JPH06275484A - パターン形成方法 - Google Patents

パターン形成方法

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JPH06275484A
JPH06275484A JP5062375A JP6237593A JPH06275484A JP H06275484 A JPH06275484 A JP H06275484A JP 5062375 A JP5062375 A JP 5062375A JP 6237593 A JP6237593 A JP 6237593A JP H06275484 A JPH06275484 A JP H06275484A
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JP
Japan
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thin film
resist
wavelength
dye
light
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Application number
JP5062375A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Fukuda
宏 福田
Masaichi Uchino
正市 内野
Shinji Okazaki
信次 岡崎
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】微細な形状で、かつ垂直な断面形状のレジスト
パターンを容易に得ることのできるパターン形成方法を
提供すること。 【構成】基板上に、レジスト膜2を形成し、このレジス
ト膜2にパターン状の第1の波長の光1を照射し、つい
で第2の波長の光を吸収する色素4をレジスト膜2の非
照射部に選択的に導入し、第2の波長の光6でレジスト
膜2を全面露光し、レジスト膜2を現像するパターン形
成方法。色素4は、照射部と非照射部との間の拡散係数
や色素の極性等により、照射部又は非照射部のどちらか
に選択的に導入される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種固体素子の微細パ
ターン形成等に用いられるパターン形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】LSI等の固体素子の集積度及び動作速
度を向上するため、回路パターンの微細化が進んでい
る。現在、これらの回路パターンは、主に量産性と解像
性能に優れた縮小投影露光法と単層レジストプロセスの
組合せが広く用いられている。単層レジストプロセス工
程を図2に模式的に示す。被加工基板21の上に厚さ1
μm程度のレジスト(感光性樹脂)膜22を塗布し(図
2(a))、これにパターン化された光23を照射して
露光部を感光反応させる(図2(b))。次にこれを湿
式現像することによりレジストパターン24が形成され
る(図2(c))。レジストパターンは、下地の被加工
基板をエッチングするためのマスクとなる。
【0003】ところで、露光する光をパターン化する手
段である縮小投影露光法の解像限界は、露光に用いる光
の波長に比例する。従って、短波長化による解像度向上
が望まれている。しかし、短波長化とともにレジストの
光吸収が増大するため、レジスト膜の上部のみで感光反
応が生じるようになる。このため、現像後のレジストパ
ターンの断面形状が図2(c)に示すように台形状にな
ってしまう。レジストパターンが下地のエッチングに対
するマスクとして機能するためには、その断面形状はで
きるだけ垂直であることが望ましく、図2(c)に示す
ような台形の形状は好ましくない。また、パターンが微
細化して投影像のコントラストが低下した場合にも現像
後のレジストパターンの断面形状が劣化してしまう。
【0004】単層レジスト法において光吸収を小さくす
るためには、できるだけ吸収の小さな樹脂を用いる必要
