JPH06261649A - ウニ養殖篭及び養殖方法 - Google Patents
ウニ養殖篭及び養殖方法Info
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- JPH06261649A JPH06261649A JP5080179A JP8017993A JPH06261649A JP H06261649 A JPH06261649 A JP H06261649A JP 5080179 A JP5080179 A JP 5080179A JP 8017993 A JP8017993 A JP 8017993A JP H06261649 A JPH06261649 A JP H06261649A
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- sea urchin
- cylinder
- sea
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A40/00—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
- Y02A40/80—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
- Y02A40/81—Aquaculture, e.g. of fish
Landscapes
- Farming Of Fish And Shellfish (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】海中においてウニを養殖する篭内の海水の好適
な流入を確保すると共に、当該篭内の海水をほぼ静止状
態となしうるウニ養殖篭とその養殖方法とを提供する。 【構成】このウニ養殖篭はその上方部分３分の１に複数
の通穴を設けた中空円筒（１７）とこれに連結する篭上
面部（２４）及び該円筒より直角状に延伸する複数の着
床（５、８）とを溶着により一体構造としたものを篭内
に挿入する。 受台（６，９，２２）上にそれぞれ分離
可能な３個の円筒（３）を複数の他の着床（４）の外側
に載置する。 前記円筒（３）はいずれも複数の通しボ
ルト（２）で固定して当該篭を形成する。 最下部の
円筒（３）の底面には多数の環水口及び少なくとも２個
の餌投与口（２３）と別の多数の環水口（１４）とを具
備する回転板（２１）を配設して、篭内への海水の好適
な流入と篭内の海水を静止した状態に保つものである。
海中での篭をロープを利用して上向きとし、餌投与口
から餌をとうよすることによりウニの養殖をなす方法で
ある。
な流入を確保すると共に、当該篭内の海水をほぼ静止状
態となしうるウニ養殖篭とその養殖方法とを提供する。 【構成】このウニ養殖篭はその上方部分３分の１に複数
の通穴を設けた中空円筒（１７）とこれに連結する篭上
面部（２４）及び該円筒より直角状に延伸する複数の着
床（５、８）とを溶着により一体構造としたものを篭内
に挿入する。 受台（６，９，２２）上にそれぞれ分離
可能な３個の円筒（３）を複数の他の着床（４）の外側
に載置する。 前記円筒（３）はいずれも複数の通しボ
ルト（２）で固定して当該篭を形成する。 最下部の
円筒（３）の底面には多数の環水口及び少なくとも２個
の餌投与口（２３）と別の多数の環水口（１４）とを具
備する回転板（２１）を配設して、篭内への海水の好適
な流入と篭内の海水を静止した状態に保つものである。
海中での篭をロープを利用して上向きとし、餌投与口
から餌をとうよすることによりウニの養殖をなす方法で
ある。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、ウニ養殖篭及び養殖方
法に関する。
法に関する。
【０００２】
【従来の技術】一般にウニを養殖する場合、ウニを収容
する硬質の篭を海中に吊してウニの逸脱を防止する一方
その着床面積を確保して養殖効果を達成するため適宜餌
を人工的に投与して行うのが通常である。
する硬質の篭を海中に吊してウニの逸脱を防止する一方
その着床面積を確保して養殖効果を達成するため適宜餌
を人工的に投与して行うのが通常である。
【０００３】この様な従来のウニ養殖篭の構成として
