JPH06270274A - 液晶樹脂複合体の成形装置 - Google Patents

液晶樹脂複合体の成形装置

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JPH06270274A
JPH06270274A JP5060099A JP6009993A JPH06270274A JP H06270274 A JPH06270274 A JP H06270274A JP 5060099 A JP5060099 A JP 5060099A JP 6009993 A JP6009993 A JP 6009993A JP H06270274 A JPH06270274 A JP H06270274A
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JP
Japan
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liquid crystal
strand
mandrel
folded
folding
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Pending
Application number
JP5060099A
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English (en)
Inventor
Sukeyuki Matsuda
祐之 松田
Masayasu Nishihara
雅泰 西原
Kazuhisa Fuji
和久 藤
Kenji Moriwaki
健二 森脇
Masatoshi Shinomori
正利 篠森
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液晶樹脂複合体のストランドを用いてフィラ
メントワインディングを行うに際して、ストランドの折
り返し部での破断を有効に防止する。 【構成】 液晶樹脂複合体のストランドSをマンドレル
6の外周側に巻き付けた後に、ストランドを、そのマト
リックス樹脂の最低成形可能温度以上で、かつ、液晶樹
脂の液晶転移温度未満の温度範囲内に加熱するようにし
た液晶樹脂複合体の成形装置であって、上記マンドレル
の端部近傍には、上記ストランドを巻き付ける際に該ス
トランドの折り返しが行なわれる折り返し部として折り
返しピン群10が立設されており、該折り返し部のに
は、上記ストランドの折り返しに伴う折れを抑制する折
れ抑制手段として、マンドレルの折り返し部を他部より
も高温に加熱する部分加熱ヒータ15からの熱風が吹き
付けられることを特徴としたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、液晶樹脂複合体の成
形装置、特に、液晶樹脂複合体でなるストランドを用い
て、所謂フィラメントワインディング法により成形を行
う成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、繊維強化樹脂材料を用いて成形を
行う成形方法として、繊維強化材に樹脂を含浸させたス
トランド状の成形用素材を、回転しているマンドレルの
外周側に規則正しく幾層にも巻き付けて所定厚さの成形
体を形成した後、上記ストランドに含浸した樹脂を硬化
させてマンドレルを抜脱することにより、中空筒状の成
形品を得るようにした、所謂、フィラメントワインディ
ング法は一般に良く知られている。このフィラメントワ
インディング法によれば、比強度(強度/密度)が高く力
学的特性の優れた中空円筒状の繊維強化樹脂製成形品を
得ることができ、また、このような樹脂成形品を高い効
率で大量生産することが可能になる。
【0003】ところで、近年、繊維強化樹脂材料の強化
繊維として熱可塑性の液晶樹脂を用いることが提案され
ている。例えば、特開昭62−116666号公報で
は、熱可塑性液晶樹脂を強化繊維とした液晶樹脂複合体
を繊維状に成形するようにしたものが開示されている。
このように強化繊維として熱可塑性液晶樹脂を採用した
場合、使用済みで廃棄された樹脂成形品をリサイクルす
