JPH06277240A - 歯列及び咬合圧測定法とその装置 - Google Patents

歯列及び咬合圧測定法とその装置

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JPH06277240A
JPH06277240A JP5091874A JP9187493A JPH06277240A JP H06277240 A JPH06277240 A JP H06277240A JP 5091874 A JP5091874 A JP 5091874A JP 9187493 A JP9187493 A JP 9187493A JP H06277240 A JPH06277240 A JP H06277240A
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JP
Japan
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dentition
occlusal pressure
grasping element
occlusal
grasping
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Application number
JP5091874A
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English (en)
Inventor
Kazuo Eto
和夫 江藤
Shiro Ishii
四郎 石井
Yasuo Fujita
安雄 藤田
Sukehisa Nakada
介央 中田
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NEO DENTARU TECHNO KAIHATSU KYODO KUMIAI
Original Assignee
NEO DENTARU TECHNO KAIHATSU KYODO KUMIAI
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Publication date
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61CDENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
    • A61C19/00Dental auxiliary appliances
    • A61C19/04Measuring instruments specially adapted for dentistry

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 歯科治療に際しての適切な診断と処置とを行
うために、患者の歯列形状と咬合圧の分布状態とを同時
に測定して、咬合接触状態における全歯列弓での咬合圧
の変化及び圧力分布状態に基づいて、的確な治療の方針
を解析することのできる測定法とその装置の提供を目的
とする。 【構成】 基材フィルムに電気抵抗値検出用の電極を有
する歯列把握素子と、基材に圧力反応用色素もしくは電
圧発生用の電極を有する咬合圧把握素子とを、検出素子
としての熱可塑性合成樹脂の歯列外形認識層中に組み、
この検出素子を口腔内で咬み合わせて、前記歯列把握素
子より得られる電気抵抗値を歯列測定処理装置により計
測し、また、前記咬合圧把握素子より得られたカメラ画
像もしくは電気信号等による圧力分布データを咬合圧測
定処理装置により計測して、これらの電気抵抗値データ
及び圧力分布データを演算処理装置に転送して歯列の位
置合わせ処理、輪郭処理、咬合圧の分布処理等の操作を
行うことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、歯科治療に際しての適
切な診断と処置とを行うために、患者の歯列形状と咬合
圧の分布状態とを同時に解析して、咬合接触状態におけ
る全歯列弓での咬合圧の変化及び圧力分布を測定するた
めの測定法とその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】歯列形状及び咬合圧の異常は、歯槽膿漏
や顎関節症の大きな要因となるので、歯科の治療に際し
ては、単に患部のみを局部的に治療するだけでは完全な
治療とはいえず、歯列形状を把握すると共に、咬合圧の