があるが、このような樹脂はドライエッチングに対する
耐性が弱いため実用的でない。また、仮に光吸収を低減
できたとしても、レジスト膜に入射した光と下地表面で
反射した光が干渉して定在波効果や膜内多重干渉効果が
生じる。この結果、下地基板の段差等によりレジスト膜
厚に変化があると干渉効果の大小が生じ、パターン線幅
の変動が起こってしまうという問題がある。
【0005】これらの問題を解決するため、表面反応と
ドライ現像を用いた表面反応リソグラフィプロセスが提
案されている。表面反応リソグラフィプロセスに関して
は、例えば、エス ピー アイ イー 第771巻 ア
ドバンセス イン レジストテクノロジー アンド プ
ロセッシング IV(1987)111〜117頁(SPIE
Vol.771 Advances in Resist Technology and Proces
sing IV(1987)pp.111〜117)に論じられている。代
表的な表面反応リソグラフィプロセスであるシリル化プ
ロセスの工程を図3に模式的に示す。被加工基板31の
上にポジ型のレジスト膜32を塗布し(図3(a))、
これにパターン化された光33を照射して露光部のレジ
スト膜32の表面付近を感光反応させる(図3
(b))。次にSiを含む化合物34を露光部のみに選
択的に拡散させ(図3(c))、しかる後にこれを酸素
プラズマ35を用いて異方性エッチング(ドライ現像)
する(図3(d))。レジスト表面に導入されたSiを
含む化合物は酸素プラズマエッチングに対するマスクと
して作用するため、レジストパターン36が形成される
(図3(e))。この方法によれば感光反応がレジスト
表面でしか生じない場合にも、垂直な断面形状のレジス
トパターンが得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の表面反応リ
ソグラフィプロセスは、必ずドライ現像を用いるため、
非常に高価なドライエッチング装置を必要とするという
問題があった。また、ウエハーの大口径化に伴い、ウエ
ハー面内で均一なエッチングを行なうのが困難となるこ
と、ドライエッチングのときの発塵により歩留まりが低
下すること等の問題があった。
【0007】本発明の目的は、微細な形状で、かつ垂直
な断面形状のレジストパターンを容易に得ることのでき
るパターン形成方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のパターン形成方法は、基板上に、エネルギ
ー線に感応する材料からなる薄膜を形成し、この薄膜に
パターン状のエネルギー線を照射し、所望の波長の光を
吸収する色素を薄膜の照射部又は非照射部に選択的に導
入し、この波長の光で薄膜を全面露光し、薄膜を現像す
るものである。
【0009】このパターン形成方法において、エネルギ
ー線は、レジストに色素や物質の導入され易さを変化さ
せることができるものであれば、光、X線、電子線、イ
オン線等様々なものを用いることができる。また、色素
は、後述する理由によって、分子量に対する分子吸光係
数〔l/(mol・cm)〕の比(分子吸光係数/分子
量)が250以上の有機化合物であることが好ましい。
この値の上限については特に制限はないが、実用的な色
素の分子吸光係数から5000程度以下のものを用いる
ことが好ましい。
【0010】例えば、ここで仮に全面露光波長が250
nm程度であるとすると、この波長の付近に吸収のピー
クを持ち、かつその分子吸光係数/分子量の値が250
程度又はそれ以上の有機化合物を用いることが好まし
い。このような有機化合物として、アントラセン、トリ
フェニレン、ピレン、フェナトレン、フルオレン、アク
リジン又はその誘導体、例えば、9−メチルアントラセ
ン、アミノアントラセン等を用いることができる。これ
らの有機化合物は二種以上用いることが出来る。但し、
レジストへの色素の導入の選択性が生じるメカニズムを
後述するが、それから分かるように、色素の導入にその
極性や反応性が影響するときは、そのような性質がほぼ
同じようなものを二種以上を用いることが好ましい。
