JPH06268245A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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Publication number
JPH06268245A
JPH06268245A JP5052379A JP5237993A JPH06268245A JP H06268245 A JPH06268245 A JP H06268245A JP 5052379 A JP5052379 A JP 5052379A JP 5237993 A JP5237993 A JP 5237993A JP H06268245 A JPH06268245 A JP H06268245A
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JP
Japan
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impurity region
infrared detector
silicon substrate
region
band
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP5052379A
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English (en)
Inventor
Junji Nakanishi
淳治 中西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP5052379A priority Critical patent/JPH06268245A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガードリング領域と素子分離用のp型不純物
領域とからなるpn接合での逆方向リーク電流を抑制で
き、それにより大きな逆バイアス電圧を印加可能な高性
能の赤外線検出器を提供する。 【構成】 p型シリコン基板1の表面には素子分離酸化
膜4が形成されており、この素子分離酸化膜4の下面に
接するように素子分離用のp型不純物領域5が形成され
ている。p型シリコン基板1に接するように金属電極2
が形成されており、p型シリコン基板1と金属電極2と
によりショットキ接合が構成されている。金属電極2の
端部に接するようにシリコン基板1の表面上にはn+
純物領域3bが形成されている。このn+ 不純物領域3
bとp型不純物領域5との間には比較的低濃度のn-
純物領域3aが形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置に関し、特
にショットキ接合を有する赤外線検出器に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年のシリコンLSI技術の進歩に伴
い、半導体基板上に多数の赤外線検出器を1次元または
2次元アレイ状に配置し、信号電荷読出用の電荷転送回
路とを組合わせた赤外線固体撮像素子が開発されてい
る。中でも、赤外線検出器としてPtSi/p−Siシ
ョットキバリアダイオードを用い、電荷転送回路として
CCD(電荷結合素子)などを用いた3〜5μm帯用の
赤外線固体撮像素子は、赤外レンズ、駆動回路、素子冷
却用クーラーなどと組合わせて赤外線カメラとして既に
実用化されている。また、最近では、10μm帯用の赤
外線検出器として、IrSi/p−Siショットキバリ
アダイオードやGeSiヘテロ接合型検出器を用いた赤
外線固体撮像素子の研究も行なわれている。
【0003】まず、従来の半導体装置として、波長3〜
5μm帯用の赤外線固体撮像素子に用いられているPt
Siショットキ型赤外線検出器について説明する。
【0004】図17は、従来の赤外線検出器の構成を概
略的に示す断面図である。図17を参照して、p型シリ
コン基板101は、比抵抗30〜40Ω・cm程度を有
している。p型シリコン基板101の各素子形成領域を
分離するように素子分離酸化膜104がシリコン基板1
01の表面に形成されている。また素子分離酸化膜10
