JPH06265146A - ガスタービンエンジン燃焼器 - Google Patents
ガスタービンエンジン燃焼器Info
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- JPH06265146A JPH06265146A JP3216718A JP21671891A JPH06265146A JP H06265146 A JPH06265146 A JP H06265146A JP 3216718 A JP3216718 A JP 3216718A JP 21671891 A JP21671891 A JP 21671891A JP H06265146 A JPH06265146 A JP H06265146A
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- F23R3/00—Continuous combustion chambers using liquid or gaseous fuel
- F23R3/28—Continuous combustion chambers using liquid or gaseous fuel characterised by the fuel supply
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 ガスタービンからのNOxを低減させるため
に燃焼温度を制限可能にする。 【構成】 燃焼室内で燃料を燃焼させる前に燃料を蒸発
させ、蒸発燃料を空気と混合させると共に、燃焼器の高
温壁を囲んで冷却空気通路を設ける。
に燃焼温度を制限可能にする。 【構成】 燃焼室内で燃料を燃焼させる前に燃料を蒸発
させ、蒸発燃料を空気と混合させると共に、燃焼器の高
温壁を囲んで冷却空気通路を設ける。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガスタービンエンジンに
関し、特にガスタービンエンジン用燃焼器に関する。 【0002】 【従来の技術】以下 NOxと称する亜酸化窒素は空気によ
る燃料の燃焼の間に形成される。最近の調査並びに実験
では全ての NOx生成物は「即発 NOx」即ち燃焼過程の開
始後極めて短い時間、即ち数ミリ秒発生する非均衡燃焼
過程の間に形成される NOxであると結論づけている。前
述の非均衡状態は均衡温度まで急速に減衰する厳しい温
度スパイクを創成し、かつ概ね全ての NOxがこれらの高
ピーク温度の間に形成されることが最近になって初めて
主張されている。この考えは NOxの形成が燃焼室内での
滞留時間とは無関係であるが燃焼が発生するときの温度
に指数的に関連しているとの結論を導いている。そのよ
うな結論は、 NOx生成を滞留時間に関連づける従来の考
え方と矛盾している。 【0003】図1は NOx生成と焔温度との間の経験的な
関係を示す。この図において、温度は均衡焔温度であ
り、 NOxの量はその初期の高い値から均衡値まで温度が
低下するにつれて形成された全ての NOxの総和である。
NOxの量は図1では対数値として示してある。従って、
図1の曲線は概ね真直であるが、実際には焔温度に対す
る指数関係を反映している。 【0004】酸素源として空気を用いている燃焼系は殆
んど窒素を常に含有しており、かつ非均衡状態から均衡
状態への弛緩時間は専ら燃焼過程に含まれている分子に
依存しているので、図1の曲線は空気吹込み燃焼系に対
しては有効である。さらに、均衡温度状態における NOx
生成速度は極めて低いので、数秒以下の時間ガスが均衡
温度にある通常の燃焼系において形成された NOxの量に
目立って影響しないことが判明した。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】このように、本発明の
目的は概ね全ての NOx生成が燃焼が発生するときの温度
にのみ関係し、燃焼室内での滞留時間に関係しないとい
う「即発 NOx」であるとの結論を利用した構造上の特徴
を有する予め混合し、対流冷却した低 NOx排出燃焼器を
提供することである。 【0006】本発明のさらに別の目的は燃焼室で燃焼さ
れる前に燃料を蒸発させ空気と混合する改良された能力
を有するガスタービンエンジン用の燃焼器を提供するこ
とである。 【0007】本発明のさらに別の目的は、概ね障害がな
くすため通路を通る空気の流れを冷却する効果を高める
燃焼器の高温壁を囲んでいる対流冷却空気流通路を有す
るガスタービンエンジン用の室構造を提供することであ
る。そのような構造はまた、燃焼器の機械設計を簡素化
し、製作コストを低減させ、検査手順を簡素化し、壁の
温度勾配や低いため耐久性を驚異的に向上させる。 【0008】本発明のさらに別の目的は現在の設計のも
のより燃料噴射ノズルの所要数の少ない燃焼器を構成す
ることである。 【0009】また本発明の目的は一次および二次燃焼ゾ
ーンに分離され、一次燃焼ゾーンでの燃料と空気の燃焼
が低い焔温度で発生することにより NOxの生成を低減さ
せる燃焼室を有する燃焼器を構成することである。 【0010】さらに別の本発明の目的は、燃料との燃焼
あるいは燃焼生成物の稀釈のいずれかに対して全ての冷
却空気が用いられ、タービンへ入るガスの温度を低減さ
せる、燃焼器の壁の対流冷却に適合した燃焼器を構成す
ることである。 【0011】さらに別の本発明の目的は未燃焼炭化水素
および一酸化炭素の量を低減する燃焼器を構成すること
である。 【0012】 【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めに、本明細書において実施され、かつ広く記述されて
いる本発明の目的によれば、その中で燃料と空気とが燃
焼される空間を画成する燃焼室を含む予め混合され、対
流冷却された低排出燃焼器が提供される。前記燃焼器は
さらに、燃料と空気とを混合し、燃料と空気との混合物
を燃焼室へ入れる手段を含む。前記混合手段は、公知の
燃焼器形態とは対照的に燃焼室自体内に配置される。 【0013】好適実施例においては、燃焼器はまた、燃
焼室内で一次および二次燃焼ゾーンを画成する手段を含
む。前記画成手段は、燃焼室自体内に配置されるため、
一次燃焼ゾーンを二次燃焼ゾーンから分離させる流れ規
制を発生させる混合手段から都合よく構成できる。本明
細書で用いている燃焼ゾーンの分離は一方のゾーンを他
方のゾーンから完全に遮断することを意味する意図のも
のでない。むしろ、本明細書で用いる分離とは両ゾーン
間において、各ゾーンの燃料と空気の燃焼即ち酸化が二
次ゾーンを貫流する一次ゾーンからの燃焼生成物とは概
ね独立して発生して燃焼室から出ていくようにするに十
分な差圧を発生させることを意味する。 【0014】混合手段において燃焼することなく概ね均
質な燃料と空気の混合物が混合手段によって一次燃焼ゾ
ーンへまづ入れられる。一次燃焼ゾーンに入れられた混
合物の燃料対空気の重量比は緊密に制御され、エンジン
の全開即ちパワー範囲の間の空気の重量に対する燃料の
重量の化学的に正しい化学量比の約50%以下に保たれ
ることが好ましい。焔温度は空気に対する燃料の重量比
に直接関連しているので、一次燃焼ゾーンにおいて燃焼
する燃料と空気との混合物の焔温度は前記比を化学量比
以下に保つことにより低減する。本発明は、概ね全ての
NOx生成物が「即発 NOx」であり、かつ初期の非均衡燃
焼の間の焔温度によってのみ影響され、滞留時間によっ
て影響されるものでないとの前提に基いているので、本
発明の燃焼器は燃焼ゾーンにおける焔温度を低減するこ
とによって NOxの生成を制限している。 【0015】混合手段は一次および二次末広コーンを含
むことがさらに好ましい。各一次および二次コーンは入
口端から出口端に向かって広がる壁によって画成されて
いる。入口端は燃料源並びにエンジン空気と流れ連通し
ている。混合手段を画成しているコーンの末広角と長さ
とは燃焼室に入る前に燃料と空気とが完全に混合される
ことを保証し、かつコーン内で燃焼が起らないことをさ
らに保証するように選択される。液体燃料の場合、コー
ンを画成する壁が燃焼室内に配置していることによって
燃焼室内で焔により加熱される結果燃料の蒸発が高めら
れる。 【0016】エンジンが空転しているとき、燃料は一次
コーンを介してのみ燃焼室へ噴射され、稀釈空気の一部
が二次コーンを介して添加される。この状態は一次燃焼
ゾーンに対して燃料対空気の最大の重量比を選択するこ
とによって決められるエンジンパワーの範囲にわたり介
在する。エンジンをより広いパワー範囲にわたって作動
させたいときは、二次混合コーンを介して追加の燃料が
二次燃焼ゾーンに入れられる。二次燃焼ゾーンに入れら
れた燃料と空気とは一次燃焼ゾーンから出ていく燃焼生
成物により酸化され、この二次燃料の流れのエネルギ
は、たとえ燃料対空気比が燃焼可能限界以下であったと
しても解放される。 【0017】一次および二次混合コーンは、一次ゾーン
からの高温の燃焼生成物が二次ゾーン中へ入るとき混合
を向上させるための対向旋回流を発生させるよう各燃焼
ゾーン内で反対の円周方向に各コーンから出てくる燃料
と空気の混合物を導くよう一次および二次混合コーンを
適合させ、かつ燃焼室内に配置させることがさらに好ま
しい。 【0018】一次および二次混合コーンは燃焼室自体内
に配置され、かつこれらのコーンから出てくる燃料と空
気の混合物が燃焼生成物より低温にあるので、これらの
コーンは燃料と空気の混合物によって冷却される。この
形態においては、本発明による燃焼器は、コーンによっ
て発生した流れ規制部がコーンへ入るエンジンの空気に
より既に空冷されているので、一次および二次燃焼ゾー
ンを画成する手段を冷却するためのいずれかの特殊な冷
却空気通路を必要としない。 【0019】燃焼器は一次および二次混合コーンにおけ
る燃料/空気の混合物の自動点火を抑制するために混合
手段と協働する手段を含むことも好ましい。前記抑制手
段は詳しくは、一次および二次混合コーンの間で冷却空
気を分流させるべく、前記一次および二次混合コーンを
囲み、かつそこから隔置された各シュラウドと、分流さ
れた冷却空気流量を計量する手段とを含みうる。前記シ
ュラウドは各々の混合コーン入口近傍まで冷却空気を再
循環される二重壁部材としうることが好ましく、混合コ
ーン自体内で冷却空気を燃料および空気と混合するよう
開口のような手段を設けることが好ましい。 【0020】さらに、一次および二次混合コーンの少な
くとも数個に空気を接続し、制御可能に分配するための
マニホルドのような手段を、設けることが好ましい。ま
たマニホルドは燃焼室から対流冷却空気を受け取るよう
流れ接続できる。 【0021】さらに、燃焼器は一次および二次混合コー
ンの各々と関連した燃料ノズル手段をそれぞれ含み、か
つ混合コーンと関連の燃料ノズル手段とを、燃焼室から
後退可能の一体ユニット組立体として構成することが好
ましい。そうすれば、各ユニット組立体の燃料/空気比
を燃焼室に混合コーンを設置する前に有利に較正し、セ
ットすることができる。ユニット組立体は混合コーンの
スロートとノズルにそれぞれ付属した燃料ノズル手段と
の間の距離を選択可能に固定する調整可能手段を含むこ
とができる。 【0022】本発明はまた、燃焼室自体内に配置した混
合コーンにより一次および二次燃焼ゾーンに分離された
燃焼室を有するタイプの燃焼器を操作する方法も網羅す
る。本方法は空気対燃料の比を燃料に対する化学的に正
しい化学量比以下に保ちながら混合コーンを介して一次
燃焼ゾーンへ一次燃料と空気の混合物を入れるステップ
を含むことが好ましい。次いで、一次燃料と空気の混合
物は NOx生成を低減させる温度で一次ゾーンにおいて燃
焼される。 【0023】エンジンパワー要件即ちエンジンパワー範
囲が一次燃料と空気の混合物において解放されたエネル
ギーを上廻る場合、本発明の方法は一次ゾーンから出て
くる高温の燃焼生成物によって酸化される追加の燃料を
二次燃焼ゾーンへ入れる別のステップを含む。 【0024】本明細書に含まれ、かつ本発明の一部を構
成する添付図面は本発明の現在好適な実施例を示し、前
述した全体的な説明並びに以下の好適実施例の詳細説明
と共に本発明の原理を説明する。 【0025】 【実施例】数葉の図面を通して同じあるいは対応部材を
同じ参照番号で指示している添付図面に示す本発明の現
在好適な実施例と方法とを詳細に以下参照する。 【0026】図2は全体的に10で指示する筒形の燃焼
器の主要断面図である。本発明によれば、筒形燃焼器1
0は、その中で燃料と空気とが燃焼される室を画成する
高温燃焼室壁14を有する燃焼室12を含む。燃焼室1
2は上流端20と下流端22とを含む。高温燃焼器壁1
4は冷温燃焼器壁16により囲繞され概ね環状の冷却空
気流路18を画成する。エンジン空気即ちタービンエン
ジンを貫流する空気は冷却空気流路18へ入り、高温燃
焼器壁14に沿って流れ対流冷却を提供する。 【0027】本発明の燃焼器はフイルム冷却と対照的に
高温燃焼器壁の対流冷却に特に適合している。本発明の
広義の局面においてはいずれかのタイプの冷却方法を用
いることが可能であるが、燃焼に関与しない空気は偽似
「空気」を排除するため出来る限り制限すべきである。
さらに、本発明は概ね全ての NOx生成物が「即発 NOx」
であって滞留時間とは無関係であるとの前提に基いてい
るので、対流冷却方法では以下詳細に述べるように全て
のエンジン空気を燃焼および稀釈段階で使用できるよう
にする。このため、エンジン設計者が燃焼室における滞
留時間を長くとることによって従来の考えによらず、 N
Ox生成を増加させることなく未燃焼炭化水素の量を低減
できるように設計できるようにする。フイルム冷却は、
冷い空気の薄いフイルムを燃焼器の壁の内面に位置させ
ることによりある程度のエンジン空気を厳格に燃焼器壁
の冷却に使用することを要する。冷い空気のこの薄いフ
イルムにより燃焼器の壁において温度勾配を発生させこ
れが亀裂や終局的に故障を促進させる。またフイルム冷
却を適用する場合、燃焼室へ入る冷い空気は燃料対空気
の重量比に影響を与え、ある場合には燃焼室の断続した
領域における燃焼を冷却させることにより燃焼過程にお
ける効率を低下させ、未燃焼の炭化水素の量を増加させ
る。本発明は特に対流冷却法に適合させることによりフ
イルム冷却の前記の欠点を排除する。 【0028】本発明によれば,燃焼器はさらに、燃料と
空気とを混合し、その混合物を燃焼室へ入れるために燃
焼室内に実質的に配置した手段を含む。本明細書におい
て実施されるように、混合手段は燃焼室自体内に配置し
た少なくとも1個の一次末広混合コーン24を含む。特
定のエンジンの適用に対する設計制限内に適合するいず
れかの数の末広コーン24を用いることができる。各コ
ーン24は壁26により画成されており、該壁24は形
状が概ね切頭円錐形で、入口端28から出口端30まで
広がっている。 【0029】図3は図2に示す筒形燃焼器10の端面図
で、一次末広コーン24を示し、該コーンは4個からな
り、噴射器32の位置の周りで壁14からの接線に近づ
く角度で高温の燃焼器14から燃焼室12へと延びてい
る。コーン24の入口端28は、燃料噴射器32を介し
てコーン24へ噴射される燃料の供給源(図示せず)と
流体連通している。同様に、各コーン24の入口端28
は燃料噴射器32の周りに形成された導管34を介して
圧縮機セクション(図示せず)から出ていく高圧のエン
ジン空気と連通する。 【0030】噴射器32と導管34とを介して燃料と空
気とがコーン24へ噴射されるにつれて、それらは燃焼
室12内へ入れられる前にコーン内で均質に混合され
る。コーン24内で膨張する際の空気の速度変化は燃料