分布状態とか変化等を把握して総合的な見地から治療を
行う必要がある。
【0003】従来より歯列形状を把握するための手段と
しては、一般的にワックスや印象材が使用されており、
また、咬合圧を把握するための手段としては、樹脂フィ
ルム状の検体を咬んだときの圧力によって生ずる発色状
態の度合いにより、咬合圧の分布状態を把握するプレス
ケールと称される圧力測定センサーが知られていて、通
常これらの把握手段は、夫々個別的に使用されるが、時
にはこれらが一体の状態で使用される場合がある。
【0004】また、ポリエステルフィルムに二酸化チタ
ンとグラファイトを構成分子とする抵抗塗料からなる電
極を設けて、咬合接触状態を把握するためのセンサー手
段が特許出願公表公報昭62−502665号により知
られている。
【0005】
【発明が解決すべき課題】前記のように、従来において
も歯列形状を把握するための手段とか、咬合圧を把握す
るための手段は、夫々個別的には知られているが、従来
の前記のような把握手段は、単に歯列形状を形状的に認
識したり、或いは咬合圧の状態を色彩の度合とか電気抵
抗値等により認識することはできるとしても、これらの
得られたデータに基づいてどのように処理したらよいか
という判断は、専ら医師の経験に委ねられ、治療の開始
に先立って、得られたデータに基づいてどのようにした
らよいか、という具体的なシュミレーションを行うこと
ができないために、結果として、得られたデータを充分
に活かすことができないという問題点があった。
【0006】また、前記のような咬合圧の把握手段で
は、例えば、槽膿漏等の場合、検出素子を咬んでも患部
の圧力が逃げてしまうことがあるので、正確な圧力をに
認識したとはいえず、しかも患部の痛み具合によっては
患者の咬合圧に対する力の度合いも相違するので、単に
咬合圧だけを把握するだけでは、表面的な圧力の分布状
態は認識できても、実際問題として、その部分の圧力が
はたして正確なのか否かということを認識できない場合
がある。
【0007】更に、公表公報昭62−502665号の
咬合圧把握センサーの場合は、咬合圧の圧力分布状態を
電気抵抗値等によりある程度合理的に解析できるとして
も、各個人毎の歯列弓が画像として表示されないので、
正確な位置に対応した圧力を適切に表示できないという
問題点がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような
従来における歯列形状の把握手段とか咬合圧の把握手段
における問題点に鑑み、歯列形状と咬合圧の分布状態と
を同時に把握して、これらのデータに基づいて、治療の
開始に先立って、どのように処理したらどのような結果
になり、だからこの場合はこのようにすべきであるとい
うような具体的なシュミレーションが行えることによ
り、合理的で確実な治療の方向付けが把握できるような
測定方法とそのための装置の提供を目的としたものであ
る。
【0009】本発明に係る請求項1の発明は、上記の目
的を達成するための手段としての測定法に関するもので
あり、樹脂フィルム等の基材に電気抵抗値検出用の電極
を有する歯列把握素子と、基材に圧力反応用色素もしく
は電圧発生用の電極を有する咬合圧把握素子とを、熱可
塑性合成樹脂の歯列外形認識層中に組み込んだ検出素子
を備え、該検出素子を口腔内で咬み合わせて、前記歯列
把握素子より得られる電気抵抗値を歯列測定処理装置に
より計測し、また、前記咬合圧把握素子より得られたカ
メラ画像もしくは電気信号等による圧力分布データを咬
合圧測定処理装置により計測して、得られた前記電気抵
抗値データ及び圧力分布データに基づいて、演算処理装
置により歯列の位置合わせ処理、輪郭処理、咬合圧の分
布処理等の操作を行うことを特徴とする。
【0010】また、請求項2の発明は、測定装置に関す
るものであり、樹脂フィルム等の基材に電気抵抗値検出
用の電極を有する歯列把握素子と、基材に圧力反応用色
素、もしくは電圧発生用の電極を有する咬合圧把握素子
とを、熱可塑性合成樹脂の歯列外形認識層中に組み込ん
だ検出素子を備え、該検出素子を口腔内で咬み合わせ
て、前記歯列把握素子より得られる電気抵抗値を計測す
る歯列測定処理装置と、前記咬合圧把握素子より得られ
たカメラ画像もしくは電気信号等による圧力分布データ
を計測する咬合圧測定処理装置と、得られた前記電気抵
抗値データ及び圧力分布データに基づいて、歯列の位置
合わせ処理、輪郭処理、咬合圧の分布処理等を操作する
ためのデータ演算処理装置とを備えていることを特徴と
