JPH06256397A - Tnf阻害タンパク質 - Google Patents

Tnf阻害タンパク質

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JPH06256397A
JPH06256397A JP3031043A JP3104391A JPH06256397A JP H06256397 A JPH06256397 A JP H06256397A JP 3031043 A JP3031043 A JP 3031043A JP 3104391 A JP3104391 A JP 3104391A JP H06256397 A JPH06256397 A JP H06256397A
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JP
Japan
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tnf
cells
activity
necrosis factor
protein
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP3031043A
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English (en)
Inventor
Denbinsukii Ujiyomiaazu
デンビンスキー ウジョミアーズ
Itsupu Maagou
イップ マーゴウ
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 28キロダルトンの分子量を有し、腫瘍壊死
因子の活性を直接阻害する活性を有さず、かつ腫瘍壊死
因子感受性細胞に腫瘍壊死因子耐性を付与することによ
り該腫瘍壊死因子の細胞溶解活性または細胞増殖抑制活
性を阻害するタンパク質。 【効果】 この新規なタンパク質を抗原として産生した
抗体は、TNF耐性の癌患者の検知のみならず、この患
者の癌のTNF耐性を除去するためにも極めて有用であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、腫瘍壊死因子感受性細
胞に対する腫瘍壊死因子(以下TNFと称す)の細胞溶
解活性および/または細胞増殖抑制活性を阻害するタン
パク質性物質、および同物質を製造する方法に関する。
本発明のタンパク質性物質は、ここでは“TNF阻害タ
ンパク質”(“TIP”)と呼称し、有用な抗体、すな
わちTNFの細胞溶解活性に対して耐性の癌患者を同定
するのに有用であるのみならずそのような患者の癌のT
NF耐性を除去するのにも有用である抗体を産生するた
めの抗原として有利に用いることができる。
【0002】
【従来の技術】分化や増殖のような、細胞の成長に影響
する多岐にわたる生物活性を持つタンパク質であるTN
Fは腫瘍壊死活性があることでよく知られている。数多
くのin vitro実験で、TNFは多くの型の腫瘍
細胞系に対して強い細胞溶解活性および/または細胞増
殖抑制活性を有する因子であることが示されている。
【0003】癌を治療するための治療薬剤として、多く
の癌床実験がTNFに関して行なわれてきた。しかしな
がら、腫瘍がTNFによる処理に反応しないことが度々
あり、あるいはTNF処理による部分的な腫瘍寛解後に
おいては患者はTNFによるさらなる処置に耐性を示す
ようになることから、初期の臨床実験の結果は失望させ
るものであった。TNFの細胞致死活性に対するこの耐
性の発現は、腫瘍の治療にTNFを使用することに制限
を与えるものである。
【0004】最近、TNFの細胞致死活性に対して阻害
活性を持つタンパク質が報告されている〔ジャ−ナル・
オブ・バイオロジカルケミストリ−(J.Biol.C
hem.)、264,11974−11980、198
9;ジャ−ナル・オブ・バイオロジカルケミストリ−
(J.Biol.Chem.)、264,11966−
11973、1989;ヨ−ロピアン・ジャ−ナル・オ
ブ・ヘマトロジ−(Eur.J.Haem.)、41
414−419、1988;ヨ−ロピアン・ジャ−ナル
・オブ・ヘマトロジ−(Eur.J.Haem.)、
,270−275、1989;およびジャ−ナル・オ
ブ・バイオロジカルケミストリ−(J.Biol.Ch
em.)、265,1531−1536、199
0)〕。
【0005】これらの報告されているタンパク質は、T
NF結合タンパク質、またはTNFα阻害剤のようなT
NF阻害剤として記述されており、TNFに加えるとT
NFの細胞致死活性を直接阻害する。他方、ある種の細
胞をTNFで処理するとTNF類似タンパク質、インタ
−ロイキン−1(以下“IL−1”と称す)、またはイ
ンタ−ロイキン−6(以下“IL−6”と称す)の産生
を誘発することを示唆している報告もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の1つの目的
は、TNF耐性の癌患者の検知のみならずこの患者の癌
のTNF耐性を除去するためにも極めて有用である特異
抗体を産生するために有用である、TNF阻害活性を有
する新規なタンパク質性物質(TNF阻害タンパク質)
を提供することにある。
【0007】本発明のもう一つの目的は、この新規なT
NF阻害タンパク質の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らはTNF耐性
のメカニズムに関して鋭意研究を行なった結果、意外に
も、ヒト線維芽MLD1の細胞またはBG−9またはF
S−4細胞系、末梢血液白血球または確立された腫瘍細
胞のような細胞を、TNF、IL−1、IL−6、リン
ホトキシン、インタ−フェロン−αおよびそれら類似物
質のような特定のインデュ−サ−で処理すると、これら
の細胞は新規なタンパク質性物質を著しく産生し、その
新規な物質はこれら細胞にTNFの細胞溶解活性および
/または細胞増殖抑制活性に対する耐性を付与すること
を発見した。そして、本発明者らはこの物質の単離、精
