JPH06260710A - 希土類ドープファイバ光増幅器及び光増幅多中継システム - Google Patents

希土類ドープファイバ光増幅器及び光増幅多中継システム

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JPH06260710A
JPH06260710A JP5045251A JP4525193A JPH06260710A JP H06260710 A JPH06260710 A JP H06260710A JP 5045251 A JP5045251 A JP 5045251A JP 4525193 A JP4525193 A JP 4525193A JP H06260710 A JPH06260710 A JP H06260710A
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JP
Japan
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signal light
gain
doped fiber
optical amplifier
rare earth
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JP5045251A
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Takafumi Terahara
隆文 寺原
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、希土類ドープファイバ光増幅器及
びこれを用いた光増幅多中継システムに関し、ゲインチ
ルトの発生を防止して光信号の伝送品質を向上させるこ
とを目的とする。 【構成】 希土類ドープファイバ光増幅器へ入力される
入力信号光パワーPINに信号光パワー増分ΔPh があっ
たとき、前記希土類ドープファイバ光増幅器の利得が利
得G1 より利得減分ΔGh だけ少ない値以上である一
方、前記入力信号光パワーPINに信号光パワー減分ΔP
l があったとき、希土類ドープファイバ光増幅器の利得
が利得G1 より利得増分ΔGl だけ多い値以下であるよ
うな入力信号光パワー−利得特性領域内の、入力信号光
パワーPINに対して利得がG1 となる位置に動作点を設
定して構成したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、希土類ドープファイバ
光増幅器及び希土類ドープファイバ光増幅器を用いた光
増幅中継系の利得帯域の広帯域化に関する。
【0002】近年、光通信技術の分野においては、光信
号を直接増幅する光増幅器が目ざましい進展を見せてい
る。特に、希土類ドープファイバ光増幅器を用いたシス
テムの研究が活発に行われている。
【0003】この光増幅器の長所として、波長多重信号
の一括増幅が上げられ、伝送容量の拡大を図る手段とし
て注目されている。光増幅器を多段に接続したシステム
で波長多重信号を伝送する場合には、信号を歪みなく伝
送すること等が要求されるから、信号波長に対する増幅
帯域幅の広帯域化が重要な課題となる。
【0004】
【従来の技術】前述のような光増幅器を多段に接続して
波長多重信号を伝送するシステムは、いまだ実用化され
ておらず、研究段階にある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】光増幅器には、その増
幅帯域幅が、利得波長特性により制限されるという特質
がある。従って、光増幅器を多段に接続した場合には、
段数を経る毎に光増幅器での利得対波長特性による帯域
制限の効果が顕著に現れるため、段数が進むにつれて増
幅帯域幅は順次減少して行く。
【0006】従って、この種の光増幅器を用いて広帯域
の増幅帯域幅を有する光増幅系を構築するためには、光
増幅系全体の増幅帯域幅を広帯域化する必要がある。従
来この種の光増幅器を用いて光増幅系を構築しようとす
る場合に採られていた手段は、光増幅器単体の利得対波
長特性の改善であった。しかし、光増幅器単体の利得対
波長特性だけでは、なお構築しようとする光増幅系で必
要とする広帯域の増幅帯域幅が充分得られるものは、実
現していない。
【0007】前述の希土類ドープファイバ光増幅器を2
個用いて光増幅系を構成した場合の例について説明す
る。その2個の希土類ドープファイバ光増幅器A,Bの
入力信号光バワー対利得特性が図18に示すようなもの
であったとし、それらの光増幅器の動作点が図18に示
す点であったとすると、光増幅器Aは飽和領域で動作
し、光増幅器Bは非飽和領域で動作する。飽和領域と
は、入力信号光パワーを増加させても、一定の出力パワ
ーしか得られない領域をいい、非飽和領域とは、入力光
信号の光パワーに対してほぼ一定の利得が得られる領域
をいう。
【0008】この2種類の希土類ドープファイバ光増幅
器を多段接続して4波多重の信号光の伝送に用いると、
受信側で得られる信号光の波長に対する光パワーの関係
は、図19に示すようになる。図19の(A) に示す一点
鎖線部分は、希土類ドープファイバ光増幅器で生ずるA
SE(Accumulated Spontenous Emission )を示してい
る。そのASEの上に前記4波多重の信号光が重畳され
て光増幅された信号光が形成されている。ASEは、図
8に示すフィードバックなしの希土類ドープファイバ光
増幅器を構成する励起レーザ100によって入力信号光
を励起して誘導放出が生じて光増幅をする際に生ずるA
SE成分と、入力信号光のない状態において励起レーザ
100によって希土類ドープファイバが励起された後の
自然放出で生ずるASE成分とを含む。
【0009】図19の(A) に示すように、前記光増幅さ
れた光信号は、その中心波長から離れる波長ほど利得が
小さくなっているが、これは、光増幅器での帯域制限効
果によるものであり、ゲインチルトと呼ばれる現象であ
る。このゲインチルトは、波長多重して信号光を伝送し
ようとしたとき、受信側で受信される光信号の各波長毎
の信号光パワー及び光SNR(SN比)を各波長毎に異
ならしめる。つまり、光信号の伝送品質の劣化となる。
【0010】このゲインチルトは、光伝送系を経て伝送
する波長数を変更しようとするときにも、又その変更前
後での信号光パワー及び光SNR(SN比)〔伝送品
質〕を異ならしめるので、光信号の伝送上好ましくな
