JPH06284935A - ユニット引出し筐体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 筐体内に上下方向に収納した複数個のユニッ
トが同時に引出されるのを簡易に防止するに好適なユニ
ット引出し筐体。 【構成】 ユニット２ａの収納に伴う端部の押圧によっ
て、ガイド片９がロックアーム７ａを上方に押し上げフ
ック８とユニット端部の係合穴１０との係合が解除さ
れ、ユニット２ｂの引出しによって、ロックアーム７ａ
が下方に降下しフック８とユニット端部の係合穴１０と
が係合することにより、ユニット２ａは引出すことがで
きない。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、筐体内に上下に収容さ
れた複数個の引出しユニットをロックするユニット引出
し筐体に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、図７（ａ）に示すような筐体内１
に収容された複数個の引出しユニット（以下ユニットと
略記する）２ａ、２ｂは、容易に引出し可能のように筐
体１とユニット２の摺動部分にローラなどを介在させ
て、引出し抵抗を極小にするような工夫がなされてい
る。しかし、その反面、図８に示すように、ユニット２
ａ、２ｂが同時に２ａ₁、２ｂ₁の位置から２ａ₂および
２ｂ₂の位置まで前方に引出されると、ユニット２ａ、
２ｂの自重により、筐体１全体の重心が前方に移動し傾
斜して倒れるおそれがあった。このため、図７（ａ）、
（ｂ）に示すように、筐体１の前面の一部に、調整穴
４、蝶ボルト５を備える止め金具３を設けることによ
り、ユニット２ａ、２ｂが同時に引出されないように
し、筐体１の転倒を防止するように構成されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の構造におい
て、例えば、ユニット２ａを引出すときには図７（ｂ）
に示した蝶ボルト５を緩め、止め金具３を矢印Ａ方向に
スライドさせて、ユニット２ａと止め金具３との拘束を
解除する必要があるため操作に手間がかかり、また奥行
き方向の寸法が異なるユニット、例えば図２のような場
合には不適であった。本発明は上記の問題点を解決する
ためになされ、筐体内に収納した複数個のユニットが同
時に引出されるのを簡易に防止するに好適なユニット引
出し筐体を提供することを目的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの手段は特許請求の範囲に記載されている。すなわ
ち、本発明の目的は、複数個の引出しユニットを上下方
向に収容するユニット引出し筐体において、前記筐体の
背面板に固定した左右一対のアームガイドと、前記アー
ムガイドによってそれぞれ上下方向に摺動自在に支持さ
れると共に、前記上下のユニット間隔に対応して上部に
フック下部にはガイド片、若しくは、上部にガイド片下
部にはフックをそれぞれ備える一対のロックアームと、
前記背面板との対向側に設けられ係合穴を有するユニッ
ト端部を有し、前記引出しユニットの収納に伴うユニッ
ト端部の押圧によって、前記ガイド片が前記アームガイ
ドを上方に押し上げ、前記フックと前記ユニット端部の
係合穴との係合が解除され、前記引出しユニットの引出
しによって、前記ロックアームが下方に降下し、前記フ
ックと前記ユニット端部の係合穴とが係合することを特
徴とするユニット引出し筐体によって達成される。

【０００５】

【作用】上記の構成により、従来の止め金具およびこれ
に付属する部品を設けることなしに、上下に収容した複
数個のユニットが同時に引出されるのを防止することが
できる。

【０００６】

【実施例】本発明の実施例を図面と共に説明する。図１
は本発明の実施例を示す正面図、図２は同側面断面図で
ある。本発明は、図１に示す筐体１の奥行き端部の矢印
Ｑに示す部分に対して図３に示すような改良を施したも
のである。図３は図１の矢印Ｑ部の詳細を示す図、図４
は図３のＲ方向矢視図である。さらにまた図５（ａ）、
（ｂ）は図３のＢ−Ｂ矢視断面図、図６（ａ）、（ｂ）
は図３のＣ−Ｃ矢視断面図である。図３、図４におい
て、適宜の間隔を有して１対のアームガイド６が鉛直方
向に固定されている。アームガイド６は、内部にそれぞ
れロックアーム７ａ、７ｂを摺動自在に嵌合している。
図５、図６に示すようにロックアーム７ａ、７ｂには、
フック８、ガイド片９をユニット２ａ、２ｂの間隔に対
応した位置に形成されてている。しかし、ロックアーム
７ａと７ｂとは、フック８、ガイド片９の形成位置が互
いに反対になっている点が相違している。アームストッ
パ１２は、ロックアーム７ａ、７ｂがアームガイド６か
ら脱落しないようにアームガイド６の下部に設けたもの
である。

