JPH06278062A - ロボットのy軸方向割出し方法および同装置 - Google Patents

ロボットのy軸方向割出し方法および同装置

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JPH06278062A
JPH06278062A JP7049493A JP7049493A JPH06278062A JP H06278062 A JPH06278062 A JP H06278062A JP 7049493 A JP7049493 A JP 7049493A JP 7049493 A JP7049493 A JP 7049493A JP H06278062 A JPH06278062 A JP H06278062A
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arm
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axis direction
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JP7049493A
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雅也 ▲藪▼本
Masaya Yabumoto
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Yamaha Motor Co Ltd
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Yamaha Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 X軸方向に走行可能な基台に対し、先端部が
直線的に移動可能となったアームが、垂直軸心回りに回
転可能に設けられているロボットにおいて、基台の走行
ラインと直交するY軸方向にアームを作動させるため
に、そのY軸方向の割り出しを正しく行うことができる
ようにする。 【構成】 先ず基台1が第1の位置にある状態でアーム
3の先端部の特定点が一定の指標100に合致するよう
にアーム支持部2の回転作動量およびアーム作動量を調
整し、次にアーム3の基端部から先端部までの距離を一
定に保ったまま基台1を別の位置に移動させるとともに
アーム支持部2を回転させて上記特定点が上記指標10
0に合致するようにし、それぞれの場合のアーム支持部
の回転角の測定値N1,N2からN=(N1+N2)/
2をY軸方向割出し用の値とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、X軸方向に走行可能な
基台に対し、先端部が直線的に移動可能となったアーム
が、垂直軸心回りに回転可能に設けられているロボット
において、基台の走行ラインと直交するY軸方向にアー
ムを作動させるためにそのY軸方向を割り出す方法およ
び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、荷積み、荷降し作業等に用い
る産業用ロボットとして、図13に示すようなものが知
られている。このロボットは、X軸方向の走行ライン上
を走行可能とされた基台1と、この基台1に対して垂直
軸心回りに回転可能とされたアーム支持部2と、このア
ーム支持部に取り付けられたアーム3とを有し、アーム
の先端部にハンド等の作業用部材37が取り付けられて
いる。上記アーム3は第1アーム31と第2アーム32
とからなり、サーボモータおよびベルト伝動機構などか
らなるアーム駆動手段により駆動され、第1,第2アー
ム31,32が連動して回動することによりアーム全体
として屈伸動作を行い、先端部が直線的に移動するよう
に構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなロボット
は、要求が有ればアームをY軸方向以外の方向に向けた
状態で作業を行うことも可能なようにアーム支持部が回
転可能となっているが、通常は、走行駆動装置により基
台1が駆動されてそのX軸方向位置が作業対象物Mと対
応するように調整され、かつアーム3が略Y軸方向(基
台の走行方向と直交する方向)に向くようにアーム支持
部2の回転角が調整された上で、アーム駆動機構により
