JPH0628546B2 - エタノ−ル還流法による高品質ミ−ルの製造法 - Google Patents

エタノ−ル還流法による高品質ミ−ルの製造法

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JPH0628546B2
JPH0628546B2 JP61056640A JP5664086A JPH0628546B2 JP H0628546 B2 JPH0628546 B2 JP H0628546B2 JP 61056640 A JP61056640 A JP 61056640A JP 5664086 A JP5664086 A JP 5664086A JP H0628546 B2 JPH0628546 B2 JP H0628546B2
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ethanol
meal
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弘二 中村
遥 飯田
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CHUO SUISAN KENKYUSHO
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CHUO SUISAN KENKYUSHO
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、タンパク質及び脂質の変性の少ない高品質な
ミール(魚粉)を効率的に製造するための方法に関す
る。
従来技術 魚粉、すなわち、ミールは主として家畜類の飼料として
重要なタンパク源となつている。
従来、ミールは多獲性魚であるイワシ、タラ等の魚体も
しくはこれらの魚の可食部を利用した後の残渣を原料と
して煮熟、圧搾、乾燥及び粉砕から成る工程を経て製造
されている。
しかし、上記方法では乾燥に130℃以上の高温処理が行
われているため、原料中のアミノ酸及びタンパク質の分
解、脂質の酸化が促進され、得られるミール製品の品質
低下の一因となつている。特に、最近上記高温下での乾
燥処理を行つて得られるミールの給与に因る家禽類に多
発する筋胃潰瘍との密接な関係が指摘されている。
また上記乾燥に採用される熱風乾燥に際してミールから
異臭が発生して排気と共に大気中に放出されるので囲辺
の環境を悪化させる問題点もある。加うるに、上記の従
来法では魚体の煮熟、煮汁の濃縮及びミールの乾燥等に
大量のエネルギーを要し、且つ乾燥に大型の装置を必要
とする等、製造コスト上も得策な方法といえない。
発明が解決しようとする課題 本願発明者は、ミールに関する上述したような問題点に
鑑み、タンパク質や脂質の変性が少ない高品質のミール
を効率よく製造するための方法について検討した結果、
原料魚を予め粉砕してミンチ肉にしたものをエタノール
中に分散させて暫く放置した後、連続抽出装置によりエ
タノールを溶媒として還流を行つて脱脂及び脱水し、得
られる固形分を回収することにより、従来のような高温
下での乾燥を行うことなく、さらに異臭を大気中に拡散
することなく上記の高品質なミールが得れることの知見
を得て本発明をなすに至つた。
したがつて、本発明は、タンパク質及び脂質の変性の少
ない高品質なミールを小規模な製造装置で有利に製造し
得る方法を提供することを目的とする。本発明のその他
の目的は以下の記載から明らかになるであろう。以下本
発明を詳しく説明する。
発明の構成 本発明に係るミールの製造法の特徴は、原料魚体を粉砕
してミンチ肉にしたものを、エタノール中に分散させて
放置した後、減圧下に圧搾して水分及びエタノールを除
去し、次いで得られたミンチ肉を連続抽出装置に導入し
てエタノールを溶媒として還流に付して脱脂及び脱水を
行つた後、固形分を回収することにある。
課題を解決するための手段 ミールの製造上重要なことは、ミールの貯蔵中の変敗の
原因となる脂肪分と水分の除去、すなわち脱脂及び脱水
の操作を効率的に行うこにある。ところで、魚体の脱
脂、脱水には極性の強い有機溶媒、例えばアセトン等を
用いると中性脂質及び水が有効に除去される一方リン脂
質が残留するので、高品質のミールを得ることが可能で