【0011】色素の拡散は気相、液相、固相のいずれで
行ってもよい。色素を液相でレジスト膜へ拡散させると
き、それに用いる溶媒としては、色素を溶解すると共
に、レジストポリマーと親和性があり、かつこれを溶解
しないものが必要である。レジストポリマーがフェノー
ル樹脂である場合、例えば、トルエン、キシレン、クロ
ロベンゼン等沸点が200℃以下の芳香族系溶媒又は酢
酸水溶液等が用いられる。全面露光に用いる光の波長
は、上記エネルギー線の波長より長波長であることが好
ましい。また、ある程度幅広い(例えば10nm程度)
範囲の波長を含む光であることが好ましい。薄膜の現像
は、湿式現像法で行うことが好ましい。
【0012】さらに本発明のパターン形成方法は、基板
上に、エネルギー線に感応する材料からなる薄膜を形成
し、この薄膜にパターン状のエネルギー線を照射し、所
望の波長の光に対する屈折率が薄膜と異なる物質を薄膜
の照射部又は非照射部に選択的に導入し、この波長の光
で薄膜を全面露光し、薄膜を現像するものである。この
場合も、薄膜の現像は、湿式現像法で行うことが好まし
い。
【0013】
【作用】図1を用いて本発明の作用を説明する。まず、
パターン状に成型された第1の波長の光1をレジスト膜
2上に照射し、必要に応じて所定の熱処理等を行なう
(図1(a))。第1の波長の光はレジストに強く吸収
されるため、レジスト表面近傍領域3のみで感光反応が
生じる。次に、所定の色素4を上記薄膜中に拡散させる
(図1(b))。上記表面反応の結果生じた露光部と非
露光部の間の拡散係数又は極性等の差により、色素は非
露光部又は露光部のいずれかの表面付近だけに選択的に
導入される。図では、非露光部の表面近傍に色素が拡散
し、色素導入領域5が形成された例を示した(図1
(c))。
【0014】しかる後に第2の波長の光6で全面露光す
る(図1(d))。第2の波長の光6は、レジスト膜に
は吸収されず、色素には吸収される。従って、第2の波
長の光は色素導入領域では光吸収により深さ方向に急激
に減衰する。一方、非導入領域ではレジスト膜の下部ま
で光が透過するため、レジスト膜中で深さ方向に均一に
感光反応を誘起する(図1(e))。しかる後、現像を
行なうと、垂直な断面形状のレジストパターン7が得ら
れる(図1(f))。以上の作用が有効であるために
は、第2の波長の光はレジストに対してある程度の透過
性を有すること、色素は第2の波長の光に対して強い吸
収を持つことが望ましい。
【0015】このように、本発明によればパターン露光
に用いられる第1の波長の光がレジストに強く吸収さ
れ、レジストの上部のみでしか感光反応が起こらない場
合にも、色素拡散と全面露光を付加することにより、レ
ジスト膜の下部まで均一な感光反応を生じさせることが
できる。これにより、断面形状の優れたレジストパター
ンを形成することができる。
【0016】ここで、全面露光により十分なコントラス
トが得られる条件について、図4を用いて簡単に述べ
る。色素拡散により、色素導入領域(非露光部)に厚さ
1の色素導入層が形成されたとする。このとき非導入
領域(露光部)にも色素は少量は拡散し、厚さd2の色
素導入層が形成される。簡単のため、色素導入層中の色
素濃度を一定とし、全面露光に用いられる第2の波長の
光に対するその吸光係数をkとする。非露光部の色素導
入層を透過し、その下のレジストに入射する光の強度を
1、露光部のそれをI2とするとき、I1、I2はランベ
ルト−ベールの法則に従って各々次の式1、式2で表わ
される。但し、全面露光の入射強度をI0とした。 I1=I0・exp(−k・d1) …(1) I2=I0・exp(−k・d2) …(2) ここで両者の比をコントラストCと定義すると、Cは次
の式3で表わされる。
【0017】 C=I1/I2=exp[−k×(d1−d2)] …(3) 従って、kの値とd1−d2の値が大きい程コントラスト
が向上する。即ち、本発明では、全面露光の波長に対し
てできるだけ吸光係数が大きい色素を用いること及び非
露光部と露光部間の色素拡散深さの差をできるだけ大き
くすることが好ましい。具体的には、非露光部、露光部
