JPH062576B2 - ゼオライトの製造方法 - Google Patents

ゼオライトの製造方法

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JPH062576B2
JPH062576B2 JP1423887A JP1423887A JPH062576B2 JP H062576 B2 JPH062576 B2 JP H062576B2 JP 1423887 A JP1423887 A JP 1423887A JP 1423887 A JP1423887 A JP 1423887A JP H062576 B2 JPH062576 B2 JP H062576B2
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zeolite
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幸司 柿本
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ゼオライトの製造方法に関する。
〔従来技術とその問題点〕
我が国のエネルギー需給暫定見通しについての政府の中
間報告によれば、今後の石炭利用の拡大は、昭和52年
度の石炭供給量約7,800万トンを昭和65年度に1
6,350万トン、昭和70年度には19,800万ト
ンと、年率5%で増加していくものとなっている。
石炭利用の拡大に伴う問題として、管理型産業廃棄物で
ある石炭灰の処理問題は大気汚染と並び重要であると考
えられる。石炭の中に含まれる15〜20%の灰分は、
ボイラーで燃焼石炭灰として、鉄鋼業では高炉スラッグ
として、また石炭の液化、ガス化プロセス、コールクリ
ーニングにおいてもスラッグとして、大量の産業廃棄物
の発生源になる。我が国の石炭火力発電所から発生する
石炭灰の利用率は発生量の4分の1である。石炭灰の有
効利用は大部分がセメント用原材料であり、有効利用さ
れなかった150万トン余りの石炭灰は、全量が陸上、
内水面および海面で埋立処分されている。
今後、一般炭の利用拡大によって発生する石炭灰の量
は、電気事業関係分だけでも65年度800万トン、さ
らに70年度には1200万トンに達すると見積もられ
る。したがって、石炭灰の有効利用分野と利用量の拡大
を計る開発研究は、今後積極的かつ大胆に進める必要が
ある。
以上述べた諸情勢を勘案し、石炭灰の有効利用法の拡大
を計り、ひいては石炭利用の円滑な拡大を促進する立場
から、石炭灰中のシリカとアルミナ成分に着目、水熱反
応によるゼオライト化を計画し、合成ゼオライトの廃水
処理、産業廃棄物処理への応用を考えた。
従来の合成ゼオライトの製造法は、シリカ源(例えば、
水ガラスあるいはシリカゲル、シリカゾル等)と、アル
ミナ源(酸化アルミニウム、又はアルミン酸ソーダ等)
に苛性ソーダと水を加えて過熱反応させて合成する。S
iO2,Al23,Na2Oの混合比で種種のゼオライト
(例えばY型、A型、P型など)ができる。しかし、原
料のシリカゲル、アルミナは共に高価であり、したがっ
て従来の合成ゼオライトは極めて高価なものであった。
本発明者らは先に、安価なP型ゼオライトの製造方法と
して、石炭灰を原料とする方法を見出した。(特願昭6
0−14565号参照)。
P型ゼオライトは鉛、カドミウム、ストロンチウムイオ
ンを選択的に吸着し、他種金属イオンの妨害をあまり受
けない。このようなP型ゼオライトの特性を活用して産
業排水や廃棄物の処理に応用する際、天然産のゼオライ
トと競合し、その場合に性能面もさることながら価格的
な問題が両者の優劣を決定する重要な要因になってく
る。そこで、より一層製造単価の低減を計るために、製
造原料中もっとも高価な苛性アルカリ使用量の低減化お
よび石炭灰成分の徹底的利用法を検討し、P型ゼオライ