あるが、現在、食品衛生上使用可能な溶媒はエタノール
に限定されている。
本発明は、従来、魚体を煮熟することによつて行つてい
た脱脂処理をエタノールを用いることに行い、かつ脱脂
と共に脱水も行うことを製造上の原理とするものであ
る。因に、魚肉の脱脂処理にエタノールを用いること自
体は公知の手法ではあるが、ミールの製造においてエタ
ノールを用いて脱脂と脱水を一気に行う方法については
未だ報告がみられない。
本発明では、エタノールによる脱脂を行う場合、原料魚
体のまま短時間で脱脂することはエタノールの浸透性か
らみて困難であるので、魚体を予め粉砕しミンチ肉とす
る。この粉砕にはスーパー・マスコロイダーを用いると
有効であり、通常50メッシュ程度に粉砕するとエタノー
ルによる脱脂が容易に行われるようになる。
このスーパー・マスコロイダーによる粉砕に際しては、
魚体中の骨と身が分離することがあるので(マスコロイ
ダーに骨の部分のみが残る)、適当マスコロイダーの運
転を止めて骨の部分を身に戻して均一に粉砕されるよう
に留意する。
因に半解凍したイワシ(品温−0.5℃)をスーパー・マ
スコロイダーで50メッシュ程度に粉砕した場合、得られ
るミンチ肉の品温も−0.5℃であつて、粉砕による品温
の上昇はみられない。
本発明においては、上述のようにして粉砕して得られた
ミンチ肉を脱脂処理に付する前に、一旦エタノール中に
分散して暫時放置させる。このミンチ肉のエタノール中
への分散は、ミンチ肉のエタノールによる脱脂効果を高
めることにある。すなわち、ミンチ肉を直接連続抽出装
置に導入してエタノールで抽出を行う場合、ミンチ肉の
表面のみがエタノール変性するためエタノールが内部ま
で浸透せずに表面のみが脱脂され、その結果、“ダマ”
と称せられる内部が脱脂されず乾かない状態となる。こ
れに対し、本発明に従つて、ミンチ肉をエタノール中に
投入し攪拌下に均一に分散させ、10分程度放置した後、
圧搾するとエタノールと共に水分が除去されるので(圧
搾による排液は水−エタノールの混液となる)、アルコ
ール変性されて互いにくつつき合わないようになり、し
たがつて、該ミンチ肉を連続抽出装置に導入してエタノ
ールを溶媒として還流を行うと、ミンチ肉中にエタノー
ルが充分浸透して脱脂及び脱水が有効に行われるように
なる。
なお、ミンチ肉のエタノール中への分散は、ミンチ肉1
kgに対してエタノール400〜500m程度を加えて室温下
で攪拌するとよく、この処理により、上記脱脂効果の向
上に加えて、ミンチ肉の酵素を失活させてそれによる自
己消化を防ぎ、さらに殺菌効果も期待できる。
また、上記圧搾により得られる水−エタノール混液は水
分(エキス成分を含む)が60%、エタノールが約40%及
び脂質が僅か(0.17〜1.19g)含まれていることから、
上述のようにミンチ肉からなかりの量の水分を除去し得
るものであり、一方、上記混液から脂質やエキス分も回
収することもできる。
次に、上述のようにして圧搾して得られたミンチ肉は、
肉をほぐしながら連続抽出装置(蒸留塔)に導入し、窒
素気流下でエタノールを溶媒としてエタノールの沸点付
近である80℃の温度下で還流を行つてミンチ肉の脂質と
水分を除去する。還流に際してはミンチ肉1kgに対して
エタノール約50m用い、ミンチ肉の中心部の温度が80
℃に達した後、さらに一時間程度還流を続けて行うよう
にする。還流に要する時間は、ミンチ肉の量にもよるが
通常3時間程度である。
上記還流を行つた後、エタノール混液と固形分をそれぞ
れ回収し、回収した固形分は、約80℃で、加温しつつ減
圧下でエタノールを除去して製品とする。得られた製品
は水分含量が2〜4%と極めて低く、エキス分も従来の
ミールよりも多く残留しており、かつ高温下での処理を
行つていないのでタンパク質及び脂質の変性も少ない。
また、製品は原料の段階で粉砕されているので、更に粉
砕する必要はないが、小さな“ダマ”が生じている場合
には必要に応じて軽く粉砕するとよい。
以上述べたように、本発明によると100℃以上の高温下
での処理を受けないため、得られるミール製品は高品質
であり、特に製造中の雰囲気を窒素ガスのような不活性
ガスて置換することにより脂質の酸化を一そう抑制し得
るので、原料魚として可食部のみを利用すればヒトの食
