JPH06279836A - 連続焼鈍炉用ハースロール - Google Patents
連続焼鈍炉用ハースロールInfo
- Publication number
- JPH06279836A JPH06279836A JP6538593A JP6538593A JPH06279836A JP H06279836 A JPH06279836 A JP H06279836A JP 6538593 A JP6538593 A JP 6538593A JP 6538593 A JP6538593 A JP 6538593A JP H06279836 A JPH06279836 A JP H06279836A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- roll
- hearth roll
- heat
- annealing furnace
- continuous annealing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Heat Treatments In General, Especially Conveying And Cooling (AREA)
- Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 連続焼鈍炉でハースロールの軸方向温度分布
を均一化してサーマルクラウンを防止し、ストリップの
蛇行やヒートバックルを防止し設備の稼働率や成品歩留
を向上させる。 【構成】 ハースロール内面に多孔質物質を設けロール
内部を真空にしてかつ内部にナトリウム等の作動流体を
封入し、すなわちロール自体をヒートパイプの如く構成
し自動的に軸方向の温度分布を均一化するものである。
を均一化してサーマルクラウンを防止し、ストリップの
蛇行やヒートバックルを防止し設備の稼働率や成品歩留
を向上させる。 【構成】 ハースロール内面に多孔質物質を設けロール
内部を真空にしてかつ内部にナトリウム等の作動流体を
封入し、すなわちロール自体をヒートパイプの如く構成
し自動的に軸方向の温度分布を均一化するものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は冷間圧延後ストリップを
連続的に熱処理する連続焼鈍炉用のハースロールに関す
るものである。
連続的に熱処理する連続焼鈍炉用のハースロールに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】連続焼鈍炉においてはストリップを安定
的に搬送するためにハースロールと呼ばれる炉内ロール
を設置している。このハースロールには通板中にストリ
ップの幅方向への蛇行を防止する目的でハースロールの
軸方向に沿ってロール外径を変化させている。即ちロー
ル中央部で大きくロール端部方向に行くにしたがって小
さくなる(凸型)。ロールに凸型クラウンを設けてスト
リップにテンションを作用させる事によって、蛇行矯正
力を働かせストリップを自動的にセンタリングさせる事
ができる。(図2)
的に搬送するためにハースロールと呼ばれる炉内ロール
を設置している。このハースロールには通板中にストリ
ップの幅方向への蛇行を防止する目的でハースロールの
軸方向に沿ってロール外径を変化させている。即ちロー
ル中央部で大きくロール端部方向に行くにしたがって小
さくなる(凸型)。ロールに凸型クラウンを設けてスト
リップにテンションを作用させる事によって、蛇行矯正
力を働かせストリップを自動的にセンタリングさせる事
ができる。(図2)
【0003】しかし焼鈍炉の加熱帯においては、ハース
ロール中央部ではストリップにより熱を奪われ、ロール
端部に比べ温度が下がり、収縮により凹クラウン(サー
マルクラウン)が発生し、このクラウンがロール上に発
生するときにストリップを通板すれば逆に蛇行を助長す
る方向に力が働き、炉壁に接触したり破断するなど重大
な問題を起こす可能性がある。(図3)
ロール中央部ではストリップにより熱を奪われ、ロール
端部に比べ温度が下がり、収縮により凹クラウン(サー
マルクラウン)が発生し、このクラウンがロール上に発
生するときにストリップを通板すれば逆に蛇行を助長す
る方向に力が働き、炉壁に接触したり破断するなど重大
な問題を起こす可能性がある。(図3)
【0004】逆に冷却帯においては、ロール中央部の温
度がストリップからの熱により上昇し、熱膨張により更
に凸クラウンが強調され、広幅で薄手のストリップでは
蛇行矯正力が座屈応力を超えてしまいヒートバックルが
発生し操業に影響を及ぼす可能性がある。
