JPH06277747A - アルミニウム押出材の製造方法 - Google Patents

アルミニウム押出材の製造方法

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JPH06277747A
JPH06277747A JP6986093A JP6986093A JPH06277747A JP H06277747 A JPH06277747 A JP H06277747A JP 6986093 A JP6986093 A JP 6986093A JP 6986093 A JP6986093 A JP 6986093A JP H06277747 A JPH06277747 A JP H06277747A
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JP
Japan
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extruded material
cooling
extruded
aluminum
longitudinal direction
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JP6986093A
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English (en)
Inventor
Shigenobu Yasunaga
繁信 安永
Akifumi Fujiwara
昭文 藤原
Masatoshi Yoshida
正敏 吉田
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 押出機から押出されたアルミニウム押出材を
冷却するに際して、押出素材の材料物性、断面形状、押
出速度、押出温度とから、あらかじめ設定されている押
出材ごとの長手方向の目標冷却速度パターンに合わせ
て、各冷却ゾーンにおける冷媒の噴射量および噴射タイ
ミングを制御して押出材を冷却する。 【効果】 押出材の長手方向の材質制御が可能となるた
め、最適構造設計が可能となり軽量化が図られるととも
に、曲げ加工および溶接などの後工程での加工コストの
低減および加工精度の向上が図られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、押出により成形される
アルミニウム押出材の製造方法に関し、さらに詳しく
は、押出後の押出材の長手方向の冷却速度を制御して所
望の材質を長手方向に付与するアルミニウム押出材の製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム押出材は、押出後の冷却速
度によって、その製品の機械的性質および生産性が大き
く左右されることは既知のとおりである。すなわち、押
出材は冷却速度が遅いと、押出直後から押出材に発生す
る表面再結晶の進行により、耐食性、疲労強度の低下、
溶接時の熱影響部割れ、成形性の低下が起こりやすくな
る。
【0003】ところが、従来、最も一般的に採用されて
いるアルミニウム押出材の冷却方法には、押出機から押
出されてくる押出材に冷却用空気を吹き付ける所謂空冷
方法があり、この方法では、図3に示すように、冷却曲
線(イ)のように冷却時間が長くかかり作業性が悪いば
かりでなく、再結晶発生曲線(A)より高温域に長時間
保持されるため、押出材の表面再結晶が進行し、製品の
上記機械的性質が低下するという欠点がある。
【0004】このため、冷却速度を上げるために水冷に
よる方法が提案され、具体的には、アルミニウム押出材
を水槽中に通して水冷する方法、あるいは水を空気との
混合状態にして噴射し、その混合雰囲気中に押出材を通
して冷却する方法等がある。
【0005】しかし、アルミニウム押出材を水槽中に通
して水冷する方法では、高温の押出材の表面では膜沸騰
を生じて押出材と水との間の熱交換が阻害されるため、
膜沸騰が破壊されるまでの間、図3の冷却曲線(ロ)の
ように初期冷却速度はそれほど向上しない。この対策と
して、膜沸騰を破壊する水と空気との混合体を高速で押
出材に噴射して、1000℃/min以上の冷却曲線(ハ)のよ
うな冷却速度を得る方法が特開昭59-220212 号公報に開
示されている。
【0006】また、冷却速度が速くなると押出材の表面
再結晶の進行は阻止されるものの、歪や曲がりが発生す
る。この防止策として、水と空気との混合割合を変えた
冷媒を押出材に段階的に噴射する方法が特開昭49-10481
2 号公報に開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の冷却方法は、い
ずれも空冷からスプレイあるいはミスト冷却方法に変
え、押出材の再結晶組織を制御して機械的性質の向上、
および冷却速度の制御により歪と曲がりの防止のみを目
的としたものである。しかしながら、バンパービーム、