い。
【0011】本発明は、斯かる技術的課題に鑑みて創作
されたもので、ゲインチルトの発生を防止して光信号の
伝送品質を向上させ得る希土類ドープファイバ光増幅器
及びこれを用いた光増幅多中継システムを提供すること
をその目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】図1は、請求項1に係る
発明の原理ブロック図を示す。図2は、請求項2に係る
発明の原理ブロック図を示す。図3は、請求項3に係る
発明の原理ブロック図を示す。図4は、請求項4及び請
求項5に係る発明の原理ブロック図を示す。図5は、請
求項6に係る発明の原理ブロック図を示す。図6は、請
求項7乃至請求項9に係る発明の原理ブロック図を示
す。図7は、請求項10に係る発明の原理ブロック図を
示す。
【0013】請求項1に係る発明は、図1に示すよう
に、希土類ドープファイバ光増幅器へ入力される入力信
号光パワーPINに信号光パワー増分ΔPh があったと
き、前記希土類ドープファイバ光増幅器の利得が利得G
1 より利得減分ΔGh だけ少ない値以上である一方、前
記入力信号光パワーPINに信号光パワー減分ΔPl があ
ったとき、希土類ドープファイバ光増幅器の利得が利得
1 より利得増分ΔGl だけ多い値以下であるような入
力信号光パワー対利得特性領域内の、入力信号光パワー
INに対して利得がG1 となる位置に動作点を設定して
構成したことを特徴とする。
【0014】請求項2に係る発明は、図2に示すよう
に、励起パワーがPP1に設定した状態において、希土類
ドープファイバ光増幅器へ入力される1波の信号光の入
力信号光パワーPINに信号光パワー増分ΔPh があった
とき、希土類ドープファイバ光増幅器の利得が利得G1
より利得減分ΔGh だけ少ない値以上である一方、前記
入力信号光パワーPINに信号光パワー減分ΔPl があっ
たとき、希土類ドープファイバ光増幅器の利得が利得G
1 より利得増分ΔGl だけ多い値以下であるような入力
信号光パワー対利得特性領域内の、入力信号光パワーP
INに対して利得がG1 となる位置に動作点を設定した状
態の希土類ドープファイバ光増幅器へ入力される1波の
信号光の入力信号光パワーPINからN波の信号光の入力
信号光パワーPN =PIN+10log10 N dB へ増加させ
るのに伴い、前記励起パワーをPP2に設定したとき、希
土類ドープファイバ光増幅器へ入力されるN波の入力信
号光パワーPN に入力信号光パワー増分ΔPh があった
とき、希土類ドープファイバ光増幅器の利得が利得G1
より利得減分ΔGh だけ少ない値以上である一方、前記
入力信号光パワーPINに信号光パワー減分ΔPl があっ
たとき、希土類ドープファイバ光増幅器の利得が利得G
1 より利得増分ΔGl だけ多い値以下であるような入力
信号光パワー対利得特性領域内の、入力信号光パワーP
N に対して利得がG1 となる位置に動作点を設定して構
成したことを特徴とする。
【0015】請求項3に係る発明は、図3に示すよう
に、希土類ドープファイバ2及び光信号に応答して該希
土類ドープファイバ2の励起を生じさせる励起光源4を
有する希土類ドープファイバ光増幅器において、前記希
土類ドープファイバ2の出力に接続された光カプラ6
と、該光カプラ6で分岐された波長多重信号光を濾波す
る光バンドパスフィルタ8と、該光バンドパスフィルタ
8で濾波された前記波長多重信号光の内の1つの信号光
のみの平均パワーを検出する光検出器10とを設け、該
光検出器10で検出された信号光を前記励起光源4へフ
ィードバックすることを特徴とする。
【0016】請求項4に係る発明は、図4に示すよう
に、希土類ドープファイバ2及び電気信号に応答して該
希土類ドープファイバ2の励起を生じさせる励起光源4
Aを有する希土類ドープファイバ光増幅器において、前
記希土類ドープファイバ2の出力に接続された光カプラ
6と、該光カプラ6で分岐され、波長多重信号光に含ま
れる1波の信号光が自動レベル制御用低周波トーン信号
で強度変調されている波長多重信号光を電気信号として
検出する光検出器12と、該光検出器12から出力され
た電気信号内に含まれ、前記低周波トーン信号で強度変
調された1波の信号光の電気信号成分を濾波する電気フ
ィルタ14とを設け、該電気フィルタ14から出力され
た電気信号を前記励起光源4Aへフィードバックするこ
とを特徴とする。
【0017】請求項5に係る発明は、図4に示すよう
に、希土類ドープファイバ2及び電気信号に応答して該
希土類ドープファイバ2の励起を生じさせる励起光源4
Aを有する希土類ドープファイバ光増幅器において、前
記希土類ドープファイバ2の出力に接続された光カプラ
6と、該光カプラ6で分岐され、波長多重信号光に含ま
れる1波の信号光が自動レベル制御専用に用いられ、該
1波の信号光に自動レベル制御用低周波トーン信号を重
畳している波長多重信号光を電気信号として検出する光
検出器12Aと、該光検出器12Aから出力された電気
信号内に含まれ、前記低周波トーン信号を重畳している
1波の信号光の自動レベル制御信号成分を濾波する電気
フィルタ14とを設け、該電気フィルタ14から出力さ
れた電気信号を前記励起光源4Aへフィードバックする
ことを特徴とする。
【0018】請求項6に係る発明は、図5に示すよう
に、希土類ドープファイバ2及び電気信号に応答して該
希土類ドープファイバ2の励起を生じさせる励起光源4
を有する希土類ドープファイバ光増幅器において、前記
希土類ドープファイバ2の出力に接続された光カプラ6
と、該光カプラ6で分岐された波長多重信号光に含まれ
る全信号光パワーを電気信号として検出する光検出器1
2Bと、該光検出器12Bから出力された電気信号と、
外部からのレベル制御用信号とを加算する加算器16と
を設け、該加算器16から出力された電気信号を前記励
起光源4へフィードバックすることを特徴とする。
【0019】請求項7に係る発明は、図6に示すよう
に、請求項1に係る希土類ドープファイバ光増幅器を中
継器として所要数縦続接続し、各希土類ドープファイバ
光増幅器をその入力信号光パワーPINに対して利得G1
が得られる非飽和状態で動作させ、且つ各希土類ドープ
ファイバ光増幅器への入力信号光パワーがPINで、中継
利得がG1 となるように端局送信パワー及び中継間隔を
設定することを特徴とする。
【0020】請求項8に係る発明は、図6に示すよう