の小滴の表面を剪断して、そのため蒸発化と混合とを促
進する傾向がある。また、コーン24は、コーン内で膨
張する際の空気の速度が燃焼室内の焔速度より速くに保
たれることによって焔がコーンへ入って早期燃焼を起さ
ないような寸法とされる。 【0031】従来技術の燃焼器に対する本発明の特定の
利点はコーン24からなる混合手段を実質的に燃焼室自
体内に位置させたことである。このように、コーンの壁
26は燃焼室12内の焔温度により加熱され液体燃料の
蒸発を高め、かつ外側スペースを節約する。 【0032】コーンの中心軸に対するコーン壁26の広
がり角は壁からの流れの分離を排除しながら可能最大角
となるように選択されることが好ましい。典型的には空
力学的制約によりコーン壁26の広がり角を6度の半角
に制限し、従って全開先角度を12度とする。それより
小さい角度も用いることができるが、特に液体燃料に対
してコーンの長さを増大させる必要がある。 【0033】さらに、本発明の好適実施例においては、
燃料噴射器32は末広コーン24の小径の入口端の丁度
上流に装着することが好ましい。燃料噴射器32はコー
ンへ入る空気の流量を較正するようにコーン24の入口
端28に対して運動可能としうる。このように、同じ流
量の空気が常に各コーンへ入るように各コーン24を通
る空気流量を均衡させることができる。このように、コ
ーン24における燃料対空気の重量比は噴射器32にお
ける燃料圧力、従って燃料の流量のみによって左右され
る。 【0034】燃焼器からの NOx排出量を少なくするため
に、本発明は燃焼室12内で一次および二次燃焼ゾーン
を画成する手段を含む。本明細書において実施されてい
るように、この画成手段は高温燃焼器壁14の周囲に配
置された一次コーン24と、適用可能であれば、コーン
が位置されている位置における燃焼室の有効断面積を小
さくすることにより流れ規制部を作る二次コーン42と
からなっている。このように、燃焼室はそれぞれ、軸線
方向に整合した一次および二次燃焼ゾーン36、38に
分離される。 【0035】本発明の燃焼器においては、一次コーン2
4を介して燃焼室12に入れられた一次燃料と空気の混
合物はコーン24を燃焼室12の上流端20に向かって
コーン24を傾動させることにより一次燃焼ゾーン36
に向かって導かれる。コーン24の傾動角40は約5と
15度の間でよく、約10度にセットされることが好ま
しい。しかしながら、特定の傾動角が本発明の範囲を限
定するものではない。さらに、一次コーン24から出る
混合物の燃料対空気の重量比は、燃焼を持続させる最低
の燃料対空気の重量比を上廻りながら化学的に正しい化
学量比の約50%以下に限定されることが好ましい。勿
論、一次コーン24における燃料対空気の重量比はエン
ジンが絞られ、従って当該技術分野で周知の弁装置によ
り燃料の流量が調整されるにつれて上限と下限との間を
変動する。 【0036】一次コーン24における燃料対空気の重量
比を化学量の値の50%以下に限定することにより、一
次燃焼ゾーン36における焔温度が低減し、そのため燃
焼の間に形成される NOxの量を低減させる。 【0037】このように末広コーン24を燃焼室12の
上流端20に向かって傾動させることにより、コーン2
4から出てくる一次燃料と空気の混合物は一次燃焼ゾー
ン36に向かって導かれ、そこで従来の手段により点火
され燃焼を開始することができる。さらに、図2に示す
ように接線に近づいた角度で高温燃焼器壁14の周囲に
コーン24を配置することにより、一次燃料と空気の混
合物が一次燃焼ゾーン36においてうず巻き形に導かれ
る。その点に関して、本発明の燃焼器の形態の特定の利
点は一次コーン24内で燃料の蒸発と混合の全てが行わ
れ、これら2種類の機能に対する空間を燃焼ゾーンに設
ける必要がないことである。典型的には燃料と空気の混
合物が一次燃焼ゾーン36内で完全に燃焼するために3
から10ミリ秒の滞留時間で十分である。 【0038】一次燃焼ゾーン36における燃料対空気の
重量比は化学量値よりはるかに下に保たれるので、一次
燃焼ゾーン36における焔温度は低減する。 NOxの生成
は焔の温度に左右されるのであって、燃焼器内での滞留
時間に左右されるものでないと想定されているので、燃
料と空気との混合物は一次燃焼ゾーン36で燃焼し、NO
x生成は著しく低下する。さらに、従来の考え方とは対
照的に燃焼室における燃焼生成物の滞留時間を増加させ
NOx排出を増大させるという結末を伴うことなく未燃焼
炭化水素およびCOの量を低減させることができる。典型
的には、前記の滞留時間は燃焼室を長くしたり、稀釈用
孔をさらに下流に移すことなく増加させることができ
る。 【0039】広範囲のパワーにわたって作動するガスタ
ービンエンジンにおいては、混合手段は、追加の燃料を
燃焼室12の二次燃焼ゾーン38へ入れるために上流の
入口端44と下流の出口端46とを有する少なくとも1
個の二次コーン42を含んでいる必要がある。燃料噴射
器32は入口端44近傍に配置され、エンジン空気は適
当な導管を介して二次コーン42へ導入される。本発明
の筒形燃焼器の好適実施例においては、二次コーン42
は、下流端46が燃焼室12内で中央に配置され二次燃
料と空気の混合物を二次燃焼ゾーン38へ入れるように
端壁50から燃焼器10中へ延びている。そのような構
造により、二次コーン42は一次コーン24と協働して
燃焼室12内で流れを規制し燃焼室を上流の一次燃焼ゾ
ーン36と下流の二次燃焼ゾーン38とに分離する。 【0040】二次コーンおよび二次燃料と空気の混合物
とを要する燃焼器においては、好適実施例におけるエン
ジン空気は、たとえパワー範囲の下端において追加の燃
料が必要とされなくても稀釈のために二次コーンを介し
て燃焼室へ常に導入される。スロットルを前進させるこ
とによりエンジンのパワーが増加すると一次コーン24
の噴射器32を通る燃料の流量は最初に増加し、一次燃
焼ゾーンに対して選択した所定の燃料対空気の重量比に
留っている。このことは図7においてグラフで示されて
おり、図7は一次および二次の燃料と空気との流れにお
ける燃料対空気の重量比を典型的なエンジン適用例にお
けるエンジンパワーの関数としてプロットしている。 【0041】図7におけるグラフの線100はエンジン
のパワーの範囲にわたっての一次流れにおける燃料対空
気の重量比のプロットであり、グラフの線102は二次
流れにおける燃料対空気の重量比のプロットである。全
体のエンジンの燃料対空気の重量比は線104により示
されている。図示のように、所定の作動点106に近づ
くにつれて燃料が二次コーン42に噴射され空気と混合
される。エンジンパワーが増加するにつれて、二次流れ
における燃料対空気の比率が増加し、続け、一方一次流
れにおける比率は僅かに下がる。図7のグラフは例示の
ためにのみ提供したものである。図示された特定の傾向
は、それらが特定の適用に対して変わりうるものである
ため本発明の範囲を限定するものでない。好ましくは、
燃焼を持続させるには低すぎる燃料対空気の重量比にお
いて追加の燃料と空気とがまずコーン42に供給され
る。しかしながら、コーン42からのこの二次混合物が
一次燃焼ゾーン36から来る高温の燃焼生成物と混合さ
れると、二次混合物内の燃料は二次燃焼ゾーン38内で
完全に酸化される。 【0042】さらに、コーン42から出てくる燃料と空
気の混合物と一次燃焼ゾーン36から来る高温の燃焼生
成物との混合を向上させるために、本発明の好適実施例
はコーン42の下流端46に取り付けた旋回翼52を組
み込んでいる。旋回翼はいずれか公知の形態のものを用
いればよい。例えばコーン42の下流端の周囲に等間隔
で隔置され、コーンから出てくる燃料と空気の混合物に
旋回運動を加えるようある角度で傾斜した複数の翼から
なる旋回翼を用いることができる。 【0043】また、コーン42から出てくる二次混合物
に対して重要な旋回方向は、一次燃焼ゾーン36におい
て発生している燃焼の旋回方向に対して対向するよう選
択されることが好ましい。一次および二次燃焼ゾーンに
おける燃料と空気との混合物の対向旋回並びにその結果
としての燃焼生成物の対向旋回とは、実際には燃料の点
火はコーンの出口端から極めて短い距離をおいて発生す
るため二次燃焼ゾーンにおける混合を向上させる。 【0044】さらに、一次コーン24と二次コーン42
とが燃焼室12内に配置されているので、本発明による
構成は燃焼器の機械的設計を簡素化し、製作コスト並び
に外形寸法を低減させ、組立ておよび検査過程をより効
率的とするという利点を有する。また、本発明による混
合コーンは燃焼室の壁を貫通して延びないので、冷却空
気の流路18は実質的に障害が無く、燃焼器の壁が、フ
イルム冷却とは対照的に対流冷却に対して特に適合する
ようにさせる。このように、フイルム冷却の欠点、即ち
冷却のためにエンジンの空気を厳格に使用する必要性
や、フイルム冷却により発生する燃焼器壁における温度
勾配、および燃焼の低効率が排除される。 【0045】引続き図2を参照すれば、稀釈用孔54を
二次燃焼ゾーン38の下流において高温燃焼器壁14に
形成することができる。これらの稀釈孔54は混合手段
を通過ずみの残りの空気を燃焼室中へ導入し燃焼室12
から出てくる燃焼生成物の出口温度を、タービンあるい
はその他の末端装置(図示せず)に対して適当なレベル
まで低下させるように機能する。このように、燃焼器1
2は全てのエンジン空気を燃焼あるいは稀釈のいずれか
の過程で利用する。 【0046】図4に基本的に示された本発明の第2の実
施例においては、環状の燃焼器を全体的に64として指
示している。燃焼器64は、それぞれ内側および外側の
高温の燃焼器壁68、70により画成された燃焼室66
から構成されている。燃焼器の壁68と70とは燃焼器
の中心線65に対して相互に半径方向に隔置されてい
る。内側および外側の高温燃焼器の壁68、70の各々
に対して概ね平行に、かつ隔置されて、冷い燃焼器壁7
2が延びており、冷却空気流路74を画成する。前記流
路を通してエンジン空気が高温の燃焼器壁に対する対流
冷却を提供する。 【0047】図4に示す本発明の実施例は図2および3
について前述したものと類似であるが環状の燃焼器の形
状に適合した配置の混合手段を含む。詳しくは、図4に
示す環状燃焼器の混合手段は、その中で燃料と空気とが
混合される空間を画成する末広の一次混合コーン76を
含む。一次混合コーン76は図2および3に示すコーン
24と形態が概ね同一である。 【0048】燃焼器64の部分端面図である図5を参照
すれば、一次コーン76は高温の外側の燃焼器壁70か
ら燃焼室66へ内方に延びており、コーン76の中心軸
線75は図3に示すコーン24に関して図示したのと同
様に中心線65から延びる半径に対してある角度77を
つけて配置している。燃焼室66内での完全燃焼を助長
し、向上させるに十分ないずれか希望する数量の一次コ
ーンを用いることができる。 【0049】各一次コーン76は入口端78と出口端8
0とを含み、入口端78は弁装置93、燃料マニホル
ド、および終局的には入口端78に配置した燃料噴射器
32とを介して燃料供給源91と流体連通している。エ
ンジン空気はコーン24について前述したのと概ね同様
に一次コーン76の入口端に供給される。さらに、一次
コーン76は燃焼室66の上流端82に向かって傾きコ
ーン76から出てくる燃料と空気の混合物を、燃焼室の
上流端82に近い一次燃焼ゾーン84にまず導いて入れ
る。 【0050】一次コーン76から出てくる混合物の燃料
対空気の重量比は化学的に正しい化学量比以下に保たれ
一次燃焼ゾーン84における焔温度を下げ NOx生成を低
減させる。勿論一次コーン76における燃料対空気の重
量比は、エンジンのパワー出力が増加するにつれて希薄
な吹き出し下限と、プリセットした上限との間で変動す
る。本発明の好適実施例においては一次コーン76にお
ける燃料対空気の重量比は化学量の値の約50%にセッ
トされている。しかしながら、対応する焔温度が一次燃
焼ゾーンにおける NOx生成を低減するに十分低く保たれ
ている限りは本発明の範囲内でより高い比率を選定して
よい。 【0051】また、 NOxは一次燃焼ゾーン84における
燃料の点火直後の高温の非均衡状態の間のみ形成され、
滞留時間は NOx生成に著しく影響を与える要素ではない
ので、本発明の燃焼器は燃焼生成物が従来可能と考えら
れていた以上に長い滞留時間を有するように構成でき
る。滞留時間が増加すると未燃焼炭化水素とCOとが著し
く低減されることによってエンジンからの全体の汚染排
気物を低減させる。 【0052】図4に示す本発明の実施例の構成の別の利
点は公知の環状燃焼器以上に使用する燃料噴射ノズルが
少なくてすむことである。この利点はコーン76内で発
生する蒸発が向上していることであり、さらに外側の高
温の燃焼器の壁70に対するコーン76の位置によって
もたらされる。即ち、コーン76は外側の高温の燃焼器
の壁70に対して概ね切線方向に配置しているので、コ
ーン76から出てくる燃料と空気の混合物は図5におい
て矢印97で示すように一次燃焼ゾーン84の周りの環
状の流路へ導かれる。一次燃焼ゾーン84の周りで周囲
方向に導かれた流れによって焔の持続性を向上させ、必
要噴射器の数を低減させる。噴射ノズルの数を低減させ
ることにより小さいノズルの詰まりと、その後の燃焼室
内での燃焼パターンの不連続性とに関する潜在的問題を
排除し、ハードウェアのコストを低下させる。 【0053】エンジンの作動範囲が一次コーン76を介
して提供される以上の範囲の追加燃料流量を必要とする
場合には二次コーンから出てくる燃料と空気の混合物を
燃焼室66の下流端88近傍に配置した二次燃焼ゾーン
89に向かって導くために燃焼室66の下流端88に向
かって傾いた末広の二次混合コーン86を環状燃焼器6
4に設けてよい。前記の二次コーンは一次コーン76を
通る燃料の流量でエンジンの作動範囲に完全に対応でき
ない場合に必要とされる。このような場合には、図7に
関して前述したものと同じ要領で追加の燃料を二次燃焼
ゾーン89に噴射することができる。 【0054】図5を参照すれば、二次コーン86は、角
度77とは反対方向であるが、同じ大きさであることが
好ましい角度で高温の燃焼器の壁70から延びている。
このように、二次コーン86は二次燃料と空気の混合物
を、一次コーン76からの流れが導かれる方向97とは
反対の、環状燃焼室66の周りの方向99に導いてい
る。このように、一次燃焼ゾーンからの燃焼生成物が二
次燃焼ゾーンへ入ると、二次ゾーンにおいて対流方向の
旋回状態が発生して二次燃料と空気の混合物の流れの混
合と酸化/燃焼とを向上させる。 【0055】前述した筒形燃焼器と丁度同様に環状燃焼
器64において、燃焼室内の一次および二次燃焼ゾーン
を画成する手段は、コーン76と86との壁により作ら
れる流れ規制部からなる。さらに、二次燃焼ゾーン89
の上流で冷却空気流路74からの稀釈空気を燃焼室へ添
加するよう内側および外側の高温の燃焼器壁に形成され
ている。稀釈空気は燃焼生成物の温度を、タービンある
いはその他の末端装置において使用するのに許容される
レベルまで低下させるよう作用する。 【0056】図6は本発明の環状室を中に配置したラジ
アルタービンエンジンモジュールの断面図である。図5
において、コンプレッサ100はエンジン空気を拡散器
102に送る。拡散器102からエンジン空気は、矢印
の線で示すように冷却空気流路74、一次および二次コ
ーン76、86および稀釈孔90へ入る。燃焼と空気と
は前述のように混合コーン76と86とを介して燃焼室
66へ入る。残りのエンジン空気は稀釈孔90を介して
噴射され、タービン入口ノズル106へ入りタービン1