アーム3が駆動されてアーム先端部が略Y軸方向に移動
することにより、作業対象物との位置合わせなどの制御
が比較的簡単に行われるようになっている。そして、こ
のような作業に際にアーム3をY軸方向に向ける処理と
しては、アーム支持部2を回転原点位置から所定角度だ
け回転させ、例えば略X軸方向を回転原点位置として9
0°分だけアーム支持部を回転させるようにしている。
【0004】しかし、この種のロボットにおいては、ア
ーム支持部2の回転原点位置がX軸方向等に対して誤差
を有し、かつロボット個々に上記回転原点位置のばらつ
きを有する場合が有るので、回転原点位置から所定角度
だけ回転させるという程度の方法では正確にアームをY
軸方向に向けることが困難である。そして、工作機械の
チャックに対するワークの着脱、あるいはパレタイジン
グ等の作業で、ある程度の間隔をおいて複数箇所に作業
対象物Mが存在するような場合に、アーム3の向きがY
軸方向に対してずれていると、走行ラインから作業対象
物Mまでの距離に応じてアーム3を作動させたときに、
作業対象物Mに対する作業用部材37のX軸方向位置関
係やY軸方向移動距離に誤差が生じる。これに起因し
て、ワーク着脱等の作業に動作不良を生じることがある
等の問題があった。
【0005】本発明は、上記の事情に鑑み、基台に対し
て回転可能なアーム支持部に取り付けられたアームを精
度良くY軸方向に向けることができるように、そのY軸
方向の割り出しを正しく行うことができるロボットのY
軸方向割出し方法および同装置を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、X軸方向の走行ライン上を走行可能とさ
れて、走行駆動手段により駆動される基台と、この基台
に対して垂直軸心回りに回転可能とされて回転駆動手段
により駆動されるアーム支持部と、このアーム支持部に
基端部が取り付けられ、かつ先端部が直線的に移動する
ように屈伸可能とされて、アーム駆動手段により駆動さ
れるアームと、このアームの先端部に取り付けられた作
業用部材とを有するロボットにおいて、上記走行ライン
からアーム先端部移動範囲内にある一定位置に指標を設
定し、先ず基台が走行ライン上の第1の位置にある状態
でアームの先端部の特定点が上記指標に合致するように
アーム支持部の回転作動量およびアームの屈伸作動量を
調整し、このときのアーム支持部の回転角の測定値を第
1の測定値とし、次にアームの基端部から先端部までの
距離を一定に保ったまま、基台を移動させるとともにア
ーム支持部を回転させて、基台が上記第1の位置とは異
なる第2の位置となった状態でアームの先端部の上記特
定点が上記指標に合致するように調整し、このときのア
ーム支持部の回転角の測定値を第2の測定値とし、上記
第1の測定値と第2の測定値とから、両測定値を加算し
た値の1/2をY軸方向割出し用の値として求めるよう
に構成したものである。
【0007】またこの方法に用いる装置として、X軸方
向の走行ライン上を走行可能とされて、走行駆動手段に
より駆動される基台と、この基台に対して垂直軸心回り
に回転可能とされて回転駆動手段により駆動されるアー
ム支持部と、このアーム支持部に基端部が取り付けら
れ、かつ先端部が直線的に移動するように屈伸可能とさ
れて、アーム駆動手段により駆動されるアームと、この
アームの先端部に取り付けられた作業用部材とを備えた
ロボットにおいて、アームの基端部から先端部までの距
離は同じであるが走行ライン上の基台の位置およびアー
ム支持部の回転角が異なる2つの状態で、それぞれ先端
部の特定点が所定の指標に合致するように調整されたと
きのアーム支持部の回転角の測定値である第1および第
2の測定値を記憶する調整値記憶手段と、この両測定値
を加算した値の1/2をY軸方向割出し用の値として求
める演算手段と、このY軸方向割出し用の値を記憶する
演算値記憶手段と、この演算値記憶手段に記憶された値
に基づいて上記アーム支持部の回転作動の制御を行う制
御手段とを設けたものである。
【0008】
【作用】上記構成によると、基台が走行ライン上の第1
の位置にある状態でアーム先端部の特定点が指標に合致
するようにされた場合と、基台が上記第1の位置とは異
なる第2の位置となった状態でアーム先端部の特定点が
上記指標に合致するようにされた場合とにおいて、アー
ムの基端部から先端部までの距離は同じとされているこ