製および同定に成功し、この物質を“TNF阻害タンパ
ク質”と命名した。またこのTNF阻害タンパク質と同
じ物質が、TNFを投与された癌患者の血清中で形成さ
れるということも発見した。さらにこのTNF阻害タン
パク質は、TNF耐性の癌患者の検知のみならずこの患
者の癌のTNF耐性を除去するためにも極めて有用であ
る特異抗体を産生するための抗原として用いることがで
きることを見出した。本発明はこれらの新規な知見に基
づいて完成されたものである。
【0009】すなわち、本発明によれば、(a)28キ
ロダルトンの分子量を有し、(b)腫瘍壊死因子の活性
を直接阻害する活性を有さず、かつ(c)腫瘍壊死因子
感受性細胞に腫瘍壊死因子耐性を付与し、それにより腫
瘍壊死因子感受性細胞に対する該腫瘍壊死因子の細胞溶
解活性および/または細胞増殖抑制活性を阻害する活性
を有する、ことを特徴とするTNF阻害タンパク質が提
供される。
【0010】本発明のTNF阻害剤は、通常のドデシル
硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法
(以下“SDS−PAGE”と称す)で測定したときの
分子量が28キロダルトン(以下“kDa”と称す)で
あり、TNF耐性をTNF感受性細胞に付与し、それに
よりTNF感受性細胞に対するTNFの細胞溶解活性お
よび/または細胞増殖抑制活性を阻害する活性を有する
タンパク質性物質である。
【0011】すなわち、TNF感受性細胞を本発明のT
NF阻害タンパク質で処理すると、この細胞はもはやT
NFの細胞溶解活性および/または細胞増殖抑制活性に
よる影響を受けない。TNF感受性細胞の例としては、
ヒト線維芽細胞系MLD、ヒト膀胱移行型細胞乳頭腫系
RT4、ヒト卵巣癌細胞系A2780などの細胞があげ
られる。
【0012】MLD細胞の場合には、本発明のTNF阻
害タンパク質は、シクロヘキシミド(以下“CHI”と
称す)の存在下で、MLD細胞に対するTNFの細胞溶
解活性および/または細胞増殖抑制活性を阻害する。本
発明のTNF阻害タンパク質は、TNFの活性を直接に
は阻害しない。すなわち、TNF阻害タンパク質をTN
Fと一緒にインキュベ−トしてもTNFの活性は低下し
ない。従って、そのインキュベ−トした混合物をTNF
感受性細胞に加えても、TNFはまだ細胞溶解活性およ
び/または細胞増殖抑制活性を示す。
【0013】本発明のTNF阻害タンパク質のTNF感
受性細胞に対する細胞溶解活性および/または細胞増殖
抑制活性を阻害する活性は、このTNF阻害タンパク質
を、TNF、IL−1およびIL−6に対するモノクロ
−ナル抗体またはポリクロ−ナル抗体と一緒にインキュ
ベ−トしても影響を受けない。本発明のTNF阻害タン
パク質は、熱に不安定なタンパク質である。
【0014】TNF阻害タンパク質は、一般のタンパク
質の場合と同様、TNF阻害タンパク質を製造する方法
に従って修飾することができる。修飾タンパク質が上記
の活性を持つ限りにおいて、本発明のTNF阻害タンパ
ク質はこのような修飾タンパク質の全てを包含する。本
発明のTNF阻害タンパク質のTNF阻害活性は、下記
のように、TNF阻害タンパク質で処理したヒト線維芽
細胞系MLDの細胞をシクロヘキシミドの存在下にTN
Fと一緒にインキュベ−トしたのちの、該細胞の生存率
によって測定することができる。
【0015】本発明のTNF阻害タンパク質は、上記し
た従来のTNF結合タンパク質やTNFα阻害剤とは完
全に異なるものである。その理由は次の通りである。本
発明のTNF阻害タンパク質の作用機序は、TNF結合
タンパク質やTNFα阻害剤のそれとは異なる。TNF
結合タンパク質およびTNFα阻害剤は、TNFに結合
することによってTNFの機能を遮断し、そのTNFへ
の結合はTNF受容体と競合的であるという報告があ
る。
【0016】他方、本発明のTNF阻害タンパク質(以
後、“TNF阻害因子”とも称する)はTNFに結合し
ないし、結合しても、TNFの活性に影響を与えない。
即ち、TNFを本発明のTNF阻害タンパク質と一緒に
試験管中で6時間インキュベ−トし、得られる混合物を
腫瘍細胞に加えると、この細胞の細胞溶解が起こる。よ
って、TNF阻害因子はTNF活性を直接には阻害しな
い。
【0017】しかしながら、本発明のTNF阻害タンパ
ク質をTNFを添加する6時間前に腫瘍細胞に加えた場
合には、腫瘍細胞に対するTNFの細胞溶解活性が阻害
される。この阻害は、TNF阻害タンパク質を加えた腫
瘍細胞の培地を取り除き、TNF添加の前に新しい培地
を加えた場合でも観察される。これらの事実から、本発
明のTNF阻害タンパク質は、尿から単離した従来のT
NF結合因子がTNFに結合してTNFの細胞溶解活性
を低下させるのとは異なり、TNFに結合することによ
ってTNF活性を低下させるのではないことが示唆され
る。
【0018】他の研究者達によって報告されているTN
F阻害剤は、TNFに結合することによってTNFの細
胞溶解活性および/または細胞増殖抑制活性を減少させ
るのである。TNF−TNF阻害剤複合体は(阻害剤が
ない場合、TNFはTNF受容体に結合する。)TNF
受容体に結合することができない。従って細胞はTNF
によって溶解されない(直接阻害)。
【0019】本発明のTIPは、TNFとではなく、細
胞と相互作用をし、この相互作用の結果、細胞はTNF
の細胞溶解活性および/または細胞傷害活性に耐性とな
る。TIPがTNFの細胞溶解活性および/または細胞
増殖抑制活性に対する耐性を誘発する作用機序はまだ正
確には分かっていない。理論的に、また必ずしも理論的
でないにしても、TIPが、TNF受容体の数あるいは
親和力の変化を誘発することや、(TIP未処理のTN
F感受性細胞内において)TNFによって活性化された
細胞内生化学経路(代謝過程)を妨害することの可能性
はある。
【0020】更に、本発明のTNF阻害タンパク質の諸
特性は、上記のTNF結合タンパク質およびTNFα阻
害剤のそれらとは異なる。即ち、CM−Sepharo
seに対して、TNF結合タンパク質はpH5.0で結