08を介して膨張して有用な仕事を提供する前に燃焼生
成物の温度を低下させる。 【0057】図9および図10に示す本発明の別の実施
例は前述の半径方向内方に配置された混合コーンを組み
入れるに十分な半径方向高さを備えていない環状ガスタ
ービンに適合する。この実施例はまた、大型の商業用ジ
ェット用であることが典型的な「直線貫流」タイプのエ
ンジンにも十分適合する。図9および図10に示す実施
例はまた、特定の形状上の制限を避けられない前述の形
態に対する変形として用いることができる。 【0058】図9はエンジンの中心線201から半径方
向に隔置され、かつ該中心線に対して軸線方向に延びて
いる環状室200を断面で示す。エンジン空気はタービ
ンエンジンコンプレッサから燃焼器200の入口202
へ入り、全体的に軸線方向に燃焼器200を通って出口
端204まで流れる。燃焼器200は内側および外側の
環状の冷却空気通路207、208によって囲まれた内
側の高温室206を含む。内側室206の端壁210を
貫通して該内側室206へ少なくとも1個の末広混合コ
ーン212と少なくとも1個の二次末広混合コーン21
4が延びている。一次および二次混合コーンは内側室2
06内に配置され、燃料と空気とを混合し、燃料と空気
の混合物を燃焼室内へ入れる手段を構成する。図示した
環状の室において、環状体の周りに複数の一次および二
次混合コーンを配置させることができる。図示の目的の
ために、各々1個のコーンを図9と図10とに示してい
る。 【0059】入口202へ入るエンジン空気は一次混合
コーン212と二次混合コーン214とに分配される。
またエンジン空気の一部は図9において矢印で示すよう
に内側と外側の環状冷却通路207と208とへ入り、
対流により内側燃焼室206の壁を冷却する。環状の通
路207と208とを通る冷却空気の少なくとも一部
は、本発明の他の実施例について前述した目的に対して
稀釈孔216を介して内側室206の下流端216へ入
る。 【0060】混合コーンは図10において最良に示され
ているように中央部201に対して全体的に軸線方向に
配置されている。一次および二次混合コーンの双方共燃
焼器200の軸方向および横方向軸線の双方に対してあ
る角度をおいて整合しうる。傾斜角は約45度までであ
る。本発明の前述の他の実施例と同様に、混合コーンは
内側の高温燃焼室206を、その中に流れ規制部を発生
させることにより一次および二次燃焼ゾーン220、2
22に分割する。 【0061】一次ゾーン220および二次ゾーン222
における混合コーンの数は利用できるスペースに応じて
同じにするか、あるいは相違させてよい。例えば、一次
コーン212の数は一次コーンのスペースをより良好に
利用するために二次コーン214の数の倍としうる。 【0062】図10に最良に示すように、一次および二
次の末広混合コーン212と214とは、それぞれの末
広がり、好ましくは円錐形の壁238と240とによっ
て接続されている入口端230、232と、出口端23
4、236とを有する。二次コーン214の出口端23
6は端壁210から、一次コーン212の出口端よりも
遠くに配置されることによりそこから出てくる燃料と空
気の混合物をそれぞれ一次および二次燃焼ゾーン中へ導
いている。本実施例においては、一次コーン212と二
次コーン214とは、混合コーンから出てくる燃料と空
気の流れを内側室206の周りで円周方向に導くよう出
口端234、236においてホーン状の転回部が形成さ
れている。一次および二次コーン212および214の
出口端はそれぞれの流れを燃焼室の周りで反対方向の円
周方向に導き混合を向上させる。 【0063】好適実施例においては、円錐形壁238、
248の半角は6度以下か、約6度に等しくあるべきで
あるが、本発明はその数字に限定されない。また、壁2
38、240の長さ全体あるいは一部に対して、流れの
分離により混合コーン内で再循環および燃焼を起因させ
ない限り混合コーンの円錐形即ち円形断面形状から楕円
形あるいは「レーストラック」状に変えてもよい。 【0064】一次および二次コーンのそれ自体、および
相互に関連しての作動は、混合コーンが全体的に半径方
向から全体的に軸線方向に移動しており、混合コーンか
ら出てくる燃料の流れが湾曲した出口端234、236
を介して再度導かれることを除いて本発明の他の実施例
に関して前述したものと同じである。 【0065】燃料ノズル242と244とは一次および
二次混合コーン212および214の入口端230、2
32近傍に位置されている。本発明のこの実施例を環状
室に適合する場合、一次および二次混合コーンは、正味
均一に環状体の周りで移動させる。二次ゾーン222に
おいて燃焼が発生した後、稀釈空気が218において添
加され、そのとき全質量は高圧タービンのノズル案内羽
根250へ入る。 【0066】冷却通路207と208とを画成する環状
壁の間隔を保つためにスペーサ260を用いることがで
きる。 【0067】図9と図10とに示す形態は環状燃焼器に
対して特に適合しているが、筒形燃焼器に対しても使用
できる。さらに、ある適用例においては本発明の目的を
達成するために要する混合コーンは1組だけでよい。 【0068】図11から図14までは本発明の別の好適
実施例を示し、この実施例は全体的に300で指示す
る。まず図11を参照すれば、燃焼室は外壁304、内
壁306、および燃焼ライナ308とを有する環状燃焼
室302を含む。燃焼器300はさらに例えばコーン3
10のような複数の(1個のみ図11に示している)一
次および二次混合コーンを含む。混合コーン310は、
燃料と空気の混合物を受け取るための入口端34と、十
分混合された燃料と空気の混合物を燃焼室302におい
て適当な位置と方向で送り出す出口端316とを備え
た、末広の円錐形の内側空洞を有する細長い本体部分3
12を含む。混合コーン本体部312の内壁により画成
される内側空洞は全体的には混合コーン入口314に隣
接位置した最小流れ領域を備えたスロート318を有す
るベンチュリの形態である。図11に示すように、混合
コーン本体部312の円錐方向に広がる内壁はベータ
(β)で指示し、<6度であるべき広がり半角を含む。
混合コーン310は以下詳細に説明する全体的に320
で指示する燃料ノズル手段から燃料が送られ、その入口
端314において混合コーン本体部312に位置した開
口324を介して外壁304とライン308との間の空
間322から燃焼空気を受け取る。 【0069】混合コーン310を含む燃焼器300の機
能と作動とは前述した実施例のものと概ね同じである
が、以下の付加的な特徴と利点とを有している。詳しく
は、末広混合コーン内での燃焼を排除することが不可欠
であると断定されたことである。そのような燃焼は外側
の燃焼からコーン壁を介してコーンへの熱伝導により起
因する混合コーン内での燃焼性チャージの自動点火を介
して発生しうる。従って、本発明によれば、燃焼器は一
次および二次混合コーンにおける燃料と空気の混合物の
自動点火を抑制するよう混合手段と協働する手段を含
む。引続き図11を参照すれば、燃焼器300はさら
に、混合コーン本体312を囲繞し、かつそこから離隔
しているシュラウド部材330を含む。少量の燃焼空気
が制御通路空間334(図13を参照)により流路33
2を介して前記空間322から計量される。 【0070】試験による経験によれば図11の広がり半
角βは混合コーン本体部312の内壁に沿って境界層の
過度の堆積を排除するために約6度以下か、それに等し
いところに限定すべきであることを示している。燃焼は
境界層において起りうるので、境界層の堆積を最小とす
ることは混合コーン310における自動点火の抑制を達
成しやすくする。 【0071】さらに本発明によれば、各混合コーンおよ
び付属のノズル手段は燃焼室から後退可能の一体ユニッ
ト組立体として構成される。そのような構成の目的は混
合コーンを含む前記組立体を燃焼室に設置する前に燃料
/空気の比率を慎重に較正してセットできるようにする
ことである。燃料/空気の比率を慎重に較正することは
NOxの低減に必須であって、もし燃料ノズルと混合手段
とが、当該技術分野の専門家なら直ちに理解するように
燃焼器の残りの部分から分離され、試験装置に装着され
るとすれば容易にかつ正確に達成することができる。 【0072】引続き図11を参照すれば、全体的に35
0で指示する一体の後退可能のユニット組立体は混合コ
ーン本体312、制御通路スペーサ要素336、クリア
ランスガイド338および混合コーンフランジ部分35
2とを含む。一体のユニット組立体350はさらに主ノ
ズル356を有する燃料ノズル小組立体354と、前記
燃料ノズル小組立体354に接続された調整フランジ3
58とロックナット360とを含む燃料ノズル手段32
0を含む。 【0073】依然として図11を参照すれば、燃焼空気
は例えばコンプレッサ(図示せず)のような供給源から
外壁304と燃焼ライナ308との間の環状空間322
へ入る。次いで、燃焼空気は混合コーンの入口部分31
4の開口324を介して混合コーン本体部312へ入
る。これらの開口の全体面積は混合コーン310のスロ
ート318の面積より著しく大きい。燃焼空気のある部
分は制御通路スペーサ336により規定される量で環状
空間332へ入り混合コーン312を冷却する。冷却空
気の量は燃焼器の所期の作動条件に従ってセットされる
が、燃焼過程の希薄限度を延長させ、従って可能最低の
NOxレベルを得るべく出来るだけ低く保たれる。冷却空
気は図11に示すように混合コーン310の出口316
で予め混合した燃料空気チャージと合わされるか、ある
いは図12で代替的に示すようにオリフイス340を介
して分流され、混合コーン310から出ていく前に燃料
空気の混合物に混入される。当該技術分野の専門家には
理解されるように、制御通路スペーサ336は通路33
2を通しての冷却空気の流量を計量することの他に、ガ
イド338と同様にクリアランスゲートとして作用す
る。開示された実施例におけるガイド338は冷却通路
332の環状空間を制御する機能のみを有しているが、
混合コーン本体部312の一体部分として都合よく作る
ことができる。勿論当該技術分野の専門家には流量計量
がガイド338により達成でき、かつ制御通路スペーサ
336は単にスペーサ要素として作用しうるか、双方共
計量機能を有しうることが決められる。これらの変形は
特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲内に入
るものと考えられる。 【0074】燃焼空気は開口324へ入った後、燃料ノ
ズル手段320によって供給される燃料と混合すべく混
合コーンのスロート領域318を通る。図示する燃料ノ
ズル手段320の燃料ノズル小組立体354は、燃料/
空気の噴霧化および混合の一部がノズル小組立体自体内
で行われる「エアブラスト」タイプの組み合わされた液
体燃料と気体燃料とのノズルである。これは燃焼空気を
ノズル356の出口366の上流に位置したオリフイス
362を介してノズル小組立体へ送入することにより達
成される。部分的に予め混合された空気と燃料とはスロ
ート318において混合コーン310へ入る燃焼空気の
残りの部分と組み合わされ予め混合された燃料/空気チ
ャージの主要部分を形成する。燃料/空気のチャージの
最終部分は前述のように混合コーン310の端部におい
てチャンネル332から冷却空気を導入することにより
形成される。 【0075】燃料ノズル手段320は中央の液体燃料入
口接続部370および気体燃料入口接続部372とを備
えたものとして示されている。中央の燃料ライン370
からの液体燃料を除いて燃料ノズル336の中央空洞3
74へ入る全ての燃料は、燃料が共通の方向で「旋回」
するように接線方向の速度成分を有するように故意にさ
れている。例えばオリフイス362を介する燃焼空気と
オリフイス376を介する気体燃料の送入は図示の便宜
上図では半径方向のものとして示している。歪並びにさ
もなければ燃料/空気の比率を変化させうるその他の作
用による運動とは無関係に一定の燃料/空気の関係を提
供するためにノズル356に対するスロート318の安
定した位置決めを保証するよう混合コーン本体部312
に機械的に接続される限りはその他の燃料ノズル構造を
用いてもよい。 【0076】燃焼器で使用されている全ての混合手段に
対して燃料/空気の比率を均等に、かつ一定に確実に保
つことが極めて重要である。本実施例においては、この
ことは小組立体354と調整フランジ358との間のね
じ係合を用いることにより燃料ノズル小組立体354を
運動させて較正の間に達成される。調整フランジ358
と混合コーンフランジ352の位置は一定に保たれてい
るので燃料ノズル小組立体354と調整フランジ358
との間で相対的に軸線方向に運動させることによりノズ
ル356と混合コーンスロート318との間の間隙を変
えさせる。 【0077】前述のように、ユニット組立体350を燃
焼室から外し、かつ例えばユニット組立体を通る空気の
流れを当該技術分野の専門家に全体的に知られている要
領で適当な圧力センサと温度センサとを用いてベルマウ
スにわたって測定しうるジグに取り付けることにより較
正および調整を都合よく実行することができる。燃焼器
300の全てのユニット組立体を調整し、かつ較正した
後、該組立体は混合コーン本体部312を、燃焼室ライ
ナ308に固定され該ライナに留っている各シュラウド
330、挿入することにより燃焼器300に設置され
る。混合コーンフランジ352は燃焼室302の外壁3
04に設けられた取付けフランジ380にボルト止めさ
れる。最終的に複式燃料ノズルの場合の燃料ラインが接
続される。 【0078】図14を参照すれば、本装置の概略端面図
が示されており、3個の一次混合コーンと3個の二次混
合コーンとは燃焼室ライナ308に永久的に取り付けら
れた(溶接された)ものとして示されている。また、溶
接あるいは他の方法で外壁304に固定された取付けフ
ランジ380も示されている。挿入された一体のユニッ
ト組立体350が図14に概略的に点線で示されてい
る。混合コーンの数、アルファ(α)の角度並びにコー
ンの軸線と(図示していない)燃焼器との間の角度は用
途によって変わる。しかしながら、一次混合コーン31
0aおよび二次混合コーン310bは図14で示すよう
に反対方向の入口角度を有する。また当該技術分野の専
門家は理解するように、本実施例に示す特定の特徴と利
点は前述した利点を達成するために前述の実施例に対し
て適用しうる。 【0079】図15は図11に示す燃焼器の代替実施例
を示すが、自動点火抑制性並びに図11に示す実施例に
おいて使用した一体ユニット組立体の概念は依然として
保有している。図15に示す実施例においては、本発明
によって作られ全体的に400で指示する燃焼器は、外
壁404と、内壁406と、冷却空気および稀釈空気の
ための空間422を画成する燃焼ライナ408とを有す
る燃焼室402を含む。全体的に410で指示する複数
の混合コーンの1個は入口端414と、出口端416と
スロート部分418とを有するベンチュリの形態の混合
コーン本体部412を含む。燃料ノズル456を含む燃
料ノズル小組立体454を用いて図11に示す実施例の
対応する要素と同様に混合コーン410へ燃料を供給す
る。ノズル456からの燃料と混合するための空気は開
口424を通して送入されスロート418と末広がりの
円錐形の下流部分とにより提供される輻合−末広作用に
より完全に混合され、出来た燃料/空気の混合物は出口
416において混合コーン410から出ていく。 【0080】図15に示す実施例はまた自動点火を抑制
する手段を含むが、図15において採用した手段を構造
