JPH06281145A - ガスタービン燃焼器およびその燃焼用空気量制御方法 - Google Patents

ガスタービン燃焼器およびその燃焼用空気量制御方法

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JPH06281145A
JPH06281145A JP7181093A JP7181093A JPH06281145A JP H06281145 A JPH06281145 A JP H06281145A JP 7181093 A JP7181093 A JP 7181093A JP 7181093 A JP7181093 A JP 7181093A JP H06281145 A JPH06281145 A JP H06281145A
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正平 吉田
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民雄 印南
Yoji Ishibashi
洋二 石橋
Kazumi Iwai
一躬 岩井
Hiroshi Inoue
洋 井上
Shigeyuki Akatsu
茂行 赤津
Satoshi Tsukahara
聰 塚原
Shigeru Azuhata
茂 小豆畑
Kazuyuki Ito
和行 伊藤
Noriyuki Hayashi
則行 林
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 拡散燃焼と予混合燃焼を行う二段燃焼方式の
ガスタ−ビン燃焼器であっても、拡散燃焼部へ悪影響を
及ぼすことなく、予混合燃焼部に充分な量の燃焼用空気
が供給され、ガスタ−ビンの高負荷運転領域において低
NOx化を可能としたこの種ガスタービン燃焼器を提供
するにある。 【構成】 拡散燃焼部の燃焼用空気取り入れ部に、低負
荷運転領域においては負荷の上昇に伴い燃焼用空気量を
増加させるように動作し、高負荷運転領域においては負
荷の上昇に伴い燃焼用空気量を減少させるように動作す
る拡散空気流量調節弁を設けた

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガスタ−ビン燃焼器およ
びその燃焼用空気量の制御方法の改良に係り、特に二段
の燃焼部、すなわち拡散燃焼部と予混合燃焼部とを備え
たガスタービン燃焼器およびその燃焼用空気量の制御方
法の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にガスタ−ビン燃焼器から排出され
る排ガス中には大気汚染の原因とされる酸化窒素(NO
x)や酸化炭素(CO)また炭化水素(HC)などが含
まれるが、これらの排出について厳しい規制が設けられ
ている。
【0003】現在においては低NOx化のために、燃料
を多段に分配供給し一段当りの燃焼負荷を少なくした
り、希薄燃焼を行わせることにより部分的なホットスポ
ットの発生を抑え、低NOx化を図るという方法が主流
になっている。
【0004】ガスタ−ビン燃焼器の場合は構造等の制約
から燃焼器の上流側から燃料と空気を別々に燃焼器内に
流入させ燃焼する拡散燃焼と、この下流側外周から燃料
と空気を混合させた混合気体を供給燃焼させる予混合燃
焼の、いわゆる二段燃焼方式が採用されている。
【0005】また、近年ではさらに低NOx化を図るた
め高負運転荷領域において、拡散燃焼に比し予混合燃焼
の燃焼割合を多くする傾向にある。
【0006】図2はこの二段燃焼方式の燃焼器の一例で
あり、この種燃焼器に関連するものとしては特公平1−
18331号公報がある。図2において1は燃焼器ライ
ナであり、燃焼器ライナの上流側(図中左側)には一段
目燃焼ノズル(拡散燃焼用ノズル)2が装着されるノズ
ル取付口3をもち、そしてこのノズル取付口の周囲には
燃焼火炎の保炎に寄与する空気旋回器4が配置されてい
る。
【0007】一方一段目燃焼ノズル2よりは下流側で、
燃焼器ライナ1の円周上には空気旋回器5と二段目燃料
ノズル(予混合燃焼用ノズル)6が設置されており、こ
の一段目、二段目のそれぞれのノズルから燃料を噴射し
て燃焼が行われる。
【0008】この二段燃焼方式は低NOx化の有力な手
段となるが、これでも一段目の燃焼開始時と二段目の燃
