JPH0626887U - 容器兼用注射器用の耐圧ホルダー - Google Patents

容器兼用注射器用の耐圧ホルダー

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JPH0626887U
JPH0626887U JP7075292U JP7075292U JPH0626887U JP H0626887 U JPH0626887 U JP H0626887U JP 7075292 U JP7075292 U JP 7075292U JP 7075292 U JP7075292 U JP 7075292U JP H0626887 U JPH0626887 U JP H0626887U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 容器兼用注射器のガラスカートリッジ内に高
圧注入薬剤を予め無菌状態で密閉して容器兼用注射器を
高圧注入注射器として使用可能にするための、容器兼用
注射器用の耐圧ホルダーを提供する。 【構成】 容器兼用注射器用のガラスカートリッジ12
が一方の端部17から密嵌させられる合成樹脂製で有底
筒状の針基部101と、ガラスカートリッジ12が他方
の端部18から密嵌させられる合成樹脂製で筒状のフィ
ンガーグリップ部102とを連結手段131,145で
連結させる。針基部101のキャップ取付部113に貫
通孔を設ける。貫通孔から放射状に走るバイパス溝を、
底部121の内壁面から内室部112における内周壁面
の軸方向に連続して凹設する。内室部112における内
室122の軸方向の長さLをゴム栓13の厚さMより長
くする。フィンガーグリップ部102の外周壁面に鍔部
142を突設する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、所定量の薬液をガラスカートリッジ内に予め無菌状態で密閉するこ とが可能な容器兼用注射器を、血管造影剤等の高圧注入薬剤を注射するための高 圧注入注射器として使用可能にするための、容器兼用注射器用の耐圧ホルダーに 関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図8に示されている従来の高圧注入注射器1は、シリンジ2が肉厚の合成樹脂 製であり、血管造影剤等の高圧注入薬剤を予めシリンジ2内に充填しておくと該 薬剤にシリンジ2から化学物質が溶出する危険性がある。このため、従来の高圧 注入注射器1では、高圧注入薬剤を予めシリンジ2内に充填しておくことができ ず、注射時に医療現場においてシリンジ2内に充填しなければならない。
【0003】 従って、従来の高圧注入注射器1には、医療現場における高圧注入薬剤のシリ ンジ2内への充填時に該薬剤が空気中の細菌等で汚染される危険性がある、とい う問題がある。また、血管造影剤等の高圧注入薬剤は一般的に粘性が高いため、 注射に先立つ充填作業において、シリンジ2の貫通孔3から高圧注入薬剤をシリ ンジ2内に吸い上げる場合には時間がかかるという問題もあり、プランジャー4 及びプランジャーロッド5(一部図示省略)をシリンジ2内から抜き取って、シ リンジ2内に高圧注入薬剤を充填する場合には、その作業が煩雑であると共に、 該作業時に高圧注入薬剤が空気中の細菌等で汚染される危険性が大きく、かつ、 該作業時に高圧注入薬剤の飛沫が作業者に付着するという問題もある。なお、図 9の符号6は、高圧注入注射器1の使用時までシリンジ2内の無菌性を保持する ためのキャップを示している。
【0004】 ところで、特公昭62−58745号公報等で公知である容器兼用注射器では 、その一例が図10に示されるように、ガラスカートリッジ12の一方の端部1 3が合成樹脂製の針基15に密嵌させられ、ガラスカートリッジ12の他方の端 部14が合成樹脂製のフィンガーグリップ16に密嵌させられて、ガラスカート リッジ12と針基15とフィンガーグリップ16からシリンジ11が形成されて おり、容器兼用注射器10のメーカーにおいて、ガラスカートリッジ12内にお けるゴム栓17とゴム製のプランジャー18との間に所定量の薬液20が充填・ 密閉された後、加熱滅菌等の滅菌処理が施されて、ガラスカートリッジ12内に 所定量の薬液20が予め無菌状態で密閉された状態で、出荷されている。なお、 図10の符号19は、容器兼用注射器10の無菌性を保持するためのキャップを 示している。