が図11に示す実施例で使用した手段と相違する。詳し
くは、燃焼器400は同心状の外壁430aと内壁43
0bとからなる二重壁シュラウド組立体430を含む。
図示した構造は、冷却空気の流れが混合コーン410に
おける燃料/空気の混合物と全体的に同じ方向である冷
却流路432aと、冷却空気の流れが混合コーン410
における燃料/空気混合物に対して方向が反対である対
流冷却流路432bとを形成している。冷却流路432
aと432bとはスロットあるいは開口440を介して
混合コーン出口端416に隣接して相互に接続されてい
る。さらに、冷却流路432bと混合コーン410の内
部とを相互に接続するスロート418に隣接しているが
そのすぐ上流で混合コーン本体412の壁に設けられて
いる。 【0081】作動時、混合コーン入口端414において
燃焼空気から取り入れられた少量の冷却空気が444の
位置において通路432aへ送入され、通路432aに
沿って流れ、開口即ちスロット446を介して冷却流路
432bへ入る。次いで、冷却空気の流れは前記冷却流
路を出るまで通路432bを移動し、開口442を介し
て混合コーン410の内部へ入り、そのとき混合コーン
内で燃料/空気の混合物と完全に混合される。スペーサ
/制御通路要素336a(好ましくは合計3個)は壁4
30aと430bとを離すよう、かつまた希望に応じて
冷却空気の流量を計量するよう作用する。冷却空気流入
口444と混合コーン410の内側と接続する開口44
2との位置関係により冷却空気の流れを駆動するよう正
の差圧が作用する。混合コーン本体部412の壁の温度
は自動点火を阻止するに十分冷却でき、一方冷却空気は
混合コーン出口416の上流において燃料/空気の混合
物と組み合わされ混合物の均質性を高め、従って NOxの
低減を可能とする。開口442はチャンネルを通して冷
却空気を駆動するに十分な差圧を提供するためにスロー
ト418に近接して、しかしながらスロートを通る流れ
を乱さないようにするに十分スロート418の実際位置
から離れて位置されている。当該技術分野の専門家は特
定の構成並びに適用に対して開口442の正確な位置を
決定することができる。 【0082】図15に示す実施例においては、シュラウ
ド組立体430は、これも混合コーン410と燃料ノズ
ル小組立体454とからなるユニット組立体450aの
一体部分とされる。図11に示すユニット組立体350
と同様に、一体のユニット組立体450aは燃料/空気
の混合物を正確に較正、セッティングできるよう燃焼器
400から取り外しできる。ユニット組立体450aが
燃焼器に取り付けられるとシュラウド組立体430の外
壁430aを緊密に受け入れるための着座カラー446
が燃焼器ライナ406に設けられている。カラー446
とシュラウドの壁430aとの間での許容しえない量の
空気の漏れを阻止するために適当なシール(図示せ
ず)、すべり嵌め部材あるいはその他の装置が設けられ
ている。前述のシールやすべり嵌め部材の構造は当該技
術分野の専門家には周知のものである。 【0083】さらに本発明によれば、燃料と混合するた
めの空気を燃焼器の一次および二次混合コーンの中の少
なくとも若干のものに対して制御可能に分配するための
手段が設けられている。図15に示すように、開口42
4を介して燃焼空気を混合コーンに供給するために混合
コーン410の入口端414を囲むようマニホルド49
0が構成されている。マニホルド490は一次および二
次混合コーンあるいは一次混合コーンのみ全て、あるい
はより少ない数の一次混合コーンを接続することがで
き、二次混合コーンの全て、あるいはより少ない数の二
次混合コーンを接続するために個別のマニホルドが使用
される。 【0084】前述した実施例においては、混合コーンへ
個別に燃焼空気を供給することは行われていなかった。
それは、外側の燃焼室壁と燃焼ライナとの間の間隙即ち
図11に示す実施例における空間322に対応する空間
から空気が取り入れられるものと想定したからであっ
た。燃焼ライナと外側の燃焼室壁との間の空間は作動中
変動しうるので、各混合コーンを通る空気の量も変動す
る可能性があり、その結果燃料/空気の比率が変わり排
出制御が損われうる。 【0085】図15に示す実施例においては、コンプレ
ッサ(図示せず)から直接および/または対流冷却要件
が充たされた後空間422からの冷却空気をマニホルド
490へ通すことによりマニホルド490を利用して個
別に燃焼空気が供給される。後者の装置も、特に限定数
の混合コーンを用いている状況下においては図15に示
す実施例の燃焼ライナ408のような燃焼器ライナへよ
り均一な冷却を供給するという別の利点を有する。空間
422とマニホルド490の内部とを接続する、図示の
孔492のような開口あるいは孔を、当該技術分野の専
門家には理解されるように、局部冷却要件に応じて形成
しマニホルド490への対流冷却空気のための軌道を提
供することができる。 【0086】本発明はまた、その中で流れ規制部を発生
させるように燃焼室内に配置された少なくとも1個の一
次混合コーンにより分離され、かつ画成され順次整合し
た一次および二次燃焼ゾーンを有するタイプのガスター
ビンエンジンチャンバを作動する方法も網羅する。本発
明による方法のステップを図8のブロック線図に示す。
ステップ150において、一次燃料と一次空気とは採用
された燃料の化学量比以下の燃料対空気比率において一
次混合コーンで混合される。ステップ152において一
次燃料と空気の混合物が一次燃焼ゾーンに入れられそこ
で点火される。混合コーンにおける燃料対空気の重量比
は慎重に制御され、採用された燃料の化学量の比の約5
0%以下に限定されることが好ましい。このように、一
次燃料と空気の混合物が一次燃焼ゾーンで燃焼されると
焔温度が低減され、そのため一次ゾーンにおける NOxの
生成を低減する。 【0087】本発明の燃焼器を採用したエンジンの作動
範囲が一次混合物におけるもの以上の追加の燃料の流れ
を必要とする場合、本発明による方法は図8のブロック
154で示すように燃焼室に配置した二次混合コーンで
二次燃料と二次空気とを混合する付加的ステップを網羅
する。その後、二次混合コーンからの二次燃料と空気の
混合物はブロック156において二次燃焼ゾーンに入れ
られ、そこで一次燃焼ゾーンから出てくる高温の燃焼生
成物と混合されることにより酸化され燃焼される。エン
ジンのパワー要件が増大するにつれて、二次混合コーン
における燃料対空気の重量比が図7のグラフに示すよう
に増加しうる。 【0088】また、本発明による方法は二次燃焼ゾーン
の下流に配置した稀釈ゾーンにおいて稀釈空気を燃焼室
へ添加するステップを網羅する。前述のように、稀釈空
気はガスタービンエンジンに接続された末端装置におい
て使用するに適した空気を提供するよう高温の燃焼生成
物の温度を低下させるよう作用する。 【0089】最後に、これらの混合コーンユニットは燃
焼室に設置されると、即ちある条件下で「一次」および
「二次」ミキサの双方として機能でき、「二次」ミキサ
という用語の通常意味するところは例えば始動状態にお
いて最初に作動するもので排出の低減を含む最良のエン
ジンの全体性能を達成するために二段式装置が提供しう
る柔軟性を最大利用するものである。 【0090】本発明の方法のステップを実行することに
より、一次燃焼ゾーン内での焔温度が低下され、そのた
め NOxの生成を低減させることができる。さらに図7に
示すように、二次燃料および空気混合物における燃料対
空気の重量比も化学量の燃料対空気の比以下に保たれる
ので、燃料が二次燃焼ゾーンにおいて燃焼すると NOx生
成物も著しく低減される。さらに、 NOx生成物は基本的
に燃焼器内での滞留時間とは無関係なので、本発明によ
る方法はまた炭化水素および一酸化炭素の量を著しく低
減させるに十分な時間に燃焼室内での燃料と空気の混合
物の滞留時間を保つことを含む。このように、本発明の
方法と装置とは、 NOxおよび未燃焼炭化水素と一酸炭素
の排出が従来技術による燃焼器構成に比して著しく低減
されるガスタービンエンジン用燃焼器を提供する。 【0091】その他の利点や修正は当該技術分野の専門
家には想起される。例えば一次および二次燃焼ゾーンを
分離する流れ規制部分は、流れ規制部を位置させるべき
位置において高温の燃焼器壁を狭くすることから構成し
うる。代替的に、流れ規制部を提供するために狭くされ
た高温燃焼器壁と、末広のコーンとの組合せを用いるこ
とができる。また、燃料の燃焼をさらに促進し、排出を
さらに低減するために燃焼室内に2個以上の燃焼ゾーン
を画成してもよい。従って、本発明は広義の局面におい
て、特定の詳細、代表的な装置並びに図示し説明してき
た例に限定されない。従って、特許請求の範囲やその均
等物により規定される本発明の精神や全体的な発明概念
から逸脱することなく、詳細の変更が可能である。
関し、特にガスタービンエンジン用燃焼器に関する。 【0002】 【従来の技術】以下 NOxと称する亜酸化窒素は空気によ
る燃料の燃焼の間に形成される。最近の調査並びに実験
では全ての NOx生成物は「即発 NOx」即ち燃焼過程の開
始後極めて短い時間、即ち数ミリ秒発生する非均衡燃焼
過程の間に形成される NOxであると結論づけている。前
述の非均衡状態は均衡温度まで急速に減衰する厳しい温
度スパイクを創成し、かつ概ね全ての NOxがこれらの高
ピーク温度の間に形成されることが最近になって初めて
主張されている。この考えは NOxの形成が燃焼室内での
滞留時間とは無関係であるが燃焼が発生するときの温度
に指数的に関連しているとの結論を導いている。そのよ
うな結論は、 NOx生成を滞留時間に関連づける従来の考
え方と矛盾している。 【0003】図1は NOx生成と焔温度との間の経験的な
関係を示す。この図において、温度は均衡焔温度であ
り、 NOxの量はその初期の高い値から均衡値まで温度が
低下するにつれて形成された全ての NOxの総和である。
NOxの量は図1では対数値として示してある。従って、
図1の曲線は概ね真直であるが、実際には焔温度に対す
る指数関係を反映している。 【0004】酸素源として空気を用いている燃焼系は殆
んど窒素を常に含有しており、かつ非均衡状態から均衡
状態への弛緩時間は専ら燃焼過程に含まれている分子に
依存しているので、図1の曲線は空気吹込み燃焼系に対
しては有効である。さらに、均衡温度状態における NOx
生成速度は極めて低いので、数秒以下の時間ガスが均衡
温度にある通常の燃焼系において形成された NOxの量に
目立って影響しないことが判明した。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】このように、本発明の
目的は概ね全ての NOx生成が燃焼が発生するときの温度
にのみ関係し、燃焼室内での滞留時間に関係しないとい
う「即発 NOx」であるとの結論を利用した構造上の特徴
を有する予め混合し、対流冷却した低 NOx排出燃焼器を
提供することである。 【0006】本発明のさらに別の目的は燃焼室で燃焼さ
れる前に燃料を蒸発させ空気と混合する改良された能力
を有するガスタービンエンジン用の燃焼器を提供するこ
とである。 【0007】本発明のさらに別の目的は、概ね障害がな
くすため通路を通る空気の流れを冷却する効果を高める
燃焼器の高温壁を囲んでいる対流冷却空気流通路を有す
るガスタービンエンジン用の室構造を提供することであ
る。そのような構造はまた、燃焼器の機械設計を簡素化
し、製作コストを低減させ、検査手順を簡素化し、壁の
温度勾配や低いため耐久性を驚異的に向上させる。 【0008】本発明のさらに別の目的は現在の設計のも
のより燃料噴射ノズルの所要数の少ない燃焼器を構成す
ることである。 【0009】また本発明の目的は一次および二次燃焼ゾ
ーンに分離され、一次燃焼ゾーンでの燃料と空気の燃焼
が低い焔温度で発生することにより NOxの生成を低減さ
せる燃焼室を有する燃焼器を構成することである。 【0010】さらに別の本発明の目的は、燃料との燃焼
あるいは燃焼生成物の稀釈のいずれかに対して全ての冷
却空気が用いられ、タービンへ入るガスの温度を低減さ
せる、燃焼器の壁の対流冷却に適合した燃焼器を構成す
ることである。 【0011】さらに別の本発明の目的は未燃焼炭化水素
および一酸化炭素の量を低減する燃焼器を構成すること
である。 【0012】 【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めに、本明細書において実施され、かつ広く記述されて
いる本発明の目的によれば、その中で燃料と空気とが燃
焼される空間を画成する燃焼室を含む予め混合され、対
流冷却された低排出燃焼器が提供される。前記燃焼器は
さらに、燃料と空気とを混合し、燃料と空気との混合物
を燃焼室へ入れる手段を含む。前記混合手段は、公知の
燃焼器形態とは対照的に燃焼室自体内に配置される。 【0013】好適実施例においては、燃焼器はまた、燃
焼室内で一次および二次燃焼ゾーンを画成する手段を含
む。前記画成手段は、燃焼室自体内に配置されるため、
一次燃焼ゾーンを二次燃焼ゾーンから分離させる流れ規
制を発生させる混合手段から都合よく構成できる。本明
細書で用いている燃焼ゾーンの分離は一方のゾーンを他
方のゾーンから完全に遮断することを意味する意図のも
のでない。むしろ、本明細書で用いる分離とは両ゾーン
間において、各ゾーンの燃料と空気の燃焼即ち酸化が二
次ゾーンを貫流する一次ゾーンからの燃焼生成物とは概
ね独立して発生して燃焼室から出ていくようにするに十
分な差圧を発生させることを意味する。 【0014】混合手段において燃焼することなく概ね均
質な燃料と空気の混合物が混合手段によって一次燃焼ゾ
ーンへまづ入れられる。一次燃焼ゾーンに入れられた混
合物の燃料対空気の重量比は緊密に制御され、エンジン
の全開即ちパワー範囲の間の空気の重量に対する燃料の
重量の化学的に正しい化学量比の約50%以下に保たれ
ることが好ましい。焔温度は空気に対する燃料の重量比
に直接関連しているので、一次燃焼ゾーンにおいて燃焼
する燃料と空気との混合物の焔温度は前記比を化学量比
以下に保つことにより低減する。本発明は、概ね全ての
NOx生成物が「即発 NOx」であり、かつ初期の非均衡燃
焼の間の焔温度によってのみ影響され、滞留時間によっ
て影響されるものでないとの前提に基いているので、本
発明の燃焼器は燃焼ゾーンにおける焔温度を低減するこ
とによって NOxの生成を制限している。 【0015】混合手段は一次および二次末広コーンを含
むことがさらに好ましい。各一次および二次コーンは入
口端から出口端に向かって広がる壁によって画成されて
いる。入口端は燃料源並びにエンジン空気と流れ連通し
ている。混合手段を画成しているコーンの末広角と長さ
とは燃焼室に入る前に燃料と空気とが完全に混合される
ことを保証し、かつコーン内で燃焼が起らないことをさ
らに保証するように選択される。液体燃料の場合、コー
ンを画成する壁が燃焼室内に配置していることによって
燃焼室内で焔により加熱される結果燃料の蒸発が高めら
れる。 【0016】エンジンが空転しているとき、燃料は一次
コーンを介してのみ燃焼室へ噴射され、稀釈空気の一部
が二次コーンを介して添加される。この状態は一次燃焼
ゾーンに対して燃料対空気の最大の重量比を選択するこ
とによって決められるエンジンパワーの範囲にわたり介
在する。エンジンをより広いパワー範囲にわたって作動
させたいときは、二次混合コーンを介して追加の燃料が
二次燃焼ゾーンに入れられる。二次燃焼ゾーンに入れら
れた燃料と空気とは一次燃焼ゾーンから出ていく燃焼生
成物により酸化され、この二次燃料の流れのエネルギ
