JPH0627645Y2 - 熱延コイルを出発素材とする溶融亜鉛めっきライン - Google Patents

熱延コイルを出発素材とする溶融亜鉛めっきライン

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JPH0627645Y2
JPH0627645Y2 JP13922889U JP13922889U JPH0627645Y2 JP H0627645 Y2 JPH0627645 Y2 JP H0627645Y2 JP 13922889 U JP13922889 U JP 13922889U JP 13922889 U JP13922889 U JP 13922889U JP H0627645 Y2 JPH0627645 Y2 JP H0627645Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、熱延コイルを出発素材とする溶融亜鉛めっき
ラインに関するものである。
(従来の技術) 従来、特公昭53-47341号公報に熱延コイルを出発素材と
する溶融亜鉛めっきラインが提供されている。このライ
ンはペイオフリールとテンションリールの間にコイル先
端末端溶接装置、酸洗水洗乾燥装置、溶融亜鉛めっき前
処理装置、溶融亜鉛浴ポット、溶融亜鉛付着調整装置、
冷却装置、化成処理装置を配備してなるものである。ま
た、溶融亜鉛めっき前処理は、直火式無酸化加熱炉とこ
れに後続する温度調整炉を用いて、上記無酸化加熱炉で
鋼帯を再結晶温度以下に短時間に加熱し、次いで上記加
熱炉で加熱された鋼帯を上記温度調整炉で溶融亜鉛めっ
きに好適な温度(浴温よりも僅かに高温)にするととも
に加熱炉で生じた酸化を還元し清浄化し大気に触れるこ
となく溶融亜鉛ポットに浸漬するようになっている。
(考案が解決しようとする課題) 上記溶融亜鉛めっきラインの酸洗処理後の溶融亜鉛めっ
き前処理は、直火式無酸化加熱炉の加熱中に生じた酸化
を温度調整炉で還元するものであるから、炉長が長大と
なり、またその炉体も耐火ライニング炉体が必要であ
り、高価な溶融亜鉛めっき前処理設備となる。また上記
溶融めっきラインのめっき前処理装置から化成処理装置
をバイパスしてテンションリールに酸洗処理熱延鋼帯コ
イルを得ようとすると、めっき前処理装置の炉長が長大
であるため、バイパス長が長大となり酸洗処理熱延鋼帯
コイルを得ることが困難となる。
本考案は、熱延コイルを出発素材として溶融亜鉛めっき
熱延鋼帯コイルと酸洗熱延鋼帯コイルを容易に付く分け
できるコンパクトで安価な溶融亜鉛めっきラインを提供
するものである。
(課題を解決するための手段) 本考案の考え方は次のとおりである。
上記還元工程を省略し、即ち温度調整炉を省略し、溶融
亜鉛めっきに適した温度(溶融亜鉛中のアルミニウム濃
度によって異なる浴導入鋼帯温度)まで加熱して直ちに
溶融亜鉛浴に浸漬して密着性の優れた溶融亜鉛めっき鋼
板を得ることができれば、溶融亜鉛めっき前処理装置を
簡略化することができる。
このような温度調整炉省略型の溶融亜鉛めっき方法が、
特公昭46-19282号公報に提案されている。
その提案内容は鋼帯上にニッケルを析出させたのち非酸
化性または弱還元性雰囲気中で加熱し、空気にふれるこ
となくアルミニウムを含む溶融亜鉛浴に浸漬して亜鉛め
っきするというものである。同公報によれば鋼板上にニ
ッケルを0.07〜1.0g/m2析出させることにより、アル
ミニウムを0.15〜0.3%含む溶融亜鉛浴の場合、加熱温
度を200℃まで低下してもめっき密着性に優れた溶融亜
鉛めっき鋼帯が得られることが示されている。しかしな
がら同公報には、ニッケルめっき装置、不活性およびま
たは還元性カス雰囲気加熱装置よりなる溶融亜鉛めっき
前処理設備の加熱装置の具体的な構成については示され
ていない。ただ特公昭63-48925号公報には、ニッケルめ
っきした鋼板を、不活性ガスもしくは水素10%以下を
