面を参照しながら、本発明の一実施
例について詳細に説明する。図1は、本発明の一実施例
に係わる半導体受光素子を示している。また、図2は、
図1のフォトダイオ−ドの受光部について、横軸に表面
からの距離、縦軸にp型或いはn型のド−パントのキャ
リア濃度をプロットしたグラフを示している。なお、図
1において、図3の従来の半導体受光素子と同一の部分
には同じ符号を付してある。また、図2において、p型
ド−パントのキャリア濃度の曲線(a)又は(b)とn
型ド−パントのキャリア濃度の線が交差する地点がpn
接合位置となる。
例について詳細に説明する。図1は、本発明の一実施例
に係わる半導体受光素子を示している。また、図2は、
図1のフォトダイオ−ドの受光部について、横軸に表面
からの距離、縦軸にp型或いはn型のド−パントのキャ
リア濃度をプロットしたグラフを示している。なお、図
1において、図3の従来の半導体受光素子と同一の部分
には同じ符号を付してある。また、図2において、p型
ド−パントのキャリア濃度の曲線(a)又は(b)とn
型ド−パントのキャリア濃度の線が交差する地点がpn
接合位置となる。
【0022】この半導体受光素子は、従来の半導体受光
素子と比べると、光吸収層の構成が異なっている。即
ち、光吸収層におけるn型ド−パントのキャリア濃度
は、従来のように一定ではなく、当該光吸収層におい
て、pn接合が形成されるべき箇所(目標とするpn接
合位置)から一定の幅でキャリア濃度の高い部分を設け
ている。
素子と比べると、光吸収層の構成が異なっている。即
ち、光吸収層におけるn型ド−パントのキャリア濃度
は、従来のように一定ではなく、当該光吸収層におい
て、pn接合が形成されるべき箇所(目標とするpn接
合位置)から一定の幅でキャリア濃度の高い部分を設け
ている。
【0023】従って、光吸収層は、n- 型InGaAs
光吸収層3、n+ 型InGaAs光吸収層4及びn- 型
InGaAs光吸収層5の三つの部分から構成されてい
る。例えば、n- 型InGaAs光吸収層3は、キャリ
ア濃度約2×1014[cm-3]、層厚約1[μm]であ
り、n+ 型InGaAs光吸収層4は、キャリア濃度約
2×1016[cm-3]、層厚約0.5[μm]であり、
n- 型InGaAs光吸収層5は、キャリア濃度約2×
1014[cm-3]、層厚約0.5[μm]である。
光吸収層3、n+ 型InGaAs光吸収層4及びn- 型
InGaAs光吸収層5の三つの部分から構成されてい
る。例えば、n- 型InGaAs光吸収層3は、キャリ
ア濃度約2×1014[cm-3]、層厚約1[μm]であ
り、n+ 型InGaAs光吸収層4は、キャリア濃度約
2×1016[cm-3]、層厚約0.5[μm]であり、
n- 型InGaAs光吸収層5は、キャリア濃度約2×
1014[cm-3]、層厚約0.5[μm]である。
【0024】上記構成によれば、図2に示すように、例
えば目標とする拡散深さよりも浅くp型のド−パントが
拡散されても、又は目標とする拡散深さよりも深くp型
のド−パントが拡散されても、p型ド−パントのキャリ
ア濃度の曲線(a)又は(b)とn型ド−パントのキャ
リア濃度の線が交差する地点(pn接合位置)は、常
に、キャップ層の表面から一定の距離となる。つまり、
p型ド−パントの拡散深さが変動しても、常にpn接合
の位置が一定となるような構造の半導体受光素子を提供
することができる。
えば目標とする拡散深さよりも浅くp型のド−パントが
拡散されても、又は目標とする拡散深さよりも深くp型
のド−パントが拡散されても、p型ド−パントのキャリ
ア濃度の曲線(a)又は(b)とn型ド−パントのキャ
リア濃度の線が交差する地点(pn接合位置)は、常
に、キャップ層の表面から一定の距離となる。つまり、
p型ド−パントの拡散深さが変動しても、常にpn接合
の位置が一定となるような構造の半導体受光素子を提供
することができる。
【0025】次に、図1の半導体受光素子の製造方法に
ついて説明する。まず、MOCVD法を用いて、n+ 型
InP基板 1上に、キャリア濃度約1×1015[cm
-3]、層厚約2[μm]のn型InPバッファ層 2、
及び、層厚約2[μm]のn型InGaAs光吸収層、
及び、キャリア濃度約1×1015[cm-3]、層厚約1
[μm]のn- 型InPキャップ層 6をそれぞれ順次
形成する。
ついて説明する。まず、MOCVD法を用いて、n+ 型
InP基板 1上に、キャリア濃度約1×1015[cm
-3]、層厚約2[μm]のn型InPバッファ層 2、
及び、層厚約2[μm]のn型InGaAs光吸収層、
及び、キャリア濃度約1×1015[cm-3]、層厚約1
[μm]のn- 型InPキャップ層 6をそれぞれ順次
形成する。
【0026】なお、n型InGaAs光吸収層は、その
キャリア濃度に応じて、n- 型InGaAs光吸収層
(キャリア濃度約2×1014[cm-3]、層厚約1[μ
m])3と、n+ 型InGaAs光吸収層(キャリア濃
度約2×1016[cm-3]、層厚約0.5[μm])4
と、n- 型InGaAs光吸収層(キャリア濃度約2×
1014[cm-3]、層厚約0.5[μm])5とに分け
られて形成される。
キャリア濃度に応じて、n- 型InGaAs光吸収層
(キャリア濃度約2×1014[cm-3]、層厚約1[μ
m])3と、n+ 型InGaAs光吸収層(キャリア濃
