JPH0627627U - 梱包装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 箱体１に収納され、被梱包物２を載置する段
ボール材製の下緩衝体６と、被梱包物２の上部に載置さ
れる段ボール材製の上緩衝体14と、前記箱体１内壁側面
に全面にわたって配設される側面緩衝体５とを備えた梱
包装置。 【効果】 箱体の内壁に全周にわたって配設される側面
緩衝体により、箱体の上下方向の強度が向上し、梱包装
置を積み上げた際に箱体の変形を防止できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、電気掃除機等の被梱包物を収納する梱包装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種電気掃除機等の被梱包物を収納する梱包装置は、被梱包物を衝撃 から保護するため、発泡材製の緩衝体を被梱包物と箱体との間に介在させる構成 であったが、緩衝体を発泡材にて形成すると、梱包装置全体が大型化するととも に、近年、発泡材を焼却廃棄する際に有害物質が発生するなど点で、発泡材の使 用が問題化している。

【０００３】 このため、本出願人は、特願平3-151969号にて、緩衝体を段ボール材にて構成 した梱包装置を出願した。

【０００４】 この梱包装置は、被梱包物を載置する下緩衝体と、被梱包物の上部に載置され る上緩衝体とを備え、下緩衝体の基部の相対向する両側に被梱包物の側面を支持 する支持片を形成したものである。

【０００５】 しかしながら、支持片と隣接する両側には、箱体を上下方向に支持する折曲片 がなく、この梱包装置を積み上げた場合の強度が低いため、梱包装置が変形する 問題があり、この梱包装置の変形防止のために段ボール材の質をアップさせる等 の対処が必要となるため、コスト高となる問題があった。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、安価で、強度の高い梱包装置を提供することを課題とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、被梱包物を収納する箱体と、前記被梱包物の周囲に全周にわたって 配設され、上端が前記箱体の上面内壁に当接する段ボール材製の側面緩衝体と、 前記被梱包物を載置して前記箱体内に収納される段ボール材製の下緩衝体と、前 記被梱包物の上部に載置され、前記被梱包物の上方への移動を規制する上緩衝体 とを備えたことを特徴とする。

【０００８】 また、本考案は、被梱包物を収納する箱体と、前記被梱包物の周囲に全周にわ たって配設され、上端が前記箱体の上面内壁に当接する段ボール材製の側面緩衝 体と、前記被梱包物を載置して前記箱体内に収納される段ボール材製の下緩衝体 と、前記被梱包物の上部に載置され、前記被梱包物の上方への移動を規制する上 緩衝体とを備え、前記下緩衝体の相対向する両側に、前記側面緩衝体あるいは箱 体に当接する突片と、前記被梱包物の前後部を各々支持する折曲片とを形成した ことを特徴とする。

【０００９】 さらに、本考案は、被梱包物を収納する箱体と、前記被梱包物の周囲に全周に わたって配設され、上端が前記箱体の上面内壁に当接する段ボール材製の側面緩 衝体と、前記被梱包物を載置して前記箱体内に収納される段ボール材製の下緩衝 体と、前記被梱包物の上部に載置され、前記被梱包物の上方への移動を規制する 上緩衝体とを備え、前記下緩衝体の相対向する両側に、前記側面緩衝体あるいは 箱体に当接する突片と、前記被梱包物の前後部を各々支持する折曲片とを形成し 、前記折曲片の略中央部に折り曲げ線を設け、前記基部には、前記下緩衝体裏面 へ折り返す舌片を形成したことを特徴とする。

【００１０】

【作用】

本考案によると、箱体に側面緩衝体、及び下緩衝体を挿入し、被梱包物を下緩 衝体に載置する。この状態で下緩衝体の突片が箱体内壁に当接し、下緩衝体の移 動が規制されるとともに、被梱包物は、前後部を下緩衝体の折曲片により支持さ れ、前後方向の移動を規制される。また、側面緩衝体により被梱包物の側面が保 護される。

【００１１】 そして、被梱包物の上部に上緩衝体を載置し、付属品を載置して箱体を閉成す る。この時、上緩衝体の上端が箱体上面内壁に当接して上方向への移動が規制さ れるとともに、側面緩衝体の上端が箱体上面内壁に当接し、箱体上方からの加重 に対する強度が向上する。

【００１２】 また、下緩衝体の折曲片を折り曲げ線にて折り返し、折曲片を二重にすること により、被梱包物の前後部の緩衝力が向上するとともに、例えば電気掃除機等の 車輪を有する被梱包物の場合、その車輪に対応する位置に舌片を形成して折り返 し、基部の二重になった部分に車輪を位置させることにより、車輪への衝撃に対 する緩衝力が向上する。