合する〔ジャ−ナル・オブ・バイオロジカルケミストリ
−(J.Biol.Chem.),264,11974
−11980,1989〕が、本発明のTNF阻害タン
パク質は結合しない。
【0021】DEAE−Sephadexに対して、T
NFα阻害剤はpH8.0で結合する〔ジャ−ナル・オ
ブ・バイオロジカルケミストリ−(J.Biol.Ch
em.),264,11966−11973,198
9〕が、本発明のTNF阻害タンパク質は結合しない。
ヨ−ロピアン・ジャ−ナル・オブ・ヘマトロジ−(Eu
r.J.Haem.)、41,414−419,198
8には、もう1つの別の阻害タンパク質が報告されてお
り、この文献では、この阻害タンパク質の分子量は50
kDaと報告されている。のちにこの分子量は30kD
aに訂正されている〔ヨ−ロピアン・ジャ−ナル・オブ
・ヘマトロジ−(Eur.J.Haem.)9,42
270−275,1989〕。本発明のTNF阻害タン
パク質の分子量は上記のとおり28kDaである。
【0022】更に、本発明のTNF阻害タンパク質の活
性は抗−TNF抗体、抗−IL−1抗体または抗−IL
−6抗体によっては中和されない。本発明のTNF阻害
タンパク質は適切な条件下で細胞を培養することによっ
て製造することができる。すなわち、本発明によれば、 (1)腫瘍壊死因子を含まない栄養培地中にてヒト由来
の細胞を培養し; (2)上記細胞をTNF阻害タンパク質インデュ−サ−
を含む培地中で培養して、(a)28キロダルトンの分
子量を有し、(b)腫瘍壊死因子の活性を直接阻害する
活性を有さず、かつ(c)腫瘍壊死因子感受性細胞に腫
瘍壊死因子耐性を付与し、それにより腫瘍壊死因子感受
性細胞に対する該腫瘍壊死因子の細胞溶解活性および/
または細胞増殖抑制活性を阻害する活性を有する、こと
を特徴とするTNF阻害タンパク質を含む培養物を該細
胞に産生させ;そして (3)上記培養物から該TNF阻害タンパク質を単離す
る、ことを含むことを特徴とするTNF阻害タンパク質
の製造方法も提供される。
【0023】上記ヒト由来の細胞の例としては、ヒト線
維芽MLDの細胞、BG−9またはFS−4細胞系の細
胞、末梢血液白血球の細胞などの細胞を挙げることがで
きる。まず、これらヒト由来の細胞をTNFを含まない
栄養培地中で培養する。栄養培地としては、RPMI
1640培地のような最小必須培地を用いることができ
る。培養は、一般に、例えば約37℃で行なうことがで
きる。
【0024】TNF阻害タンパク質は、TNFの不存在
下で細胞を培養することによって製造することができ
る。しかしながら、10単位/ml〜104 単位/ml
のTNFの存在下に約2時間から24時間細胞を培養す
ると、産生されるTNF阻害タンパク質の量は、TNF
の不存在下で産生されるTNF阻害タンパク質の量の3
0倍以上に増える。
【0025】TNFを含む培地としては、上記したTN
F阻害タンパク質インデュ−サ−を加える以外は、集密
的細胞を得るために使用されるものと同じ培地を用いる
ことができる。TNFとしては、従来のTNFを用いる
ことができる。例えば、ヨ−ロッパ特許出願公開第01
58286号記載の方法に従って製造されるヒトTNF
を用いることができる。
【0026】細胞によって産生されるTNF阻害タンパ
ク質は、細胞内に蓄積する場合と、細胞外すなわち培養
培地中に蓄積する場合があるが、いずれにしろTNF阻
害タンパク質を含む培養物が得られる。TNF阻害タン
パク質が細胞内に蓄積するか細胞外に蓄積するかは使用
される細胞の種類による。培養終了後、TNF阻害タン
パク質を培養物から単離する。TNF阻害タンパク質が
細胞内に蓄積されている場合には、細胞を培養培地から
分離して破砕し、そして破砕された細胞の上清液を遠心
分離によって取得する。このようにして得られた上清液
は精製にかけられる。
【0027】TNF阻害タンパク質が細胞外、すなわち
培養培地中に蓄積されている場合には、培養培地を細胞
から分離して、精製にかける。必要があれば、培養培地
を精製にかける前に遠心分離にかけ、培地中に残存して
いる細胞砕片を除去することもできる。精製は、タンパ
ク質精製の通常の方法を組み合せて行なうことができ
る。精製方法の例としては、ゲルろ過クロマトグラフィ
−、イオン交換クロマトグラフィ−、吸着クロマトグラ
フィ−および逆相クロマトグラフィ−のようなクロマト
グラフィ−;限外ろ過;電気泳動;などを挙げることが
できる。
【0028】本発明のTNF阻害タンパク質は、TNF
耐性の癌患者を検知するのに有用な特異的モノクロ−ナ
ルまたはポリクロ−ナル抗体産生のための抗原として効
果的に使用することができる。この抗体はまた患者の癌
のTNF耐性を取り除くためにも有用である。本発明の
TNF阻害タンパク質をモノクロ−ナルまたはポリクロ
−ナル抗体の調製に使用することは、後天性免疫不全症
候群(AIDS)の治療に新規な手段を提供するもので
ある。
【0029】ヒト免疫欠損ウイルス(以下“HIV”と
称す)に潜在的に感染した患者のAIDSの発現は、長
い遅延期間の後に現われ、またHIVゲノムの発現の増
進に依存する。TNFはウイルス感染細胞中のHIV複
製を増幅することが他の研究者らによって知見されてい
る。従って、TNF抗体またはTNF活性を低下させる
拮抗体はHIVゲノムのTNF誘導増幅を防止すること
ができる。逆もまた可能である。
【0030】HIVゲノムの発現は、(本発明者らが発
見したように)TNF阻害タンパク質の刺激も含むもの
であった。TNFといくつかの生物活性を共有するリン
ホカインであるIL−1によっても刺激され、TNFを
インタ−フェロン−ガンマ(以下“IFN−ガンマ”と
称す)と共に細胞に加えると、細胞のHIV感受性を大
きく低下させ、またHIVmRNAおよびコアタンパク
質p24の生産を抑制した。
【0031】本発明者らは、INF−ガンマが、TNF
のヒト線維芽細胞および末梢血液白血球(以下“PB
L”と称す)の両者の中のTNF阻害タンパク質を増殖
する能力を低下させることを発見した。従って、TNF
あるいはIL−1ではなく、TNFおよび/またはIL
