JPH06274669A - スキャナの走査機構 - Google Patents

スキャナの走査機構

Info

Publication number
JPH06274669A
JPH06274669A JP5063546A JP6354693A JPH06274669A JP H06274669 A JPH06274669 A JP H06274669A JP 5063546 A JP5063546 A JP 5063546A JP 6354693 A JP6354693 A JP 6354693A JP H06274669 A JPH06274669 A JP H06274669A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mirror
scanner
coil
scanning
scanning mechanism
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP5063546A
Other languages
English (en)
Inventor
Teruaki Sugata
輝明 菅田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP5063546A priority Critical patent/JPH06274669A/ja
Publication of JPH06274669A publication Critical patent/JPH06274669A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mechanical Optical Scanning Systems (AREA)
  • Image Input (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 駆動効率を高め、耐久性を良くし、スキャナ
を小型にする。 【構成】 弾性力を有する三角形状の支持部材54を保
持部58において基板24に固定し、連結部62にミラ
ー60を固着する。4か所のヒンジ68,70,72,
74で脚部64,66と保持部58と連結部62とを相
互に連結する。連結部62にコイル82を固着すると共
に、基板24にヨーク84,86を配設する。ヨーク8
4,86のアーム88,90をコイル82内に遊挿し、
コイル82の側辺部に対向する位置に永久磁石92,9
4を配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バーコードなどの光学
的記号を読み取るためのスキャナの走査機構に関する。
【0002】
【従来の技術】バーコードとは、様々な幅よりなり列を
なして隣接するバーとスペースとからなるコード化パタ
ーンである。このバーコードを識別するスキャナが従来
種々開発され現在広く普及している。このスキャナは、
ラベルや物品の表面などの上に表示されたバーコードに
光を当て、バーとスペースとの幅の相違から生じる光反
射特性を利用してバーコードのパターンを読み取ること
により、ラベルや物品を識別している。
【0003】この様なスキャナには様々な形式がある
が、大まかには、CCD式とレーザ式との2つの形式に
分類できる。このうちレーザ式のスキャナは、レーザ光
の如き直進性を有する走査光を与えてバーコードをスキ
ャニングし、その際のバーとスペースとの反射率の違い
による散乱反射光の強度変化をフォトダイオードなどの
受光素子により検出して、情報の読取りを行っている。
【0004】従来、レーザ式スキャナにおいては、レー
ザ光を走査光にするために多数の反射面を有するポリゴ
ンミラーを、モータにより一定周期で回転させる方法が
使用されている。
【0005】また、ポリゴンミラーを廃止して単なる一
面鏡を使用し、モータに正回転と逆回転を交互に行わせ
ることにより、一面鏡を揺動するようにしたレーザ式ス
キャナが特開平2−288987号公報に開示されてい
る。この種の一面鏡は、いわゆるガルバノミラーと呼ば
れるものである。
【0006】しかし、この様にモータを用いたスキャナ
の走査機構はモータの回転軸の軸方向におけるガタや軸
受の嵌合ガタが存在するため、スキャナの使用姿勢によ
っては、このガタつきの状態が変わる。このガタつきの
変化はスキャン角度やスキャン速度に影響を及ぼし、読
取り性能が変化する欠点がある。
【0007】この欠点を根本的に解消するには、摺動軸
を持たない走査機構にする必要がある。具体的にはヒン
ジを用いる方式がある。光ディスク装置に用いられるト