る際に、樹脂成形品の粉砕に伴って強化繊維としての熱
可塑性液晶樹脂繊維が切断されても、液晶樹脂の液晶転
移温度以上の温度に加熱して材料調製を行うことによ
り、強化材としての液晶樹脂の繊維化状態を容易に再現
でき、従来、ガラス繊維やカーボン繊維等の繊維強化樹
脂成形品では一般に困難であった、再び同等の物性を有
する素材に再生し得るリサイクル性の大幅な向上を達成
することが可能となる。
【0004】ところで、上記フィラメントワインディン
グ法でストランドをマンドレル外周側に巻き付ける場
合、マンドレル端部もしくはその近傍まで巻き付けられ
たストランドはこの部分で折り返され、この折り返し部
からマンドレル長手方向について逆方向に向かって巻き
付けられて行く。そして、マンドレル長手方向について
このような往復動作が繰り返して行なわれることによ
り、ストランドがマンドレルの外周側に積層して巻き付
けられる。上記のようなストランドの折り返しが行なわ
れる折り返し部の具体的な構造として、例えば、特開昭
59−109315号公報あるいは実開平3−1186
27号公報では、マンドレル端部もしくはその近傍にラ
ジアル方向へ延びる折り返しピンを立設し、このピンの
外周部に掛け回しながらストランドを折り返すようにし
たものが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
な熱可塑性液晶樹脂を強化繊維とした液晶樹脂複合体で
なるストランドを用いてフィラメントワインディングを
行う場合、強化繊維を熱可塑性液晶樹脂としたことによ
り、従来、例えばガラス繊維あるいはカーボン繊維など
他の繊維材を強化繊維とした場合に比べて、上記折り返
し部でのストランドの破断が生じ易くなるという問題が
あった。
【0006】すなわち、熱可塑性液晶樹脂の場合、液晶
樹脂の繊維化状態を維持し一定以上の力学的特性を得る
ためには、ストランドを押出成形する際に、所定値以上
の剪断速度を作用させるとともに、所定以上の延伸比で
延伸させる必要がある関係上、ガラス繊維やカーボン繊
維など他の繊維強化材に比べて、所定の物性を備えた繊
維化状態とした場合に線径の太いものを得ることが難し
く、従って、一般に、繊維が破断あるいは折損し易いも
のとなる。また、上記液晶樹脂複合体でなるストランド
どうしを互いに溶着させるためには、ストランドを、そ
のマトリックス樹脂の最低成形可能温度以上で、かつ、
上記液晶樹脂の液晶転移温度未満の温度範囲(所謂、モ
ールドウインドウ)内に加熱して、マトリックス樹脂を
溶融させる必要があるが、液晶繊維は、このマトリック
ス樹脂の溶融温度まで加熱されると、その引張強さが低
下し、ストランドの破断を招き易くなる。従って、スト
ランドをマンドレルに巻き付けた後に、上記モールドウ
インドウ内の温度への加熱を行うようにすることが考え
られるが、特に、このような場合には、マンドレルへの
巻き付け時におけるストランドの弾性が低いので、とり
わけ、曲げ半径(R)が小さくなる上記折り返し部におい
て、液晶繊維の折損に伴うストランドの破断が生じ易く
なるのである。
【0007】そこで、この発明は、液晶樹脂複合体のス
トランドを用いてフィラメントワインディングを行うに
際して、ストランドの折り返し部での破断を有効に防止
することができる液晶樹脂複合体の成形装置を提供する
ことを目的としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため、本願の第1の
発明に係る液晶樹脂複合体の成形装置は、熱可塑性マト
リックス樹脂中に該マトリックス樹脂の最低成形可能温
度よりも高い液晶転移温度を有する熱可塑性液晶樹脂が
繊維状態で存在してなる液晶樹脂複合体のストランドを
供給するストランド供給手段と、該供給手段から供給さ
れたストランドが外周側に巻き付けられるマンドレル
と、該マンドレルへの巻き付け時にストランドの位置決
めを行う位置決め手段と、上記ストランドを、上記マン
ドレルへの巻き付け後に、上記マトリックス樹脂の最低
成形可能温度以上で、かつ、上記液晶樹脂の液晶転移温
度未満の温度範囲内に加熱する加熱手段とを備えてなる
液晶樹脂複合体の成形装置であって、上記マンドレルに
