JPH06275223A - 高周波イオン源 - Google Patents

高周波イオン源

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JPH06275223A
JPH06275223A JP8529993A JP8529993A JPH06275223A JP H06275223 A JPH06275223 A JP H06275223A JP 8529993 A JP8529993 A JP 8529993A JP 8529993 A JP8529993 A JP 8529993A JP H06275223 A JPH06275223 A JP H06275223A
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JP
Japan
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high frequency
plasma
electrode
frequency electrode
voltage
Prior art date
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Application number
JP8529993A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Okute
康弘 奥手
Yasunori Ando
靖典 安東
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Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プラズマ密度ひいてはイオン電流密度の減少
を小さく抑えつつ、プラズマを安定化すると共に高周波
電極のスパッタリングを抑制することができる高周波イ
オン源を提供する。 【構成】 プラズマ生成容器4と高周波電極5との間
に、両者間で絶縁破壊が起こる前にオンする過電圧保護
素子34とコイル32とを互いに直列接続した回路を接
続した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えばイオン注入装
置、非質量分離型のイオンドーピング装置等に用いられ
るものであって、高周波電極を用いたいわゆる容量結合
型の高周波イオン源に関する。
【0002】
【従来の技術】図3は、従来の高周波イオン源の一例を
その電源と共に示す概略図である。この高周波イオン源
2aは、高周波放電によってプラズマ10を発生かつ保
持するためのプラズマ生成容器4と、このプラズマ生成
容器4内のプラズマ10から電界の作用でイオンビーム
20を引き出す引出し電極系12とを備えている。
【0003】このプラズマ生成容器4には、その背面部
に背面板を兼ねる高周波電極5が絶縁碍子6を介して取
り付けられている。この例では、プラズマ生成容器4が
一方の高周波電極を兼ねており、このプラズマ生成容器
4と高周波電極5間に整合回路24を介して高周波電源
22が接続されている。
【0004】引出し電極系12は、この例では4枚の多
孔電極、即ち引出し電極14、加速電極15、抑制電極
16および接地電極17で構成されている。
【0005】引出し電極14には引出し電源26からイ
オンビーム引出し用の正電圧が、加速電極15には加速
電源28からイオンビーム加速用の正電圧が、抑制電極
16には抑制電源30から逆流電子抑制用の負電圧が、
それぞれ供給される。接地電極15は接地されている。
【0006】動作例を説明すると、プラズマ生成容器4
内を引出し電極系12を介して真空排気しながら、プラ
ズマ生成容器4内にイオン化させるためのガス8を導入
し、プラズマ生成容器4と高周波電極5間に高周波電源
22から高周波電力を供給すると、プラズマ生成容器4
内において高周波放電が起こりそれによってガス8が分
解されてプラズマ10が作られる。このプラズマ10中
のイオンは、高電圧を印加した引出し電極系12によっ
てイオンビーム20として引き出される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記整合回路24内に
は通常は直列にコンデンサが挿入されており、従って上
記イオン源2aの場合、プラズマ生成容器4と高周波電
極5間は直流的には開放されている。即ち、プラズマ生
成容器4側は電源26、28を介して接地されているの
で問題はないとしても、高周波電極5は直流的には浮い
ている。
【0008】ところが、上記プラズマ10中の電子の方
がイオンよりも軽くて移動度(モビリティ)が大きいた
め、電子の方が高周波電極5に流入しやすく、そのた
め、イオンビーム20の引き出し中に高周波電極5に負
の自己バイアス電圧が発生する。
【0009】そうなると、プラズマ10中のイオンがこ
の自己バイアス電圧によって高周波電極5に向けて加速
され、それによって高周波電極5がスパッタされて不純
物がプラズマ10中に混入する等の問題が発生する。
【0010】また、プラズマ10中からイオンビーム2
0としてイオンを引き出すと、当該イオンは引出し電極
系12の近傍から引き出されるからその反対側との間に
電位差が生じ、それによってプラズマ10の電子がイオ
ンの引き出し方向と反対方向、即ち高周波電極5側に加