は、たとえ燃料対空気比が燃焼可能限界以下であったと
しても解放される。 【0017】一次および二次混合コーンは、一次ゾーン
からの高温の燃焼生成物が二次ゾーン中へ入るとき混合
を向上させるための対向旋回流を発生させるよう各燃焼
ゾーン内で反対の円周方向に各コーンから出てくる燃料
と空気の混合物を導くよう一次および二次混合コーンを
適合させ、かつ燃焼室内に配置させることがさらに好ま
しい。 【0018】一次および二次混合コーンは燃焼室自体内
に配置され、かつこれらのコーンから出てくる燃料と空
気の混合物が燃焼生成物より低温にあるので、これらの
コーンは燃料と空気の混合物によって冷却される。この
形態においては、本発明による燃焼器は、コーンによっ
て発生した流れ規制部がコーンへ入るエンジンの空気に
より既に空冷されているので、一次および二次燃焼ゾー
ンを画成する手段を冷却するためのいずれかの特殊な冷
却空気通路を必要としない。 【0019】燃焼器は一次および二次混合コーンにおけ
る燃料/空気の混合物の自動点火を抑制するために混合
手段と協働する手段を含むことも好ましい。前記抑制手
段は詳しくは、一次および二次混合コーンの間で冷却空
気を分流させるべく、前記一次および二次混合コーンを
囲み、かつそこから隔置された各シュラウドと、分流さ
れた冷却空気流量を計量する手段とを含みうる。前記シ
ュラウドは各々の混合コーン入口近傍まで冷却空気を再
循環される二重壁部材としうることが好ましく、混合コ
ーン自体内で冷却空気を燃料および空気と混合するよう
開口のような手段を設けることが好ましい。 【0020】さらに、一次および二次混合コーンの少な
くとも数個に空気を接続し、制御可能に分配するための
マニホルドのような手段を、設けることが好ましい。ま
たマニホルドは燃焼室から対流冷却空気を受け取るよう
流れ接続できる。 【0021】さらに、燃焼器は一次および二次混合コー
ンの各々と関連した燃料ノズル手段をそれぞれ含み、か
つ混合コーンと関連の燃料ノズル手段とを、燃焼室から
後退可能の一体ユニット組立体として構成することが好
ましい。そうすれば、各ユニット組立体の燃料/空気比
を燃焼室に混合コーンを設置する前に有利に較正し、セ
ットすることができる。ユニット組立体は混合コーンの
スロートとノズルにそれぞれ付属した燃料ノズル手段と
の間の距離を選択可能に固定する調整可能手段を含むこ
とができる。 【0022】本発明はまた、燃焼室自体内に配置した混
合コーンにより一次および二次燃焼ゾーンに分離された
燃焼室を有するタイプの燃焼器を操作する方法も網羅す
る。本方法は空気対燃料の比を燃料に対する化学的に正
しい化学量比以下に保ちながら混合コーンを介して一次
燃焼ゾーンへ一次燃料と空気の混合物を入れるステップ
を含むことが好ましい。次いで、一次燃料と空気の混合
物は NOx生成を低減させる温度で一次ゾーンにおいて燃
焼される。 【0023】エンジンパワー要件即ちエンジンパワー範
囲が一次燃料と空気の混合物において解放されたエネル
ギーを上廻る場合、本発明の方法は一次ゾーンから出て
くる高温の燃焼生成物によって酸化される追加の燃料を
二次燃焼ゾーンへ入れる別のステップを含む。 【0024】本明細書に含まれ、かつ本発明の一部を構
成する添付図面は本発明の現在好適な実施例を示し、前
述した全体的な説明並びに以下の好適実施例の詳細説明
と共に本発明の原理を説明する。 【0025】 【実施例】数葉の図面を通して同じあるいは対応部材を
同じ参照番号で指示している添付図面に示す本発明の現
在好適な実施例と方法とを詳細に以下参照する。 【0026】図2は全体的に10で指示する筒形の燃焼
器の主要断面図である。本発明によれば、筒形燃焼器1
0は、その中で燃料と空気とが燃焼される室を画成する
高温燃焼室壁14を有する燃焼室12を含む。燃焼室1
2は上流端20と下流端22とを含む。高温燃焼器壁1
4は冷温燃焼器壁16により囲繞され概ね環状の冷却空
気流路18を画成する。エンジン空気即ちタービンエン
ジンを貫流する空気は冷却空気流路18へ入り、高温燃
焼器壁14に沿って流れ対流冷却を提供する。 【0027】本発明の燃焼器はフイルム冷却と対照的に
高温燃焼器壁の対流冷却に特に適合している。本発明の
広義の局面においてはいずれかのタイプの冷却方法を用
いることが可能であるが、燃焼に関与しない空気は偽似
「空気」を排除するため出来る限り制限すべきである。
さらに、本発明は概ね全ての NOx生成物が「即発 NOx」
であって滞留時間とは無関係であるとの前提に基いてい
るので、対流冷却方法では以下詳細に述べるように全て
のエンジン空気を燃焼および稀釈段階で使用できるよう
にする。このため、エンジン設計者が燃焼室における滞
留時間を長くとることによって従来の考えによらず、 N
Ox生成を増加させることなく未燃焼炭化水素の量を低減
できるように設計できるようにする。フイルム冷却は、
冷い空気の薄いフイルムを燃焼器の壁の内面に位置させ
ることによりある程度のエンジン空気を厳格に燃焼器壁
の冷却に使用することを要する。冷い空気のこの薄いフ
イルムにより燃焼器の壁において温度勾配を発生させこ
れが亀裂や終局的に故障を促進させる。またフイルム冷
却を適用する場合、燃焼室へ入る冷い空気は燃料対空気
の重量比に影響を与え、ある場合には燃焼室の断続した
領域における燃焼を冷却させることにより燃焼過程にお
ける効率を低下させ、未燃焼の炭化水素の量を増加させ
る。本発明は特に対流冷却法に適合させることによりフ
イルム冷却の前記の欠点を排除する。 【0028】本発明によれば,燃焼器はさらに、燃料と
空気とを混合し、その混合物を燃焼室へ入れるために燃
焼室内に実質的に配置した手段を含む。本明細書におい
て実施されるように、混合手段は燃焼室自体内に配置し
た少なくとも1個の一次末広混合コーン24を含む。特
定のエンジンの適用に対する設計制限内に適合するいず
れかの数の末広コーン24を用いることができる。各コ
ーン24は壁26により画成されており、該壁24は形
状が概ね切頭円錐形で、入口端28から出口端30まで
広がっている。 【0029】図3は図2に示す筒形燃焼器10の端面図
で、一次末広コーン24を示し、該コーンは4個からな
り、噴射器32の位置の周りで壁14からの接線に近づ
く角度で高温の燃焼器14から燃焼室12へと延びてい
る。コーン24の入口端28は、燃料噴射器32を介し
てコーン24へ噴射される燃料の供給源(図示せず)と
流体連通している。同様に、各コーン24の入口端28
は燃料噴射器32の周りに形成された導管34を介して
圧縮機セクション(図示せず)から出ていく高圧のエン
ジン空気と連通する。 【0030】噴射器32と導管34とを介して燃料と空
気とがコーン24へ噴射されるにつれて、それらは燃焼
室12内へ入れられる前にコーン内で均質に混合され
る。コーン24内で膨張する際の空気の速度変化は燃料
の小滴の表面を剪断して、そのため蒸発化と混合とを促
進する傾向がある。また、コーン24は、コーン内で膨
張する際の空気の速度が燃焼室内の焔速度より速くに保
たれることによって焔がコーンへ入って早期燃焼を起さ
ないような寸法とされる。 【0031】従来技術の燃焼器に対する本発明の特定の
利点はコーン24からなる混合手段を実質的に燃焼室自
体内に位置させたことである。このように、コーンの壁
26は燃焼室12内の焔温度により加熱され液体燃料の
蒸発を高め、かつ外側スペースを節約する。 【0032】コーンの中心軸に対するコーン壁26の広
がり角は壁からの流れの分離を排除しながら可能最大角
となるように選択されることが好ましい。典型的には空
力学的制約によりコーン壁26の広がり角を6度の半角
に制限し、従って全開先角度を12度とする。それより
小さい角度も用いることができるが、特に液体燃料に対
してコーンの長さを増大させる必要がある。 【0033】さらに、本発明の好適実施例においては、
燃料噴射器32は末広コーン24の小径の入口端の丁度
上流に装着することが好ましい。燃料噴射器32はコー
ンへ入る空気の流量を較正するようにコーン24の入口
端28に対して運動可能としうる。このように、同じ流
量の空気が常に各コーンへ入るように各コーン24を通
る空気流量を均衡させることができる。このように、コ
ーン24における燃料対空気の重量比は噴射器32にお
ける燃料圧力、従って燃料の流量のみによって左右され
る。 【0034】燃焼器からの NOx排出量を少なくするため
に、本発明は燃焼室12内で一次および二次燃焼ゾーン
を画成する手段を含む。本明細書において実施されてい
るように、この画成手段は高温燃焼器壁14の周囲に配
置された一次コーン24と、適用可能であれば、コーン
が位置されている位置における燃焼室の有効断面積を小
さくすることにより流れ規制部を作る二次コーン42と
からなっている。このように、燃焼室はそれぞれ、軸線
方向に整合した一次および二次燃焼ゾーン36、38に
分離される。 【0035】本発明の燃焼器においては、一次コーン2
4を介して燃焼室12に入れられた一次燃料と空気の混
合物はコーン24を燃焼室12の上流端20に向かって
コーン24を傾動させることにより一次燃焼ゾーン36
に向かって導かれる。コーン24の傾動角40は約5と
15度の間でよく、約10度にセットされることが好ま
しい。しかしながら、特定の傾動角が本発明の範囲を限
定するものではない。さらに、一次コーン24から出る
混合物の燃料対空気の重量比は、燃焼を持続させる最低
の燃料対空気の重量比を上廻りながら化学的に正しい化
学量比の約50%以下に限定されることが好ましい。勿
論、一次コーン24における燃料対空気の重量比はエン
ジンが絞られ、従って当該技術分野で周知の弁装置によ
り燃料の流量が調整されるにつれて上限と下限との間を
変動する。 【0036】一次コーン24における燃料対空気の重量
比を化学量の値の50%以下に限定することにより、一
次燃焼ゾーン36における焔温度が低減し、そのため燃
焼の間に形成される NOxの量を低減させる。 【0037】このように末広コーン24を燃焼室12の
上流端20に向かって傾動させることにより、コーン2
4から出てくる一次燃料と空気の混合物は一次燃焼ゾー
ン36に向かって導かれ、そこで従来の手段により点火
され燃焼を開始することができる。さらに、図2に示す
ように接線に近づいた角度で高温燃焼器壁14の周囲に
コーン24を配置することにより、一次燃料と空気の混
合物が一次燃焼ゾーン36においてうず巻き形に導かれ
る。その点に関して、本発明の燃焼器の形態の特定の利
点は一次コーン24内で燃料の蒸発と混合の全てが行わ
れ、これら2種類の機能に対する空間を燃焼ゾーンに設
ける必要がないことである。典型的には燃料と空気の混
合物が一次燃焼ゾーン36内で完全に燃焼するために3
から10ミリ秒の滞留時間で十分である。 【0038】一次燃焼ゾーン36における燃料対空気の
重量比は化学量値よりはるかに下に保たれるので、一次
燃焼ゾーン36における焔温度は低減する。 NOxの生成
は焔の温度に左右されるのであって、燃焼器内での滞留
時間に左右されるものでないと想定されているので、燃
料と空気との混合物は一次燃焼ゾーン36で燃焼し、NO
x生成は著しく低下する。さらに、従来の考え方とは対
照的に燃焼室における燃焼生成物の滞留時間を増加させ
NOx排出を増大させるという結末を伴うことなく未燃焼
炭化水素およびCOの量を低減させることができる。典型
的には、前記の滞留時間は燃焼室を長くしたり、稀釈用
孔をさらに下流に移すことなく増加させることができ
る。 【0039】広範囲のパワーにわたって作動するガスタ
ービンエンジンにおいては、混合手段は、追加の燃料を
燃焼室12の二次燃焼ゾーン38へ入れるために上流の
入口端44と下流の出口端46とを有する少なくとも1
個の二次コーン42を含んでいる必要がある。燃料噴射
器32は入口端44近傍に配置され、エンジン空気は適
当な導管を介して二次コーン42へ導入される。本発明
の筒形燃焼器の好適実施例においては、二次コーン42
は、下流端46が燃焼室12内で中央に配置され二次燃
料と空気の混合物を二次燃焼ゾーン38へ入れるように
端壁50から燃焼器10中へ延びている。そのような構
造により、二次コーン42は一次コーン24と協働して
燃焼室12内で流れを規制し燃焼室を上流の一次燃焼ゾ
ーン36と下流の二次燃焼ゾーン38とに分離する。 【0040】二次コーンおよび二次燃料と空気の混合物
とを要する燃焼器においては、好適実施例におけるエン
ジン空気は、たとえパワー範囲の下端において追加の燃
料が必要とされなくても稀釈のために二次コーンを介し
て燃焼室へ常に導入される。スロットルを前進させるこ
とによりエンジンのパワーが増加すると一次コーン24
の噴射器32を通る燃料の流量は最初に増加し、一次燃
焼ゾーンに対して選択した所定の燃料対空気の重量比に
留っている。このことは図7においてグラフで示されて
おり、図7は一次および二次の燃料と空気との流れにお
ける燃料対空気の重量比を典型的なエンジン適用例にお
けるエンジンパワーの関数としてプロットしている。 【0041】図7におけるグラフの線100はエンジン
のパワーの範囲にわたっての一次流れにおける燃料対空
気の重量比のプロットであり、グラフの線102は二次
流れにおける燃料対空気の重量比のプロットである。全
体のエンジンの燃料対空気の重量比は線104により示
されている。図示のように、所定の作動点106に近づ
くにつれて燃料が二次コーン42に噴射され空気と混合
される。エンジンパワーが増加するにつれて、二次流れ
における燃料対空気の比率が増加し、続け、一方一次流
れにおける比率は僅かに下がる。図7のグラフは例示の
ためにのみ提供したものである。図示された特定の傾向
は、それらが特定の適用に対して変わりうるものである
ため本発明の範囲を限定するものでない。好ましくは、
燃焼を持続させるには低すぎる燃料対空気の重量比にお
いて追加の燃料と空気とがまずコーン42に供給され
る。しかしながら、コーン42からのこの二次混合物が
一次燃焼ゾーン36から来る高温の燃焼生成物と混合さ
れると、二次混合物内の燃料は二次燃焼ゾーン38内で
完全に酸化される。 【0042】さらに、コーン42から出てくる燃料と空
気の混合物と一次燃焼ゾーン36から来る高温の燃焼生
成物との混合を向上させるために、本発明の好適実施例
はコーン42の下流端46に取り付けた旋回翼52を組
み込んでいる。旋回翼はいずれか公知の形態のものを用
いればよい。例えばコーン42の下流端の周囲に等間隔
で隔置され、コーンから出てくる燃料と空気の混合物に
旋回運動を加えるようある角度で傾斜した複数の翼から
なる旋回翼を用いることができる。 【0043】また、コーン42から出てくる二次混合物
に対して重要な旋回方向は、一次燃焼ゾーン36におい
て発生している燃焼の旋回方向に対して対向するよう選
択されることが好ましい。一次および二次燃焼ゾーンに
おける燃料と空気との混合物の対向旋回並びにその結果
としての燃焼生成物の対向旋回とは、実際には燃料の点
火はコーンの出口端から極めて短い距離をおいて発生す
るため二次燃焼ゾーンにおける混合を向上させる。 【0044】さらに、一次コーン24と二次コーン42
とが燃焼室12内に配置されているので、本発明による
構成は燃焼器の機械的設計を簡素化し、製作コスト並び
に外形寸法を低減させ、組立ておよび検査過程をより効
率的とするという利点を有する。また、本発明による混
合コーンは燃焼室の壁を貫通して延びないので、冷却空
気の流路18は実質的に障害が無く、燃焼器の壁が、フ
イルム冷却とは対照的に対流冷却に対して特に適合する
ようにさせる。このように、フイルム冷却の欠点、即ち