4の下面に接するようにp型不純物領域105がシリコ
ン基板101に形成されている。このp型不純物領域1
05は、素子分離の電気的な絶縁を高めるために設けら
れている。
【0005】p型シリコン基板101の素子形成領域で
あって開口104b内には、シリコン基板101と接す
るように金属電極102が形成されている。この金属電
極102とシリコン基板101とによりショットキ接合
が構成されている。金属電極102の端部に接し、かつ
p型不純物領域105に隣接するように、ガードリング
領域103がシリコン基板101の表面に形成されてい
る。このガードリング領域103は、赤外線検出器周辺
でのリーク電流を低減するために設けられている。金属
電極102には、白金シリサイド(PtSi)が用いら
れている。
【0006】また波長10μm帯用の赤外線検出器にお
いても、その構造は図17に示す構造とほぼ同様であ
る。唯一異なるのは、金属電極102として、白金シリ
サイドの代わりにイリジウムシリサイド(IrSi)あ
るいはボロンなどのp型不純物が高濃度にドープされた
ゲルマニウムシリコン(GeSi)が用いられる点であ
る。
【0007】なお、赤外線検出器は、ショットキ接合の
バンドギャップより大きな光子エネルギを持つ光しか検
出できない。このため、受光する光の波長領域により基
板101とショットキ接合を構成する金属電極102の
材料が異なる。よって、3〜5μm帯用赤外線検出器と
10μm帯用赤外線検出器において金属電極の材料を変
える必要がある。
【0008】次に、図17に示す従来の3〜5μm帯用
赤外線検出器の動作について説明する。
【0009】p型シリコン基板101と金属電極102
とからなるショッキバリアダイオードにおいて、金属電
極102に予め逆方向バイアスが与えられる。この逆方
向バイアスが与えられた状態で、接続を切ることによ
り、金属電極102が電気的にフローティングな状態と
される。この状態で基板表面もしくは基板裏面から検出
器領域へ赤外線が入射される。この赤外線のエネルギを
受けて金属電極102中に電子−正孔対が形成される。
その電子−正孔対のうちからショットキバリアを超える
運動エネルギを有する正孔がバリアを超えてp型シリコ
ン基板101側に流れ込む。残された電子は、金属電極
102およびこの金属電極102と同電位のガードリン
グ領域103中に蓄積されて信号電荷となる。蓄積され
た信号電荷は、CCDなどの電荷転送回路を通じて外部
に読出される。
【0010】上記の動作中、ショットキバリアダイオー
ドは逆方向にバイアスされている。このため、その電界
による逆方向暗電流が生じて信号以外の電荷(電子)も
蓄積されてしまう。この逆方向暗電流は素子温度の低下
とともに指数関数的に減少するので、暗電流を抑えるた
めに素子を冷却する必要がある。通常、3〜5μm帯用
のショットキ型検出器は、液体窒素温度(77K)程度
まで冷却された状態で使用される。また、金属電極10
2のエッジ(端部)付近では、電界集中により暗電流が
増大するため、検出器周辺部に高濃度のn型不純物濃度
を有するガードリング領域103が設けられ、これによ
り電界集中が緩和される。
【0011】また波長10μm帯用の赤外線検出器にお
いても、その動作は3〜5μm帯用赤外線検出器の場合
と同様である。ただし10μm帯用赤外線検出器では3
〜5μm帯用赤外線検出器に比較してショットキバリア
が小さくなるため暗電流が増大する。この暗電流の増大
を押えるために素子をより低温まで冷却する必要があ
る。
【0012】次に、図17に示す従来の3〜5μm帯用
赤外線検出器の製造方法について説明する。
【0013】図18〜図22は、従来の3〜5μm帯用
赤外線検出器の製造方法を工程順に示す概略断面図であ
る。まず図18を参照して、p型シリコン基板101の
表面上に熱酸化によってシリコン酸化膜104aが形成
される。またシリコン酸化膜104aの表面上にCVD
(Chemical Vapour Deposition)法によりシリコン窒化
膜111が形成される。この後、シリコン窒化膜111
はパターニングされ、素子形成領域のみに残存される。
このシリコン窒化膜111をマスクとしてボロン(B)
がシリコン基板101に注入される。
【0014】図19を参照して、熱酸化を行なうことに
