JPH06273698A - 多心型光アイソレータ - Google Patents

多心型光アイソレータ

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JPH06273698A
JPH06273698A JP5058473A JP5847393A JPH06273698A JP H06273698 A JPH06273698 A JP H06273698A JP 5058473 A JP5058473 A JP 5058473A JP 5847393 A JP5847393 A JP 5847393A JP H06273698 A JPH06273698 A JP H06273698A
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JP
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optical isolator
optical
thickness
main body
substrate
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Application number
JP5058473A
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English (en)
Inventor
Shigeru Hirai
茂 平井
Hiroo Kanamori
弘雄 金森
Shigeru Semura
滋 瀬村
Shinji Ishikawa
真二 石川
Masaru Yui
大 油井
Takashi Kogo
隆司 向後
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数心の光ファイバに対して単一のアイソレ
ータ本体を用いて、かつ簡単な位置合わせで良好なアイ
ソレーション作用をもたすことができる多心型光アイソ
レータを提供する。 【構成】 基板11上に、偏光ビームスプリッタおよび
ファラデー回転子を具備する光アイソレータ本体18を
その複屈折性に基づく光線変位が前記基板表面に沿って
生じるように固着すると共に、この光アイソレータ本体
18の両側に複数対の光導波路17をその入射側と出射
側とが直線となるように配置して固着し、このとき光ア
イソレータ本体18は光導波路17に対して基板11表
面の面方向にて傾斜するように配置してありかつ前記偏
光ビームスプリッタの厚みおよび傾斜量に基づく光線変
位量と前記複屈折性に基づく光線変位量とが相殺される
ように当該偏光ビームスプリッタの厚みおよび傾斜量が
設定してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光ファイバ増幅器等に適
用される、光学系の反射戻り光を阻止するための光アイ
ソレータに関し、特に偏光方向に影響を受けない偏光無
依存型であって複数個の光アイソレータを必要とするシ
ステムに適用される多心型光アイソレータに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザを中心とする光通信、光計
測等が開発されるにしたがって、光学システム、例えば
結合レンズ、光コネクタ、その他光学部品から回帰する
反射戻り光によってレーザ発振が誤動作し、高速、高密
度信号伝送を不安定化する問題が生じている。このた
め、従来より、反射戻り光を遮断するための各種の光ア
イソレータが提案された。
【0003】これらの光アイソレータは、偏光子、ファ
ラデー回転子、検光子、およびファラデー回転子を磁化
するための永久磁石から構成され、一般にはある偏光面
にのみ有効である。したがって、かかる光アイソレータ
は、偏光方向に合致しない光が入射した場合に、通過光
が大幅に損失するという欠点を有する。
【0004】そこで、偏光方向に依存せず全ての偏光面
に対してアイソレーション効果を示す構成として、平板
状複屈折性結晶や旋光性結晶単板を組合せた偏光無依存
型光アイソレータが提案されている(例えば、特公昭5
8−28561号参照)。
【0005】図9は従来の偏光無依存型光アイソレータ
の一例を示し、図9において、1A,1Bは光ファイ
バ、2A,2Bはコリメートレンズ、3A,3Bは平行