ラッキングミラーをヒンジを用いて支持した走査機構が
実開昭57−56328号公報に開示されている。この
走査機構を図7を用いて説明する。
【0008】固定台110には、支持体112が接合さ
れている。支持体112の上端部はヒンジとなってお
り、この上端部には、ミラー114が取り付けられてい
る。このミラー114の下面には、永久磁石116が接
着されている。この永久磁石116に対向しつつ永久磁
石116を包囲するようにして巻回されたコイル118
が固定台110上に固着されている。
【0009】コイル118に電流を流すと、コイル11
8に流れる電流と永久磁石116の磁力とが電磁的に作
用して電磁力を発生する。この電磁力は、支持体112
の上端部のヒンジを中心とした偶力としてミラー114
に作用し、ミラー114を揺動する。しかし、この走査
機構をスキャナの走査機構として用いることは非常に困
難である。
【0010】なぜならば、光ディスク装置のトラッキン
グミラーの場合には、ミラーの振れ角は最大で2度から
3度のオーダーであるのに対し、一般的なバーコードの
スキャナの場合には、より幅の広いバーコードを読むた
めに、トラッキングミラーの場合よりも一桁大きめの2
0度から30度の振れ角が必要であるからである。20
度から30度の振れ角を1つのヒンジで行わせると、曲
げ応力が加わり過ぎ、ヒンジの耐久性を極めて低いもの
にしてしまい、実用には適さない。
【0011】また、バーコードスキャナに対応可能なよ
うにミラーの振れ角を大きくするには、ミラー114と
共に揺動する永久磁石116が固定台110に接触しな
いように充分にスペースを取る必要がある。しかし、ス
ペースを十分に確保するためには、くりぬきなどを行っ
て固定台110を複雑な形状に加工しなければならず、
部品のコストアップを招く恐れがある。固定台110を
図7に示すように単純な形状のまま上述のスペースを確
保しようとすると、支持体112の長さを長くする必要
があり、支持体112の強度が落ちてしまう。
【0012】さらに、バーコードスキャナは用途上、ハ
ンドヘルド方式でバッテリー駆動のものも多く、低消費
電力であるのが好ましく、その効率良い走査機構を得る
には支持部材のばね定数や揺動部材の慣性モーメントか
ら定まる共振周波数に駆動パルスの周波数を合わせる、
いわゆる共振系の走査機構であるのが有利である。しか
しながら、支持体112の長さが長いと、支持体112
の固有振動数が低くなってしまい、共振系で駆動する場
合は高速スキャンがやりにくい、という問題も生じる。
【0013】この様な欠点を解消するものとして、複数
のヒンジを有するリンク機構を用いた走査機構が、例え
ば特開昭51−60536号公報や特開昭52−722
41号公報などに開示されているように知られている。
前者では、複数のヒンジは、予め定めた間隔だけ互いに
離間されており、これによりミラーの振れ角を増してい
る。
【0014】後者では、図8に示すように、4か所のヒ
ンジ120を有する支持部材122が設けられている。
この支持部材122は、2本の脚部124,126を備
えている。これら2本の脚部124,126は、上端部
において連結部128によって連結されている。
【0015】2本の脚部124,126は、ハの字状の
開脚状態を形成するようにそれぞれが水平面に対して角
度αだけ傾いている。各々の脚部124,126の下端
部には、水平方向に延出したタブ130が形成されてい
る。
【0016】このタブ130は、ベース132(図9に
図示)に固着されており、並進運動に対抗し得る程度の
剛性を支持部材122に与えている。この構成におい
て、支持部材122がトルクを受けた場合、支持部材1
22は、2本の脚部124,126の縦方向軸線の交差
点Kを中心として枢動する。
【0017】図9に示すように、支持部材122の連結
部128には、スペーサ134を介してミラー136が
接着されている。スペーサ134には、バイモルフ型圧
電素子である駆動体138がヒンジ140を介して連結
されている。この駆動体138は、ミラー136を回転
させるトルクをヒンジ140を介して支持部材122に
供給する。
【0018】この走査機構においては、片持ち梁となっ
ている駆動体138の自由端の変位は、ヒンジ140を
介してミラー136を回転させるトルクとなる。支持部
材122は、4個のヒンジ120と、2個の脚部12
4,126と、連結部128と、ベース132とによっ
て4節のリンク機構となっているので、上記トルクを受
けると、ミラー136は交差軸Kをほぼ中心として回転
する。したがって、駆動体138に交流的な通電を行う