する。
【0011】
【作用】本発明に係る歯列及び咬合圧の測定法では、樹
脂フィルム等の基材に電気抵抗値検出用の電極を有する
歯列把握素子と、基材に圧力反応用色素もしくは電圧発
生用の電極を有する咬合圧把握素子とを、検出素子とし
ての熱可塑性合成樹脂の歯列外形認識層中に一体に組み
込んであるので、この検出素子を口腔内で咬み合わせる
ことで、歯列測定処理装置と咬合圧測定処理装置によっ
て、歯列把握素子から得られる電気抵抗値と、咬合圧把
握素子から得られるカメラ画像もしくは電気信号等によ
る圧力分布データとを一度で同時に測定することができ
る。
【0012】このように、歯列状態と咬合圧の分布状態
とを電気抵抗値等の具体的な測定データとして把握でき
るので、これらのデータを演算処理装置により処理する
ことで、例えば、歯列状態に対応した正しい咬合圧であ
るとか、咬合圧の圧力分布に対応した適切な歯列形状等
を総合的に解析することができ、これによって適切な治
療の指針を得ることができる。
【0013】
【実施例】次に、本発明に係る歯列及び咬合圧の測定法
を、図面に示す実施例について説明すると、この測定法
は、基本的な構成として、図1に示すような、歯列把握
素子2と咬合圧把握素子3とを歯列外形認識層4中に一
体に組み込むことにより構成された検出素子1と、この
検出素子1を患者が咬むことにより得られるデータを測
定するための歯列測定処理装置5と、同じく咬合圧測定
処理装置6と、これらの処理装置5及び6により測定さ
れた具体的なデータを適切な数値とか判定基準等に処理
するためのデータ演算処理装置7とからなる測定手段を
使用して行われる。
【0014】また、本発明の測定法では、図1のよう
に、単一の検出素子1からなる第1の測定手段を使用す
る方法と、図2に示すように、一対の検出素子1からな
る第2の測定手段を使用する方法とがあり、前記第1の
測定手段を使用する方法は、単に検出素子1を咬んだ時
における静的な咬合圧及び歯列形状を把握する場合に使
用され、また、前記第2の測定手段を使用する方法は、
上顎と下顎とを対象として、咬み始めから咬み終わるま
での動的な咬合圧及び歯列形状を経時的に検出する場合
に使用される。
【0015】前記検出素子1に組み込まれる前記歯列把
握素子2は、例えば、ポリエステルフィルム等を素材と
する二枚の基材8a及び8bからなり、これらの基材8
a及び8bの表面には、インジュウム錫酸化物等の導電
性薄膜からなるスリット状電極9a及び9bが設けられ
ている。なお、この導電性薄膜としては、前記のインジ
ュウム錫酸化物以外にも、例えば、アルミ酸化マグネシ
ウム、もしくは銅酸化珪素等の導電性薄膜を使用するこ
とが可能である。
【0016】また、前記スリット状電極9a及び9b
は、各基材8a及び8bの表面に対して一方が縦向き他
方が横向きに配列されていて、夫々の基材8a及び8b
は、スリット状電極9a及び9bが互いに相対向するよ
うな向きで、夫々の電極9a及び9bの間に粒状のスペ
ーサ10が介在するようにして重合され、夫々の電極9
a及び9bには信号を外部に送信するフレキシブルプリ
ント回路11a及び11bが接続されている。
【0017】この歯列把握素子2は、口腔内で咬まれる
ことにより対向するスリット状電極9a及び9bが互い
に接触することで電気抵抗が変化し、マトリックス状に
配置されたポイントの抵抗値を前記歯列測定処理装置5
によって測定して、更にこの測定データをデータ演算処
理装置7で処理することにより、具体的な歯列を把握す
ることができる。
【0018】また、前記検出素子1に組み込まれる前記
咬合圧把握素子3としては、色の変化により咬合圧を把
握する第1のタイプのものと、電圧の変化により咬合圧
を把握する第2のタイプのものとの二種類があり、第1
のタイプのものは、図1の測定手段を使用する場合に適
用され、第2のタイプのものは、図2の測定手段を使用
する場合に適用される。
【0019】咬合圧把握素子3のうち、色の変化により
咬合圧を把握する第1のタイプのものは、発色剤のマイ
クロカプセル13を塗布した樹脂シート基材12aと、
顕色剤14を塗布したを塗布した樹脂シート基材12b
とを、夫々の塗布面が対向するように重合した構成から
なっており、これが口腔内で咬まれることにより、夫々
塗布面の反対側の面から加えられる圧力によって、前記
の発色剤と顕色剤とが反応して発色する。この場合、発
色は加えられる圧力の違いにより濃度が変化するので、