度約2×1016[cm-3]、層厚約0.5[μm])4
と、n- 型InGaAs光吸収層(キャリア濃度約2×
1014[cm-3]、層厚約0.5[μm])5とに分け
られて形成される。
【0027】次に、プラズマCVD法を用いて、窒化シ
リコン膜を形成し、当該窒化シリコン膜をフォトリソグ
ラフィによりパタ−ニングして拡散マスクを形成する。
この後、基板 1を拡散炉内に設置し、ジメチル亜鉛ガ
スを原料として、500[℃]、30[分]程度の亜鉛
の選択拡散を行い、p+ 型InP領域 7を形成する。
リコン膜を形成し、当該窒化シリコン膜をフォトリソグ
ラフィによりパタ−ニングして拡散マスクを形成する。
この後、基板 1を拡散炉内に設置し、ジメチル亜鉛ガ
スを原料として、500[℃]、30[分]程度の亜鉛
の選択拡散を行い、p+ 型InP領域 7を形成する。
【0028】次に、プラズマCVD法を用いて、受光部
に窒化シリコンの反射防止膜 8を形成する。この後、
真空蒸着法を用いて、p型InP領域 7に接触するp
側電極9、及び、n型InP基板 1に接触するn側電
極10がそれぞれ形成される。
に窒化シリコンの反射防止膜 8を形成する。この後、
真空蒸着法を用いて、p型InP領域 7に接触するp
側電極9、及び、n型InP基板 1に接触するn側電
極10がそれぞれ形成される。
【0029】上記製造方法により得られた半導体受光素
子について検査を行ったところ、以下の結果が得られ
た。即ち、ウェハをへき開して、その断面をステインエ
ッチングした後、顕微鏡観察を行った結果、キャップ層
と光吸収層の境界面から光吸収層側へ0.5[μm]の
位置に、再現性よくpn接合が形成されていることが観
察できた。即ち、pn接合の位置は、光吸収層内におい
て常にn+ 型InGaAs光吸収層4とn- 型InGa
As光吸収層5の境界面に形成されており、光吸収層内
に設けたキャリア濃度分布によってpn接合位置のばら
つきがなくなったことが確認された。
子について検査を行ったところ、以下の結果が得られ
た。即ち、ウェハをへき開して、その断面をステインエ
ッチングした後、顕微鏡観察を行った結果、キャップ層
と光吸収層の境界面から光吸収層側へ0.5[μm]の
位置に、再現性よくpn接合が形成されていることが観
察できた。即ち、pn接合の位置は、光吸収層内におい
て常にn+ 型InGaAs光吸収層4とn- 型InGa
As光吸収層5の境界面に形成されており、光吸収層内
に設けたキャリア濃度分布によってpn接合位置のばら
つきがなくなったことが確認された。
【0030】また、上記製造方法により得られた受光径
30[μmφ]のPINフォトダイオ−ドの静特性を評
価した結果、バイアス電圧10[V]、電気容量0.2
[pF]、波長1.3[μm]の入射光に対して、感度
0.8[A/W]と良好な値が再現性よく得られた。ま
た、当該PINフォトダイオ−ドの動特性を評価した結
果、−3[dB]遮断周波数は、12[GHz]以上と
良好であった。
30[μmφ]のPINフォトダイオ−ドの静特性を評
価した結果、バイアス電圧10[V]、電気容量0.2
[pF]、波長1.3[μm]の入射光に対して、感度
0.8[A/W]と良好な値が再現性よく得られた。ま
た、当該PINフォトダイオ−ドの動特性を評価した結
果、−3[dB]遮断周波数は、12[GHz]以上と
良好であった。
【0031】なお、本発明を実施するにあたっては、上
記実施例に示すような表面入射型プレ−ナフォトダイオ
−ドに限られるものではなく、表面入射型メサフォトダ
イオ−ド、裏面入射型プレ−ナフォトダイオ−ドや裏面
入射型メサフォトダイオ−ドなどにも適用でき、同様の
効果が得られることは言うまでもない。
記実施例に示すような表面入射型プレ−ナフォトダイオ
−ドに限られるものではなく、表面入射型メサフォトダ
イオ−ド、裏面入射型プレ−ナフォトダイオ−ドや裏面
入射型メサフォトダイオ−ドなどにも適用でき、同様の
効果が得られることは言うまでもない。
【0032】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の半導体
受光素子によれば、次のような効果を奏する。光吸収層
におけるn型ド−パントのキャリア濃度は、pn接合が
形成されるべき箇所(目標とするpn接合位置)から一
定の幅で、部分的にキャリア濃度が高くなっている。こ
れにより、p型のド−パントが、目標とする拡散深さよ
りも浅く又は深く拡散されても、常にpn接合が一定の
位置に形成されるようになる。従って、pn接合位置の
ばらつきを少なくでき、電気容量特性、感度特性や周波
数特性などの優れた受光素子を高い歩留りで得ることが
できる。
受光素子によれば、次のような効果を奏する。光吸収層
におけるn型ド−パントのキャリア濃度は、pn接合が
形成されるべき箇所(目標とするpn接合位置)から一
定の幅で、部分的にキャリア濃度が高くなっている。こ
れにより、p型のド−パントが、目標とする拡散深さよ
りも浅く又は深く拡散されても、常にpn接合が一定の
位置に形成されるようになる。従って、pn接合位置の
ばらつきを少なくでき、電気容量特性、感度特性や周波
数特性などの優れた受光素子を高い歩留りで得ることが
できる。
【図1】本発明の一実施例に係わる受光素子を示す断面
図。
図。
【図2】図1の受光素子の受光部におけるキャリア濃度
の深さ方向分布図。