と駆動体138の静止位置を中心とした正負の変位はミ
ラー136を揺動させることになり、一定の振れ角を有
するガルバノミラーとなる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この走査機構
では、ミラー136と共に揺動するスペーサ134に駆
動体138を機械的に連結した構造であるために、支持
部材122の耐久性のみならず、駆動体138とスペー
サ134とを連結しているヒンジ140の耐久性も問題
となってくる。ガルバノミラーのように非常に多くの揺
動を行わせる機構の場合には、なるべく機械的な可動部
は少ないほうが耐久性上有利なのはいうまでもなく、駆
動源を揺動部分に連結した上述の走査機構は決して好ま
しいものではない。さらに、機械的な駆動力の伝達は効
率が良くないという欠点がある。
【0020】また、この走査機構では、大きな振れ角を
得るためには、駆動体138の屈曲変形量が大きい素子
を用いる必要があるが、そのような素子は長手方向の寸
法が大きく、走査機構自体の大きさが大きくなってしま
い、装置の小型化には適していない。
【0021】本発明は上記従来技術の問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、駆動効率
が良く小型で耐久性の良いスキャナの走査機構を提供す
ることにある。また、本発明の別の目的は、従来のよう
に複雑で高価な部品形状を必要としない低コストのスキ
ャナの走査機構を提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】従って、本発明によるス
キャナの走査機構は、スキャナのベースに取り付けられ
た保持部と、前記走査要素に取り付けられた連結部と、
前記保持部と連結部との間に位置し、互いに対して傾斜
した少なくとも2本の脚部と、1組のリンク機構を構成
するように前記保持部と連結部と脚部とを相互に連結す
る少なくとも4か所のヒンジ部とを備えた支持部材と、
前記走査要素を回転させるトルクを前記走査要素に対し
て非接触状態で与える駆動装置とを具備することを特徴
としている。
【0023】
【作用】走査要素を回転させるトルクが駆動装置によっ
て走査要素に対して非接触状態で与えられる。このトル
クは、支持部材の少なくとも4か所のヒンジ部を介して
走査要素の回転変位を生じさせ、走査要素は所定の周波
数で揺動する。この周波数は、支持部材のばね定数と、
走査要素を含む揺動部材の慣性モーメントによって定ま
る共振/固有周波数と一致していることが望ましい。こ
の様な揺動を利用して、バーコードなどの光学的記号を
走査する。
【0024】
【実施例】以下に、図1乃至図5を参照して本発明によ
るスキャナの走査機構の一実施例を説明する。
【0025】図1において、符号2は、本実施例のスキ
ャナを示す。このスキャナ2の外観は、図1に示すよう
なハンドヘルド型で、かつ、光学的記号としてのバーコ
ードを狙いやすいピストル型に形成されている。このス
キャナ2は銃身部4を具備している。この銃身部4の内
部には、後述するスキャンユニットが収納されている。
この銃身部4の前端部には開口が形成されており、この
開口部には、銃身部4内部のスキャンユニットからのレ
ーザ光が射出し得るように透明なウィンドウ6が取り付
けられている。
【0026】この銃身部4の下部には、使用者の手8に
よって握られる銃把部10が固着されている。この銃把
部10の前端部にはトリガースイッチ12が設けられて
いる。銃把部10の下端部からは、電気ケーブル14が
延出している。この電気ケーブル14の図示しない一端
部は銃身部4内部のスキャンユニットに電気的に接続さ
れている。又、この電気ケーブル14は、銃把部10内
においてトリガースイッチ12とも電気的に接続されて
おり、スキャンユニットへの電流のオン・オフがトリガ
ースイッチ12によって行われる。この電気ケーブル1
4の他端部は復号モジュール16に接続されている。こ
の復号モジュール16は、コンピュータなどのホスト装
置18に電気的に接続されている。
【0027】銃身部4の内部に収納されたスキャンユニ
ット(走査機構)を図2において符号20で示す。この
スキャンユニット20は、4本のプラグピン22を介し
て銃身部4内に取り付けられている。このスキャンユニ
ット20は、図示しない種々の電気部品が実装された矩
形の基板(ベース)24と、この基板24の後部に配置
された光学システム26と、基板24の前部に配置され
たスキャン機構28とを具備している。
【0028】光学システム26は、プラグピン22を一