は、主として硬質の素材で形成された篭本体及び蓋体に
複数の通水口を形成して、篭内に複数のウニ種苗を収容
し、かつ蓋体を篭本体上面開口部に連結合させたもの
（特開平３ー２５９０２４号）、又は円筒形の篭本体の
上下に複数の海水の通水口を設けると共に、篭内部に付
着板をもうけたもの（実開平１ー１７８３６２８号）、
更には篭内部に付着網を配設したものが（特開昭５５ー
６１７４０号）が知られている。
は、主として硬質の素材で形成された篭本体及び蓋体に
複数の通水口を形成して、篭内に複数のウニ種苗を収容
し、かつ蓋体を篭本体上面開口部に連結合させたもの
（特開平３ー２５９０２４号）、又は円筒形の篭本体の
上下に複数の海水の通水口を設けると共に、篭内部に付
着板をもうけたもの（実開平１ー１７８３６２８号）、
更には篭内部に付着網を配設したものが（特開昭５５ー
６１７４０号）が知られている。
【０００４】
【発明が解消しようとする課題】上述した従来のウニ養
殖篭にあつては、当該篭によるウニの養殖に際しては、
ウニ類が通常浅海性なるが故に水面から比較的浅い海中
に当該篭を一定期間吊り下げることになるので、その構
成上篭内部における海水は波動の影響を受け易く常に静
止した状態を保ち得ることとはなり難いと共に、ウニに
よる篭食害の危惧にもさらされ、特に低気圧の通過に際
しては、篭内の海水が静止状態とはなり得ないという不
具合がある。そのため、ウニの篭内での生存率は通常４
０ー５０％と言われている。一方篭内に網を配設するこ
とによるウニのとげの破損に起因するウニの死亡事故が
発生するという不具合もある。 更に、従来の養殖
篭にあつては、着床面積が限られ、同時に多数のウニの
養殖が不可能であり、かつ餌の投与面での便宜性に欠け
るといつた不具合も散見されている。
殖篭にあつては、当該篭によるウニの養殖に際しては、
ウニ類が通常浅海性なるが故に水面から比較的浅い海中
に当該篭を一定期間吊り下げることになるので、その構
成上篭内部における海水は波動の影響を受け易く常に静
止した状態を保ち得ることとはなり難いと共に、ウニに
よる篭食害の危惧にもさらされ、特に低気圧の通過に際
しては、篭内の海水が静止状態とはなり得ないという不
具合がある。そのため、ウニの篭内での生存率は通常４
０ー５０％と言われている。一方篭内に網を配設するこ
とによるウニのとげの破損に起因するウニの死亡事故が
発生するという不具合もある。 更に、従来の養殖
篭にあつては、着床面積が限られ、同時に多数のウニの
養殖が不可能であり、かつ餌の投与面での便宜性に欠け
るといつた不具合も散見されている。
【０００５】本発明は、上述した不具合を解消し、ウニ
養殖篭内の海水を静止したごとき状態とし、養殖効果を
向上させたウニ養殖篭及び養殖方法を提供することを目
的とする。
養殖篭内の海水を静止したごとき状態とし、養殖効果を
向上させたウニ養殖篭及び養殖方法を提供することを目
的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る養殖篭は、ロープを固着する上端開口
部周縁との間に空隙を形成してボルトとナットで固定し
たキヤップ及び他のロープを固着し同様な手段で固定し
た下端開口部を有し、３分の１上方部に設けた複数の直
径１ＣＭの穴を配設した中空円筒と該円筒より直角状に
延伸する複数の着床及び該円筒上方部においてこれと平
行に連結するウニ養殖篭上面部とを溶着することにより
一体構造とする着脱自在の前記円筒と、複数の通しボル
トで前記上面部と複数個の受台とを一連に固定し、該受
台上に縦方向に別個に載置した少なくとも２本の環状ボ
ルトで補強した複数の長方形の着床を前記ボルトと複数
のスカートの間にこれらに極めて近接して配設して該着
床を包囲する３個の円筒にして、その底面部に多数の環
水口及び別個に多数の環水口と餌投与口とを兼用する回
転蓋を具備する最下方の円筒を採光目的からアクリル又
はビニールの透明板で被覆された複数の穴を配設したも
ので代用することも可能であり、かつ前記最下部の円筒
の受台の底面部を貫通する前記中空円筒の周縁に配置し
た複数の補強板とからなるものである。
め、本発明に係る養殖篭は、ロープを固着する上端開口
部周縁との間に空隙を形成してボルトとナットで固定し
たキヤップ及び他のロープを固着し同様な手段で固定し