間の透過光強度の比を10以上にするためには、下記の
式4で表される吸光度absが1以上である必要があ
る。
【0018】abs=ε・c・l …(4) ここに、εは分子吸光係数[l/(mol・cm)]、
cは濃度(mol/l)、lは非露光部、露光部間の色
素拡散深さの差(cm)である。色素溶液の比重を1と
仮定し、cを重量濃度cwt(%)に換算すると、吸光
度absは式5のようになる。但し、Mwは色素の分子
量である。
【0019】 abs=ε・(10cwt/Mw)・l …(5) ここで、ポリマー中への色素の拡散は、色素濃度20w
t%(重量%)程度が限度であることが経験的に知られ
ている。また、非露光部、露光部間の色素拡散深さの差
は最低0.2μm程度と考えると、下記の式6より式7
を得る。
【0020】 ε・(10・20/Mw)・(0.2/10000)>1 …(6) ε/Mw>250 …(7) 即ち、本発明に用いる色素としては、分子吸光係数/分
子量の値が、250以上の物質を用いることが好まし
い。
【0021】非露光部、露光部の透過光強度の比を増大
するためには、レジストポリマー中の色素濃度はできる
だけ高いことが望ましい。しかし、色素を液相でレジス
ト膜に拡散させるとき、拡散した色素とレジストポリマ
ーの間になんらかの相互作用も存在しないとすると、レ
ジストポリマー中の色素濃度は溶媒中の色素濃度により
決定されてしまう。従って、色素の溶媒への溶解度が小
さい場合には、十分な効果を得ることができない。この
ような場合、色素分子をレジストポリマー分子と反応さ
せてポリマーに固定することができれば、溶媒中の色素
濃度を越えた量の色素をポリマー中に取り込むことがで
きる。例えば、レジストが水酸基を、色素がアミノ基を
含むとすると、脱アンモニア反応により色素をポリマー
に固定することができるため、原理的には水酸基の数と
等しい数の色素分子をレジスト中に導入することができ
る。
【0022】色素の導入の選択性が生じるメカニズムと
しては、様々なものが考えられる。例えば、レジストが
架橋反応性ネガ型レジストであるとすると、照射部の表
面付近に架橋反応が生じる。架橋反応の結果露光部にお
ける色素の拡散係数は極度に低下し、色素は主に非露光
部に拡散する。
【0023】また、レジストが脱保護反応性ポジ型化学
増幅系レジストであるとすると、照射部の表面付近には
酸が発生し、所定の熱処理により脱保護反応が誘起さ
れ、ポリマーの極性が変化する。極性変化の結果、色素
は、色素又は色素が溶解する溶媒と極性の同じ領域にの
み選択的に導入される。この場合、色素が露光部、非露
光部のどちらにに導入されるかは色素と溶媒の種類に依
存する。また、特に、脱保護反応により生じた水酸基と
色素を前述のように直接反応させれば、高濃度の色素を
レジスト中に導入することができる。
【0024】色素導入の選択性が生じるメカニズムは、
この他にも感光性薄膜の性質により様々なものが考えら
れる。但し、色素拡散工程のあとでも、全面露光に用い
られる第2の波長の光に対する感光性が保存されなけれ
ばならないことは言うまでもない。即ち、色素拡散時
に、非導入領域で全面露光に対する感光性を阻害するよ
うな反応が生じてはならない。
【0025】前述のように、色素の拡散は気相、液相、
固相のいずれで行ってもよい。また、拡散中又は拡散後
に適当な熱処理を加えても良い。拡散中の熱処理の目的
としては拡散の促進、拡散後の熱処理の目的としては液
相で拡散を行なった場合の溶媒の除去等が考えられる。
また、拡散前又は拡散中に、拡散を促進させるための所
定の処理をレジストに加えても良い。このような処理と
しては、例えば適当な有機溶剤を樹脂中に浸透させて高
分子マトリックスの構造を緩和させること等が考えられ
る。
【0026】本発明は、いわゆる定在波効果(多重干渉
効果)を抑制するにも有効である。但し、このために
は、第1の波長の光に対する吸収が大きく下地からの反
射が無視できること及び第2の波長の光の波長スペクト
ルがある程度の拡がりを持っていることが好ましい。波