体的にモールド形成したブロック30と、このブロック
30に組み付けられた可視半導体レーザ32と、レーザ
32の発光時に発生する熱を逃がす放熱板34と、光学
系36と、バーコードからの散乱反射光に視域を持つ図
示しないフォトダイオードとから構成されている。
【0029】ブロック30には、翼状の2個のフィン3
8,40がモールドにより一体的に形成されている。こ
れらフィン38,40は、基板24の幅方向へ広がるよ
うに延出している。なお、これらフィン38,40は、
簡略化のために図3には図示しない。
【0030】図2に示すように、各々のフィン38,4
0には、2個の溝が形成されている。一方のフィン38
における前方の溝42は、基板24の幅方向において、
他方のフィン40における前方の溝44と対向してお
り、第1の指標を形成している(以後、便宜上、この第
1の指標を、2つの溝の符号42,44で示す)。これ
と同様に、2個の後方の溝48,50は基板24の幅方
向において対向しており、第2の指標(以後、2つの溝
の符号48,50で示す)を形成している。これら第1
および第2の指標42,44;48,50は、スキャン
角度を設定するときに用いられる。本実施例では、スキ
ャン角度は、第1の指標42,44を用いると角度θ1
に設定され、第2の指標48,50を用いると角度θ2
に設定される。
【0031】スキャン機構28は、やや変形した三角形
状の支持部材54を有している。この支持部材54の材
質は、弾性を備えたエンジニアリングプラスチックの一
種であるポリエステルエラストマー(例えば、商品名ハ
イトレル)であり、モールドによって形成されている。
【0032】この支持部材54は、ビス56によって基
板24に固定された保持部58と、走査要素であるスキ
ャンミラー60を固着した連結部62と、これら保持部
58および連結部62の間に位置し、互いに60度の角
度をなす2本の脚部64,66とを有している。これら
保持部58と、連結部62と、脚部64,66とは、4
か所のヒンジ68,70,72,74によって相互に連
結されている。
【0033】連結部62に固着されたスキャンミラー6
0の表面は、緩やかに湾曲しており、曲面76を構成し
ている。また、スキャンミラー60には、窪み78が形
成されており、この窪み78の底面は平面80となって
いる。スキャンミラー60の表面全体、すなわち、曲面
76と平面80とは、鏡の役目を果たすようにアルミ蒸
着されている。支持部材54は、外部から力が加えられ
ていない状態では、図2に示すような中立状態にスキャ
ンミラー60を支持している。連結部62の上面と下面
とには、基板24の横方向に細長い長方形に巻回された
コイル82が、その上辺ぶ及び下辺部の中央部において
固着されている。
【0034】スキャンミラー60の両側には、2つのヨ
ーク84,86が配置されている。これらヨーク84,
86の一端部は、ねじ87によって基板24に取り付け
られている。これらヨーク84,86の他端部は、U字
状に折り曲げられてアーム88,90を形成している。
このアーム88,90は、コイル82の側辺部と連結部
62との間の空間に遊挿されている。コイル82の側辺
部と対向するヨーク84,86の部分には、永久磁石9
2,94が夫々1個づつ固着されている。この永久磁石
92,94は、互いにN極が向き合うように配設されて
いる。かくして、コイル82とヨーク88永久磁石92
によって1つの磁気回路(以後、「第1の磁気回路」と
称する)が形成され、コイル82とヨーク90と永久磁
石94とによって別の磁気回路(以後、「第2の磁気回
路」と称する)が形成されている。
【0035】図3に示すように、コイル82の巻線端9
6は、基板24に半田付けされている。この基板24に
は、図5に示す駆動パルス生成回路98が形成されてお
り、前述のコイル82の巻線端96が電気的に接続され
ている。この駆動パルス生成回路98によって、コイル
82には、図6に示すような矩形波の駆動電流が流され
る。
【0036】このように構成された本実施例の作用を以
下に説明する。なお、本実施例においては、対象となる
バーコードの密度と、バーコードとスキャニング装置と
の間の距離とに応じて、スキャンミラー60の揺動角度
を変えることができる。この揺動角度の設定は、スキャ
ン動作を行う前にあらかじめ設定される。スキャン角度
が図2に示す角度θ1 であれば、第1の指標42,44
を基準として調整され、角度θ2 であれば、第2の指標
48,50を基準として調整される。このような角度調
節は、夫々の角度に応じて、コイル82に印加する電流
を相違させることにより行われる。