度がストリップからの熱により上昇し、熱膨張により更
に凸クラウンが強調され、広幅で薄手のストリップでは
蛇行矯正力が座屈応力を超えてしまいヒートバックルが
発生し操業に影響を及ぼす可能性がある。
【0005】このような問題を解決するために特公昭6
3−38409号公報ではハースロール内部に粉流体を
封入し、これを攪拌することで熱移動を行い、ロール温
度を均一化している。また、特公昭63−27412号
公報に見られるように、ハースロール内部に溶融塩ある
いは溶融金属を封入し軸方向の温度差を小さくすること
が提案されている。
3−38409号公報ではハースロール内部に粉流体を
封入し、これを攪拌することで熱移動を行い、ロール温
度を均一化している。また、特公昭63−27412号
公報に見られるように、ハースロール内部に溶融塩ある
いは溶融金属を封入し軸方向の温度差を小さくすること
が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記従来
技術に見られる、粉体を封入する方法(特公昭63−3
8409号公報)では、粉体を攪拌する機能が必要とな
って構造が複雑になる。またハースロール内部に溶融塩
や溶融金属を封入する場合(特公昭63−27412号
公報)は溶融流体は下部のみでロール内面に接するため
均温効果が低く、その効果を上げるために溶融流体の封
入量を増加するロールの重量が増加し、架台の強化が必
要となることから実用的ではない。
技術に見られる、粉体を封入する方法(特公昭63−3
8409号公報)では、粉体を攪拌する機能が必要とな
って構造が複雑になる。またハースロール内部に溶融塩
や溶融金属を封入する場合(特公昭63−27412号
公報)は溶融流体は下部のみでロール内面に接するため
均温効果が低く、その効果を上げるために溶融流体の封
入量を増加するロールの重量が増加し、架台の強化が必
要となることから実用的ではない。
【0007】本発明は特別な調整機構や加熱冷却設備を
付加せず、ロール内部の構造を工夫することでロールの
軸方向温度を均一化し、サーマルクラウンを防止してス
トリップの蛇行やヒートバックルを防止することを目的
としたものである。
付加せず、ロール内部の構造を工夫することでロールの
軸方向温度を均一化し、サーマルクラウンを防止してス
トリップの蛇行やヒートバックルを防止することを目的
としたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、ハース
ロール内面に多孔質物質を設けてロール内部を真空に
し、かつ内部に作動流体を封入したことを特徴とする連
続焼鈍炉用ハースロールである。
ロール内面に多孔質物質を設けてロール内部を真空に
し、かつ内部に作動流体を封入したことを特徴とする連
続焼鈍炉用ハースロールである。
【0009】
【作用】中空ロール外周面を耐熱鋼とすると共に、その
ロール内面にウイック(多孔質物質:金網金属フェルト
など)を設け、内部を真空にして作動流体を封入しヒー
トパイプ化することにより、ロールの高温部では作動流
体が蒸発し、その発生蒸気は僅かな圧力差でロール中央
部の空間を通りロール低温部に移動し凝縮して潜熱を放
出する。そして作動流体はウイックの毛細管力で高温部
に還流する。このように極めて簡単な構造でハースロー
ルの軸方向温度分布の均一化を図ることができる。これ
によりサーマルクラウンを防止して、板の蛇行やヒート
バックルを防止する。
ロール内面にウイック(多孔質物質:金網金属フェルト
など)を設け、内部を真空にして作動流体を封入しヒー
トパイプ化することにより、ロールの高温部では作動流
体が蒸発し、その発生蒸気は僅かな圧力差でロール中央
部の空間を通りロール低温部に移動し凝縮して潜熱を放
出する。そして作動流体はウイックの毛細管力で高温部
に還流する。このように極めて簡単な構造でハースロー
ルの軸方向温度分布の均一化を図ることができる。これ
によりサーマルクラウンを防止して、板の蛇行やヒート
バックルを防止する。
【0010】
【実施例】図1は本発明の実施例を示す断面図である。
耐熱鋼1からなる中空のハースロール2の内面にウイッ
ク3を内張りし、内部を真空にして作動流体4を封入し
ている。またバックヘッド(隔壁)5を設けることによ
り、ロールの剛性を確保している。
耐熱鋼1からなる中空のハースロール2の内面にウイッ
ク3を内張りし、内部を真空にして作動流体4を封入し
ている。またバックヘッド(隔壁)5を設けることによ
り、ロールの剛性を確保している。
【0011】作動流体4はカリウム、ナトリウム、セシ
ウムのうち一種を用いる。このうちカリウム、ナトリウ