この発色の度合いを、図1の測定手段の咬合圧測定処理
装置6に付設された画像取込み装置15を介して光学的
に画像処理することで咬合圧を把握することができる。
【0020】また、咬合圧把握素子3のうち、電圧の変
化により咬合圧を把握する第2のタイプのものは、高分
子材料のクロロプレンゴムにチタン酸鉛等の圧電セラミ
ック微粒子を配合した複合材料をシート基材16に加工
し、このシート基材16の両面に前記歯列把握素子2と
同様なスリット状電極17を貼り付けたものであり、こ
れらのスリット状電極17は、裏面と表面とではスリッ
トの方向が互いに直交するような配列関係になってい
て、夫々の電極には信号を外部に送信するフレキシブル
プリント回路18が接続されている。
【0021】この第2のタイプの咬合圧把握素子3で
は、これが口腔内で咬まれると、加えられる圧力によっ
て電極17に圧電性の電圧が発生するので、マトリック
ス状に配置されたポイントの電圧値を前記咬合圧測定処
理装置6によって測定して、更にこの測定データをデー
タ演算処理装置7で処理することにより、具体的な咬合
圧の分布状態を把握することができる。
【0022】前記の歯列把握素子2と咬合圧把握素子3
とは、一個の検出素子1としての歯列外形認識層4内に
一体に組み込まれる。この検出素子1としての歯列外形
認識層4は、約50°Cで軟化し、常温で固化する熱可
塑性合成樹脂からなっていて、図9に示すような、単に
検出素子を咬んだ時の静的な咬合圧及び歯列形状を把握
する場合に使用されるシングル形検出素子1aと、図1
1のように、上顎と下顎とを対象として、咬み始めから
咬み終わるまでの動的な咬合圧及び歯列形状を経時的に
検出する場合に使用されるダブル形検出素子1bとがあ
る。
【0023】シングル形検出素子1aは、図1に示した
第1の測定手段を使用する場合に適用されるものであ
り、中心部に咬合圧把握素子3を配置して、この咬合圧
把握素子3の両面を夫々一対の歯列把握素子2により挟
着するような積層構造からなっている。なお、この咬合
圧把握素子3と歯列把握素子2との配列関係は、使用さ
れる導電性薄膜の種類によって、中心部に歯列把握素子
2、その両側に一対の咬合圧把握素子3が配列されるよ
うな逆の積層構造となる場合もある。
【0024】また、ダブル形検出素子1bは、図2に示
した第2の測定手段を使用する場合に適用されるもので
あり、一対の歯列外形認識層4a及び4bとからなり、
夫々の歯列外形認識層4a及び4bの中には、外側に歯
列把握素子2、内側に咬合圧把握素子3が重合されて、
夫々内側の咬合圧把握素子3が互いに向かい合うような
形で一体に組み合わされる構成からなっている。なお、
このダブル形検出素子1bの場合も、前記シングル形検
出素子1aの場合と同様に、夫々の歯列外形認識層4a
及び4bにおける咬合圧把握素子3と歯列把握素子2と
の配列関係が、使用される導電性薄膜の種類によって
は、外側に咬合圧把握素子3、内側に歯列把握素子2が
配列されるような逆の積層構造となる場合もある。
【0025】前記の歯列外形認識層4は、いずれも、所
定の温度に加熱された状態で人が咬むことにより、歯列
に沿った変形が樹脂に発生する。従って前記の歯列把握
素子2が歯列の形態を電気抵抗の値として検出するのに
対して、この歯列外形認識層4は、具体的な形状として
歯列を把握し、データ処理を行うか行わないかにかかわ
らず的確な歯列の形状を確認することができる。
【0026】前記、歯列外形認識層4を咬むことによ
り、歯列把握素子2と咬合圧把握素子3とにより必要な
データが検出されるが、これらのデータ情報は、夫々歯
列測定処理装置5と咬合圧測定処理装置6によって具体
的数値等に測定され、更にこの測定データをデータ演算
処理装置7で処理することで、具体的な歯列と咬合圧と
が把握される。
【0027】前記の歯列測定処理装置5は、前記歯列外
形認識層4を咬むことで、歯列把握素子2のマトリック
ス状配線間に生ずる電気抵抗値を具体的に計測する。測
定される抵抗値は、例えば8段階程度に分類され、図1
3に示すように、本装置より出力される定電流により電
圧降下値を取り込んでA/D変換処理されることで、前
記のデータ演算処理装置7へ転送される。なお、前記の
定電流は測定抵抗値に応じて計測精度と測定速度の上か
ら最適値が自動的に設定される。
【0028】また、咬合圧測定処理装置6は、色の変化
により咬合圧を把握する第1のタイプの咬合圧把握素子
3を使用する場合には、咬み込み後の咬合圧把握素子3