【0037】トリガースイッチ12を押すと、スキャン
ユニット20は復号モジュール16から電気ケーブル1
4を介して通電される。すると、可視半導体レーザ32
が発光する。この可視半導体レーザ32の発光時の発熱
は、放熱板34によって放熱される。
【0038】光学系36は前述のレーザ光が所定のビー
ム形状となるようにこのレーザ光を変換する。このビー
ム形状の微調整は、光学系36内のレンズと可視半導体
レーザ32との間隔を変えることによって行われる。光
学システム26は、光学系36から射出されたレーザ光
がスキャンミラー60の平面80に当たるように位置調
節されており、レーザ光は平面80によって反射され
る。この反射レーザ光は、スキャンミラー60の回動に
よってバーコードを線状に走査する。このスキャンミラ
ー60の回動の動作の詳細は後述する。
【0039】バーコードからの散乱反射光は往路と同様
にウィンドウ6を通り、回動するスキャンミラー60の
曲面76に当たる。曲面76に当たった光は曲面76に
よって反射・集光され、光学システム26内のフォトダ
イオードに入射し、光電変換される。この光電変換によ
って、バーコードからの散乱反射光の強弱はアナログ信
号で得られる。このアナログ信号は復号モジュール16
でA/D変換され、バーコードの情報が読み取られる。
【0040】スキャナ2外部のホスト装置18は、主と
してデータ記憶装置として機能し、その後の処理のため
に復号モジュール16が生成したバーコードデータを記
憶する。スキャンミラー60の回動動作の詳細を以下に
説明する。
【0041】スキャンユニットに通電がなされると、可
視半導体レーザ32の発光と同時に、基板24に形成さ
れた駆動パルス生成回路98(図5に図示)から生成さ
れる矩形波の駆動電流100(図6に図示)がコイル8
2に供給される。
【0042】この矩形波電流100がオフの時には、コ
イル82とヨーク88と永久磁石92とからなる第1の
磁気回路と、コイル82とヨーク90と永久磁石94と
からなる第2の磁気回路とには電流が作用しないので、
スキャンミラー60を揺動させる電磁力即ち駆動力は発
生せず、スキャンミラー60は図4の(A)に示すよう
な中立の状態になる。
【0043】図6に示す矩形電流100がオン(+
B )の状態になると、図4の(B)に示すように、支
持部材54には、第1の磁気回路とコイル82に流れる
電流とによって生じる矢印E方向の駆動力が加えられ
る。これと同時に、第2の磁気回路とコイル82に流れ
る電流とによって生じる矢印F方向の駆動力も支持部材
54に加えられる。矢印E方向と矢印F方向との駆動力
は偶力としてスキャンミラー60に作用する。
【0044】この偶力によるスキャンミラー60の運動
は、支持部材54の保持部58と、脚部64,66と、
ヒンジ68,70,72,74と、連結部62及びスキ
ャンミラー60の仮想の回転中心102とからなるリン
ク機構104によって拘束され、この結果、スキャンミ
ラー60は図4の(A)に示す中立状態から、図4の
(B)に示すように矢印G方向に回転する。
【0045】図6に示す矩形電流100がオフ(−
B )の状態になると、オン(+VB )の状態とは反対
の状態に変わる。即ち、図4の(C)に示すように、支
持部材54には、第1の磁気回路とコイル82に流れる
電流とによって生じる矢印H方向の駆動力が加えられ
る。これと同時に、第2の磁気回路とコイル82に流れ
る電流とによって生じる矢印I方向の駆動力も支持部材
54に加えられる。矢印H方向と矢印I方向との駆動力
は偶力としてスキャンミラー60に作用する。
【0046】この偶力によるスキャンミラー60の運動
は、支持部材54の保持部58と、脚部64,66と、
ヒンジ68,70,72,74と、連結部62及びスキ
ャンミラー60の仮想の回転中心102とからなるリン
ク機構104によって拘束され、この結果、スキャンミ
ラー60は図4の(B)に示す状態から、図4の(C)
に示すように矢印J方向に回転する。以上、説明した動
作を繰り返すことによって、目的とするスキャンミラー
の揺動が行われる。
【0047】なお、支持部材54は弾性力を備えている
ので、スキャンミラー60を揺動させると、図4の
(A)に示す中立状態を保とうと自己的に復元力が働
く。この復元力のみによるスキャンミラー60の揺動の
周波数(共振周波数)は、支持部材54のばね定数k
と、スキャンミラー60及びスキャンミラー60と共に
揺動する連結部62やコイル82などの部材の慣性モー
メントIとによって物理的に決定される。共振周波数の
計算式は、“1/2π(k/I)1/2 ”である。従っ