に、請求項2と請求項3の特徴を備えた希土類ドープフ
ァイバ光増幅器、又は請求項2と請求項4の特徴を備え
た希土類ドープファイバ光増幅器、又は請求項2と請求
項5の特徴を備えた希土類ドープファイバ光増幅器を中
継器として所要数縦続接続し、各希土類ドープファイバ
光増幅器をその入力信号光パワーPINに対して利得G1
が得られる非飽和状態で動作させ、且つ各希土類ドープ
ファイバ光増幅器の出力パワーをPout =PIN+G1
設定すると共に、1波の信号光の送信時の各希土類ドー
プファイバ光増幅器への入力信号光パワーがPINで、中
継線利得がG1 となるように端局送信パワー及び中継線
間隔を設定することを特徴とする。
【0021】請求項9に係る発明は、図6に示すよう
に、請求項2と請求項6の特徴を備えた希土類ドープフ
ァイバ光増幅器を中継器として所要数縦続接続し、各希
土類ドープファイバ光増幅器をその入力信号光パワーP
INに対して利得G1 が得られる非飽和状態で動作させ、
且つ各希土類ドープファイバ光増幅器の出力パワーをP
out =PIN+G1 に設定すると共に、1波の信号光の送
信時の各希土類ドープファイバ光増幅器への入力信号光
パワーがPINで、中継線利得がG1 となるように端局送
信パワー及び中継線間隔を設定し、N波の信号光の送信
時には各希土類ドープファイバ光増幅器の出力パワーを
out +10log10 N dB に設定することを特徴とす
る。
【0022】請求項10に係る発明は、図7に示すよう
に、請求項7乃至請求項9に記載の光増幅多中継システ
ムにおいて、1530nm帯のASEを通過させず、信号光を
通過させる光フィルタ18を各段、又は所要段数置きの
中継器に設けることを特徴とする。
【0023】
【作用】請求項1に係る発明は、前述のように、入力信
号光パワー対利得特性領域内であって、希土類ドープフ
ァイバ光増幅器へ入力される入力信号光パワーPINに信
号光パワー増分ΔPh があったとき、前記希土類ドープ
ファイバ光増幅器の利得が利得G1 より利得減分ΔGh
だけ少ない値以上である一方、前記入力信号光パワーP
INに信号光パワー減分ΔPl があったとき、希土類ドー
プファイバ光増幅器の利得が利得G1 より利得増分ΔG
l だけ多い値以下であるような位置に、入力信号光パワ
ーPINに対して利得がG1 となる動作点を設定するよう
にしたので、希土類ドープファイバ光増幅器を非飽和領
域で動作させることができる。又、1波の信号光に対し
ても、又N波の信号光に対しても、所要の増幅帯域幅で
動作させることができるから、各波長の光SNRをほぼ
一定に保ち得る。
【0024】請求項2に係る発明は、前述のように、励
起パワーをPP1に設定した状態において、希土類ドープ
ファイバ光増幅器へ入力される1波の信号光の入力信号
光パワーPINに信号光パワー増分ΔPh があったとき、
希土類ドープファイバ光増幅器の利得が利得G1 より利
得減分ΔGh だけ少ない値以上である一方、前記入力信
号光パワーPINに信号光パワー減分ΔPl があったと
き、希土類ドープファイバ光増幅器の利得が利得G1
り利得増分ΔGl だけ多い値以下であるような入力信号
光パワー対利得特性領域内の、入力信号光パワーPIN
対して利得がG1となる位置に動作点を設定した状態の
希土類ドープファイバ光増幅器へ入力される1波の信号
光の入力信号光パワーPINからN波の信号光の入力信号
光パワーP N =PIN+10log10 N dB へ増加させるの
に伴い、前記励起パワーをPP2に設定したとき、希土類
ドープファイバ光増幅器へ入力されるN波の入力信号光
パワーPN に入力信号光パワー増分ΔPh があったと
き、希土類ドープファイバ光増幅器の利得が利得G1
り利得減分ΔGh だけ少ない値以上である一方、前記入
力信号光パワーPINに信号光パワー減分ΔPl があった
とき、希土類ドープファイバ光増幅器の利得が利得G1
より利得増分ΔGl だけ多い値以下であるような入力信
号光パワー対利得特性領域内の、入力信号光パワーPN
に対して利得がG 1 となる位置に動作点を設定したの
で、1波の信号光の入力信号光パワーPINからN波の信
号光の入力信号光パワーPN =PIN+10log10 N dB
へ増加させても、その希土類ドープファイバ光増幅器を
非飽和領域で動作させることができる。又、N波の信号
光に対しても、1波の信号光と同様に、N波の信号光で
必要な所要の増幅帯域幅で動作させることができるか
ら、各波長の光SNRをほぼ一定に保ち得る。
【0025】請求項3に係る発明は、光カプラ6、光バ
ンドパスフィルタ8、光検出器10とから成る自動レベ
ル制御〔ALC(Automatic Level Contorol)〕系によ
り1波の信号光の平均パワーを励起光源4へフィードバ
ックして励起光源4の希土類ドープファイバの励起状態
を制御することにより、1波の信号光の光増幅度は一定
に保つことができる。従って、希土類ドープファイバ光
増幅器の出力レベルは、一定に保たれる。
【0026】請求項4に係る発明は、請求項3に係る発
明において用いるALC制御信号として抽出する1波の
信号光の代わりに、1波の信号光を低周波トーン信号で
強度変調し、これを電気信号として検出してその電気信
号成分を電気フィルタ14で濾波し、濾波した電気信号
をALC信号として励起光源4へフィードバックするこ
とで、請求項3に係る発明と同様の効果を得る。
【0027】請求項5に係る発明は、請求項4に係る発
明において用いる1波の信号光をALC信号専用として
用いることを除いて、請求項4に係る発明と同様の構成
であり、この構成の差異から効果にも、請求項4に係る
発明の効果の他に、請求項5に係る発明では、変調度を
上げることができるため、SNRを大きくすることがで
きて、制御が容易になる。
【0028】請求項6に係る発明は、請求項3乃至請求
項5に係る発明とは異なって、ALC信号として信号光
の全信号パワーを用いて信号光の光増幅度は一定に保
ち、希土類ドープファイバ光増幅器の出力レベルを一定
に保つほか、外部制御信号によって、光出力パワーを任
意に設定することができる。
【0029】請求項7に係る発明は、前記請求項1に係
る希土類ドープファイバ光増幅器を中継器として所要数
縦続接続し、各希土類ドープファイバ光増幅器をその入
力信号光パワーPINに対して利得G1 が得られる非飽和
状態で動作させ、且つ各希土類ドープファイバ光増幅器
