JPH0627853B2 - イオン検出器 - Google Patents

イオン検出器

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JPH0627853B2
JPH0627853B2 JP61044580A JP4458086A JPH0627853B2 JP H0627853 B2 JPH0627853 B2 JP H0627853B2 JP 61044580 A JP61044580 A JP 61044580A JP 4458086 A JP4458086 A JP 4458086A JP H0627853 B2 JPH0627853 B2 JP H0627853B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明はイオン検出器に関し、更に詳しくは、マイクロ
チャンネルプレート(以下、MCPと称する)を用いた
イオン検出器に関する。
<従来の技術> 放射線計測や質量分析等におけるイオン検出に、近年、
MCPを利用した検出器が多く用いられるようになって
きた。MCPは、入射される荷電粒子(イオン、電子)
の衝突によって発生する2次電子の数を増倍する、2次
電子増倍作用を有する素子であるが、一般に、この2次
電子増倍作用を利用した検出器においては、低速度の重
イオンに対する検出感度が低下する。この問題を解消す
るために、従来、後段加速という方法が採用されてい
る。この方法は、飛来するイオンを検出器の直前で再加
速して、検出器へのイオン入射速度を大きくすることに
より、前述した検出感度の低下を防ぐもので、具体的に
は、検出器に高い電圧を印加することによって、イオン
の入射速度を上げている。
一方、従来の他のイオン検出器として、イオン−電子変
換法を採用したものがあるが、この一例として、第5図
に示すDaly型検出器がある。すなわち、スリット41等
を介して飛来するイオンを、変換電極42に衝突させて
2次電子を放出させ、その2次電子を螢光体43、光電
子増倍管44等からなるシンチレータに導くことによ
り、飛来したイオンを検出する方式である。
<発明が解決しようとする問題点> MCP等に後段加速を採用してなる従来の検出器では、
検出器のダイノードに高電圧の印加が必要となるが、既
存の検出器では印加電圧に限界がある。すなわち、高電
圧の印加により放電が生起されるだけでなく、検出器に
は元来的に最適な印加電圧が存在して、これを大きく外
れるとその特性が変化し、却ってゲインの低下を招く虞
れがある。また、検出器のダイノードに高速化されたイ
オンが直接衝突するため、ダイノードが劣化する可能性
が大きい。
イオン−電子変換法を用いてシンチレータにより検出す
る従来の検出器では、電子を光に変換しているためパル
ス応答性が悪く、例えば飛行時間型質量分析計のような
高速パルスイオンの検出を必要とする場合には不適であ
る。
本発明の目的は、MCPを用いたイオン検出器におい
て、後段加速およびイオン−電子変換法を採用して、高
速パルスイオンを高感度で検出することができ、しか
も、MCPに高電圧を印加することなく最適な電圧印加
のもとに後段加速を実現し、かつ、MCPには直接イオ
ンを衝突させることなくその劣化を防止することのでき
るイオン検出器を提供することにある。
<問題点を解決するための手段> 上記の目的を達成するための構成を、その実施例図面で
ある第1図を参照しつつ説明すると、本発明は、被検出
イオンの衝突により2次荷電粒子を放出する第1の変換
電極3と、その第1の変換電極3から放出された荷電粒
子の衝突を受けて2次電子を放出する第2の変換電極5
と、その第2の変換電極5から放出された電子を増倍放
出するMCP7と、そのMCP7から放出された電子を
捕集する電子捕集電極8を備えるとともに、第1および
第2の変換電極3及び5への印加電圧をそれぞれ独立的
に可変としたことを特徴としている。
<作用> 第1の変換電極3の印加電圧を上げることにより、イオ
ンは加速(後段加速)され、確実に2次荷電粒子(正イ
オン検出時には2次電子,負イオン検出時には2次正イ
オン。本明細書において、これらを総称して2次荷電粒
子という。)を放出する。この2次荷電粒子をMCP7
に入射させずに、その手前で第2の変換電極5に衝突さ
せて再度2次電子を放出させ、この2次電子をMCP7
に入射させて検出出力を得る。ここで、第1及び第2の
変換電極3および5の印加電圧を、MCP7の最適な印
加電圧に基づいてそれぞれ適宜に調整しておくことによ
り、MCP7の印加電圧を最適とした状態でイオンの後
段加速を達成して高速パルスイオンの高感度検出が可能
となり、また、MCP7への電子入射エネルギを最適な
大きさとすることができ、その劣化を防止することがで
きる。
<実施例> 本発明の実施例を、以下、図面に基づいて説明する。
第1図は本発明実施例の構成を示す図である。
MCP7の荷電粒子入射側に、第1および第2の変換電
極3および5と、それぞれの変換電極に対して設けられ
た電子引出用格子状電極4および6、更にシールド用の
格子状電極1と後段加速用の格子状電極2が配置されて
いる。そして、これら各電極には、任意の電圧を印加し
得るよう構成されている。
MCP7の電子放出側には、電子捕集用のアノード8が
設けられており、このアノード8は負荷抵抗9および増
幅回路10に接続されている。
第1および第2の変換電極3および5は、それぞれベネ
チアンブラインド型のコンバータであって、銅ベリリウ
ム合金板など2次電子放出効率の高い金属板を45°に
ひさし状に並設してなっており、イオン又は電子の衝突
よって2次電子を放出し、それぞれの電子引出用の格子
状電極4および6との電位差を適宜に保つことによっ
て、第2図に放出電子走行路を示すように、粒子入射側
と反対側に2次電子を導出することができる。なお、銅
ベリリウム合金などの素材は、2次電子発生効率を向上
させるために、活性化処理しておく。
シールド用の格子状電極1は、イオン飛行部と、本装置
とを静電的に遮蔽するためのもので、接地が施されてい
る。
