JPH0627555Y2 - 封 筒 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は封筒に関し、封筒の透明窓部より封入した写真
を見せるようにすると同時に開封後はその封筒を写真立
てとしてそのまま机上等に飾り立てる事が出来るように
したものである。

従来の技術 従来、写真を封入し透明窓を通して見せるようにした封
筒に関しては、例えば実公昭４６−２３５２号公報に記
載されたような考案や、実公昭６０−７３５０号公報記
載のものがある。

考案が解決しようとする問題点 従来の考案の前者は、ただ封入した写真を外部から見え
るようにしただけで写真を机上に飾るには別に写真立て
が必要であり、また後者のものは封筒を構成する前紙の
４隅に写真の引掛片を打ち抜きにより形成し、封筒の後
紙に立掛片とこの立掛片の内外にまたがり、かつ立掛片
とほぼ直交する支持片を形成し、立掛片と支持片とを引
起すことにより両片が係合してその起立状態を確保する
ようにしたもので、封入された卓上カレンダーや写真等
を封筒の外表面を利用してそのまま机上に飾り立てる事
ができる。しかし、この封筒では封筒自身に多数の切込
み部があり、郵送時に他の葉書や封筒の角が入り込んで
破れたり、不用意に裂傷しやすいばかりでなく写真の四
隅を差し込んで封筒の表面に単に止めると言うだけで、
写真に立体感を持たせることは無理であった。

本考案は封筒に工夫を施し、封筒自身を利用して写真に
立体感を感じさせる簡易な写真立てを兼用しうる封筒を
提供することを目的とするものである。

問題を解決するための手段 上記の目的を達成するための本考案の構成を、実施例に
対応する第１図〜５図を用いて説明すると、本考案は、
封筒を構成する表紙(1)と透明窓(2)を有する裏紙(3)
と、この裏紙(3)に折込み可能な台紙(4)とを折り目(1
6)，(17)を介し連設し、折込み可能な台紙(4)の内面
に、説明文、図等を印刷した案内紙片(7)とこれに代え
て写真(5)を前記透明窓(2)から見せるように取外し自在
に貼着し得るよう固着した弱粘着性接着面(6)を有する
接着テープ片(8)を設ける。更に前記台紙(4)の先端に折
曲げ舌片(9)を突設し、表紙(1)には、表面に開封用切取
り線(10)と、その内面側に前記折り目(16)，(17)と平行
に２条の折畳み線(11)、及び／又は立て起し可能に貼付
けた掛止め紙片(12)を設けてなり、表紙(1)と裏紙(3)と
を糊代(18)で貼付け封緘する封筒である。

又、前記窓部を設けた裏紙(3)の透明窓部(2)以外の空白
にあらかじめ様々なキャラクター、デザインを施すもの
とする。

前記開封用切取り線(10)より開封後は、前記の折り目(1
6)，(17)で折曲げて、透明窓(2)を有する裏紙(3)を斜
面、表紙(1)を底面とすると共に、前記折畳み線(11)で
折曲げた山形の、又は掛止め紙片(12)を立て起した起立
部(13)により、表紙(1)上に折曲げ舌片(9)を介して台紙
(4)を垂直に係止保持させた直角三角形状のフオトスタ
ンドとなるようにした封筒である。

作用 本考案は前記の手段により、差出人は台紙(4)に上に設
けた接着テープ片(8)の上に剥離可能に貼付けた案内紙
片(7)を剥がして説明文や図に従ってその上に最適な写
真(5)を載せて押さえると、弱貼着性接着面(6)により写
真(5)は不動状態に定着され、この台紙(4)を内に折り込
み重合すると写真(5)の要部が透明窓(2)から見えるよう
になる。そして台紙(4)と共に更に表紙(1)に折り重ね、
手紙等を入れて裏紙(3)と表紙(1)とを貼合わせて封緘し
郵送する。

一方、受け取り人は透明窓(2)から見える写真(5)により
近況を伺い知る事ができることは従来と同様であるが、
開封用切取り線(10)に沿うて開封後は、折り目(16)，(1
7)により折曲げて、透明窓(2)を有する裏紙(3)を斜面、
表紙(1)を底面とすると共に、前記の折畳み線(11)，(1
1)で折曲げた山形の起立部(13)、又は掛止め紙片(12)を
立て起した起立部(13)により、表紙(1)上に折曲げ舌片
(9)を介して写真(5)を貼付けた台紙(4)を垂直に係止保
持させることにより、第５図の各図に示す状態の直角三
角形状のフオトスタンドとなり、透明窓(2)と写真(5)と
が逆Ｖ形に間隔をあけて机上等に設置されるので、従来
の如くガラス面と写真とが密着した平面的なものに比
べ、透明窓に対し角度と間隔を保持して、光の透過、屈
折等により、写真が浮き立って見え、立体感が出る。又
窓部を設けた紙片の窓部以外の空白に施された様々なキ
ャラクター、デザインにより窓より見える写真を一層引
き立たせることができ、より効果的に飾り立てることが
できる。

実施例 以下本考案の実施例について説明すると、通常の封筒紙
により封筒を構成する表紙(1)と窓を切り抜きセロファ
ン紙、合成樹脂フィルム等の透明フィルム(15)を貼付け
て透明窓(2)を形成した裏紙(3)を折り目(16)を介して折
り重ね自在に設け、この裏紙(3)に内側に折り込みでき
る台紙(4)を折り目(17)を介して連設する。