の深さ方向分布図。
【図3】従来の受光素子を示す断面図。
【図4】図3の受光素子の受光部におけるキャリア濃度
の深さ方向分布図。
の深さ方向分布図。
1 …n+ 型InP基板、 2 …n型InPバッファ層、 3 …n- 型InGaAs光吸収層、 4 …n+ 型InGaAs光吸収層、 5 …n- 型InGaAs光吸収層、 6 …n- 型InPキャップ層、 7 …p+ 型InP領域、 8 …反射防止膜、 9 …p側電極、 10 …n側電極、 11 …n- 型InGaAs光吸収層、 12 …p側電極。
Claims (4)
- 【請求項1】 第1導電型の半導体基板と、前記半導体
基板上に形成されるバンドギャップEg1を有する第1導
電型の光吸収層と、前記光吸収層上に形成され、Eg2>
Eg1なるバンドギャップEg2を有する第1導電型のキャ
ップ層と、少なくとも前記光吸収層内にpn接合を有す
るように形成される第2導電型の半導体領域とを有し、
前記光吸収層の一部分における第1導電型のド−パント
のキャリア濃度が、当該光吸収層の他の一部分における
第1導電型のド−パントのキャリア濃度よりも高く設定
されていることを特徴とする半導体受光素子。 - 【請求項2】 第1導電型のド−パントのキャリア濃度
が高く設定されている前記光吸収層の一部分は、前記光
吸収層の他の一部分に挟まれていることを特徴とする請
求項1に記載の半導体受光素子。 - 【請求項3】 第1導電型のド−パントのキャリア濃度
が高く設定されている前記光吸収層の一部分は、前記p
n接合を形成しようとする箇所(目標とするpn接合位
置)から前記半導体基板側へ一定の幅をもった部分であ
ることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体受光
素子。 - 【請求項4】 前記半導体領域のpn接合の位置は、少
なくとも前記光吸収層の一部分と、当該光吸収層のキャ
ップ層側の他の一部分との境界面に一致する箇所を含ん
でいることを特徴とする請求項2又は3に記載の半導体
受光素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5073234A JPH06291351A (ja) | 1993-03-31 | 1993-03-31 | 半導体受光素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5073234A JPH06291351A (ja) | 1993-03-31 | 1993-03-31 | 半導体受光素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06291351A true JPH06291351A (ja) | 1994-10-18 |
Family
ID=13512296
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5073234A Pending JPH06291351A (ja) | 1993-03-31 | 1993-03-31 | 半導体受光素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06291351A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002091485A1 (fr) * | 2001-05-02 | 2002-11-14 | Anritsu Corporation | Element recepteur optique a semi-conducteur dote de couches espaceurs d'acceleration intercalees entre plusieurs couches d'absorption de lumiere et son procede de production |
-
1993
- 1993-03-31 JP JP5073234A patent/JPH06291351A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002091485A1 (fr) * | 2001-05-02 | 2002-11-14 | Anritsu Corporation | Element recepteur optique a semi-conducteur dote de couches espaceurs d'acceleration intercalees entre plusieurs couches d'absorption de lumiere et son procede de production |
US6756609B2 (en) | 2001-05-02 | 2004-06-29 | Anritsu Corporation | Semiconductor light receiving element provided with acceleration spacer layers between plurality of light absorbing layers and method for fabricating the same |
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