た下端開口部を有し、３分の１上方部に設けた複数の直
径１ＣＭの穴を配設した中空円筒と該円筒より直角状に
延伸する複数の着床及び該円筒上方部においてこれと平
行に連結するウニ養殖篭上面部とを溶着することにより
一体構造とする着脱自在の前記円筒と、複数の通しボル
トで前記上面部と複数個の受台とを一連に固定し、該受
台上に縦方向に別個に載置した少なくとも２本の環状ボ
ルトで補強した複数の長方形の着床を前記ボルトと複数
のスカートの間にこれらに極めて近接して配設して該着
床を包囲する３個の円筒にして、その底面部に多数の環
水口及び別個に多数の環水口と餌投与口とを兼用する回
転蓋を具備する最下方の円筒を採光目的からアクリル又
はビニールの透明板で被覆された複数の穴を配設したも
ので代用することも可能であり、かつ前記最下部の円筒
の受台の底面部を貫通する前記中空円筒の周縁に配置し
た複数の補強板とからなるものである。
【０００７】
【作用】図１に示すごとく、中空円筒（１７）と一体構
成に溶着せる篭上面部（２４）及び複数の着床（５、
８）を篭内部に挿入する。いずれも少なくとも２本の環
状ボルト（２６）で補強された複数の他の着床（４）を
複数の通しボルト（２）で固定されたそれぞれの受台
（６、９、２２）上に載置し、かつ該着床（４）はいず
れも独自の円筒（３）によつて包囲されたごとき状態で
当該篭が固定される。尚、採光目的から最下部の円筒
（３）を透明板（２５）で被覆するとともにその側壁部
に複数の穴を設けたものを使用することも可能でり、こ
うした構成にすることにより当該円筒内部での動植物プ
ランクトンとか海草類の発生、成育が十分に期待可能と
なる。いずれの場合も、該円筒の底面部には多数の環水
口（１４）及び他の環水口と餌投与口（２３）とを兼用
する回転蓋（２１）を具備するので中空円筒（１７）上
端のキヤップ（１９）周縁からの篭内部への間接的な海
水の流入と相俟って篭内での海水及び篭内への環水は適
量、かつ静かなものとなる。
成に溶着せる篭上面部（２４）及び複数の着床（５、
８）を篭内部に挿入する。いずれも少なくとも２本の環
状ボルト（２６）で補強された複数の他の着床（４）を
複数の通しボルト（２）で固定されたそれぞれの受台
（６、９、２２）上に載置し、かつ該着床（４）はいず
れも独自の円筒（３）によつて包囲されたごとき状態で
当該篭が固定される。尚、採光目的から最下部の円筒
（３）を透明板（２５）で被覆するとともにその側壁部
に複数の穴を設けたものを使用することも可能でり、こ
うした構成にすることにより当該円筒内部での動植物プ
ランクトンとか海草類の発生、成育が十分に期待可能と
なる。いずれの場合も、該円筒の底面部には多数の環水
口（１４）及び他の環水口と餌投与口（２３）とを兼用
する回転蓋（２１）を具備するので中空円筒（１７）上
端のキヤップ（１９）周縁からの篭内部への間接的な海
水の流入と相俟って篭内での海水及び篭内への環水は適
量、かつ静かなものとなる。
【０００８】
【実施例】以下、本発明について図示の実施例を参照し
て説明する。 図１ー図５は本発明に係るウニ養殖篭の
実施例を説明した図であるが、まず図１を参照して本発
明の実施例の構造を説明する。
て説明する。 図１ー図５は本発明に係るウニ養殖篭の
実施例を説明した図であるが、まず図１を参照して本発
明の実施例の構造を説明する。
【０００９】図１は本発明に係るウニ養殖篭の長手方向
の断面図である。 図中、（Ａ）はウニ養殖篭を示す。
篭上面部（２４）と、中空円筒（１７）と該円筒より
直角状に延伸する複数の着床（５、８））はいずれも溶
着により一体構造とする。該着床の数は好適には各円筒
（３）内ごとに４枚、合計１６枚とし、素材はいずれも
アルミニューム製とするのが好ましい。 前記溶着に
より一体構造となつている当該構成部材を篭（Ａ）内に
挿入する。 該篭は前記上面部（２４）端縁部において
好ましくは少なくとも４本のその上端部に環状リング
（２７）を有するステインレス製通しボルト（２）とナ
ツト（１１）とによりそれぞれ分離可能な受台（６、
９、２２）を貫通して固定されている。
の断面図である。 図中、（Ａ）はウニ養殖篭を示す。
篭上面部（２４）と、中空円筒（１７）と該円筒より
直角状に延伸する複数の着床（５、８））はいずれも溶
着により一体構造とする。該着床の数は好適には各円筒