よって素子分離酸化膜104が形成される。なお、上記
のLOCOS(Local Oxidation of Silicon)酸化時に
ボロン105aが活性化され、p型不純物領域105が
形成される。この後、シリコン窒化膜111が除去され
る。
【0015】図20を参照して、シリコン酸化膜104
aの表面上にレジストパターン113aが形成される。
このレジストパターン113aなどをマスクとしてシリ
コン基板101の表面に砒素(As)が注入される。レ
ジストパターン113aが除去された後、熱処理が施さ
れることにより砒素が活性化され、ガードリング領域1
03が形成される。
【0016】図21を参照して、素子形成領域内に開口
を有するレジストパターン113bがシリコン基板10
1の表面上に形成される。このレジストパターン113
bをマスクとしてシリコン酸化膜104aがエッチング
除去され、開口104bが形成される。この開口104
bからは、シリコン基板101の素子形成領域内の一部
表面が露出する。この後、レジストパターン113bが
除去される。
【0017】図22を参照して、シリコン基板101の
表面全面に白金(Pt)層102aが蒸着された後、熱
処理が施される。この熱処理により、開口104b内に
おいてシリコン基板101と接する白金層102aがシ
リコンと反応して白金シリサイドとなる。この後、王水
処理が施され、白金のみが選択的に除去される。これに
より、図17に示すように開口104b内にのみ自己整
合的に白金シリサイドよりなる金属電極102が形成さ
れる。
【0018】次に、従来の10μm帯用赤外線検出器の
製造方法について説明する。従来の10μm帯用赤外線
検出器の製造方法は、従来の3〜5μ帯用赤外線検出器
の製造方法と図21に示す工程まで同じである。図21
を参照して、開口104bが形成された後、レジストパ
ターン113bが除去される。
【0019】次に図23を参照して、シリコン基板10
1の表面全面にイリジウム(Ir)層102bが形成さ
れた後、熱処理が施される。この熱処理により、開口1
04b内においてシリコン基板101と接するイリジウ
ム層102bがシリコンと反応してイリジウムシリサイ
ド(IrSi)となる。この後、開口104bの真上に
のみレジストパターン113cが形成される。このレジ
ストパターン113cをマスクとしてイリジウム層10
2bがエッチング除去される。このエッチング除去によ
り、図17に示すように開口104b内にのみイリジウ
ムシリサイドよりなる金属電極102が形成され、10
μm帯用赤外線検出器が形成される。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】赤外線は熱線ともいわ
れ、赤外線の放射は熱の放出を伴う。このため、一般に
赤外線撮像には、可視撮像と比べて、背景物体からの放
射が多く、またコントラストが低いといった特徴があ
る。たとえば、室温で赤外線を検出する場合には、室温
を有する物体(背景物体:たとえば大気も含まれる)か
ら放射される赤外線も検出されるため、他の物体(目的
物)から放射される赤外線との区別(コントラスト)が
つき難い。このように、背景物体から放射される赤外線
も含めて検出する必要から、赤外線検出器には赤外線か
ら変換される電荷を多数蓄積できること、すなわち飽和
電荷量が大きいことなどが要求される。
【0021】この赤外線検出器の飽和電荷量を増やす方
法の1つとして、赤外線検出器に加える逆バイアス電圧
を大きくする方法がある。これは、赤外線検出器に印加
された逆バイアス電圧に対応する量だけ逆バイアス電圧
を緩和するように電荷が蓄積されるからである。一方、
逆バイアス電圧を大きくするほどショットキ効果によっ
てエネルギ障壁の高さが低くなる。このため、カットオ
フ波長(検出波長の上限)が長くなり(すなわち、長波
長の光まで検出可能となり)、感度も向上するといった
メリットがある。このように、赤外線検出器には大きな
逆バイアス電圧を加えることが望ましい。
【0022】しかし、図17に示す従来の赤外線検出器
の構成においては、大きな逆バイアス電圧を加えると以
下の弊害が生じる。
【0023】図17を参照して、従来の赤外線検出器で
は、検出器周辺に設けられたガードリング領域103と