は、上記ストランドを巻き付ける際に該ストランドの折
り返しが行なわれる折り返し部が形成されており、該折
り返し部には、上記ストランドの折り返しに伴う折れを
抑制する折れ抑制手段が設けられていることを特徴とし
たものである。
【0009】また、本願の第2の発明は、上記第1の発
明に係る液晶樹脂複合体の成形装置において、上記折れ
抑制手段は、上記マンドレルの折り返し部を他部よりも
高温に加熱する部分加熱手段であることを特徴としたも
のである。
【0010】更に、本願の第3の発明は、上記第1の発
明に係る液晶樹脂複合体の成形装置において、上記折り
返し部が折り返しピンで構成され、該折り返しピンは、
基部に比べて先端側が小径に設定されたテーパ状に形成
されていることを特徴としたものである。
【0011】また、更に、本願の第4の発明は、上記第
1の発明に係る液晶樹脂複合体の成形装置において、上
記折り返し部が複数列の折り返しピン群で構成され、該
折り返しピン群の各列は、マンドレル端部に近いものほ
どピン高さが高くなるように設定されていることを特徴
としたものである。
【0012】
【発明の効果】本願の第1の発明によれば、マンドレル
の折り返し部に上記折れ抑制手段を設けたので、ストラ
ンドの折り返しに伴う折れを抑制することができ、熱可
塑性液晶樹脂を強化繊維とするストランドを用いた場合
でも、上記折り返し部におけるストランドの破断を有効
に防止することができる。
【0013】また、本願の第2の発明によれば、基本的
に上記第1の発明と同様の効果を奏することができる。
特に、折れ抑制手段として、具体的には上記部分加熱手
段を設けたので、マンドレルの折り返し部を他部に比べ
て高温に加熱し、この折り返し部で折り返されるストラ
ンド部分の剛性を低下させることができる。すなわち、
ストランドは、上記折り返し部に対応する部分の弾性が
高められることとなり、この部分で折れにくくなる。
【0014】更に、本願の第3の発明によれば、基本的
には、上記第1の発明と同様の効果を奏することができ
る。特に、上記折り返し部を、具体的には折り返しピン
で構成し、該折り返しピンの形状を、基部に比べて先端
側が小径に設定されたテーパ状としたので、折り返しピ
ンの基部の外径をできるだけ(つまり、隣合うピンどう
しが互いに干渉しない範囲ないで)大きく設定しても、
ピン先端側では、ストランドの掛け回し作業に支障を来
さない程度に、隣合うピンどうしの間隔を確保するよう
に設定できる。すなわち、上記折り返しピンの基部を極
力大径に設定し、この基部にストランドを掛け回すこと
により、折り返し部での曲げR(半径)が大きくなり、ス
トランドの折れが抑制される。しかも、この場合におい
て、ストランドを折り返しピンに掛け回す際の作業性を
確保することができる。
【0015】また、更に、本願の第4の発明によれば、
基本的には、上記第1の発明と同様の効果を奏すること
ができる。特に、上記折り返し部を、複数列の折り返し
ピン群で構成したので、折り返しピンを複数列に分けて
立設したことにより、一列当たりのピンの本数を少なく
し、隣合うピンどうしの間隔をストランドの掛け回しに
支障を来さない程度に確保しつつ、各折り返しピンの外
径をより大きく設定することができる。すなわち、折り
返し部でのストランドの曲げR(半径)をより大きくして
その折れを抑制することができる。また、この場合にお
いて、折り返しピン群の各列のピン高さを、マンドレル
端部に近いものほど高くなるように設定したので、スト
ランドを掛け回して折り返す際に、マンドレル端部から
最も遠い列のピン群(つまり、ピン高さが最も低いピン
群)に掛け回した後、順次、マンドレル端部に近い列の
ピン群(つまり、ピン高さが高いピン群)に掛け回すよう
にすることにより、折り返しピンを複数列に分けて立設
したことによるストランド掛け回し時の作業性の低下を
防止することができる。
【0016】
【実施例】以下、この発明の実施例を、添付図面に基づ
いて詳細に説明する。まず、本発明の第1実施例につい
て説明する。図1は、本実施例に係る液晶樹脂複合体の
ストランド状成形素材を用いてフィラメントワインディ
ング法で成形を行うための成形装置の全体構成を概略的
に表す説明図である。この図に示すように、上記成形装