とにより、それぞれの場合の水平軸心の位置と上記指標
の位置とを結んだ三角形は二等辺三角形となり、上記両
測定値を加算した値の1/2の値は、X軸方向と直角な
方向を示す値となる。
【0009】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は本発明が適用される産業用ロボットの一例である
ローダ・アンローダの全体構造の概略を示し、図2は基
台部分の構造、図3および図4はアーム支持部およびア
ームの部分の構造を示している。これらの図に示すロボ
ットは、一定方向(X軸方向)に延びるフレーム5によ
って形成された走行ラインに沿って走行可能な基台1
と、この基台1の上方に設けられて垂直軸心回りに回転
可能とされたアーム支持部2と、このアーム支持部に基
端部が取り付けられたアーム3とを有している。上記フ
レーム5には、基台1をX軸方向に移動可能に支持する
ガイド5a、および基台1の走行駆動のためのラック5
b等が設けられている。また、ロボットの基台1に後記
各モータを制御する軸制御部6が具備される一方、外部
に主制御部7が設けられ、主制御部7と軸制御部6とが
ケーブル8で連結されている。
【0010】上記基台1には、図2に示すように、上記
ラック5bに噛合するギヤ11と、このギヤを駆動する
走行用モータ(走行駆動手段)12が設けられ、走行用
モータ12により駆動されてギヤ11が回転することに
より基台1がフレーム5に沿って移動するようになって
いる。
【0011】またこの基台1には、垂直軸13が昇降お
よび回転可能に取り付けられ、その上端にアーム支持部
2がボルトで固着されており、さらに垂直軸昇降用モー
タ14および垂直軸回転用モータ15が基台に装備され
ている。図示の実施例によると、上記垂直軸13はボー
ルスプライン軸からなり、これと外筒部16とで構成さ
れたボールスプラインにより垂直軸13が昇降可能とさ
れるとともに、上記外筒部16が基台1に設けられたハ
ウジング17にベアリング18を介して保持されること
により、垂直軸13が回転可能とされている。そして、
垂直軸13の下端部がホルダー19に回転自在に連結さ
れ、このホルダー19に設けられたナットが垂直軸13
の側方に配置されたボールスクリュー軸20に螺合し、
このボールスクリュー軸20がベルト伝動機構21を介
して垂直軸昇降用モータ14に連結される一方、上記外
筒部16の上端部がギヤ23,24を介して垂直軸回転
用モータ15に連結されることにより、これらのモータ
14,15で垂直軸13の昇降駆動および回転駆動が行
われるようになっている。
【0012】上記垂直軸13を昇降および回転可能に支
持する部分において、垂直軸13にボールスプライン構
造で結合される外筒部16は、支持剛性確保を高めるた
めに上側外筒16aと下側外筒16bの2部材で構成さ
れている。この上下外筒16a,16bが結合され、か
つベアリング18を介してハウジング17に保持される
部分は、機能性を満足しつつ組付けを簡単にするため、
図5のような構造となっている。すなわち、上下外筒1
6a,16bの各外周には周溝25が形成され、また、
上下外筒を結合するジョイントは、一対の半割りのスリ
ーブ26,26と、このスリーブ26に外嵌される円筒
部材27と、スナップリング28とからなり、上記スリ
ーブ26の内周の上下2箇所に上記周溝25に対応する
係合爪26aが形成されるとともに、スリーブ外周下方
部にリング係合溝26bが形成されている。
【0013】そして、上記一対のスリーブ26,26が
上下外筒16a,16bにわたって被せられ、上下外筒
16a,16bの各周溝25にスリーブ26の上下係合
爪26aが係合された状態で、スリーブ26に円筒部材
27が嵌合されることによりスリーブ26が結合され、
さらに上記リング係合溝26bにスナップリング28が
係合されて円筒部材27の脱落が防止されるようになっ
ている。また、外筒16a,16bの上端部および下端
部には、テーパーローラまたはアンギュラベアリング等
の予圧付与可能なベアリング18が取り付けられてい
る。このような構造によると、比較的簡単に組付けるこ
とができ、かつ、上下外筒16a,16bの結合、垂直
軸13の支持等の機能を良好に保つことができる。
【0014】また、図3および図4のように、上記アー
ム3は、第1アーム31と第2アーム32とで構成され
ている。第1アーム31は、上記アーム支持部2にベア