て、この周波数に同調させて矩形波電流をコイル82に
供給してやると、スキャンミラー60の揺動は効率よく
減衰せずに続くことになる。本実施例では、駆動パルス
100の周波数は上記の計算式で算出されたものとなっ
ている。本実施例では、支持部材54とスキャンミラー
60とは共に成型加工であり、生産性が良いので、製品
を安価に生産することができる。
【0048】また、スキャン角度の調節時に、スキャン
角度を示す調節用のチャートなどの特別な調整治具を必
要とせず、スキャナ自体でスキャン角度の調節が出来る
ので、スキャナの落下などによりスキャン角度が狂った
際には、特別に専門的な技術を必要とせずにその場での
簡単な修理が可能となる。次に変形例を説明する。
【0049】上記実施例では、連続的で一定振幅の矩形
波電流をコイル82に供給しているが、スキャンミラー
60の位置に応じたバリアブルな電流をコイル82に供
給しても良い。スキャンミラー60の位置は、ホール素
子やフォトインタラプタ等のセンサにより検出し、これ
に応じて、不連続で振幅可変の励磁パルスをコイル82
に供給する。このような駆動方式を用いれば、さらに低
消費電力化が可能となる。また、上記実施例では矩形波
電流を用いているが、目的とする性能が得られれば、正
弦波や三角波等の励磁パルスでも良いことはいうまでも
ない。
【0050】
【発明の効果】本発明は、従来のように複雑で高価な部
品形状を必要としない低コストのスキャナの走査機構を
提供することができる。
【0051】また、本発明は、揺動に伴うストレスを少
なくとも4か所のヒンジに分散させているので、バーコ
ードスキャナのスキャンミラーが必要とする振れ角を実
現していながらヒンジの変位量は小さくて済み、ヒンジ
式のCDピックアップや光ディスク装置のヒンジ式のト
ラッキングミラー等に用いられているヒンジの変形量に
比べて同等以下なので耐久性が良く、従来例の1か所の
ヒンジ方式のように実用にならないといった欠点も無
い。加えて、部品の干渉を避けるために支持部材の腕の
長さを長くする必要もないので小形化が可能であり、共
振系で駆動する場合には共振周波数を高くすることがで
き、高速スキャンが容易である、といった効果をも有す
る。
【0052】さらに別の効果としては、スキャンミラー
の駆動力を機械的に伝達していないので、駆動力の伝達
効率が良く、耐久性上有利であるといった点があり、本
願は極めて有益なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に従った走査機構を有するス
キャナを示す斜視図。
【図2】図1に示すスキャナの走査機構を示す上面図。
【図3】図2に示す走査機構を一部簡略化して示す側面
図。
【図4】走査機構の動作を説明するための走査機構の上
面図であり、(A)はミラーの中立状態を示す図、
(B)はミラーが反時計回りに回転した状態を示す図、
(C)はミラーが時計回りに回転した状態を示す図。
【図5】駆動パルス生成回路を示す回路図。
【図6】図5に示す回路によって生成されるパルスを示
す図。
【図7】従来の走査機構を示す斜視図。
【図8】別の従来の走査機構の支持部材を示す斜視図。
【図9】図8における支持部材を有する走査機構を示す
斜視図。
【符号の説明】
2…スキャニング装置、20…スキャンユニット、26
…光学システム、28…スキャン機構、54…支持部
材、58…保持部、60…ミラー、62…連結部、6
4,66…脚部、68,70,72,74…ヒンジ、8
2…コイル、84,86…ヨーク、92,94…永久磁
石。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ビームを変位させる走査要素を用い
    て、離れた位置にある光学的記号を横切って光ビームで
    走査することにより前記光学的記号を読み取るスキャナ
    において、 スキャナのベースに取り付けられた保持部と、前記走査
    要素に取り付けられた連結部と、前記保持部と連結部と
    の間に位置し、互いに対して傾斜した少なくとも2本の
    脚部と、1組のリンク機構を構成するように前記保持部
    と連結部と脚部とを相互に連結する少なくとも4か所の
    ヒンジ部とを備えた支持部材と、 前記走査要素を回転させるトルクを前記走査要素に対し
    て非接触状態で与える駆動装置と、 を具備することを特徴とするスキャナの走査機構。
  2. 【請求項2】 前記駆動装置は、永久磁石と、コイル
    と、ヨークとを備えていることを特徴とする、請求項1
    に記載のスキャナの走査機構。