への入力信号光パワーがPINで、中継利得がG1 となる
ように端局送信パワー及び中継間隔を設定するようにし
たから、1波の信号光を中継伝送する場合も、N波の信
号光を中継伝送する場合も、それぞれの信号光で必要な
所要の増幅帯域幅で各信号光を中継伝送することができ
る。
【0030】請求項8に係る発明は、請求項2及び請求
項3に係る発明を用いて構成される希土類ドープファイ
バ光増幅器を中継器として所要数縦続接続して光増幅多
中継システムを構成する場合と、請求項2及び請求項4
に係る発明を用いて構成される希土類ドープファイバ光
増幅器を中継器として所要数縦続接続して光増幅多中継
システムを構成する場合と、請求項2及び請求項5に係
る発明を用いて構成される希土類ドープファイバ光増幅
器を中継器として所要数縦続接続して光増幅多中継シス
テムを構成する場合とを含むが、いずれの光増幅多中継
システムを構成する各希土類ドープファイバ光増幅器も
その入力信号光パワーPINに対して利得G1 が得られる
非飽和状態で動作させ、且つ各希土類ドープファイバ光
増幅器の出力パワーをPout =PIN+G1 に設定すると
共に、1波の信号光の送信時の各希土類ドープファイバ
光増幅器への入力信号光パワーがPINで、中継線利得が
1 となるように端局送信パワー及び中継線間隔を設定
したから、信号光多重数を1波からN波へ変更した場合
でも、信号光当たりの光SNRを劣化させずに、送信局
から受信局へ伝送することができる。
【0031】請求項9に係る発明は、請求項2及び請求
項6に係る発明を用いて構成される希土類ドープファイ
バ光増幅器を中継器として所要数縦続接続して光増幅多
中継システムを構成する場合であるが、この場合にも、
請求項8に係る発明と同様に、信号光多重数を1波から
N波へ変更した場合でも、信号光当たりの光SNRを劣
化させずに、送信局から受信局へ伝送することができ
る。
【0032】請求項10に係る発明は、請求項7乃至請
求項9に係る発明の光増幅多中継システムにおいて生ず
るASEを光フィルタによって除くことにあり、その除
去により、その光増幅多中継システムにおける光SNR
を向上させることができる。
【0033】
【実施例】図1及び図8を用いて請求項1に係る発明の
実施例を説明する。図1に示すような信号光入力対利得
特性を有する希土類ドープファイバ光増幅器(以下、単
に光増幅器という。)において、光増幅器へ入力される
入力信号光パワーPINに信号光パワー増分ΔPh があっ
たとき、前記光増幅器の利得が利得G1 より利得減分Δ
h だけ少ない値以上にある一方、前記入力信号光パワ
ーPINに信号光パワー減分ΔPl があったとき、光増幅
器の利得が利得G1 より利得増分ΔGl だけ多い値以下
であるような入力信号光パワー対利得特性領域内の、入
力信号光パワーPINに対して利得がG1 となる位置に動
作点を設定する。
【0034】このような動作点の設定が行われる光増幅
器の入力信号光パワー対利得特性は、主に希土類ドープ
濃度、ガラス材質、ファイバ長によって異なる。その調
整として最も簡易に施行し得るのは、ファイバ長の調整
である。この光増幅器の入力信号光パワー対利得特性の
調整、又は入力信号光パワーの値によって、前記動作点
の設定は行われる。
【0035】この動作点の設定は、前述の非飽和領域で
光増幅器を動作させることを意味する。前述のようにし
て光増幅器の動作点を所定の多重数の信号光パワー
IN、例えば4波長多重の信号光に対して設定して4波
長多重の信号光を前記光増幅器で増幅したときの光スペ
クトル特性として、図19の(B) で示すような光スペク
トル特性が得られる。この図19の(B) で示すように、
前記光増幅器は、広帯域の増幅帯域幅で動作するので、
4波長多重の信号光は、利得の平坦な領域で増幅され、
信号光成分も、又雑音成分となるASEもほぼ一定であ
るから、光SNRは、各波長においてほぼ一定となり、
各波長での伝送品質は、ほぼ一定に保たれる。従って、
信号光の伝送品質の向上が図れる。前記の設定は、後述
するように、信号光を伝送するシステムの運用上から多
重数を増加したい(アップグレードする)場合にその増
加された多重数においても、同様の広帯域の増幅帯域幅
を光増幅器に生じさせて光SNRを各波長においてほぼ
一定にするのに役立つ。
【0036】しかし、図19の(B) で示すように、AS
Eが、1.530 μm 帯において大きく成長するので、その
ASEを阻止する光フィルタを用いればよい。又、請求
項1に係る発明の光増幅器を中継器として、図16に示
すように、所要数縦続接続することにより、請求項7に
示す光増幅多中継システムの一実施例を構成することが
できる。60は送信局、62は中継器、64は受信局で
ある。その構成において、それら各中継器の入力信号光
パワーが、図1に示す入力信号光パワーP INで、中継利
得をG1 となるように中継間隔及び端局送信信号光パワ
ーを設定する。中継利得は、中継間隔×単位長当たりの
光ファイバ損失である。端局送信信号光パワーは、初段
の光増幅器の入力信号光パワー+初段の光ファイバの損
失である。
【0037】前述のように設定することによって、設定
された端局送信信号光パワーと同一レベルの信号光パワ
ーを有する信号光を受信端局64で受信し得ると共に、
波長多重時の増幅帯域幅を拡大することができる。
【0038】図2及び図8を参照して請求項2に係る発
明の一実施例を説明する。この場合には、励起レーザ1
00が、希土類ドープファイバ(EDF)102に対す
る励起度を変更可能に構成し得るようにして光増幅器は
構成される。
【0039】励起パワーがPP1であるときの入力信号光
パワー対利得特性が、図2に示すような入力信号光パワ
ー対利得特性である光増幅器において、光増幅器へ入力
される1波の入力信号光の入力信号光パワーPINに信号
光パワー増分ΔPh があったとき、前記光増幅器の利得
が利得G1 より利得減分ΔGh だけ少ない値以上にある
一方、前記入力信号光パワーPINに信号光パワー減分Δ
l があったとき、光増幅器の利得が利得G1 より利得
増分ΔGl だけ多い値以下であるような入力信号光パワ
ー対利得特性領域内の、入力信号光パワーPINに対して
利得がG1 となる位置に動作点を光増幅器に設定する。
【0040】この動作点の設定は、請求項1に係る発明
の一実施例と同様にして行われる。そして、前記1波の
信号光の光増幅をしていた光増幅器をN波の信号光の光