リングを介して支承された第1回転体33に基端部が固
着されることにより、アーム支持部2に対し、第1回転
体33の中心である第1水平軸心の回りに回転可能とな
っている。また、第1アーム31の回動側端部に設けら
れた枢支軸34にベアリングを介して第2回転体35が
支承され、この第2回転体35に第2アーム32の一端
部が固着されることにより、第1アーム31に対して第
2アーム32が、第2回転体35の中心である第2水平
軸心の回りに回動可能に連結されている。上記第2アー
ム32の先端には作業用軸36が回転可能に支承され、
この作業軸36にハンド等の作業用部材37がブラケッ
ト38を介して取り付けられている。
【0015】上記第1回転体33は、アーム支持部2に
装備されたアーム駆動用モータ(アーム駆動手段)40
に連結され、このモータ40により第1アーム31の回
動が行われるようになっている。また、第1アーム31
の内部において、上記アーム支持部2に固定された第1
プーリ41と上記第2回転体35に固定された第2プー
リ42とに主タイミングベルト43が巻き掛けられると
ともに、上記第2アーム32の内部において、上記枢支
軸34に固定された第3プーリ44と上記作業用軸に固
定された第4プーリ45とに副タイミングベルト46が
巻き掛けられている。上記第1アーム31と第2アーム
32とは同一長さとされ、また第1プーリ41と第2プ
ーリ42とのプーリ径の比は2:1に設定され、第3プ
ーリ44と第4プーリ45とのプーリ径の比は1:2に
設定されている。
【0016】こうしてアーム3は、アーム駆動用モータ
40で駆動されて第1アーム31が回転すると、主タイ
ミングベルト43を介して第2アーム32が連動回転
し、これによって第2アーム32が上記第1,第2水平
軸心と直角な水平方向に直線的に移動するとともに、第
2アーム32の先端の作業用軸36が、主タイミングベ
ルト43および副タイミングベルト46を介し第1プー
リ41に連係されて、一定姿勢を保つように構成されて
いる。
【0017】上記第1アーム31内には、上記主タイミ
ングベルト43にテンションを付与するテンショナ50
が設けられている。このテンショナ50は、図6および
図7に示すように、アイドルプーリ保持部52に保持さ
れて主タイミングベルト43に当接するアイドルプーリ
51を有するとともに、第1アーム31の壁部に取り付
けられる第1ブロック53と、アイドルプーリ保持部に
結合された第2ブロック54と、両ブロック53,54
を結合するボルト55を備えている。上記両ブロック5
3,54は互いに端部において衝合され、その衝合部分
に傾斜状のくさび面53a,54aが形成されるととも
に、第1ブロック53にねじ孔53bが形成され、第2
ブロック54にボルト挿通用の切込み部54bが形成さ
れている。そして、ボルト55が第2ブロック54の切
込み部54bを通して第1ブロック53のねじ孔53b
に螺合されている。この構造によると、ボルト締着に伴
いくさび面53a,54aを介して第2ブロック54に
作用する力により、アイドルプーリ51が主タイミング
ベルト43に押し付けられ、簡単にテンションを付与す
ることができる。
【0018】また、第2アーム32内には、上記作業用
部材37を作動させるための加圧エアを供給するエア配
管60が設けられている。通常、第2アーム32の先端
部には2つの作業用部材37が取り付けられるようにな
っているので、第2アーム32内のエア配管は、図8に
示すように、加圧エアを2系統に分配するマニホールド
61と、2系統においてそれぞれ加圧エアの供給、遮断
の切換えを行う2つのバルブ62,63とを有してい
る。とくに図8に示す例では、2つのバルブ62,63
のマニホールド取付面が対向し、この両バルブ62,6
3の間にマニホールド61が配置された状態で、これら
三者が結合されている。そして、マニホールドのエア流
入口部分が外部エア配管65(図3参照)に通じるエア
通路に接続されるとともに、両切換バルブ62,63が
それぞれ、各作業用部材32に通じるパイプ64に接続
されている。このような構造によると、2系統に対する
加圧エア供給制御のためのバルブ62,63およびマニ
ホールド61を有する部分がコンパクトで扁平に形成さ
れるため、副タイミングベルト46と第2アーム32の
壁面との間の狭いスペースに合理的に組み込むことがで
きる。