長スペクトルが拡がりを持っていると、定在波効果がレ
ジスト深さ方向に平均化されるため、レジスト膜厚が変
動しても多重干渉の大きさは変化しない。
【0027】なお、第1の波長と第2の波長の光に対す
る感光反応のメカニズムは同一であっても独立であって
もかまわない。即ち、第1の波長による感光反応はレジ
スト中の色素の導入され易さを変化させるものであれば
よく、一方、第2の波長による感光反応は現像時の溶解
性に変化をもたらすものであればよい。また、例えば、
各々の波長に対して適した2種類の感光剤を予めレジス
ト中に添加しておいてもよい。さらに、第1の波長と第
2の波長は同一であってもよく、この場合にも、本発明
は依然として有効である。
【0028】さらに、本発明では、色素を導入してレジ
スト膜の吸光度を変化させる代わりに、なんらかの物質
を導入することによりその部分の全面露光波長の光に対
する屈折率を変化させ、しかる後に全面露光を行なって
もよい。この場合パターンの形成は、レジスト中に位相
シフト効果を生じさせることにより行われる。即ち、物
質導入層と非導入層の屈折率が異なることから、それぞ
れの層を透過した光の間に光路差が生じ位相が互いに打
ち消しあい、その結果、物質導入領域と非導入領域の境
界又は片方の領域の光強度を減少させることができる。
なお、この場合にも、色素の場合と同じように、物質導
入領域にある厚さの物質導入層が形成されると共に、非
導入領域にもその表面に薄い物質導入層が形成されてし
まう。物質導入領域の物質導入層の厚さをd1、非導入
領域の物質導入層の厚さをd2、物質導入層の部分と非
導入部分の屈折率を各々n1、n2とすると、上記効果を
実現するためには、下記の式8が成立することが望まし
い。
【0029】 (n1−n2)・(d1−d2)=λ/2 …(8) 以上の説明において、パターンの露光は第1の波長の光
により行われるとしてきたが、レジスト中の色素や物質
の導入され易さを変化させるものであれば、光以外のエ
ネルギー線を用いてもよい。即ち、X線、電子線、イオ
ン線等様々なものを用いることができる。
【0030】
【実施例】
〈実施例1〉Si基板上に架橋反応性ネガ型化学増幅系
レジストを塗布し、所定の熱処理を行って膜厚1μmの
レジスト膜を形成した。次に、上記基板に、波長193
nm、NA0.5のArFエキシマレーザ縮小投影露光
装置を用いて微細マスクパターンを投影露光した後、所
定の熱処理を行った。露光量は50mJ/cm2、熱処
理温度は110℃、90秒である。次に、上記基板を2
50nm付近の波長に強い吸収をもつアミノアントラセ
ンのキシレン溶液中に浸漬した後、乾燥し、その全面を
波長240nmから260nm程度のコリメートされた
紫外光で均一に露光し、さらに所定の熱処理を行った。
露光量は100mJ/cm2、熱処理温度は110℃、
90秒である。しかる後に、所定のアルカリ性現像液を
用いて現像を行った。この結果、ほぼ垂直な断面形状を
持つ線幅0.2μm程度の微細パターンを形成すること
ができた。得られたレジストパターンはマスクパターン
に対してポジ型の像であった。
【0031】また、同様のパターン形成を下地に0.5
μm程度の段差を有する基板上で行ったところ、段差に
より局所的にレジスト膜厚が変化するにもかかわらず、
一定の線幅の微細パターンを形成することができた。即
ち、レジスト膜中の多重干渉による線幅の変動を抑える
ことができた。
【0032】なお、比較のためパターン露光を波長24
8nmのKrFエキシマレーザ縮小投影露光装置を用い
て行ったところ解像限界は線幅0.3μm程度に後退し
たが、やはり良好な形状のレジストパターンが得られ
た。また、全面露光を同じくKrFエキシマレーザによ
り行ったところ、同様の微細パターンは形成可能であっ
たが、上記の段差部での線幅変動を抑えることはできな
かった。
【0033】〈実施例2〉実施例1と同様のレジストを
用い、パターン露光をKrFエキシマレーザ縮小投影露
光装置に変更し、さらに、全面露光の波長を330nm
から390nm程度に変更して同様の処理を行った。但