増幅を為す光増幅器として使用しようとするときに、前
記励起パワーをPP1からP P2へ増大させる。その増大さ
れた励起パワーの値PP2は、入力信号光の多重数を1波
からN波へ増大させたときの入力信号光パワーPN =P
1 +10log10 N dBに対する利得を前記1波の場合と同
様のG1 となるような値であり、しかも前記入力信号光
N に対する利得G1 を与える動作点は、光増幅器へ入
力されるN波の入力信号光の入力信号光パワーPN に信
号光パワー増分ΔPh があったとき、前記光増幅器の利
得が利得G1 より利得減分ΔGh だけ少ない値以上にあ
る一方、前記入力信号光パワーPN に信号光パワー減分
ΔPl があったとき、光増幅器の利得が利得G1 より利
得増分ΔGl だけ多い値以下であるような入力信号光パ
ワー対利得特性領域内の、入力信号光パワーPN に対し
て利得がG1 となる位置となるように設定して光増幅器
を構成する。
【0041】前記設定は、光増幅器による前記入力信号
光PN の光増幅動作を前述の非飽和領域で生じさせるこ
とを意味する。前述のように、入力信号光PN に対する
利得G1 を与える理由は、次の通りである。光増幅器1
段を通過した後の1波の信号光の光SNRは、次式即
ち、 で与えられる。但し、上式(1) において、P1 は光増幅
器の入力信号光パワー、nspは反転分布パラメータ、h
νはフォトンエネルギー、Bはビットレートである。h
はプランク定数、νは光周波数である。
【0042】信号光の多重数を1波からN波へ増やし、
光増幅器をアップグレードして動作させたとする。その
ときの各波(チャネル)当たりの入力信号光パワーをP
s とすると、光増幅器への入力信号光パワーPN は、P
s +10log10 N となる。
【0043】従って、1波当たりの光SNRが変わらな
いための条件は、 となる。即ち、G1 =Gn であることが必要となるから
である。上式(2) において、Gn は、N波の入力信号光
に対する光増幅器の利得である。
【0044】この場合にも、前述の4波長多重の信号光
を前記光増幅器で増幅したときの光スペクトル特性(図
19の(B) 参照)のような光スペクトル特性が得られ
る。このことは、又N波の入力信号光PN =P1 +10
log 10N に対して、前記光増幅器を、広帯域の増幅帯域
幅で動作させるので、N波の入力信号光PN は、利得の
平坦な領域で増幅され、信号光成分も、又雑音成分とな
るASEもほぼ一定であるから、光SNRは、各波長に
おいてほぼ一定となり、各波長での伝送品質は、ほぼ一
定に保たれる。従って、N波の信号光の伝送品質の向上
が図れる。
【0045】図10は、請求項3に係る発明の一実施例
を示す。この実施例に示す光増幅器は、EDF102
と、励起光源(光レーザ)100と、光カプラ32と、
光バンドパスフィルタ36と、光検出器38とから成
る。EDF102の信号光の入力端30には、波長多重
信号光が入力される。出力端34からは、光増幅器で光
増幅され、光カプラ30を経た信号光が出力される。光
カプラ32と、光バンドパスフィルタ36と、光検出器
38とは、自動レベル制御〔ALC(Auotomatic Level
Control) 〕系(以下、略してALC系という。)を構
成している。
【0046】図10において、EDF102は、図3の
希土類ドープファイバ2に対応し、励起光源100は、
図3の励起光源4に対応する。光カプラ32は、図3の
光カプラ6に対応し、光バンドパスフィルタ36は、図
3の光バンドパスフィルタ8に対応する。光検出器38
は、図3の光検出器10に対応する。
【0047】光カプラ32で光分岐された信号光は、光
バンドパスフィルタ36によって該信号光のうちの1波
の信号光のみが抽出されて(図11参照)光検出器38
によって光増幅された1波の信号光の平均パワーを示す
電気信号値が出力される。この電気信号値は、励起光源
100へフィードバックされて前記1波の信号光の光増
幅度を一定に保つのに用いられる。従って、前記1波の
信号光の光増幅度は一定に保され、出力端から出力され
る出力光は、常に一定レベルで出力される。
【0048】図12は、請求項4及び請求項5に係る発
明の一実施例を示す。この実施例に示す光増幅器は、E
DF102と、励起光源(光レーザ)100と、光カプ
ラ32と、光検出器40と、電気フィルタ42とから成
る。100Aは電気信号に応答してEDF102中を伝
播する信号光を励起する。EDF102の信号光の入力
端30には、波長多重信号光が入力される。その波長多
重信号光のうちの1波の信号光(図13の200参照)
を低周波トーン信号で強度変調したのが、請求項4に係
る発明の一実施例であり、波長多重信号光のうちの1波
の信号光(図13の200参照)をALC専用の制御用
信号光として用い、その信号光に低周波トーン信号光を
重畳したのが、請求項5に係る発明の一実施例である。
図12において、EDF102は、図4の希土類ドープ
ファイバ2に対応し、励起光源100Aは、図4の励起
光源4Aに対応する。光カプラ32は、図4の光カプラ
6に対応し、光検出器40は、図4の光検出器12,1
2Aに対応する。電気フィルタ42は、図4の電気フィ
ルタ14に対応する。
【0049】光増幅器で光増幅され、光カプラ30を経
た信号光が、出力端34から出力される。光カプラ32
と、光検出器38、電気フィルタ42とは、ALC系を
構成している。
【0050】光カプラ32で光分岐された信号光は、光
検出部40で検出されて電気信号となり、該電気信号内
に含まれる波長多重信号光に対応する電気信号成分のう
ちのALC専用として用いられている1波の信号光に対
応する電気信号成分が、電気フィルタ42によって抽出
されて励起光源100へ供給される。フィルタ42から
出力される電気信号は、信号光の光増幅度を一定に保つ
のに用いられる。従って、信号光の光増幅度は一定に保
され、出力端から出力される出力光は、常に一定レベル
で出力される。
【0051】請求項4に係る発明の方が、請求項5に係
る発明よりも、変調度を上げることができるため、より
良いSNRを取ることができ、制御が容易になる。又、
請求項3に係る発明に比べると、光バンドフィルタが不
要になるという効果が得られる。
【0052】図14は、請求項6に係る発明の一実施例
を示す。この実施例に示す光増幅器は、EDF102
と、励起光源(光レーザ)100Aと、光カプラ32
