JPH06260997A

JPH06260997A - 同報伝送方式

Info

Publication number: JPH06260997A
Application number: JP5046882A
Authority: JP
Inventors: Kenji Furukawa; 憲志古川; Yoshiyuki Yasuda; 佳之保田; Haruo Kondo; 晴雄近藤; Yasuki Nishi; 泰樹西
Original assignee: Nippon Telegraph and Telephone Corp
Current assignee: Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date: 1993-03-08
Filing date: 1993-03-08
Publication date: 1994-09-16

Abstract

(57)【要約】【目的】親局が同報通信を送信した後に、この同報通
信の宛先対象となった子局が応答を返送する時間を最短
時間にする。【構成】子局が応答を返送することができる無線チャ
ネルが複数割当てられ、応答を返送する子局をその各無
線チャネルに均等に割り付ける。親局が送信する同報通
信の中の制御信号に、子局が応答を返送する無線チャネ
ルおよびその送信タイミングを指定することができる。
その場合には、応答を返送すべき子局の数が変動しても
適応的に最短時間になるような割り付けを行うことがで
きる。【効果】電波および設備の利用効率を改善する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は無線通信方式に利用す
る。本発明は、固定的な（または移動可能な）親局と、
移動可能な子局との間の双方向移動無線通信方式に利用
する。本発明は、一つの親局が多数の子局の全部または
一部複数に対して一斉に同報通信を行い、その同報通信
の宛先対象に含まれることを識別した子局がその同報通
信に対して順次応答する同報伝送方式に関する。

【０００２】本発明は、親局から移動する子局（船舶、
航空機、自動車など）に対してファクシミリ情報、画像
情報、その他情報を一斉にディジタル同報通信により提
供する新しい移動通信サービスに利用するために開発さ
れたものであるが、その他の移動無線通信方式で、親局
が送信する同報通信に対して子局が自動的に応答を返送
する方式に広く利用することができる。

【０００３】

【従来の技術】無線回線を利用して、親局が多数の子局
に対して一斉に同報通信を行うと、その同報通信の内容
がテレビジョン放送のようなものである場合には、各子
局からの応答は不要であるが、ファクシミリ通信の場合
には定められた制御手順にしたがって子局がその同報通
信に対して一区切り毎に応答することが必要である。ま
た、同報通信による情報を確実に送達させ区切り毎に受
信確認（ＡＣＫ）を受け、受信確認が到達しない場合に
はその区切りを再度送信するような制御手順をとる場合
にも、親局では宛先となっている子局からの応答を受信
しながら送信を順次進めることになる。

【０００４】親局が子局に対して、一つまたは複数の下
りチャネルを利用して同報通信を行い、それに対して子
局が親局に対して上りチャネルで応答を送信する場合
に、複数の子局がそれぞれ親局に宛てる個別の上り無線
チャネルを持っていれば、親局では複数の子局から並列
的に一斉に応答を受信することができる。しかし、電波
の利用効率および親局の設備利用効率を高くするため
に、上り無線チャネルの数を子局の数だけ並列的に設け
ることは一般に不可能であり、少ない無線チャネルを多
数の子局で共通に利用することになる。

【０００５】このために、親局は同報通信の送信信号の
中で各子局の応答の順序あるいはタイミングを指定する
方式が知られている。これは子局から親局への応答のた
めの上り無線チャネルが１チャネルしかないときに採ら
れている方式である。この方式では、親局が子局に宛て
て同報通信の一区切りを送信した直後に、子局はその同
報通信の中で指定されたタイミングで応答を順次送信す
るので、親局では各子局からの応答を時系列的に受信す
ることができる。

【０００６】子局から親局への上り無線チャネルが複数
設けられている場合でも、従来方式では、子局が使用す
る上り無線チャネルはその子局が現在在圈するゾーンに
より区分して指定される、あるいは装置の種別により固
定的に指定される構成になっている。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】このような場合に同報
通信に対する応答を行うには、在圈する子局の数が多い
ゾーンに指定された無線チャネルでは、子局の応答のた
めに長い時間を設定しなければならない。親局は同報通
信の次の区切りを送信するには、すべての子局の応答を
受信するまで待たなければならない。つまり子局の数が
最も多い無線チャネルですべての子局が応答を終えるま
で待たなければならない。したがって、同報通信を行う
下り無線チャネルも、応答を行う上り無線チャネルも長
時間にわたり占有されることになって電波の利用効率が
低下する。

