JPH0627910U - 雪崩予防柵 - Google Patents
雪崩予防柵Info
- Publication number
- JPH0627910U JPH0627910U JP6370692U JP6370692U JPH0627910U JP H0627910 U JPH0627910 U JP H0627910U JP 6370692 U JP6370692 U JP 6370692U JP 6370692 U JP6370692 U JP 6370692U JP H0627910 U JPH0627910 U JP H0627910U
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- JP
- Japan
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- fence
- frp
- avalanche prevention
- retaining
- prevention fence
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 軽量で錆が発生しない雪崩予防柵とする。
【構成】 FRPより成る複数の支柱2に、FRPより
成る複数の横材3を取付金具12で連結して積雪を受け
とめる柵面4とし、この各支柱2にFRPより成る控え
柱5をそれぞれ連結し、その控え柱5の下端部と支柱2
の下端部とに鉄製のカバー体9,17をそれぞれ取付
け、このカバー体9,17を斜面1に設置したコンクリ
ート土台10,18に埋設して斜面に設置する。
成る複数の横材3を取付金具12で連結して積雪を受け
とめる柵面4とし、この各支柱2にFRPより成る控え
柱5をそれぞれ連結し、その控え柱5の下端部と支柱2
の下端部とに鉄製のカバー体9,17をそれぞれ取付
け、このカバー体9,17を斜面1に設置したコンクリ
ート土台10,18に埋設して斜面に設置する。
Description
【0001】
本考案は積雪が多く、かつ、急斜面と隣接して有る人家や家畜小屋などの家屋 、道路や鉄道などの交通関係、スキー場などのレジャー施設から雪崩を防止する ための安全柵に用いる雪崩予防柵に関する。
【0002】
雪崩予防柵としては鉄製の支柱と横材より成る柵面と、その支柱を支持する控 柱より成り、支柱と控え柱を斜面に設置して取付けるものが知られている。
【0003】
従来の雪崩予防柵は、鉄製の支柱、横材、控え柱より成るため設置後一冬で赤 錆が発錆し、毎年防錆剤の塗布を行う必要があった。また、設置後10年程度経 過すると錆のために補強板を取り付ける等の対策が必要であった。さらに積雪量 3m〜4mに耐える幅3mの鉄製の雪崩予防柵では、重量が1400kg/台に なり、設置場所が急斜面で、しかも大型の機械を持ち込みにくい場所であるため 、設置は人手に頼るしかなく困難を極めていた。そのため設置のために、場合に よってはヘリコプターによって運搬することも行われている。従って、施工コス トが高く、ユーザからはより軽量で、しかもコンテナンスが不要な雪崩予防柵の 出現が切望されていた。
【0004】 そこで、本考案は前述の課題を解決できるようにした雪崩予防柵を提供するこ とを目的とする。
【0005】
FRPより成る複数の支柱2間に亘ってFRPより成る複数の横材3を取付け て積雪を受け止める柵面4とし、前記各支柱2にFRPより成る控え柱5をそれ ぞれ連結して成る雪崩予防柵。
【0006】
支柱2、横材3、控え柱5をFRPによって作製したので、雪崩予防柵の重量 が軽くなると共に、錆が発生することがない。
【0007】
図1,図2に示すように、斜面1に設置した一対の支柱2,2間に亘って複数 の横材3が取付けられて積雪を受け止める柵面4を構成し、前記一対の支柱2, 2に控え柱5の上端部がそれぞれ連結され、その控え柱5の下端部は斜面1に設 置してある。
【0008】 前記支柱2は一側片6と他側片7を連結片8で一体的に連結した断面H形のF RP引抜き材より成る。なお、支柱2は断面角形中空形状のFRP引抜き材、断 面工形、溝形のFRP引抜き材より形成しても良い。その支柱2の下端部には金 属製のカバー体9が取付けてある。このカバー体9は図3に示すように断面コ字 状の一対のチャンネル材9a,9aをボルト9bで連結して成る。前記カバー体 9が斜面1に打設したコンクリート土台10の穴11内に埋設して取付けてある 。
【0009】 このように、FRP引抜き材より成る支柱2のコンクリート土台10内に埋設 されている部分には金属製のカバー体9が取付けられているので、コンクリート との接合強度が高く長期間の設置中に接合強度が著しく低下することがなくし、 FRPに使用するガラス繊維がコンクリート中に含まれるアルカリによって腐食 されず長期間の使用によっても強度が低下することがない。
【0010】 すなわち、FRPとコンクリートとの接合強度は鉄とコンクリートとの接合強 度に比較してかなり低いので、FRP引抜き材より成る支柱をコンクリート土台 に直接埋設すると接合強度が低く長期間の設置中に接合強度が著しく低下するし 、FRPはコンクリート中に含まれるアルカリによって腐食され長期間の使用に よって強度低下する。