と、光バンドフィルタ421 又は422 と、光検出器4
6と、加算器48とから成る。光バンドフィルタ421
は、EFD102から出力される波長多重信号光の成分
を抽出し、光バンドフィルタ422 は、光カプラ32の
分岐信号光から波長多重信号光を抽出する。光バンドフ
ィルタ421 は、EFD102から出力される波長多重
信号光の成分を抽出し、EDF102の信号光の入力端
30には、波長多重信号光が入力される。その波長多重
信号光(図17参照)をフィルタ421 又は422 によ
って抽出してALCに用いたものである。又、加算器4
8には、検出器46から出力された電気信号のほかに、
外部からレベル制御用電気信号が供給される。
【0053】図14において、EDF102は、図5の
希土類ドープファイバ2に対応し、励起光源100A
は、図5の励起光源4Aに対応する。光カプラ32は、
図5の光カプラ6に対応し、光検出器46は、図3の光
検出器12Bに対応する。加算器48は、図3の加算器
16に対応する。
【0054】図14の光増幅器で光増幅され、光カプラ
32を経た信号光が、出力端34から出力される。光カ
プラ32と、光検出器46、加算器48とで、ALC系
を構成している。
【0055】このALC系により、信号光の光増幅度を
一定に保つ電気信号成分が、励起光源100へ供給され
るから、請求項3乃至請求項5に係る発明と同様に、こ
の発明においても、信号光の光増幅度は一定に保され、
出力端から出力される出力光は、常に一定レベルで出力
される。これに加えて、外部から供給される制御用電気
信号によって光出力パワーの設定値を任意に変更するこ
とができる。
【0056】前述の請求項1に係る光増幅器を中継器と
して所要数縦続接続することにより(図16)、請求項
7に係る発明の一実施例を構成することができる。その
構成において、それぞれ中継器の入力信号光パワーPIN
に対して利得G1 が得られる非飽和状態で動作させ、且
つ各光増幅器への入力信号光パワーがPINで、中継利得
がG1 となるように端局送信パワー及び中継間隔を設定
する。この設定により、1波の信号光を中継伝送する場
合も、N波の信号光を中継伝送する場合も、それぞれの
信号光で必要な所要の増幅帯域幅で各信号光を中継伝送
することができる。
【0057】前述の請求項2及び請求項3に係る発明を
実施する光増幅器を中継器として縦続接続することによ
り(図16参照)、請求項8に示す光増幅多中継システ
ムの一実施例を構成することができる。その構成におい
て、光増幅器としては、その非飽和状態における入力信
号光パワー(波長多重信号光のトータルパワー)PIN
対する利得としてG1 が得られるものを用い、それら各
中継器の入力信号光パワーがP1で、中継利得がG1 とな
るように中継間隔及び端局送信信号光パワーを設定す
る。この設定及びALC系によって、1波の信号光出力
が一定となるようにフィードバック制御が掛かるので、
1波からN波に多重信号光が変わっても自動的に利得を
同じ値に制御される。従って、設定された端局送信信号
光パワーと同一レベルの信号光パワーを有する信号光を
受信端局で受信し得ると共に、信号光1波当たりの光S
NRを劣化させず、しかも波長多重時の増幅帯域幅を拡
大することができる。前記光SNRの劣化を防止し得る
のは、非飽和領域で光増幅器を動作させることができ
て、ゲインチルト(利得チルト)が抑えられ、前述の設
定方式を採用することによって1波からN波へ多重信号
光が変更されても、光増幅器の利得に変化が生じないか
らである。
【0058】この実施例は、ALCを掛ける1波の信号
光を光フィルタによって検出するものであり、波長間隔
に応じた狭帯域光フィルタが必要となるが、電気回路を
簡易に構成し得る。
【0059】又、前述の請求項2及び請求項4に係る発
明を実施する光増幅器を中継器として縦続接続すること
により(図16参照)、請求項8に係る発明(光増幅多
中継システム)の他の実施例を構成することができる。
この実施例において、各光増幅器をその入力信号光パワ
ーPINに対して利得G1 が得られる非飽和状態で動作さ
せ、且つ各光増幅器の出力パワーをPout =PIN+G1
に設定すると共に、1波の信号光の送信時の各光増幅器
への入力信号光パワーがPINで、中継利得がG 1 となる
ように端局送信パワー及び中継間隔を設定するようにし
て構成される。この場合の作用効果も、ほぼ前述の請求
項2及び請求項3に係る発明に係る光増幅器を用いて光
増幅多中継システムを構成したときと同様である。
【0060】又、前述の請求項2及び請求項5に係る発
明に係る光増幅器を中継器として縦続接続することによ
り(図16参照)、請求項8に示す光増幅多中継システ
ムの更に他の実施例を構成することができる。この実施
例においても、各光増幅器をその入力信号光パワーPIN
に対して利得G1 が得られる非飽和状態で動作させ、且
つ各光増幅器の出力パワーをPout =PIN+G1 に設定
すると共に、1波の信号光の送信時の各光増幅器への入
力信号光パワーがPINで、中継線利得がG1 となるよう
に端局送信パワー及び中継間隔を設定するようにして構
成される。この場合の作用効果も、ほぼ前述の請求項2
及び請求項3に係る発明に係る光増幅器を用いて光増幅
多中継システムを構成したときと同様である。
【0061】前述の請求項8に係る発明において、請求
項2及び請求項4に係る発明、並びに請求項2及び請求
項5に係る発明についての実施例は、重畳信号を検出す
るものであり、光フィルタの必要は無く、正確に制御で
きるが、送信側にALC信号重畳回路が必要になり、又
中継器としての電気回路も複雑になる。又、請求項2及
び請求項4に係る発明についての実施例は、信号光への
影響からALC信号変調度を大きくできず、中継器での
ALC検出信号中に信号成分が漏れ込むなど光SN比が
悪くなる状態があるが、請求項2及び請求項5に係る発
明についての実施例では、ALC重畳信号を大きくする
ことができるので、請求項2及び請求項4に係る発明に
ついての実施例のような不都合はなくなる。
【0062】更に、前述の請求項2及び請求項6に係る
発明を実施する光増幅器を中継器として縦続接続するこ
とにより(図16参照)、請求項9に示す光増幅多中継
システムの一実施例を構成することができる。この実施
例においては、各光増幅器をその入力信号光パワーPIN
に対して利得G1 が得られる非飽和状態で動作させ、且