−1により誘導されるTIPがHIVの発現を増幅し、
そして最近になってTNFまたはIL−1によるものと
考えられているいくつかのその他の作用を媒介するのか
もしれない。もしそうであるなら、次に、TNF抗体
(TIPは他のリンホカインによって刺激されることが
ありうる)あるいはTIPでなく、TNF阻害タンパク
質の抗体が、AIDSの治療のための新規な手段を提供
できるものである。
【0032】また、本発明のTNF阻害タンパク質はT
NFの各種活性を適切に調節するためのモジュレ−タ−
としても有利に使用することができる。本発明者らは、
ヒト線維芽細胞、PBLおよびいくつかの確立された腫
瘍細胞系を刺激すると、TNF阻害タンパク質の産生を
増進させることができ、該TNF阻害タンパク質はTN
Fで誘導される細胞溶解に感受性を有する腫瘍細胞系に
添加されると、それら細胞系に耐性を付与することを知
見した。
【0033】TNFにより媒介される作用は、いくつか
の形質転換細胞の溶解に限定されるものでない。TNF
は、宿主防御系、対宿主移植片(GVH)疾患、B細胞
の分化、HIVの発現調節、およびその他多数の作用に
おいて重要な役割を演ずる。従って、TIPがこれらの
作用にも或る効果を有するかもしれないと期待すること
は理にかなっている。即ち、TIPおよび/またはその
抗体は、TNFで誘起される細胞溶解に対する腫瘍細胞
の耐性を低下させるため、またはHIVゲノムのTNF
誘導増幅を阻害するため、または対宿主移植片(GV
H)疾患の強さを軽減するため、あるいはエンドトキシ
ンのTNF/IL−1媒介致死作用を防ぐため、などに
利用することができると考えられる。またそれらは、T
NF治療を受けるための患者の選別やサイトカイン網の
研究にも利用することができる。
【0034】更に、本発明のTNF阻害タンパク質は、
器官移植体または組織移植体の管理、特に器官移植体拒
絶の割合を減らすために利用することができる。骨髄移
植(以下“BMT”と称す)に続いて起こる対宿主移植
片反応は、移植の失敗すなわち致命的合併症を起こすこ
とがあり、通例患者の死に至る。移植に成功しても、5
0%までの死亡率を伴うことがある合併症であるところ
の対宿主移植片疾患(以下“GVHD”と称す)を招く
危険がある。
【0035】骨髄からのT細胞の減耗を招くところの免
疫抑制薬剤を使用すると、GVHDの発生率および強さ
を著しく低減させるが、しかしこれは移植の失敗、感
染、および再発性白血病の発生頻度の増大につながるこ
とがしばしばある。GVHD中にTNFのレベル増加が
観察されており、これはTNFがGVHDの誘発および
強さの原因となっている可能性があることを示唆してい
る。インタ−ロイキン2(以下“IL−2”と称す)
は、T細胞減耗を招くBMTを行なった後の患者から得
たリンパ球によるTNFの生産を著しく増大させる。T
NF抗体は、BMT後の死亡率を大きく減少させ、GV
HDの急性期における皮膚および腸管損傷、およびその
他の好ましくない作用を防ぐ。この理由から、TNF抗
体または他のTNF拮抗体は器官または組織移植の管理
に潜在的な用途を有することが期待される。
【0036】
【実施例】本発明を以下の実施例および参考例によって
詳細に説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を限
定するものと受け取るべきでない。以下の実施例におい
て、細胞の維持は、以下の培養培地を用いて、次のごと
く行なった。
【0037】MLD細胞:この細胞は、2%ウシ胎児血
清(以下“FBS”と称す)、8%子ウシ血清(以下
“BCS”と称す)および0.1mg/mlゲンタマイ
シンを補った最小必須培地(以下“MEM”と称す)ま
たはRPMI 1640培地で通常の方法で維持した。 RT4細胞およびA2780細胞:この細胞は、10%
FBSおよび0.1mg/mlゲンタマイシンを補った
RPMI 1640培地で生長させた。
【0038】L929細胞:この細胞は、5%FBSお
よび0.1mg/mlゲンタマイシンを補ったRPMI
1640培地で維持した。 更に、以下の実施例では、TNF阻害タンバク質の細胞
毒性およびTNF阻害活性の検定は以下の方法によって
行なった。 (1)細胞毒性の検定 L929細胞(American Type Cult
ure Collection CCLI)を96ウェ
ルのマイクロタイタープレートの各ウェルの中に3×1
4 個/ウェルの密度で接種する。これらのプレートを
24時間インキュベートしたのち、順次希釈されたTN
F阻害タンパク質を含むサンプルを各々のウェルにそれ
ぞれ加え、その後直ちにシクロヘキシミド(CHI)を
最終濃度が0.05mg/mlになるように加える。
【0039】これらの細胞を37℃で16時間インキュ
ベートし、次いで10%(v/v)ホルマリンで固定
し、0.05%(w/v)メチレンブルーで染色する。
各ウェル中の細胞を水で洗浄したのち細胞中に残存する
染料(メチレンブルー)を50%(v/v)エタノール
で溶出する。各ウェルの溶出液の吸光度をBio−Te
k Microplate Autoreader E
L311(米国、Vermont,Winooskiの
Bio−Tek Instruments社製)で測定
する。この吸光度は生き残ったL929細胞の数に比例
する。このようにして、L929細胞について各サンプ
ルの細胞毒性活性を吸光度から評価する。
【0040】(2)TNF阻害活性の検定 MLD細胞を、生長培地を含有する96ウェルのマイク
ロタイタープレートの各ウェル中に3×104 個/ウェ
ルの密度で接種する。これらのプレートを24時間イン
キューベートしたのち、該細胞のための生長培地を吸引
して、2%BCSを含むRPMI 1640培地と取り
代える。
【0041】順次希釈したTNF阻害タンパク質含有サ
ンプルを各々のウェルにそれぞれ加え、これらのプレー
トを12時間インキュベートする。次いで、ウェル中に
細胞を残したまま培地をウェルから除去する。そしてこ
の細胞を、2%BCS含有のRPMI 1640に溶解
したTNF(1000単位/ml)およびCHI(0.