し、レジスト中に水銀ランプのi線(波長365nm)
に対して高い感度を有する酸発生剤をさらに添加した。
また、色素としてi線波長領域に強い吸収を有するジア
ゾニウム塩を、溶媒には約50%の酢酸水溶液を用い
た。本実施例により、ほぼ垂直な断面形状を持つ線幅
0.3μm程度の微細パターンを形成することができ
た。
【0034】なお、架橋反応性ネガ型化学増幅系レジス
トの代わりにジアゾナフトキノン−ノボラック系ポジ型
レジストを用いても同様の結果が得られた。但し、この
場合、i線用酸発生剤は添加せず、また、露光後の熱処
理も省略した。パターン形成に要する露光量は約2倍に
増大した。
【0035】〈実施例3〉Si基板上に脱保護反応性ポ
ジ型化学増幅系レジストを塗布し、所定の熱処理を行っ
て膜厚1μmのレジスト膜を形成した。次に、上記基板
にNA0.5のArFエキシマレーザを光源とするステ
ップアンドスキャン縮小投影露光装置を用いて微細マス
クパターンを投影露光した後、所定の熱処理を行った。
次に、上記基板を250nm付近の波長に強い吸収をも
つアミノアントラセンのキシレン溶液に浸漬し、乾燥し
た後、その全面を波長250nmから260nm程度の
コリメートされた紫外光で均一に露光し、さらに所定の
熱処理を行った。しかる後に、所定のアルカリ性現像液
を用いて現像を行った。この結果、ほぼ垂直な断面形状
を持つ線幅0.2μm程度の微細パターンを形成するこ
とができた。得られたレジストパターンはマスクパター
ンに対してネガ型の像であった。
【0036】〈実施例4〉実施例3と同様の処理を色素
と溶媒をアクリジンイエローの酢酸水溶液に変更して行
った。これにより、実施例3同様のほぼ垂直な断面形状
を持つ線幅0.2μm程度の微細パターンを形成するこ
とができた。
【0037】〈実施例5〉Si基板上にポジ型のノボラ
ック系レジストを塗布し、所定の熱処理を行って膜厚1
μmの下層レジスト膜を形成した。さらに、この上にネ
ガ型化学増幅系レジストを塗布し、所定の熱処理を加え
て上層レジスト膜とした。次に、上記基板を波長150
nmのフッ素レーザ縮小投影露光装置を用いて微細マス
クパターンを投影露光した後、所定の熱処理を行った。
次に、上記基板を365nm付近の波長に対して強い吸
収をもつジアゾニウム塩の酢酸水溶液中に浸漬した後、
乾燥し、その全面を波長330nmから390nm程度
のコリメートされた紫外光で均一に露光した。次に、上
層レジスト膜を除去すると共に、下層レジストを所定の
アルカリ性現像液を用いて現像した。
【0038】この結果、ほぼ垂直な断面形状を持つ線幅
0.15μmのポジ型の微細パターンを形成することが
できた。上層レジストと下層レジストのポリマー及び溶
媒は、両者が塗布時に混合しないよう選択されている。
また、必要に応じて両者の間に混合防止層を挿入しても
よい。
【0039】〈実施例6〉実施例1のパターン露光をA
rFエキシマレーザ露光に代えて波長13nmの軟X線
を用いた縮小投影露光により行った。X線縮小投影露光
法では、光学素子として用いる多層膜反射鏡の十分な反
射率を得るために、5nmから20nm程度の波長領域
の軟X線を用いる。しかし、この領域におけるレジスト
のX線吸収は非常に大きいため、レジスト膜表面でしか
反応が生じない。従って、本発明は非常に有効である。
【0040】本実施例より、線幅0.1μmのポジ型の
微細パターンが形成できた。但し、レジスト膜厚は0.
3μmに変更した。
【0041】〈実施例7〉実施例5のパターン露光をA
rFエキシマレーザ露光に代えて低加速電子線による直
接描画法により行った。電子線直接描画法では、加速電
圧を下げると電子の後方散乱が減少するため、近接効果
を抑制することができる。しかし、低加速化すると電子
ビームはレジスト表面付近で大きく散乱されレジスト表
面でしか反応が生じない。本発明は電子線直接描画法に
おいても適用可能であることはいうまでもないが、電子
の加速電圧を低加速化した場合には特に有効となる。
【0042】本実施例より、線幅0.1μmポジ型の微
細パターンが形成できた。ただし、レジスト膜厚は0.