焼開始時に、多量の未燃分が排出される嫌いがあり、こ
れを防止するため、次のような対策がとられている。す
なわち二段目燃焼部(予混合燃焼部)に流入する空気流
量を調節するのである。すなわち予混合空気流量調節弁
26が空気取入部に設けられ、この調節弁を制御するこ
とにより空気流量が調節されているのである。
【0009】この予混合空気流量調節弁は空気を取り入
れるための空気孔7,8と円筒環(蓋体)9とを燃焼器
ライナ部に設け、そして二段目燃焼部の燃焼開始時にこ
の円筒環9によって二段目燃料ノズル側に流入する空気
流量を調節し、二段目燃焼部の燃焼開始時に多量の未燃
分が排出されるのを防止するようにしている。
【0010】なおこの二段燃焼方式では、極一般にはガ
スタ-ビンの低負荷領域で拡散燃焼方式を用い所定の負
荷以上では拡散燃焼方式と予混合燃焼方式とを併用して
いるのが常である。またこの場合、高負荷運転領域にな
るほど予混合燃焼の割合を大きくすることによって、低
NOx化を達成するようにしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このようにこの従来の
ものは、高負荷運転領域において予混合燃焼の割合を大
きくする必要があることから、燃焼器の設計時において
予混合燃焼部に流入する空気流量が多くなるよう設計す
ると、この種ガスタービンにおいては供給空気量が一定
であることから拡散燃焼部に供給される空気流量が少な
くなることになる。このため、低負荷運転領域において
拡散燃焼を行おうとすると、拡散燃焼に必要な空気流量
を充分に確保することができなくなる恐れがある。
【0012】勿論この場合予混合燃焼部に設けられてい
る予混合空気流量調節弁により調整するが燃焼ライナに
は冷却穴や空気取り入れ口部の圧力損失等の関係もあ
り、十分な燃焼空気量を供給することができず、燃料過
多によってのNOx排出量が多くなったり、あるいは拡
散燃焼による熱エネルギが小さく拡散燃焼から予混合燃
焼へ火移りすることができなくなるという嫌いがあっ
た。
【0013】本発明はこれに鑑みなされたものでその目
的とするところは、この種拡散燃焼と予混合燃焼を行う
二段燃焼方式のガスタ−ビン燃焼器であっても、拡散燃
焼部へ前述したような悪影響を及ぼすことなく、予混合
燃焼部に充分な量の燃焼用空気量が供給され、ガスタ−
ビンの高負荷運転領域において低NOx化を可能とした
この種ガスタービン燃焼器を提供するにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、拡散
燃焼部の燃焼用空気取り入れ部に、低負荷運転領域にお
いては負荷の上昇に伴い燃焼用空気量を増加させるよう
に動作し、高負荷運転領域においては負荷の上昇に伴い
燃焼用空気量を減少させるように動作する拡散空気流量
調節弁を設けるようになし所期の目的を達成するように
したものである。
【0015】
【作用】すなわちこの構成であると、一定量の燃焼用空
気であっても、高負荷運転領域においては拡散空気流量
調節弁の作用により予混合燃焼部側へ多量の燃焼用空気
が供給されることになり、したがって特に設計段階で予
混合燃焼部側へ多量の燃焼用空気を供給するために拡散
燃焼部の燃焼用空気を減じるような構成をとる必要はな
く、従来のように拡散燃焼部が燃料過多になったり、ま
た拡散燃焼の熱エネルギが小となることはなく、高負荷
運転領域では予混合燃焼部への燃焼用空気量は大となり
稀薄燃焼が可能で低NOx化を図ることができるのであ
る。
【0016】
【実施例】以下図示した実施例に基づいて本発明を詳細
に説明する。図1には本発明の燃焼器を備えたガスター
ビンプラントの要部が示されている。
【0017】このガスタービンプラントは主としてガス
タービン10と、このガスタービンに連結され、燃焼用
および冷却用の圧縮空気を得る圧縮機と、燃焼器12と
より形成されている。
【0018】圧縮機11より吐出された圧縮空気はガス
タ−ビン燃焼器12に導かれ、ガスタ−ビン燃焼器12
の燃焼器ライナ1の内部に形成されている燃焼室13で
燃料とともに燃焼し、その高温高圧の燃焼ガスはトラン
ジションピ−ス14を経てガスタ−ビン10に噴射され
ガスタ−ビン10を駆動する。そして図示はしてないが
一般にガスタービンに結合されている発電機により発電
するよう構成されている。