トよりも高い価値を有するゼオライトを同様の方法で製
造する必要があった。
本発明は、石炭灰を用いて非常に安価なゼオライトを製
造すると共に、反応濾液の循環使用により、P型のみな
らず、A型およびX型を含むゼオライトの製造方法を提
供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、石炭灰を微粉砕し、苛性アルカリ水溶液中で
加熱結晶化させ、反応混合物から固形物をろ取し、水洗
後乾燥すると共に、ろ別したろ液を新たに微粉砕した石
炭灰に加え、シリカ/アルミナのモル比を調整しながら
循環使用することを特徴とするゼオライトの製造方法で
ある。
本発明の石炭灰から製造する方法を簡単に述べる。
原料の石炭灰はフライアッシュ、クリンカアッシユ(ボ
トムアッシュ)、単一の石炭燃焼灰等を用い、微粉砕し
て所定濃度、例えば1〜4N程度の苛性アルカリ水溶液
中でかきまぜながら加熱反応させる。得られた反応混合
物を固体物質と濾液にろ別し、濾液に石炭灰を所定量、
例えば1/10(重量/容量)量投入し、その儘もしく
は水酸化ナトリウム、アルミナ酸ナトリウム等のナトリ
ウム源を加え、再度かきまぜながら加熱反応させる。こ
の操作を繰り返し、濾液を循環使用する。加熱反応後に
ろ別して得られた固体物質は、水洗後乾燥すると、目的
とするゼオライトが得られる。
原料の石炭灰は、固形物であるよりは、200メッシュ
程度に粉砕することが好ましい。粉末の方が反応し易い
からである。
反応はアルカリ水溶液中で行うが、水溶液中のアルカリ
度が大きい程反応し易い。しかし、4Nを越えると副反
応が起きやすくなるので好ましくない。アルカリとして
は、ナトリウム源を得る目的から苛性ソーダを用いるこ
とができる。
加熱温度は、あまり低いと反応が進み難く、また、高す
ぎると熱的に不経済となるので好ましくない。加熱時間
は加熱温度によって変わるが、通常は例えば60゜C〜2
00゜Cにて1時間以上である。しかし、加熱時間が長す
ぎても生成量にはあまり大きい影響は与えない。
本発明は、ろ別したろ液を新たに微粉砕した石炭灰に加
え、濾液を循環使用する。その際に反応溶液中のシリカ
/アルミナのモル比を調整する。反応溶液の調整は、苛
性アルカリ、例えば水酸化ナトリウムや水酸化カリウ
ム、アルミン酸ナトリウム、水ガラス等を用い、任意に
アルカリ源およびアルミニウム源を加えることによって
行う。この場合、シリカ/アルミナのモル比を0.1〜
2に調整するとA型ゼオライトが得られやすく、2〜5
に調整するとX型ゼオライトが得られやすい。
このようにして生成したゼオライトは、例えば走査電子
顕微鏡写真によって確認することができ、その純度は、
例えば粉末X線回折図によって検定することができる。
本発明によれば、反応母液中のナトリウム及びシリカを
有効に利用することができる。
以下、本発明を実施例により説明する。
〔実施例〕
回収濾液の調製 調製例1 フライアッシュ50g、3NのNaOH水溶液500c
cを混合し、90〜100゜Cで約18時間加熱し、反応
終了後、固体物質をろ別し、水で洗浄液のpHが10.5
になるまで充分に洗浄する。そして、110゜Cで24時
間乾燥する。結晶化度約45%のP型ゼオライトが4
7.2g得られた。P型ゼオライトの生成は、走査電子
顕微鏡写真により従来の水ガラス、アルミン酸ナトリウ
ム、水酸化ナトリウムから合成したP型ゼオライトと比
較して確認した。また、その純度は粉末X線回折図のA
STMカードを用い、d=3.18のピーク面積(c
m2)で検定した。
調製例2 クリンカアッシュ50g、3NのNaOH水溶液500
cc混合し、90〜100゜Cで約18時間加熱し、反応
終了後、固形分をろ別し、水で洗浄後のpHが10.5に
なるまで充分に洗浄する。そして、110゜Cで24時間
乾燥する。結晶化度約45%のP型ゼオライトが48.