素子分離用のp型不純物領域105とが隣接している。
ガードリング領域103のn型不純物濃度は、金属電極
102とガードリング領域103とのコンタクト抵抗を
低減するために十分大きくする必要がある。また素子分
離用のp型不純物領域105のp型不純物濃度も、各素
子間の電気的分離の効果を高めるため十分に大きい方が
望ましい。このため、必然的にガードリング領域103
と素子分離用のp型不純物領域105とによるpn接合
部において、高濃度のn型不純物領域とp型不純物領域
とが接合されることとなる。このような場合、かかるp
n接合での逆方向リーク電流が大きくなり、pn接合耐
圧も低くなる。
【0024】上述のごとく、従来の赤外線検出器ではp
n接合での逆方向リーク電流が大きくなるため、かかる
赤外線検出器にむやみに大きな逆バイアス電圧をかける
ことができなくなる。それゆえ、赤外線検出器の飽和電
荷量を増大させることができず、またカットオフ波長の
長波長化を図ることもできないため、高性能な赤外線検
出器を得ることができないという問題点があった。
【0025】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、ガードリング領域と素子分離用
のp型不純物領域とによるpn接合における逆方向リー
ク電流を抑制し、それにより大きな逆バイアス電圧を印
加可能な高性能の赤外線検出器を提供することである。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置は、
半導体基板と、分離絶縁膜と、分離不純物領域と、電極
層と、第1不純物領域と、第2不純物領域とを備えてい
る。半導体基板は主表面を有する第1導電型である。分
離絶縁膜は、半導体基板の素子形成領域を分離するよう
に半導体基板の主表面に形成されている。分離不純物領
域は、第1導電型であり、分離絶縁膜の下面に接するよ
うに半導体基板に形成されている。電極層は、素子形成
領域の半導体基板の主表面に接し、半導体基板とショッ
トキ接合を形成している。第1不純物領域は、第1の不
純物濃度を有する第2導電型であり、電極層の端部に接
するように半導体基板の主表面に形成されている。第2
不純物領域は、第1の不純物濃度よりも小さい第2の不
純物濃度を有する第2導電型であり、分離不純物領域と
第1不純物領域とに挟まれる半導体基板の領域に形成さ
れている。
【0027】
【作用】本発明の半導体装置では、第1の不純物濃度よ
りも小さい第2の不純物濃度を有する第2導電型の第2
不純物領域が、分離不純物領域と第1不純物領域とに挟
まれる半導体基板の領域に形成されている。このため、
第1導電型の分離不純物領域と比較的低濃度の第2不純
物領域とによりpn接合が形成されることとなる。よっ
て、かかるpn接合の逆方向リーク電流は小さくなり、
大きな逆バイアス電圧を印加することが可能となる。し
たがって、ショットキ接合を構成する電極層などに蓄積
される飽和電荷量を大きくでき、かつカットオフ波長の
長波長化を図ることも可能となるため、高性能な赤外線
検出器などの半導体装置を得ることができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例について図を用いて説
明する。
【0029】図1は、本発明の第1の実施例における3
〜5μm帯用赤外線検出器の構成を概略的に示す断面図
である。図1を参照して、p型シリコン基板1の各素子
形成領域を分離するように、シリコン基板1の表面には
素子分離酸化膜4が形成されている。この素子分離酸化
膜4の下面に接するようにシリコン基板1にはp型不純
物領域5が形成されている。このp型不純物領域5は、
ボロン(B)が1018atm/cm3 の濃度で導入され
ることにより形成されている。
【0030】シリコン基板1の素子形成領域であって開
口4b内には、シリコン基板1の表面と接するように金
属電極2が形成されている。このシリコン基板1と金属
電極2とによりショットキ接合が構成されている。この
金属電極2は、白金シリサイド(PtSi)よりなって
いる。
【0031】金属電極2の端部に接するようにシリコン
基板1の表面には、n+ 不純物領域3bが形成されてい
る。このn+ 不純物領域3bは、1020atm/cm3