【0005】 従って、容器兼用注射器10は、通常の注射器と比べて、医療現場で薬液を所 定量だけシリンジ11内へ充填する手間がかからず、該充填時に薬液が空気中の 細菌等で汚染される危険性がない等の利点を有している。
【0006】 なお、容器兼用注射器10の針基15は、図10に示されるように、円筒状の 周壁部31の一部にガラスカートリッジ12が密嵌されて、周壁部31の残りの 部分及び底部32によって内室33が形成されており、底部32の外壁面34に 2条ネジを有するルアーロック型のキャップ取付部35が突設され、該取付部3 5の中央部先端から内室33に至る貫通孔36が貫設され、該貫通孔36から放 射状に走るバイパス溝37が内室33を形成する内壁面に凹設され、内室33の 軸方向の長さLがゴム栓17の厚さMより長く設定されている。
【0007】 このため、容器兼用注射器10ではその使用に際して、図11に示されるよう に(シリンジ11及びプランジャーロッド21の一部図示省略)、プランジャー 7にプランジャーロッド21を取り付け、キャップ取付部14にキャップ付注射 針22を取り付けて、プランジャーロッド21を押進させると、ゴム栓17が薬 液20を介して針基15の内室33内に移動させられて、薬液20がバイパス溝 37を通り貫通孔36を通って、キャップ付注射針22から吐出される。
【0008】 ところで、図10の容器兼用注射器10において、高粘度の血管造影剤等のよ うな高圧注入薬剤を薬液20の代わりにガラスカートリッジ12内に所定量だけ 予め無菌状態で充填・密閉して、容器兼用注射器10を高圧注入注射器として使 用する場合には、図12に示すように、手動等によってプランジャーロッド21 を押進させて、ゴム栓17を針基15の内室33内に移動させ、高圧注入薬剤4 0がチューブ付注射針(注射針図示省略)41から吐出される状態にした後に、 容器兼用注射器10のフィンガーグリップ16を自動注入器のグリップ把持部5 0に取り付け、プランジャーロッド21(一部図示省略)を介してプランジャー 18を自動注入器(グリップ把持部50以外図示省略)によって所定の押進力P で押進させる必要がある。
【0009】 ところが、高圧注入薬剤40が充填されている図12の容器兼用注射器10で は、薬液20が充填されている図10の容器兼用注射器10を通常に使用する場 合(図11参照)と比べて、強い押進力Pを必要とするため、ガラスカートリッ ジ12内の高圧注入薬剤40が高い内圧Qを有しており、該内圧Qが、ガラスカ ートリッジ12の一方の端部13に嵌着されている針基15にゴム栓17を介し て作用するので、針基15には、図11の場合と比べて強い引抜力Rが発生する 。
【0010】 このため、図10の容器兼用注射器10を高圧注入注射器として使用すると、 針基15とガラスカートリッジ12との嵌合が緩んで高圧注入薬剤40が漏出す る危険性や、針基15がガラスカートリッジ12から外れる危険性が生じ、針基 15がガラスカートリッジ12から外れない場合であっても、ガラスカートリッ ジ12の他方の端部14に嵌着されているフィンガーグリップ16からガラスカ ートリッジ12が針基15と共に外れる危険性が生じる。また、ガラスカートリ ッジ12が高圧注入薬剤40の内圧Qによって破損する危険性も生じる。
【0011】 従って、図9の容器兼用注射器10は、高圧注入注射器としての使用が不可能 である。
【0012】
【考案が解決しようとする課題】
従来技術の前記問題点及び前記危険性に鑑み、本考案では、ガラスカートリッ ジ内に高圧注入薬剤を予め無菌状態で密閉した容器兼用注射器を高圧注入注射器 として使用可能にするための、容器兼用注射器用の耐圧ホルダーを提供すること を課題としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための手段として、本考案では、容器兼用注射器用のガラ スカートリッジが一方の端部から密嵌させられる合成樹脂製で有底筒状の針基部 と、前記ガラスカートリッジが他方の端部から密嵌させられる合成樹脂製で筒状 のフィンガーグリップ部とが相互に連結し合う連結手段を有し、前記針基部が、 周壁部の一部であり前記ガラスカートリッジが密嵌させられる嵌合部と、前記周 壁部の残りの部分及び底部によって形成される内室を有する内室部と、前記底部 の外壁面に突設された注射針取付部とで形成されており、前記注射針取付部の中 央部先端からは前記底部の内壁面に至る貫通孔が貫設され、該貫通孔から放射状 に走る1本以上のバイパス溝が、前記底部の内壁面から前記内室部における前記 周壁部の内周壁面の軸方向に連続させられて凹設され、前記内室部における前記 内室の軸方向の長さが、前記ガラスカートリッジ内に密嵌され前記内室に移動さ せられるゴム栓の厚さより長く設定され、前記フィンガーグリップ部の外周壁面 には鍔部が突設されている、という構成を採用している。