【0019】ガスタ−ビン燃焼器12の主な構成は燃焼
ガスを生成するライナ1と、燃料供給系及び空気供給系
よりなり、これらが外筒15及びエンドカバ16で密閉
された圧力容器17内に装着されている。
【0020】燃焼器ライナ1の上流側には、拡散燃焼部
18Aが設けられている。すなわち下流側より径の小さ
な副室18が設けられ、さらに副室18の内部には拡散
燃焼用の燃料ノズル19と内筒20が設置され拡散燃焼
部が形成されている。副室18内で燃料ノズル19から
供給された燃料で拡散燃焼が行なわれる。
【0021】副室18の半径方向の外周側には予混合器
21が設置されており、その上流側に予混合燃料ノズル
22が設けられている。圧縮機11からの圧縮空気は、
外筒15と燃焼器ライナ1によって形成された流路23
を経て、予混合器21の内部に流入し、燃料ノズル22
から噴出された燃料と予混合器21の内部で混合する。
混合気は燃焼器ライナ1の内部に形成される燃焼室13
に噴出し、副室18の拡散燃焼による熱エネルギを得
て、燃焼室13で予混合燃焼が行なわれる。図中13A
が予混合燃焼部である。
【0022】また、燃焼器ライナ1の下流側には希釈空
気孔24が設けられており、これより流入する空気によ
って燃焼ガスを所定の温度まで低下させるよう構成され
ている。
【0023】さらに、予混合器21の空気取入部25
に、その開口部を覆うように蓋体、すなわち円筒環状の
予混合空気流量調節弁26が設置され、この空気流量調
節弁26を予混合器の軸方向に移動させることにより、
空気取入部25の開口面積を調整して予混合器21に流
入する空気流量を制御している。
【0024】さらに、拡散燃焼部の空気取入部27に
も、その開口部を覆うように蓋体、すなわち円筒環状の
予混合空気流量調節弁28が設置され、この空気流量調
節弁28を前記予混合空気流量調節弁28と同じ方向に
移動させることにより、空気取入部27の開口面積を調
整して拡散燃焼部に流入する空気流量を制御している。
【0025】次に、このように構成された燃焼器のガス
タ−ビン負荷と、空気流量調節弁26、28の動作及び
これによる空気流量の制御方法について、図4から図6
を用いて説明する。
【0026】一般にこの種ガスタ−ビン燃焼器では、圧
縮機11がタービンに結合されていることから、0%か
ら100%負荷まで燃焼器に流入する空気流量は一定で
ある。したがって、この空気量一定の条件下で着火から
定格燃焼までの範囲を安定して燃焼させる必要がある。
このため、着火から約50%程度の低負荷領域では燃焼
安定性のよい拡散燃焼方式が採用され、負荷50%近傍
で予混合燃焼を開始し、その後、拡散燃焼と予混合燃焼
の燃焼割合をほぼ同等に保ちながら100%負荷まで上
昇する運転方式を行う。
【0027】燃焼器の着火時おいては、大気汚染あるい
は効率向上の面からも未燃分の発生を抑制することが重
要で、このためには、燃料流量と空気流量を最小限に減
らす必要があり、副室18に流入する空気流量を減少さ
せる必要がある。しかしながら、圧縮機11から燃焼器
に流入する空気流量は一定であるため、燃焼器内部で空
気配分を制御しなければならない。
【0028】そこで本発明では、図5に示すように、着
火時は予混合器21の空気取入部25の開口面積が最大
になるように予混合空気流量調節弁26を操作し、予混
合器21側に空気が多量に流入するように構成する。さ
らに、燃料ノズル19から噴出する燃料に着火しやすく
するため、空気取入部27の開口面積を空気流量調節弁
28により調節して副室18に流入する空気流量を減少
させる。このようにすると副室18においては空気流量
が少ないため着火する位置での空気流速が遅くなり、し
たがって少ない燃料で着火することが可能となり未燃分
の排出を減少することができる。
【0029】着火後負荷の上昇に伴って、燃料ノズル1
9に供給する燃料を増加するとともに、空気流量調節弁
28を調節して副室18設けた燃焼空気孔29より、副
室18に流入する空気流量を増加させ、拡散燃焼での低
NOx化を図る。この時、燃料ノズル22からは燃料は
噴出されず、燃焼は副室18だけで行われる。ガスター
ビン負荷の上昇するに伴って、図6に示すように空気取
入部25の開口面積を減少させ、空気入口部27から副
室18に流入する空気流量を増加させることにより、さ
らに拡散燃焼での低NOx化を図る。