【0011】 前記横材3は断面円形のFRP引抜き材より成り、取付金具12とナット13 で支柱2に連結してある。この横材3は断面円形中空形状のFRP引抜き材より 構成しても良い。
【0012】 前記取付金具12は図4に示すように一対のネジ部14,14と円弧状部15 によってU字状となり、その円孤状部15の半径は横材2の半径に対して1mm 〜10mm大きくなり、かつ円孤状部15の内面つまり横材当り面15aは鍛造 による押しつぶし又はグラインダーによる切削等によって偏平としてあり、一対 のネジ部14,14を支柱2の一側片6の穴6a,6aより挿通してナット13 を螺合して締付けることで円孤状部15の横材当り面15aをネオプレンゴム等 のゴムより成るゴムシート16を介して横材3に押しつけて横材3を支柱2に連 結している。
【0013】 これにより、取付金具12の円孤状部15の横材当り面15aの接触面積が大 きくなって強い力で締付けても面接が低くFRP内の補強繊維が切断されること がないので横材3の強度が低下しないし、ゴムシート16を介在したことによっ て横材3のひび割れや破損が生じないばかりか、耐寒性、耐候性が向上する。
【0014】 すなわち、FRPは内部に補強繊維があり、この補強繊維が切断すると強度が 低下するので、取付金具12と横材3の接触面積が小さいと補強繊維が切断され て強度が低下するし、FRPは圧縮強度に弱く面圧が大きいとひび割れや破壊が 生じる。
【0015】 前記控え柱5は断面角形中空形状のFRP引抜き材より成る。なお控え柱5は 断面H形、断面工形、溝形のFRP引抜き材より構成しても良い。前記控え柱の 下端部に金属製のカバー体17が嵌合して取付けられ、そのカバー体17の前述 のカバー体9と同一となっている。前記カバー体17が斜面1に打設したコンク リート土台18の穴19に埋設してあり、これによって控え柱5の取付強度、耐 腐食性が前述と同様に向上する。
【0016】 前記控え柱5の上端部は金属性のブラケット20を介して前記支柱2に連結し てある。 前記ブラケット20は図5に示すように、取付板21に取付筒体22を固着し てステー23で補強してあり、図1に示すようにその取付筒体22に控え柱5の 上端部を嵌合してボルト24で固定され、その取付板21を支柱2の他側片7に ボルト25で固定してあり、その取付板21の支柱2への取付位置を長手方向に 変更することで支柱2と控柱5のなす角度を調整できる。 前記一対の支柱2の他側片7の上下位置にプレート26がそれぞれ取付けられ 、この左右上下のプレート26間にターンバックル27を備えた杆体28が連結 されて一対の支柱2を補強している。
【0017】 次に斜面1に対する法線Aと柵面4のなす角度αについて説明する。 図6に示すように架台Bに支柱2と控え柱5を取付け、柵面4に荷重を積載し てベンチテストを実施した。 このベンチテストは支柱2と控え柱5が作る角度θによって支柱2、横材3、 控え柱5に発生する応力を調べるためである。積載荷重は積雪3.5mを想定し て18.6tonとした、角度θが60°のとき、即ち、設置斜面35°の実際 に設置する場合には、斜面に対する法線と積雪を受け止める柵面のなす角度αが 15°に相当する場合、図7に黒丸で示す測定点にゲージC−0ないしC−31 とC−100とC−101を貼着し、各測定点の応力を測定した結果を下記の表 に示す。 なお、左右の支柱2の2ケ所には上下にゲージがそれぞれ貼着され、左右の控 え柱5の上部と下部には4つのゲージがそれぞれ貼着してある。
【0018】
【表1】
【0019】 この結果応力は最大でも850kg/cm2 であり、十分に設計値を満足して いることが明らかとなった。 次ぎにθを50°とした。これは斜面に対する法線と積雪を受け止める柵面の なす角度が5°に相当する。このとき16tonの荷重をかけた時点で、控え柱 5の応力が1000kg/cm2 に達し、これ以上のテストを中止した。
【0020】 さらにθを70°にした場合、これは設置斜面35°の実際に設置する場合に は、斜面に対する法線と積雪を受け止める柵面のなす角度25°に相当するは場 合、各FRP部材の応力は最大の18.6tonを載架しても設計応力を満足し ていた。しかしこの場合、柵面の倒れが大きすぎ、雪崩予防柵は十分な性能を発 揮しない。
【0021】 以上のことから、設置斜面の法線に対する柵面の角度を10度以上、20度以 下とすることが最良であると結論した。
【0022】 前述の結果から、柵面4と斜面の法線からなす角度が15度となるように35 度の傾斜を持つ斜面に雪崩予防柵を設置し、フィールド実験を行った。 なお、設置を行った現場作業員の官能評価ではあるが、同等な設置場所に従来 の鉄製の雪崩予防柵を設置するのに比較して、時間は半分〜1/3であった。 なお支柱2と控え柱5の埋設部分には縦に2分割可能なSS41より成るカバ ー体10,17を用いた。なおSS材の表面には亜鉛鍍金を施し、耐食性の向上 をはかった。 フィールド実験で測定した項目はFRP引抜き材より成る部材にかかる最大応 力で、ベンチテストと同様に各部材にゲージを貼着し一冬の間無人でデータ集め た。