JP5063546A 1993-03-23 1993-03-23 スキャナの走査機構 Withdrawn JPH06274669A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5063546A JPH06274669A (ja) 1993-03-23 1993-03-23 スキャナの走査機構

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5063546A JPH06274669A (ja) 1993-03-23 1993-03-23 スキャナの走査機構

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06274669A true JPH06274669A (ja) 1994-09-30

Family

ID=13232340

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5063546A Withdrawn JPH06274669A (ja) 1993-03-23 1993-03-23 スキャナの走査機構

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06274669A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009515229A (ja) * 2005-11-09 2009-04-09 株式会社オプトエレクトロニクス 自動トリガ装置内蔵の走査エンジン

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009515229A (ja) * 2005-11-09 2009-04-09 株式会社オプトエレクトロニクス 自動トリガ装置内蔵の走査エンジン

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4688226B2 (ja) 慣性ドライブ走査装置および方法
US5422471A (en) Scanning device for scanning a target, scanning motor for the device and a method of utilization thereof
US6491222B1 (en) Optical path design for scanning assembly in compact bar code readers
US5661290A (en) Scanner with flexibly supported light emitter
EP1296277B1 (en) One piece optical assembly for low cost optical scanner
JP3213644B2 (ja) 走査装置及び方法
EP0456095B1 (en) Scanning arrangement
US5847859A (en) Optical reading device
US5945659A (en) Electromagnetically activated scanner with suspended scanner component and stop
JPH0738208B2 (ja) 可動レーザー素子、光学素子及びセンサー素子を有するミラー無しスキャナー
AU780839B2 (en) Compact dual optical and scan modules in bar code readers
CA2515598C (en) Inertial drive scanning arrangement and method
US7281658B2 (en) Scan module
EP0827102B1 (en) Compact bar code scanning arrangement
US6715685B2 (en) Optical path design for scanning assembly in compact bar code readers
JPH06274669A (ja) スキャナの走査機構
JPH07199111A (ja) 走査用アクチュエータ
JP3639314B2 (ja) 光学走査装置
US6523751B2 (en) Scanning apparatus
JPH0793454A (ja) バーコードリーダ

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20000530