（３）内ごとに４枚、合計１６枚とし、素材はいずれも
アルミニューム製とするのが好ましい。 前記溶着に
より一体構造となつている当該構成部材を篭（Ａ）内に
挿入する。 該篭は前記上面部（２４）端縁部において
好ましくは少なくとも４本のその上端部に環状リング
（２７）を有するステインレス製通しボルト（２）とナ
ツト（１１）とによりそれぞれ分離可能な受台（６、
９、２２）を貫通して固定されている。
【００１０】前記受台に設けられたアルミニューム製の
複数のスカート（１２）と通しボルト（２）との間の極
めて近接した位置にアルミニューム製、又はステインレ
ス製の他の複数の着床（４）を包囲するごとくステイン
レス製になる３個の円筒（３）を配設し、前記各受台上
に少なくとも２本の環状通しボルト（２６）とナツト
（７）とによつて補強された複数の前記着床（４）を載
置する。 尚、前記ボルト（２６）に縦方向のステイン
レス製の複数の補強ボルト（図示せず）を設けても良
い。 前記着床（４）はこのましくは篭内に合計１６設
けることが好ましい。 かくして、上記着床（５、８）
と相俟ってウニの着床面積の拡大を図り、篭内に一度に
約１５０ー１７０個数のウニの養殖を可能とする。
複数のスカート（１２）と通しボルト（２）との間の極
めて近接した位置にアルミニューム製、又はステインレ
ス製の他の複数の着床（４）を包囲するごとくステイン
レス製になる３個の円筒（３）を配設し、前記各受台上
に少なくとも２本の環状通しボルト（２６）とナツト
（７）とによつて補強された複数の前記着床（４）を載
置する。 尚、前記ボルト（２６）に縦方向のステイン
レス製の複数の補強ボルト（図示せず）を設けても良
い。 前記着床（４）はこのましくは篭内に合計１６設
けることが好ましい。 かくして、上記着床（５、８）
と相俟ってウニの着床面積の拡大を図り、篭内に一度に
約１５０ー１７０個数のウニの養殖を可能とする。
【００１１】前記中空円筒（７）の上方部３分の１に相
当する部分に穿設された複数の穴は篭内への海水の流
入、又は篭外への空気の流出用のものであるが、養殖用
稚ウニの直径が約１。５ＣＭであることを考慮して直径
１ＣＭの複数の穴とし、かつその数は合計１０ー１３個
とすることが好ましい。 更に、該円筒（１７）の上方
開口端にはロープ（１）が固着され、かつステインレス
製通しボルト（１８）とナツト（１１）で該円筒に固定
されたアルミニューム製キヤップ（１９）と該円筒との
間には海水の間接的な流入及び空気の流出用としての空
隙が形成されている。 尚、該円筒（１７）の下方
端は前述のごとく通しボルト（１８）とナツト（２０）
及びアルミニューム製の上下２個の補強板（１５）とで
固定されている。
当する部分に穿設された複数の穴は篭内への海水の流
入、又は篭外への空気の流出用のものであるが、養殖用
稚ウニの直径が約１。５ＣＭであることを考慮して直径
１ＣＭの複数の穴とし、かつその数は合計１０ー１３個
とすることが好ましい。 更に、該円筒（１７）の上方
開口端にはロープ（１）が固着され、かつステインレス
製通しボルト（１８）とナツト（１１）で該円筒に固定
されたアルミニューム製キヤップ（１９）と該円筒との
間には海水の間接的な流入及び空気の流出用としての空
隙が形成されている。 尚、該円筒（１７）の下方
端は前述のごとく通しボルト（１８）とナツト（２０）
及びアルミニューム製の上下２個の補強板（１５）とで
固定されている。
【００１２】図２は当該養殖篭の平面図である。 図に
おいて、（２４）は篭上面部、（１）はロープ、（１
８）は通しボルト、（１９）はキヤップにして、（２
７）は通しボルト（２）の環状リングである。
おいて、（２４）は篭上面部、（１）はロープ、（１
８）は通しボルト、（１９）はキヤップにして、（２
７）は通しボルト（２）の環状リングである。
【００１３】図３及び図４はいずれも本発明に係るウニ
養殖篭の下面図である。 図３において図示するごと
く、篭（Ａ）の底面部には多数の環水口（１４）及び餌
投与口（２３）が設けられるとともに、更に回転蓋（２
１）を具備する。該回転蓋にも多数の環水口が別個に設
けられている。回転蓋（２１）の２個の突起（１３）を
利用してこれを回転させることによりその下方に設けら
れた前記餌投与口が開口する。 上記したごとく、前記