【0030】次に負荷50%の近傍で空気流量調節弁2
6を開きながら燃料ノズル22に燃料を供給し予混合燃
焼側に着火する。空気取入部27は全開の状態を保持
し、負荷の上昇に伴って、予混合空気流量調節弁26を
開きながら燃料ノズル22に供給する燃料を増加し10
0%負荷まで上昇させる。負荷100%では空気取入部
25、27は全開の状態となり、また、拡散燃焼と予混
合燃焼の割合はほぼ50%となる。
【0031】ここで副室18の空気入口部27の流路面
積と、予混合器21の空気取入部25の流路面積をほぼ
同様になるように構成すると、例えば副室18の空気取
入部27の流路面積を予混合器21の空気入口部25の
流路面積より小さくした場合、低負荷領域において、図
6に示すように空気入口部25を全閉にしたとき、空気
流路23部での圧力が必要以上に上昇し、圧縮機11の
性能上好ましくない。また、空気入口部25の流路面積
を空気入口部27の流路面積より小さくした場合、負荷
100%において空気流路23での圧力が上昇する。従
って、空気入口部25、27の流路面積をほぼ同等にな
るよう構成した方がシステム全体の効率が向上すること
になる。
【0032】またガスタ−ビン負荷100%の燃焼状態
において、拡散空気流量調節弁28を調節し空気取入部
27の開口面積を減少させ、拡散燃焼に供給していた空
気を、予混合器21に供給することによって、予混合燃
焼の割合を大きくし、負荷100%におけるNOxの排
出量を小さくすることが可能になる。また、本実施例に
よれば、空気入口部27の開口面積を最小とし、燃料ノズ
ル19に供給する燃料を遮断し100%予混合燃焼で運転
することが可能となる。
【0033】図4は空気取入部25、27の開度、すな
わち拡散空気流量調節弁26、予混合空気流量調節弁2
8の動作を示したものである。
【0034】実線は、空気取入部25の開度を示し、点
線は空気取入部27の開度を示したものである。この図
に一点鎖線で示されているように拡散空気取入部27の
開度を空気取入部25の開度とは逆に、すなわち予混合
空気取り入れ部25の開度を大きくするにつれて空気取
入部27の開度を小さくすることにより拡散燃焼と予混
合燃焼の割合を制御することが可能である。
【0035】図7,図8には本発明の他の実施例が示さ
れている。これらの図において副室18,一段目燃料ノ
ズル19,二段目燃料ノズル22,内筒20,予混合器
21などの主要主要構成部品は、前記の実施例と同様で
ある。
【0036】相違する点は、予混合器21及び副室18
に流入する空気流量を円筒環状の空気流量調節弁30だ
けで調節するよう構成したものである。また、空気流量
調節弁30の軸方向幅を、予混合器21の空気入口部2
5の軸方向距離及び副室18の空気入口部27の軸方向
距離より大きくすると共に、二段目燃料ノズル22の燃
料チャンバ31部に軸方向に延びるひさし部32を形成
し、燃料チャンバ31とひさし部32から成る軸方向の
幅を、空気流量調節弁30の軸方向幅とほぼ同一になる
ように構成したものである。
【0037】次に、このように構成した燃焼器のガスタ
ービン負荷と空気流量調節弁30の動作及びこれによる
空気流量の制御方法について説明する。
【0038】前述したように、燃焼器着火時において
は、未燃分の発生を最小限に抑えるため副室18に流入
する空気流量を少なくする必要がある。このため空気流
量調節弁30を図7に示すように、拡散空気入口部27
の開口面積を減少させ、副室18に流入する空気流量を
少なくし着火する。この時、空気入口部25は全開にな
っているため、コンプレッサからの空気のほとんどは、
予混合器21を通って燃焼器ライナに流入する。燃料ノ
ズル19からの燃料に着火後、ガスタービン負荷の増
大、すなわち燃料ノズル19の燃料流量の増加に伴っ
て、空気流量調節弁30を図8に示すように移動(図中
右側へ)させ、空気入口部27の開度を大きくして、副
室18に流入する空気流量を増大させ拡散燃焼時の低N
Ox化を図る。
【0039】次に、空気流量調節弁30を拡散空気入口
部27の方向に移動し、予混合空気入口部25の開口面
積を増大しながら、燃料ノズル22に燃料を供給し、予
混合器21側に着火する。ガスタービンの負荷の上昇に
伴い、空気入口部25の開口面積を増大するように空気
流量調節弁30を移動し、空気入口部25を全開にす