【0019】次に、以上のような構造のロボットを用い
る場合のY軸割出し方法を、図9によって説明する。
【0020】Y軸割出しのための作業にあたっては、予
め、アーム先端部移動範囲内に指標100が定められ
る。この指標100は作業者が任意にアーム先端部移動
範囲内にある目印等をもって定めればよい。また、上記
指標に対して位置合わせするアーム先端部の特定点も、
予め作業者がハンド等の適当な部分をもって設定してお
く。
【0021】このように指標および特定点を定めた後
に、先ず第1段階の作業として、走行ラインの片方から
基台1を走行させ、走行ラインと直交する方向に対して
片側斜め方向(例えば左側斜め方向)に指標100が見
える第1の位置で基台を停止させてから、垂直軸回転用
モータおよびアーム用モータを駆動して、アーム先端部
の特定点を指標100に合致させるように、垂直軸心回
りのアーム支持部2の回転およびアーム先端部の移動量
を調整する。こうして図9に実線で示す状態(この状態
を第1ティーチング状態と呼ぶ)とし、この状態での垂
直軸回転角の座標値である第1座標値(第1の測定値)
N1を調べ、これを記憶する。上記垂直軸回転角の座標
値は、例えば垂直軸回転用モータの回転駆動量を検出す
るエンコーダ(図示せず)からの信号に基づいたパルス
値で与えられる。
【0022】次に第2段階の作業として、アーム用モー
タは停止させてアームの基端部から先端部までの距離を
一定に保ったまま、走行用モータの駆動により上記第1
の段階とは異なる側の斜め方向(例えば右側斜め方向)
に指標が見える位置へ基台を走行させるとともに、垂直
軸回転用モータの駆動によりアーム支持部2を回転さ
せ、アーム先端部の特定点を指標100に合致させるよ
うに基台1の位置(第2の位置)およびアーム支持部2
の回転角を調整する。こうして、図9に二点鎖線で示す
状態(この状態を第2ティーチング状態と呼ぶ)とし、
この状態での垂直軸回転角の座標値である第2座標値
(第2の測定値)N2を調べ、これを記憶する。
【0023】上記第1座標値N1および第2座標値N2
が得られると、これに基づき、Y軸方向割り出し用の座
標値(以下、オフセット値という)Nを N=(N1+N2)/2 …… と演算する。
【0024】このような方法における第1座標値N1お
よび第2座標値N2の記憶、オフセット値Nの演算およ
び記憶、上記オフセット値Nを用いたロボット制御処理
は、ロボット制御部において行われるようにすることが
できる。このようにしてY軸方向割出し装置を構成する
場合の制御系統を図11に示すとともに、Y軸方向割出
しに関する制御部での記憶、演算等の処理を図12のフ
ローチャートに示す。
【0025】図11において、ロボットのモータ12,
14,15,40に対する軸制御部6に接続された主制
御部7は、ティーチング記憶手段(調整値記憶手段)7
1、オフセット値演算手段72、オフセット値記憶手段
(演算値記憶手段)73、移動命令判別手段74および
変換手段75を含んでいる。
【0026】上記ティーチング記憶手段71は、上記第
1ティーチング状態とされたときに得られる第1座標値
N1を軸制御部から入力して記憶し(図12中のステッ
プS1)、さらに上記第2ティーチング状態とされたと
きに得られる第2座標値N2を軸制御部6から入力して
記憶する(図12中のステップS2)。また、上記オフ
セット値演算手段72は上記両座標値N1,N2をティ
ーチング記憶手段71から読み出して、上記式により
オフセット値Nを求める演算を行い(図12中のステッ
プS3)、オフセット値記憶手段73は上記オフセット
値Nを記憶する(図12中のステップS4)。
【0027】一方、上記移動命令判別手段74は、荷積
み、荷降し等の作業のためにロボット各部の移動を行わ
せる移動命令が図外の入力手段によって入力されたとき
に、その移動命令の内容の判別を行う。また、上記変換
手段75は、上記オフセット値や移動命令に応じた各種
方向の移動量をモータ制御用の値に変換し、軸制御部6
に出力するようになっている。そして軸制御部6は、主
制御部7から与えられる制御信号に応じ、ロボットの各
モータ12,14,15,40の制御を行うようになっ
ている。
【0028】以上のような当実施例の方法および装置に
よる作用を、次に説明する。
【0029】工作機械のチャックに対するワークの着脱
またはパレタイズ等の作業を行う場合に、通常、基台1