置1は、液晶樹脂複合体をストランド状に押し出す押出
機2と、押し出されたストランドSを冷却する冷却槽3
と、押し出されたストランドSを延伸させつつ下流側に
引き出す一対の延伸ロール4と、該延伸ロール4,4で
引き出されたストランドSが外周側に巻き付けられるマ
ンドレル6と、ストランドSのマンドレル6への巻き付
け時の位置決めを行うデリバリアイ5とを備えている。
尚、具体的には図示しなかったが、上記成形装置1に
は、上記各構成要素の作動を総合的に制御するために、
例えばマイクロコンピュータを主要部として構成された
コントロールユニットが設けられている。
【0017】上記押出機2は、液晶樹脂複合体のストラ
ンドSを、マンドレル6側に供給する供給手段であり、
円筒状の本体部11と、該本体部11の先端に固定され
たノズルヘッド12と、上記本体部11内に収納された
回転スクリュー13とを備えている。そして、より好ま
しくは所定長さに揃えられた繊維状の熱可塑性液晶樹脂
(液晶繊維)と、該液晶樹脂の液晶転移温度よりも低い最
低成形可能温度(結晶性のものにあっては融点)を有する
熱可塑性マトリックス樹脂のみを含有するペレットとを
ホッパ14から投入し、上記回転スクリュー13を所定
の回転数で駆動させることにより、投入された熱可塑性
マトリックス樹脂のペレットが可塑化溶融され、このマ
トリックス樹脂中に上記液晶繊維が配向したストランド
状の液晶樹脂複合体がノズルヘッド12から押し出され
るようになっている。
【0018】本実施例では、上記熱可塑性液晶樹脂およ
び熱可塑性マトリックス樹脂として、例えば、以下のも
のを用いた。 ・熱可塑性液晶樹脂 − 材質名 : 芳香族ポリエステル樹脂 − 商品名 : ベクトラA950(ポリプラスチックス株
式会社製) − 液晶転移温度 : 280℃ ・熱可塑性マトリックス樹脂 − 材質名 : オレフィン樹脂 − 商品名 : ノーブレンD501(住友化学工業株式会
社製) − 融点 : 約155℃ (通常成形温度200℃)
【0019】尚、上記押出機2でストランドSを押し出
す際の成形用素材としては、上記のようにマトリックス
樹脂のペレットと液晶繊維とを分けてホッパ14に投入
する代わりに、両者で形成された液晶樹脂複合体のペレ
ットを予め調製しておき、このペレットをホッパ14か
ら押出機2に供給するようにしても良い。また、ストラ
ンド供給手段は、上記のような押出機1に限定されるも
のではなく、例えば、押出機で押し出されたストランド
を所謂ボビンに巻き取っておき、このボビンから上記マ
ンドレル6側に供給するようにしても良い。
【0020】上記押出機2から押し出されたストランド
Sは、延伸ロール4,4の作用によって所定の延伸比と
なるまで延伸された後、冷却槽3で冷却され、上記延伸
ロール4,4によって下流側(マンドレル6側)に引き出
される。そして、上記デリバリアイ5によって位置決め
されながらマンドレル6の外周側に規則正しく巻き付け
られる。そして、この巻き付け後に、図示しないヒータ
により、マンドレル6に巻き付けられたストランドS
が、熱可塑性マトリックス樹脂の最低成形可能温度以上
で、かつ熱可塑性液晶樹脂の液晶転移温度未満の温度範
囲(所謂モールドウインドウ)内の所定温度に加熱され、
ストランドSどうしが互いに溶着されるようになってい
る。
【0021】本実施例では、マンドレル6への巻き付け
時におけるストランドSの引張強さの低下を回避するた
めに、ストランドSのモールドウインドウ内への加熱
は、上述したように、マンドレル6に巻き付けた後に行
なわれる。尚、上記デリバリアイ5と延伸ロール4,4
との間には、具体的には図示しなかったが、マンドレル
6への巻き付け時におけるストランドSの張力を調整す
るためのテンションコントローラが通常設けられる。
【0022】上記マンドレル6は、駆動装置(不図示)に
よって回転駆動されており、ストランドSはこの回転中
のマンドレル6に対してその外周側に巻き付けられる。
また、上記マンドレル6の両端近傍には、図2から良く
分かるように、該端部近傍でのストランドSの折り返し
を行わせるための折り返しピン10,…,10がマンドレ
ル6のラジアル方向に多数立設されている。そして、上