程度の濃度で砒素(As)が導入されることにより形成
されている。
【0032】またこのn+ 不純物領域3bを包囲するよ
うに、かつn+ 不純物領域3bとp型不純物領域5との
間に介在するようにn- 不純物領域3aが形成されてい
る。このn- 不純物領域3aは、1018atm/cm3
程度の濃度で砒素が導入されることにより形成されてい
る。このn- 不純物領域3aとn+ 不純物領域3bとの
二重構造によりガードリング領域が形成されている。
【0033】次に、本発明の第1の実施例における3〜
5μm帯用赤外線検出器の製造方法について説明する。
【0034】図2〜図7は、本発明の第1の実施例にお
ける3〜5μm帯用赤外線検出器の製造方法を工程順に
示す概略断面図である。まず図2を参照して、従来と同
様の方法により、シリコン基板1の表面に素子分離酸化
膜4とシリコン酸化膜4aが形成される。また、素子分
離酸化膜4の下面に接するようにシリコン基板1には、
素子分離用のp型不純物領域5が形成される。
【0035】図3を参照して、シリコン酸化膜4aの表
面上にレジストパターン13aが形成される。このレジ
ストパターン13aと素子分離酸化膜4とをマスクとし
て砒素(As)がシリコン基板1に注入される。この後
レジストパターン13aが除去される。注入された砒素
が活性化されることにより、素子分離用のp型不純物領
域5と接するようにn- 不純物領域3aがシリコン基板
1に形成される。
【0036】図4を参照して、シリコン基板1の表面に
レジストパターン13bが形成される。このレジストパ
ターン13bは、n- 不純物領域3aの一部領域上に開
口を有している。この開口を通じて砒素がシリコン基板
1に注入される。この後レジストパターン13bが除去
される。上記の注入などによりn- 不純物領域3aの領
域内であって、シリコン基板1の表面にn+ 不純物領域
3bが形成される。
【0037】図5を参照して、素子形成領域内に開口を
有するレジストパターン13cがシリコン基板1の表面
上に形成される。このレジストパターン13cをマスク
としてシリコン酸化膜4aにエッチングが施され、開口
4bが形成される。この開口4bからは、シリコン基板
1の一部表面が露出する。この後レジストパターン13
cが除去される。
【0038】図6を参照して、シリコン基板1の表面全
面に白金(Pt)層2aが蒸着された後、熱処理が施さ
れる。この熱処理により、開口4b内においてシリコン
基板1と接する白金層2aがシリコンと反応して白金シ
リサイドになる。ここで王水処理が施され、白金のみが
選択的に除去されて、図7に示すように開口4b内にの
み自己整合的に白金シリサイドよりなる金属電極2が残
存される。
【0039】本発明の第1の実施例における3〜5μm
帯用赤外線検出器においては、n+不純物領域3bと素
子分離用のp型不純物領域5とに挟まれるシリコン基板
1の領域に比較的低い不純物濃度を有するn- 不純物領
域3aが形成されている。このため、このn- 不純物領
域3aと素子分離用のp型不純物領域5とからなるpn
接合部における逆方向リーク電流が抑制される。このよ
うにpn接合での逆方向リーク電流を小さくできるた
め、赤外線検出器に高い逆バイアス電圧を印加すること
が可能となる。したがって、赤外線検出器の飽和電荷量
を大きくでき、カットオフ波長の長波長化を図ることも
できるため、より高性能な赤外線検出器を得ることが可
能となる。
【0040】次に、本発明の第2の実施例における3〜
5μm帯用赤外線検出器について説明する。
【0041】図8は、本発明の第2の実施例における3
〜5μm帯用赤外線検出器の構成を概略的に示す断面図
である。図8を参照して、p型シリコン基板21の各素
子形成領域を分離するようにシリコン基板21の表面に
素子分離酸化膜24が形成されている。素子分離酸化膜
24の下面に接するようにシリコン基板21には素子分
離用のp型不純物領域25が形成されている。このp型
不純物領域25は、ボロン(B)が1018atm/cm
3 の濃度で導入されることにより形成されている。
【0042】シリコン基板21の素子形成領域内には、
シリコン基板21の表面と接するように金属電極22が
形成されている。この金属電極22は、白金シリサイド