平板状複屈折性物質、4はファラデー回転子、5は1/
2波長板(λ/2板)、6は磁石であり、dは光線変位
量である。かかる光アイソレータでは、光ファイバ1A
からの光線は、その偏光方向に依存せず、コリメートレ
ンズ2Aを介して平行平板状複屈折性物質3Aに入射し
た後、ファラデー回転子4、λ/2板5および平行平板
状複屈折性物質3Bを通過し、コリメートレンズ2Bを
介して光ファイバ1Bに結合されるが、光ファイバ1B
からの光線は光ファイバ1Aに結合しない。
【0006】さらに詳言すると、順方向においては、光
ファイバ1Aからコリメータレンズ2Aを介して平行平
板状複屈折性物質3Aに入射した光線は、第1の光線
(常光線)と第2の光線(異常光線)と分かれ、異常光
線である第2の光線はスネルの法則には従わずに横方向
に変位するので、両者は分離された状態でファラデー回
転子4に入射する。これら第1の光線(常光線)および
第2の光線(異常光線)は、ファラデー回転子4により
その偏光面をそれぞれ45゜回転された後、λ/2板5
に入射し、さらに偏光面をそれぞれ45゜回転される。
すなわち、平行平板状複屈折性物質3Aにおける常光線
である第1の光線および異常光線である第2の光線は、
それぞれは偏光面をそれぞれ90゜回転された状態で平
行平板状複屈折性物質3Bに入射するので、平行平板状
複屈折性物質3Bにおいては、それぞれ異常光線および
常光線になる。したがって、今度は、第1の光線が異常
光線となって同一の横方向に変位するので、第1の光線
と第2の光線とは、平行平板状複屈折性物質3Bを出射
するときには合成され、コリメートレンズ2Bを介して
光ファイバ1Bに結合される。
【0007】一方、逆方向においては、光ファイバ1B
からコリメートレンズ2Bを介して平行平板状複屈折性
物質3Bに入射した光線は、順方向と同様に、第3の光
線(常光線)と第4の光線(異常光線)と分かれ、異常
光線である第4の光線はスネルの法則には従わずに横方
向に変位するので、両者は分離された状態でλ/2板5
に入射する。これら第3の光線(常光線)および第4の
光線(異常光線)は、λ/2板5によりその偏光面をそ
れぞれ45゜回転された後、ファラデー回転子4に入射
し、今度は逆方向に偏光面をそれぞれ45゜回転され
る。すなわち、平行平板状複屈折性物質3Bにおける常
光線である第3の光線および異常光線である第4の光線
は、偏光面がそのままの状態で平行平板状複屈折性物質
3Aに入射するので、平行平板状複屈折性物質3Aにお
いても、それぞれ常光線および異常光線である。したが
って、今度も異常光線である第4の光線がさらに同一の
横方向に変位するので、第3の光線と第4の光線とは、
平行平板状複屈折性物質3Aを出射するときにはさらに
分離した状態になり、コリメートレンズ2Aを介して光
ファイバ1Aに結合されることはない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
偏光無依存型光アイソレータでは、図9に示すように、
光ファイバ1Aから出射する光線と光ファイバ1Bに入
射する光線との間に光線変位量dの変位が存在するの
で、光ファイバ1A,1Bが1本(1心と称する)ずつ
のときのみに対して適用可能である。このため、例えば
構築しようとする光システムにおいて多心(複数本)の
光ファイバに対してアイソレーション作用をもたせたい
時には、光ファイバの心数に対応する数の光アイソレー
タを複数個準備しなければならなかった。すなわち、従
来、多数の光アイソレータを用いることにより費用がか
さみ、部品スペースが大きくなってしまうというような
問題が生じている。
【0009】そこで、平行に並列する複数対の光導波路
間に、偏光無依存型の単一のアイソレータを配置させる
構成が考えられている(特願平3−109350号)。
しかし、かかる構成では光アイソレータ本体を複数個対
の導波路において共有させることにより材料コストは低
減するが、複数個対の導波路を各々に位置合わせしてい
く煩雑な作業が引き続き残ってしまうという問題があ
る。したがって、光アイソレータの大幅なコスト低減の
ためには、この複数個対の導波路の位置合わせを簡略化
する必要がある。
【0010】本発明の目的は、上述した事情に鑑み、複
数心の光ファイバに対して単一のアイソレータ本体を用