つ各光増幅器の出力パワーをPout =PIN+G1 に設定
すると共に、1波の信号光の送信時の各光増幅器への入
力信号光パワーがPINで、中継利得がG1 となるように
端局送信パワー及び中継間隔を設定し、N波の信号光の
送信時には各光増幅器の出力パワーをPout +10log
10 N dB に設定するようにして構成される。この場合
の作用効果は、1波の信号光からN 波の信号光へグレー
ドアップした場合にも、信号光1波当たりの光SNRの
劣化を防止しつつ、波長多重時の増幅帯域幅の縮小効果
を抑えることができる。又、多重数を増やした場合に、
逐一出力レベルの変更をする必要があり、出力レベル調
整機能を必要とするが、出力レベル調整機能を設けれ
ば、ALC系を簡易に構成し得る。
【0063】そして、請求項7乃至請求項9に係る発明
において、希土類ドープファイバを用いて光増幅器を構
成したときに、増幅対象の信号光内に1530nm帯のASE が
成長するが、このASE を各中継器、又は何段置きかの中
継器に、1530nm帯のASE を除去し、信号光を通過させる
光フィルタを設ける。このようにうして構成される光増
幅多中継システムが、請求項10に係る発明の一実施例
を為す。この実施例によれば、請求項7乃至請求項9に
係る発明の効果を享受し得るほか、1530nm帯のASE を信
号光の中から除去した信号光を受端端局へ伝送受信させ
ることができる。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、光
増幅器のパラメータを前述のように設定することによ
り、光増幅器を非飽和領域で動作させることができる。
従って、従来の光増幅器では生じてしまう増幅帯域幅の
縮小効果を抑え得る。これによって、光増幅多中継シス
テムについて、1波からN波へのアップグレード前後に
おける1波当たりの伝送品質が劣化することのない光増
幅多中継システムを構築することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に係る発明の原理説明図である。
【図2】請求項2に係る発明の原理説明図である。
【図3】請求項3に係る発明の原理ブロック図である。
【図4】請求項4及び請求項5に係る発明の原理ブロッ
ク図である。
【図5】請求項6に係る発明の原理ブロック図である。
【図6】請求項7乃至請求項9に係る原理ブロック図で
ある。
【図7】請求項10に係る原理ブロック図である。
【図8】光増幅器の1つの構成を示す図である。
【図9】1波からN波へ信号光を変更した場合の動作点
の位置関係を示す図である。
【図10】請求項3に係る発明の一実施例を示す図であ
る。
【図11】図10に示す実施例で1波の信号光を抽出す
る状態を示す図である。
【図12】請求項4及び請求項5に係る発明の一実施例
を示す図である。
【図13】図12に示す実施例で用いるALC信号の抽
出を説明する図である。
【図14】請求項6に係る発明の一実施例を示す図であ
る。
【図15】図14に示す実施例で用いるALC信号の抽
出を説明する図である。
【図16】請求項7乃至請求項10に係る発明の一実施
例を示す図である。
【図17】請求項10に係る発明で用いる光フィルタの
特性を示す図である。
【図18】希土類ドープファイバ光増幅器の入力信号光
パワー対利得特性を示す図である。
【図19】動作点の相違による伝送後の光スペクトルを
示す図である。
【符号の説明】
2 希土類ドープファイバ 4 励起光源 4A 励起光源 6 光カプラ 8 光バンドパスフィルタ 10 光検出器 12 光検出器 12A 光検出器 12B 光検出器 14 電気フィルタ 16 加算器 30 入力端 32 光カプラ 34 出力端 36 光バンドパスフィルタ 38 光検出器 40 光検出器 42 電気フィルタ 441 光フィルタ 442 光フィルタ 60 送信局 62 中継器 64 受信局 100 励起光源 102 希土類ドープファイバ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 希土類ドープファイバ光増幅器へ入力さ
    れる入力信号光パワーPINに信号光パワー増分ΔPh
    あったとき、前記希土類ドープファイバ光増幅器の利得
    が利得G1 より利得減分ΔGh だけ少ない値以上である
    一方、前記入力信号光パワーPINに信号光パワー減分Δ
    l があったとき、希土類ドープファイバ光増幅器の利
    得が利得G1 より利得増分ΔGl だけ多い値以下である
    ような入力信号光パワー対利得特性領域内の、入力信号
    光パワーPINに対して利得がG 1 となる位置に動作点を
    設定して構成したことを特徴とする希土類ドープファイ
    バ光増幅器。
  2. 【請求項2】 励起パワーがPP1に設定した状態におい
    て、希土類ドープファイバ光増幅器へ入力される1波の
    信号光の入力信号光パワーPINに信号光パワー増分ΔP
    h があったとき、希土類ドープファイバ光増幅器の利得
    が利得G1 より利得減分ΔGh だけ少ない値以上である
    一方、前記入力信号光パワーPINに信号光パワー減分Δ
    l があったとき、希土類ドープファイバ光増幅器の利
    得が利得G1 より利得増分ΔGl だけ多い値以下である
    ような入力信号光パワー対利得特性領域内の、入力信号
    光パワーPINに対して利得がG1 となる位置に動作点を
    設定した状態の希土類ドープファイバ光増幅器へ入力さ
    れる1波の信号光の入力信号光パワーPINからN波の信
    号光の入力信号光パワーPN =PIN+10log10N dB
    へ増加させるのに伴い、前記励起パワーをPP2に設定し
    たとき、 希土類ドープファイバ光増幅器へ入力されるN波の入力
    信号光パワーPN に入力信号光パワー増分ΔPh があっ
    たとき、希土類ドープファイバ光増幅器の利得が利得G
    1 より利得減分ΔGh だけ少ない値以上である一方、前
    記入力信号光パワーPINに信号光パワー減分ΔPl があ
    ったとき、希土類ドープファイバ光増幅器の利得が利得
    1 より利得増分ΔGl だけ多い値以下であるような入
    力信号光パワー対利得特性領域内の、入力信号光パワー
    N に対して利得がG1 となる位置に動作点を設定して
    構成したことを特徴とする希土類ドープファイバ光増幅