混入する不活性ガスの雰囲気に保持された間接加熱炉を
用いて浴導入鋼帯温度まで加熱することが示されてお
り、上記めっき前処理設備の加熱装置として間接加熱炉
を用いることが示されている。
しかしながら間接加熱炉は輻射加熱であるため、耐火ラ
イニング炉体が必要であり、加熱速度が小さく、上記浴
導入温度まで加熱するのに必要な炉長が大きくなり、大
規模で高価な加熱装置となる。
そこで本考案では、ニッケルめっき装置と雰囲気加熱装
置とよりなるめっき前処理装置の加熱装置として、安全
に高効率に高速度でニッケル被覆鋼帯を浴導入温度ま
で、不活性およびまたは還元性ガス雰囲気中で加熱でき
ると共に耐火ライニング炉体が不要な加熱装置を考案し
採用したものである。
一方、熱延コイルを出発素材とする溶融亜鉛めっきライ
ンは、大きく分けてペイオフリール、コイル先端後端溶
接装置、入側ルーパー、酸洗装置等の入側設備と、めっ
き前処理装置、溶融亜鉛ポット、冷却装置、化成処理装
置等のめっき設備と出側ルーパー、シャー、テンション
リール等の出側設備とより構成される。そして上記入側
設備、めっき設備、出側設備各々の鋼帯張力を独立させ
るために各設備の間にブライドルロールが配置される。
このような溶融めっきラインのめっき前処理装置から化
成処理装置をバイパスして、容易にテンションリールに
酸洗処理熱延鋼帯コイルを得ることができるように、上
記入側設備とめっき設備との間に設けるブライドルロー
ルと上記めっき設備と上記出側設備との間に設けるブラ
イドルロールとを近接配置し、酸洗処理鋼帯の上記めっ
き設備バイパス長を短縮したものである。
本考案の要旨はつぎの通りである。
ペイオフリールとテンションリールの間の通板ライン上
に、コイル先端末端溶接装置、ブライドルロール、入側
ルーパー、ブライドルロール、酸洗槽、リンス槽、ドラ
イヤー、ブライドルロール、ニッケルめっき装置、リン
ス、下記構成(a)の加熱装置、溶融亜鉛浴ポット、溶融
亜鉛付着量調整装置、冷却装置、化成処理装置、ドライ
ヤー、ブライドルロール、出側ルーパー、ブライドルロ
ールを配備するととも上記ニッケルめっき装置入側のブ
ライドルロールと上記出側ルーパーの入側ブライドルロ
ールとを近接配置したことを特徴とする熱延コイルを出
発素材とする溶融亜鉛めっきライン。
(a)鋼帯が走行する空間を形成したリングトランスの入
側に設けたコンダクターロールと溶融亜鉛浴ポットの溶
融亜鉛浴とを導電部材で接続し、溶融亜鉛浴浸漬点とコ
ンダクターロール接触点との間の走行鋼帯で上記トラン
スの二次コイルを形成すると共に通電電流に対する上記
鋼帯の抵抗Rと通電部材の抵抗Rとの関係がR
となるように設定し、さらにコンダクターロールの
入側または後方から溶融亜鉛浴の浴面直下までの走行鋼
帯を包囲して雰囲気室を形成し、この雰囲気室に不活性
及びまたは還元性ガスを供給する雰囲気ガス供給装置を
設けてなる加熱装置。
(作用及び実施例) 以下、本考案を図面に示す実施例に基づき説明する。
第1図は本考案の溶融亜鉛めっきラインの全体概要説明
図、第2図はめっき前処理装置の構成要素の鋼帯加熱装
置の詳細な説明図、第3図は第2図のA−A断面図であ
る。
第1図において、1は連続式熱間圧延ラインで製造され
た熱延コイルを払いだすペイオフリールで、2はコイル
先端末端溶接装置、3はブライドドルロール、4はデフ
レクターロール、5は入側ルーパー、6、7はデフレク
タロール、9はブライドルロール、11は酸洗槽、12
はリンス槽、13は上記槽11、12に配置されたカテ
ナリーロール、14はドライヤー、15はブライドルロ
ール、16はサポートロール、17は酸洗鋼帯Sにニッ
ケルを0.07〜1.2g/m2めっきするニッケルめっき装
置、18はリンス、19はドライヤー、20は30〜5
0℃のニッケル被覆鋼帯S2を400〜500℃に加熱する第
2図に詳細を示す加熱装置、21はアルミニウム濃度0.
