JPH06261779A - フルクトース 2,6−ビスリン酸の製造方法 - Google Patents

フルクトース 2,6−ビスリン酸の製造方法

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JPH06261779A
JPH06261779A JP8410393A JP8410393A JPH06261779A JP H06261779 A JPH06261779 A JP H06261779A JP 8410393 A JP8410393 A JP 8410393A JP 8410393 A JP8410393 A JP 8410393A JP H06261779 A JPH06261779 A JP H06261779A
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JP
Japan
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fructose
fcp
bisphosphate
fbp
diesterase
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JP8410393A
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Ken Iwata
建 岩田
Tatsuo Katayama
竜男 片山
Hiroshi Nakajima
中島  宏
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Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 フルクトース 1,2−サイクリック,6−
ビスリン酸に、ジエステラーゼを反応させることを特徴
とするフルクトース 2,6−ビスリン酸の製造方法。 【効果】 容易に高収率のFBPを製造することが可能
となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フルクトース 2,6
−ビスリン酸(以下FBPと略記する)の製造法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】生体における糖代謝の調節には生化学的
な機序が多く知られている。たとえば、インスリンホル
モンによる調節や、別のホルモンであるグルカゴン、ア
ドレナリンによる調節、またはいわゆるセカンドメッセ
ンジャーと呼ばれるサイクリック アデノシン 5’−
モノリン酸による調節、さらにアデノシン 5’−モノ
リン酸(以下AMPと略記する)、アデノシン 5’−
トリリン酸(以下ATPと略記する)、クエン酸による
調節、および本発明に関するFBPによる調節などが報
告されている。生体における糖代謝は解糖系と呼ばれる
一連の経路により行われるが、この経路においてはホス
ホフルクトキナーゼ([E.C.2.7.1.11]、
以下PFKと略記する)と呼ばれる酵素が重要な調節因
子である。本発明に関するFBPは、まさにこのPFK
を活性化する因子であり、このことにより、糖代謝の調
節をおこなっている。このように、FBPは糖代謝に関
する因子として非常に重要であることが、近年、確認さ
れている。
【0003】FBPの製造法としては、原料となるフル
クトース 1,6−ジリン酸(以下FDPと略記する)
から、ジシクロヘキシルカルボジイミドを触媒として用
いてフルクトース 1,2−サイクリック,6−ビスリ
ン酸(以下FCPと略記する)を得、さらに、このFC
Pをアルカリで部分分解する方法(ファン・シャフチン
ゲン、ハーズ著、ヨーロピアン・ジャーナル・オブ・バ
イオケミストリー誌、117巻、319頁(1981
年)、植田、古谷、シェリー著、ジャーナル・オブ・バ
イオロジカル・ケミストリー誌、256巻、8679頁
(1981年)、および特開昭60−161994な
ど)が知られている。FBPおよびFCPの単離法とし
て、高収率で高純度な粉末として単離された例は、本発
明者らの調査によれば今までに見あたらない。この理由
は、FBPおよびFCPが水溶液中で極めて不安定なこ
と、FCPからFBPへの加水分解による変換が数%と
低く、かつこの工程で副成するFDPとの分離が極めて
困難なことにあるものと考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、容易に高収
率でFBPを製造する方法を提供することを目的とする
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、このよう
な課題を解決するために鋭意研究を行ってきた結果、F
CPに、ジエステラーゼを反応させることにより、FB
Pを大量かつ容易に製造する方法を見いだし、本発明を
完成した。すなわち本発明は、FCPに、ジエステラー
ゼを反応させることを特徴とするFBPの製造方法を要
旨とするものである。
【0006】以下に、本発明を詳細に説明する。FBP
は、近年動物組織中に微量物質として発見され、下記一
般式
【0007】
【化1】
【0008】で表される糖リン酸である。
【0009】本発明のFCPからFBPを製造する方法
は、FCPにジエステラーゼを作用させて、FCPの1
位のエステル結合を加水分解することで開環し、FBP
を合成するものである。この際、FCPにジエステラー
ゼを作用させるには、例えばFCPを含有する水溶液中
で作用させる。
【0010】本発明に用いるFCPとしては、ジシクロ
ヘキシルカルボジイミドを触媒としてFDPから得られ
たものなど、公知の方法によって得られるものを用いる
ことができる。
【0011】原料として用いるFCPの使用量に特に制
限はなく、生成量に応じて適宜必要量を決定すればよ
い。通常の反応では、FCPは、0.001〜1000
mmol/L、好ましくは0.01〜100mmol/
L、さらに好ましくは0.1〜10mmol/Lを用い
る。
【0012】本発明に用いられるジエステラーゼは、F
BP合成活性を有する限り、市販の酵素であっても、精
製された酵素であっても、部分精製された酵素であって
も、さらに微生物または組織そのもの、または破砕液で
あってもよく、また、酵素の由来についても制限はな
く、その例としては、ウシ心臓由来、ヘビ由来などであ
る。
【0013】市販のものとしてはBMY社製のNuclease