    器。
  3. 【請求項3】 希土類ドープファイバ(2)及び光信号
    に応答して該希土類ドープファイバ(2)の励起を生じ
    させる励起光源(4)を有する希土類ドープファイバ光
    増幅器において、 前記希土類ドープファイバ(2)の出力に接続された光
    カプラ(6)と、 該光カプラ(6)で分岐された波長多重信号光を濾波す
    る光バンドパスフィルタ(8)と、 該光バンドパスフィルタ(8)で濾波された前記波長多
    重信号光の内の1つの信号光のみの平均パワーを検出す
    る光検出器(10)とを設け、 該光検出器(10)で検出された信号光を前記励起光源
    (4)へフィードバックすることを特徴とする希土類ド
    ープファイバ光増幅器。
  4. 【請求項4】 希土類ドープファイバ(2)及び電気信
    号に応答して該希土類ドープファイバ(2)の励起を生
    じさせる励起光源(4A)を有する希土類ドープファイ
    バ光増幅器において、 前記希土類ドープファイバ(2)の出力に接続された光
    カプラ(6)と、 該光カプラ(6)で分岐され、波長多重信号光に含まれ
    る1波の信号光が自動レベル制御用低周波トーン信号で
    強度変調されている波長多重信号光を電気信号として検
    出する光検出器(12)と、 該光検出器(12)から出力された電気信号内に含ま
    れ、前記低周波トーン信号で強度変調された1波の信号
    光の電気信号成分を濾波する電気フィルタ(14)とを
    設け、 該電気フィルタ(14)から出力された電気信号を前記
    励起光源(4A)へフィードバックすることを特徴とす
    る希土類ドープファイバ光増幅器。
  5. 【請求項5】 希土類ドープファイバ(2)及び電気信
    号に応答して該希土類ドープファイバ(2)の励起を生
    じさせる励起光源(4A)を有する希土類ドープファイ
    バ光増幅器において、 前記希土類ドープファイバ(2)の出力に接続された光
    カプラ(6)と、 該光カプラ(6)で分岐され、波長多重信号光に含まれ
    る1波の信号光が自動レベル制御専用に用いられ、該1
    波の信号光に自動レベル制御用低周波トーン信号を重畳
    している波長多重信号光を電気信号として検出する光検
    出器(12A)と、 該光検出器(12A)から出力された電気信号内に含ま
    れ、前記低周波トーン信号を重畳している1波の信号光
    の自動レベル制御信号成分を濾波する電気フィルタ(1
    4)とを設け、 該電気フィルタ(14)から出力された電気信号を前記
    励起光源(4A)へフィードバックすることを特徴とす
    る希土類ドープファイバ光増幅器。
  6. 【請求項6】 希土類ドープファイバ(2)及び電気信
    号に応答して該希土類ドープファイバ(2)の励起を生
    じさせる励起光源(4A)を有する希土類ドープファイ
    バ光増幅器において、 前記希土類ドープファイバ(2)の出力に接続された光
    カプラ(6)と、 該光カプラ(6)で分岐された波長多重信号光に含まれ
    る全信号光パワーを電気信号として検出する光検出器
    (12B)と、 該光検出器(12B)から出力された電気信号と、外部
    からのレベル制御用信号とを加算する加算器(16)と
    を設け、 該加算器(16)から出力された電気信号を前記励起光
    源(4A)へフィードバックすることを特徴とする希土
    類ドープファイバ光増幅器。
  7. 【請求項7】 請求項1に係る希土類ドープファイバ光
    増幅器を中継器として所要数縦続接続し、各希土類ドー
    プファイバ光増幅器をその入力信号光パワーPINに対し
    て利得G1 が得られる非飽和状態で動作させ、且つ各希
    土類ドープファイバ光増幅器への入力信号光パワーがP
    INで、中継利得がG1 となるように端局送信パワー及び
    中継間隔を設定することを特徴とする光増幅多中継シス
    テム。
  8. 【請求項8】 請求項2と請求項3の特徴を備えた希土
    類ドープファイバ光増幅器、又は請求項2と請求項4の
    特徴を備えた希土類ドープファイバ光増幅器、又は請求
    項2と請求項5の特徴を備えた希土類ドープファイバ光
    増幅器を中継器として所要数縦続接続し、各希土類ドー
    プファイバ光増幅器をその入力信号光パワーPINに対し
    て利得G1 が得られる非飽和状態で動作させ、且つ各希
    土類ドープファイバ光増幅器の出力パワーをPout =P
    IN+G1 に設定すると共に、1波の信号光の送信時の各
    希土類ドープファイバ光増幅器への入力信号光パワーが
    INで、中継線利得がG1 となるように端局送信パワー
    及び中継線間隔を設定することを特徴とする光増幅多中
    継システム。
  9. 【請求項9】 請求項2と請求項6の特徴を備えた希土
    類ドープファイバ光増幅器を中継器として所要数縦続接
    続し、各希土類ドープファイバ光増幅器をその入力信号
    光パワーPINに対して利得G1 が得られる非飽和状態で
    動作させ、且つ各希土類ドープファイバ光増幅器の出力
    パワーをPout =PIN+G1 に設定すると共に、1波の
    信号光の送信時の各希土類ドープファイバ光増幅器への
    入力信号光パワーがPINで、中継線利得がG1 となるよ
    うに端局送信パワー及び中継線間隔を設定し、N波の信
    号光の送信時には各希土類ドープファイバ光増幅器の出
    力パワーをPout +10log10 N dB に設定することを
    特徴とする光増幅多中継システム。
  10. 【請求項10】 請求項7乃至請求項9に記載の光増幅
    多中継システムにおいて、 1530nm帯のASEを通過させず、信号光を通過させる光
    フィルタ(18)を各段、又は所要段数置きの中継器に
    設けることを特徴とする光増幅多中継システム。
JP5045251A 1993-03-05 1993-03-05 希土類ドープファイバ光増幅器及び光増幅多中継システム Withdrawn JPH06260710A (ja)

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