【0023】 その結果、測定した点のうち最も高い応力が得られた点は、積雪を受け止める 横材3の最も斜面に近い方で積雪3.2m時に1000kg/cm2 を記録した 。この値は許容応力を満足しており、その他の横材3では100〜120kg/ cm2 の応力レベルであり実用上全く問題は無かった。また支柱2控え柱5の応 力も100〜120kg/cm2 であった。 従って、試作したFRP引抜き材より成る雪崩予防柵は十分に性能を満足して いると考えられる。
【0024】
支柱2、横材3、控え柱5をFRPによって作製したので、雪崩予防柵の重量 が軽くなると共に、錆が発生することがない。 したがって、雪崩予防柵を斜面に簡単に設置できるし、長期間設置しても錆る ことがなく耐久性が向上する。
【図1】雪崩予防柵の設置状態の側面図である。
【図2】雪崩予防柵の設置状態の正面図である。
【図3】カバー体の斜視図である。
【図4】取付金具による横材取付部の拡大説明図であ
る。
る。
【図5】ブラケットの斜視図である。
【図6】ベンチテスト状態を示す側面図である。
【図7】ベンチテスト時のゲージ貼着説明側面図であ
る。
る。
【図8】ベンチテスト時のゲージ貼着説明平面図であ
る。
る。
1…斜面、2…支柱、3…横材、4…柵面、5…控え
柱、9…カバー体、10…コンクリート土台、12…取
付金具、13…ボルト、14…ネジ部、15…円孤状
部、15a…横材当り面、17…カバー体、18…コン
クリート土台、20…ブラケット。
柱、9…カバー体、10…コンクリート土台、12…取
付金具、13…ボルト、14…ネジ部、15…円孤状
部、15a…横材当り面、17…カバー体、18…コン
クリート土台、20…ブラケット。
Claims (6)
- 【請求項1】 FRPより成る複数の支柱2間に亘って
FRPより成る複数の横材3を取付けて積雪を受け止め
る柵面4とし、前記各支柱2にFRPより成る控え柱5
をそれぞれ連結して成る雪崩予防柵。 - 【請求項2】 積雪を受け止める柵面4の傾きが斜面法
線から10度以上、20度以下になるように設置し、積
雪を受け止める柵面4とこれを支持する控え柱5が作る
角度が55度を越え、65度未満になるように設置する
ことを特徴とする請求項1記載の雪崩予防柵。 - 【請求項3】 前記控え柱5と支柱2を金属製のブラケ
ット20により連結し、このブラケット20にて設置す
る角度を決定する請求項1記載の雪崩予防柵。 - 【請求項4】 前記支柱2、控え柱5の斜面に打設けた
コンクリート土台10,18に埋設する部分に金属製の
カバー体9,17を取付けた請求項1記載の雪崩予防
柵。 - 【請求項5】 前記横材3を円形断面形状とし、この横
材3を取付金具12で支柱2に連結し、この取付金具1
2を一対のネジ部14,14と円弧状部15によって略
U字状となり、かつその円弧状部15の横材当り面15
aを偏平としたものとした請求項1記載の雪崩予防柵。 - 【請求項6】 前記横材3と取付金具12の円弧状部1
5横材当り面15aとの間にゴム製のシート16を設け
た請求項5記載の雪崩予防柵。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6370692U JPH0627910U (ja) | 1992-09-11 | 1992-09-11 | 雪崩予防柵 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6370692U JPH0627910U (ja) | 1992-09-11 | 1992-09-11 | 雪崩予防柵 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0627910U true JPH0627910U (ja) | 1994-04-15 |
Family
ID=13237092
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6370692U Pending JPH0627910U (ja) | 1992-09-11 | 1992-09-11 | 雪崩予防柵 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0627910U (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6255613B2 (ja) * | 1979-11-09 | 1987-11-20 | Japan Synthetic Rubber Co Ltd | |
JPH0211818B2 (ja) * | 1983-01-10 | 1990-03-15 | Honeywell Inc |
-
1992
- 1992-09-11 JP JP6370692U patent/JPH0627910U/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6255613B2 (ja) * | 1979-11-09 | 1987-11-20 | Japan Synthetic Rubber Co Ltd | |
JPH0211818B2 (ja) * | 1983-01-10 | 1990-03-15 | Honeywell Inc |
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