冷却のためにエンジンの空気を厳格に使用する必要性
や、フイルム冷却により発生する燃焼器壁における温度
勾配、および燃焼の低効率が排除される。 【0045】引続き図2を参照すれば、稀釈用孔54を
二次燃焼ゾーン38の下流において高温燃焼器壁14に
形成することができる。これらの稀釈孔54は混合手段
を通過ずみの残りの空気を燃焼室中へ導入し燃焼室12
から出てくる燃焼生成物の出口温度を、タービンあるい
はその他の末端装置(図示せず)に対して適当なレベル
まで低下させるように機能する。このように、燃焼器1
2は全てのエンジン空気を燃焼あるいは稀釈のいずれか
の過程で利用する。 【0046】図4に基本的に示された本発明の第2の実
施例においては、環状の燃焼器を全体的に64として指
示している。燃焼器64は、それぞれ内側および外側の
高温の燃焼器壁68、70により画成された燃焼室66
から構成されている。燃焼器の壁68と70とは燃焼器
の中心線65に対して相互に半径方向に隔置されてい
る。内側および外側の高温燃焼器の壁68、70の各々
に対して概ね平行に、かつ隔置されて、冷い燃焼器壁7
2が延びており、冷却空気流路74を画成する。前記流
路を通してエンジン空気が高温の燃焼器壁に対する対流
冷却を提供する。 【0047】図4に示す本発明の実施例は図2および3
について前述したものと類似であるが環状の燃焼器の形
状に適合した配置の混合手段を含む。詳しくは、図4に
示す環状燃焼器の混合手段は、その中で燃料と空気とが
混合される空間を画成する末広の一次混合コーン76を
含む。一次混合コーン76は図2および3に示すコーン
24と形態が概ね同一である。 【0048】燃焼器64の部分端面図である図5を参照
すれば、一次コーン76は高温の外側の燃焼器壁70か
ら燃焼室66へ内方に延びており、コーン76の中心軸
線75は図3に示すコーン24に関して図示したのと同
様に中心線65から延びる半径に対してある角度77を
つけて配置している。燃焼室66内での完全燃焼を助長
し、向上させるに十分ないずれか希望する数量の一次コ
ーンを用いることができる。 【0049】各一次コーン76は入口端78と出口端8
0とを含み、入口端78は弁装置93、燃料マニホル
ド、および終局的には入口端78に配置した燃料噴射器
32とを介して燃料供給源91と流体連通している。エ
ンジン空気はコーン24について前述したのと概ね同様
に一次コーン76の入口端に供給される。さらに、一次
コーン76は燃焼室66の上流端82に向かって傾きコ
ーン76から出てくる燃料と空気の混合物を、燃焼室の
上流端82に近い一次燃焼ゾーン84にまず導いて入れ
る。 【0050】一次コーン76から出てくる混合物の燃料
対空気の重量比は化学的に正しい化学量比以下に保たれ
一次燃焼ゾーン84における焔温度を下げ NOx生成を低
減させる。勿論一次コーン76における燃料対空気の重
量比は、エンジンのパワー出力が増加するにつれて希薄
な吹き出し下限と、プリセットした上限との間で変動す
る。本発明の好適実施例においては一次コーン76にお
ける燃料対空気の重量比は化学量の値の約50%にセッ
トされている。しかしながら、対応する焔温度が一次燃
焼ゾーンにおける NOx生成を低減するに十分低く保たれ
ている限りは本発明の範囲内でより高い比率を選定して
よい。 【0051】また、 NOxは一次燃焼ゾーン84における
燃料の点火直後の高温の非均衡状態の間のみ形成され、
滞留時間は NOx生成に著しく影響を与える要素ではない
ので、本発明の燃焼器は燃焼生成物が従来可能と考えら
れていた以上に長い滞留時間を有するように構成でき
る。滞留時間が増加すると未燃焼炭化水素とCOとが著し
く低減されることによってエンジンからの全体の汚染排
気物を低減させる。 【0052】図4に示す本発明の実施例の構成の別の利
点は公知の環状燃焼器以上に使用する燃料噴射ノズルが
少なくてすむことである。この利点はコーン76内で発
生する蒸発が向上していることであり、さらに外側の高
温の燃焼器の壁70に対するコーン76の位置によって
もたらされる。即ち、コーン76は外側の高温の燃焼器
の壁70に対して概ね切線方向に配置しているので、コ
ーン76から出てくる燃料と空気の混合物は図5におい
て矢印97で示すように一次燃焼ゾーン84の周りの環
状の流路へ導かれる。一次燃焼ゾーン84の周りで周囲
方向に導かれた流れによって焔の持続性を向上させ、必
要噴射器の数を低減させる。噴射ノズルの数を低減させ
ることにより小さいノズルの詰まりと、その後の燃焼室
内での燃焼パターンの不連続性とに関する潜在的問題を
排除し、ハードウェアのコストを低下させる。 【0053】エンジンの作動範囲が一次コーン76を介
して提供される以上の範囲の追加燃料流量を必要とする
場合には二次コーンから出てくる燃料と空気の混合物を
燃焼室66の下流端88近傍に配置した二次燃焼ゾーン
89に向かって導くために燃焼室66の下流端88に向
かって傾いた末広の二次混合コーン86を環状燃焼器6
4に設けてよい。前記の二次コーンは一次コーン76を
通る燃料の流量でエンジンの作動範囲に完全に対応でき
ない場合に必要とされる。このような場合には、図7に
関して前述したものと同じ要領で追加の燃料を二次燃焼
ゾーン89に噴射することができる。 【0054】図5を参照すれば、二次コーン86は、角
度77とは反対方向であるが、同じ大きさであることが
好ましい角度で高温の燃焼器の壁70から延びている。
このように、二次コーン86は二次燃料と空気の混合物
を、一次コーン76からの流れが導かれる方向97とは
反対の、環状燃焼室66の周りの方向99に導いてい
る。このように、一次燃焼ゾーンからの燃焼生成物が二
次燃焼ゾーンへ入ると、二次ゾーンにおいて対流方向の
旋回状態が発生して二次燃料と空気の混合物の流れの混
合と酸化/燃焼とを向上させる。 【0055】前述した筒形燃焼器と丁度同様に環状燃焼
器64において、燃焼室内の一次および二次燃焼ゾーン
を画成する手段は、コーン76と86との壁により作ら
れる流れ規制部からなる。さらに、二次燃焼ゾーン89
の上流で冷却空気流路74からの稀釈空気を燃焼室へ添
加するよう内側および外側の高温の燃焼器壁に形成され
ている。稀釈空気は燃焼生成物の温度を、タービンある
いはその他の末端装置において使用するのに許容される
レベルまで低下させるよう作用する。 【0056】図6は本発明の環状室を中に配置したラジ
アルタービンエンジンモジュールの断面図である。図5
において、コンプレッサ100はエンジン空気を拡散器
102に送る。拡散器102からエンジン空気は、矢印
の線で示すように冷却空気流路74、一次および二次コ
ーン76、86および稀釈孔90へ入る。燃焼と空気と
は前述のように混合コーン76と86とを介して燃焼室
66へ入る。残りのエンジン空気は稀釈孔90を介して
噴射され、タービン入口ノズル106へ入りタービン1
08を介して膨張して有用な仕事を提供する前に燃焼生
成物の温度を低下させる。 【0057】図9および図10に示す本発明の別の実施
例は前述の半径方向内方に配置された混合コーンを組み
入れるに十分な半径方向高さを備えていない環状ガスタ
ービンに適合する。この実施例はまた、大型の商業用ジ
ェット用であることが典型的な「直線貫流」タイプのエ
ンジンにも十分適合する。図9および図10に示す実施
例はまた、特定の形状上の制限を避けられない前述の形
態に対する変形として用いることができる。 【0058】図9はエンジンの中心線201から半径方
向に隔置され、かつ該中心線に対して軸線方向に延びて
いる環状室200を断面で示す。エンジン空気はタービ
ンエンジンコンプレッサから燃焼器200の入口202
へ入り、全体的に軸線方向に燃焼器200を通って出口
端204まで流れる。燃焼器200は内側および外側の
環状の冷却空気通路207、208によって囲まれた内
側の高温室206を含む。内側室206の端壁210を
貫通して該内側室206へ少なくとも1個の末広混合コ
ーン212と少なくとも1個の二次末広混合コーン21
4が延びている。一次および二次混合コーンは内側室2
06内に配置され、燃料と空気とを混合し、燃料と空気
の混合物を燃焼室内へ入れる手段を構成する。図示した
環状の室において、環状体の周りに複数の一次および二
次混合コーンを配置させることができる。図示の目的の
ために、各々1個のコーンを図9と図10とに示してい
る。 【0059】入口202へ入るエンジン空気は一次混合
コーン212と二次混合コーン214とに分配される。
またエンジン空気の一部は図9において矢印で示すよう
に内側と外側の環状冷却通路207と208とへ入り、
対流により内側燃焼室206の壁を冷却する。環状の通
路207と208とを通る冷却空気の少なくとも一部
は、本発明の他の実施例について前述した目的に対して
稀釈孔216を介して内側室206の下流端216へ入
る。 【0060】混合コーンは図10において最良に示され
ているように中央部201に対して全体的に軸線方向に
配置されている。一次および二次混合コーンの双方共燃
焼器200の軸方向および横方向軸線の双方に対してあ
る角度をおいて整合しうる。傾斜角は約45度までであ
る。本発明の前述の他の実施例と同様に、混合コーンは
内側の高温燃焼室206を、その中に流れ規制部を発生
させることにより一次および二次燃焼ゾーン220、2
22に分割する。 【0061】一次ゾーン220および二次ゾーン222
における混合コーンの数は利用できるスペースに応じて
同じにするか、あるいは相違させてよい。例えば、一次
コーン212の数は一次コーンのスペースをより良好に
利用するために二次コーン214の数の倍としうる。 【0062】図10に最良に示すように、一次および二
次の末広混合コーン212と214とは、それぞれの末
広がり、好ましくは円錐形の壁238と240とによっ
て接続されている入口端230、232と、出口端23
4、236とを有する。二次コーン214の出口端23
6は端壁210から、一次コーン212の出口端よりも
遠くに配置されることによりそこから出てくる燃料と空
気の混合物をそれぞれ一次および二次燃焼ゾーン中へ導
いている。本実施例においては、一次コーン212と二
次コーン214とは、混合コーンから出てくる燃料と空
気の流れを内側室206の周りで円周方向に導くよう出
口端234、236においてホーン状の転回部が形成さ
れている。一次および二次コーン212および214の
出口端はそれぞれの流れを燃焼室の周りで反対方向の円
周方向に導き混合を向上させる。 【0063】好適実施例においては、円錐形壁238、
248の半角は6度以下か、約6度に等しくあるべきで
あるが、本発明はその数字に限定されない。また、壁2
38、240の長さ全体あるいは一部に対して、流れの
分離により混合コーン内で再循環および燃焼を起因させ
ない限り混合コーンの円錐形即ち円形断面形状から楕円
形あるいは「レーストラック」状に変えてもよい。 【0064】一次および二次コーンのそれ自体、および
相互に関連しての作動は、混合コーンが全体的に半径方
向から全体的に軸線方向に移動しており、混合コーンか
ら出てくる燃料の流れが湾曲した出口端234、236
を介して再度導かれることを除いて本発明の他の実施例
に関して前述したものと同じである。 【0065】燃料ノズル242と244とは一次および
二次混合コーン212および214の入口端230、2
32近傍に位置されている。本発明のこの実施例を環状
室に適合する場合、一次および二次混合コーンは、正味
均一に環状体の周りで移動させる。二次ゾーン222に
おいて燃焼が発生した後、稀釈空気が218において添
加され、そのとき全質量は高圧タービンのノズル案内羽
根250へ入る。 【0066】冷却通路207と208とを画成する環状
壁の間隔を保つためにスペーサ260を用いることがで
きる。 【0067】図9と図10とに示す形態は環状燃焼器に
対して特に適合しているが、筒形燃焼器に対しても使用
できる。さらに、ある適用例においては本発明の目的を
達成するために要する混合コーンは1組だけでよい。 【0068】図11から図14までは本発明の別の好適
実施例を示し、この実施例は全体的に300で指示す
る。まず図11を参照すれば、燃焼室は外壁304、内
壁306、および燃焼ライナ308とを有する環状燃焼
室302を含む。燃焼器300はさらに例えばコーン3
10のような複数の(1個のみ図11に示している)一
次および二次混合コーンを含む。混合コーン310は、
燃料と空気の混合物を受け取るための入口端34と、十
分混合された燃料と空気の混合物を燃焼室302におい
て適当な位置と方向で送り出す出口端316とを備え
た、末広の円錐形の内側空洞を有する細長い本体部分3
12を含む。混合コーン本体部312の内壁により画成
される内側空洞は全体的には混合コーン入口314に隣
接位置した最小流れ領域を備えたスロート318を有す
るベンチュリの形態である。図11に示すように、混合
コーン本体部312の円錐方向に広がる内壁はベータ
(β)で指示し、<6度であるべき広がり半角を含む。
混合コーン310は以下詳細に説明する全体的に320
で指示する燃料ノズル手段から燃料が送られ、その入口
端314において混合コーン本体部312に位置した開
口324を介して外壁304とライン308との間の空
間322から燃焼空気を受け取る。 【0069】混合コーン310を含む燃焼器300の機
能と作動とは前述した実施例のものと概ね同じである
が、以下の付加的な特徴と利点とを有している。詳しく
は、末広混合コーン内での燃焼を排除することが不可欠
であると断定されたことである。そのような燃焼は外側
の燃焼からコーン壁を介してコーンへの熱伝導により起
因する混合コーン内での燃焼性チャージの自動点火を介
して発生しうる。従って、本発明によれば、燃焼器は一
次および二次混合コーンにおける燃料と空気の混合物の
自動点火を抑制するよう混合手段と協働する手段を含
む。引続き図11を参照すれば、燃焼器300はさら
に、混合コーン本体312を囲繞し、かつそこから離隔
しているシュラウド部材330を含む。少量の燃焼空気
が制御通路空間334(図13を参照)により流路33
2を介して前記空間322から計量される。 【0070】試験による経験によれば図11の広がり半
角βは混合コーン本体部312の内壁に沿って境界層の
過度の堆積を排除するために約6度以下か、それに等し
いところに限定すべきであることを示している。燃焼は
境界層において起りうるので、境界層の堆積を最小とす
ることは混合コーン310における自動点火の抑制を達
成しやすくする。 【0071】さらに本発明によれば、各混合コーンおよ
び付属のノズル手段は燃焼室から後退可能の一体ユニッ
ト組立体として構成される。そのような構成の目的は混
合コーンを含む前記組立体を燃焼室に設置する前に燃料
/空気の比率を慎重に較正してセットできるようにする
ことである。燃料/空気の比率を慎重に較正することは
NOxの低減に必須であって、もし燃料ノズルと混合手段
とが、当該技術分野の専門家なら直ちに理解するように
燃焼器の残りの部分から分離され、試験装置に装着され
るとすれば容易にかつ正確に達成することができる。 【0072】引続き図11を参照すれば、全体的に35
0で指示する一体の後退可能のユニット組立体は混合コ
ーン本体312、制御通路スペーサ要素336、クリア
ランスガイド338および混合コーンフランジ部分35
2とを含む。一体のユニット組立体350はさらに主ノ
ズル356を有する燃料ノズル小組立体354と、前記
燃料ノズル小組立体354に接続された調整フランジ3
58とロックナット360とを含む燃料ノズル手段32
0を含む。 【0073】依然として図11を参照すれば、燃焼空気