1mg/ml)で処理する。
【0042】使用したTNFは、山崎ら〔ジャパニーズ
・ジャーナル・オブ・メディカル・サイエンス・アンド
・バイオロジー(Japan.J.Med.Sci.B
iol.),39,105,1986〕の方法によって
測定したときの比活性は2.3×106 単位/mgであ
る。細胞は37℃で16時間インキュベートし、10%
ホルマリンで固定し、そして0.05%(w/v)クリ
スタルバイオレットで染色する。細胞を染色している染
料(クリスタルバイオレット)を50%エタノールで溶
出し、その吸光度を上記のBio−Tek Micro
plate Autoreader EL311を使っ
て600nmで測定する。
【0043】TNF阻害タンパク質の量は、次に定義す
る単位数によって表される。1単位は、MLD細胞3×
104 個のうちの50%を、1000単位/mlのTN
Fおよび0.1mg/mlのCHIの細胞溶解活性から
防御するTNF阻害タンパク質の量、すなわち3×10
4 個の細胞のうちの50%がそのような処理のあとに生
存することを許す量である。
【0044】細胞生存度は、接種された細胞の数に対す
る生き残る細胞の数の比として計算され、吸光度に比例
する。計算において、CHI(0.1mg/ml)のみ
を加えてインキュベートした細胞に関して得られた吸光
度を“100%細胞生存度”とし、それに対して100
0単位/mlのTNFと0.1mg/mlのCHIを加
えてインキュベートした細胞について得られた吸光度を
“0%細胞生存度”とする。
【0045】
【実施例1】 工程1(細胞の調製) ヒト線維芽細胞系MLDの細胞(例えば、J.S.Ho
roszewicz博士から提供されたMLD細胞のよ
うな新生児の包皮からの細胞)を、組織培養皿(米国、
Linkoln ParkのBecton Dicki
nson Labware製の100×20mmの型)
で10%FBSを含むMEM中で生長させ、集密的細胞
を得る。
【0046】こうして得られた集密的細胞のうち3×1
9 個の細胞を集め、ヨーロッパ特許出願公開第015
8286号記載の方法に従って調製しておいた比活性
2.3×106 単位/mgのTNFを100単位/ml
含むMEM中で培養した。8時間培養を行なって細胞を
刺激し、細胞にTNF阻害タンパク質を産生させた。こ
の集密的細胞をリン酸塩緩衝食塩水溶液(以下“PB
S”と称す)で3回洗浄してから凍結し、組織培養皿か
らゴム製スクレーパーを用いて脱離させ、0.9lのP
BS中に懸濁させた。この懸濁液を音波処理し、10
0,000×gで1時間遠心分離にかけ、TNF阻害タ
ンパク質を含む上清液を得た。この上清液0.9lか
ら、TNF阻害タンパク質を下記の方法で精製した。
【0047】工程2(TNF阻害タンパク質の精製) 上記0.9lの上清液を0.1lの1M酢酸ナトリウム
(pH4.9)と混合し、0.1M酢酸ナトリウム(p
H5.0)で予め平衡化した制御された多孔ガラス(西
独、HeidelbergのServa Feinbi
ochemica製で120〜200メッシュのCP
G.10)100mlを含むビーカーに注いで、1時間
ゆっくり攪拌した。
【0048】この混合物から液体を吸引除去した。残っ
た制御された多孔ガラスをK50/30カラム(米国P
iscatawayのPharmacia LKB B
iotechnology製)に充填した。TNF阻害
活性を有する画分を、0.5Mテトラメチルアンモニウ
ムクロライド(pH7.4)を含む3ベッド容量(30
0ml)のPBSを用い、流速15ml/cm2 /時
(300ml/時)でカラムから溶出させた。固体の塩
化ナトリウムをこの画分に加え、得られる溶液が5Mの
塩化ナトリウム濃度となるようにした。
【0049】次いでこの画分を5N NaOHでpH
7.4に調整して、0.5Mテトラメチルアンモニウム
クロライドおよび5M NaClを含む0.02Mリン
酸塩緩衝液(pH7.4、平衡緩衝液)で予め平衡化し
ておいたPhenyl−Sepharose CL−4
B 20mlを充填したK−26/40カラム(米国P
harmacia LKB Biotechnolog
y製)に通した。
【0050】この画分は、10ml/cm2 /時の流速
でカラムに流した。そして、カラムを3ベッド容量の上
記平衡緩衝液で洗浄した。次いで、このカラムを、予め
PBS(pH7.4)で平衡化させておいたCu 2+キレ
ートSepharose 6Bを充填したK16/20
カラム〔米国Pharmacia LKB Biote
chnology製であって、トレンヅ・イン・バイオ
テクノロジー(Trends in Biotechn
ology)、,1−7,1985にSulkows
kiによって記載されている方法で調製したもの〕に、
チューブを介して連結した。
【0051】TNF阻害活性を持つ画分は、Pheny
l−Sepharoseカラム中の画分をPBS(pH
7.4)を用いて10ml/cm2 /時の流速で溶出さ
せることにより、Phenyl−Sepharose
CL−4BカラムからCu2+キレートSepharos
eカラムへ移送させた。移送を完了させるために、10
0mlのPBS(Phenyl−Sepharoseカ
ラムの5ベッド容量)が必要であった。
【0052】このCu2+キレートSepharoseカ
ラムを3ベッド容量(15ml)のPBS(pH7.
4)で洗浄し、0.1M酢酸ナトリウムおよび1M N
aClを含む溶液(pH4.0)で予め平衡にしておい
たFe3+キレートFast Flow Sepharo
se 2mlを充填したK9/15カラム〔米国Pha
rmacia LKB Biotechnology製
であって、トレンヅ・イン・バイオテクノロジー(Tr
ends in Biotechnology),
1−7,1985にSulkowskiによって記載さ
れている方法で調製したもの〕にチューブを介して連結
した。
【0053】TNF阻害活性を持つ画分は、0.1M酢
酸ナトリウムおよび1M NaClを含む5ベッド容量
(25ml)の酢酸ナトリウム緩衝液(pH4.0)を
用い、Cu2+キレートSepharoseカラムから取
り出し、Fe3+キレートSepharoseカラムに流
した。この画分のFe3+キレートSepharoseカ
ラムへの流入は10ml/cm2 /時の流速で行なっ
た。
【0054】次いで、このFe3+キレートSephar
oseカラムを5ベッド容量(10ml)の上記酢酸ナ
トリウム緩衝液で洗浄し、0.1Mトリス−HCl緩衝
液(pH10.0)で予め平衡化したDEAE−Sep
harose 1mlを充填した2ml Poly−P
rep使い捨てポリプロピレン カラム(米国Bio−
Rad Laboratories製)にチューブを介
して連結した。
【0055】Fe3+ キレートSepharoseカラ
ムに吸着されたTNF阻害タンパク質は、10mlの
0.1Mトリス−HC1緩衝液(pH10.0)を用
い、5ml/cm2 /時の流速で溶出させ、そしてこの
タンパク質をDEAE−Sepharoseカラムに移
送させた。このDEAE−Sepharoseカラムを
5ベッド容量の上記トリス−HCl緩衝液で洗浄した。