が作業対象部分に対応するX軸方向位置にまで走行され
るとともに、垂直軸が昇降されて高さ位置が調整され、
かつ、アーム3がY軸方向に向くように、垂直軸回転用
モータ15の駆動によりアーム支持部2の回転角が調整
される。そして、作業対象部分までのY軸方向距離に応
じ、アーム用モータ40の駆動により第1,第2アーム
31,32が回動されて第2アーム32の先端部の作業
用部材37がY軸方向に移動し、所定の作業が行われ
る。
【0030】この場合に、予め前記のようなY軸割り出
し方法でオフセット値Nが求められて主制御部7に記憶
され、上記作業時にはオフセット値Nに相当する制御量
だけアーム支持部2が回転原点位置から回転駆動される
ことにより、精度良くアーム3がY軸方向に向けられた
状態となる。
【0031】その原理を図9および図10によって説明
すると、図9に実線で示す第1ティーチング状態での垂
直軸心の位置をA、図9に二点鎖線で示す第2ティーチ
ング状態での垂直軸心の位置をB、指標(第2アーム先
端の特定点)の位置をCとすれば、上記両状態でアーム
長さは同一とされているので、図10に示すように三角
形ABCは辺ACの長さと辺BCの長さとが等しい二等
辺三角形となる。そして、点A,Bを通る直線をX軸と
し、X軸上で点Aの右側に点Dをとり、またアーム支持
部の回転原点位置のX軸に対する回転角度をθ、アーム
支持部の180°回転に相当のパルス値をNxとすれ
ば、 ∠ABC=∠BAC=N2+θ …… ∠CAD=N1+θ …… ∠BAC+∠CAD=Nx …… となる。上記,,式から、 N1+N2+2θ=Nx …… となり、この式と上記式とから、 N+θ=Nx/2 …… となる。
【0032】この式は、回転原点位置のX軸に対する
回転角度θが不明であっても、アーム支持部を上記式
で与えられたオフセット値に相当する量だけ回転原点位
置から回転させれば、垂直軸心と第2アーム先端の特定
点とを結ぶ直線が、X軸に対し、Nx/2=90°とな
ることを意味する。そして、アーム3の方向は上記垂直
軸心と特定点とを結ぶ直線の方向と略等しい。従って、
回転原点位置からの回転量をオフセット値相当分としさ
えすれば、常にアーム3がX軸と直角な方向に向くこと
となる。
【0033】こうしてアーム3が正しくY軸方向に向け
られることにより、基台走行ラインからのY軸方向距離
が異なる各種作業対象部分に対してワークの着脱等の作
業を行うような場合でも、作業対象部分の位置に応じた
作業用部材37のY軸方向の移動が精度良く行われ、作
業対象部分と作業用部材37との位置ずれが防止される
こととなる。
【0034】なお、上記Y軸方向割り出しの精度を高め
るには、上記アーム先端部の特定点を設定する際に、垂
直軸心と特定点とを結ぶ直線とアーム先端部の移動軌跡
とが並行となるように特定点を選定することが望まし
く、この場合に、アーム先端部の作業用部材37に補助
部材を保持させて、この補助部材を利用して特定点を選
定すねようにしてもよい。
【0035】このほかにも、各部の具体的構造は本発明
の要旨を逸脱しない範囲で変更して差し支えない。
【0036】
【発明の効果】本発明のY軸方向割出し方法は、X軸方
向に走行可能な基台に対して垂直軸回りに回転可能とさ
れたアーム支持部にアームが取付けられ、このアームの
先端部が直線的に移動するようになっているロボットに
おいて、先ず基台が第1の位置にある状態でアームの先
端部の特定点が一定の指標に合致するようにアーム支持
部の回転作動量およびアーム作動量を調整し、次にアー
ムの基端部から先端部までの距離を一定に保ったまま基
台を別の位置に移動させるとともにアーム支持部を回転
させて上記特定点が上記指標に合致するようにし、それ
ぞれの場合のアーム支持部の回転角の測定値である第
1,第2測定値を加算した値の1/2をY軸方向割出し
用の値としているので、アームを正しくY軸方向に向け
ることができる。このため、作業用部材を作業対象部分
までY軸方向に移動させる作業を精度良く行うことがで
き、作業用部材と作業対象部分との位置ずれによる動作
不良等を防止することができる。
【0037】また、本発明のY軸方向割出し装置は、上
記の方法における第1,第2の測定値を記憶する調整値
記憶手段と、この両測定値を加算した値の1/2をY軸
方向割出し用の値として求める演算手段と、このY軸方
向割出し用の値を記憶する演算値記憶手段と、この値に