【００１３】

【実施例】

本考案の一実施例を図面に基づいて以下に説明する。

【００１４】 １は被梱包物である掃除機本体２を、後述する下緩衝体６を介して収納する段 ボール材製の箱体で、上面開口を封止する上フラップ３及び下フラップ４を一体 形成している。

【００１５】 ５は前記箱体１の内壁側面に全面にわたって配設され、前記掃除機本体２の側 面を保護する側面緩衝体で、該側面緩衝体５の高さ寸法は、前記箱体１側面の高 さ寸法と略同寸法に形成されている。

【００１６】 ６は前記箱体１内に収納される段ボール材製の下緩衝体で、基部７と、該基部 ７の相対向する両側に、前記掃除機本体２の前後部を支持する折曲片８、９を形 成している。前記箱体１の長手方向を前後、長手方向と直交する方向を奥行き方 向とすると、前記下緩衝体６の幅寸法は、前記箱体１の奥行き寸法と略同寸法と なっている。前記折曲片８は前記掃除機本体２前部を支持するとともに、折曲片 ９は掃除機本体２後部の車輪10に当接し、前記掃除機本体２の移動を規制してい る。

【００１７】 11、12、13は各々前記基部７の相対向する両側に形成される突片で、前記側面 緩衝体５の内壁に当接して前記下緩衝体６の前後移動を規制するようになってい る。

【００１８】 14は前記掃除機本体２上面に載置される段ボール材製の上緩衝体で、基部15と 該基部15の相対向する両側に形成された一対の当接片16、16を有している。前記 基部15の幅は、前記箱体１の奥行き寸法と略同寸法になっており、前記当接片16 、16は前記側面緩衝体５の内面に摺接するとともに、前記掃除機本体２に載置し た状態で、上端が前記箱体１の下フラップ４に当接するようになっている。

【００１９】 17は前記掃除機本体２に着脱自在に接続される蛇腹ホース、18は前記蛇腹ホー ス17に接続される延長管、19は前記延長管18に接続される吸込具で、該蛇腹ホー ス17、延長管18、及び吸込具19は前記上緩衝体14に載置され、前記箱体１内に収 納されるようになっている。

【００２０】 而して、箱体１に側面緩衝体５、及び下緩衝体６を挿入し、掃除機本体２を下 緩衝体６に載置する。この状態で下緩衝体６の突片11、12、13が側面緩衝体５内 壁に当接し、下緩衝体６の前後移動が規制されるとともに、掃除機本体２は、前 部を下緩衝体６の折曲片８に、後部を折曲片９により支持され、前後方向の移動 を規制される。また、側面緩衝体５により掃除機本体２側面が保護される。

【００２１】 そして、掃除機本体２の上部に上緩衝体14を載置し、蛇腹ホース17、延長管18 及び吸込具19を載置して箱体１の上下フラップ３、４を倒して箱体１を閉成する 。この時、上緩衝体14の当接片16、16上端が下フラップ４に当接して上方向への 移動が規制されるとともに、側面緩衝体５の上端が下フラップ４に当接し、箱体 １上方からの加重に対する強度が向上する。

【００２２】 以上の構成により、掃除機本体２は下緩衝体６の折曲片８、９と上緩衝体14に より前後上下方向への移動を規制されて固定されるとともに、側面緩衝体５によ り側面が保護される。

【００２３】 また、箱体１内壁側面に全面にわたって配設される側面緩衝体５の上端が下フ ラップ４に当接するため、箱体１の上下方向の強度が向上し、梱包装置を積み上 げた際、梱包装置の上方からの加重による箱体１の変形を防止できる。

【００２４】 さらに、上緩衝体14の当接片16、16が下フラップ４に当接するため、運搬時等 に誤って梱包装置を逆転した場合、掃除機本体２が上緩衝体14に阻止されて箱体 １の上下フラップ３、４側へ落下することが防止され、掃除機本体１の下部に位 置する蛇腹ホース17等が損傷することが防止される。

【００２５】 また、緩衝体を段ボール材にすることにより、緩衝体の掃除機本体２の外方へ の突出量を少なくすることができ、梱包装置全体を縮小することができる。

【００２６】 次に、本発明の第２実施例を図５及び図６に基づいて説明するが、上記第１実 施例と同一部分は、同一符号を附して説明を省略する。

【００２７】 20は前記箱体１内に収納される段ボール材製の下緩衝体で、基部21と、該基部 21の相対向する両側に、前記掃除機本体２の前後部を支持する折曲片22、23を形 成している。前記折曲片22は前記掃除機本体２前部を支持するとともに、折曲片 23は掃除機本体２後部の車輪10に当接し、前記掃除機本体２の移動を規制してい る。