環水口の直径は稚ウニの１．５ＣＭなる形状を考慮して
１ＣＭとすることが好ましい．
養殖篭の下面図である。 図３において図示するごと
く、篭（Ａ）の底面部には多数の環水口（１４）及び餌
投与口（２３）が設けられるとともに、更に回転蓋（２
１）を具備する。該回転蓋にも多数の環水口が別個に設
けられている。回転蓋（２１）の２個の突起（１３）を
利用してこれを回転させることによりその下方に設けら
れた前記餌投与口が開口する。 上記したごとく、前記
環水口の直径は稚ウニの１．５ＣＭなる形状を考慮して
１ＣＭとすることが好ましい．
【００１４】本発明に係る篭（Ａ）、好ましくは直径約
５０ＣＭ、全長約１２０ＣＭのものを図５に示すごとく
ロープ（１）とアンカー（２９）とを利用して海中に吊
り下げると、海水はまず前記多数の環水口、中空円筒下
方開口部から篭内に流入するが、さらに篭内部への海水
の流入につれて該円筒上方端の間隙部からする篭内から
の空気の流出に伴う間接的な流入が起こる（矢印参
照）。 最下部のスカート（１２）は海水の前記底面部
への直接的な接触を防止するためのものである。かくし
て、篭内の海水の好適な環水による静止状態が保たれる
とともに上述した多数の環水口等からの海水の篭内への
環水が好ましい状態でなされることになる。尚、当該篭
は軽量かつ堅固な構造なるが故に長期間、少なくとも５
ケ年間の使用に耐える。
５０ＣＭ、全長約１２０ＣＭのものを図５に示すごとく
ロープ（１）とアンカー（２９）とを利用して海中に吊
り下げると、海水はまず前記多数の環水口、中空円筒下
方開口部から篭内に流入するが、さらに篭内部への海水
の流入につれて該円筒上方端の間隙部からする篭内から
の空気の流出に伴う間接的な流入が起こる（矢印参
照）。 最下部のスカート（１２）は海水の前記底面部
への直接的な接触を防止するためのものである。かくし
て、篭内の海水の好適な環水による静止状態が保たれる
とともに上述した多数の環水口等からの海水の篭内への
環水が好ましい状態でなされることになる。尚、当該篭
は軽量かつ堅固な構造なるが故に長期間、少なくとも５
ケ年間の使用に耐える。
【００１５】図５は本発明に係るウニ養殖篭を海中に吊
り下げた状態を示す実施例を示すが、ウニの浅海性を考
慮に入れて海面から約５Ｍの海中に吊り下げるのが好ま
しい。この場合、海面に約１００Ｍの距離を置いて２個
のプラスチック製の浮玉（２８）の一方のものから約７
Ｍ間隔のところに吊り下げた篭の重量のたに大きな波に
沈まない程度の浮玉、好ましくは直径約６０ＣＭの浮玉
を配置し、これよりロープ（１）を図示するごとく篭
（Ａ）に設けたロープと連結し、さらに図のごとく別の
直径約３０ＣＭの篭の補助的浮力目的での浮玉にも連結
する。 該ロープを利用して当該篭を船（図示せず）近
辺まで手繰りよせた後、篭の上下端を連結するロープに
より篭の底面部を上向きにする。 突起（１３）で回転
蓋（２１）を回転させて着床を有しない最下部の円筒
（３）の底面部に設けられた餌投与口（２３）を開口し
て餌を投与するが、まず海草類を投与し、次いで細かい
人口餌を投与する。 ウニは夜行性であり、通常朝方３
時から４時の間に運動を開始するが、一方ウニの行動は
１つが動くと他のものもこれに伴って行動するという行
動の統一性が見受けられる。 当該篭での実験例から見
ればその着床態様は、まず篭最上部分に、次いで篭内の
周縁部となり、最後に着床部となつている。こうした態
様下、前記餌の投与による養殖方法により篭内でのウニ
の餌を原因とする圧死は回避可能である。 何故なら、
その重量の関係から海草類はまず底面部に沈積し、その
上に細かい人口の飼料が堆積されるからである。 尚、
前記１００Ｍの距離の間に複数の篭を前述のごとく吊り
下げることは勿論可能である。
り下げた状態を示す実施例を示すが、ウニの浅海性を考
慮に入れて海面から約５Ｍの海中に吊り下げるのが好ま
しい。この場合、海面に約１００Ｍの距離を置いて２個
のプラスチック製の浮玉（２８）の一方のものから約７
Ｍ間隔のところに吊り下げた篭の重量のたに大きな波に
沈まない程度の浮玉、好ましくは直径約６０ＣＭの浮玉
を配置し、これよりロープ（１）を図示するごとく篭
（Ａ）に設けたロープと連結し、さらに図のごとく別の
直径約３０ＣＭの篭の補助的浮力目的での浮玉にも連結