3μmに変更した。本実施例では、感光層を薄膜化して
前方散乱の影響を排除するために2層レジスト法を用い
たが、実施例1同様の単層レジスト法を適用してもよ
い。
【0043】〈実施例8〉Si基板上に架橋反応性ネガ
型化学増幅系レジストを塗布し、所定の熱処理を行って
膜厚1μmのレジスト膜を形成した。次に、上記基板に
NA0.5のArFエキシマレーザ縮小投影露光装置を
用いて微細マスクパターンを投影露光した後、所定の熱
処理を行った。次に、上記基板をヘテロポリタングステ
ン酸の酢酸水溶液に浸積した後、乾燥し、その全面を波
長240nmから260nm程度のコリメートされた紫
外光で均一に露光し、さらに所定の熱処理を行った。し
かる後に、所定のアルカリ性現像液を用いて現像を行っ
た。
【0044】この結果、マスク上の露光領域と遮光領域
の境界に沿った、ほぼ垂直な断面形状を持つ線幅0.1
μm程度の微細レジストパターンを形成することができ
た。また、露光領域又は非露光領域の幅が狭い場合に
は、露光領域又は非露光領域に相当する部分に同様のレ
ジストパターンが形成された。
【0045】なお、以上の実施例において、パターン露
光方法、エネルギー線、レジスト、色素等の種類、全面
露光の光の波長等の特定の組合せに対してのみ述べた
が、これら個々の条件は、本発明の趣旨を逸脱しない範
囲内で、様々に変えることができることは言うまでもな
い。
【0046】
【発明の効果】以上、本発明によれば、パターン露光に
用いられるエネルギー線がレジストに強く吸収され、レ
ジストの上部のみでしか感光反応が起こらない場合に
も、所望の波長の光を吸収する色素又は所望の波長の光
に対する屈折率がレジストと異なる物質を上記エネルギ
ー線の露光部又は非露光部に選択的に導入した後、上記
波長の光で全面露光することにより、レジスト膜の下部
まで均一な感光反応が生じるため、断面形状の優れたレ
ジストパターンを得ることができる。
【0047】また、これにより、解像度を上げるため投
影露光法の波長を極紫外領域や軟X線領域にまで短くし
たり、低加速電子線を用いたりした場合にも、コントラ
ストに優れ、かつアスペクト比の高いレジストパターン
を簡便に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパターン形成方法の原理を模式的に示
す工程図である。
【図2】従来のパターン形成方法の原理を模式的に示す
工程図である。
【図3】従来の別のパターン形成方法の原理を模式的に
示す工程図である。
【図4】本発明の作用を説明するための模式図である。
【符号の説明】
1…第1の波長の光 2、22、32…レジスト膜 3…レジスト表面近傍領域 4…色素 5…色素導入領域 6…第2の波長の光 7、24、36…レジストパターン 21、31…被加工基板 23、33…パターン化された光 34…Siを含む化合物 35…酸素プラズマ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に、エネルギー線に感応する材料か
    らなる薄膜を形成する工程と、該薄膜にパターン状のエ
    ネルギー線を照射する工程と、所望の波長の光を吸収す
    る色素を薄膜の照射部又は非照射部に選択的に導入する
    工程と、該波長の光で薄膜を全面露光する工程と、薄膜
    を現像する工程とを有することを特徴とするパターン形
    成方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載のパターン形成方法におい
    て、上記薄膜の現像は、湿式現像法で行うことを特徴と
    するパターン形成方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載のパターン形成方法に
    おいて、上記薄膜は、感光性樹脂からなる薄膜であるこ
    とを特徴とするパターン形成方法。
  4. 【請求項4】請求項3記載のパターン形成方法におい
    て、上記パターン状のエネルギー線の照射は、マスクを
    通過した紫外光又はX線を投影光学系により基板上に結
    像させて行うことを特徴とするパターン形成方法。
  5. 【請求項5】請求項1又は2記載のパターン形成方法に
    おいて、上記パターン状のエネルギー線の照射は、電子
    線直接描画により行うことを特徴とするパターン形成方
    法。
  6. 【請求項6】請求項1から5のいずれか一に記載のパタ
    ーン形成方法において、上記色素は、分子量に対するl
    /(mol・cm)で表される分子吸光係数の比が25
    0以上の有機化合物であることを特徴とするパターン形
    成方法。
  7. 【請求項7】請求項3記載のパターン形成方法におい
    て、上記所望の波長は、上記エネルギー線の波長より長
    波長であることを特徴とするパターン形成方法。
  8. 【請求項8】基板上に、エネルギー線に感応する材料か
    らなる薄膜を形成する工程と、該薄膜にパターン状のエ
    ネルギー線を照射する工程と、所望の波長の光に対する
    屈折率が該薄膜と異なる物質を薄膜の照射部又は非照射
    部に選択的に導入する工程と、該波長の光で薄膜を全面
    露光する工程と、薄膜を現像する工程とを有することを
    特徴とするパターン形成方法。
  9. 【請求項9】請求項8記載のパターン形成方法におい
    て、上記薄膜の現像は、湿式現像法で行うことを特徴と
    するパターン形成方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019215562A (ja) * 2014-02-25 2019-12-19 東京エレクトロン株式会社 現像可能な底部反射防止コーティングおよび着色注入レジストのための化学増幅方法および技術

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