前記窓部を設けた裏紙(3)の表側となる透明窓(2)以外の
空白に様々なキャラクター、デザインを施して置く。

台紙(4)の内側となる中央には、使用説明、図等を印刷
した適宜の案内紙片(7)とこれに代えて前記透明窓から
見せるように写真(5)とを取り外し自在に貼着し得るよ
うに弱粘着性接着面(6)を有する接着テープ片(8)を取り
付ける一方、台紙(4)の先端に折曲げ舌片(9)を突設す
る。写真(5)は案内紙片(7)を剥がして貼付ける。前記表
紙(1)には、表面に開封用切取り線(10)を、また内面に
は、前記折り目(16)，(17)と平行する２条の折畳み線(1
1)，(11)、及び／又は起立可能に貼付けた掛止め紙片(1
2)の立て起しにより起立部(13)を形成するようにする。
表紙(1)の３辺には糊代(18)を設けて裏紙(3)と貼付して
封緘するようにする。

前記開封用切取り線(10)による開封後は、折り目(16)，
(17)により折曲げて、透明窓(2)を有する裏紙(3)を斜
面、表紙(1)を底面とすると共に、前記の折畳み線(1
1)，(11)で折曲げた山形の起立部(13)、又は掛止め紙片
(12)を立て起した起立部(13)により、表紙(1)上に折曲
げ舌片(9)を介して写真(5)を貼付けた台紙(4)を垂直に
係止保持させた第５図（ａ）、（ｃ）に示す状態の直角
三角形状のフオトスタンドを形成する。

また、前記の裏紙(3)を斜面、表紙(1)を一つの折畳み線
(11)で二つに折り重ねて底面とすると共に、台紙(4)の
先端の折曲げ舌片(9)を外側に折曲げて表紙(1)上に重
ね、その上に重しとして硬貨(14)等を載せて、台紙(4)
を垂直に保持させることにより、第５図（ｂ）に示すよ
うな直角三角形状フオトスタンドとなり、上記のいずれ
の場合も、透明窓(2)に対し角度と間隔を保持して写真
(5)が保持できる直角三角形状の簡易なフオトスタンド
として、光の透過、屈折等により、視覚を通じて写真に
立体感と、異なった趣を感じさせるフオトスタンドとし
て写真を飾ることができるものである。

考案の効果 本考案は上記の構成であるから、通常の封筒紙により写
真封筒として使用できるは勿論、開封後はその封筒を机
上等にフオトスタンドとして送られてきた写真をそのま
ま飾り立てることができ、又安定よく置くことができ
る。しかもこの際、写真は透明窓と逆Ｖ字形に配置さ
れ、且つ所定の間隔を保持して写真が透明窓面から離れ
て略垂直に置かれ、また、透明窓と写真の角度が異なる
ため、従来写真立ての如く透明窓（フィルム）と写真が
密着した平面的なもの、或は小間隔を置いて平行に配置
されたものに比べ、透明板を通して写真に奥行きが感じ
られ、また、光の透過、屈折等により視覚を通じて写真
により異なった趣と立体感を感じさせることができると
共に、透明窓部以外の空白に様々なキャラクター、デザ
インを施して窓より見える写真を一層引き立たせること
ができ、その上立体感があるので尚一層の効果あるフオ
トスタンドとなり意匠的効果が得られる。

又写真は台紙面に設けた接着テープ片の弱粘着性接着面
に簡単に貼付けたり、取り外したり出来るので、他の写
真との取り替えも簡単で机上の雰囲気、景観も変えら
れ、文通に興味と創造性ある封筒とすることが出来ると
共に、開封後は簡単にフオトスタンドとなる等、経済的
かつ付加価値の高い封筒を提供出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す封筒の展開図表面図、第
２図は同裏面図、第３図は封緘した郵送状態を示す図、
第４図は第２図のＡ−Ａ線断面図、第５図（ａ）、
（ｂ）、（ｃ）は開封後のフオトスタンドとして組み立
てた状態を示す図。 (1)は表紙、(2)は透明窓、(3)は裏紙、(4)は台紙、(5)
は写真、(6)は弱粘着性接着面、(7)は案内紙片、(8)は
接着テープ片、(9)は折曲げ舌片、(10)は開封用切取り
線、(11)は折畳み線、(12)は掛止め紙片、(13)は起立
部、(16)，(17)は折り目。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】封筒を構成する表紙(1)と透明窓(2)を有す
   る裏紙(3)と、裏紙(3)に折込み可能な台紙(4)とを折り
   目(16)，(17)を介し連設し、該台紙の内面に写真(5)を
   取外し可能に貼付できる剥離可能な案内紙片(7)で覆わ
   れた弱粘着性接着面(6)を有する接着テープ片(8)を固着
   し、台紙(4)の先端に折曲げ舌片(9)を突設し、表紙(1)
   には表面に開封用切取り線(10)とその内側に前記折り目
   と平行に２条の折畳み線(11)、及び／又は立て起し可能
   に貼付けた掛止め紙片(12)を設けてなる封筒であって、
   前記切取り線(10)より開封後は、折り目(16)，(17)で折
   曲げて、透明窓を有する裏紙(3)を斜面、表紙(1)を底面
   とすると共に、前記折り畳み線(11)で折曲げた山形の、
   又は掛止め紙片(12)を立て起した起立部(13)により、表
   紙(1)上に折曲げ舌片(9)を介して台紙(4)を垂直に係止
   保持させた直角三角形状のフオトスタンドとなる封筒。