いて、かつ簡単な位置合わせで良好なアイソレーション
作用をもたすことができる多心型光アイソレータを提供
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成する本
発明の光アイソレータは、基板上に、偏光ビームスプリ
ッタおよびファラデー回転子を具備する光アイソレータ
本体と、この光アイソレータ本体の両側に配置された複
数対の光導波路とを固着してなる光アイソレータにおい
て、前記複数対の光導波路の入射側と出射側とが直線と
なるように配置される一方、前記光アイソレータ本体
は、その複屈折性に基づく光線変位が前記基板表面に沿
って生じるように配置されていると共に、前記光導波路
に対して前記基板表面の面方向にて傾斜するように配置
され、かつ前記偏光ビームスプリッタの厚みおよび傾斜
量に基づく光線変位量と前記複屈折性に基づく光線変位
量とが相殺されるように当該偏光ビームスプリッタの厚
みおよび傾斜量が設定されているようにしたものであ
る。
【0012】また、上記本発明の多心型光アイソレータ
において、前記光アイソレータ本体が同一の結晶光軸方
向で互いに向きが逆となるように配置された平行平板状
複屈折性物質が2個以上ある複数の複屈折性物質を含
み、かつ当該平行平板複屈折性物質の任意の2個の厚み
を各々Δa,−Δaだけ変化させてあり、この厚みの変
化に基づいて入射側と出射側との光線変位が生じている
ようにすることができる。
【0013】さらに、上記本発明の多心型光アイソレー
タにおいて、前記光アイソレータ本体を構成する複数の
平行平板状複屈折性物質の内の1個の厚みを−Δaだけ
変化させて設定されていると共に、当該光アイソレータ
本体が、厚さΔaでかつ前記厚みを−Δaだけ変化させ
て設定されている平行平板状複屈折性物質と同一の結晶
光軸方向で互いに向きが逆となるように配置された平行
平板状複屈折性物質を含み、この厚みの変化に基づいて
入射側と出射側との光線変位が生じているようにするこ
とができる。
【0014】また、前記同一直線上にある導波路対の位
置決め用および単一の光アイソレータ本体の位置決め用
としてシリコン部材に加工されたV溝あるいは凹溝を利
用する。
【0015】さらに、前記複数対の光導波路および前記
光アイソレータ本体は、前記基板に形成されたV溝ある
いは凹溝上に固着されているようにするのが好ましい。
【0016】また、前記複数対の光導波路が、光ファイ
バと250μm以下の外径を有するグレーデッドインデ
ックス型光ファイバレンズとを結合させたファイバコリ
メータとするのが好ましい。
【0017】
【作用】本発明の多心光アイソレータでは、複数対の光
導波路に対して単一の光アイソレータ本体が共有されて
いるため、光アイソレータ本体の材料コストが削減され
ている。
【0018】通常、光アイソレータ本体に入射した光
は、本体通過後には入射光とは同一直線上には無く、平
行変位した直線上に出射される。これは主に、複屈折性
物質による光線軌道の変位と、光アイソレータ本体の傾
斜による入射光の屈折によって起こる変位という2つの
変位から生じるものである。なお、光アイソレータ本体
を傾斜させるのは、光アイソレータ本体からの入射光の
反射を防ぐためである。本発明では、複屈折性に基づく
光線軌道の変位と傾斜等に基づく変位とが相殺されるよ
うにして、複数対の光導波路の入射方向および出射方向
が各々同一直線上になる構成とし、これにより部品位置
合わせの簡略化および光アイソレータの量産化を図って
いる。
【0019】光アイソレータ本体の前後で入射および出
射方向が同一直線上になる方法としては特開平4−30
7512号に述べられたもの、あるいは特開平4−26
4516号に述べられたものなどがある。すなわち、光
アイソレータ本体の傾斜による屈折に基づく変位量と光
アイソレータ本体中の複屈折性物質による光線軌道の変
位量とが相殺されるようにして調整する方法、あるいは
さらに光アイソレータ本体の構成中に付加的に複屈折性
結晶を挿入することにより光線軌道の変位量を調整する
方法等がある。
【0020】光アイソレータ本体および複数対の光導波
路の位置決め方法としてはシリコン部材などの基板にV
溝あるいは凹溝を加工してそれらの溝内に光アイソレー
タ本体あるいは光導波路を挿入して固定する方法が最も
簡便と考えられる。なお、シリコン部材が光コネクタに
