JPH0626834U - 使いすておむつ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 紙おむつ着用時の型くずれを防止した使いす
ておむつを得る。 【構成】 尿吸収体内部構造体を薄葉紙で包んだ吸収体
を有する使いすておむつにあって、吸収体内部構造体の
下面と薄葉紙をホットメルト接着剤で固着。型くずれの
改善された使いすておむつを比較的安価に提供すること
ができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、使いすておむつに関する。更に詳しくは安価に型くずれを防止する 使いすておむつの改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の使いすておむつでは、フラッフパルプ等からなる吸収体内部構造体は、 薄葉紙で囲まれる吸収体の内部空間内で何等固定されておらず移動可能な状態に あった。そのため使いすておむつの吸収体の内部構造体は、おむつを着用してい ると、股下部で外から内に押し縮める作用が働くと中央によったまま元に戻らな かったり、あるいは破れたりして、いわゆるおむつの型くずれとなり、見た目が 悪かったり、漏れが生ずるといった問題があった。 これらの問題を解決するために、型くずれ防止に関しては、吸収体のエンボス 処理、吸収体の熱融着性繊維配合による熱処理、耐水性接着剤溶液のスプレー処 理、またはフラッフパルプ層を疎水性ネット状シートで覆う方法、更には吸収体 の形状等による改善方法もあるが、いずれも型くずれ防止の効果、吸収体の性能 、価格等をすべて満足する解決手段は見出だされるには至っていない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記の如く従来の使いすておむつの吸収体の内部構造体は、形状安定性並びに 位置安定性に問題があり、おむつの型くずれが生じやすかった。本考案の目的は 、安価に型くずれの生じにくい使いすておむつを提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、吸収体内部構造体の下面と薄葉紙をホットメルト接着剤で接着する ことにより上記欠点を改善しうることを見出だしたことに基づくものである。

【０００５】 本考案は、液透過性の表面シートと液不透過性の裏面シートの間に、吸収体内 部構造体を薄葉紙で包んだ吸収体を有する使いすておむつにおいて、吸収体内部 構造体の下面と薄葉紙をホットメルト接着剤で接着している使いすておむつであ る。 本考案の使いすておむつは表面シート５と裏面シート６と、その間に吸収 体２を有する。表面シート５は、液透過性であり、ポリプロピレン、ポリエステ ル、ポリエチレン等からなるカード、スパンボンド等の不織布や織布、多孔性プ ラスチックフィルム等が用いられる。裏面シート６はポリエチレンフィルムやポ リエチレン樹脂に充填剤を加えて延伸し微細孔を設けた通気性ポリエチレンフィ ルム等のポリオレフィン樹脂フィルム等が用いられる。吸収体２は、フラッフパ ルプ１２、高吸収性ポリマー１３、薄葉紙等からなる吸収体内部構造体１１を薄 葉紙７，８で包んだものからなり、更に吸収体内部構造体１１の下面と薄葉紙７ はホットメルト接着剤１０で接着されている。

【０００６】 ホットメルト接着剤１０としては、特に制限はなく合成ゴム系やオレフィン系等 が使用できる。ホットメルト接着剤の塗布状態は、渦巻（スパイラル）状、点状 、ベタ状、ランダム繊維状等どのような状態でもかまわない。特に、渦巻（スパ イラル）状やランダム繊維状は、ホットメルト接着剤の量が少量ですむこと、お むつが固くならないこと等により好適である。ホットメルト接着剤の塗布方式は 、スパイラルスプレー方式、霧化スプレー方式、スロット塗工、メルトブロー方 式、カーテンコーター方式等が使用できる。特に、スパイラルスプレー方式、メ ルトブロー方式、カーテンコーター方式は操業性が良く好適である。接着領域は 、吸収体内部構造体の下面であり、特に吸収体内部構造体下部の両側縁部で、お むつの長手方向にはほぼ吸収体内部構造体の長さと同じであることが好ましい。 ホットメルト接着剤塗布量は、塗布状態によって異なるが、通常０．５〜２０ｇ ／ｍ²、更に好ましくは１〜１０ｇ／ｍ²である。 更に、表面シート５と吸収体 ２、吸収体２と裏面シート６は、線状や渦巻状やランダム繊維状等に塗布された 接着剤で接着されている。 更に、股部弾性体、ウエスト部弾性体、ファスニングテープ、ファスニングテ ープつけはずしのための補強フィルム等、通常おむつに使用されるものを適宜使 用することができる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面を参照にして更に詳細に説明するが、下記の実施 例は本考案を制限するものではない。 第１図は、吸収体内部構造体１１と薄葉紙７をホットメルト接着剤１０により 接着せしめた本考案の使いすておむつの平面図であり、第２図、第３図は、それ ぞれ異なる本考案の実施例を示す図であって、第１図のＸ−Ｘ’線における断面 図、第４図は従来の使いすておむつの第１図のＸ−Ｘ’線に相当する線における 断面図を示すものである。第２図は、吸収体内部構造体１１の下面を全面にわた ってホットメルト接着剤１０で薄葉紙７に接着した例を示す。また、この実施例 では、吸収体内部構造体はフラッフパルプ層が２層であり、その中間層に高吸収 性ポリマー１３が位置している。第３図は、吸収体内部構造体１１の下面の長手 方向両側縁部をホットメルト接着剤１０で薄葉紙７に接着した例を示す。また、 この実施例では、吸収体内部構造体１１はフラッフパルプ層が２層であり、下層 フラッフパルプ層内に高吸収性ポリマー１３が分散している。 また第４図は従来の使いすておむつの第１図Ｘ−Ｘ’線に相当する線おける断 面図を示すものである。吸収体２は、吸収体内部構造体１１と薄葉紙７が固定さ れておらず移動可能な状態にある。

【０００８】

【考案の効果】

本考案によれば、型くずれの改善された使いすておむつを比較的安価に提供する ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の使いすておむつの平面図。

【図２】第１図のＸ−Ｘ’線における断面図。

【図３】別の実施例のＸ−Ｘ’線における断面図。

【図４】従来の使いすておむつの第１図のＸ−Ｘ’線に
相当する線における断面図。

【符号の説明】

１・・・使いすておむつ ２・・・吸収体 ３・・・ファスニングテープ ４・・・股部弾性体 ５・・・表面シート ６・・・裏面シート ７・・・薄葉紙 ８・・・薄葉紙 ９・・・ホットメルト接着剤 １０・・吸収体内部構造体と薄葉紙を接着するためのホ
ットメルト接着剤 １１・・吸収体内部構造体 １２・・フラッフパルプ １３・・高吸収性ポリマー

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 山口 拓也 東京都江東区東雲１丁目10番６号 株式会 社ネピア研究所内

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 液透過性の表面シートと液不透過性の裏
   面シートの間に、吸収体内部構造体を薄葉紙で包んだ吸
   収体を有する使いすておむつにおいて、吸収体内部構造
   体の下面と薄葉紙を、ホットメルト接着剤で接着してい
   る使いすておむつ。
2. 【請求項２】 前記接着部位が、少なくとも吸収体内部
   構造体の長手方向両側縁部の下部と薄葉紙である請求項
   １記載の使いすておむつ。