【0014】
【作用】
本考案の作用を、図8に基づいて以下に説明する。
【0015】 本考案は前記構成とされているので、容器兼用注射器用のガラスカートリッジ 12の一方の端部13を合成樹脂製で有底筒状の針基部101における嵌合部1 11に密嵌させ、ガラスカートリッジ12の他方の端部14を合成樹脂製で筒状 のフィンガーグリップ部102に密嵌させ、針基部101及びフィンガーグリッ プ部102が有する連結手段131,145により針基部101とフィンガーグ リップ部102とを互いに連結させて、シリンジを組み立て、該シリンジのガラ スカートリッジ12内におけるゴム製のプランジャー18と所定のゴム栓17と の間に血管造影剤等の高圧注入薬剤40を所定量だけ無菌状態で密閉して、所定 量の高圧注入薬剤40が無菌状態で密閉されている容器兼用注射器150を作製 した後、該注射器150のプランジャー18にプランジャーロッド21(一部図 示省略)を取り付け、該注射器150における針基部101の注射針取付部11 3にチューブ付注射針41(注射針は図示省略)を取り付けて、プランジャーロ ッド21を介してプランジャー18を手動等で押進させると、高圧注入薬剤40 を介してゴム栓17が針基部101の内室122に向かって押進させられる。
【0016】 このとき、本考案に係る耐圧ホルダーでは、針基部101の内室部112にお ける内室122の軸方向の長さN(図3参照)が、ガラスカートリッジ12内に 密嵌され内室122に移動させられるゴム栓17の厚さM(図3参照)より長く 設定されており、注射針取付部113の中央部先端から底部121の内壁面12 4に至る貫通孔125が貫設され、該貫通孔125から放射状に走る1本以上の バイパス溝126が、底部121の内壁面124から内室部112における周壁 部110の内周壁面127の軸方向に連続させられて凹設されているので、本考 案に係る耐圧ホルダーを使用した容器兼用注射器150では、高圧注入薬剤40 を介してゴム栓17が針基部101の内室122内に押進させられて、針基部1 01の内室部112における底部121の内壁面124に当接させられても、該 内壁面124に当接させられたゴム栓17によって針基部101の貫通孔125 が密閉されることなく、高圧注入薬剤40が、針基部101の内室部112内に 凹設されているバイパス溝126を通り、貫通孔125を通って、チューブ付注 射針41から吐出される。
【0017】 この状態において、フィンガーグリップ部102の鍔部142を自動注入器の グリップ把持部160で把持させ、容器兼用注射器150を自動注入器(グリッ プ把持部160以外図示省略)にセットして、該注入器を作動させると、プラン ジャーロッド21を介してプランジャー18が所定の押進力Pで押進させられて 、高圧注入薬剤40に内圧Qが発生し、該内圧Qがゴム栓17を介して針基部1 01に作用して、針基部101に引抜力Rが発生する。
【0018】 しかし、本考案に係る耐圧ホルダーを使用した容器兼用注射器150では、針 基部101とフィンガーグリップ部102とが連結手段131,145によって 互いに連結させられているので、図12に示される容器兼用注射器10と比べて 、針基部101とガラスカートリッジ12との嵌合が緩んで高圧注入薬剤40が 漏出する危険性が減少すると共に、針基部101がガラスカートリッジ12から 外れる危険性も減少し、ガラスカートリッジ12が針基部101と共にフィンガ ーグリップ部102から外れる危険性も減少する。
【0019】 また、自動注入器によってプランジャー18を所定の押進力Pで押進させると 、高圧注入薬剤40の内圧Qがガラスカートリッジ12に対して法線方向に作用 するが、本考案に係る耐圧ホルダーを使用した容器兼用注射器150では、ガラ スカートリッジ12が、合成樹脂製の針基部101における嵌合部111と合成 樹脂製のフィンガーグリップ部102とにそれぞれ密嵌させられて、全体に亘っ て針基部101の嵌合部111とフィンガーグリップ部102とで補強されてい るので、図12の容器兼用注射器10と比べて、ガラスカートリッジ12が高圧 注入薬剤40の内圧Qによって破損させられる危険性も減少する。