記マンドレル6の一端の近傍まで巻き付けられたストラ
ンドSは、上記折り返しピン10,…,10のうちの一つ
に掛け回された後、折り返され、マンドレル6の長手方
向について逆方向に向かって巻き付けられて行く。マン
ドレル6の長手方向について、このような往復動作が繰
り返して行なわれることにより、ストランドSがマンド
レル6の外周側に規則正しく積層して巻き付けられるよ
うになっている。
【0023】本実施例では、ストランドSをマンドレル
6に巻き付ける際に、上記折り返しピン10,…,10で
のストランドSの折れを抑制する折れ抑制手段として、
図3に示すように、マンドレル6の折り返しピン10,
…,10が立設された部分を、他の部分よりも高温に加
熱する部分加熱ヒータ15が設けられている。該部分加
熱ヒータ15は、マンドレル6の両端近傍の折り返しピ
ン10,…,10の立設部分に対向する位置に開口する吹
き出し口16a,16aを備えたダクト16と、ヒータコ
ア18及びファン19を備えた本体部17とで構成さ
れ、上記マンドレル6の両端近傍の折り返しピン10,
…,10の立設部分に、所定温度の熱風を吹き付けるこ
とにより、該部分を他のマンドレル部分に比べて高温に
加熱することができるようになっている。
【0024】このように、上記部分加熱ヒータ15を設
けることにより、マンドレル6の折り返しピン10,…,
10が立設された部分を他の部分に比べて高温に加熱
し、この折り返しピン10,…,10で折り返されるスト
ランド部分の剛性を低下させることができる。換言すれ
ば、ストランドSは、上記各折り返しピン10に対応す
る部分の弾性が高められることとなり、この部分で折れ
にくくなる。すなわち、ストランドSの折り返しに伴う
折れを抑制することができ、フィラメントワインディン
グの成形用素材として上記熱可塑性液晶樹脂を強化繊維
とするストランドSを用いた場合でも、上記折り返し部
(ピン10)におけるストランドSの破断を有効に防止す
ることができるのである。
【0025】上記折り返しピン10,…,10が立設され
たマンドレル6の両端近傍を加熱する部分加熱手段の他
の形式のものとしては、例えば、図4に示すように、流
体状の熱媒(例えば加熱オイルや温水など)を用いたもの
が考えられる。この部分加熱装置20は、マンドレル2
6の端部の側方に配置された温調部21から循環管路2
2を延ばし、この管路22をを、同図において破線で示
すように、ロータリカプラ23,軸受ユニット24およ
びマンドレル支軸26sを順次介して、マンドレル26
の端部近傍において折り返しピン29,…,29をラジア
ル方向に立設させるピンリング26Pの内部まで導くよ
うにしたものである。尚、マンドレル26の両端部から
延設された上記マンドレル支軸26s,26sのいずれか
一方の側方には、伝動ベルト27を介してマンドレル2
6を回転駆動するモータ28が配置されている。上記部
分加熱装置20は、マンドレル26の両端側についてそ
れぞれ設けられており、各循環管路22に熱媒を通すこ
とにより、この熱媒を上記温調部21で加熱して所定温
度に保った状態で循環させ、マンドレル26の両端部の
各ピンリング26Pを加熱することができる。
【0026】尚、マンドレル端部の近傍に折り返しピン
を設ける場合、例えば図5に示すように、折り返しピン
30,…,30を複数列に分けて立設し、ストランドSを
マンドレル36の端部側で折り返す際には、端部に最も
近い列31の折り返しピン30,…,30のうちの隣合う
2本にまたがって掛け回した後、更に、その内側の列3
2の折り返しピン30に掛け回して折り返すことによ
り、ストランドSの折り返しに伴う曲げ角度を小さくで
き、折り返しピン30での折れを抑制することができ
る。
【0027】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。本実施例では、図6および図7に示すように、マン
ドレル41のピンリング42の外周部に立設された各折
り返しピン40は、基部に比べて先端側が小径に設定さ
れたテーパ状に形成されている。折り返しピン40,…,
40をこのようなテーパ状に形成することにより、各折
り返しピン40の基部の外径をできるだけ(つまり、隣