を、図1及び図14に示すような、本装置の側方に配置
した画像取込み装置15によりその画像を記録し、変色
濃度を前記と同様8段階程度に分けることで圧力分布デ
ータを作成した後、このデータを前記データ演算処理装
置7へ転送する。
【0029】一方、咬合圧把握素子3のうち、電圧の変
化により咬合圧を把握する第2のタイプのものを使用す
る場合には、図15に示すように、咬み込み中及び咬み
込み後の該咬合圧把握素子3より生ずる電気信号の取り
込みを行い、その電圧レベルを前記と同様8段階程度に
分けて、これらの圧力分布データを前記データ演算処理
装置7へ転送する。
【0030】データ演算処理装置7は、前記の歯列把握
素子2から転送される歯列形状、及び前記咬合圧把握素
子3から転送される咬合圧等の測定データに基づいて、
演算処理により夫々のデータの位置合わせが行われ、し
かる後に全体としての輪郭処理や圧力分布処理が行われ
る。また、この装置にはCRTモニター19及びプリン
ター20が付設され、前記モニター19を使用して、必
要に応じて輪郭の拡大縮小処理及び圧力分布の3次元的
表示を可能としたり、情報をプリンター20で出力する
こともできる。更に、前記の情報はフロッピーディス
ク、ハードディスク等で保存され、必要に応じて随時読
出すことができる。
【0031】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明に係る歯列
及び咬合圧の測定法によれば、口で咬む検出素子に歯列
把握素子と咬合圧把握素子とを備えたので、歯列と咬合
圧とが全歯列にわたって同時に、正確にして瞬時に計測
することができ、しかも歯列データは上顎及び下顎が夫
々一度で計測することができると共に、早期接触部位の
判定や、咬合圧並びに咬合面積の分布状態が直接的かつ
定量的に把握することができる。
【0032】また、歯列と咬合圧の測定結果は、同一の
モニター画面により確認することができるので、治療過
程における進行状態のモニタリングとか、治療効果を容
易に確認し記録することができる。更に、得られた情報
はフロッピーディスク、ハードディスク等により容易に
保存したり、読み出すことも可能であって、必要であれ
ば通信システムによりデータを転送することも可能であ
る。
【0033】検出素子としては、使い捨てタイプのもの
と、再使用タイプのものが考えられるが、いずれも口腔
内に挿入される検出素子の加熱温度は体温に近く、しか
も全体としての厚さも比較的薄いために、通常の食事時
と同様の負荷状体で測定を行うことができる。なお、一
対の歯列外形認識層からなるダブル形検出素子を使用す
る場合は、咬み始めから咬み終わるまでの動的な咬合圧
力及び歯列形状を、経時的に把握することができるので
きわめて有効である。また、検出素子は検出後において
そのまま保存が可能なため、常時、歯列・咬合圧を目視
で確認することが可能である。
【0034】従って、本発明の測定法を利用することに
よって、固定性及び可撤性補綴物、通常の矯正歯科、イ
ンプラント、スプリント、再建外科等のための咬合位の
決定に大いに役立つほか、下顎運動のシュミレーション
化への応用とか、筋/顎機能障害の有無とその記録、デ
ータのベース化、検索等に幅広く利用できるという利点
を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の測定法に使用する第1の測定手段の構
成を示す斜視図。
【図2】本発明の測定法に使用する第2の測定手段の構
成を示す斜視図。
【図3】本発明の測定法に使用する歯列把握素子の構成
を示す斜視図。
【図4】図3に示す歯列把握素子の断面図。
【図5】本発明の測定法に使用する咬合圧把握素子の一
つの態様を示す斜視図。
【図6】図5に示す咬合圧把握素子の断面図。
【図7】本発明の測定法に使用する咬合圧把握素子の別
の態様を示す斜視図。
【図8】図7に示す咬合圧把握素子の断面図。
【図9】歯列把握素子と咬合圧把握素子とを一体化する
シングル形検出素子としての歯列形状認識層の構成を示
す斜視図。
【図10】図9に示す歯列形状認識層の断面図。
【図11】歯列把握素子と咬合圧把握素子とを一体化す
るダブル形検出素子としての歯列形状認識層の構成を示
す斜視図。
【図12】図11に示す歯列形状認識層の断面図。
【図13】本発明の測定法に使用する歯列測定処理装置
の構成を示すブロック図。
【図14】本発明の測定法のうち、図1に示す第1の測
定手段を使用する場合の咬合圧測定処理装置の構成を示
すブロック図。