1〜5.0%の390〜480℃の溶融亜鉛浴22を収納する溶融
亜鉛ポット、23はシンクロール、24は溶融亜鉛付着
量調整装置、25は溶融亜鉛めっき鋼帯Sを400〜420℃
に冷却する冷却装置、26はゼロスパングル装置、27
は鋼帯Sを250〜300℃以下に冷却する冷却装置、28、
29はトップロール、30は鋼帯Sを60℃以下に冷却
する冷却装置、31はデフレクタロール、32は溶融亜
鉛めっき鋼帯Sの形状矯正をおこなうテンションレベラ
ー、ローラーレベラー等の形状矯正装置、33はドライ
ヤー、34は亜鉛付着量計、35、36、37、38、
39はデフレクタロール、40は化成処理装置、41は
ドライヤー、42はブライドルロール、43、44はデ
フレクターロール、45は出側ルーパー、46、47は
デフレクターロール、48はブライドルロール、49は
サイドトリマー、50はブライドルロール、51はシャ
ー、52はテンションリールである。第1図図示のよう
にニッケルめっき装置17の入側のブライドルロール1
5と出側ルーパー45の入側のブライドルロール42と
は近接して配置している。
第2、3図において、53はターンダウンロール54の
入側に、リングトランスの空間を鋼帯Sが通過可能に配
置したリングトランスで、55および56はトランス5
3の積層鉄心および一次コイルである。一次コイルの両
端は図示しない交流電源に接続されている。57はリン
グトランス53の入口に設けたシールロール、58はシ
ールロール57の直後から溶融亜鉛浴22の浴面直下ま
での走行鋼帯Sおよびターンダウンロール54を包囲し
て形成した雰囲気室である。この雰囲気室58を形成す
る包囲体59の浴面直上、直下部60は導電体、例えば
ステンレススチールで形成し、他部61は非磁性体、例
えばステンレススチール形成し、導電性包囲体60と非
磁性包囲体61とは電気絶縁体62、例えばアスベスト
を介して電気絶縁ボルト等で連結している。
63は雰囲気室58にNおよびまたはHガス等の不
活性及びまたは還元性ガスを供給する雰囲気ガス供給装
置で、非磁性包囲体61に連結した供給管64とこの管
64に接続したガス源65とからなる。上記ガス供給装
置63から雰囲気室58に供給された雰囲気ガスは室5
8内を満たし、室58内を非酸化性または弱還元性また
は還元性雰囲気としてシールロール57と非磁性包囲体
61との対向間隙より流出する。
66はシールロール57の入側に設けたコンダクターロ
ールで、67はコンダクターロール66に走行鋼帯Sを
面接触させるためゴム等をライニングしたバックアップ
ロールである。
68はコンダクターロール66と導電性包囲体60とを
接続するブスバーで、このブスバー68および導電性包
囲帯60よりなる導電部材は溶融亜鉛浴22、溶融亜鉛
浴浸漬位置とコンダクターロール接触位置との間の走行
鋼帯Sと共にリングトランス53の二次コイルを形成す
る。
第4図は上記加熱装置の電気回路図である。図における
53がトランスであり、このトランス53の一次側は端
子69、70を介して図示しない交流電源に接続されて
いる。トランス53の二次側の、66はコンダクターロ
ール、22は溶融亜鉛浴、コンダクターロール66と溶
融亜鉛浴22を結び、Rとして示す抵抗を含む回路が
コンダクターロール接触位置と溶融亜鉛浴浸漬位置との
間の鋼帯S、溶融亜鉛浴22とコンダクターロール66
の間を結び、Rとして示す抵抗を含む回路がブスバー
68および導電性包囲体60よりなる導電部材であり、
これらにより二次側閉回路が構成される。この二次側閉
回路上のRは鋼帯Sの、またRは上記導電部材の等
価抵抗分をそれぞれ表している。ここで鋼帯Sは比較的
電気抵抗が大きく、またブスバー68および導電性包囲
体60よりなる導電部材は断面積諸元を任意に設定可能
であるので、鋼帯Sの抵抗Rとブスバー68および導
電性包囲体60よりなる導電部材の抵抗Rとの関係を
》Rとすることは極めて容易であり、電気抵抗が
充分低いブスバー68および導電性包囲体60よりなる
導電部材を電流の帰線として閉回路が成立しているの
で、ブスバー68および導電性包囲体60よりなる導電
部材に較べて遥かに電気抵抗の高い鋼帯Sを回路として