以上の構成において、例えば正イオンの検出を行う場
合、各電極には第3図に各電極の付された番号でそのポ
テンシャルを示すような電位が与えられる。この状態に
おいて第1図左方から入射したイオンは、各電極1,
2,3間の電位差により加速されて、第1の変換電極3
に衝突して2次電子が発生する。この2次電子は各電極
3,4,5の電位差により、第2の変換電極5に衝突す
る。なお、第1の変換電極3以降は粒子が電子となるの
で、それ以前の正イオンとは電荷が逆転し、第3図の3
以降、電子はポテンシャルの谷から山へと移動すること
になる。
第2の変換電極5に、第1の変換電極3から放出された
電子が衝突すると、同様に2次電子が発生し、電極5,
6およびMCP7の電位差により、その2次電子はMC
P7へと導かれ、検出可能なまでに増倍される。MCP
7から最終的に増倍放出された電子は、アノード8によ
って捕集され、負荷抵抗9に流れ込んで電圧を発生す
る。この電圧は増幅回路10によって増幅され、検出信
号をを得る。
以上の本発明実施例において、格子状電極1と第1の変
換電極3との電位差を大きくしておけば、飛来するイオ
ンは電極1〜3間で大きく加速されて、高速度で第1の
変換電極3に衝突することになり、イオン−電子変換効
率が高くなる。すなわち、イオンの検出感度が増大す
る。このイオンの後段加速は、第1の変換電極3までに
よって達成され、第2の変換電極5およびMCP7の電
位には無関係である。
第2の変換電極5は、MCP7に入射する2次電子の入
射エネルギを調整することを目的としている。すなわ
ち、第1の変換電極3で発生した2次電子を直接MCP
7に入射させると、これらの2次電子は第1の変換電極
3とMCP7との電位差に等しいエネルギでMCP7に
入射してしまうことになるが、上述の後段加速を目的と
して第1の変換電極3には相当大きな電圧を印加するた
めに、その入射エネルギは大となる。ところで、MCP
7の増幅特性は、入射する電子エネルギに依存し、通常
1Kev程度が最適である。また、あまりにも大きなエネ
ルギを持つ電子が入射すると、MCP7が劣化する可能
性もでてくる。そこで、第2の変換電極5を第1の変換
電極3とMCP7との間に介在させ、この第2の変換電
極5から発生する2次電子がMCP7に入射するよう構
成して、第2の変換電極5とMCP7との電位差を1Kv
程度に調節しておけば、MCP7を最適な状態で使用す
ることができる。
負イオンの検出時には、各電極は第4図に示すような電
位が与えられる。この場合、負イオンは第1の変換電極
3に衝突して、2次電子や2次正イオンを放出せしめる
が、このうち2次正イオンが第2の変換電極5に導かれ
る。そしてこの2次正イオンの衝突によって、第2の変
換電極5から2次電子が放出されることになる。この第
2の変換電極5以降は、正イオンの検出時と同様であ
る。
なお、以上の実施例における第1および第2の変換電極
3および5を、ベネチアンブラインド型のコンバータに
替えて、SEM(2次電子増倍管)でしばしば用いられ
るボックスグリット型のダイノードを採用することもで
きる。
<発明の効果> 以上説明したように、本発明によれば、MCPの粒子入
射側に、飛来したイオンの衝突により2次荷電粒子を放
出する第1の変換電極と、その2次荷電粒子の衝突によ
って再度2次電子を放出する第2の変換電極を配置し
て、この第1および第2の変換電極への印加電圧をそれ
ぞれ独立的に可変としたから、MCP7の印加電圧を大
きくすることなく第1の変換電極への印加電圧を大きく
することにより、後段加速が達成され、イオンの検出感
度を高めることができ、また、MCP7の前において螢
光体等による電−光変換を行わないからパルス応答が良
く、高速度パルスイオンの高感度検出が可能となる。
また、MCP7には高速化されたイオンが直接衝突する
ことがないばかりでなく、電子の衝突エネルギも第2の
変換電極によって調節され、上述した後段加速のために
MCPの印加電圧を大きくする必要のないことと併わせ
て、MCPの劣化を防止することができるとともに、M
CPを常に最適な特性下において使用することができ
る。
なお、第1の変換電極は高速度でイオンが衝突すること
になるが、この材質にはイオン衝突に強いものを選ぶこ
とができ、十分長期間の使用が可能である。たとえ劣化
により変換するにしても、MCPの変換に比して極めて
安価ですむ。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例の構成を示す図で、第2図はその
第1または第2の変換電極3または5の2次電子放出経
路の説明図、第3図および第4図はそれぞれ第1図の本
発明実施例により正イオンおよび負イオンを検出する場
合の各電極への電圧の印加の例を示すグラフである。第
5図は従来のシンチレータを用いたイオン検出器の例
で、Daly型検出器の構成を示す図である。 1……シールド用の格子状電極 2……後段加速用の格子状電極 3……第1の変換電極 5……第2の変換電極 4,6……電子引出用の格子状電極 7……MCP 8……アノード 9……負荷抵抗 10……増幅回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被検出イオンの衝突により2次荷電粒子を
    放出する第1の変換電極と、その第1の変換電極から放
    出された荷電粒子の衝突を受けて2次電子を放出する第
    2の変換電極と、その第2の変換電極から放出さた電子
    を増倍放出するマイクロチャンネルプレートと、そのマ
    イクロチャンネルプレートから放出された電子を捕集す
    る電子捕集電極を備えるとともに、上記第1および第2
    の変換電極への印加電圧をそれぞれ独立的に可変とした
    ことを特徴とする検出器。
JP61044580A 1986-02-28 1986-02-28 イオン検出器 Expired - Fee Related JPH0627853B2 (ja)

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