は例えばコンプレッサ(図示せず)のような供給源から
外壁304と燃焼ライナ308との間の環状空間322
へ入る。次いで、燃焼空気は混合コーンの入口部分31
4の開口324を介して混合コーン本体部312へ入
る。これらの開口の全体面積は混合コーン310のスロ
ート318の面積より著しく大きい。燃焼空気のある部
分は制御通路スペーサ336により規定される量で環状
空間332へ入り混合コーン312を冷却する。冷却空
気の量は燃焼器の所期の作動条件に従ってセットされる
が、燃焼過程の希薄限度を延長させ、従って可能最低の
NOxレベルを得るべく出来るだけ低く保たれる。冷却空
気は図11に示すように混合コーン310の出口316
で予め混合した燃料空気チャージと合わされるか、ある
いは図12で代替的に示すようにオリフイス340を介
して分流され、混合コーン310から出ていく前に燃料
空気の混合物に混入される。当該技術分野の専門家には
理解されるように、制御通路スペーサ336は通路33
2を通しての冷却空気の流量を計量することの他に、ガ
イド338と同様にクリアランスゲートとして作用す
る。開示された実施例におけるガイド338は冷却通路
332の環状空間を制御する機能のみを有しているが、
混合コーン本体部312の一体部分として都合よく作る
ことができる。勿論当該技術分野の専門家には流量計量
がガイド338により達成でき、かつ制御通路スペーサ
336は単にスペーサ要素として作用しうるか、双方共
計量機能を有しうることが決められる。これらの変形は
特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲内に入
るものと考えられる。 【0074】燃焼空気は開口324へ入った後、燃料ノ
ズル手段320によって供給される燃料と混合すべく混
合コーンのスロート領域318を通る。図示する燃料ノ
ズル手段320の燃料ノズル小組立体354は、燃料/
空気の噴霧化および混合の一部がノズル小組立体自体内
で行われる「エアブラスト」タイプの組み合わされた液
体燃料と気体燃料とのノズルである。これは燃焼空気を
ノズル356の出口366の上流に位置したオリフイス
362を介してノズル小組立体へ送入することにより達
成される。部分的に予め混合された空気と燃料とはスロ
ート318において混合コーン310へ入る燃焼空気の
残りの部分と組み合わされ予め混合された燃料/空気チ
ャージの主要部分を形成する。燃料/空気のチャージの
最終部分は前述のように混合コーン310の端部におい
てチャンネル332から冷却空気を導入することにより
形成される。 【0075】燃料ノズル手段320は中央の液体燃料入
口接続部370および気体燃料入口接続部372とを備
えたものとして示されている。中央の燃料ライン370
からの液体燃料を除いて燃料ノズル336の中央空洞3
74へ入る全ての燃料は、燃料が共通の方向で「旋回」
するように接線方向の速度成分を有するように故意にさ
れている。例えばオリフイス362を介する燃焼空気と
オリフイス376を介する気体燃料の送入は図示の便宜
上図では半径方向のものとして示している。歪並びにさ
もなければ燃料/空気の比率を変化させうるその他の作
用による運動とは無関係に一定の燃料/空気の関係を提
供するためにノズル356に対するスロート318の安
定した位置決めを保証するよう混合コーン本体部312
に機械的に接続される限りはその他の燃料ノズル構造を
用いてもよい。 【0076】燃焼器で使用されている全ての混合手段に
対して燃料/空気の比率を均等に、かつ一定に確実に保
つことが極めて重要である。本実施例においては、この
ことは小組立体354と調整フランジ358との間のね
じ係合を用いることにより燃料ノズル小組立体354を
運動させて較正の間に達成される。調整フランジ358
と混合コーンフランジ352の位置は一定に保たれてい
るので燃料ノズル小組立体354と調整フランジ358
との間で相対的に軸線方向に運動させることによりノズ
ル356と混合コーンスロート318との間の間隙を変
えさせる。 【0077】前述のように、ユニット組立体350を燃
焼室から外し、かつ例えばユニット組立体を通る空気の
流れを当該技術分野の専門家に全体的に知られている要
領で適当な圧力センサと温度センサとを用いてベルマウ
スにわたって測定しうるジグに取り付けることにより較
正および調整を都合よく実行することができる。燃焼器
300の全てのユニット組立体を調整し、かつ較正した
後、該組立体は混合コーン本体部312を、燃焼室ライ
ナ308に固定され該ライナに留っている各シュラウド
330、挿入することにより燃焼器300に設置され
る。混合コーンフランジ352は燃焼室302の外壁3
04に設けられた取付けフランジ380にボルト止めさ
れる。最終的に複式燃料ノズルの場合の燃料ラインが接
続される。 【0078】図14を参照すれば、本装置の概略端面図
が示されており、3個の一次混合コーンと3個の二次混
合コーンとは燃焼室ライナ308に永久的に取り付けら
れた(溶接された)ものとして示されている。また、溶
接あるいは他の方法で外壁304に固定された取付けフ
ランジ380も示されている。挿入された一体のユニッ
ト組立体350が図14に概略的に点線で示されてい
る。混合コーンの数、アルファ(α)の角度並びにコー
ンの軸線と(図示していない)燃焼器との間の角度は用
途によって変わる。しかしながら、一次混合コーン31
0aおよび二次混合コーン310bは図14で示すよう
に反対方向の入口角度を有する。また当該技術分野の専
門家は理解するように、本実施例に示す特定の特徴と利
点は前述した利点を達成するために前述の実施例に対し
て適用しうる。 【0079】図15は図11に示す燃焼器の代替実施例
を示すが、自動点火抑制性並びに図11に示す実施例に
おいて使用した一体ユニット組立体の概念は依然として
保有している。図15に示す実施例においては、本発明
によって作られ全体的に400で指示する燃焼器は、外
壁404と、内壁406と、冷却空気および稀釈空気の
ための空間422を画成する燃焼ライナ408とを有す
る燃焼室402を含む。全体的に410で指示する複数
の混合コーンの1個は入口端414と、出口端416と
スロート部分418とを有するベンチュリの形態の混合
コーン本体部412を含む。燃料ノズル456を含む燃
料ノズル小組立体454を用いて図11に示す実施例の
対応する要素と同様に混合コーン410へ燃料を供給す
る。ノズル456からの燃料と混合するための空気は開
口424を通して送入されスロート418と末広がりの
円錐形の下流部分とにより提供される輻合−末広作用に
より完全に混合され、出来た燃料/空気の混合物は出口
416において混合コーン410から出ていく。 【0080】図15に示す実施例はまた自動点火を抑制
する手段を含むが、図15において採用した手段を構造
が図11に示す実施例で使用した手段と相違する。詳し
くは、燃焼器400は同心状の外壁430aと内壁43
0bとからなる二重壁シュラウド組立体430を含む。
図示した構造は、冷却空気の流れが混合コーン410に
おける燃料/空気の混合物と全体的に同じ方向である冷
却流路432aと、冷却空気の流れが混合コーン410
における燃料/空気混合物に対して方向が反対である対
流冷却流路432bとを形成している。冷却流路432
aと432bとはスロットあるいは開口440を介して
混合コーン出口端416に隣接して相互に接続されてい
る。さらに、冷却流路432bと混合コーン410の内
部とを相互に接続するスロート418に隣接しているが
そのすぐ上流で混合コーン本体412の壁に設けられて
いる。 【0081】作動時、混合コーン入口端414において
燃焼空気から取り入れられた少量の冷却空気が444の
位置において通路432aへ送入され、通路432aに
沿って流れ、開口即ちスロット446を介して冷却流路
432bへ入る。次いで、冷却空気の流れは前記冷却流
路を出るまで通路432bを移動し、開口442を介し
て混合コーン410の内部へ入り、そのとき混合コーン
内で燃料/空気の混合物と完全に混合される。スペーサ
/制御通路要素336a(好ましくは合計3個)は壁4
30aと430bとを離すよう、かつまた希望に応じて
冷却空気の流量を計量するよう作用する。冷却空気流入
口444と混合コーン410の内側と接続する開口44
2との位置関係により冷却空気の流れを駆動するよう正
の差圧が作用する。混合コーン本体部412の壁の温度
は自動点火を阻止するに十分冷却でき、一方冷却空気は
混合コーン出口416の上流において燃料/空気の混合
物と組み合わされ混合物の均質性を高め、従って NOxの
低減を可能とする。開口442はチャンネルを通して冷
却空気を駆動するに十分な差圧を提供するためにスロー
ト418に近接して、しかしながらスロートを通る流れ
を乱さないようにするに十分スロート418の実際位置
から離れて位置されている。当該技術分野の専門家は特
定の構成並びに適用に対して開口442の正確な位置を
決定することができる。 【0082】図15に示す実施例においては、シュラウ
ド組立体430は、これも混合コーン410と燃料ノズ
ル小組立体454とからなるユニット組立体450aの
一体部分とされる。図11に示すユニット組立体350
と同様に、一体のユニット組立体450aは燃料/空気
の混合物を正確に較正、セッティングできるよう燃焼器
400から取り外しできる。ユニット組立体450aが
燃焼器に取り付けられるとシュラウド組立体430の外
壁430aを緊密に受け入れるための着座カラー446
が燃焼器ライナ406に設けられている。カラー446
とシュラウドの壁430aとの間での許容しえない量の
空気の漏れを阻止するために適当なシール(図示せ
ず)、すべり嵌め部材あるいはその他の装置が設けられ
ている。前述のシールやすべり嵌め部材の構造は当該技
術分野の専門家には周知のものである。 【0083】さらに本発明によれば、燃料と混合するた
めの空気を燃焼器の一次および二次混合コーンの中の少
なくとも若干のものに対して制御可能に分配するための
手段が設けられている。図15に示すように、開口42
4を介して燃焼空気を混合コーンに供給するために混合
コーン410の入口端414を囲むようマニホルド49
0が構成されている。マニホルド490は一次および二
次混合コーンあるいは一次混合コーンのみ全て、あるい
はより少ない数の一次混合コーンを接続することがで
き、二次混合コーンの全て、あるいはより少ない数の二
次混合コーンを接続するために個別のマニホルドが使用
される。 【0084】前述した実施例においては、混合コーンへ
個別に燃焼空気を供給することは行われていなかった。
それは、外側の燃焼室壁と燃焼ライナとの間の間隙即ち
図11に示す実施例における空間322に対応する空間
から空気が取り入れられるものと想定したからであっ
た。燃焼ライナと外側の燃焼室壁との間の空間は作動中
変動しうるので、各混合コーンを通る空気の量も変動す
る可能性があり、その結果燃料/空気の比率が変わり排
出制御が損われうる。 【0085】図15に示す実施例においては、コンプレ
ッサ(図示せず)から直接および/または対流冷却要件
が充たされた後空間422からの冷却空気をマニホルド
490へ通すことによりマニホルド490を利用して個
別に燃焼空気が供給される。後者の装置も、特に限定数
の混合コーンを用いている状況下においては図15に示
す実施例の燃焼ライナ408のような燃焼器ライナへよ
り均一な冷却を供給するという別の利点を有する。空間
422とマニホルド490の内部とを接続する、図示の
孔492のような開口あるいは孔を、当該技術分野の専
門家には理解されるように、局部冷却要件に応じて形成
しマニホルド490への対流冷却空気のための軌道を提
供することができる。 【0086】本発明はまた、その中で流れ規制部を発生
させるように燃焼室内に配置された少なくとも1個の一
次混合コーンにより分離され、かつ画成され順次整合し
た一次および二次燃焼ゾーンを有するタイプのガスター
ビンエンジンチャンバを作動する方法も網羅する。本発
明による方法のステップを図8のブロック線図に示す。
ステップ150において、一次燃料と一次空気とは採用
された燃料の化学量比以下の燃料対空気比率において一
次混合コーンで混合される。ステップ152において一
次燃料と空気の混合物が一次燃焼ゾーンに入れられそこ
で点火される。混合コーンにおける燃料対空気の重量比
は慎重に制御され、採用された燃料の化学量の比の約5
0%以下に限定されることが好ましい。このように、一
次燃料と空気の混合物が一次燃焼ゾーンで燃焼されると
焔温度が低減され、そのため一次ゾーンにおける NOxの
生成を低減する。 【0087】本発明の燃焼器を採用したエンジンの作動
範囲が一次混合物におけるもの以上の追加の燃料の流れ
を必要とする場合、本発明による方法は図8のブロック
154で示すように燃焼室に配置した二次混合コーンで
二次燃料と二次空気とを混合する付加的ステップを網羅
する。その後、二次混合コーンからの二次燃料と空気の
混合物はブロック156において二次燃焼ゾーンに入れ
られ、そこで一次燃焼ゾーンから出てくる高温の燃焼生
成物と混合されることにより酸化され燃焼される。エン
ジンのパワー要件が増大するにつれて、二次混合コーン
における燃料対空気の重量比が図7のグラフに示すよう
に増加しうる。 【0088】また、本発明による方法は二次燃焼ゾーン
の下流に配置した稀釈ゾーンにおいて稀釈空気を燃焼室
へ添加するステップを網羅する。前述のように、稀釈空
気はガスタービンエンジンに接続された末端装置におい
て使用するに適した空気を提供するよう高温の燃焼生成
物の温度を低下させるよう作用する。 【0089】最後に、これらの混合コーンユニットは燃
焼室に設置されると、即ちある条件下で「一次」および
「二次」ミキサの双方として機能でき、「二次」ミキサ
という用語の通常意味するところは例えば始動状態にお
いて最初に作動するもので排出の低減を含む最良のエン
ジンの全体性能を達成するために二段式装置が提供しう
る柔軟性を最大利用するものである。 【0090】本発明の方法のステップを実行することに
より、一次燃焼ゾーン内での焔温度が低下され、そのた
め NOxの生成を低減させることができる。さらに図7に
示すように、二次燃料および空気混合物における燃料対
空気の重量比も化学量の燃料対空気の比以下に保たれる
ので、燃料が二次燃焼ゾーンにおいて燃焼すると NOx生
成物も著しく低減される。さらに、 NOx生成物は基本的
に燃焼器内での滞留時間とは無関係なので、本発明によ
る方法はまた炭化水素および一酸化炭素の量を著しく低
減させるに十分な時間に燃焼室内での燃料と空気の混合
物の滞留時間を保つことを含む。このように、本発明の
方法と装置とは、 NOxおよび未燃焼炭化水素と一酸炭素
の排出が従来技術による燃焼器構成に比して著しく低減
されるガスタービンエンジン用燃焼器を提供する。 【0091】その他の利点や修正は当該技術分野の専門
家には想起される。例えば一次および二次燃焼ゾーンを
分離する流れ規制部分は、流れ規制部を位置させるべき
位置において高温の燃焼器壁を狭くすることから構成し
うる。代替的に、流れ規制部を提供するために狭くされ
た高温燃焼器壁と、末広のコーンとの組合せを用いるこ
とができる。また、燃料の燃焼をさらに促進し、排出を
さらに低減するために燃焼室内に2個以上の燃焼ゾーン
を画成してもよい。従って、本発明は広義の局面におい
て、特定の詳細、代表的な装置並びに図示し説明してき
た例に限定されない。従って、特許請求の範囲やその均
等物により規定される本発明の精神や全体的な発明概念