【0020】
【実施例】
本考案の第1実施例を図1〜図3に基づいて以下に説明する。なお、図3にお いて、図9に示される部材と同一の部材には、同一の名称及び符号を付している 。
【0021】 本考案の第1実施例である耐圧ホルダー100は、図1に示されるように、容 器兼用注射器用のガラスカートリッジ12(図3参照)が一方の端部13から密 嵌させられる透明性を有する合成樹脂製で有底筒状の針基部101と、ガラスカ ートリッジ12が他方の端部14から密嵌させられる透明性を有する合成樹脂製 で筒状のフィンガーグリップ部102とから形成されており、針基部101とフ ィンガーグリップ部102とが相互に連結し合う連結手段131,145(追っ て詳述)を有している。
【0022】 ところで、第1実施例である耐圧ホルダー100では、針基部101及びフィ ンガーグリップ部102が透明性を有する合成樹脂製とされているが、本考案に 係る耐圧ホルダーでは、針基部及びフィンガーグリップ部が合成樹脂製であれば 良いのであって、該合成樹脂が透明性を有するか否かは限定されていない。しか し、針基部及びフィンガーグリップ部が透明性を有する合成樹脂製である場合に は、ガラスカートリッジ内に血管造影剤等の高圧注入薬剤を充填・密閉しても、 該薬剤の有無が耐圧ホルダーの外側から確認できるので、使い勝手が良い。従っ て、耐圧ホルダーの針基部及びフィンガーグリップ部は、透明性を有する合成樹 脂製である方が好ましい。
【0023】 また、本考案に係る耐圧ホルダーでは、耐圧ホルダーの針基部及びフィンガー グリップ部が合成樹脂製であれば良いのであるから、該合成樹脂が透明性を有す るか否かに関係無く、ガラスカートリッジ内の高圧注入薬剤を見るための監視孔 が、少なくとも後述する針基部の嵌合部に1箇所以上貫設されていても良い。耐 圧ホルダーの針基部及びフィンガーグリップ部が不透明性の合成樹脂製であって も、ガラスカートリッジ内の高圧注入薬剤の有無が耐圧ホルダーの外側から確認 できるからである。
【0024】 図1及び図3に示されるように、耐圧ホルダー100の針基部101は、周壁 部110の一部であってガラスカートリッジ12が密嵌させられる嵌合部111 と、周壁部110の残りの部分及び底部121によって形成される内室122を 有する内室部112と、底部121の外壁面123に突設された注射針取付部1 13とで形成され、該取付部113が2条ネジを有するルアーロック型とされて おり、嵌合部111の外周壁面における開口部130寄りの部位には、フィンガ ーグリップ部102と相互に連結し合う連結手段である断面楔形の係止突部13 1が周設され、嵌合部111の内周壁面における内室部112との境界部位には 、ガラスカートリッジ12の一方の端部13に周設されている第1凸部61を凹 凸嵌合させるための第1凹部133が周設されている。
【0025】 また、針基部101は、図1に示されるように、注射針取付部113における 中央部先端から底部121の内壁面124に至る貫通孔125を有し、貫通孔1 25から放射状に走る4本(図2参照)のバイパス溝126が、底部121の内 壁面124から内室部112における周壁部110の内周壁面127の軸方向に 連続させられて凹設され、内室部112における内室122の軸方向の長さN( 図3参照)が、ガラスカートリッジ12内に密嵌され内室122に移動させられ るゴム栓17の厚さM(図3参照)より長く設定されている。なお、図3の符号 18はゴム製のプランジャーを示している。
【0026】 フィンガーグリップ部102は、図1及び図3に示されるように、外周壁面1 40における第1開口部141寄りの部位に鍔部142が突設されており、内周 壁面143における第1開口部141寄りの部位には、ガラスカートリッジ12 の他方の端部14に周設されている第2凸部62を凹凸嵌合させるための第2凹 部144が周設され、内周壁面143における中央部には、針基部101と相互 に連結し合う連結手段である断面楔形の係止凹部145が周設されている。