流れる電流が鋼帯Sを高効率で加熱することができる。
更にコンダクターロール66と溶融亜鉛浴22間にトラ
ンス53を位置させ、抵抗の十分高い鋼帯Sを二次側と
しているので、給電電圧は負荷電流としてコンダクター
ロール66と溶融亜鉛浴22間にある鋼帯Sの加熱に殆
ど消費され、無負荷電圧が消失して外部への漏電を殆ど
生じさせない作用がある。すなわち、外部に表れる電圧
U′は無負荷電圧をUとすると、U′=((R)/
(R+R))×Uの関係にあるが、R》Rであ
るので、上記作用がもたらされる。
コンダクターロールを用いる鋼帯に電流を流して鋼帯を
加熱する場合、その電流量を高めていくと、コンダクタ
ーロールと鋼帯との間でスパークが発生し、鋼帯にスパ
ーク疵が生じる。ニッケル被覆鋼帯のスパーク疵は溶融
亜鉛めっき後、不めっき部となる。
また、一般に鋼帯の温度が高くなるに従って、スパーク
発生を伴うことなく流せる電流(許容電流)は、小さく
なり、鋼帯の高温側の通電をコンダクターロールで行う
場合には、鋼帯の低温側のコンダクターロールの許容電
流よりも小さな高温側のコンダクターロールの許容電流
までしか流し得ないが、特に本考案では高温側の鋼帯へ
の電流の通電はスパーク発生の恐れのない溶融亜鉛によ
って行われるので、低温側のコンダクターロールの許容
電流まで高めて流すことができ、加熱速度を有利に高め
ることができる。
例えば、鋼帯温度が50℃の許容線電流密度は100A/mm2
であるのに鋼帯温度が500℃になった際の許容線電流密
度は15A/mm2であり、高温鋼帯への通電を溶融亜鉛に
よって行うようにした上記加熱装置を用いると、6.0mm
×950mの50℃の鋼帯Sを40mpmで500℃まで加熱す
るに必要な加熱長は16mとすることができる。一方、
従来の間接加熱炉を用いて、上記鋼帯Sを上記条件で加
熱するのに必要な加熱長は炉温は1000℃としても90m
必要となる。また1000℃の炉温を維持するためには耐火
ライニング炉体が必要となるが、本考案の加熱装置は鋼
帯に流れる電流によって鋼帯は加熱されるので、鋼帯の
雰囲気加熱室を構成する包囲体には、上記高温の炉温を
維持するための耐火ライニングは必要としない。
このように本考案の雰囲気加熱装置は、高効率且つ安全
に、従来の間接加熱炉よりも遥かに高い加熱速度で、高
帯を溶融亜鉛浴導入温度まで加熱することができるの
で、その加熱長を間接加熱炉よりも大幅に減少できる。
また本考案の装置は通電加熱方式なので雰囲気加熱室を
構成する包囲体には従来の間接加熱炉の輻射加熱方式で
は必須不可欠な耐火ライニングが不要となる。そして加
熱長が短く、高温度に耐える耐火ライニングが不要であ
るから装置は安価となる。
以上のようにコンパクトで安価な加熱装置を採用した本
考案の熱延コイルを出発素材とする溶融亜鉛めっきライ
ンは、コンパクトで安価となる。
なお、本実施例のようにコンダクタロール66の後方に
シールロール57を設け、シールロール57直後から溶
融亜鉛浴22の浴面までの鋼帯を包囲して、非酸化性ま
たは弱還元性または還元性雰囲気室58を形成し、ニッ
ケル被覆鋼帯の酸化を防止する場合、シールロール57
の配置位置は次のような考え方に基づいて決定する。コ
ンダクターロール66からシールロール57までのニッ
ケル被覆鋼帯は、大気中にあり酸化された酸化膜が生成
する。一方溶融亜鉛浴22には酸化膜還元能力がある。
上記酸化膜生成量が上記酸化膜還元能力を上回ると、め
っき密着性が確保できず、逆に上記酸化膜生成量が上記
酸化膜還元能力を下回るか等しければ、めっき密着性を
確保できる。また酸化膜生成量は、加熱雰囲気酸素濃
度、加熱時間、加熱温度等より決まり、一方の酸化膜還
元能力は溶融亜鉛浴中のアルミニウム濃度、溶融亜鉛浴
温度、浸漬時間等で決まる。
従って、コンダクターロール66の後方にシールロール
57を設け、シールロール57直後から溶融亜鉛浴22
の浴面までの鋼帯を包囲して、非酸化性または弱還元性
または還元性雰囲気室58を形成し、ニッケル被覆鋼帯
の酸化を防止する場合には、シールロール57は上記ニ
ッケル被覆鋼帯の酸化膜生成量が上記酸化膜還元能力と