る。さらに、空気流量調節弁30を空気孔27の方向に
移動させ、空気入口部27の開度を小さくして、予混合
燃焼の割合を大きくして低NOxかを図る。
【0040】図9にはさらに本発明の他の実施例が示さ
れている。この実施例は予混合器を2段有する燃焼器に
本発明を適用した例である。予混合器21の空気入口部
25に予混合空気流量調節弁26が設置されており、予
混合器33の空気入口部34には略L字型に形成された
予混合空気流量調節弁35が設置されている。
【0041】図に示したよう燃料ノズル19からの燃料
に着火するときは、空気入口部21を全開にし、空気流
量調節弁35をエンドカバ−16側に移動させることに
よって、副室18に流入する空気流量を少なくし容易に
着火できるようにする。また、ガスタ−ビンの負荷によ
って空気流量調節弁26、35を操作して予混合器2
1、33に流入する空気流量を低減し、拡散燃焼の燃焼
空気を増大して拡散燃焼におけるNOxの低減を図る。
さらに、ガスタ−ビン負荷の上昇に伴って予混合器33
に設置した燃料ノズル36から燃料を噴出するととも
に、空気流量調節弁35を再度エンドカバ−16側に移
動し予混合器33内部に空気を流入し予混合燃焼を行
う。その後さらに空気流量調節弁26を操作して予混合
器21でも予混合燃焼を行う。100%負荷時では、空
気流量調節弁26、35を制御して予混合器21、33
に流入する空気流量を最大にすることによって100%
におけるNOxの排出量を低減することが可能となるの
である。
【0042】図3は予混合燃焼と拡散燃焼の燃空比に対
するNOxの生成割合をを示したものであるが、図から
明らかなように予混合燃焼曲線Yおよび拡散燃焼曲線K
ともNOxは燃空比が大きくなるとその生成割合が多く
なる傾向を示す。しかし予混合燃焼は燃空比の変化に対
するNOxの生成割合の変化が大きいため予混合燃焼の
燃空比を低くすることにより、すなわち予混合燃焼部側
に空気を少しでも多く流すことによってNOxの排出量
を大幅に低減することができる。したがって拡散燃焼部
に供給されていた空気を予混合燃焼部側に供給すること
により高負荷運転領域でのNOxの排出量を大幅に低減
することができるのである。
【0043】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、ある定まった量の燃焼用空気であっても、高負荷運
転領域においては拡散空気流量調節弁の作用により予混
合燃焼部側へ多量の燃焼用空気が供給されることにな
り、したがって予混合燃焼部側へ多量の燃焼用空気を供
給するために拡散燃焼部の低負荷運転領域における燃焼
用空気を減じるような構成と必要はなく、従来のように
拡散燃焼部が燃料過多になったり、また拡散燃焼の熱エ
ネルギが小となることはなく、すなわち拡散燃焼部に悪
影響を及ぼすことなく、ガスタ−ビンの高負荷運転領域
において低NOx化を可能としたこの種ガスタービン燃
焼器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガスタービン燃焼器とその周囲を示す
縦断側面図である。
【図2】従来のガスタービン燃焼器の要部を示す縦断側
面図である。
【図3】各燃焼方法における燃空比とNOx生成割合の
関係を示す線図である。
【図4】ガスタービン負荷と空気取入部の開度との関係
を示す線図である。
【図5】本発明のガスタービン燃焼器の動作を説明する
ものにして、その要部を示す縦断側面図である。
【図6】本発明のガスタービン燃焼器の動作を説明する
ものにして、その要部を示す縦断側面図である。
【図7】本発明の他の実施例のガスタービン燃焼器の動
作を説明するものにして、その要部を示す縦断側面図で
ある。
【図8】本発明の他の実施例のガスタービン燃焼器の動
作を説明するものにして、その要部を示す縦断側面図で
ある。
【図9】本発明のさらに他の実施例のガスタービン燃焼
器の要部を示す縦断側面図である。
【符号の説明】
1…燃焼器ライナ、10…ガスタ−ビン、11…圧縮機、12
…燃焼器、18…副室19…予混合燃料ノズル、21…予混合
器、22…拡散燃料ノズル、23…空気流路25…燃焼用空気
取入部、27…燃焼用空気取入部、26…予混合空気流量調