【0027】 なお、針基部101におけるフィンガーグリップ部102との連結手段である 断面楔形の係止凸部131は、嵌合部111の外周壁面の全周に亘って連続的に 周設されていても良いし、断続的に任意数に分割されて周設されていても良い。 また、フィンガーグリップ部102における針基部101との連結手段である断 面楔形の係止凹部145も、フィンガーグリップ部102の内周壁面143の全 周に亘って連続的に周設されていても良いし、断続的に任意数に分割されて周設 されていても良い。要は、針基部101の係止凸部131とフィンガーグリップ 部102の係止凹部145とが互いに係合されて、針基部101とフィンガーグ リップ部102とが互いに連結されれば良いのである。
【0028】 ところで、第1実施例である耐圧ホルダー100では、針基部101が第1凹 部133を有し、フィンガーグリップ部102が第2凹部144を有しているが 、本考案に係る耐圧ホルダーでは、針基部における第1凹部の有無及びフィンガ ーグリップ部102における第2凹部の有無が限定されていない。
【0029】 また、第1実施例である耐圧ホルダー100では、針基部101の注射針取付 部が2条ネジを有するルアーロック型とされているが、本考案に係る耐圧ホルダ ーでは、注射針取付部は、ルアーロック型に限定されておらず、例えば2条ネジ を有さないルアーテーパ型であっても良い。ただし、針基部の注射針取付部は、 ルアーロック型である場合の方がルアーテーパ型である場合より、チューブ付注 射針のキャップ等が螺合によるロックを加味されて注射針取付部から外れる危険 性が少ないので、好ましい。
【0030】 更に、第1実施例である耐圧ホルダー100では、針基部101のバイパス溝 126の本数が4本とされているが、本考案に係る耐圧ホルダーでは、バイパス 溝の本数は1本以上であれば良いのであるから、4本に限定されない。
【0031】 ところで、本考案の第1実施例である耐圧ホルダー100では、針基部101 及びフィンガーグリップ部102における連結手段の構造が断面楔形の係止凸部 131及び係止凹部145とされている。しかし、針基部とフィンガーグリップ 部とが有する連結手段の構造は、上述した構造に限定されない。そこで、上述し た構造以外の連結手段の構造例の幾つかを図4〜図6に基づいて以下に説明する 。なお、図4〜図6は容器兼用注射器用のシリンジの縦断面図であり、図4〜図 6において、符号12は容器兼用注射器用のガラスカートリッジを示している。 また、図4〜図6において、耐圧ホルダーにおける連結手段以外の構造は、図1 に示される耐圧ホルダー100の構造と同一であるので説明を省略する。
【0032】 図4に示される本考案の第2実施例である耐圧ホルダー200では、針基部2 01の嵌合部211の外周壁面における開口部230寄りの部位に、フィンガー グリップ部202と相互に連結し合う連結手段である断面テーパ状の係止突部2 31が周設され、フィンガーグリップ部202の内周壁面243における中央部 に、針基部201と相互に連結し合う連結手段である断面テーパ状の係止凹部2 45が周設されている。
【0033】 なお、針基部201が有する断面テーパ状の係止凸部231は、嵌合部211 の外周壁面の全周に亘って連続的に周設されていても良いし、断続的に任意数に 分割されて周設されていても良い。また、フィンガーグリップ部202が有する 断面テーパ状の係止凹部245も、フィンガーグリップ部202の内周壁面24 3の全周に亘って連続的に周設されていても良いし、断続的に任意数に分割され て周設されていても良い。
【0034】 図5に示される本考案の第3実施例である耐圧ホルダー300では、針基部3 01の嵌合部311の外周壁面における開口部330寄りの部位に、フィンガー グリップ部302と相互に連結し合う連結手段である断面半円形の係止突部33 1が周設され、フィンガーグリップ部302の内周壁面343における中央部に 、針基部301と相互に連結し合う連結手段である断面半円形の係止凹部345 が周設されている。
【0035】 なお、針基部301が有する断面半円形の係止凸部331は、嵌合部311の 外周壁面の全周に亘って連続的に周設されていても良いし、断続的に任意数に分 割されて周設されていても良い。また、フィンガーグリップ部302が有する断 面半円形の係止凹部345も、フィンガーグリップ部302の内周壁面343の 全周に亘って連続的に周設されていても良いし、断続的に任意数に分割されて周 設されていても良い。
【0036】 ところで、図5に示される本考案の第3実施例である耐圧ホルダー300では 、断面半円形の係止凸部331及び係止凹部345の個数が1個とされているが 、該個数は1個に限定されず1個以上であっても良い。