基づいてアーム支持部の回転作動の制御を行う制御手段
とを設けているため、Y軸方向割出し用の値の記憶、演
算、使用などの処理を自動的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるロボットの全体構造概略図
である。
【図2】基台部分の内部構造を示す正面図である。
【図3】アーム支持部およびアームの部分の縦断正面図
である。
【図4】アーム支持部およびアームの部分の縦断側面図
である。
【図5】垂直軸を支持する部分の分解状態斜視図であ
る。
【図6】主タイミングベルトに対するテンショナの拡大
断面図である。
【図7】同テンショナの分解状態斜視図である。
【図8】エア配管部分の拡大図である。
【図9】本発明の方法による動作の説明図である。
【図10】本発明の方法の原理説明図である。
【図11】本発明の装置の制御系統の構成を示すブロッ
ク図である。
【図12】Y軸方向割出しに関する制御部での処理を示
すフローチャートである。
【図13】従来技術を示す説明図である。
【符号の説明】
1 基台 2 アーム支持部 3 アーム 6 軸制御部 7 主制御部 12 走行用モータ 13 垂直軸 14 垂直軸昇降用モータ 15 垂直軸回転用モータ 37 作業用部材 40 アーム用モータ 71 ティーチング記憶手段 72 オフセット値演算手段 73 オフセット値記憶手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X軸方向の走行ライン上を走行可能とさ
    れて、走行駆動手段により駆動される基台と、この基台
    に対して垂直軸心回りに回転可能とされて回転駆動手段
    により駆動されるアーム支持部と、このアーム支持部に
    基端部が取り付けられ、かつ先端部が直線的に移動する
    ように屈伸可能とされて、アーム駆動手段により駆動さ
    れるアームと、このアームの先端部に取り付けられた作
    業用部材とを有するロボットにおいて、上記走行ライン
    からアーム先端部移動範囲内にある一定位置に指標を設
    定し、先ず基台が走行ライン上の第1の位置にある状態
    でアームの先端部の特定点が上記指標に合致するように
    アーム支持部の回転作動量およびアームの屈伸作動量を
    調整し、このときのアーム支持部の回転角の測定値を第
    1の測定値とし、次にアームの基端部から先端部までの
    距離を一定に保ったまま、基台を移動させるとともにア
    ーム支持部を回転させて、基台が上記第1の位置とは異
    なる第2の位置となった状態でアームの先端部の上記特
    定点が上記指標に合致するように調整し、このときのア
    ーム支持部の回転角の測定値を第2の測定値とし、上記
    第1の測定値と第2の測定値とから、両測定値を加算し
    た値の1/2をY軸方向割出し用の値として求めること
    を特徴とするロボットのY軸方向割出し方法。
  2. 【請求項2】 X軸方向の走行ライン上を走行可能とさ
    れて、走行駆動手段により駆動される基台と、この基台
    に対して垂直軸心回りに回転可能とされて回転駆動手段
    により駆動されるアーム支持部と、このアーム支持部に
    基端部が取り付けられ、かつ先端部が直線的に移動する
    ように屈伸可能とされて、アーム駆動手段により駆動さ
    れるアームと、このアームの先端部に取り付けられた作
    業用部材とを備えたロボットにおいて、アームの基端部
    から先端部までの距離は同じであるが走行ライン上の基
    台の位置およびアーム支持部の回転角が異なる2つの状
    態で、それぞれ先端部の特定点が所定の指標に合致する
    ように調整されたときのアーム支持部の回転角の測定値
    である第1および第2の測定値を記憶する調整値記憶手
    段と、この両測定値を加算した値の1/2をY軸方向割
    出し用の値として求める演算手段と、このY軸方向割出
    し用の値を記憶する演算値記憶手段と、この演算値記憶
    手段に記憶された値に基づいて上記アーム支持部の回転
    作動の制御を行う制御手段とを設けたことを特徴とする
    ロボットのY軸方向割出し装置。
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