【0056】TNF阻害タンパク質を、0.15M N
aClを含む15mlの0.1M酢酸ナトリウム(pH
6.0)を用いて重力によりカラムから溶出させ、TN
F阻害タンパク質を含む画分を得た。このようにして得
た画分をMultiple−Micro−ProdiC
onモデル310(米国、BeavertonのBio
−Molecular Dynamics製)を使用し
て濃縮し、TNF阻害タンパク質を含む濃縮物を得た。
【0057】工程3(TNF阻害タンパク質の特徴化) 工程2で得た濃縮物の一部を15%ドデシル硫酸ナトリ
ウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PA
GE)にかけた。得られるゲルを銀染色すると、ゲル上
に2本のバンドが観察された。すなわち、主バンドは2
8kDaの分子量に相当し、第2のバンドは33.4k
Daの分子量に相当するものであった。
【0058】このゲルから、Elutrap Syst
em(米国、KeeneのSchleicher an
d Schuell製)を使用して、このシステムのマ
ニュアル記載の方法に従い、電気溶離によって約100
ngの28kDaタンパク質を単離した。単離した28
kDaタンパク質は、上記の方法に従って、ヒト線維芽
細胞系MLDの細胞に対するTNFの細胞溶解活性およ
び/または細胞増殖抑制活性を阻害する活性、およびL
929細胞に対する細胞毒性活性を阻害する活性に関し
て試験した。
【0059】その結果から、このタンパク質はMLD細
胞をTNFの細胞溶解活性から防御し、またL929細
胞を溶解させないことが分かる。濃縮物のもう一つの部
分を順次希釈し、得られる種々濃度の希釈物を、それぞ
れ、日本特許出願公開第61−63698号明細書記載
の方法によって得られた抗TNFモノクローナル抗体1
000単位/mlを含む溶液50μl、抗IL−1ポリ
クローナル抗体(米国、Genzyme社製、ロット番
号♯01737)1000単位/mlを含む溶液50μ
l、抗IL−6ポリクローナル抗体(米国Genzym
e製、ロット番号♯B8112)1000単位/mlを
含む溶液50μl、そして上記溶液を各16.7μlず
つ混合した混合溶液と共に、それぞれ2時間インキュベ
ートした。
【0060】得られるインキュベーション溶液を各々2
00μlのProtein A Sepharose
CL−4B(スウェーデンPharmacia Fin
eChemicals AB製)と混合したのち、1時
間インキュベートした。次いで、それら混合物の各々を
遠心分離にかけて上清液を得た。この上清液を、MLD
細胞に対するTNF活性を阻害する活性の上記方法によ
る検定に使用した。
【0061】その結果は、28kDaタンパク質のTN
F阻害活性は、抗TNFモノクローナル抗体、抗IL−
1ポリクロ−ナル抗体、抗IL−6ポリクローナル抗体
またはそれらの混合物のどれとインキュベートしても影
響されなかったことを示している。更に、TNF阻害タ
ンパク質を6時間TNFと一緒に試験管中でインキュベ
ートした。
【0062】得られる混合物を、マイクロタイタープレ
ート中に保持されているMLD細胞に加え、MLD細胞
に対するTNFの細胞溶解活性を試験した。その結果
は、TNFの細胞溶解活性が影響を受けないことを示し
ている。このことは、TNF阻害タンパク質はTNFの
細胞溶解活性を直接には阻害するものでないことを意味
する。
【0063】上記データにより、本発明のTNF阻害タ
ンパク質は、尿から単離した従来のTNF結合因子とは
異なり、TNFに結合することによってTNFの細胞溶
解活性を低下させるのではないこと、および本発明のT
NF阻害タンパク質はいくつかの代謝過程を誘発してT
NFの細胞溶解活性を低下させることができることが示
唆される。
【0064】
【実施例2】 工程1(培養上清液の調製) 末梢血液白血球(PBL)を250mlの供与体血液か
ら濃縮し、Ficoll−Pacque(スウェーデ
ン、Pharmacia製)を用いて単離した。それを
10%FBSおよび上記方法によって調製されたTNF
(100単位/ml)を含む50mlのRPMI 16
40培地中に懸濁させた。
【0065】この混合物を37℃で8時間インキュベー
トした後、400×gで10分間遠心分離にかけて細胞
を培養物から集め、培養物を消耗培地とPBLとに分離
した。上清液を除去した後、PBLを集め、PBSで洗
浄してから遠心分離にかけた。この洗浄と遠心分離は合
計3回行なった。得られるPBLを、3×106 個/m
lの細胞濃度で、10%FBSを含むRPMI 164
0培地中に懸濁させ、37℃で24時間インキュベート
した。
【0066】得られた順化培地をそのまま(すなわち、
MLD細胞を使用した実施例1の場合のような細胞ホモ
ジネートではなく)、以下のようにTNF阻害タンパク
質の精製に供した。 工程2(TNF阻害タンパク質の精製) 順化培地を培地から取り、8μm厚さの膜フィルターを
通してろ過することにより順化培地中に残っている細胞
砕片を除去した。
【0067】得られる上清液を下記のようにして精製し
た。以下の精製操作は全て4℃で行なった。2.7lの
培地を0.3lのIM酢酸ナトリウム(pH4.9)
〔9(培地):1(酢酸ナトリウム)の容量比〕により
pH5.0の酸性にした。この酸性にした試料を、予め
0.1M酢酸ナトリウムで平衡化しておいた抑制された
多孔ガラス(Serva Feinbiochemic
a販売のCPG)30mlを含むプラスチックフラスコ
に分配した(酸性化試料100mlに対してCPG1m
l)。
【0068】これを1時間静かに攪拌した後、液体を混
合物から吸引除去してCPGを得た。このCPGをK2
6/40カラム(米国、PiscatwayのPhar
macia LKB Biotechnology製)
に充填した。このカラムを、6ベッド容量(180m
l)の0.1M酢酸ナトリウム(pH5.0)、および
6ベッド容量(180ml)の0.02Mリン酸ナトリ
ウム(pH7.4)で順次洗浄した。溶出は、溶離剤と
して直線型濃度勾配のテトラメチルアンモニウム クロ
ライド(0〜0.5M)のPBS溶液(pH7.4)を
使用して30ml/cm2 /時(150ml/時)の流
速で行ない、4mlずつの画分を集めた。使用した溶離
剤の量は10ベッド容量(300ml)に等しい。
【0069】このうちNo.17からNo.49の画分
がTNF阻害性を示した。これらの画分を合わせて、合
わせた画分に最終濃度が5Mになるように固形の塩化ナ
トリウムを加えた。得られた画分を、次に、予め5M
NaCl水溶液で平衡化したPhenyl Sepha
rose CL6B(Pharmacia LKB)1
5mlを充填したK−16/20カラム(米国Phar
macia LKBBiotechnology製)に
通した。この画分を25ml/cm2 /時(50ml/
時)の流速でカラムに通した。
【0070】次いで、このカラムを6ベッド容量(90
ml)の5M NaCl、および3M NaCl(pH
7.4)を含む6ベッド容量(90ml)の0.02M
リン酸塩緩衝液(以下、“PB”と称す)で洗浄した。
溶出は直線型濃度勾配のNaCl(3M〜0.15M)