から逸脱することなく、詳細の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】燃焼過程における NOxの生成に対する焔温度の
予想された関係を示すグラフ。 【図2】本発明の教示を組み入れた筒形燃焼器の基本断
面図。 【図3】図2に示す筒形燃焼器の端面図。 【図4】本発明の教示を組み入れた環状燃焼器の基本断
面図。 【図5】図4に示す環状燃焼器の部分端面図。 【図6】ラジアルガスタービンエンジンモジュールに設
置された図4の環状燃焼器の断面図。 【図7】一次および二次燃料と空気の混合物における燃
料対空気の重量比がエンジンの作動範囲にわたって典型
的に変動する態様を示すグラフ。 【図8】本発明の方法のステップを示すブロック線図。 【図9】本発明の別の実施例を組み入れた環状燃焼器の
部分側面図。 【図10】図9に示す一次および二次混合コーンの詳細
側面図。 【図11】本発明の別の実施例を組み入れた環状燃焼器
の部分概略側面図。 【図12】図11に示す実施例の一部に対する対替構造
の詳細図。 【図13】図11に示す実施例の一部の詳細図。 【図14】図11に示す実施例の概略端面図。 【図15】本発明のさらに別の実施例の部分概略側面
図。
予想された関係を示すグラフ。 【図2】本発明の教示を組み入れた筒形燃焼器の基本断
面図。 【図3】図2に示す筒形燃焼器の端面図。 【図4】本発明の教示を組み入れた環状燃焼器の基本断
面図。 【図5】図4に示す環状燃焼器の部分端面図。 【図6】ラジアルガスタービンエンジンモジュールに設
置された図4の環状燃焼器の断面図。 【図7】一次および二次燃料と空気の混合物における燃
料対空気の重量比がエンジンの作動範囲にわたって典型
的に変動する態様を示すグラフ。 【図8】本発明の方法のステップを示すブロック線図。 【図9】本発明の別の実施例を組み入れた環状燃焼器の
部分側面図。 【図10】図9に示す一次および二次混合コーンの詳細
側面図。 【図11】本発明の別の実施例を組み入れた環状燃焼器
の部分概略側面図。 【図12】図11に示す実施例の一部に対する対替構造
の詳細図。 【図13】図11に示す実施例の一部の詳細図。 【図14】図11に示す実施例の概略端面図。 【図15】本発明のさらに別の実施例の部分概略側面
図。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 その中で燃料と空気とが燃焼する空間を
画成する燃焼室と、 未点火の一次燃料と空気とを混合し、前記の未点火の一
次燃料と空気の混合物を前記燃焼室へ入れる手段であっ
て、前記燃焼室内に実質的に配置され、前記の未点火燃
料と空気がそこを通ってコーンへ入る狭い入口端とそこ
を通って前記の未点火の一次燃料と空気が前記燃焼室へ
出ていく広い出口端とを有する少なくとも1個の一次混
合コーンを含む混合手段と、 燃料を前記一次混合コーンの入口端へ噴射する手段と、 空気を前記一次混合コーンの入口端へ噴射する手段とを
含み、 前記一次混合コーンが、燃焼のために前記一次混合コー
ンの入口端へ噴射された燃料と空気の概ね全てが前記一
次混合コーンの出口端を通って前記燃焼室へ入るように
構成されていることを特徴とするガスタービンエンジン
燃焼器。 【請求項2】 少なくとも1個の一次コーンがさらに、
燃焼室で流れ規制を発生させることにより前記一次燃焼
ゾーンを前記二次燃焼ゾーンから分離するように配置さ
れることにより前記燃焼室内で少なくとも一次および二
次燃焼ゾーンを画成する手段を構成することを特徴とす
る請求項1に記載の燃焼器。 【請求項3】 前記混合手段が二次燃料と空気の混合物
を前記二次燃料ゾーンへ入れる少なくとも1個の二次混
合コーンを含み、前記の少なくとも1個の二次混合コー
ンが狭い入口端と広い出口端とを有していることを特徴
とする請求項2に記載の燃焼器。 【請求項4】 前記の少なくとも1個の二次コーンが前
記の少なくとも1個の一次混合コーンと協働して、前記
一次燃焼ゾーンを前記二次燃焼ゾーンから分離する流れ
規制を燃焼室で発生させることにより前記画成手段を構
成することを特徴とする請求項3に記載の燃焼器。 【請求項5】 前記燃焼室が上流端と、下流端と、高温
の燃焼壁とを有する筒形燃焼室からなり、前記一次燃焼
ゾーンが前記上流端近傍にあり、前記二次燃焼ゾーンが
前記下流端近傍にあり、 前記一次コーンが前記燃焼室に配置され前記高温壁に対
して概ね接線方向に延び一次燃料と空気の混合物を前記
一次燃焼ゾーンの周りの旋回流の形で導き、前記少なく
とも1個の一次コーンが、前記一次コーンから出てくる
燃料と空気の混合物が最初一次燃焼ゾーンへ導かれるよ
うに燃焼室の前記上流端に向かって傾動していることを
特徴とする請求項2に記載の燃焼器。 【請求項6】 前記一次コーンの傾動角が約5と15度
の間であることを特徴とする請求項5に記載の燃焼器。 【請求項7】 二次燃料と空気の混合物を前記の二次燃
焼ゾーンへ入れる少なくとも1個の二次混合コーンを含
み、前記二次混合コーンが入口端と出口端とを有し、前
記二次コーンは前記入口端が前記燃焼室の上流端壁で始
まり前記二次燃焼ゾーンで前記出口端が終るように燃焼
室の中心軸と概ね整合していることを特徴とする請求項
5に記載の燃焼器。 【請求項8】 前記二次混合コーンがそこから出てくる
二次燃料と空気の混合物に旋回流を加える手段を含み、
前記旋回手段が前記第一の燃焼ゾーンの旋回流の方向に
対して反対の方向に二次旋回流を導くことを特徴とする
請求項7に記載の燃焼器。 【請求項9】 前記燃焼室が前記一次燃焼ゾーン近傍の
上流端と、前記二次燃焼ゾーン近傍の下流端と相互に対
して半径方向に離隔して環状の燃焼室を画成する内側お
よび外側の燃焼器高温壁とを有する環状燃焼室からな
り、 前記混合手段が前記の外側の高温燃焼壁に対して概ね接
線方向に燃焼室中へ延び前記一次燃焼ゾーンの周りで一
次コーンから出てくる一次燃料と空気の混合物に旋回流
を加える複数の一次混合コーンを含み、前記一次混合コ
ーンが一次燃料と空気の混合物が前記一次燃焼ゾーンに
向かって導かれるように燃焼室の上流端に向かって傾動
しており、 前記混合手段がさらに、前記二次混合コーンから出てく
る二次燃料と空気の混合物が前記二次燃焼ゾーンに向か
って導かれるように前記外側の高温の燃焼器壁に対して
概ね接線方向に燃焼室へ延び、かつ前記燃焼室の前記下
流端に向かって傾動しており、前記二次コーンが二次燃
料と空気の混合物に対して旋回流を加えるよう配置さ
れ、前記二次燃焼ゾーンにおける旋回の方向が一次燃焼
ゾーンにおける旋回の方向に対して反対であることを特
徴とする請求項2に記載の燃焼器。 【請求項10】 前記二次燃焼ゾーンの上流で燃焼した
燃料と空気とに稀釈空気を添加する手段を含むことを特
徴とする請求項2に記載の燃焼器。 【請求項11】 前記燃焼室手段が前記内側の高温壁か
ら離隔されその間で対流冷却空気流路を画成する内側の
高温壁と外側の冷い壁とを含むことを特徴とする請求項
10に記載の燃焼器。 【請求項12】 前記の少なくとも1個の一次混合コー
ンが前記入口端から前記出口端に向かって広がっている
概ね円錐形の内壁を有し、 前記の少なくとも1個の末広の混合コーンが前記燃焼室
内に配置され、前記燃焼室で流れ規制を発生させること
によりその流れ規制の両側で燃焼室を一次と二次の燃焼
ゾーンに分離しており、 前記の少なくとも1個の一次末広コーンが前記の少なく
とも1個のコーンの入口端へ入っている前記一次燃料と
空気の混合物の概ね全てを前記の少なくとも1個の一次
コーンの出口端を通して前記一次燃焼ゾーン中へ導くよ
うにつくられていることを特徴とする請求項2に記載の
燃焼器。 【請求項13】 前記一次燃焼ゾーンが前記燃焼室の前
記上流端の近傍にあり、前記の少なくとも1個の一次の
末広混合コーンが、一次燃料と空気の混合物が前記一次
燃焼ゾーンの周りで旋回して一次コーンを出ていくよう
に前記の燃焼器の高温壁に対して概ね接線方向に前記燃
焼室へ延びていることを特徴とする請求項12に記載の
燃焼器。 【請求項14】 前記の少なくとも1個の一次の末広混
合コーンが前記燃焼室の前記上流端に向かって傾動して
一次燃料および空気の混合物を前記一次燃焼ゾーンへ導
いていることを特徴とする請求項13に記載の燃焼器。 【請求項15】 狭い入口端と広い出口端とを有し、燃
料と空気とを混合し二次燃料と空気の混合物を前記燃焼
室へ入れるよう前記燃焼室内に配置された少なくとも1
個の二次の末広混合コーンを含み、前記の少なくとも1
個の二次の末広混合コーンが前記の二次の燃料と空気の
混合物を前記の二次燃焼ゾーンへ導くようにつくられて
いることを特徴とする請求項12に記載の燃焼器。 【請求項16】 前記燃焼室が中心軸を有する筒形の形
態であり、少なくとも1個の二次の末広混合コーンが、
その出口端が前記の二次燃焼ゾーンで終るよう前記中心
軸と整合していることを特徴とする請求項15に記載の
燃焼器。 【請求項17】 前記の少なくとも1個の一次の末広混
合コーンが一次燃料と空気の混合物を前記一次燃焼ゾー
ンの周りで円周方向の旋回流の形で導くようにつくら
れ、前記の少なくとも1個の二次の末広混合コーンが二
次燃料と混合物を一次燃焼ゾーンにおける旋回流とは反
対の方向に前記二次燃焼ゾーンの周りで円周方向の旋回
流の形で導くようにつくられていることを特徴とする請
求項16に記載の燃焼器。 【請求項18】 前記燃焼室が環状の形態であり、前記
の少なくとも1個の一次と二次の末広の混合コーンがそ
れぞれ前記燃焼室内に配置され前記の高温の燃焼器の壁
に対して概ね接線方向に延びていることを特徴とする請
求項15に記載の燃焼器。 【請求項19】 前記の少なくとも1個の一次の末広混
合コーンが前記燃焼室の前記上流端に向かって傾動し前
記一次燃料と空気の混合物を前記の一次燃焼ゾーンへ導
き、前記の少なくとも1個の二次の末広混合コーンが前
記燃焼室の前記下流端に向かって傾動し二次燃料と空気
の混合物を前記二次燃焼ゾーンへ導くことを特徴とする
請求項18に記載の燃焼器。 【請求項20】 前記の少なくとも1個の一次の末広混
合コーンが一次燃焼ゾーンの周りで円周方向の旋回流の
形で一次燃料と空気の混合物を導くように配置され、前
記の少なくとも1個の二次コーンが二次燃料と空気の混
合物を一次燃焼ゾーンにおける旋回流とは方向が反対の
二次燃焼ゾーンの周りの円周方向の旋回流の形で導くよ
うに配置されていることを特徴とする請求項19に記載
の燃焼器。 【請求項21】 前記燃焼室が入口端を有し、 前記混合手段がまた、前記燃焼室内に実質的に配置さ
れ、燃料と空気とがそこを通って前記の二次混合コーン
へ入る狭い入口端と二次燃料と空気の混合物がそこを通
って前記二次混合コーンから前記燃焼室へ入る広い出口
端とを有する少なくとも1個の二次混合コーンを含み、 前記一次混合コーンが前記燃焼室から第1の距離をおい
て配置した出口端を有し、前記二次混合コーンが前記第
1の距離より大きい第2の距離をおいて前記燃焼室入口
端から離れて配置した出口端を有しており、 前記一次および二次混合コーンの前記出口端がそこから
出てくる空気と燃料の混合物を前記燃焼室の周りで概ね
円周方向に導くように構成されていることを特徴とする
請求項1に記載の燃焼器。 【請求項22】 前記第1の混合コーンの前記出口端は
燃料と空気の混合物を前記燃焼室において第1の円周方
向に導くように構成されており、前記第2の混合コーン
の前記出口端はそこから出てくる燃料と空気の混合物を
前記第1の円周方向とは反対の第2の円周方向に導くよ
うに構成されていることを特徴とする請求項21に記載
の燃焼器。 【請求項23】 前記混合コーンの各々の前記出口端が
それぞれの入口端に対して湾曲されてそこから出てくる
燃料と空気の混合物の流れ方向を変えることを特徴とす
る請求項21に記載の燃焼器。 【請求項24】 前記燃焼室は形態が概ね環状であり、
前記第1と第2の混合コーンが環状室の周囲で正味均等
に配置されていることを特徴とする請求項21に記載の
燃焼器。 【請求項25】 前記燃焼室が筒形であることを特徴と
する請求項 【請求項30】 前記混合手段と協働し前記一次および
二次混合コーンにおける燃料/空気の混合物の自動点火
を抑制する手段をさらに含むことを特徴とする請求項2
1に記載の燃焼器。 【請求項31】 前記抑制手段が冷却空気流をその間で
分流させるために前記一次および二次混合コーンを囲
み、かつ隔置された各シュラウドと前記の分流された冷
却空気の流れを計量する手段とを含むことを特徴とする
請求項31に記載の燃焼器。 【請求項32】 前記シュラウドの各々が冷却空気を各
混合コーンの入口端近傍まで循環させる構成とされた二
重壁部材を含み、前記混合コーンが前記の冷却空気流チ
ャンネルと前記混合キーの内部とを相互に流れ接続する
ための手段を前記混合コーン入口端近傍で含むことによ
って前記冷却空気の流れは前記混合コーンから出てくる
燃料と空気の混合物と十分混合されることを特徴とする
請求項31に記載の燃焼器。 【請求項33】 前記混合コーンが前記入口端近傍でス
ロートを有するベンチュリ状であり、前記の流れ接続手
段が前記スロートを形成する前記混合コーンの壁にある
開口であることを特徴とする請求項32に記載の燃焼
器。 【請求項34】 前記一次および二次混合コーンの各々
と関連した各々の燃料ノズル手段をさらに含み、前記混
合コーンと関連の燃料ノズル手段の各々は前記燃焼室か
ら後退可能の一体ユニット組立体として構成されること
によって、各ユニット組立体の燃料空気の比は前記燃焼
室に前記混合コーンを配置する前に較正およびセットが
可能であることを特徴とする請求項21に記載の燃焼
器。 【請求項35】 前記燃料ノズル手段の各々はノズルを
含み、前記一次および二次の混合コーンの各々はそこを
通って燃料/空気の混合物が通るスロート部分を含み、
前記ユニット組立体は前記混合コーンスロートと前記の
関連した燃料ノズル手段との間の距離を選択的に固定す
るための調整可能手段を含んでいることを特徴とする請
求項34に記載の燃焼器。 【請求項36】 自動点火を抑制するために前記一次お
よび二次の混合コーンを囲繞するシュラウド手段が提供
され、前記シュラウド手段は前記一体ユニット組立体と
共に取り外し可能であることを特徴とする請求項34に
記載の燃焼器。 【請求項37】 前記一次および二次混合コーンの中の
数なくとも数個の各入口端を接続して燃料と混合するた
めに空気を制御可能に分配するマニホルド手段をさらに
含むことを特徴とする請求項2に記載の燃焼器。 【請求項38】 前記燃焼室が対流冷却され、前記対流
冷却に用いた空気の少なくとも一部をマニホルドへ送入
させる手段が設けられていることを特徴とする請求項3
7に記載の燃焼器。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US07/488,136 US5070700A (en) | 1990-03-05 | 1990-03-05 | Low emissions gas turbine combustor |
US07/488,136 | 1991-02-21 | ||
US07/658,858 | 1991-02-21 | ||
US07/658,858 US5156002A (en) | 1990-03-05 | 1991-02-21 | Low emissions gas turbine combustor |
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ID=27049234
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