よりなっており、シリコン基板21とショットキ接合を
構成している。
【0043】金属電極22の端部に接触するようにシリ
コン基板21の表面には、1020atm/cm3 程度の
濃度で砒素の導入されたn+ 不純物領域23bが形成さ
れている。このn+ 不純物領域23bと素子分離用のp
型不純物領域25との間にのみ介在するようにシリコン
基板21にはn- 不純物領域23aが形成されている。
このn- 不純物領域23aには、1018atm/cm3
程度の不純物濃度となるように砒素が導入されている。
+ 不純物領域23bとn- 不純物領域23aとにより
ガードリング領域が形成されている。
【0044】次に、本発明の第2の実施例における3〜
5μm帯用赤外線検出器の製造方法について説明する。
【0045】図3を参照して、ここまでの工程は第1の
実施例とほぼ同様であるためその説明は省略する。
【0046】次に図9を参照して、素子形成領域内のn
- 不純物領域23aに隣接する領域上方に開口を有する
レジストパターン33bがシリコン基板21の表面上に
形成される。このレジストパターン33bの開口を通じ
てシリコン基板21に砒素が注入される。この後レジス
トパターン33bが除去される。シリコン基板21に注
入された砒素が活性化されることにより、n- 不純物領
域23aに隣接するようにシリコン基板21の表面上
に、n+ 不純物領域23bが形成される。
【0047】この後、金属電極を形成する後工程は、第
1の実施例とほぼ同様であるため、その説明は省略す
る。この製造方法により、図8に示す本発明の第2の実
施例における3〜5μm帯用赤外線検出器が製造され
る。
【0048】上記のような本発明の第2の実施例におけ
る3〜5μm帯用赤外線検出器においても、n+ 不純物
領域23と素子分離用のp型不純物領域25との間に比
較的低濃度のn- 不純物領域26が形成されている。こ
のため、第1の実施例と同様、赤外線検出器に大きな逆
バイアス電圧を印加することが可能となる。したがっ
て、赤外線検出器の飽和電荷量を大きくでき、かつカッ
トオフ波長の長波長化を図ることもできるため、高性能
な赤外線検出器を得ることが可能となる。
【0049】図8に示す赤外線検出器の構造の方が、図
1に示す構造に比較して、光電変換に寄与するショット
キ接合領域(金属電極とノンドープのシリコン基板との
接合領域)を大きく確保することができるという利点が
ある。
【0050】次に、波長10μm帯用の赤外線検出器に
ついて説明する。この10μm帯用赤外線検出器の製造
方法には、金属電極のパターニング時において以下に述
べる弊害がある。
【0051】図10は、図1に示す構造を有する10μ
m帯用赤外線検出器の製造方法において金属電極をパタ
ーニングする工程を示す概略断面図である。図10を参
照して、波長10μm帯用の赤外線検出器の金属電極に
は、上述したようにイリジウムシリサイドやゲルマニウ
ムシリコンが用いられる。たとえば金属電極としてゲル
マニウムシリコンを用いる場合には、まずシリコン基板
1の表面全面にゲルマニウム層2bが形成され、熱処理
が施される。この熱処理により、開口4b内においてシ
リコン基板1と接するゲルマニウム層がシリコンと反応
してゲルマニウムシリコンとなる。この後、金属電極を
形成するためにパターニングが行なわれる。
【0052】第1および第2の実施例においては白金と
白金シリサイドを選択的にエッチングできるエッチャン
トが存在するため、白金シリサイドのみを選択的に残存
させることが可能である。これに対して、ゲルマニウム
とゲルマニウムシリコンとを選択的にエッチングできる
エッチャントは存在しない。これはイリジウムとイリジ
ウムシリサイドについても同様である。このため、ウェ
ットエッチによるエッチングではなくドライエッチング
により金属電極のパターニングが行なう必要がある。よ
って、図10に示すようにゲルマニウムシリコンの表面
上にレジストパターン13dが形成される。この後、こ
のレジストパターン13dをマスクとしたエッチングに
より金属電極のパターニングが行なわれる。
【0053】しかしながら、レジストパターン13dの
形成時において、マスクの重ね合せずれが生じる場合が
ある。
【0054】図11は、レジストパターン形成時におい