のPB溶液200mlで行ない、4mlずつの画分を集
めた。
【0071】このうちNo.9〜No.30の画分がT
NF阻害活性を示した。これらの画分を合わせて、最終
のイミダゾール濃度が1mMになるように100mMイ
ミダゾールと混合した。得られる溶液を1M NaOH
でpH7.4に調整し、そして5mlのCu2+−イミダ
ゾール−Sepharoseを充填したK−16/20
カラムに15ml/cm2 /時(30ml/時)の流速
で通した。
【0072】このCu2+−イミダゾール−Sephar
oseを充填したカラムは次のように調製したものであ
る。Chelate Sepharose 6Bを充填
したK−16/20カラム(米国Pharmacia
LKB Biotechnology製)をpH4のC
uSO4 溶液で洗浄した。このカラムをPBSで平衡化
した後、得られたカラム内のCu2+−Sepharos
eを6ベッド容量(25ml)の25mMイミダゾール
PBS溶液で飽和させ、1mMイミダゾールPBS溶液
で平衡化した。
【0073】このカラムを6ベッド容量(30ml)の
1mMイミダゾールPBS溶液で洗浄した後、溶離剤と
して直線型濃度勾配のイミダゾール(1mM〜25m
M)を用いて溶出を行ない、2mlずつの画分を25m
l/cm2 /時(50ml/時)の流速で集めた。溶離
剤の全量は100ml(20ベッド容量)であった。こ
のうちNo.6〜No.20の画分がTNF阻害活性を
示した。これらの画分を合わせ、YM10膜(米国Am
icon製)を備えたAmiconセル(モデル52)
を使用して1mlに濃縮した。
【0074】この濃縮物をSephacryl S−1
00HR(米国PharmaciaLKB Biote
chnology製)を充填したK−16/100カラ
ム(米国Pharmacia LKB Biotech
nology製)に通して、5ml/cm2 /時(10
ml/時)の流速でゲルろ過を行ない、2mlずつの画
分を集めた。
【0075】このうちNo.46〜No.52の画分が
TNF阻害活性を示した。これら画分をプールして、K
16/20(米国Pharmacia LKB Bio
technology製)カラム内に充填したCu2+
レートSepharose(5ml)〔米国Pharm
acia LKB Biotechnology製であ
って、トレンヅ・イン・バイオテクノロジー(Tren
ds in Biotechnology),1〜
7、1985にSulkowskiによって記載された
方法で調製〕に通した。
【0076】このカラムを6ベッド容量のPBS(30
ml)、6ベッド容量(30ml)の0.1M酢酸ナト
リウム(pH5.0)および0.15M NaClを含
む6ベッド容量の0.1M酢酸ナトリウム(pH5.
0)で順次洗浄し、溶離剤として1M NaClを含む
直線型pH勾配の酢酸ナトリウム(pH6.0からpH
4.0)を用い、15ml/cm2 /時(30ml/
時)の流速で溶出を行なった。溶出液として2mlずつ
の画分を集めた。
【0077】このうちNo.14〜No.28の画分
(pH4.7〜4.0)がTNF阻害活性を示した。こ
れらの画分をプールし、そして2mlのFe3+キレート
Sepharose Fast Flow〔Pharm
acia LKB Biotechnology製であ
って、トレンヅ・イン・バイオテクノロジー(Tren
ds in Biotechnology),1〜
7、1985のSulkowskiによって記載された
方法で調製したもの〕を充填し且つ1M NaClを含
む0.1M酢酸ナトリウム(pH4)で平衡化してある
K−9/15カラム(米国Pharmacia LKB
Biotechnology製)に通した。
【0078】このカラムを1M NaClを含む6ベッ
ド容量(12ml)の0.1M酢酸ナトリウム(pH
4)、6ベッド容量(12ml)の0.1M酢酸ナトリ
ウム(pH6)で順次洗浄した。TNF阻害タンパク質
は6ベッド容量(12ml)の0.1Mトリス緩衝液
(pH10)でカラムから溶出させた。上記操作、すな
わちサンプルをK−9/15カラムに通し、洗浄し、溶
出する操作は50ml/cm2 /時(32ml時)の流
速で行なった。
【0079】得られた溶出液は2mlのDEAE−Se
pharose CL−6Bを充填したK−9/15カ
ラム(米国Pharmacia LKB Biotec
hnology製)に通した。このカラムを、6ベッド
容量の0.1Mトリス緩衝液(pH10)、0.05M
NaClを含む6ベッド容量の0.1Mトリス緩衝液
(pH10)および6ベッド容量の0.1M酢酸ナトリ
ウム(pH6.0)で順次洗浄した。
【0080】溶出は、直線型濃度勾配のNaCl(0〜
150mM)の0.1M酢酸ナトリウム(pH6)溶液
20ベッド容量(40ml)で行ない、2mlずつの画
分を集めた。このうちNo.10〜No.15の画分が
TNF阻害活性を示した。これらの画分をプールし、そ
して、2mlのヒドロキシルアパタイト(米国Cali
fornia,RichmondのBio Rad製)
を充填し且つ0.15M NaClを含む0.1M酢酸
ナトリウム(pH6)で平衡化してあるK−9/15カ
ラム(米国Pharmacia LKB Biotec
hnology製)に通した。
【0081】このカラムを、0.15M NaClを含
む6ベッド容量の0.1M酢酸ナトリウム(pH6)、
6ベッド容量の1M NaCl、6ベッド容量の0.0
01Mリン酸ナトリウム(pH6.8)で順次洗浄し
た。TNF阻害タンパク質を含む画分を、6ベッド容量
の0.1Mリン酸ナトリウム(pH6.8)を用いて溶
出した。上記操作、すなわち、サンプルをK−9/15
カラムに通し、洗浄し、溶出する操作は50ml/cm
2 /時(32ml/時)の流速で行なった。
【0082】この画分中のTNF阻害タンパク質を、M
ultiple−Micro−Prodicon Mo
del 310(米国BeavertonのBio M
olecular Dynamics製)を使用して濃
縮し、TNF阻害タンパク質の濃縮物を得た。 工程3(TNF阻害タンパク質の特徴化) 工程2で得られた濃縮物に、15% SDS−ポリアク
リルアミド ゲル電気泳動を行ない、銀染色を行なっ
た。
【0083】その結果、37kDa、28kDa、18
kDa、および9〜13kDaの分子量に相当するタン
パク質のバンドが4本認められた。28kDaのタンパ
ク質を実施例1の工程3における方法と同じ方法でゲル
から単離し、約80ngのTNF阻害タンパク質を得
た。このTNF阻害タンパク質の活性を実施例1の工程
3と同じ方法で試験した。その結果は、このTNF阻害
タンパク質のTNF阻害活性は、抗TNFモノクローナ
ル抗体、抗IL−1ポリクローナル抗体、抗IL−6ポ
リクローナル抗体およびそれらの混合物のいずれとのイ
ンキュベーションによっても影響を受けなかったことを
示している。
【0084】
【参考例】
(TNF感受性細胞系RT4およびA2780のTNF
による溶解に対するTNF阻害タンパク質の阻害活性)
TNF阻害タンパク質がTNFの細胞溶解活性を阻害す
る活性は、TNF感受性腫瘍細胞〔ヒト膀胱癌細胞系R