【0037】 図6に示される本考案の第4実施例である耐圧ホルダー400では、針基部4 01の嵌合部411の外周壁面における開口部430寄りの部位に、フィンガー グリップ部402と相互に連結し合う連結手段である雄ネジ431が螺設され、 フィンガーグリップ部402の内周壁面443における第2開口部446寄りの 部位に、針基部401と相互に連結し合う連結手段である雌ネジ445が螺設さ れている。
【0038】 ところで、図6の耐圧ホルダー400では、針基部401に雄ネジ431が螺 設され、フィンガーグリップ部402に雌ネジ445が螺設されているが、図7 に示される本考案の第5実施例である耐圧ホルダー500のように、針基部50 1に雌ネジ531が螺設され、フィンガーグリップ部502に雄ネジ545が螺 設されていても良い。
【0039】 また、以上説明した第1〜第4実施例100,200,300,400では、 針基部101,201,301,401の長さがフィンガーグリップ部102, 202,302,402の長さより長く、主に針基部101,201,301, 401によってガラスカートリッジ12が補強されているが、本考案に係る耐圧 ホルダーでは、図7の耐圧ホルダー500のように、フィンガーグリップ部50 2の長さが針基部501の長さより長く、主にフィンガーグリップ部502によ ってガラスカートリッジ12が補強されていても良い。
【0040】 また、以上説明した第1〜第4実施例100,200,300,400では、 ガラスカートリッジ12を針基部101,201,301,401に単に密嵌さ せているのみであるが、本考案に係る耐圧ホルダーでは、図7に示す耐圧ホルダ ー500のように、針基部501の内壁における嵌合部511と内室部512と の境界部の凹部528にリング状のゴムパッキン550を挿入し、該パッキン5 50をガラスカートリッジ12の一方の端部13の端縁で圧縮して、ガラスカー トリッジ12を針基部501内へ挿入する時の緩衝材とすると共に、針基部50 1とガラスカートリッジ12との嵌合の気密性を高めることも可能である。
【0041】 更に、本考案に係る耐圧ホルダーでは、フィンガーグリップ部の外周壁面に突 設されている鍔部は、該外周壁面の全周に亘って周設されていても良く、該外周 壁面における任意の部位にのみ突設されていても良い。また、鍔部の形状は、第 1〜第4実施例のように断面鉤型であっても良く、第5実施例のように断面スト レート型であっても良く、あるいは、断面鉤型及び断面ストレート型以外の形状 であっても良い。
【0042】 なお、本考案に係る耐圧ホルダーにおいて、針基部とフィンガーグリップ部と が有する連結手段の構造は、以上説明したものに限定されず、針基部とフィンガ ーグリップ部とが相互に連結され得るものであればどの様な構造であっても良い 。なお、針基部及びフィンガーグリップ部における連結手段を有する部位を接着 剤による接着・高周波又は超音波加熱等による溶着・該接着と該溶着との併用等 によって相互に固着してやれば、針基部とフィンガーグリップ部との連結強度を より強固にすることができる。
【0043】
【考案の効果】
本考案に係る耐圧ホルダーは以上説明した構成及び作用を有しており、該ホル ダーを使用して容器兼用注射器用のシリンジを組み立て、該シリンジのガラスカ ートリッジ内におけるプランジャーと所定のゴム栓との間の空間に高圧注入薬剤 を無菌状態で密閉して、該薬剤が無菌状態で密閉されている容器兼用注射器を作 製し、該注射器を高圧注入注射器として使用した場合には、針基部の底部の内壁 面にゴム栓が当接させられても、ゴム栓によって針基部の貫通孔が密閉されるこ となく、高圧注入薬剤が、針基部の内室部内に凹設されているバイパス溝を通り 、貫通孔を通って注射針から吐出されるので、本考案に係る耐圧ホルダーを使用 して組み立てられたシリンジは、容器兼用注射器としての使用が可能である。
【0044】 また、本考案に係る耐圧ホルダーは以上説明した構成及び作用を有しているの で、該ホルダーを使用して組み立てられたシリンジ内に高圧注入薬剤が密閉され ている容器兼用注射器を高圧注入注射器として使用した場合には、従来の容器兼 用注射器を高圧注入注射器として使用する図12に示される場合と比べて、針基 部とガラスカートリッジとの嵌合が緩んで高圧注入薬剤が漏出する危険性が減少 すると共に、針基部がガラスカートリッジから外れる危険性及びガラスカートリ ッジが針基部と共にフィンガーグリップ部から外れる危険性も減少する。また、 高圧注入薬剤の内圧によってガラスカートリッジが破損する危険性も減少する。 従って、本考案に係る耐圧ホルダーを使用して作製された容器兼用注射器は、高 圧注入注射器としての使用が可能になる。