等しくなるニッケル被覆鋼帯位置またはこの位置よりも
コンダクターロール66側に設ける必要がある。
このようにコンダクターロール66とシールロール57
との間の酸化膜生成量が溶融亜鉛浴22の酸化膜還元能
力と等しいか小さいという条件が満足されるならば、本
実施例のように鋼帯の走行方向にコンダクターロール6
6、シールロール57、トランス53の順に配列する必
要はなく、例えばコンダクターロール66、トランス5
3、シールロール57の順に配列してもよい。
またコンダクターロール66の入側またはコンダクター
ロール66の直後にシールロール57を設けてコンダク
ターロール66の入側またはコンダクターロール66の
直後から溶融亜鉛浴22まで雰囲気室58を形成しても
よい。さらにコンダクターロール66およびバックアッ
プロール67をシールロールとして活用し、シールロー
ル57を省略してもよい。
さらになお本実施例では包囲体59の一部、導電性包囲
体60を、コンダクターロール66と溶融亜鉛浴22と
を接続する導電部材の一部として活用しているが、コン
ダクターロール66に接続したブスバー68の他端を直
接溶融亜鉛浴22に浸漬して、ブスバー68のみで導電
部材を形成してよい。
第1図は溶融亜鉛めっき熱延鋼帯コイルの製造時の通板
状況を示しているが、溶融亜鉛めっき熱延鋼帯コイルの
製造から酸洗処理熱延コイルの製造へのラインの切替え
は、ブライドルロール15の出側で鋼帯を切断すると共
にブライドルロール42の出側で鋼帯を切断し、ブライ
ドルロール15側の切断端部と出側ルーパー45側の切
断端部とを溶接することにより行なうことができる。
このときブライドルロール15とブライドルロール42
とは近接配置しているので、端部接続のためにブライド
ルロール15に巻き付いている鋼帯を殆ど引き出すこと
なく端部接続を実施できる。なおニッケルめっき装置1
7の入側からブライドルロール42の出側までの鋼帯は
そのまま残存させておく。
逆に酸洗処理熱延コイルの製造から溶融亜鉛めっき熱延
鋼帯コイルの製造へのラインの切替えは、ブライドルロ
ール15の出側の鋼帯を切断し、ブライドルロール15
側の鋼帯切断端部と上記ニッケルめっき装置17の入側
からブライドルロール42の出側までに残存している鋼
帯の後端部とを溶接接続すると共に出側ルーパー45側
の鋼帯切断端部とニッケルめっき装置17の入側からブ
ライドルロール42の出側までに残存している鋼帯の先
端部とを溶接接続することにより行なうことができる。
このときブライドルロール15とブライドルロール42
とは近接配置しているので、端部接続のためにブライド
ルロール15および出側ルーパー45に巻き付いている
鋼帯を殆ど引き出すことなく端部接続を実施できる。
以上のようにニッケルめっき装置17の入側のブライド
ルロール15と出側ルーパー45の入側ブライドルロー
ル42とを近接配置しているので、溶融亜鉛めっき熱延
鋼帯コイルの製造から酸洗処理熱延コイルの製造へのラ
インの切替え、酸洗処理熱延コイルの製造から溶融亜鉛
めっき熱延鋼帯コイルの製造へのラインの切替えは極め
て容易に行なうことができる。
またライン切替えに際しては、ラインを停止するが、従
来の溶融めっき前処理装置の加熱装置は間接加熱炉であ
るため、燃料の燃焼を中止しても、炉温が急激には低下
しないので、炉温が炉内鋼帯の破断等を防止できる温度
に低下するまで、ライン停止できず、ライン切替え準備
時間が長くなるが、本考案のめっき前処理装置の加熱装
置は通電加熱装置であるから、通電を停止すれば、鋼帯
加熱が即時に停止されるので即時にラインを停止でき、
ライン切替え準備時間をなくすることができる。
さらにライン切替時、ニッケルめっき装置17の入側か
ら出側ルーパー45の入側ブライドルロール42までに
残存させる鋼帯は製品とならないものであるが、間接加
熱炉に較べて通電加熱装置の加熱長は短いので、製品に
ならない鋼帯長さを大幅に減少できる。
(考案の効果) 以上のように本考案の熱延コイルを出発素材とする溶融
亜鉛めっきラインは、コンパクトで安価であり、溶融亜
鉛めっき熱延鋼帯コイルと酸洗熱延鋼帯コイルを容易に