てマスクの重ね合せずれが生じた様子を示す概略断面図
である。図11を参照して、本来、開口4b真上に正確
にパターニングされるべきレジストパターン13dは、
マスクの重ね合せずれによりその位置が寸法L1 分だけ
ずれて形成されている。この状態で下層のゲルマニウム
およびゲルマニウムシリコンにドライエッチングが施さ
れると図12に示す状態となる。
【0055】図12を参照して、上記のドライエッチン
グにより金属電極2cが形成されるが、マスクの重ね合
せずれによりシリコン基板1の一部表面(領域P)が露
出する。このシリコン基板1の露出表面はドライエッチ
ングにより結晶欠陥などの損傷を受けている。このた
め、この結晶欠陥などの損傷部からリーク電流が生じる
という問題点があった。
【0056】本発明の第3の実施例における10μm帯
用赤外線検出器の製造方法においては、金属電極をパタ
ーニングする時のマスクの寸法を変えることにより上記
の問題点を解決している。
【0057】図13は、本発明の第3の実施例における
10μm帯用赤外線検出器の製造方法において、金属電
極のパターニング時にマスクとして用いられるレジスト
パターンの形状を示す概略断面図である。図13を参照
して、レジストパターン51は、マスクの重ね合せずれ
が生じてもシリコン基板1の露出部分を生じないように
開口4bの端部からマスクの重ね合せずれによるずれ量
1 以上の寸法L2 分だけ両端に延びるような形状を有
している。これにより、レジストパターン51の形成時
においてマスクの重ね合せずれが生じた場合でもレジス
トパターン51は常に開口4bの上方を覆っている。こ
のため、このレジストパターン51をマスクとして金属
電極をパターニングする場合、シリコン基板1の表面が
露出することはない。このようなレジストパターン51
をマスクとして金属電極をパターニングした場合、金属
電極の形状は図14に示すようになる。
【0058】図14を参照して、形成された金属電極5
0は、その両端において素子分離酸化膜4の表面上に乗
上げた形状(以下、オーバーラップ構造とする)を有し
ている。この金属電極50は、開口4b内においてシリ
コン基板1と接する部分はゲルマニウムシリコンもしく
はイリジウムシリサイドであり、シリコン酸化膜上に乗
上げている部分はゲルマニウムもしくはイリジウムより
なっている。
【0059】このような製造工程により第3の実施例に
おける10μm帯用赤外線検出器を製造するため、開口
4b内においてシリコン基板1が露出することはない。
よって、露出部においてドライエッチングにより結晶欠
陥などの損傷を受けることはなく、この損傷部からリー
ク電流が発生することもない。
【0060】なお、第3の実施例においては、金属電極
2のオーバーラップ構造を図1に示す赤外線検出器に適
用した場合について述べたが、図8に示す第2の実施例
の赤外線検出器もしくは図17に示す従来の赤外線検出
器に適用してもよい。
【0061】この場合、図15に示す構成が金属電極2
のオーバーラップ構造を図8に示す第2の実施例の構成
に適用させたものであり、図16に示す構成が図17に
示す従来の構成に適用させたものである。
【0062】
【発明の効果】本発明の半導体装置では、第1の不純物
濃度よりも小さい第2の不純物濃度を有する第2導電型
の第2不純物領域が分離不純物領域と第1不純物領域と
に挟まれる半導体基板の領域に形成されている。このた
め、第1導電型の分離不純物領域と比較的低濃度の第2
不純物領域とにより形成されるpn接合での逆方向リー
ク電流が小さくなる。従って、飽和電荷量の大きい高性
能な半導体装置を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における3〜5μm帯用
赤外線検出器の構成を概略的に示す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例における3〜5μm帯用
赤外線検出器の製造方法の第1工程を示す概略断面図で
ある。
【図3】本発明の第1の実施例における3〜5μm帯用
赤外線検出器の製造方法の第2工程を示す概略断面図で
ある。
【図4】本発明の第1の実施例における3〜5μm帯用
赤外線検出器の製造方法の第3工程を示す概略断面図で