5g得られた。なお、得られたP型ゼオライトの生成お
よび純度は調製例1と同様の方法で確認した。
次に、固体物質をろ別した後の反応溶液の濾液を回収し
た。
調製例3 池島炭の燃焼灰50g、2NのNaOH水溶液500c
cを混合し、90〜100゜Cで約20時間加熱し、反応
終了後、固形分をろ別し、水で洗浄液のpHが10.5に
なるまで充分に洗浄し、110゜Cで24時間乾燥する。
結晶化度約35%のP型ゼオライトが43.3g得られ
た。得られたP型ゼオライトの生成および純度は調製例
1と同様の方法で確認した。
回収濾液の循環使用 実施例1 前記各調製例で述べたような方法で得られた回収濾液に
ついて、それぞれ1.5を2のコルベンに入れ、水
ガラスを45gずつ加え攪拌し、濾液中の成分濃度を定
量分析した。
その結果の代表例を第1表に示す。
第1表 代表例 SiO Al NaO 1 31.25 0.614
56.48 2 35.76 0.417
61.88
(g/) (Na2O/SiO2 モル比=4) 次に、各150mlを300mlのコルベンに入れ第2表に
示すような割合で、アルミン酸ソーダおよびアルカリ溶
液を加え、代表例1については、シリカ/アルミナのモ
ル比を0.1〜2、代表例2についてはシリカ/アルミ
ナのモル比を2.5〜5に調整した。
各溶液について、30分間攪拌し、100゜Cの油浴中で
3.5時間加熱反応させた。
得られた反応液を吸引濾過し、固体物質を蒸留水で洗浄
し、80゜C以上で20時間以上乾燥させた。酸化アルミ
ニウムを標準物質とする内部標準法を用い粉末X線回折
により定量した。
その結果を第1図に示す。
図から判るように、シリカ/アルミナのモル比が0.1
〜2においてA型ゼオライト、シリカ/アルミナのモル
比が2〜5においてX型ゼオライトの生成量が多い。
実施例2 前記各調製例で述べたような方法で得られた回収濾液に
ついてその儘、濾液中の成分濃度を定量分析した。
その結果の他の代表例を第3表に示す。
第3表 代表例 SiO Al NaO 3 18.79 0.602
49.66 4 19.84 0.652
49.48
(g/) (Na2O/SiO2 モル比=7) 次に、各150mlを300mlのコルベンに入れ、第4表
に示すような割合で、アルミン酸ソーダおよびアルカリ
溶液を加え、代表例3については、シリカ/アルミナの
モル比を0.1〜2、代表例4についてはシリカ/アル
ミナのモル比を2.5〜5に調整した。
各溶液について、30分間攪拌し、100゜Cの油浴中で
3.5時間加熱反応させた。
得られた反応液を吸引濾過し、固体物質を蒸留水で洗浄
し、80゜C以上で20時間以上乾燥させた。酸化アルミ
ニウムを標準物質とする内部標準法を用い粉末X線回折
により定量した。
また、この実施例においても、シリカ/アルミナのモル
比が0.1〜2においてA型ゼオライト、シカリ/アル
ミナのモル比が2〜5においてX型ゼオライトの生成量
が多い結果が得られた。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、廃棄物となる石炭
灰を利用し、さらに反応濾液を循環使用するので、従来
の合成ゼオライトに比べて非常に経済的に安価なゼオラ
イトが得られる。また、シリカ/アルミナのモル比を調
整することにより、任意の型の純度の高いゼオライトを
製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明実施例により得られたSiO/Al
モル比と、A型、P型、X型ゼオライトの重量比
および収量/Alの関係を示すグラフである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】石炭灰を微粉砕し、苛性アルカリ水溶液中
    で加熱結晶化させ、反応混合物から固形物をろ取し、水
    洗後乾燥すると共に、ろ別したろ液を新たに微粉砕した
    石炭灰に加え、シリカ/アルミナのモル比を調整しなが
    ら循環使用することを特徴とするゼオライトの製造方
    法。
  2. 【請求項2】反応溶液中のシリカ/アルミナのモル比を
    0.1〜2にする特許請求の範囲第1項記載の製造方
    法。
  3. 【請求項3】反応溶液中のシリカ/アルミナのモル比
    を.2〜5にする特許請求の範囲第1項記載の製造方
    法。
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