用に適したミールも提供できる。
また、本発明においてミンチ肉の圧搾処理及び抽出処理
で得られる水−エタノール混液中に含まれるエキス成分
は調味液として、また脂質は例えばEPAのような有用
成分の抽出原料として利用し得るので原料魚を有効に利
用できる。
更に、本発明によれは、原料魚を粉砕するための装置で
あるスーパー・マスコロイダーと連続抽出装置を主な設
備として設置するのみでよく、従来法のような煮熟釜や
熱風乾燥機のような大型設備やスペースを必要としない
ので生産コスト上も有利であり、加うるに、脱脂のため
の抽出蒸留をクローズトシステムで行うので、従来法に
みられる臭気や大気中への放出が殆んどない。なお、実
際には抽出蒸留塔の先端及びその他の設備からの排気を
水中に通した後、焼却炉へ導入すれば異臭の排出を実質
上防ぐことが可能となり、その際、焼却炉の熱を抽出蒸
留により回収した固形分(ミール)からのエタノールの
除去に利用すると極めて効率的にミールの乾燥を行い得
る。また、抽出に用いたエタノールは、消耗することな
く回収して再利用することができるのでコストの軽減も
図れる。叙上のように、本発明は、原料魚を予め粉砕し
てミンチ肉の形態にしたものを、エタノールを溶媒とす
る還流に付することにより、高品質のミールを極めて効
率的に製造し得るので、引火性の強いエタノールの使用
上の安全対策さえ行えば実用性の高いミールの製造法で
あると言える。
以下に実施例を示して本発明及びその効果を更に具体的
に説明する。
実施例 本発明の工程を図式的に例示した添付図に基づいて説明
する。
生のイワシ原料魚供給台1よりベルトコンベア2を介し
てスーパー・マスクロイダー3(増幸産業社製、スーパ
ー・マスコロイダーMK2、B−10−10型)に投入して
50メッシュ程度に粉砕した。得られたミンチ肉1kgを圧
搾機能を備えた容器4に収容し、これにエタノール(試
薬特級)500mを加えて攪拌し、ミンチ肉をエタノー
ル中に均一に分散させ、約10分間放置した後、圧搾して
水−エタノール混液を除去した(約550mの混液が得ら
れた)。次いで得られた圧搾ミンチ肉をほぐして連続抽
出装置5に導入し、窒素気流下でエタノール500mを
溶媒として80℃で2時間還流を行つて水分と脂質を除去
した。
上記還流を行つた後、固形分約250gと暗赤色の水とエ
タノール混液580〜600m程度が回収された。回収した
固形分を約80℃加温しつつ減圧下でエタノールを除去し
て製品170〜198gを得た。得られた製品は水分含量2〜
4%のミール形態であつて、下記表に示す成分を有し、
高品質のミールである。
上記還流により得られた水とエタノールの混液は水分
(エキス分を含む)62.5%とエタノール31.3%を含み、
これから脂質が40〜45g回収された。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る製造工程を図式的に示したもの
である。図において、 1……原料魚供給台、2……ベルトコンベア、3……ス
ーパー・マスコロイダー、4……圧搾容器、5……連続
抽出装置。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】魚体を粉砕して得られるミンチ肉を、エタ
    ノール中に分散させて放置した後、減圧下に圧搾して水
    分及びエタノールを除去し、次いで得られたミンチ肉を
    連続抽出装置に導入してエタノールを溶媒として還流に
    付して脱脂及び脱水を行つた後固形分を回収することを
    特徴とするミールの製造法
  2. 【請求項2】魚体をスーパー・マスコロイダーを用いて
    約50メッシュに粉砕する特許請求の範囲第(1)項記載の
    ミールの製造法。
JP61056640A 1986-03-14 1986-03-14 エタノ−ル還流法による高品質ミ−ルの製造法 Expired - Lifetime JPH0628546B2 (ja)

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JPS62215372A JPS62215372A (ja) 1987-09-22
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