適用されているように微細な溝加工性に優れているの
で、基板としてシリコン部材を用いるのが好ましい。
【0021】さらに、光導波路としては、通常、球レン
ズあるいはセルフォックレンズと光ファイバとを結合さ
せたファイバコリメータが用いられているが、本発明に
おいては、微小レンズでかつシリコン部材上のV溝への
取付けの容易さの点を考慮して、外径が250μm以下
であるグレーディッドインデックス型光ファイバレンズ
と光ファイバとを結合させたファイバコリメータが好適
である。
【0022】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例を
詳細に説明する。
【0023】図1に一実施例にかかる光アイソレータ構
成例を示す。図1に示すように、シリコン部材からなる
基板11には、直線状に2本のV溝12および13が加
工され、さらに、これらV溝12および13を交差する
ようにV溝12および13より深い凹溝14が加工され
ており、V溝12および13は凹溝14により切断され
た状態となっている。各V溝12および13には、グレ
ーデットインデックス型光ファイバレンズ15を光ファ
イバ16の先端に融着接続したファイバコリメータ17
が、それぞれ凹溝14を介して光ファイバレンズ15同
士が相対向するように2対固着されている。一方、凹溝
14には、光アイソレータ本体18が固着されている。
なお、図中、19は、シリコン部材からなるカバー板で
あり、凹溝14はカバー板19まで形成されている。な
お、ファラデー回転子を磁化するための磁石の図示は省
略する。
【0024】かかる構成の光アイソレータにおいては、
V溝12および13に対する凹溝14内の光アイソレー
タ本体18の傾斜に基づく入射側と出射側との光線変位
量と、光アイソレータ本体18内の複屈折性物質の複屈
折性に基づく光線変位量とを相殺するように、光アイソ
レータ本体18の構成を設計すると共に凹溝14の傾斜
量を所定の量に設定すればよい。
【0025】次に、さらに具体的な光アイソレータの実
施例を製造工程を示しながら説明する。
【0026】(実施例1)図2および図3には本実施例
の多心型光アイソレータの基板の平面図および側面図を
示す。図2および図3に示すように、まず、幅2mm、
長さ40mmのシリコン部材からなる基板11A上に、
0.4mm間隔で並列した2本のV溝12Aおよび13
Aを形成した。V溝12Aおよび13Aの開き角(V角
度)は90°であり、深さは、外径125μmの光ファ
イバが小さいクリアランスで挿入されるように約150
μmとした。さらに、基板11Aの中央付近には、前記
V溝12Aおよび13Aに対しておおよそ80°傾斜し
た状態で横切る凹溝14A114A4 を4本形成した。
各々の凹溝14A1 〜14A4 には複屈折性物質である
ルチル平板結晶、λ/2板、ファラデー回転子YIGお
よびルチル平板結晶がそれぞれ挿入されるようになって
いる。なお、ルチル平板結晶の厚みは700μm、λ/
2の厚みは91μm、YIGの厚みは380μmである
ので、各凹溝14A1 〜14A4 の幅はそれぞれ710
μm,100μm,390μmおよび710μmとし
た。
【0027】ここで、V溝12Aおよび13Aの方向と
凹溝14A1 〜14A4 の方向との傾斜角度を80°と
設定した理由は、入射光の屈折に基づく光線変位量とル
チル結晶の複屈折性に基づく光線変位量とが相殺し得る
ようにするためである。また、入射光がルチル結晶に有
効に照射されるために、凹溝14A1 〜14A4 は、V
溝12Aおよび13Aの深さより深く形成している。
【0028】光導波路としては外径125μm、Δn
0.7%、レンズ長800μmのグレーディッドインデ
ックス型光ファイバ(GIF)レンズと同じく外径12
5μmのシングルモード型光ファイバとを融着接続させ
て得られたファイバコリメータを用いた。かかる形状を
有するGIFレンズを用いることによってレンズ間距離
3mmでも1dB以下のコリメータ対向損失が得られ
る。なお、GIFレンズ端面には1.55μm光用のA
R(反射防止)コートを施している。
【0029】このようなファイバコリメータ4本をV溝
12Aおよび13Aに、そして、両面にARコートが施
されたルチル結晶、λ/2板およびYIGをそれぞれ凹
溝14A1 〜14A4 に挿入した。そして、凹溝14A