速され、この電子が高周波電極5に流入することによっ
て高周波電極5の電位が負側に益々大きくなる。
【0011】そうなると、プラズマ生成容器4内には荷
電粒子が多数存在しているので、プラズマ生成容器4内
においてその壁面と高周波電極5との間で絶縁破壊が起
こって散発的な放電が発生するようになる。そうなる
と、高周波電源22から見た負荷側のインピーダンスが
過渡的に急変するので、整合回路24を設けていても、
高周波電源22からプラズマ10への高周波電力の供給
がうまく行われなくなり、そのためプラズマ10が不安
定になり、ひいてはイオンビーム20も不安定になると
いう問題が生じる。
【0012】上記のような問題を解決するために、図4
に示すように、プラズマ生成容器4と高周波電極5間に
コイル32を接続した高周波イオン源2bが提案されて
いる。
【0013】このようにすれば、コイル32によってプ
ラズマ生成容器4と高周波電極5間が直流的には短絡さ
れているので、高周波電極5に流入した電子はプラズマ
生成容器4および電源26、28を経由してアースへ逃
がされることになり、高周波電極5には上記のような自
己バイアス電圧は発生せず、従って高周波電極5のスパ
ッタリングは起こりにくくなる。また、プラズマ生成容
器4と高周波電極5間で絶縁破壊が起こりにくくなるの
で、プラズマ10も安定化する。
【0014】しかしながら、このようにして高周波電極
5の自己バイアスを無くすると、プラズマ10の密度が
減少し、ひいてはイオンビーム20のイオン電流密度が
減少するという新たな問題が発生する。これは、図3の
例では、高周波電極5の自己バイアス電圧に引かれたプ
ラズマ10中のイオンが高周波電極5に衝突してそこか
ら二次電子を放出させ、これがプラズマ10の密度を高
めるのに貢献していたのであるが、このような作用が図
4の例では期待できないからである。
【0015】そこでこの発明は、プラズマ密度ひいては
イオン電流密度の減少を小さく抑えつつ、プラズマを安
定化すると共に高周波電極のスパッタリングを抑制する
ことができる高周波イオン源を提供することを主たる目
的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の高周波イオン源は、前述したようなプラ
ズマ生成容器と高周波電極間に、両者間で絶縁破壊が起
こる前にオンする過電圧保護素子とコイルとを互いに直
列接続した回路を接続したことを特徴とする。
【0017】
【作用】上記構成によれば、高周波電極の自己バイアス
等による負電位が小さいときは過電圧保護素子はオフし
ているのでコイルの接続は切られており、高周波電極の
負電圧の大きさが過電圧保護素子がオンする電圧に達す
ると、過電圧保護素子がオンしてそれを介してコイルが
プラズマ生成容器と高周波電極間に接続され、両者間は
直流的に短絡された状態に近くなる。従って、高周波電
極の自己バイアス等による負電位の大きさを、過電圧保
護素子がオンする電圧以下に抑制することができる。
【0018】その結果、プラズマ中のイオンによる高周
波電極のスパッタリングを抑制することができると共
に、プラズマ生成容器と高周波電極間で絶縁破壊が起こ
るのを防止してプラズマを安定化することができる。
【0019】しかも、過電圧保護素子がオンする電圧ま
では高周波電極の負電位が大きくなれるので、プラズマ
中のイオンの衝突による高周波電極からの二次電子放出
が期待できる。その結果、上記のようなコイルを設けて
も、プラズマ密度ひいてはイオン電流密度の減少を小さ
く抑えることができる。
【0020】
【実施例】図1は、この発明の一実施例に係る高周波イ
オン源をその電源と共に示す概略図である。図3および
図4の従来例と同一または相当する部分には同一符号を
付し、以下においては当該従来例との相違点を主に説明
する。
【0021】この実施例の高周波イオン源2cにおいて
は、前述したようなプラズマ生成容器4と高周波電極5
との間に、過電圧保護素子34とコイル32とを互いに
直列接続した回路を接続している。
【0022】この過電圧保護素子34は、プラズマ生成
容器4と高周波電極5間で絶縁破壊が起こって放電が起
こる前に、即ち高周波電極5の自己バイアス等による負
電位の大きさがこのような絶縁破壊が起こる電圧に達す
る前にオンして(即ち急激に導通して)低抵抗になる特
性を有している。
【0023】より具体的には、高周波電極5の負電位が
−1〜−2KV程度でプラズマ10中のイオンによるス
パッタ率が最大になるので、過電圧保護素子34がオン
する電圧は1KV以下にするのが好ましいと言える。
【0024】この過電圧保護素子34としては、例えば
SiC系バリスタ、ツェナダイオード等のダイオードバ
リスタ、あるいはBaTiO3 系バリスタ、ZnO系バリ
スタ等のセラミックバリスタ等を用いることができる。
これらの内、ツェナダイオードのような非対称形のもの
は、勿論、それに逆バイアス電圧が印加されるように、
即ちそのアノードが高周波電極5側に、カソードがプラ
ズマ生成容器4側になるように接続する。
【0025】このような高周波イオン源2cにおいて
は、高周波電極5の前述したような自己バイアス等によ
る負電位が小さいときは過電圧保護素子34はオフして
いるのでコイル32の接続は切られており、高周波電極
5の負電位の大きさが過電圧保護素子34がオンする電
圧に達すると、過電圧保護素子34がオンしてそれを介