【０００８】親局と子局との間に、衛星に搭載された中
継装置が介在し、しかも衛星中継装置がマルチビームで
子局に対して送受信する回線が利用できるようになり、
このような回線で上記のように同報通信を行うことが計
画されている。このような回線では、親局が子局に宛て
る下り無線チャネルおよび子局が親局に宛てる上り無線
チャネルがそれぞれビームの数に対応して複数指定され
る。そして、各子局の装置には局部発振器として周波数
シンセサイザを装備することになり、マイクロプロセッ
サの制御にしたがって送受信の周波数（無線チャネル）
を短時間に切替えられるようになる。

【０００９】本発明は、このような背景に行われたもの
であって、親局が子局に宛てて一斉に同報通信を行い、
その同報通信に対して子局が応答を返送するときの上り
無線チャネルの利用効率を高くする方式を提供すること
を目的とする。さらに、本発明は親局が送信する同報通
信の中の制御信号で指定された順序で子局が逐次親局に
応答を返送する方式で、電波および設備の利用効率を高
くすることができる方式を提供することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明は、親局が複数の
子局に宛てる同報通信を下り無線チャネルで送信した後
に、それを受信した子局が親局に宛てる応答を返送する
上り無線チャネルが複数割当てられているときには、各
無線チャネルにわたりその無線チャネルを使用する子局
の数が均等になるように割り付けを行うことを特徴とす
る。応答を返送する上り無線チャネルを子局の在圈ゾー
ン別に区分したり、位置登録にしたがって区分したり、
装置種別にしたがって区分したり、あるいは同報通信を
行う下り無線チャネルの周波数に固定的に対応させて区
分するのではなく、そのときに応答を返送する子局の
数、つまり同報通信の宛先対象となっている子局の全体
数に応じて、各無線チャネルを使用する子局の数が均等
になるように割り付けを行う点が従来方式と異なる。

【００１１】同報通信の宛先となる子局の数がＮであ
り、応答を返送する上り無線チャネルの数がＲであると
き、各上り無線チャネルを使用する子局の数Ｍは、Ｍ＝Ｎ／Ｒとなる。Ｎ／Ｒが整数にならない場合（割り切れない場
合）もあり、この場合には、各上り無線チャネルを使用
する子局の数ができるだけ等しくなるように設定され
る。すなわちここで「均等」とは完全に等しくない場合
をも含む。

【００１２】本発明は、このような均等になるような割
り付けをあらかじめ登録割り付けしておく場合、
同報通信の要求呼が発生してから割り付けを行う場合
のいずれにも実施することができる。

【００１３】特に、上記の場合には、同報通信の中に
制御信号の領域を設け、この制御信号で応答を返送する
各子局について、その使用する上り無線チャネルおよび
その上り無線チャネルの中での送信タイミングを指定
し、子局の側ではその指定にしたがって上り無線チャネ
ルを選択するとともに、その上り無線チャネルの中での
送信タイミングを制御するように構成することができ
る。子局の指定は子局毎に個別でも、あるいは複数の子
局をグループ分けしてその子局グループ別で行うことも
できる。

【００１４】

【作用】上記のような構成により、同報通信に対する応
答は複数の上り無線チャネルを最も効率よく使用して、
最短の時間で行うことができる。親局が送信する同報通
信の中の制御信号で、子局が応答を返送するために使用
する上り無線チャネルおよびその送信タイミングを指定
する場合には、宛先となる子局の数にしたがって適応的
に最も効率がよくなる。