1 〜14A4 の側面より接着剤を塗布し、シリコン部材
からなる基板11Aとルチル結晶、λ/2板およびYI
Gとをそれぞれ接着固定した。次に、入射側のファイバ
コリメータを1.55μm光源、出射側のファイバコリ
メータを光センサに継ぎ、光アイソレータの損失をモニ
タできるようにし、損失値が最小になるようにコリメー
タ間の距離をV溝12Aおよび13A上で調整した。損
失値が最小となる位置で接着剤を用いてシリコン部材か
らなる基板11Aと各ファイバコリメータとをそれぞれ
接着固定した。さらに、これにYIGを磁化するための
磁石をセットして光アイソレータとした。
【0030】以上のように作製された2心型光アイソレ
ータの特性としては、順方向損失1.0dB、逆方向損
失40dBのものが得られた。
【0031】(実施例2)図4および図5にはさらに他
の実施例の多心型光アイソレータの基板の平面図および
側面図を示す。図4および図5に示すように、まず、幅
2mm、長さ40mmのシリコン部材からなる基板11
B上に、外径125μmの光ファイバ用のV溝12Bお
よび13Bと光アイソレータ本体を構成するルチル結
晶、λ/2板,YIGおよびルチル結晶用の凹溝14B
1 〜14B4 とを上述した実施例1と同様に形成した。
ここで、ルチル結晶の厚みは890μm、λ/2板の厚
みは90μmおよびYIGの厚みは380μmであるの
で、4本の凹溝14B1 〜14B4 の幅をそれぞれ90
0μm,100μm,390μmおよび900μmとし
てある。なお、V溝12Bおよび13Bと凹溝14B1
〜14B4 との交差角は同様に80°にした。これは、
同様に入射光の屈折に基づく光線変位量とルチル結晶の
複屈折性に基づく光線変位量とが相殺されるようにする
ためである。
【0032】光導波路としては、外径150μm、Δn
0.9%、レンズ長900μmのGIFレンズと外径1
25μmのシングルモード型光ファイバとを融着接続し
て得られたファイバコリメータを用いた。かかる形状を
有するGIFレンズを用いることによってレンズ間距離
3.5mmでも1dB以下のコリメータ対向損失が得ら
れる。なお、外径150μmのGIFレンズがV溝12
Bおよび13Bに沿って配置されるために、V溝12B
および13Bの凹溝14B1 および14B4 の近傍に
は、レンズ用凹み20を形成してある。
【0033】次に、上述した実施例1と同様に、両面に
ARコートが施されたルチル結晶、λ/2板およびYI
Gをそれぞれ凹溝14B1 〜14B4 に挿入した。そし
て、凹溝14B1 〜14B4 の側面より接着剤を塗布
し、シリコン部材からなる基板11Bとルチル結晶、λ
/2板およびYIGとをそれぞれ接着固定した。続い
て、入射側のファイバコリメータを1.55μm光源、
出射側のファイバコリメータを光センサに継いで、光ア
イソレータの損失をモニタできるようにし、損失値が最
小となるようにコリメータ間の距離をV溝12Bおよび
13B上で調整した。損失値が最小となる位置で接着剤
を用いてシリコン部材からなる基板11Bとファイバコ
リメータとを接着固定した。さらに、これにYIGを磁
化するための磁石をセットして光アイソレータとした。
【0034】以上のように作製された2心型光アイソレ
ータの特性は順方向損失1.0dB、逆方向損失40d
Bであった。
【0035】(実施例3)本実施例で基板上に装着する
光アイソレータ本体の構成を図6に示す。図6に示すよ
うに、この光アイソレータ本体は、第1のルチル平板結
晶21,第1のファラデー回転子22,第2のルチル平
板結晶23,第2のファラデー回転子24,第3のルチ
ル平板結晶25および第4のルチル平板結晶26から構
成される。ここで、ルチル平板結晶21,23,25お
よび26の厚みは、それぞれ300μm,850μm,
300μmおよび600μmであり、ファラデー回転子
22および24の厚みは、380μmである。すなわ
ち、ルチル平板結晶の通常の厚さaを600μm、Δa
を300μmとしたものであり、ルチル平板結晶21、
23、25および26の厚みは、図7に示すように、a
−Δa,21/2 a,Δaおよびaとなっている。
【0036】また、光導波路としては、外径150μ
m、Δn0.9%、レンズ長900μmのGIFレンズ
と外径125μmのシングルモード型光ファイバとを融