してコイル32がプラズマ生成容器4と高周波電極5間
に接続され、両者間は直流的に短絡された状態に近くな
る。従って、高周波電極5の自己バイアス等による負電
位の大きさを、過電圧保護素子34がオンする電圧以下
に抑制することができる。
【0026】その結果、プラズマ10中のイオンによる
高周波電極5のスパッタリングを抑制することができ、
ひいては、スパッタリングによってプラズマ10中に不
純物が混入する等の問題が発生するのを抑えることがで
きる。
【0027】また、プラズマ生成容器4と高周波電極5
間で絶縁破壊が起こるのを防止することができるので、
高周波電源22からプラズマ10に安定して高周波電力
を供給することができ、それによってプラズマ10、ひ
いてはイオンビーム20を安定化することができる。
【0028】しかも、過電圧保護素子34がオンする電
圧までは高周波電極5の負電位が大きくなれるので、プ
ラズマ10中のイオンの衝突による高周波電極5からの
二次電子放出が期待できる。その結果、上記のようなコ
イル32を設けても、プラズマ密度ひいてはイオン電流
密度の減少を小さく抑えることができる。
【0029】図2は、実施例および従来例の場合のイオ
ン電流密度の測定結果の例を示す図である。横軸は高周
波電源22からプラズマ生成容器4と高周波電極5間に
供給する高周波電力であり、縦軸はイオンビーム20の
イオン電流密度である。また、図中の実施例は図1の過
電圧保護素子34としてオン電圧が165VのZnO系
バリスタを用いたものであり、従来例1は図3のコイル
なしの場合であり、従来例2は図4のコイル付の場合で
ある。このときの運転条件は、ガス8が5%PH3/H
2 、プラズマ生成容器4内のガス圧が約5×10-4To
rr、高周波電源22の出力周波数が13.56MH
z、イオンビーム20のエネルギーが50KeVであっ
た。
【0030】図に示すように、実施例の場合は、図3の
コイルなしの従来例1にほぼ近いイオン電流密度を得る
ことができる。しかも実施例の場合は、前述したよう
に、プラズマを安定化すると共にスパッタリングを抑制
することができる。
【0031】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、プラズ
マ生成容器と高周波電極間に、両者間で絶縁破壊が起こ
る前にオンする過電圧保護素子とコイルとを互いに直列
接続した回路を接続したので、これによって高周波電極
の自己バイアス等による負電圧の大きさを、過電圧保護
素子がオンする電圧以下に抑制することができる。
【0032】その結果、プラズマ中のイオンによる高周
波電極のスパッタリングを抑制することができると共
に、プラズマ生成容器と高周波電極間で絶縁破壊が起こ
るのを防止してプラズマを安定化することができる。
【0033】しかも、過電圧保護素子がオンする電圧ま
では高周波電極の負電位が大きくなれるので、プラズマ
中のイオンの衝突による高周波電極からの二次電子放出
が期待できる。その結果、上記のようなコイルを設けて
も、プラズマ密度ひいてはイオン電流密度の減少を小さ
く抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る高周波イオン源をそ
の電源と共に示す概略図である。
【図2】実施例および従来例の場合のイオン電流密度の
測定結果の例を示す図である。
【図3】従来の高周波イオン源の一例をその電源と共に
示す概略図である。
【図4】従来の高周波イオン源の他の例をその電源と共
に示す概略図である。
【符号の説明】
2a〜2c 高周波イオン源 4 プラズマ生成容器 5 高周波電極 6 絶縁碍子 10 プラズマ 12 引出し電極系 20 イオンビーム 22 高周波電源 24 整合回路 32 コイル 34 過電圧保護素子

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマ生成容器とその背面部に絶縁碍
    子を介して取り付けられた高周波電極との間の高周波放
    電によってプラズマ生成容器内にプラズマを発生させる
    高周波イオン源において、前記プラズマ生成容器と高周
    波電極間に、両者間で絶縁破壊が起こる前にオンする過
    電圧保護素子とコイルとを互いに直列接続した回路を接
    続したことを特徴とする高周波イオン源。
JP8529993A 1993-03-19 1993-03-19 高周波イオン源 Pending JPH06275223A (ja)

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JP8529993A JPH06275223A (ja) 1993-03-19 1993-03-19 高周波イオン源

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100341376B1 (ko) * 1993-09-07 2002-11-22 도쿄 엘렉트론 가부시키가이샤 플라즈마처리실에서 캐소드를 구동하는전원회로및플라즈마처리방법
CN109195298A (zh) * 2018-09-06 2019-01-11 西安交通大学 一种负氢离子的生成装置及方法

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