【００１５】

【実施例】本発明実施例を図面を用いて説明する。図１
は本発明実施例方式の全体構成図である。図２は本発明
実施例の送信信号および受信信号のタイムチャートを従
来例と対応させて示す図、図３は親局のブロック構成
図、図４は子局のブロック構成図である。

【００１６】この実施例方式は、図１に示すように、一
つの親局１、およびこの親局１と双方向に無線通信を行
う多数の子局２が、衛星に搭載された中継装置３により
中継された無線回線により接続されている。この例は本
発明をマルチビーム移動通信方式に実施した例である。

【００１７】図３に示すように、親局１は通信網の中の
交換機１０に接続されている。この交換機１０を介して
例えば同報通信で送信するファクシミリ信号およびその
宛先の情報が到来する。親局１には、前記複数の子局の
複数に宛て同報通信を行う手段として、同報制御装置１
１、回線制御装置１２、送信機１３、アンテナ共用器１
４、およびアンテナ１５を備える。そして図４に示すよ
うに子局２には、この親局１の送信信号を受信する装置
として、アンテナ２１、アンテナ共用器２２、受信機２
３、および制御回路２４を備える。この制御回路２４に
は、受信された同報通信に含まれる信号を識別して、自
局が宛先対象となっている同報通信を受信したとき親局
に応答を返送する手段を備え、この応答は送信機２５か
らアンテナ共用器２２を介してアンテナ２１から送信さ
れる。制御回路２４は同報通信の内容から上述のように
制御信号を識別してその情報を認識するとともに、同報
通信の情報部分を分離して受信出力２８に送出する。受
信出力２８には例えばファクシミリ装置が接続される。

【００１８】図４に示すように、子局２には受信用シン
セサイザ２６および送信用シンセサイザ２７を備え、受
信周波数（上り無線チャネル）および送信周波数（下り
無線チャネル）として複数の無線チャネルが割当てら
れ、その無線チャネルを制御回路２４の制御にしたがっ
て短時間で変更選択する手段を備えている。また図３に
示すように親局１にはこの無線チャネルに対応して複数
の分波機１６および複数のハイブリッド１７を備えてい
る。

【００１９】ここで本発明の特徴とするところは、子局
２が前記応答を返送するために、上述のように複数の子
局に共用される複数の無線チャネルが割当てられ、そし
て応答を返送する子局２の数がその複数の無線チャネル
にわたり均等になるように割り付けられたところにあ
る。

【００２０】これをこの実施例についてさらに詳しく説
明すると、親局１は、同報通信の中に制御信号を送信す
る。この制御信号は、同報通信を受信した子局が応答す
るために使用する無線チャネルおよびその無線チャネル
での送信タイミングを指定するように、同報制御装置１
１で作成される。このときに、応答を返送する子局２の
数がその複数の無線チャネルにわたり均等になるように
割り付けを実行する。一方子局２は、受信した同報通信
の中から制御信号を識別し、その制御信号で指定された
無線チャネルでかつ指定されたタイミングでその同報通
信に対する応答を返送するように制御回路２４で制御す
る。

【００２１】いま、図１に示すように、ゾーンＡには子
局２が３つ、ゾーンＢには子局２が１つ、ゾーンＣには
子局２が５つ在圈する状態にあるとする。そして、子局
が親局に応答を返送する無線チャネルとしてＣＨ１，Ｃ
Ｈ２，およびＣＨ３の３つのチャネルが割当てられてい
るものとする。このとき、本発明の方式では子局２がど
のゾーンに在圈するかにかかわらず、無線チャネルＣＨ
１を子局♯１、♯４、♯５が使用するように指定し、さ
らにその送信順序を♯１、♯４、♯５として指定する。
同じく無線チャネルＣＨ２を子局♯２、♯６、♯８が使
用するように指定し、さらにその送信順序を♯２、♯
６、♯８と指定する。無線チャネルＣＨ３については子
局♯３、♯７、♯９が使用しその送信順序を♯３、♯
７、♯９と指定する。