ある。
【図5】本発明の第1の実施例における3〜5μm帯用
赤外線検出器の製造方法の第4工程を示す概略断面図で
ある。
【図6】本発明の第1の実施例における3〜5μm帯用
赤外線検出器の製造方法の第5工程を示す概略断面図で
ある。
【図7】本発明の第1の実施例における3〜5μm帯用
赤外線検出器の製造方法の第6工程を示す概略断面図で
ある。
【図8】本発明の第2の実施例における3〜5μm帯用
赤外線検出器の構成を概略的に示す断面図である。
【図9】本発明の第2の実施例における3〜5μm帯用
赤外線検出器の製造方法の1工程を示す概略断面図であ
る。
【図10】図1に示す構造を有する10μm帯用赤外線
検出器の製造方法の1工程を示す概略断面図である。
【図11】図1に示す構造を有する10μm帯用赤外線
検出器の製造方法において弊害が生じる様子を示す概略
断面図である。
【図12】図1に示す構造を有する10μm帯用赤外線
検出器の製造方法において弊害が生じる様子を示す概略
断面図である。
【図13】本発明の第3の実施例における10μm帯用
赤外線検出器の製造方法の1工程を示す概略断面図であ
る。
【図14】本発明の第3の実施例における10μm帯用
赤外線検出器の構成を概略的に示す断面図である。
【図15】本発明の第2の実施例に金属電極のオーバー
ラップ構造を適用した場合の10μm帯用赤外線検出器
の構成を概略的に示す断面図である。
【図16】従来例に金属電極のオーバーラップ構造を適
用した場合の10μm帯用赤外線検出器の構成を概略的
に示す断面図である。
【図17】従来の赤外線検出器の構成を概略的に示す断
面図である。
【図18】従来の3〜5μm帯用赤外線検出器の製造方
法の第1工程を示す概略断面図である。
【図19】従来の3〜5μm帯用赤外線検出器の製造方
法の第2工程を示す概略断面図である。
【図20】従来の3〜5μm帯用赤外線検出器の製造方
法の第3工程を示す概略断面図である。
【図21】従来の3〜5μm帯用赤外線検出器の製造方
法の第4工程を示す概略断面図である。
【図22】従来の3〜5μm帯用赤外線検出器の製造方
法の第5工程を示す概略断面図である。
【図23】従来の10μm帯用赤外線検出器の製造方法
の1工程を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1、21 p型シリコン基板 2、22 金属電極 3a、23a n- 不純物領域 3b、23b n+ 不純物領域 4、24 素子分離酸化膜 5、25 p型不純物領域

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主表面を有する第1導電型の半導体基板
    と、 前記半導体基板の素子形成領域を分離するように前記半
    導体基板の主表面に形成された分離絶縁膜と、 前記分離絶縁膜の下面に接するように前記半導体基板に
    形成された第1導電型の分離不純物領域と、 前記素子形成領域の前記半導体基板の主表面に接し、前
    記半導体基板とショットキ接合を形成する電極層と、 前記電極層の端部に接するように前記半導体基板の主表
    面に形成された第1の不純物濃度を有する第2導電型の
    第1不純物領域と、 前記分離不純物領域と前記第1不純物領域とに挟まれる
    前記半導体基板の領域に形成され、第1の不純物濃度よ
    りも小さい第2の不純物濃度を有する第2導電型の第2
    不純物領域とを備えた、半導体装置。
JP5052379A 1993-03-12 1993-03-12 半導体装置 Withdrawn JPH06268245A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0803913A1 (de) * 1996-04-25 1997-10-29 Siemens Aktiengesellschaft Schottkydiodenanordnung und Verfahren zur Herstellung

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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