節弁、28…拡散空気流量調節弁、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩井 一躬 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 井上 洋 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 赤津 茂行 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 塚原 聰 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 小豆畑 茂 茨城県日立市幸町三町目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 伊藤 和行 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 林 則行 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低負荷運転領域および高負荷運転領域で
    燃焼する拡散燃焼部と、高負荷運転領域で燃焼する予混
    合燃焼部と、該予混合燃焼部の燃焼用空気取入部に設け
    られ、予混合燃焼部への取り入れ空気流量を調節する予
    混合空気流量調節弁と、前記予混合燃焼部および拡散燃
    焼部の両者に燃焼用空気を供給する空気圧縮機とを備え
    てなるガスタービン燃焼器において、 前記拡散燃焼部の燃焼用空気取り入れ部に、低負荷運転
    領域においては負荷の上昇に伴い燃焼用空気量を増加さ
    せるように動作し、高負荷運転領域においては負荷の上
    昇に伴い燃焼用空気量を減少させるように動作する拡散
    空気流量調節弁を設けたことを特徴とするガスタービン
    燃焼器。
  2. 【請求項2】 低負荷運転領域および高負荷運転領域で
    燃焼する拡散燃焼部と、高負荷運転領域で燃焼する予混
    合燃焼部と、該予混合燃焼部の燃焼用空気取入部に設け
    られ、予混合燃焼部への取り入れ空気流量を調節する予
    混合空気流量調節弁と、前記予混合燃焼部および拡散燃
    焼部の両者に燃焼用空気を供給する空気圧縮機とを備え
    てなるガスタービン燃焼器において、 前記拡散燃焼部の燃焼用空気取り入れ部に、低負荷運転
    領域においては負荷上昇に従い開口面積が増加し、高負
    荷運転領域においては負荷上昇に従い開口面積が減少す
    る拡散空気流量調節弁を設けたことを特徴とするガスタ
    ービン燃焼器。
  3. 【請求項3】 前記拡散空気流量調節弁および予混合空
    気流量調節弁は、それぞれの空気取り入れ部の開口部
    に、それぞれ開口部を覆い、かつ移動可能に配置された
    蓋体と、該蓋体を空気取り入れ開口部の開口面積が変化
    するように移動させる移動手段とを備えていることを特
    徴とする請求項2記載のガスタービン燃焼器。
  4. 【請求項4】 前記拡散空気流量調節弁および予混合空
    気流量調節弁は、それぞれの空気取り入れ部の開口部
    に、それぞれ開口部を覆い、かつ移動可能に配置された
    蓋体を備え、該両者蓋体は同一の移動手段により空気取
    り入れ開口部の開口面積が変化するように形成されてな
    る請求項2記載のガスタービン燃焼器。
  5. 【請求項5】 低負荷運転領域および高負荷運転領域で
    燃焼する拡散燃焼部と、高負荷運転領域で燃焼する予混
    合燃焼部と、該予混合燃焼部および前記拡散燃焼部の両
    者に燃焼用空気を供給する空気圧縮機とを備え、前記拡
    散燃焼部および予混合燃焼部の燃焼用空気が前記空気圧
    縮機から供給されるようになしたガスタービン燃焼器に
    おいて、 前記予混合燃焼部へ、高負荷運転領域において負荷が上
    昇する程多量の燃焼用空気を供給するとともに、前記拡
    散燃焼部へ、高負荷運転領域においては負荷が上昇する
    程少量の燃焼用空気を供給し、かつ低負荷運転領域にお
    いては負荷が上昇する程多量の燃焼用空気を供給するよ
    うにしたことを特徴とするガスタ−ビン燃焼器の燃焼用
    空気量制御方法。
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