合うピンどうしが互いに干渉しない範囲ないで)大きく
設定しても、ピン先端側では、ストランドSの掛け回し
作業に支障を来さない程度に、隣合うピンどうしの間隔
を確保するように設定できる。すなわち、上記各折り返
しピン40の基部を極力大径に設定し、この基部にスト
ランドSを掛け回すことにより、折り返し部での曲げR
(半径)が大きくなり、ストランドSの折れが抑制され
る。しかも、この場合において、ストランドSを折り返
しピン40に掛け回す際の作業性を確保することができ
るのである。
【0028】尚、例えば図8に示すように、ピンリング
47をマンドレル46よりも大径に形成し、このピンリ
ング47の外周部に折り返しピン45,…,45を設ける
ことにより、各ピン45どうしの間隔をより一層大きく
確保できるので、各折り返しピン45の基部をより大径
に設定でき、また、ストランドSを掛け回す際の作業性
をより良好に確保することができる。
【0029】次に、本発明の第3実施例について説明す
る。本実施例では、図9および図10に示すように、マ
ンドレル51の端部近傍には、高さの異なる複数種類
(本実施例では3種類)の折り返しピン52,53,54
が、マンドレル51の端部に近いものほどピン高さが高
くなるように、各種類別に列を分けて立設されている。
そして、ストランドSをマンドレル51の端部近傍で折
り返す際には、図11に示すように、まず、マンドレル
端部から最も遠い(つまり、最もピン高さが低い)ピン群
54に掛け回して折り返し第1層目S1を形成した後、
次に、隣の列のピン群53に掛け回して折り返すことに
より第2層目S2を形成する。そして、最後に、マンド
レル端部に最も近い(つまり、最もピン高さが高い)ピン
群52に掛け回して折り返すことにより第3層目S3
形成されるようになっている。
【0030】本実施例では、上記ストランドSの折り返
しが行なわれる折り返し部を、複数列の折り返しピン群
52,53,54で構成したので、折り返しピンを複数列
に分けて立設したことにより、一列当たりのピンの本数
を少なくし、隣合うピンどうしの間隔をストランドの掛
け回しに支障を来さない程度に確保しつつ、各折り返し
ピンの外径をより大きく設定することができる。すなわ
ち、折り返し部でのストランドSの曲げR(半径)をより
大きくしてその折れを抑制することができるのである。
また、この場合において、折り返しピン群52,53,5
4の各列のピン高さを、マンドレル端部に近いものほど
高くなるように設定したので、上述したように、ストラ
ンドSを掛け回して折り返す際に、マンドレル端部から
最も遠い列のピン群54(つまり、ピン高さが最も低い
ピン群)に掛け回した後、順次、マンドレル端部に近い
列のピン群(つまり、ピン高さが高いピン群)に掛け回す
ようにすることにより、折り返しピンを複数列に分けて
立設したことによるストランド掛け回し時の作業性の低
下を防止することができる。
【0031】尚、例えば図12および図13に示すよう
に、各折り返しピン群62,63を立設させるためのピ
ンリングを、外側ピンリング64と内側ピンリング65
とに分割された分割構造とし、上記外側ピンリング64
を、マンドレル61の端部から延設された支軸61sに
沿ってスライドできるように構成することにより、スト
ランドSを折り返す際の作業性をより高めることができ
る。すなわち、ストランドSを内側ピンリング65の外
周部に立設された折り返しピン群63に掛け回して折り
返す際には、外側ピンリング64を外側にスライドさせ
て、ピンリングどうしの間隔をより大きく保つことによ
り、ストランドSの掛け回し作業が容易に行えるように
なる。その後、外側ピンリング64上のピン群62への
掛け回しを行う際には、該外側ピンリング64は、内側
ピンリング65に当接するまで内側へスライドさせられ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係る成形装置の全体構
成を概略的に示す説明図である。
【図2】 上記第1実施例に係るマンドレルの斜視図で
ある。
【図3】 上記第1実施例に係るマンドレルおよび部分
加熱ヒータ正面説明図である。