サイドメンバーおよびスペースフレームなどに代表され
る自動車用構造部材では、同一部材においても各部位に
より機械的性質が制御されたものが望まれている。例え
ば、その部位は曲げ加工部、衝撃エネルギー吸収部、接
続部などである。
【0008】しかし、従来の押出材は長手方向に均一な
機械的性質は得られるものの、自動車の構造部材に対し
ては、安全率の高いものとなっている。したがって、こ
のような押出材では、アルミニウム押出材を使用する本
来の主目的である軽量化、高性能化および低コスト化に
は対応できない。また、これまでに押出材の長手方向の
材質の制御技術は試みられていない。
【0009】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、押出機から押出されたアルミニウム押
出材を、使用される構造部材の部位に合わせて冷却速度
を制御することによって、構造部材の部位ごとに必要な
材質を押出材に付与するアルミニウム押出材の製造方法
を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、押出機から押
出されたアルミニウム押出材を冷却するに際して、押出
素材の材料物性、断面形状、押出速度、押出温度とか
ら、あらかじめ設定されている押出材ごとの長手方向の
目標冷却速度パターンに合わせて、各冷却ゾーンにおけ
る冷媒の噴射量および噴射タイミングを制御して押出材
を冷却するアルミニウム押出材の製造方法である。
【0011】
【作用】本発明は押出機から押出されたアルミニウム押
出材に、使用される構造部材の部位に必要な材質を付与
するために、各冷却ゾーンの冷媒の噴射量および噴射タ
イミングを制御して押出材を冷却するアルミニウム押出
材の製造方法である。このためには、あらかじめ、押出
素材および押出材ごとに使用される構造部材の部位に必
要な材質を付与するための長手方向の目標冷却速度パタ
ーンを求めておく必要がある。冷却時は、この目標冷却
速度パターンに合わせて、各冷却ゾーンの冷媒の噴射量
および噴射タイミングを制御して押出機から押出された
アルミニウム押出材を冷却する。
【0012】押出材の長手方向の冷却速度の制御は、上
記の長手方向の目標冷却速度パターンに基づいて、押出
素材であるアルミニウム合金の材料物性、特に最低比熱
や熱伝導率、断面形状、押出速度、押出温度とから各冷
却ゾーンの冷媒の噴射量および噴射タイミングを制御し
て行う。すなわち、断面形状、押出速度、押出温度か
ら、目標冷却速度パターンに合わせるための、各冷却ゾ
ーンの冷媒の必要噴射量を制御し、押出速度からは各冷
却ゾーンを通過する押出材の長手方向の目標冷却速度パ
ターン位置の時機を知り、この時機に合わせて各冷却ゾ
ーンの冷媒の噴射タイミングを制御する。
【0013】このようにして、押出機から押出されたア
ルミニウム押出材が各冷却ゾーンを通過する時機に合わ
せて、長手方向の目標冷却速度パターンに合わせて、各
冷却ゾーンから冷媒を噴射して冷却することによって、
押出材の長手方向に必要な材質を付与したアルミニウム
押出材を製造することができる。
【0014】
【実施例】以下に、本発明の実施例について説明する。
図1に本発明の実施例に用いた設備構成を示す。図中1
は押出材で、押出材1を押出す押出機2の出側にはプラ
テン3があり、プラテン3内には、スプレイノズル5を
設けた強制冷却装置4が配設されている。押出機2から
押出された押出材1は強制冷却装置4のスプレイノズル
5から噴射される冷却水によって強制冷却され、プラテ
ン3の出側のテーブルガイド6を経てランアウトテーブ
ル(図示せず)へ搬送される。強制冷却装置4の出側に
は空冷設備のファン10、11が併設されている。押出材の
測温は押出機2の出側に設置された温度計7、強制冷却
装置の出側に設置された温度計8、空冷設備のファン1
0、11の出側に設置された温度計9で行う。本実施例で
は水冷の強制冷却装置4を採用しているが、気液混合の
ミスト冷却装置を必要に応じて設けてもよい。
【0015】強制冷却装置4は、押出材を囲むように円
周方向に4分割、押出方向に12の冷却ゾーンに分割さ
れ、円周方向の分割位置は押出方向に千鳥配列されてい
る。例えば、強制冷却装置4は、12分割されたU1〜U12
(上側)、L1〜L12 (下側)の各冷却ゾーンが一つの制
御単位になっており、冷却水供給配管(図示せず)とス
プレイノズル5との間にはオン・オフバルブおよび流量
制御装置(図示せず)が配置されている。
【0016】スプレイノズル5からの冷却水の噴射量お
よび噴射タイミングは制御装置12により、ダイナミック
に制御されている。制御装置12には、押出素材の材料物
性、断面形状、設定押出速度、目標押出温度および押出
材の長手方向の目標冷却速度パターンからなる初期情報
と、これまでのデータベースから算出した学習係数とか
ら初期設定がなされる。
【0017】押出が開始されると、制御装置12は上記初
期設定の値と、押出機2からの押出速度V、温度計7か
らの押出温度Tの実績値とから長手方向の目標冷却速度