【０００７】上記の構成に基づく本発明の機能について
説明する。図５（ａ）、図６（ａ）は筐体１内にユニッ
ト２ａ、２ｂが収納された状態を示す図、図５（ｂ）は
先にユニット２ｂを矢印Ｆ方向に引出した状態を示す
図、図６（ｂ）は先にユニット２ａを矢印Ｆ方向に引出
した状態を示す図である。図５（ａ）ではユニット２ｂ
のユニット端部１０がガイド片９下面に沿って第１ロッ
クアーム７ａを矢印Ｕ方向へ押し上げた状態を示してお
り、このためフック８とユニット２ａの穴１０とは係合
していない。図６（ａ）においても同様にユニット２ａ
のユニット端部１０がガイド片９によって第２ロックア
ーム７ｂを矢印Ｕ方向に押しあげた状態を示しており、
このためフック８とユニット２ｂの係合穴１１とは係合
していない。

【０００８】次に、図５（ｂ）のようにユニット２ｂを
矢印Ｆ方向に引出すとことにより、第１ロックアーム７
ａは矢印Ｄ方向に自重で降下し、これによりフック８と
第１ユニット２ａの係合穴１１とが係合し、ユニット２
ａは矢印Ｆ方向に引出すことは不可能となる。図６
（ｂ）も同様であって、ユニット２ａを矢印Ｆ方向に引
出すことにより、第２ロックアーム７ｂは矢印Ｄ方向に
自重で降下し、フック８と第２ユニット２ｂの係合穴１
１とが係合し、ユニット２ｂは矢印Ｆ方向に引出すこと
は不可能となる。上記のように、本発明の実施例によれ
ばユニット２ａまたはユニット２ｂは、何れか一方を矢
印Ｆ方向に引出すことによって、他方のユニットは引出
すことができなくなる。すなわち、ユニット２ａ、２ｂ
を同時に矢印Ｆ方向に引出すことは不可能となる。

【０００９】要するに、本発明の特徴は、左右１対のロ
ックアーム７ａ、７ｂはそれぞれ単独に上下方向に摺動
自在に設けられ、筐体１のユニット２ａ、２ｂは、フッ
ク８とガイド片９の位置関係が逆に設定した１対のロッ
クアーム７ａ、７ｂとそれぞれ対向する構成を備えてて
いる点にある。また、上記実施例の拡張として、ユニッ
ト２が上下方向に２ｎ（ｎは整数）個連続する構成の場
合にも、上下に連接するユニットに対して、それぞれ左
右１対のロックアーム７ａ、７ｂを対設することによ
り、少なくとも上下に連続するユニットは同時には引出
すことができないように構成することが可能である。

【００１０】

【発明の効果】本発明の実施により、従来のように操作
の手間を意識したり外観を損なうこともなく、少なくと
も上下に連続するユニットを、同時に引出すことはでき
ないから、簡易に筐体の転倒事故を防止するに効果的
で、しかも幅、奥行きの異なる複数個のユニットを収容
可能なユニット引出し筐体を提供することが可能であ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例のユニット引出し筐体を示す
正面図である。

【図２】本発明の一実施例のユニット引出し筐体を示す
側面断面図である。

【図３】本発明の一実施例の要部を示す正面図である。

【図４】図３のＲ矢視図である。

【図５】本発明の下部ユニットの引出し動作図である。

【図６】本発明の上部ユニットの引出し動作図である。

【図７】従来のユニット引出し筐体を示す正面図（ａ）
と要部拡大図である。

【図８】従来のユニット引出し筐体を示す側面断面図で
ある。

【符号の説明】

１…筐体 ２ａ、２ｂ
…ユニット ３…止め金具 ４…調整穴 ５…蝶ボルト ６…アーム
ガイド ７ａ…第１ロックアーム ７ｂ…第１
ロックアーム ８…フック ９…ガイド
片 １０…ユニット端部 １１…係合
穴 １２…アームストッパ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数個の引出しユニットを上下方向に収
   容するユニット引出し筐体において、 前記筐体の背面板に固定した左右一対のアームガイド
   と、 前記アームガイドによってそれぞれ上下方向に摺動自在
   に支持されると共に、前記上下のユニット間隔に対応し
   て上部にフック下部にはガイド片、若しくは、上部にガ
   イド片下部にはフックをそれぞれ備える一対のロックア
   ームと、 前記背面板との対向側に設けられ係合穴を有するユニッ
   ト端部を有し、 前記引出しユニットの収納に伴うユニット端部の押圧に
   よって、前記ガイド片が前記アームガイドを上方に押し
   上げ、前記フックと前記ユニット端部の係合穴との係合
   が解除され、前記引出しユニットの引出しによって、前
   記ロックアームが下方に降下し、前記フックと前記ユニ
   ット端部の係合穴とが係合することを特徴とするユニッ
   ト引出し筐体。