【0045】 更に、本考案に係る耐圧ホルダーを使用して作製された容器兼用注射器では、 高圧注入注射器としての使用が可能になるので、所定量の高圧注入薬剤をガラス カートリッジ内に予め無菌状態で密閉した状態で出荷することができる。従って 、合成樹脂製のシリンジを有する図8の従来の高圧注入注射器と比べて、医療現 場における高圧注入薬剤のシリンジ内への所定量の充填作業が不要となり、該作 業時に空気中の細菌等が高圧注入薬剤に混入する危険性がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例を示す縦断面図である。
【図2】図1に示すもののA−A線断面図である。
【図3】図1に示すものを使用して組み立てた容器兼用
注射器用のシリンジ内にゴム栓及びプランジャーを密嵌
させたものを示す縦断面図である。
【図4】本考案の第2実施例を使用して組み立てた容器
兼用注射器用のシリンジを示す縦断面図である。
【図5】本考案の第3実施例を使用して組み立てた容器
兼用注射器用のシリンジを示す縦断面図である。
【図6】本考案の第4実施例を使用して組み立てた容器
兼用注射器用のシリンジを示す縦断面図である。
【図7】本考案の第5実施例を使用して組み立てた容器
兼用注射器用のシリンジを示す縦断面図である。
【図8】図2に示すものを使用して作製した容器兼用注
射器を高圧注入注射器として使用した場合の作用を示す
縦断面図である。
【図9】従来の高圧注入注射器を示す縦断面図である。
【図10】従来の容器兼用注射器を示す縦断面図であ
る。
【図11】図10に示すものを通常に使用した場合の作
用を示す縦断面図である。
【図12】図10に示すものを高圧注入注射器として使
用した場合の作用を示す縦断面図である。
【符号の説明】
12 容器兼用注射器用のガラスカートリッジ 13 容器兼用注射器用ガラスカートリッジの一方の端
部 14 容器兼用注射器用ガラスカートリッジの他方の端
部 17 ゴム栓 100,200,300,400,500 容器兼用注
射器用の耐圧ホルダー 101,201,301,401,501 針基部 102,202,302,402,502 フィンガー
グリップ部 110 周壁部 111,211,311,411,511 嵌合部 112,512 内室部 113 注射針取付部 121 底部 122 内室 123 底部の外壁面 124 底部の内壁面 125 貫通孔 126 バイパス溝 127 内室部における周壁部の内周壁面 131,231,331,431,531 針基部が有
する連結手段 140 フィンガーグリップ部の外周壁面 142 鍔部 145,245,345,445,545 フィンガー
グリップ部が有する連結手段 M ゴム栓の厚さ N 内室部における内室の軸方向の長さ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器兼用注射器用のガラスカートリッジ
    が一方の端部から密嵌させられる合成樹脂製で有底筒状
    の針基部と、前記ガラスカートリッジが他方の端部から
    密嵌させられる合成樹脂製で筒状のフィンガーグリップ
    部とが相互に連結し合う連結手段を有し、前記針基部
    が、周壁部の一部であり前記ガラスカートリッジが密嵌
    させられる嵌合部と、前記周壁部の残りの部分及び底部
    によって形成される内室を有する内室部と、前記底部の
    外壁面に突設された注射針取付部とで形成されており、
    前記注射針取付部の中央部先端からは前記底部の内壁面
    に至る貫通孔が貫設され、該貫通孔から放射状に走る1
    本以上のバイパス溝が、前記底部の内壁面から前記内室
    部における前記周壁部の内周壁面の軸方向に連続させら
    れて凹設され、前記内室部における前記内室の軸方向の
    長さが、前記ガラスカートリッジ内に密嵌され前記内室
    に移動させられるゴム栓の厚さより長く設定され、前記
    フィンガーグリップ部の外周壁面には鍔部が突設されて
    いる前記容器兼用注射器用の耐圧ホルダー。
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