着接続して得られたファイバコリメータを用いた。
【0037】このような光アイソレータ本体の各構成要
素を装着する凹溝、およびファイバコリメータを装着す
るV溝を基板に形成する方法は、実施例1および2と同
様であるのでここでの説明を省略する。また、かかる基
板への光アイソレータ本体およびファイバコリメータの
装着、さらにYIGを磁化するための磁石のセットも実
施例1および2と同様に行うことができる。なお、凹溝
とV溝との交差角θは88゜に設定した。
【0038】本実施例の光アイソレータも実施例1およ
び2と同様なアイソレータ特性を得ることができる。ま
た、本実施例では、光アイソレータ本体の各ルチル平板
結晶21,23,25および26の厚みを上述したとお
り(図7参照)設定してあるので、この厚みの変化の基
づいても光線変位が生じ、したがって、光アイソレータ
本体の複屈折性に基づく光線変位を相殺するための傾斜
を小さくすることができる。なお、図7には、本実施例
の光アイソレータ本体の順方向および逆方向の光線の伝
搬状態を光線の入射側から見て示したものである。
【0039】(実施例4)本実施例で基板上に装着する
光アイソレータ本体の構成を図8に示す。図8に示すよ
うに、この光アイソレータ本体は、第1のルチル平板結
晶31,第1のファラデー回転子32,第2のルチル平
板結晶33,第2のファラデー回転子34,第3のルチ
ル平板結晶35,第3のファラデー回転子37および第
4のルチル平板結晶37から構成される。ここで、ルチ
ル平板結晶31、33、35および37の厚みは、図8
に示すように、a+Δa,21/2 a,a−Δaおよび2
1/2aとなっている。このように本実施例では、光アイ
ソレータ本体の各ルチル平板結晶31,33,35およ
び37の厚みを上述したとおり(図8参照)設定してあ
るので、この厚みの変化の基づいても光線変位が生じ、
したがって、光アイソレータ本体の複屈折性に基づく光
線変位を相殺するための傾斜を小さくすることができ
る。なお、図8には、本実施例の光アイソレータ本体の
順方向および逆方向の光線の伝搬状態を光線の入射側か
ら見て示したものである。
【0040】このような光アイソレータ本体の各構成要
素を装着する凹溝、およびファイバコリメータを装着す
るV溝を基板に形成する方法は、実施例1および2と同
様であるのでここでの説明を省略する。また、かかる基
板への光アイソレータ本体およびファイバコリメータの
装着、さらにYIGを磁化するための磁石のセットも実
施例1および2と同様に行うことができる。そして、か
かる実施例の光アイソレータにおいても、実施例1およ
び2と同様なアイソレータ特性を得ることができる。
【0041】以上説明した実施例で本発明の具体例を説
明したが、本発明の内容は光ファイバの心数および光ア
イソレータ本体の構成が実施例以外のもの(例えば4心
の光ファイバであってもよく、また、光アイソレータが
2段のYIGを用いているものであってもよい)にも適
用され得ることは言うまでもない。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
複数心の光ファイバに対して単一のアイソレータ本体を
用いて、かつ簡単な位置合わせで良好なアイソレーショ
ン作用をもたすことができる。また、複数心の光導波路
を有する光アイソレータを、材料コストおよび加工・組
立てコストを共に大幅に低減して作製することができ
る。
【0043】さらに、本発明によれば、多心型光アイソ
レータの大幅な小型化を図ることができ、特にGIFレ
ンズを用いるとレンズ自体も小型であるため、全体の寸
法が従来の光アイソレータと比較して大幅に小型化され
る。したがって、複数の光アイソレータが要求される光
通信モジュール、例えば光ファイバ増幅器などに適用す
れば効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる光アイソレータの構
成を示す斜視図である。
【図2】実施例1の光アイソレータの基板を示す平面図
である。
【図3】実施例1の光アイソレータの基板を示す側面図
である。
【図4】実施例2の光アイソレータの基板を示す平面図
である。
【図5】実施例2の光アイソレータの基板を示す平面図
である。
【図6】実施例3の光アイソレータの光アイソレータ本
体の構成を示す説明図である。