T4(ATTC HTB2)〕およびヒト卵巣癌細胞系
A2780(旭化成工業株式会社、大塚博士によって供
与されたもの)を用いて下記の方法により測定した。
【0085】RT4細胞及びA2780細胞を、それぞ
れ、96ウェルのマイクロプレートに添加した上記培地
中に1×103 個/ウェルの密度で接種した。24時間
のインキュベーションののち、各ウェルの培地を取り出
して、実施例1で得たTNF阻害タンパク質を100単
位/ml濃度で含む新しい培地と取り代えた。24時間
のインキュベーションののち、TNFを1、10、10
0、1000、10000単位/mlと濃度を変えてウ
ェルに添加し、培養した。5日後の、各ウェルの細胞の
成長をDanizotおよびLangのMTT検定法
〔ジャーナル・オブ・イミュノロジカル メソッド
(J.Immunol.Meth.),89,271−
277、1986〕によって測定した。
【0086】即ち、マイクロプレートを裏返して、軽く
はたき、ブロットすることによって、ウェル中に細胞を
のこしたままウェル中の培養培地を取り除いた。各々の
ウェルに、1mg/mlの3−(4,5−ジメチルチア
ゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウ
ムブロマイド(MTT)を含む100μlのRPMI1
640培地を加えた。
【0087】このプレートを37℃で4時間インキュベ
ートした。インキュベーション終了後、変化しないで残
ったMTTを各々のウェルから注意深く除去し、プロパ
ノール(150μl)を各々のウェルに加えた。プレー
トを振とうし、各ウェルの吸光度をBio−Tek M
icroplate Autoreader モデル3
10(米国、Vermont,WinooskiのBi
o−Tek Instruments社製)を使用して
570nmで測定した。
【0088】対照として、TNFを各ウェルに加えなか
った以外は上記と同じ処理を繰り返した。細胞の成長
は、対照ウェルの細胞数に対するTNF添加ウェルの細
胞数の比率(%)によって表わした。検定は、TNF濃
度およびTNF阻害タンパク質濃度の各々について3回
ずつ行ない、細胞成長の平均値および標準偏差を計算し
た。
【0089】結果を図1及び図2に示す。図1及び図2
において、○−○の記号はTNF阻害タンパク質濃度0
単位/mlについて得られた結果を示し、●−●の記号
はTNF阻害タンパク質濃度100単位/mlについて
得られた結果を示す。これらの結果から明らかなよう
に、本発明のTNF阻害タンパク質は、TNF感受性細
胞RT4およびA2780にTNF耐性を付与し、それ
によってそれら細胞に対するTNFの細胞溶解活性を阻
害する。
【0090】
【発明の効果】本発明のTNF阻害タンパク質は、TN
F耐性の癌患者の検知のみならずこの患者の癌のTNF
耐性を除去するためにも極めて有用である特異抗体を産
生するための抗原として用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】TNFの濃度と、TNF阻害タンパク質で処理
されたRT4細胞(ヒト膀胱移行細胞乳頭腫系)の成長
率との関係(●−●で示す)を示したグラフで、細胞が
未処理の場合の対応する関係(○−○の記号で示す)と
比較して示している。
【図2】TNFの濃度と、TNF阻害タンパク質で処理
されたA2780細胞(ヒト卵巣癌細胞系)の成長率と
の関係(●−●で示す)を示したグラフで、細胞が未処
理の場合の対応する関係(○−○の記号で示す)と比較
して示している。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)28キロダルトンの分子量を有
    し、(b)腫瘍壊死因子の活性を直接阻害する活性を有
    さず、かつ(c)腫瘍壊死因子感受性細胞に腫瘍壊死因
    子耐性を付与し、それにより腫瘍壊死因子感受性細胞に
    対する該腫瘍壊死因子の細胞溶解活性および/または細
    胞増殖抑制活性を阻害する活性を有する、ことを特徴と
    するTNF阻害タンパク質。
  2. 【請求項2】 上記腫瘍壊死因子感受性細胞がヒト線維
    芽細胞系MLDである請求項1に記載のTNF阻害タン
    パク質。
  3. 【請求項3】 上記腫瘍壊死因子感受性細胞がヒト膀胱
    移行型細胞乳頭腫系RT4の細胞である請求項1に記載
    のTNF阻害タンパク質。
  4. 【請求項4】 上記腫瘍壊死因子感受性細胞がヒト卵巣
    癌細胞系A2780の細胞である請求項1に記載のTN
    F阻害タンパク質。
  5. 【請求項5】 (1)腫瘍壊死因子を含まない栄養培地
    中にてヒト由来の細胞を培養し; (2)上記細胞をTNF阻害タンパク質インデュ−サ−
    を含む培地中で培養して、(a)28キロダルトンの分
    子量を有し、(b)腫瘍壊死因子の活性を直接阻害する
    活性を有さず、かつ(c)腫瘍壊死因子感受性細胞に腫
    瘍壊死因子耐性を付与し、それにより腫瘍壊死因子感受
    性細胞に対する該腫瘍壊死因子の細胞溶解活性および/
    または細胞増殖抑制活性を阻害する活性を有する、こと
    を特徴とするTNF阻害タンパク質を含む培養物を該細
    胞に産生させ;そして (3)上記培養物から該TNF阻害タンパク質を単離す
    る、ことを含むことを特徴とするTNF阻害タンパク質
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記ヒト由来の細胞がヒト線維芽MLD
    の細胞である請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 上記ヒト由来の細胞がBG−9細胞系の
    細胞である請求項5に記載の方法。
  8. 【請求項8】 上記ヒト由来の細胞がFS−4細胞系の
    細胞である請求項5に記載の方法。
  9. 【請求項9】 上記ヒト由来の細胞が末梢血液白血球の
    細胞である請求項5に記載の方法。
  10. 【請求項10】 上記TNF阻害タンパク質インデュ−
    サ−が腫瘍壊死因子である請求項5に記載の方法。
  11. 【請求項11】 上記TNF阻害タンパク質インデュ−
    サ−がIL−1である請求項5に記載の方法。
  12. 【請求項12】 上記TNF阻害タンパク質インデュ−
    サ−がIL−6である請求項5に記載の方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008120684A1 (ja) * 2007-03-30 2008-10-09 Yamaguchi University 急性中枢神経障害の予後判定方法

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WO2008120684A1 (ja) * 2007-03-30 2008-10-09 Yamaguchi University 急性中枢神経障害の予後判定方法

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