作り分けできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案実施例ラインの概略の説明図、第2図は
雰囲気加熱装置の詳細説明図、第3図は第2図のA−A
断面図、第4図は雰囲気加熱装置の電気回路図である。 1……ペイオフリール 2……コイル先端末端溶接装置 3……ブライドルロール 4……デフレクターロール、5……入側ルーパー 6,7……デフレクターロール 9……ブライドルロール、11……酸洗槽 12……リンス槽 13……カテナリーロール、14……ドライヤー 15……ブライドルロール 16……サポートロール 17……ニッケルめっき装置 18……リンス、19……ドライヤー 20……加熱装置 21……溶融亜鉛ポット、22……溶融亜鉛浴 23……シンクロール 24……溶融亜鉛付着量調整装置 25……冷却装置 26……ゼロスパングル装置 27……冷却装置 28,29……トップロール 30……冷却装置 31……デフレクタロール、32……形状矯正装置 33……ドライヤー、34……亜鉛付着量計 35,36,37,38,39……デフレクターロール 40……化成処理装置、41……ドライヤー 42……ブライドルロール 43,44……デフレクターロール 45……出側ルーパー 46,47……デフレクターロール 48……ブライドルロール 49……サイドトリマー 50……ブライドルロール、51……シャー 52……テンションリール 53……リングトランス 54……ターンダウンロール 55……積層鉄心、56……一次コイル 57……シールロール、58……雰囲気室 59……包囲体、60……導電性包囲体 61……非磁性包囲体、62……電気絶縁体 63……雰囲気ガス供給装置 64……供給間、65……ガス源 66……コンダクターロール 67……バックアップロール 68……ブスバー、69,70……端子 R,R……等価抵抗分、S……鋼帯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 溝口 良平 兵庫県姫路市広畑区富士町1番地 新日本 製鐵株式會社広畑製鐵所内 (56)参考文献 特開 昭61−199062(JP,A) 特開 昭63−128125(JP,A) 特公 昭57−57537(JP,B2)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ペイオフリールとテンションリールの間の
    通板ライン上に、コイル先端末端溶接装置、ブライドル
    ロール、入側ルーパー、ブライドルロール、酸洗槽、リ
    ンス槽、ドライヤー、ブライドルロール、ニッケルめっ
    き装置、リンス、下記構成(a)の加熱装置、溶融亜鉛浴
    ポット、溶融亜鉛付着量調整装置、冷却装置、化成処理
    装置、ドライヤー、ブライドルロール、出側ルーパー、
    ブライドルロールを配備するとともに上記ニッケルめっ
    き装置入側のブライドルロールと上記出側ルーパーの入
    側ブライドルロールとを近接配置したことを特徴とする
    熱延コイルを出発素材とする溶融亜鉛めっきライン (a)鋼帯が走行する空間を形成したリングトランスの入
    側に設けたコンダクターロールと溶融亜鉛浴ポットの溶
    融亜鉛浴とを導電部材で接続し、溶融亜鉛浴浸漬点とコ
    ンダクターロール接触点との間の走行鋼帯で上記トラン
    スの二次コイルを形成すると共に通電電流に対する上記
    鋼帯の抵抗Rと通電部材の抵抗Rとの関係がR
    となるように設定し、さらにコンダクターロールの
    入側または後方から溶融亜鉛浴の浴面直下までの走行鋼
    帯を包囲して雰囲気室を形成し、この雰囲気室に不活性
    及びまたは還元性ガスを供給する雰囲気ガス供給装置を
    設けてなる加熱装置。
JP13922889U 1989-11-30 1989-11-30 熱延コイルを出発素材とする溶融亜鉛めっきライン Expired - Lifetime JPH0627645Y2 (ja)

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