【図15】本発明の測定法のうち、図2に示す第2の測
定手段を使用する場合の咬合圧測定処理装置の構成を示
すブロック図。
【符号の説明】
1:検出素子 2:歯列把握素子 3:咬合圧把握素子 4:歯列外形認識
層 5:歯列測定処理装置 6:咬合圧測定処
理装置 7:データ演算処理装置 8a,8b:基材 9a,9b:スリット状電極 10:スペーサー 11a,11b:フレキシブルプリント回路 12a,12b:基材 13:発色剤マイ
クロカプセル 14:顕色剤 15:画像取込み
装置 16:基材 17:スリット状
電極 18:フレキシブルプリント回路 19:モニター 20:プリンター

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂フィルム等の基材に電気抵抗値検出
    用の電極を有する歯列把握素子と、基材に圧力反応用色
    素もしくは電圧発生用の電極を有する咬合圧把握素子と
    を、熱可塑性合成樹脂の歯列外形認識層中に組み込んだ
    検出素子を備え、該検出素子を口腔内で咬み合わせて、
    前記歯列把握素子より得られる電気抵抗値を歯列測定処
    理装置により計測し、また、前記咬合圧把握素子より得
    られたカメラ画像もしくは電気信号等による圧力分布デ
    ータを咬合圧測定処理装置により計測して、得られた前
    記電気抵抗値データ及び圧力分布データに基づいて、演
    算処理装置により歯列の位置合わせ処理、輪郭処理、咬
    合圧の分布処理等の操作を行うことを特徴とする歯列及
    び咬合圧測定法。
  2. 【請求項2】 樹脂フィルム等の基材に電気抵抗値検出
    用の電極を有する歯列把握素子と、基材に圧力反応用色
    素、もしくは電圧発生用の電極を有する咬合圧把握素子
    とを、熱可塑性合成樹脂の歯列外形認識層中に組み込ん
    だ検出素子を備え、該検出素子を口腔内で咬み合わせ
    て、前記歯列把握素子より得られる電気抵抗値を計測す
    る歯列測定処理装置と、前記咬合圧把握素子より得られ
    たカメラ画像もしくは電気信号等による圧力分布データ
    を計測する咬合圧測定処理装置と、得られた前記電気抵
    抗値データ及び圧力分布データに基づいて、歯列の位置
    合わせ処理、輪郭処理、咬合圧の分布処理等を操作する
    ためのデータ演算処理装置とを備えていることを特徴と
    する歯列及び咬合圧測定装置。
  3. 【請求項3】 歯列把握素子が、ポリエステルフィルム
    等の表面にインジュウム錫酸化物等の導電性薄膜からな
    るスリット状電極を配列した二枚の基材からなり、前記
    各基材の相対向するスリット状電極は、一方が縦向き他
    方が横向きに配列されて夫々の電極の間に絶縁スペーサ
    が介在され、前記各電極に信号を外部に送信するフレキ
    シブルプリント回路が設けられた構成からなる請求項2
    の歯列及び咬合圧測定装置。
  4. 【請求項4】 咬合圧把握素子が、樹脂シートに発色剤
    のマイクロカプセルを塗布した基材と、顕色剤を塗布し
    た基材とからなり、前記各基材は発色剤と顕色剤の塗布
    面が相対向するように組み合わされた構成からなる請求
    項2の歯列及び咬合圧測定装置。
  5. 【請求項5】 咬合圧把握素子が、クロロプレンゴム等
    の高分子材料に圧電セラミック微粒子を配合した複合材
    料からなるシート状基材と、このシート状基材の両面に
    スリット状電極を前記スリット状電極の方向が縦横に交
    差するような向きで配列した構成からなる請求項2の歯
    列及び咬合圧測定装置。
  6. 【請求項6】 歯列外形認識層が、内部に二枚の歯列把
    握素子と一枚の咬合圧把握素子とを備えており、前記咬
    合圧把握素子の表裏両面に前記夫々の歯列把握素子が重
    なるように組み合わされた構成からなる請求項2の歯列
    及び咬合圧測定装置。
  7. 【請求項7】 歯列外形認識層が、重合する二枚の層の
    組み合わせからなり、夫々の層は内部に歯列把握素子と
    咬合圧把握素子とを備えていると共に、互いに前記夫々
    の咬合圧把握素子が互いに対向するような向きで組み合
    わされた構成からなる請求項2の歯列及び咬合圧測定装
    置。
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