【図4】 上記第1実施例の変形例に係るマンドレルお
よび部分加熱装置の正面説明図である。
【図5】 上記第1実施例の他の変形例に係るマンドレ
ルの端部および折り返しピン群を示す斜視図である。
【図6】 本発明の第2実施例に係るマンドレルの端部
および折り返しピン群を示す正面説明図である。
【図7】 上記第2実施例に係るマンドレルの端部およ
び折り返しピン群を示す側面説明図である。
【図8】 上記第2実施例の変形例に係るマンドレルの
端部および折り返しピン群を示す正面説明図である。
【図9】 本発明の第3実施例に係るマンドレルの端部
および折り返しピン群を示す正面説明図である。
【図10】 上記第3実施例に係るマンドレルの端部お
よび折り返しピン群を示す側面説明図である。
【図11】 上記第3実施例に係る折り返しピン群での
ストランドの折り返し状態を説明する断面説明図であ
る。
【図12】 上記第3実施例の変形例に係るマンドレル
の端部および折り返しピン群を示す正面説明図である。
【図13】 上記第3実施例の変形例に係るマンドレル
の端部および折り返しピン群を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…成形装置 2…押出機 5…デリバリアイ 6,26,36,41,46,51,61…マンドレル 10,29,30,40,45,52,53,54,62,63
…折り返しピン 15…部分加熱ヒータ 20…部分加熱装置 S…ストランド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森脇 健二 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 篠森 正利 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性マトリックス樹脂中に該マトリ
    ックス樹脂の最低成形可能温度よりも高い液晶転移温度
    を有する熱可塑性液晶樹脂が繊維状態で存在してなる液
    晶樹脂複合体のストランドを供給するストランド供給手
    段と、該供給手段から供給されたストランドが外周側に
    巻き付けられるマンドレルと、該マンドレルへの巻き付
    け時にストランドの位置決めを行う位置決め手段と、上
    記ストランドを、上記マンドレルへの巻き付け後に、上
    記マトリックス樹脂の最低成形可能温度以上で、かつ、
    上記液晶樹脂の液晶転移温度未満の温度範囲内に加熱す
    る加熱手段とを備えてなる液晶樹脂複合体の成形装置で
    あって、 上記マンドレルには、上記ストランドを巻き付ける際に
    該ストランドの折り返しが行なわれる折り返し部が形成
    されており、該折り返し部には、上記ストランドの折り
    返しに伴う折れを抑制する折れ抑制手段が設けられてい
    ることを特徴とする液晶樹脂複合体の成形装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された液晶樹脂複合体の
    成形装置において、上記折れ抑制手段は、上記マンドレ
    ルの折り返し部を他部よりも高温に加熱する部分加熱手
    段であることを特徴とする液晶樹脂複合体の成形装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載された液晶樹脂複合体の
    成形装置において、上記折り返し部が折り返しピンで構
    成され、該折り返しピンは、基部に比べて先端側が小径
    に設定されたテーパ状に形成されていることを特徴とす
    る液晶樹脂複合体の成形装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載された液晶樹脂複合体の
    成形装置において、上記折り返し部が複数列の折り返し
    ピン群で構成され、該折り返しピン群の各列は、マンド
    レル端部に近いものほどピン高さが高くなるように設定
    されていることを特徴とする液晶樹脂複合体の成形装
    置。
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