【００２２】図２を参照して、タイミングＴ１で親局が
同報通信を送信すると、その送信信号から子局２が制御
信号を識別してこのような指定を認識する。図２の斜線
を付した部分が本発明の制御信号である。そうすると、
図２に示すタイムチャートの左側（本発明実施例）のＲ
１のタイミングで各子局が応答を送信しこれが親局に受
信される。図２には従来例を対比してその右側に示す。
すなわち、図１のように子局が移動しているときに、従
来例のように子局２の在圈ゾーン別に応答を返送する無
線チャネルを指定すると、無線チャネルＣＨ２は子局の
数が１である一方、無線チャネルＣＨ３では子局の数が
５になって、親局が応答を受信するに要する時間は、図
２の右側（従来例）のタイミングＲ１のように結局最大
の５局が応答する時間になる。これを本発明の方式では
３局が応答する時間で完了する。

【００２３】この例はわかりやすいように無線チャネル
の数が３、子局の数が９であるとしたが、一般には無線
チャネルの数は数チャネルから十数チャネルであり、子
局の数は数十であるから、本発明はきわめて有効な方式
である。

【００２４】図５は本発明実施例の制御信号のうち、無
線チャネルおよび送信タイミングを指定する信号の配置
を示す図である。図５（ａ）は子局をグループで区分し
て指定する場合であり、同（ｂ）は子局を個別に区分し
て指定する場合である。

【００２５】上記例は、衛星中継されたマルチビーム方
式について説明したが、本発明は、親局が送信する同報
通信に対して多数の子局が複数の無線チャネルを使用し
て応答を返送する同報伝送方式に広く利用することがで
きる。

【００２６】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
親局が送信する同報通信に対して子局が応答を返送する
ための上り無線チャネルの使用時間が短縮され、ひいて
は同報通信に要する時間が短縮されて、電波および設備
の利用効率がよくなる効果がある。親局が送信する同報
通信の中に制御信号を送信し、その制御信号により子局
が応答を返送する無線チャネルおよび送信タイミングを
指定する方式では、応答する子局の数の変動に対して適
応的に制御を行うことができるから、常に最短の時間を
設定することができる優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明実施例方式の全体構成図。

【図２】本発明実施例方式および従来例方式の送信受信
タイミングを説明する図。

【図３】本発明実施例方式の親局ブロック構成図。

【図４】本発明実施例方式の子局ブロック構成図。

【図５】本発明実施例方式の制御信号の信号構成図。

【符号の説明】

１親局２子局３中継装置１０交換機１１同報制御装置１２回線制御装置１３送信機１４アンテナ共用器１５アンテナ１６分波機（無線チャネルの数だけ装備される）１７ハイブリッド（同上）２１アンテナ２２アンテナ共用器２３受信機２４制御回路２５送信機２６受信用シンセサイザ２７送出用シンセサイザ２８受信出力

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者西泰樹東京都港区虎ノ門二丁目10番１号エヌ・ティ・ティ移動通信網株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】一つの親局と、この親局と双方向に無線
通信を行う多数の子局とを備え、前記親局には、前記子局の複数に宛て同報通信を行う手
段を備え、前記子局には、自局が宛先対象となっている同報通信を
受信したとき前記親局に応答を返送する手段を備えた同
報伝送方式において、前記応答を返送するために、複数の子局に共用される複
数の無線チャネルが割当てられ、前記応答を返送する子
局の数がその複数の無線チャネルにわたり均等になるよ
うに割り付けられたことを特徴とする同報伝送方式。
【請求項２】前記親局は、前記同報通信の中に制御信
号を送信する手段と、同報通信を受信した子局が応答す
るために使用する無線チャネルおよびその無線チャネル
での送信タイミングをその同報通信に含まれる制御信号
の中で指定するように制御信号を作成する手段とを備
え、前記多数の子局は、受信した同報通信の中から前記制御
信号を識別し、その制御信号で指定された無線チャネル
でかつ指定されたタイミングでその同報通信に対する応
答を返送するように制御する制御回路を備えた請求項１
記載の同報伝送方式。
【請求項３】前記親局と前記子局との間に、衛星に搭
載された中継装置が介在する請求項１記載の同報伝送方
式。