ムを作動流体に用いた場合は耐熱鋼1はハースロールに
一般的によく用いられるステンレス鋼でよい。しかしセ
シウムを用いた場合は、腐食や不凝縮ガスが発生する場
合があるので耐熱鋼1とウイック3の間にヒートパイプ
の容器材としてチタン、ニオブ等の層を設ける必要があ
る。本発明により、連続焼鈍炉の加熱炉帯で最大200
度近くあったロールの端部と中央部の温度差が1/3以
下におさえられる。
ウムのうち一種を用いる。このうちカリウム、ナトリウ
ムを作動流体に用いた場合は耐熱鋼1はハースロールに
一般的によく用いられるステンレス鋼でよい。しかしセ
シウムを用いた場合は、腐食や不凝縮ガスが発生する場
合があるので耐熱鋼1とウイック3の間にヒートパイプ
の容器材としてチタン、ニオブ等の層を設ける必要があ
る。本発明により、連続焼鈍炉の加熱炉帯で最大200
度近くあったロールの端部と中央部の温度差が1/3以
下におさえられる。
【0012】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ハ
ースロールのサーマルクラウンによる影響を最小限に抑
えることができ、その結果としてストリップの蛇行やヒ
ートバックルの発生を抑え、設備の稼働率並びに歩留ま
りを向上させることができる。
ースロールのサーマルクラウンによる影響を最小限に抑
えることができ、その結果としてストリップの蛇行やヒ
ートバックルの発生を抑え、設備の稼働率並びに歩留ま
りを向上させることができる。
【図1】本発明によるヒートパイプのように構成された
ハースロールの断面略図である。
ハースロールの断面略図である。
【図2】ハースロールクラウンの説明図である。
【図3】サーマルクラウンの説明図である。
1 耐熱鋼 2 ハースロール 3 ウイック 4 作動流体 5 バルクヘッド 6 クラウン量 7 ストリップ 8 ストリップテンション 9 蛇行矯正力 10 サーマルクラウン 11 イニシャルクラウン 12 蛇行を助長する力
Claims (1)
- 【請求項1】 ハースロール内面に多孔質物質を設けて
内部を真空にしかつ内部に作動流体を封入したことを特
徴とする連続焼鈍炉用ハースロール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6538593A JPH06279836A (ja) | 1993-03-24 | 1993-03-24 | 連続焼鈍炉用ハースロール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6538593A JPH06279836A (ja) | 1993-03-24 | 1993-03-24 | 連続焼鈍炉用ハースロール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06279836A true JPH06279836A (ja) | 1994-10-04 |
Family
ID=13285473
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6538593A Withdrawn JPH06279836A (ja) | 1993-03-24 | 1993-03-24 | 連続焼鈍炉用ハースロール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06279836A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110612357A (zh) * | 2017-05-11 | 2019-12-24 | 艾伯纳工业筑炉有限公司 | 具有热空气加温机制的炉系统 |
CN113462871A (zh) * | 2021-06-30 | 2021-10-01 | 四川实美科技有限公司 | 一种有色金属铝加工用井式退火炉 |
-
1993
- 1993-03-24 JP JP6538593A patent/JPH06279836A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110612357A (zh) * | 2017-05-11 | 2019-12-24 | 艾伯纳工业筑炉有限公司 | 具有热空气加温机制的炉系统 |
CN113462871A (zh) * | 2021-06-30 | 2021-10-01 | 四川实美科技有限公司 | 一种有色金属铝加工用井式退火炉 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000530 |