パターンが得られるように、各制御単位のスプレイノズ
ル5からの冷却水の噴射量および噴射タイミングを算出
してダイナミック制御を実施する。すなわち、ダイナミ
ック制御するための制御信号は流量制御装置(図示せ
ず)に送られ、流量制御装置は制御信号に基づいて、冷
却水供給配管(図示せず)とスプレイノズル5との間の
オン・オフバルブを作動させて、冷却水の噴射量および
噴射タイミングを制御する。押出材の強制冷却装置入側
温度は温度計7の実測値から温度モデルにより求められ
る。
【0018】本実施例の制御周期は、制御単位長さと同
じ0.1mとした。したがって、押出材が強制冷却装置4を
通過する間に、0.1mごとに冷却速度を変えることができ
る。その結果、押出材の長手方向に長さ0.1mごとに材質
を制御することが可能となる。また、冷却後の温度を温
度計8、9で計測し、この値と目標冷却速度パターンと
の差異からフィードバック量を算出し、対応する制御単
位にフィードバックしてダイナミック制御の精度を上げ
る。
【0019】このようにして、アルミニウム押出材の自
動車用サイドメンバーを製造した。押出材の素材は6000
系アルミニウム合金で、断面形状は図2(a) に示すよう
に田の字形状である。図に示す部位AおよびCでは衝撃
時に割れが生じず、かつ衝撃エネルギーを効率良く吸収
する特性が必要であるため、強制冷却を行い、強度およ
び伸び特性をともに向上させた高靱性特性を付与してい
る。一方、部位Bは曲げ加工が施される部位のため、曲
げ加工性に優れる冷却条件で冷却した。
【0020】このアルミニウム押出材を図2(b) に示す
形状に曲げ加工を行った。その結果、押出材は、各部位
ごとに材質が制御されているため、問題なく曲げ加工す
ることができた。
【0021】以上のように、本発明のアルミニウム押出
材の製造方法によれば、押出材の長手方向の材質制御が
可能となるため、最適構造設計が可能となり軽量化が図
られるとともに、曲げ加工および溶接などの後工程での
加工コストの低減および加工精度の向上が図られる。
【0022】
【発明の効果】本発明は、押出機から押出されたアルミ
ニウム押出材を冷却するに際して、押出素材の材料物
性、断面形状、押出速度、押出温度とから、あらかじめ
設定されている押出材ごとの長手方向の目標冷却速度パ
ターンに合わせて、各冷却ゾーンにおける冷媒の噴射量
および噴射タイミングを制御して押出材を冷却するアル
ミニウム押出材の製造方法であって、本発明によれば、
押出材の長手方向の材質制御か可能となるため、最適構
造設計が可能となり軽量化が図られるとともに、曲げ加
工および溶接などの後工程での加工コストの低減および
加工精度の向上が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に用いた設備構成を示す図であ
る。
【図2】本発明に係わるアルミニウム押出材の曲げ加工
の例を示す図で、(a) は曲げ加工前の押出材を、(b) は
曲げ加工後の押出材を示す。
【図3】従来技術での冷却曲線と再結晶発生曲線の例を
示す図である。
【符号の説明】
1…押出材、2…押出機、3…プラテン、4…強制冷却
装置、5…スプレイノズル、6…テーブルガイド、7…
温度計、8…温度計、9…温度計、10…ファン、11…フ
ァン、12…制御装置。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 押出機から押出されたアルミニウム押出
    材を冷却するに際して、押出素材の材料物性、断面形
    状、押出速度、押出温度とから、あらかじめ設定されて
    いる押出材ごとの長手方向の目標冷却速度パターンに合
    わせて、各冷却ゾーンにおける冷媒の噴射量および噴射
    タイミングを制御して押出材を冷却することを特徴とす
    るアルミニウム押出材の製造方法。
JP6986093A 1993-03-29 1993-03-29 アルミニウム押出材の製造方法 Pending JPH06277747A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115071156A (zh) * 2022-04-28 2022-09-20 山东玲珑轮胎股份有限公司 一种用于轮胎的预复合垫胶及其制备方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115071156A (zh) * 2022-04-28 2022-09-20 山东玲珑轮胎股份有限公司 一种用于轮胎的预复合垫胶及其制备方法
CN115071156B (zh) * 2022-04-28 2024-05-10 山东玲珑轮胎股份有限公司 一种用于轮胎的预复合垫胶及其制备方法

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Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19991214