する。 該ロープを利用して当該篭を船（図示せず）近
辺まで手繰りよせた後、篭の上下端を連結するロープに
より篭の底面部を上向きにする。 突起（１３）で回転
蓋（２１）を回転させて着床を有しない最下部の円筒
（３）の底面部に設けられた餌投与口（２３）を開口し
て餌を投与するが、まず海草類を投与し、次いで細かい
人口餌を投与する。 ウニは夜行性であり、通常朝方３
時から４時の間に運動を開始するが、一方ウニの行動は
１つが動くと他のものもこれに伴って行動するという行
動の統一性が見受けられる。 当該篭での実験例から見
ればその着床態様は、まず篭最上部分に、次いで篭内の
周縁部となり、最後に着床部となつている。こうした態
様下、前記餌の投与による養殖方法により篭内でのウニ
の餌を原因とする圧死は回避可能である。 何故なら、
その重量の関係から海草類はまず底面部に沈積し、その
上に細かい人口の飼料が堆積されるからである。 尚、
前記１００Ｍの距離の間に複数の篭を前述のごとく吊り
下げることは勿論可能である。
【００１６】本発明は上記の実施例のみに限定されるも
のでないことは勿論、その技術的特徴範囲のもの総てに
及ぶことを付言する。
のでないことは勿論、その技術的特徴範囲のもの総てに
及ぶことを付言する。
【発明の効果】以上説明したごとく、本発明に係るウニ
養殖篭及び養殖方法とにより以下のような効果がある。
即ち、（１）海中に吊り下げた場合、当該篭内の海水
は環水の良い静止状態を保ち、かつ４度に亘る低気圧通
過の後においてさえも、篭内のウニの生存率は１００％
であり、 （２）多数の環水口及びキヤップと中空円筒
との間の空隙を形成することで、好適な量の環水と篭内
の海水の静止状態が保たれ、（３）一度に多数のウニの
養殖が可能であり、（４）採光により篭内での動植物プ
ランクトン及び海草類の発生及び成育が期待出来、かつ
（５）軽量、堅固にして、長期間の使用に耐える。
養殖篭及び養殖方法とにより以下のような効果がある。
即ち、（１）海中に吊り下げた場合、当該篭内の海水
は環水の良い静止状態を保ち、かつ４度に亘る低気圧通
過の後においてさえも、篭内のウニの生存率は１００％
であり、 （２）多数の環水口及びキヤップと中空円筒
との間の空隙を形成することで、好適な量の環水と篭内
の海水の静止状態が保たれ、（３）一度に多数のウニの
養殖が可能であり、（４）採光により篭内での動植物プ
ランクトン及び海草類の発生及び成育が期待出来、かつ
（５）軽量、堅固にして、長期間の使用に耐える。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明に係るウニ養殖篭の長手方向断面図で
ある。
ある。
【図２】 前記篭の平面図である。
【図３】 前記篭の下面図である。
【図４】 前記篭の餌投与口を示す下面図である。
【図５】 前記篭の使用態様を示す説明図である。
Ａ． ウニ養殖篭 １、１、１’ ロープ ２． 通しボルト ３． 円筒 ４、５，８ 着床 ６，９，２２ 受台 ７、１１ ナツト １０． 通穴 １２． スカート １３ 突起 １４． 環水口 １５． 補強板 １６． 通穴 １７． 中空円筒 １８． 通ボルト １９． キヤップ ２０． ナツト ２１． 回転板 ２２． 円筒底面部 ２３． 餌投与口 ２４． 篭上面部 ２５． 透明板 ２６． 環状ボルト ２７． リング ２８２８’． 浮玉 ２９．アンカー
Claims (4)
- 【請求項１】 ロープ（１）を固着する上端開口部周縁
との間に空隙を形成して通しボルト（１８）とナット
（１１）により固定せるキヤップ（１９）及び他のロー
プ（１）を固着し前記と同様な手段により固定せる下端
開口部を有し、３分の１上方部に設けられた複数の直径
１ＣＭの穴を配設した中空円筒（１７）と該円筒より直
角状に延伸する複数の着床（５）及び該円筒上方部にお
いてこれと平行に連結せるウニ養殖篭上面部（２４）と
を溶着により一体構造とする着脱自在の前記円筒（１
７）と、 複数の通しボルト（２）で前記上面部（２４）と受台
（６、９、２２）とを固定し、該受台上に縦方向に別個
に載置せる少なくとも２本の環状ボルト（２６）で補強
された複数の長方形の着床（４）を前記ボルト（２）と
複数のスカート（１２）の間にこれらに極めて近接して
配設して該着床を包囲せる３個の円筒（３）と、 複数の環水口（１４）及び複数の他の環水口と餌投与口