【００２８】 24、24は前記各折曲片22、23の略中央部に奥行き方向に設けられた折り曲げ線 で、該折り曲げ線24、24にて各折曲片22、23を折り曲げることにより、前記掃除 機本体２の前後部を支持する折曲片22、23が二重になるため、箱体１外部からの 衝撃に対する緩衝力が向上する。

【００２９】 25は前記下緩衝体20の基部21に形成された観音開き状の舌片で、前記下緩衝体 20の裏側へ折り曲げることにより、前記下緩衝体20の前記掃除機本体２の車輪10 に対応する位置が二重になり、該車輪10に対する衝撃が吸収される。

【００３０】 尚、上記実施例では、下緩衝体の突片を側面緩衝体に当接する構成としたが、 突片を箱体の内壁に当接させる構成としてもよい。

【００３１】

【考案の効果】

本考案によると、被梱包物を、下緩衝体の折曲片と上緩衝体により前後上下方 向への移動を規制し固定できるとともに、側面緩衝体により被梱包物の側面を保 護できる。

【００３２】 また、箱体内壁側面に全面にわたって配設した側面緩衝体の上端が箱体の上面 内壁に当接するため、梱包装置の上下方向の強度を向上でき、段ボールの紙質を 向上させる等、コストを上げることなく、梱包装置を積み上げた際の箱体の上方 からの加重による梱包装置の変形を防止できる。

【００３３】 さらに、折曲片、及び下緩衝体の基部の舌片を折り返すことにより、被梱包物 の前後部および車輪等への緩衝力を向上できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例を示す梱包装置の分解斜視
図である。

【図２】同断面図である。

【図３】同側面緩衝体の平面図である。

【図４】同下緩衝体の平面図である。

【図５】本考案の第２実施例を示す下緩衝体の平面図で
ある。

【図６】同断面図である。

【図７】従来例を示す梱包装置の分解斜視図である。

【符号の説明】

１ 箱体 ２ 掃除機本体(被梱包物) ５ 側面緩衝体 ６ 下緩衝体 ７ 基部 ８ 折曲片 ９ 折曲片 11 突片 12 突片 13 突片 14 上緩衝体 20 下緩衝体 21 基部 22 折曲片 23 折曲片 24 折り曲げ線 25 舌片

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 被梱包物を収納する箱体と、前記被梱包
   物の周囲に全周にわたって配設され、上端が前記箱体の
   上面内壁に当接する段ボール材製の側面緩衝体と、前記
   被梱包物を載置して前記箱体内に収納される段ボール材
   製の下緩衝体と、前記被梱包物の上部に載置され、前記
   被梱包物の上方への移動を規制する上緩衝体とを備えた
   ことを特徴とする梱包装置。
2. 【請求項２】 被梱包物を収納する箱体と、前記被梱包
   物の周囲に全周にわたって配設され、上端が前記箱体の
   上面内壁に当接する段ボール材製の側面緩衝体と、前記
   被梱包物を載置して前記箱体内に収納される段ボール材
   製の下緩衝体と、前記被梱包物の上部に載置され、前記
   被梱包物の上方への移動を規制する上緩衝体とを備え、
   前記下緩衝体の相対向する両側に、前記側面緩衝体ある
   いは箱体に当接する突片と、前記被梱包物の前後部を各
   々支持する折曲片とを形成したことを特徴とする梱包装
   置。
3. 【請求項３】 被梱包物を収納する箱体と、前記被梱包
   物の周囲に全周にわたって配設され、上端が前記箱体の
   上面内壁に当接する段ボール材製の側面緩衝体と、前記
   被梱包物を載置して前記箱体内に収納される段ボール材
   製の下緩衝体と、前記被梱包物の上部に載置され、前記
   被梱包物の上方への移動を規制する上緩衝体とを備え、
   前記下緩衝体の相対向する両側に、前記側面緩衝体ある
   いは箱体に当接する突片と、前記被梱包物の前後部を各
   々支持する折曲片とを形成し、前記折曲片の略中央部に
   折り曲げ線を設け、前記基部には、前記下緩衝体裏面へ
   折り返す舌片を形成したことを特徴とする梱包装置。