【図7】実施例3の光アイソレータ本体光線の伝搬状態
を示す概念図である。
【図8】実施例4の光アイソレータ本体光線の伝搬状態
を示す概念図である。
【図9】従来技術に係る光アイソレータ本体の一例を示
す構成図である。
【符号の説明】
11,11A 基板(シリコン部材) 12,12A,12B,13,13A,13B V溝 14,14A1 〜14A4 ,14B1 〜14B4 凹溝 15 グレーデットインデックス型光ファイバレンズ 16 光ファイバ 17 ファイバコリメータ 18 光アイソレータ本体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 真二 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 (72)発明者 油井 大 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 (72)発明者 向後 隆司 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、偏光ビームスプリッタ、ファ
    ラデー回転子および該ファラデー回転子を具備する光ア
    イソレータ本体と、この光アイソレータ本体の両側に配
    置された複数対の光導波路とを固着してなる光アイソレ
    ータにおいて、前記複数対の光導波路の入射側と出射側
    とが直線となるように配置される一方、前記光アイソレ
    ータ本体は、その複屈折性に基づく光線変位が前記基板
    表面に沿って生じるように配置されていると共に、前記
    光導波路に対して前記基板表面の面方向にて傾斜するよ
    うに配置され、かつ前記偏光ビームスプリッタの厚みお
    よび傾斜量に基づく光線変位量と前記複屈折性に基づく
    光線変位量とが相殺されるように当該偏光ビームスプリ
    ッタの厚みおよび傾斜量が設定されていることを特徴と
    する多心型光アイソレータ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の多心型光アイソレータに
    おいて、前記光アイソレータ本体が、同一の結晶光軸方
    向で互いに向きが逆となるように配置された平行平板状
    複屈折性物質が2個以上ある複数の複屈折性物質を含
    み、かつ当該平行平板複屈折性物質の任意の2個の厚み
    を各々Δa,−Δaだけ変化させてあり、この厚みの変
    化に基づいて入射側と出射側との光線変位が生じている
    ことを特徴とする多心型光アイソレータ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の多心型光アイソレータに
    おいて、前記光アイソレータ本体を構成する複数の平行
    平板状複屈折性物質の内の1個の厚みを−Δaだけ変化
    させて設定されていると共に、当該光アイソレータ本体
    が、厚さΔaでかつ前記厚みを−Δaだけ変化させて設
    定されている平行平板状複屈折性物質と同一の結晶光軸
    方向で互いに向きが逆となるように配置された平行平板
    状複屈折性物質を含み、この厚みの変化に基づいて入射
    側と出射側との光線変位が生じていることを特徴とする
    多心型光アイソレータ。
  4. 【請求項4】 請求項1,2または3記載の多心型光ア
    イソレータにおいて、前記複数対の光導波路および前記
    光アイソレータ本体が、前記基板に形成されたV溝ある
    いは凹溝上に固着されていることを特徴とする多心型光
    アイソレータ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れかに記載の多心型光
    アイソレータにおいて、前記複数対の光導波路が、光フ
    ァイバと250μm以下の外径を有するグレーデッドイ
    ンデックス型光ファイバレンズとを結合させたファイバ
    コリメータであることを特徴とする多心型光アイソレー
    タ。
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Cited By (4)

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