とを兼用する回転蓋（２１）を具備し、かつ採光目的か
らアクリル又はビニールの透明板で被覆された複数の穴
（１０）を配設した最下部の円筒（３）の受台（２２）
の底面部を貫通する前記中空円筒（１７）の周縁に配置
した複数の補強板（１５）とからなることを特徴とする
ウニ養殖篭。 - 【請求項２】 前記ウニ養殖篭の構成部材は、いずれも
防錆性及び高耐触性の素材とし、好ましくは中空円筒
（１７）、キヤップ（１９）、着床（２６）、補強板
（１５）及びスカート（１２）はアルミニューム製、か
つ着床（４）はアルミニューム又はステインレス製であ
り、円筒（３）及びボルト類はすべてステインレス製で
ある前記請求項１に記載のウニ養殖篭。 - 【請求項３】 前記最下部の円筒（３）は前記採光目的
を有しない円筒である前記請求項１に記載のウニ養殖
篭。 - 【請求項４】 少なくとも４個の浮玉（２８）を介して
海中に吊り下げられたウニ養殖篭をロープ（１）を利用
して船近辺まで引き上げ、該篭の底面部を上向きにして
蓋（２１）を回転させることにより餌投与穴（２３）よ
り海草類、次いで人工餌類を投与するウニ養殖方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5080179A JPH06261649A (ja) | 1993-03-15 | 1993-03-15 | ウニ養殖篭及び養殖方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5080179A JPH06261649A (ja) | 1993-03-15 | 1993-03-15 | ウニ養殖篭及び養殖方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06261649A true JPH06261649A (ja) | 1994-09-20 |
Family
ID=13711135
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5080179A Pending JPH06261649A (ja) | 1993-03-15 | 1993-03-15 | ウニ養殖篭及び養殖方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06261649A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103843713A (zh) * | 2014-03-06 | 2014-06-11 | 大连海洋大学 | 方便投饵的高密度香螺幼体培育装置 |
| CN103875562A (zh) * | 2014-03-20 | 2014-06-25 | 苏州市阳澄湖现代农业产业园特种水产养殖有限公司 | 一种海胆的养殖方法 |
| CN105104279A (zh) * | 2015-08-20 | 2015-12-02 | 马仁述 | 水体圈养笼箱喂料器 |
| CN115413604A (zh) * | 2022-08-19 | 2022-12-02 | 泰州丰达农牧科技有限公司 | 黑羽番鸭智能化培育设备及智能选择方法 |
-
1993
- 1993-03-15 JP JP5080179A patent/JPH06261649A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103843713A (zh) * | 2014-03-06 | 2014-06-11 | 大连海洋大学 | 方便投饵的高密度香螺幼体培育装置 |
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| CN115413604A (zh) * | 2022-08-19 | 2022-12-02 | 泰州丰达农牧科技有限公司 | 黑羽番鸭智能化培育设备及智能选择方法 |
| CN115413604B (zh) * | 2022-08-19 | 2023-09-08 | 泰州丰达农牧科技有限公司 | 黑羽番鸭智能化培育设备及智能选择方法 |
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