P1 ,Ribonuclease A,Deoxyribonuclease I (グレー
ドI),Phosphodiesterase (ウシ由来)やシグマ社製
のリボヌクレアーゼA,デオキシリボヌクレアーゼ(A
TP依存型),ホスホジエステラーゼ2’:3’などが
あげられる。
【0014】さらに、酵素の使用量についても特に制限
はなく、その生成量に応じて適宜必要量を決定すればよ
い。通常の反応では、ジエステラーゼは、0.001〜
10000ユニット/L、さらに好ましくは0.1〜1
00ユニット/Lを用いる。
【0015】反応をスムーズに進行させるために、マグ
ネシウム、マンガン、カルシウム等の2価の金属イオ
ン、カリウム、ナトリウム、リチウム等の1価の金属イ
オンを添加することもできる。これらの使用量について
は特に制限はなく、単独もしくは複数で用いることがで
き、その生成量に応じて適宜必要量を決定すればよい。
通常の反応では、2価の金属イオンでは、用いるATP
の1倍当量から2倍当量が用いられる。また、1価の金
属イオンでは、触媒量から2価の金属イオンと同量が用
いられる。
【0016】反応温度としては0〜80℃が適当であ
り、好ましくは20〜60℃、さらに好ましくは25〜
50℃であり、反応時間としては目的とするFBPが得
られる時間であれば特に制限はないが、好ましくは2〜
30時間である。
【0017】本発明の方法により得られたFBP含有液
からFBPを精製するには、公知の方法によりおこなう
ことができ、例えば、DEAE−Sephadex陰イ
オン交換樹脂を用いたトリエチルアミン炭酸緩衝液によ
るイソクラティック溶出法やDEAE−Sepharo
se陰イオン交換樹脂を用いたリン酸ナトリウム緩衝液
によるイソクラティック溶出法などがあげられる。
【0018】他の方法として、本発明の方法により得ら
れたFBP含有液に亜鉛塩を添加し、生じた沈澱を除去
した後、さらに亜鉛塩を加えてFBP亜鉛塩を沈澱させ
分取する方法などがあげられる。
【0019】
【実施例】以下に、本発明を実施例により具体的に説明
する。
【0020】実施例に用いた試薬類のうち、FCPは上
述した公知の方法に基づいて得られたもの、即ち、ピリ
ジン(石津製薬社製)中のFDPにジシクロヘキシルカ
ルボジイミド(ナカライテスク社製)を作用させてFC
Pとなし、Dowex50W陽イオン交換樹脂(ダウケ
ミカル社製)を用いて塩変換を行い、水酸化ナトリウム
水溶液を用いて、ナトリウム塩としたものを、乾燥させ
て得られた粉末を用いた。ジエステラーゼはBMY社製
のNuclease P1 を用いた。その他の試薬については総て
市販のものを用いた。
【0021】FBPを含む糖類の検出は、LCモジュー
ル1(ウオーターズ社製)を用いた高速液体クロマトグ
ラフィーシステムならびに410示差屈折計をもちいて
おこなった。分析用カラムはケムコパックNUCLEO
SIL(ケムコ社製、4.6×250mm)を用いた。
移動相は50mM酢酸アンモニウム溶液を0.5mL/
minで用いた。
【0022】実施例1 FCPを1mmol/Lを含む50mmol/LのHE
PES緩衝液(pH7.0)100mL中に、ジエステ
ラーゼを20ユニット/Lとなるように添加し、37℃
で8時間の反応を行った。この実験の結果を図1に示し
た。図1から分かるように、ジエステラーゼを用いるこ
とで、FCPから直接FBPが効率よく合成されること
が示された。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、容易に高収率のFBP
を製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のFBP合成反応の結果を示した図であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フルクトース 1,2−サイクリック,
    6−ビスリン酸に、ジエステラーゼを反応させることを
    特徴とするフルクトース 2,6−ビスリン酸の製造方
    法。
JP8410393A 1993-03-17 1993-03-17 フルクトース 2,6−ビスリン酸の製造方法 Pending JPH06261779A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8410393A JPH06261779A (ja) 1993-03-17 1993-03-17 フルクトース 2,6−ビスリン酸の製造方法
EP94104091A EP0616036B1 (en) 1993-03-17 1994-03-16 Process for producing fructose 2,6-disphosphate and purification process thereof
DE69419639T DE69419639T2 (de) 1993-03-17 1994-03-16 Verfahren zur Herstellung von Fructose-2,6-diphosphat und Reinigungsverfahren hierfür
US08/213,738 US5501965A (en) 1993-03-17 1994-03-16 Process for producing fructose 2,6-bisphosphate and purification process thereof
US08/562,739 US5968787A (en) 1993-03-17 1995-11-27 Process for producing fructose 2,6,-bisphosphate and purification process thereof

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8410393A JPH06261779A (ja) 1993-03-17 1993-03-17 フルクトース 2,6−ビスリン酸の製造方法

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JPH06261779A true JPH06261779A (ja) 1994-09-20

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ID=13821194

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